JP7429292B2 - カルボシステインの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カルボシステインの製造方法に関する。
カルボシステイン(Carbocistein)は、化学名称がS-カルボキシメチル-L-システインであり、分子式がCNOSであり、分子量が179.19であり、構造式が

である。本製品は白色結晶性粉末であり、無臭である。本製品は、お湯に僅かに溶解され、水に極僅かに溶解され、エタノール又はアセトンに溶解されなく、酸又は塩基溶液に容易に溶解される。
カルボシステインは粘痰溶解薬であり、気体輸送管の粘液分泌を減少させ、痰の粘度を低下させて咳き出しやすくさせることができ、臨床的に慢性気管支炎、気管支喘息等による痰厚、咳痰の困難、肺換気機能の不全に用いられる。
従来のバッチ式セラミック反応釜によるカルボシステインの合成は、現在のカルボシステインを生産する主流の方法であり、当該方法はコストが低く、生産能力が高い利点を有する。しかし、従来の反応釜ではその反応温度、反応時間、反応pH等の条件を正確に制御することが困難であり、製品の品質(例えば、大量の不純物が発生する)、製品の収率の変動が大きく、一定確率の不合格製品が発生する。従って、カルボシステインの製造方法の開発が望まれ、当該方法で得られた製品の品質が高く、製品の収率の変動が少なく、且つ取り扱いおよび制御が容易になる。
CN106565565Aにはカルボシステインの製造方法が開示されている。当該製造方法はL-システィー塩酸塩を原料として用いて、クロロ酢酸と反応させ、炭酸塩を加えることによって製品における不純物の含有量を減少させる。その反応方程式は下記の図に示される通りである。

当該特許では、シスチン一種の不純物の含有量しか低減させることできず、追加的に酸化防止剤及び炭酸塩を加える必要がある。
本発明は、従来技術と異なるカルボシステインの製造方法を提供する。本発明の製造方法は、発生する不純物量が少なく、得られたカルボシステインは通常の後処理によってCEP登録標準に準拠することができる。
従来技術ではカルボシステインにおける不純物の含有量を低減させる方法に関する研究は非常に少なく、上記CN106565565Aではシスチンの含有量を低減できることが言及されているが、その不純物の含有量を低減させる方法についてはほとんど報告されていない。本出願の発明者は、研究する過程で、微小ユニットを用いた反応が、反応チャネルのサイズを制御することにより、カルボシステインにおける不純物の含有量を好適に制御することができることを見出された。
本発明は下記の技術的解決策によって上記技術的問題を解決する。
本発明はカルボシステインの製造方法を提供し、当該方法は、連続流反応器において、塩基が存在する条件で、溶媒の、式Iで表されるL-システインと式IIで表される化合物に対して下記に示される縮合反応を行って、式IIIで表されるカルボシステインを得るステップを含み、
ただし、前記連続流反応器の反応チャネルのサイズは0.01~200mmであり、前記式IIで表される化合物と前記式Iで表されるL-システインとのモル比は0.95:1~1.10:1であり、前記縮合反応の温度は35~75℃であり、前記縮合反応の滞留時間は2.08~16.67minであり、

Rはハロゲン置換メチル基又はH(C=O)-である。
本発明では、式IIにおいて、Rがハロゲン置換メチル基である場合、前記ハロゲンはF、Cl、Br又はIであってもよく、また、Clであってもよい。
本発明では、式IIにおいて、Rがハロゲン置換メチル基である場合、前記置換の個数は1個であってもよい。
当業者の全てが、H(C=O)-の電子吸引効果がハロンゲン置換メチル基より強く、塩素の電子吸引効果がBr又はIより小さいことを分かっているため、H(C=O)-、ブロモメチル基又はヨードメチル基がクロロメチル基より上記反応を行いやすく、生成物における原料の残留がより少ない。
連続流反応器はハイスループットで、生産規模を拡大しやすい反応器である。
本発明では、連続流反応器の反応チャネルのサイズとは、反応チャネルの直径である。
本発明では、前記連続流反応器はマイクロ反応器又は管式反応器であってもよく、また、マイクロ反応器であってもよい。前記マイクロ反応器は当技術分野のこのような液-液均一相反応に適する従来のモデル型番のマイクロ反応器であってもよく、本発明では康寧マイクロ反応器LF、

又は武漢盛世精細化工FlowayF1を選択することができ、また、武漢盛世精細化工FlowayF1であってもよい。
マイクロ反応器、即ち、マイクロチャネル反応器は、精密加工技術を利用して製造された特徴サイズが10~3000μmの間であるマイクロ反応器であり、マイクロ反応器には、数百万又は数千万のマイクロチャネルを含むことができ、非常に高い生産量を実現できる。マイクロ反応器装置は、その内部のマイクロ構造により極めて大きな比表面積を有し、撹拌釜の比表面積の数百倍ひいては千倍に達することができる。
前記縮合反応の反応条件及び反応パラメータは当技術分野のこのような反応の通常の反応条件及び反応パラメータであってもよく、本発明では下記の反応条件及び反応パラメータが特に好ましい。
前記縮合反応に用いられる試薬はNaCO、NaHCO及びKCOのうちの一種又は複数を含まなくてもよく、さらにNaSO及び/又はNaのうちの一種又は複数を含まなくでもよい。本発明では、含まない試薬は、NaCO、NaHCO、KCO、KHCO、NaSO又はNaに限定されなく、本発明の系において、NaCO、NaHCO、KCO又はKHCOと類似の効果を実現できる炭酸塩、及びNaSO又はNaと類似の効果を実現できる酸化防止剤はいずれも上記範囲の試薬に属する。
前記縮合反応において、前記塩基は、当技術分野のこのような反応の通常に用いる塩基であってもよく、好ましくは、アルカリ金属塩基及び/又はアンモニア溶液であり、より好ましくは、アルカリ金属塩基である。前記アルカリ金属塩基は、水酸化ナトリウムであってもよい。前記アンモニア溶液はアンモニア水であってもよく、例えば、20%のアンモニア水である。
前記縮合反応において、前記溶媒は当技術分野のこのような反応の通常に用いる溶媒であってもよく、また、水であってもよく、例えば、純水である。
前記縮合反応において、前記塩基は溶液として前記連続流反応器に供給されて前記縮合反応を行うことが好ましい。
ただし、前記塩基が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は1~8mL/min(例えば、2mL/min、4mL/min、5mL/min)であってもよい。
ただし、前記塩基が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記塩基のモル濃度は6~9mol/Lであってもよく、例えば、8mol/Lである。
前記縮合反応において、前記式Iで表されるL-システインとは、本発明の反応系において、式Iで表されるL-システインに変換できる式Iで表されるL-システイン前駆体化合物であれば全部適用できし(例えば、その塩、その水和物である)、好ましくはL-システインの塩及び/又はL-システイン塩酸塩一水物であり、また、L-システイン塩酸塩一水物であってもよい。
前記縮合反応において、前記式Iで表されるL-システインは溶液として前記連続流反応器に供給されて前記縮合反応を行うことが好ましい。
ただし、前記式Iで表されるL-システインが溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は2~16mL/min(例えば、4mL/min、8mL/min)であってもよく、また、10~16mL/minであってもよい。
ただし、前記式Iで表されるL-システインが溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記式Iで表されるL-システインのモル濃度は1~3mol/Lであってもよく、例えば、1.25mol/Lである。
前記縮合反応において、前記式IIで表される化合物と前記式Iで表されるL-システインとのモル比は0.95:1~1.10:1であってもよく、好ましくは1.00:1~1.05:1であり、例えば1.02:1である。
前記縮合反応において、前記式IIで表される化合物はクロロ酢酸又はグリオキシル酸であってもよく、また、クロロ酢酸であってもよい。
前記縮合反応において、前記式IIで表される化合物は溶液として前記連続流反応器に供給されて前記縮合反応を行うことが好ましい。
前記式IIで表される化合物が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は2~16mL/min(例えば、4mL/min、8mL/min)であってもよく、また、10~16mL/minであってもよい。
前記式IIで表される化合物が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記式IIで表される化合物のモル濃度は1.1875~1.3125mol/Lであってもよく、例えば、1.25mol/L、1.275mol/Lである。
前記縮合反応において、前記塩基と前記式Iで表されるL-システインとのモル比は3:1~4:1であってもよく、例えば、3.2~1である。
前記縮合反応の温度は35±1~65±1℃であってもよく、好ましくは35±1~55±1℃である。
前記縮合反応の滞留時間は、当技術分野の通常の用語であり、一般的に反応材料がマイクロチャネル反応器に入ってからマイクロチャネル反応器内に滞留する時間を指す。本発明において、前記滞留時間とは、前記塩基、前記式Iで表されるL-システイン、式IIで表される化合物、及び前記溶媒が連続流反応器に滞在する時間を指す。前記縮合反応のプロセスのモニタリング方法は、当技術分野の通常のモニタリング方法(例えば、デンプン発色法である)を用いてモニタリングすることができ、一般的には、反応液の色が原料である式Iで表されるL-システインが完全に転化した時点を反応終点とする。
前記縮合反応の滞留時間は2.08~3.33minであってもよい。
本発明の1つの実施の態様において、前記製造方法は、前記式Iで表されるL-システイン、前記式IIで表される化合物と前記溶媒を混合して溶液I-IIを得、前記塩基と前記溶媒を混合して溶液Vを得、前記溶液I-IIと前記溶液Vをそれぞれ前記連続流反応器にポンプするステップを含み、ただし、前記連続流反応器はマイクロ反応器である。
本発明の1つの実施の態様において、前記製造方法は、前記式Iで表されるL-システイン、前記式IIで表される化合物と前記溶媒を混合して溶液I-IIを得、前記塩基と前記溶媒を混合して溶液Vを得、前記溶液I-IIと前記溶液Vをそれぞれ前記連続流反応器にポンプし、反応温度を設定し、前記溶液I-II及び前記溶液Vの流速を制御し、前記溶液I-II及び前記溶液Vの流速比を制御し、反応滞留時間内で反応を完成させるステップを含み、ただし、前記連続流反応器はマイクロ反応器であり、前記式Iで表されるL-システインと式IIで表される化合物とのモル比、前記反応温度、前記溶液I-II及び前記溶液Vの流速、前記溶液I-IIと前記溶液Vの前記流速比及び前記滞留時間はいずれも上記記載のとおりである。
本発明において、前記縮合反応は後処理過程をさらに含むことが好ましく、前記後処理過程は当技術分野のこのような反応の通常後処理操作及び条件を採用することができ、本発明の後処理は、希釈、pH値を2.5~3.0に調節、冷却、再結晶化、濾過、及び乾燥させるステップを含む。
前記希釈ステップにおいて、前記希釈の操作及び方法は当技術分野の通常の操作及び方法であってもよい。前記希釈に用いられる溶媒は水であってもよい。前記希釈される溶媒と式Iで表されるL-システインとの体積質量比は好ましくは7~10mL/gである。
前記pH値を2.5~3.0に調節するステップにおいて、前記pH値を2.5~3.0に調節する操作及び方法は当技術分野の通常の操作及び方法であってもよい。前記pH値を2.5~3.0に調節する方法は、当技術分野の通常の方法を用いて調節してもよく、好ましくは調節剤を用いる。前記調節剤は、当技術分野のこのようなの操作の通常の調節剤であってもよく、無機酸であることが好ましい。前記無機酸は、塩酸であることが好ましい。
前記pH値を2.5~3.0に調節するステップの前に、好ましくは希釈後の反応液を50~70℃に加熱し、例えば60℃である。
前記冷却ステップにおいて、前記冷却の温度は20~35℃であってもよい。前記冷却ステップの後に濾過及び水で洗浄するステップをさらに含んでもよく、カルボシステイン粗生成物を得る。
前記再結晶化ステップにおいて、前記再結晶化の操作及び条件は当技術分野の通常用の操作及び条件であってもよい。前記再結晶化に用いられる溶媒は、当技術分野の通常の再結晶化の溶媒であってもよく、好ましくは水である。前記再結晶化に用いられる溶媒と前記カルボシステインの粗生成物との体積質量比は6~7mL/gであってもよい。前記再結晶化の温度は50~55℃であってもよい。前記再結晶化は、脱色ステップをさらに含んでもよい。好ましくは、活性炭で前記溶媒の中で脱色する。好ましくは、前記脱色ステップの後、前記再結晶化の溶液のpH値を2~2.5に調節し、例えば2.3である。前記活性炭の使用量は当技術分野のこのようなの操作の通常の使用量であってもよく、好ましくは1.5wt%であり、前記使用量は、前記活性炭の質量が前記カルボシステインの粗生成物の質量を占める重量百分率である。
ただし、前記濾過の条件及び操作は当技術分野の通常の条件及び操作であってもよく、好ましくは減圧濾過である。
ただし、前記乾燥の条件及び操作は当技術分野の通常の条件及び操作であってもよい。
本発明では、上記製造方法により製造されたカルボシステインをさらに提供する。
本発明では、カルボシステイン組成物をさらに提供し、ただし、シスチンの含有量は0.01~0.1%であり、クロロ酢酸の含有量は0~0.04%であり、カルボシステインラクタムの含有量は0~0.02%であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.03~0.15%であり、且つシステイン不純物の含有量は0.03~0.87%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率である。
前記カルボシステイン組成物は、下記のいずれか一項である。
シスチンの含有量は0.03%であり、クロロ酢酸の含有量は0%であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.03%であり、且つシステイン不純物の含有量は0.87%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.05%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.01%であり、且つシステイン不純物の含有量は0.04%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.06%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.12%であり、且つシステイン不純物の含有量は0.01%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.05%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.12%であり、且つシステイン不純物の含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.04%であり、クロロ酢酸の含有量は0.01%であり、カルボシステインラクタムの含有量は0.02%であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.15%であり、且つシステイン不純物の含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.01%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.11%であり、且つシステイン不純物の含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.02%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.09%であり、且つシステイン不純物の含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.05%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.09%であり、且つシステイン不純物の含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.05%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.07%であり、且つシステイン不純物の含有量は0.04%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.04%であり、クロロ酢酸の含有量は0.04%であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.06%であり、且つシステイン不純物の含有量は0.04%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.07%であり、クロロ酢酸の含有量は0.04%であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.08%であり、且つシステイン不純物の含有量は0.03%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.09%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0.01%であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.09%であり、且つシステイン不純物の含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
及び、シスチンの含有量は0.1%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0.02%であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.11%であり、且つシステイン不純物の含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率である。
本発明において、「室温」とは、10~30℃を指す。
当技術分野の常識に反しないことに基づいて、上記好ましい条件を任意に組み合わせて、本発明の各好ましい実施例を得ることができる。
本発明で使用される試薬及び原材料はすべて市販されているものである。
本発明の積極的な進歩効果は、下記の通りである。本発明が連続流反応器を用いてカルボシステインを製造する時、反応液における関連不純物(シスチン、カルボシステインラクタム、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステイン、酢酸、システイン)の含有量をいずれも低レベルに制御することができ、それにより通常の後処理を介してCEP登録標準に準拠する製品を得ることができる。
下記では、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明を前記実施例の範囲に限定するものではない。下記の実施例において具体的な条件を明記しない実験方法は、慣用の方法と条件、又は製品明細書に従って実験方法を選択する。
下記の実施例で用いた連続流反応器は、マイクロ反応器(武漢盛世精細化学品有限公司製Floway F1マイクロ反応器)である。当該マイクロ反応器は5つの3.3高ホウ珪酸ガラス板材を用い、ガラスは四と三チャンバ構造であり、中間は反応チャンバであり、両側は熱交換チャンバである。各反応板はいずれも2つの供給口と1つの排出口を有し、単一の反応板の体積は10mLであり、断面は1.5mm*1.5mmであり、チャネルの深さは約1.2~1.5mmであり、本発明のマイクロ反応装置は5つの逆直列を有し、体積は50mLである。この反応器の反応チャンネルのサイズは150μmである。
下記の実施例はマイクロ反応器によって連続反応を行い、装置を起動した後に連続的に排出し、排出口は料液を収集し、流速を調整することによって反応滞留時間を変更することができ、冷凍加熱温度制御システムは反応温度を変更し、その間に一定量の料液を収集してHPLC検出を行い、且つ料液を結晶化し、再結晶化して製品を得た。
下記の実施例では、武漢盛世精細化学品有限公司製Floway F1マイクロ反応器を用いているが、これは一例のみ、他のメーカー製の同型のマイクロ反応器、あるいは類似のマイクロ反応器も本発明に適用可能である。
<実施例1>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ0.95:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.1875mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:0.95:3.2であった。原料液I-IIの流速は4mL/minであり、原料液Vの流速は2mL/minであり、反応滞留時間は8.33minであり、反応温度を55±1℃程度に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物55gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを2.30程度となるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物52.7gを得、収率は90.1%である。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果は表2、表3に示される通りである。
<実施例2>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.25mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1:3.2であった。原料液I-IIの流速は4mL/minであり、原料液Vの流速は2mL/minであり、反応滞留時間は8.33minであり、反応温度を55±1℃程度に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物55.07gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃となるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30になるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物52.86gを得、収率は90.3%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果は表2、表3に示される通りであった。
<実施例3>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1.02:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.275mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1.02:3.2であった。原料液I-IIの流速は4mL/minであり、原料液Vの流速は2mL/minであり、反応滞留時間は8.33minであり、反応温度を約55±1℃に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物57.38gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを2.30程度となるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物55.09gを得、収率は94.1%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果は表2、表3に示される通りであった。
<実施例4>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1.05:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.3125mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1.05:3.2であった。原料液I-IIの流速は4mL/minであり、原料液Vの流速は2mL/minであり、反応滞留時間は8.33minであり、反応温度を約55±1℃に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物57.5gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30となるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物55.21gを得、収率は94.3%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果は表2、表3に示される通りであった。
<実施例5>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1.10:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.375mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1.10:3.2であった。原料液I-IIの流速は4mL/minであり、原料液Vの流速は2mL/minであり、反応滞留時間は8.33minであり、反応温度を約55±1℃に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物57.08gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30になるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物54.8gを得、収率は93.6%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果は表2、表3に示される通りであった。
<実施例6>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1.05:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.3125mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1.05:3.2であった。原料液I-IIの流速は2mL/minであり、原料液Vの流速は1mL/minであり、反応滞留時間は16.67minであり、反応温度を約55±1℃に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物57.1gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを2.30程度となるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物54.9gを得、収率は93.7%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果は表2、表3に示される通りであった。
<実施例7>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1.05:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.3125mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1.05:3.2であった。原料液I-IIの流速は10mL/minであり、原料液Vの流速は5mL/minであり、反応滞留時間は3.33minであり、反応温度を約55±1℃に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物57.6gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30になるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物55.3gを得、収率は94.4%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果は表2、表3に示される通りであった。
<実施例8>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1.05:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.3125mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1.05:3.2であった。原料液I-IIの流速は16mL/minであり、原料液Vの流速は8mL/minであり、反応滞留時間は2.08minであり、反応温度を約55±1℃に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物56.2gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃となるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30となるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物53.9gを得、収率は92.1%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果を表2、表3に示される通りであった。
<実施例9>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1.05:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.275mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1.05:3.2であった。原料液I-IIの流速は8mL/minであり、原料液Vの流速は4mL/minであり、反応滞留時間は4.17minであり、反応温度を約35±1℃に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物54.9gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解したまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30になるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物52.7gを得、収率は90.1%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果を表2、表3に示される通りであった。
<実施例10>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1.05:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.275mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1.05:3.2であった。原料液I-IIの流速は8mL/minであり、原料液Vの流速は4mL/minであり、反応滞留時間は4.17minであり、反応温度を45±1℃程度に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物55.1gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30になるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物52.9gを得、収率は90.3%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果を表2、表3に示される通りであった。
<実施例11>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1.05:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.275mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1.05:3.2であった。原料液I-IIの流速は8mL/minであり、原料液Vの流速は4mL/minであり、反応滞留時間は4.17minであり、反応温度を約55±1℃に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物57.1gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30になるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物54.9gを得、収率は93.7%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果を表2、表3に示される通りであった。
<実施例12>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1.05:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.275mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1.05:3.2であった。原料液I-IIの流速は8mL/minであり、原料液Vの流速は4mL/minであり、反応滞留時間は4.17minであり、反応温度を約65±1℃に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物56.9gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30になるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物54.6gを得、収率は93.4%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果を表2、表3に示される通りであった。
<実施例13>
クロロ酢酸(II)とL-システイン塩酸塩一水物(I)とをそれぞれ1.05:1のモル比となるように、混合原料液I-IIに調製し、原料液Vとして8mol/LのNaOHを調製し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物の濃度は1.25mol/Lであり、クロロ酢酸の濃度は1.275mol/Lであった。原料液供給濃度比はI:II:V=1:1.05:3.2であった。原料液I-IIの流速は8mL/minであり、原料液Vの流速は4mL/minであり、反応滞留時間は4.17minであり、反応温度を約75±1℃に制御し、反応終了後にサンプリングして終点を測定した。反応終了後にサンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
終点検出:反応液2mLを取り、2mol/LのHCl5mLを添加し、0.5%澱粉溶液2~3滴を添加し、I溶液1~3滴を滴下して均一に撹拌し、反応液が青色を呈すると反応終点となり、反応液が無色になるとL-システイン塩酸塩がまだ完全に反応していないことを表す。
反応液400mL(対応する原料におけるL-システイン塩酸塩一水物の質量は58.54gである)を収集し、反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物55.6gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30になるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物53.3gを得、収率は91.1%であった。
得られた精生成物はそれぞれHPLC関連物質検出及び塩素イオン、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出を行い、検出結果を表2、表3に示される通りであった。
<比較例1>
L-システイン塩酸塩一水物58.54g及びクロロ酢酸32.0gを反応器に添加し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物とクロロ酢酸とのモル比は1:1.02であり、純水120mLを添加して溶解し、30%NaOHを滴下し、滴下過程全体では、温度を60℃以内に制御し、時間を30min以内に制御した。反応終了後に終点を測定し、反応終了後に反応液を400mLに定容し、サンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物55.6gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解するまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30になるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物52.7gを得、収率は90.1%である。
<比較例2>
L-システイン塩酸塩一水物58.54g及びクロロ酢酸32.94gを反応器に添加し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物とクロロ酢酸とのモル比は1:1.05であり、純水120mLを添加して溶解し、30%NaOHを滴下し、滴下過程全体では、温度を60℃以内に制御し、時間を30min以内に制御した。反応終了後に終点を測定し、反応終了後に反応液を400mLに定容し、サンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物55.6gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解したまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30になるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物52.9gを得、収率は90.4%であった。
<比較例3>
L-システイン塩酸塩一水物58.54g及びクロロ酢酸34.5gを反応器に添加し、ただし、L-システイン塩酸塩一水物とクロロ酢酸とのモル比は1:1.1であり、純水120mLを添加して溶解し、30%NaOHを滴下し、滴下過程全体では、温度を60℃以内に制御し、時間を30min以内に制御した。反応終了後に終点を測定し、反応終了後に反応液を400mLに定容し、サンプリングしてHPLC関連物質検出を行い、検出結果は表1に示される通りであった。
反応液を410~580mLとなるように水を添加し、60℃に水溶加熱した後に、pHが2.5~3.0となるように工業塩酸を添加し、その後、循環水で20~35℃に降温した後に濾過して水洗し、カルボシステイン粗生成物55.6gを得た。
得られた粗生成物には6~7倍体積の精製水を添加し、約50~55℃になるように加熱し、工業塩酸を完全に溶解したまでに滴下し、1.5%活性炭(L-システイン塩酸塩で計算)を添加して脱色濾過し、濾液に水を添加して粗生成物の重量の7~10倍に定容し、50~55℃に加熱し、8mol/LのNaOHを滴下してpHを約2.30になるように調節し、20~30℃に冷却して吸引濾過し、乾燥してカルボシステイン精生成物53.9gを得、収率は92.1%であった。
<効果実施例1>
検出方法:高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法を用いて検出した。表1及び表2における検出方法は文献「カルボシステインにおける不純物の分離及び同定」薬物分析雑誌Chin J PhArm Anal 2014,34(4)707-710)を参考し、表3のデータは、JP16における関連物質の検出方法を参考して検出したものである。
検出機器:高速液体クロマトグラフィー(HPLC)のモデルは日立L2420である。
実施例1~13及び比較例1~3で得られた反応液における不純物シスチン(下記Aと略記する)、不純物クロロ酢酸(以下Bと略記する)、不純物カルボシステインラクタム(下記Cと略記する)、不純物N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステイン(下記Dと略記する)及び不純物システイン(下記Cysと略記する)の含有量を検出し、具体的な検出結果を表1に示される通りである。
実施例1~13及び比較例1~3で得られたカルボシステイン精生成物におけるシスチン、クロロ酢酸、カルボシステインラクタム、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステイン及びシステインの含有量を検出し、具体的な検出結果を表2に示される通りである。
実施例1~13及び比較例1~3で得られたカルボシステイン精生成物の収率及び塩化物、比旋光度、乾燥重力損失、強熱残分、含有量検出結果を表3に示される通りである。
表1において、本願の製造方法により得られたカルボシステイン反応液における不純物A、不純物Cおよび不純物Dの含有量は、いずれも比較例1~3に比べて著しく低く、又はその一部の含有量に相当するものである。
表1から分かるように、クロロ酢酸とL-システイン塩酸塩一水物とのモル比は0.95:1~1.05:1である場合、不純物Dの含有量がいずれも低く、この範囲が不純物Dの生成をより低減させた。滞在時間が2.08~3.33minである場合、不純物Dの含有量が低かった。縮合反応の温度は35±1~65±1℃である場合、不純物C及びDの含有量はいずれも低かった。
当業者の全ては、本願の生成物はある不純物(例えばシスチン)と分離しにくいことが分かられった。本出願の発明者は大量の試験により、本出願の方法によって上記不純物の全てを低い範囲内に制御し、さらに慣用の後処理だけで合格した製品を得ることができた。
表2のデータから分かるように、反応液の検出結果(表1)において、比較例1~3の各不純物の含有量を制御する状況はあまり良くなく、それは同様の慣用精製後処理を経た後、CEP登録標準に準拠する製品を得ることが困難であり、本願においてデータの全ては相対的に一定の優位性を有し、それにより慣用精製後処理を経た後にCEP登録標準に準拠する製品を得ることが保証された。
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、当業者が理解されるように、これらは例示に過ぎず、本発明の原理及び実質から逸脱しない前提で、これらの実施形態に対して様々な変更又は修正を行うことができる。したがって、本発明の保護範囲は添付の特許請求の範囲により限定されるものである。
本開示に係る態様には以下の態様も含まれる。
<1> 連続流反応器において、塩基が存在する条件で、溶媒において、式Iで表されるL-システインと式IIで表される化合物に対して下記に示される縮合反応を行って、式IIIで表されるカルボシステインを得るステップを含み、ただし、前記連続流反応器の反応チャネルのサイズは0.01~200mmであり、前記式IIで表される化合物と前記式Iで表されるL-システインとのモル比は0.95:1~1.10:1であり、前記縮合反応の温度は35±1~75±1℃であり、前記縮合反応の滞留時間は2.08~16.67minであり、

Rはハロゲン置換メチル基又はH(C=O)-である、ことを特徴とするカルボシステインの製造方法。
<2> 前記縮合反応において、前記塩基と前記式Iで表されるL-システインとのモル比は3:1~4:1であり、及び/又は、前記縮合反応において、前記式IIで表される化合物と前記式Iで表されるL-システインとのモル比は0.95:1~1.05:1であり、及び/又は、前記縮合反応の温度は35±1~65±1℃であり、及び/又は、前記縮合反応の時間は2.08~3.33minであり、及び/又は、前記縮合反応に用いられる試薬はNa CO 、NaHCO 、K CO 及びKHCO のうちの一種又は複数を含まなく、及び/又は、前記連続流反応器はマイクロ反応器又は管式反応器であり、及び/又は、式IIにおいて、Rがハロゲン置換メチル基である場合、前記ハロゲンはF、Cl、Br又はIであり、及び/又は、式IIにおいて、Rがハロゲン置換メチル基である場合、前記置換の個数は1個であり、及び/又は、前記縮合反応において、前記塩基はアルカリ金属塩基及び/又はアンモニア溶液であり、及び/又は、前記縮合反応において、前記溶媒は水であり、及び/又は、前記縮合反応において、前記式Iで表されるL-システインはL-システインの塩及び/又はL-システイン塩酸塩一水物であり、及び/又は、前記縮合反応において、前記式IIで表される化合物はクロロ酢酸又はグリオキシル酸である、ことを特徴とする<1>に記載の製造方法。
<3> 前記式IIで表される化合物と前記式Iで表されるL-システインとのモル比は1.00:1~1.05:1であり、及び/又は、前記縮合反応の温度は35±1~55±1℃であり、及び/又は、前記縮合反応に用いられる試薬はNa SO 及び/又はNa のうちの一種又は複数を含まなく、及び/又は、前記連続流反応器はマイクロ反応器であり、及び/又は、前記縮合反応において、式IIで、Rがハロゲン置換メチル基である場合、前記ハロゲンはClであり、及び/又は、前記縮合反応において、前記塩基はアルカリ金属塩基であり、及び/又は、前記縮合反応において、前記式Iで表されるL-システインはL-システイン塩酸塩一水物であり、及び/又は、前記縮合反応において、前記式Iで表されるL-システインは溶液として前記マイクロ反応器に供給されて前記縮合反応を行う、ことを特徴とする<2>に記載の製造方法。
<4> 前記連続流反応器がマイクロ反応器である場合、前記マイクロ反応器は康寧マイクロ反応器LF、

又は武漢盛世精細化工FlowayF1であり、武漢盛世精細化工FlowayF1であってもよく、及び/又は、前記縮合反応において、前記塩基がアルカリ金属塩基である場合、前記アルカリ金属塩基は水酸化ナトリウムであり、及び/又は、前記縮合反応において、前記式IIで表される化合物はクロロ酢酸である、ことを特徴とする<3>に記載の製造方法。
<5> 前記縮合反応において、前記塩基は溶液として前記連続流反応器に供給されて前記縮合反応を行い、及び/又は、前記縮合反応において、前記式Iで表されるL-システインは溶液として前記連続流反応器に供給されて前記縮合反応を行い、及び/又は、前記縮合反応において、前記式IIで表される化合物は溶液として前記連続流反応器に供給されて前記縮合反応を行う、ことを特徴とする<1>に記載の製造方法。
<6> 前記塩基が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は1~8mL/minであり、及び/又は、前記塩基が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記塩基のモル濃度は6~9mol/Lであり、及び/又は、前記式Iで表されるL-システインが溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は2~16mL/minであり、及び/又は、前記式Iで表されるL-システインが溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記式Iで表されるL-システインのモル濃度は1~3mol/Lであり、及び/又は、前記式IIで表される化合物が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は2~16mL/minであり、及び/又は、前記式IIで表される化合物が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記式IIで表される化合物のモル濃度は1.1875~1.3125mol/Lである、ことを特徴とする<5>に記載の製造方法。
<7> 前記式Iで表されるL-システインが溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は10~16mL/minであり、及び/又は、前記式IIで表される化合物が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は10~16mL/minである、ことを特徴とする<6>に記載の製造方法。
<8> 前記式Iで表されるL-システイン、前記式IIで表される化合物と前記溶媒を混合して溶液I-IIを得、前記塩基と前記溶媒を混合して溶液Vを得、前記溶液I-IIと前記溶液Vをそれぞれ前記連続流反応器にポンプし、ただし、前記連続流反応器はマイクロ反応器である、ことを特徴とする<1>~<7>のいずれか一項に記載の製造方法。
<9> 前記製造方法は、前記式Iで表されるL-システイン、前記式IIで表される化合物と前記溶媒を混合して溶液I-IIを得、前記塩基と溶媒を混合して溶液Vを得、前記溶液I-IIと前記溶液Vをそれぞれ前記連続流反応器にポンプし、反応温度を設定し、前記溶液I-IIと前記溶液Vの流速を制御し、前記溶液I-IIと前記溶液Vの流速比を制御し、反応滞留時間内で前記反応を完成させるステップを含み、ただし、前記連続流反応器はマイクロ反応器であり、前記式Iで表されるL-システインと式IIで表される化合物とのモル比、前記反応温度、前記溶液I-IIと前記溶液V流速、前記流速比と前記滞留時間はいずれも<1>~<8>の少なくとも一項に記載のとおりである、ことを特徴とする<1>~<8>のいずれか一項に記載の製造方法。
<10> 前記縮合反応の後処理は、希釈し、pH値を2.5~3.0に調節し、冷却させ、再結晶化させ、濾過し、及び乾燥させるステップを含む、ことを特徴とする<1>~<9>のいずれか一項に記載の製造方法。
<11> 前記希釈するステップにおいて、前記希釈に用いられる溶媒は水であり、及び/又は、前記希釈された溶媒と式Iで表されるのL-システインとの体積質量比は7~10mL/gであり、及び/又は、前記pH値を2.5~3.0に調節するステップにおいて、前記pH値を2.5~3.0に調節する方法は調節剤を用いて調節することであり、前記調節剤は、無機酸であることが好ましく、塩酸であることがさらに好ましく、及び/又は、前記pH値を2.5~3.0に調節するステップの前に、希釈後の反応液を50~70℃に加熱し、及び/又は、前記冷却させるステップにおいて、前記冷却の温度は20~35℃であり、及び/又は、前記再結晶化させるステップにおいて、前記再結晶化に用いられる溶媒は水であり、及び/又は、前記再結晶化に用いられる溶媒と前記カルボシステインの粗生成物との体積質量比は6~7mL/gであり、及び/又は、前記再結晶化の温度は50~55℃であり、及び/又は、前記再結晶化は、脱色させるステップをさらに含み、前記脱色ステップの後、前記再結晶化の溶液のpH値を2~2.5に調節することが好ましい、ことを特徴とする<10>に記載の製造方法。
<12> シスチンの含有量は0.01~0.1%であり、クロロ酢酸の含有量は0~0.04%であり、カルボシステインラクタムの含有量は0~0.02%であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.03~0.15%であり、且つ、不純物システインの含有量は0.03~0.87%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率である、ことを特徴とするカルボシステイン組成物。
<13> シスチンの含有量は0.03%であり、クロロ酢酸の含有量は0%であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.03%であり、且つ不純物システインの含有量は0.87%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.05%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.01%であり、且つ不純物システインの含有量は0.04%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.06%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.12%であり、且つ不純物システインの含有量は0.01%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.05%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.12%であり、且つ不純物システインの含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.04%であり、クロロ酢酸の含有量は0.01%であり、カルボシステインラクタムの含有量は0.02%であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.15%であり、且つ不純物システインの含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.01%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.11%であり、且つ不純物システインの含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.02%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.09%であり、且つ不純物システインの含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.05%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.09%であり、且つ不純物システインの含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.05%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.07%であり、且つ不純物システインの含有量は0.04%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.04%であり、クロロ酢酸の含有量は0.04%であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.06%であり、且つ不純物システインの含有量は0.04%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.07%であり、クロロ酢酸の含有量は0.04%であり、カルボシステインラクタムの含有量は0であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.08%であり、且つ不純物システインの含有量は0.03%であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
シスチンの含有量は0.09%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0.01%であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.09%であり、且つ不純物システインの含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であり、
及び、シスチンの含有量は0.1%であり、クロロ酢酸の含有量は0であり、カルボシステインラクタムの含有量は0.02%であり、N-カルボキシメチル-S-カルボキシメチルシステインの含有量は0.11%であり、且つ不純物システインの含有量は0であり、残量はカルボシステインであり、前記含有量は各成分の質量がカルボシステインと各成分の総質量を占める質量百分率であるのいずれか一項である、ことを特徴とする<12>に記載のカルボシステイン組成物である。

Claims (13)

  1. 連続流反応器において、塩基が存在するが酸化防止剤が存在しない条件で、溶媒において、式Iで表されるL-システインと式IIで表される化合物に対して下記に示される縮合反応を行って、式IIIで表されるカルボシステインを得るステップを含み、
    ただし、前記連続流反応器の反応チャネルのサイズは0.01~200mmであり、前記式IIで表される化合物と前記式Iで表されるL-システインとのモル比は0.95:1~1.10:1であり、前記縮合反応の温度は35±1~75±1℃であり、前記縮合反応の滞留時間は2.08~16.67minであり、

    RはCl置換メチル基である、ことを特徴とするカルボシステインの製造方法。
  2. 前記縮合反応において、前記塩基と前記式Iで表されるL-システインとのモル比は3:1~4:1であり、
    及び/又は、前記縮合反応において、前記式IIで表される化合物と前記式Iで表されるL-システインとのモル比は0.95:1~1.05:1であり、
    及び/又は、前記縮合反応の温度は35±1~65±1℃であり、
    及び/又は、前記縮合反応の時間は2.08~3.33minであり、
    及び/又は、前記連続流反応器はマイクロ反応器又は管式反応器であり、
    及び/又は、式IIにおいて、Rが表すCl置換メチル基における置換の個数は1個であり、
    及び/又は、前記縮合反応において、前記塩基はアルカリ金属塩基及び/又はアンモニア溶液であり、
    及び/又は、前記縮合反応において、前記溶媒は水であり、
    及び/又は、前記縮合反応において、前記式Iで表されるL-システインはL-システインの塩及び/又はL-システイン塩酸塩一水物である、ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記式IIで表される化合物と前記式Iで表されるL-システインとのモル比は1.00:1~1.05:1であり、
    及び/又は、前記縮合反応の温度は35±1~55±1℃であり、
    及び/又は、前記連続流反応器はマイクロ反応器であり、
    及び/又は、前記縮合反応において、前記塩基はアルカリ金属塩基であり、
    及び/又は、前記縮合反応において、前記式Iで表されるL-システインはL-システイン塩酸塩一水物であり、
    及び/又は、前記縮合反応において、前記式Iで表されるL-システインは溶液として前記マイクロ反応器に供給されて前記縮合反応を行う、ことを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. 記縮合反応において、前記塩基がアルカリ金属塩基である場合、前記アルカリ金属塩基は水酸化ナトリウムである、ことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記縮合反応において、前記塩基は溶液として前記連続流反応器に供給されて前記縮合反応を行い、
    及び/又は、前記縮合反応において、前記式Iで表されるL-システインは溶液として前記連続流反応器に供給されて前記縮合反応を行い、
    及び/又は、前記縮合反応において、前記式IIで表される化合物は溶液として前記連続流反応器に供給されて前記縮合反応を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  6. 前記塩基が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は1~8mL/minであり、
    及び/又は、前記塩基が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記塩基のモル濃度は6~9mol/Lであり、
    及び/又は、前記式Iで表されるL-システインが溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は2~16mL/minであり、
    及び/又は、前記式Iで表されるL-システインが溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記式Iで表されるL-システインのモル濃度は1~3mol/Lであり、
    及び/又は、前記式IIで表される化合物が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は2~16mL/minであり、
    及び/又は、前記式IIで表される化合物が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記式IIで表される化合物のモル濃度は1.1875~1.3125mol/Lである、ことを特徴とする請求項に記載の製造方法。
  7. 前記式Iで表されるL-システインが溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は10~16mL/minであり、
    及び/又は、前記式IIで表される化合物が溶液として前記連続流反応器に供給される場合、前記溶液の流速は10~16mL/minである、ことを特徴とする請求項に記載の製造方法。
  8. 前記式Iで表されるL-システイン、前記式IIで表される化合物と前記溶媒を混合して溶液I-IIを得、前記塩基と前記溶媒を混合して溶液Vを得、前記溶液I-IIと前記溶液Vをそれぞれ前記連続流反応器にポンプし、ただし、前記連続流反応器はマイクロ反応器である、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 前記製造方法は、前記式Iで表されるL-システイン、前記式IIで表される化合物と前記溶媒を混合して溶液I-IIを得、前記塩基と溶媒を混合して溶液Vを得、前記溶液I-IIと前記溶液Vをそれぞれ前記連続流反応器にポンプし、反応温度を設定し、前記溶液I-IIと前記溶液Vの流速を制御し、前記溶液I-IIと前記溶液Vの流速比を制御し、反応滞留時間内で前記反応を完成させるステップを含み、ただし、前記連続流反応器はマイクロ反応器であり、前記式Iで表されるL-システインと式IIで表される化合物とのモル比、前記反応温度、前記溶液I-IIと前記溶液V流速、前記流速比と前記滞留時間はいずれも請求項1~のいずれか一項に記載のとおりである、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 前記縮合反応の後処理は、希釈し、pH値を2.5~3.0に調節し、冷却させ、再結晶化させ、濾過し、及び乾燥させるステップを含む、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の製造方法。
  11. 前記希釈するステップにおいて、前記希釈に用いられる溶媒は水であり、及び/又は、前記希釈された溶媒と式Iで表されるL-システインとの体積質量比は7~10mL/gであり、
    及び/又は、前記pH値を2.5~3.0に調節するステップにおいて、前記pH値を2.5~3.0に調節する方法は調節剤を用いて調節することであり、
    及び/又は、前記pH値を2.5~3.0に調節するステップの前に、希釈後の反応液を50~70℃に加熱し、
    及び/又は、前記冷却させるステップにおいて、前記冷却の温度は20~35℃であり、
    及び/又は、前記再結晶化させるステップにおいて、前記再結晶化に用いられる溶媒は水であり、及び/又は、前記再結晶化に用いられる溶媒と前記カルボシステインの粗生成物との体積質量比は6~7mL/gであり、及び/又は、前記再結晶化の温度は50~55℃であり、及び/又は、前記再結晶化は、脱色させるステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記調節剤が無機酸であり、
    及び/又は、前記再結晶化は、脱色させるステップをさらに含み、前記脱色ステップの後、前記再結晶化の溶液のpH値を2~2.5に調節する、ことを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記調節剤が塩酸である、ことを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
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