JP7426206B2 - 光ファイバテープ、光ファイバテープの方向識別方法及び融着接続装置 - Google Patents

光ファイバテープ、光ファイバテープの方向識別方法及び融着接続装置 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバテープ、光ファイバテープの方向識別方法及び融着接続装置に関する。
光ファイバテープの識別のために、光ファイバテープを構成する光ファイバに識別マークを印刷すること(マーキング)がある。例えば特許文献1には、光ファイバテープに識別マークを設けることが記載されている。
特開2013-88619号公報
光ファイバテープを構成している複数の光ファイバは、ファイバ番号に応じた順序で配列されている。このため、光ファイバテープを融着接続するときには、ファイバ番号が合うように光ファイバテープの幅方向の向きを合わせた状態で光ファイバ同士を融着させる必要がある。但し、特許文献1に記載されているような識別マークは、光ファイバテープの幅方向に対称に形成されているため、識別マークに基づいて光ファイバテープの幅方向の向きを合わることは難しい。
なお、通常、光ファイバテープの幅方向の向きの識別は、光ファイバテープを構成する複数の光ファイバのそれぞれの色(着色層の色)に基づいて行われている。但し、暗所下のように光ファイバの色を識別し難い状況下では、光ファイバの色に基づいて光ファイバテープの幅方向の向きを識別することが難しい。
本発明は、光ファイバテープの幅方向の向きを容易に識別することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、複数の光ファイバが並んで構成された光ファイバテープであって、複数の前記光ファイバの並ぶ方向を幅方向としたとき、幅方向識別マークが、前記光ファイバテープの幅方向の端部における側面のテープ化材層の表面に前記光ファイバテープの前記幅方向に対して非対称的に形成されており、前記幅方向識別マークは、深さが8μm以上の凹部を有することを特徴とする光ファイバテープである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、光ファイバテープの幅方向の向きを容易に識別することができる。
図1A~図1Dは、第1実施形態の光ファイバテープ1の説明図である。 図2A及び図2Bは、隣接する2本の光ファイバ2(1番ファイバと2番ファイバ)の断面図である。 図3は、光ファイバテープ1を製造するテープ製造システム20の説明図である。 図4は、本実施形態の光ファイバテープ1の融着接続時の説明図である。 図5A~図5Cは、第2実施形態の光ファイバテープ1の説明図である。 図6A及び図6Bは、第2実施形態のマーク形成装置25(レーザー加工装置)の説明図である。 図7Aは、レーザー光の照射により形成した凹状の方向識別マーク8の写真(及び拡大写真)である。図7Bは、図7Aの説明図である。 図8Aは、第2実施形態の方向識別マーク8の検出装置の説明図である。図8Bは、参考例の検出装置の説明図である。 図9Aは、本実施形態の検出装置の検出結果を示す写真である。図9Bは、参考例の検出装置の検出結果を示す写真である。 図10Aは、第3実施形態の光ファイバテープ1の斜視図である。図10Bは、図10Aとは別の角度(幅方向の逆側)から見た第3実施形態の光ファイバテープ1の斜視図である。 図11A~図11Cは、隣接する2本の光ファイバ2(1番ファイバと2番ファイバ)の断面図である。図11Aは、識別マーク(テープ識別マーク7及び方向識別マーク8)の形成されていない部位における断面図である。図11Bは、テープ識別マーク7の形成された部位における断面図である。図11Cは、方向識別マーク8の形成された部位における断面図である。 図12は、着色剤に含まれる光ラジカル重合開始剤及び光酸発生剤の吸収スペクトルの説明図である。 図13は、第3実施形態の光ファイバテープ1を製造するテープ製造システム20の説明図である。 図14は、第3実施形態のマーク形成装置25の説明図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
複数の光ファイバが並んで構成された光ファイバテープであって、複数の前記光ファイバの並ぶ方向を幅方向としたとき、前記光ファイバテープの前記幅方向の向きを識別するための方向識別マークが、前記光ファイバテープの前記幅方向の端部に、前記光ファイバテープの前記幅方向に対して非対称的に形成されていることを特徴とする光ファイバテープが明らかとなる。このような光ファイバテープによれば、光ファイバテープの幅方向の向きを容易に識別することができる。
前記方向識別マークは、前記光ファイバテープの前記幅方向の一方の端部に形成されることによって、前記光ファイバテープの前記幅方向に対して非対称的に形成されていることが望ましい。これにより、光ファイバテープの幅方向の向きを容易に識別することができる。
前記方向識別マークは、前記光ファイバテープの側面に形成されていることが望ましい。これにより、方向識別マークが露出した状態になるので、方向識別マークを検出しやすくなる。
前記方向識別マークは、前記光ファイバテープのテープ化材層の表面に印刷されたマークであることが望ましい。これにより、簡易な方法で方向識別マークを形成できる。
前記方向識別マークは、前記光ファイバテープのテープ化材層の表面に形成された凹凸部であることが望ましい。これにより、方向識別マークを触診することにより、光ファイバテープの幅方向の向きを識別することが可能となる。
前記方向識別マークは、凹状に形成されており、前記方向識別マークの深さは8μm以上であることが望ましい。これにより、触覚によって方向識別マークの有無を識別可能である。また、前記方向識別マークの深さは10μm以上であることが更に望ましい。これにより、触覚によって方向識別マークの有無をほぼ確実に識別可能になる。
前記方向識別マークが、前記光ファイバテープのテープ化材層よりも内側に形成されていることが望ましい。これにより、光ファイバの単心分離時にテープ化材層を除去しても、方向識別マークに基づいて、光ファイバテープの幅方向の向きを識別することが可能となる。
前記光ファイバの着色層は、着色反応する樹脂によって構成されており、前記着色層の一部を着色反応させることによって、前記方向識別マークが形成されていることが望ましい。これにより、方向識別マークの形成箇所と非形成箇所との層厚の差を抑制することができる
複数の光ファイバが並んで構成された光ファイバテープであって、複数の前記光ファイバの並ぶ方向を幅方向としたとき、前記光ファイバテープの前記幅方向の端部に、前記光ファイバテープの前記幅方向に対して非対称的に、方向識別マークが形成されている前記光ファイバテープを準備すること、光ファイバテープの幅方向の側面から前記光ファイバテープの方向識別マークを検出すること、及び、前記方向識別マークの検出結果に基づいて、前記光ファイバテープの前記幅方向の向きを識別することを行う光ファイバテープの方向識別方法が明らかとなる。これにより、光ファイバテープの幅方向の向きを容易に識別することができる。
前記光ファイバテープの幅方向の側面に対向して、前記方向識別マークを検出するセンサが設けられており、前記センサの検出結果に基づいて、前記光ファイバテープの前記幅方向の向きを検出することが望ましい。但し、作業者が方向識別マークに基づいて光ファイバテープの幅方向の向きを識別しても良い。
前記方向識別マークは凹状に形成されており、前記センサに対して、前記光ファイバの長手方向の異なる位置に光源が配置されていることが望ましい。これにより、凹状の方向識別マークの位置を検出しやすくなる。
電極部と、複数の光ファイバが並んで構成された光ファイバテープを保持するホルダをセットするホルダセット部と、前記光ファイバテープの幅方向の側面に対向して設けられ、前記光ファイバテープの方向識別マークを検出するセンサと、前記センサによる前記方向識別マークの検出結果に基づいて、前記光ファイバテープの前記幅方向の向きを検出する制御部とを備える融着接続装置が明らかとなる。このような融着接続装置によれば、融着させる光ファイバテープの幅方向の向きを容易に識別することができる。
前記ホルダセット部は、前記光ファイバの長手方向に沿って移動可能に構成されており、
前記制御部は、前記ホルダが前記ホルダセット部にセットされた後、前記ホルダセット部を長手方向に移動させながら、前記センサに前記方向識別マークを検出させることが望ましい。これにより、仮にホルダがホルダセット部にセットされたときにセンサが方向識別マークと対向していなくても、センサ45が方向識別マークを検出可能となる。
===第1実施形態===
<光ファイバテープ1の構造>
図1A~図1Dは、第1実施形態の光ファイバテープ1の説明図である。図1Aは、光ファイバテープ1の斜視図である。図1Bは、図1Aとは別の角度(幅方向の逆側)から見た光ファイバテープ1の斜視図である。図1Cは、図1AのA-A断面図であり、図1Dは、図1AのB-B断面図である。図1C及び図1Dには、光ファイバ2を示す丸印の内側に、その光ファイバ2の識別番号(ファイバ番号:ここでは1番~4番)が示されている。
以下の説明では、次のように、各方向を定義する。図1Aに示すように、光ファイバテープ1の長手方向のことを単に「長手方向」と呼ぶ。なお、光ファイバテープ1を構成する複数の光ファイバ2が略平行になるように平面上に並べて配置した状態(図1Aに示す状態)での光ファイバ2に平行な方向を「長手方向」と呼ぶこともある。また、光ファイバテープ1を構成する光ファイバ2の光軸方向を「長手方向」と呼ぶこともある。また、図1Aに示す状態での複数の光ファイバ2の並ぶ方向を「幅方向」と呼ぶ。また、図1Aに示す状態での光ファイバテープ1のテープ面に垂直な方向を「テープ厚方向」と呼ぶ(すなわち、テープ厚方向は、テープ面の法線方向に相当する)。なお、テープ面とは、光ファイバテープ1の表面のうち、「長手方向」及び「幅方向」に平行な面(例えば、図1Aにおいて長手方向に沿った各光ファイバ2の上縁同士(又は下縁同士)をテープ幅方向に繋いで構成される面)である。
また、以下の説明では、光ファイバテープ1の両端の光ファイバ2(1番ファイバ、4番ファイバ)の中心軸よりも幅方向外側の部位のことを「光ファイバテープの幅方向の端部」と呼ぶことがある。また、光ファイバテープの幅方向の端部のうち、光ファイバテープの表面のことを「光ファイバテープの側面」と呼ぶことがある。
本実施形態の光ファイバテープ1は、いわゆる間欠連結型(間欠固定型)の光ファイバテープ1である。間欠連結型の光ファイバテープ1は、複数の光ファイバ2を並列させて間欠的に連結した光ファイバテープ1である。隣接する2心の光ファイバ2は、連結部11によって連結されている。隣接する2心の光ファイバ2を連結する複数の連結部11は、長手方向に間欠的に配置されている。また、光ファイバテープ1の複数の連結部11は、長手方向及び幅方向に2次元的に間欠的に配置されている。連結部11は、接着剤(テープ化材)となる紫外線硬化樹脂を塗布した後に紫外線を照射して固化することによって、形成されている。なお、連結部11を熱可塑性樹脂で構成することも可能である。隣接する2心の光ファイバ2間の連結部11以外の領域は、非連結部13(分離部)になっている。非連結部13では、隣接する2心の光ファイバ2同士は拘束されていない。連結部11のテープ幅方向には非連結部13が配置されている。光ファイバテープ1は丸めて筒状(束状)にしたり、折りたたんだりすることが可能であり、多数の光ファイバ2を高密度に収容することが可能になる。
なお、間欠連結型の光ファイバテープ1は、図1Aに示す構成に限られるものではない。例えば、光ファイバテープ1の心数を変更しても良い。また、間欠的に配置されている連結部11の配置を変更しても良い。
本実施形態の光ファイバテープ1には、テープ識別マーク7と、方向識別マーク8とが形成されている。
テープ識別マーク7は、光ファイバテープ1を識別するためのマークであり、テープ番号を示すパターンに従って形成されている。テープ識別マーク7は、光ファイバテープ1の長手方向に所定間隔(例えば15cm間隔)で繰り返し形成されている。それぞれの光ファイバ2に共通のパターンで形成されたテープ識別マーク7が幅方向に並ぶことによって、光ファイバテープ1のテープ番号を示すテープ識別マーク7が構成されている。テープ識別マーク7のパターンを目視することによって、作業者は、光ファイバテープ1の番号を識別することが可能となる。但し、光ファイバテープ1にテープ識別マーク7が形成されていなくても良い。
方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別するためのマークである。方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の幅方向の端部に形成されている。ここでは、方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の側面に形成されている。但し、方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の表面よりも内側に形成されても良い。また、方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されている。ここでは、光ファイバテープ1の一方の側面(1番ファイバの側の側面)に方向識別マーク8が形成され、他方の側面(4番ファイバの側の側面)には方向識別マーク8が形成されないことによって、方向識別マーク8が光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されている。但し、光ファイバテープ1の一方の側面に所定パターンの方向識別マーク8が形成され、他方の側面に別のパターンで方向識別マーク8が形成されることによって、方向識別マーク8が光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されても良い。例えば、N本の光ファイバで構成された光ファイバテープ1の場合、光ファイバテープ1の一方の側面に1番を示すパターンで方向識別マーク8が形成され、他方の側面にN番を示すパターンで方向識別マーク8が形成されることによって、方向識別マーク8が光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されても良い。本実施形態では、方向識別マーク8が光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されているため、方向識別マーク8に基づいて、光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別することが可能となる。
方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の長手方向に所定間隔(例えば2mm間隔)で繰り返し形成されている。ここでは、方向識別マーク8の長手方向の間隔(2mm)は、テープ識別マーク7の長手方向の間隔(15cm)よりも短く設定されている。これは、光ファイバテープ1の長手方向の任意の位置において、光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別可能にするためである。また、方向識別マーク8の長手方向の間隔は、後述する融着接続装置40のホルダセット部42(若しくはホルダ50)の移動可能な長さよりも短いことが望ましい。これにより、融着接続装置40のセンサ45に方向識別マーク8を確実に検出させることができる。
図2A及び図2Bは、隣接する2本の光ファイバ2(1番ファイバと2番ファイバ)の断面図である。図2Aは、テープ識別マーク7の形成された部位における断面図である。図2Bは、方向識別マーク8の形成された部位における断面図である。なお、ここでは、1番ファイバと2番ファイバの間に連結部11が形成されているが、1番ファイバと2番ファイバの間に非連結部13が形成されていても良い。
光ファイバ2は、光ファイバ裸線4と、被覆層5と、着色層6とを有する。光ファイバ裸線4は、コア及びクラッドから構成されている。被覆層5は、光ファイバ裸線4を被覆する層である。被覆層5は、例えば一次被覆層(プライマリー・コート)及び二次被覆層(セカンダリー・コート)から構成されている。着色層6は、被覆層5の表面に形成された層である。着色層6は、被覆層5の表面に着色剤を塗布することによって形成される。
隣接する2本の光ファイバ2は、連結部11を構成するテープ化材(紫外線硬化樹脂;連結剤)によって連結されている。着色層6の全周にはテープ化材によるテープ化材層15が形成されている。また、光ファイバ2の長手方向の全域にわたって、着色層6の表面にテープ化材によるテープ化材層15が形成されている。
テープ識別マーク7は、被覆層5と着色層6との間に形成されている。このため、テープ識別マーク7は、着色層6越し(及びテープ化材層15越し)に視認されることになる。ここでは、テープ識別マーク7は、マーキング用インクによって印刷されている。
方向識別マーク8は、テープ化材層15の外周に形成されている。ここでは、1番ファイバの着色層6を覆うテープ化材の幅方向外側(図中の右側)に方向識別マーク8が形成されている。方向識別マーク8は、マーキング用インクによって印刷されている。なお、方向識別マーク8の形成方法は、印刷に限られるものではない(後述)。
上記の通り、第1実施形態の光ファイバテープ1では、方向識別マーク8が、光ファイバテープ1の幅方向の端部に形成されているとともに、光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されている。これにより、方向識別マーク8に基づいて、光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別することが可能となる。例えば、光ファイバテープ1の一方の側面から方向識別マーク8の有無を検出し、その側面に方向識別マーク8がある場合には、その側面の側に1番ファイバが配置されていることを識別でき、光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別することができる。
また、第1実施形態の光ファイバテープ1では、方向識別マーク8が、光ファイバテープ1の幅方向の一方の端部に形成されることによって、光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されている。これにより、光ファイバテープ1の一方の側面から方向識別マーク8の有無を検出すれば、光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別することができるので、光ファイバテープ1の幅方向の向きの識別が容易になる。なお、光ファイバテープ1の一方の側面に所定パターンの方向識別マーク8が形成され、他方の側面に別のパターンで方向識別マーク8が形成されることによって、方向識別マーク8が光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されても良い。但し、この場合、光ファイバテープ1の一方の側面から方向識別マーク8の有無を検出するだけでは、光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別することができないため、本実施形態と比べて、光ファイバテープ1の幅方向の向きの識別が複雑になる。
また、第1実施形態の光ファイバテープ1では、方向識別マーク8が光ファイバテープ1の側面に形成されており、具体的には、方向識別マーク8がテープ化材層15の表面に印刷されている。これにより、方向識別マーク8が露出した状態になるので、方向識別マーク8がテープ化材層15の内側に形成された場合と比べて、方向識別マーク8を検出しやすくなる。
<光ファイバテープ1の製造方法>
図3は、光ファイバテープ1を製造するテープ製造システム20の説明図である。テープ製造システム20は、ファイバ供給部21と、印刷装置22と、着色装置23と、テープ化装置24と、マーク形成装置25とを有する。
ファイバ供給部21は、光ファイバ2を供給する装置(供給源)である。ここでは、ファイバ供給部21は、単心の光ファイバ2(光ファイバ裸線4及び被覆層5からなる光ファイバ;着色層6を形成する前の光ファイバ)を印刷装置22に供給する。
印刷装置22は、光ファイバ2にテープ識別マーク7を印刷する装置(テープ識別マーク形成部)である。印刷装置22は、テープ番号を示すテープ識別マーク7をそれぞれの光ファイバ2に印刷する。印刷装置22によってマーキングを施された複数の光ファイバ2は、着色装置23に供給されることになる。なお、光ファイバテープ1にテープ識別マーク7を形成しない場合には、テープ製造システム20は印刷装置22を備えていなくても良い。
着色装置23は、光ファイバ2の着色層6を形成する装置である。着色装置23は、それぞれの光ファイバ2に対して、光ファイバ2を識別するための識別色によって着色層6を形成する。具体的には、着色装置23は、それぞれの光ファイバ2の表面(被覆層5の表面)に所定の識別色の着色剤(紫外線硬化樹脂)を塗布する。また、着色装置23は、紫外線照射部(不図示)を有しており、光ファイバ2に塗布した着色剤(紫外線硬化樹脂)に紫外線を照射して、着色剤を硬化させ、着色層6を形成する。着色装置23によって着色された光ファイバ2は、テープ化装置24に供給されることになる。なお、着色済みの光ファイバ2をファイバ供給部21からテープ化装置24に供給しても良い。
テープ化装置24は、複数の光ファイバ2を連結して光ファイバテープ1を製造する装置である。本実施形態では、テープ化装置24は、間欠連結型の光ファイバテープ1を製造するが、複数の光ファイバ2をテープ化材で一括被覆することによって一括被覆型の光ファイバテープを製造しても良い。テープ化装置24には、テープ幅方向に並ぶ複数の光ファイバ2が供給される。テープ化装置24は、光ファイバ2の外周や、隣接する光ファイバ2の間に、液状の連結剤(紫外線硬化樹脂)を塗布する。なお、テープ化装置24は、隣接する光ファイバ2の間に液状の連結剤(紫外線硬化樹脂)を塗布する際に、隣接する光ファイバ2の間に塗布された連結剤の一部を残しつつ、一部を除去する。これにより、連結部11及び非連結部13を形成することができる。また、テープ化装置24は、紫外線照射部(不図示)を有しており、連結剤に紫外線を照射して、連結剤を硬化させ、連結部11を形成する。テープ化装置24において、いわゆる間欠連結型(間欠固定型)の光ファイバテープ1が製造されることになる。間欠連結型の光ファイバテープ1は、テープ化装置24からマーク形成装置25に供給されることになる。
マーク形成装置25は、光ファイバテープ1に識別マーク(ここでは方向識別マーク8)を形成する装置である。ここでは、マーク形成装置25は、光ファイバテープ1の側面に方向識別マーク8を印刷する印刷装置であり、具体的には、光ファイバテープ1の側面にインクを吐出するヘッドによって構成されている。但し、マーク形成装置25は、インクを吐出するヘッドに限られるものではなく、ロール印刷装置で構成されていても良い。また、マーク形成装置25は、印刷装置に限られるものではなく、光ファイバテープ1の側面に方向識別マーク8を形成できれば良く、後述するレーザー加工装置のような別の装置でも良い。
本実施形態では、光ファイバテープ1の一方の側面(1番ファイバの側の側面)に対向するようにマーク形成装置25が配置されており、他方の側面には、マーク形成装置25は配置されていない。このため、本実施形態では、光ファイバテープ1の一方の側面に方向識別マーク8が形成され、他方の側面には方向識別マーク8が形成されない。本実施形態のように、光ファイバテープ1の一方の側面だけに方向識別マーク8を形成する場合、光ファイバテープ1の一方の側面だけにマーク形成装置25を配置させれば良いため、マーク形成装置25の構成を簡略化できる。但し、光ファイバテープ1の両方の側面にそれぞれマーク形成装置25を配置しても良い。この場合、一方のマーク形成装置25は所定パターンで方向識別マーク8を形成し、他方のマーク形成装置25は、別のパターンで方向識別マーク8を形成することになる。
ところで、本実施形態では、マーク形成装置25は、テープ化装置24よりも下流側に配置されている。但し、マーク形成装置25がテープ化装置24の上流側に配置されても良い。この場合、方向識別マーク8は、光ファイバ2(1番ファイバ)のテープ化材層15(図2B参照)の下側の側面に形成されることになる。なお、マーク形成装置25がテープ化装置24の上流側に配置された場合、光ファイバ2がマーク形成装置25からテープ化装置24までの搬送中に周方向に回転すると、方向識別マーク8が光ファイバテープ1の幅方向の端部に配置されないおそれがある。このため、本実施形態のように、マーク形成装置25は、テープ化装置24よりも下流側に配置されることが望ましい。これにより、複数の光ファイバが連結されて光ファイバテープ1が構成された後に方向識別マーク8が形成されるため、光ファイバテープ1の幅方向の端部に方向識別マーク8を確実に形成することが可能である。
上記の製造システムによれば、図1Aに示す本実施形態の光ファイバテープ1(幅方向に対して非対称的に形成された方向識別マーク8を有する光ファイバテープ1)を製造することができる。
<融着接続について>
図4は、本実施形態の光ファイバテープ1の融着接続時の説明図である。
融着接続装置40は、電極部41と、一対のホルダセット部42と、表示部43と、制御部44とを有する。電極部41は、光ファイバ2を融着接続するための一対の電極を有する。電極部41においてアーク放電を生じさせて光ファイバ2の先端部が加熱され、光ファイバ2の先端部が溶融することによって、光ファイバ2同士が融着接続することになる。ホルダセット部42は、ホルダ50をセットする部位(ホルダ載置部)である。融着接続時に光ファイバ2同士を調心するため、ホルダセット部42は、長手方向(及び長手方向に直交する方向)に移動可能に構成されている。表示部43は、操作用・確認用の画面を表示するディスプレイである。制御部44は、融着接続装置40の制御を司る部位である。例えば、制御部44は、電極部41でのアーク放電の制御や、ホルダセット部42の移動の制御や、表示部43の表示画面の制御などを行う。
ホルダ50は、光ファイバテープ1を保持する部材である。ホルダ50に光ファイバテープ1(複数の光ファイバ2)を保持させた後、光ファイバ2の端部側の着色層6及び被覆層5が除去されるとともに、光ファイバ裸線4が所定長さになるように光ファイバ2の端部がカットされる。このため、ホルダ50をホルダセット部42にセットしたとき、ホルダ50の一方の側(電極部41の側)から所定長さの光ファイバ裸線4が延び出ているとともに、ホルダ50の逆側から光ファイバテープ1が延び出た状態になる。
本実施形態の融着接続装置40は、方向識別マーク8を検出するためのセンサ45を有する。センサ45は、光ファイバテープ1の幅方向の側面に対向するように設けられており、光ファイバテープ1の幅方向の端部に形成された方向識別マーク8を検出する。センサ45は、検出結果を制御部44に出力する。本実施形態では、1枚の光ファイバテープ1に対して1つのセンサ45が設けられており、センサ45は、光ファイバテープ1の幅方向の一方の側面に対向するように設けられている。本実施形態では、光ファイバテープ1の幅方向の一方の側面だけにセンサ45を設ければ良いため、構成を簡略化できる。但し、1枚の光ファイバテープ1に対して2つのセンサ45を設けて、光ファイバテープ1の幅方向の両側の側面のそれぞれにセンサ45を対向するように配置しても良い。
本実施形態では、制御部44は、ホルダ50がホルダセット部42にセットされた後、融着接続する前に、センサ45の検出結果に基づいて、それぞれの光ファイバテープ1の幅方向の向きが合っているか否かを検出する。このとき、制御部44は、それぞれのセンサ45(図中の左右のセンサ45)が、光ファイバテープ1の方向識別マーク8を検出したか否かを検出することによって、それぞれの光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別する。それぞれのセンサ45が方向識別マーク8を検出した場合には、それぞれの光ファイバテープ1のセンサ45の側の光ファイバ2が1番ファイバであるため、制御部44は、それぞれの光ファイバテープ1の幅方向の向きが合っていると判断する。逆に、一方のセンサ45が方向識別マーク8を検出したのに対し、他方のセンサ45が方向識別マーク8を検出しない場合には、光ファイバテープ1のセンサ45の側の端部において、1番ファイバと4番ファイバとが対向しているため、制御部44は、それぞれの光ファイバテープ1の幅方向の向きが合っていないと判断する。なお、制御部44は、それぞれの光ファイバテープ1の幅方向の向きが合っている場合には融着接続処理を続行し、それぞれの光ファイバテープ1の幅方向の向きが合っていない場合には、融着接続処理を行わずに、表示部43にエラー表示を行う。
また、本実施形態では、制御部44は、ホルダ50がホルダセット部42にセットされた後、ホルダセット部42を長手方向に移動させながら、センサ45に方向識別マーク8の有無を検出させる。これにより、仮にホルダ50がホルダセット部42にセットされたときにセンサ45が方向識別マーク8と方向識別マーク8の間の部位に対向していても(センサ45が方向識別マーク8と対向していなくても)、センサ45が方向識別マーク8を検出可能である。このため、方向識別マーク8の長手方向の間隔は、ホルダセット部42の移動可能な長さよりも短いことが望ましい。言い換えると、ホルダセット部42は、方向識別マーク8の長手方向の間隔よりも広い範囲を長手方向(光ファイバ2の光軸方向)に移動可能に構成されていることが望ましい。
===第2実施形態===
<光ファイバテープ1の構造>
図5A~図5Cは、第2実施形態の光ファイバテープ1の説明図である。図5Aは、光ファイバテープ1の斜視図である。図5Bは、図5Aとは別の角度(幅方向の逆側)から見た光ファイバテープ1の斜視図である。図5Cは、第2実施形態の光ファイバテープ1をテープ厚方向(テープ面に垂直な方向)から見た説明図である。
第2実施形態の光ファイバテープ1は、第1実施形態の光ファイバテープ1と同様に、いわゆる間欠連結型(間欠固定型)の光ファイバテープ1である。第2実施形態の光ファイバテープ1には、第1実施形態と同様に、方向識別マーク8が形成されている。第2実施形態においても、方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の幅方向の端部(具体的には、光ファイバテープ1の側面)に形成されている。また、第2実施形態においても、方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されている。ここでは、光ファイバテープ1の一方の側面(1番ファイバの側の側面)に方向識別マーク8が形成され、他方の側面(4番ファイバの側の側面)には方向識別マーク8が形成されないことによって、方向識別マーク8が光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されている。これにより、第2実施形態においても、方向識別マーク8に基づいて、光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別することが可能となる。
また、第2実施形態においても、方向識別マーク8が光ファイバテープ1の側面に形成されており、具体的にはテープ化材層15の表面に形成されている。このため、方向識別マーク8が露出した状態になるので、方向識別マーク8がテープ化材層15の内側に形成された場合と比べて、方向識別マーク8を検出しやすくなる。
第2実施形態では、方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の側面に形成された凹部によって構成されている。言い換えると、第2実施形態の方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の側面に凹状に形成されている。このように、方向識別マーク8は、第1実施形態のようにインクで印刷されたものに限られない。また、方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の側面に形成された凸部によって構成されても良い。
方向識別マーク8を凹凸部(凹部や凸部)によって構成することにより、作業者は、方向識別マーク8を触診することにより、触覚(作業者の指先・爪先で触れた感覚)で光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別することが可能となる。つまり、方向識別マーク8を凹凸部(凹部や凸部)によって構成することにより、目視によらずに光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別できる。このため、例えば、方向識別マーク8を視認できないような暗所においても、光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別することができる。但し、方向識別マーク8の検出は、人の触覚による検出に限られるものではなく、後述するようにセンサ45による検出でも良い。
<光ファイバテープ1の製造方法>
第2実施形態の光ファイバテープ1の製造システムは、図3に示す第1実施形態の製造システムと同様に、ファイバ供給部21と、印刷装置22と、着色装置23と、テープ化装置24と、マーク形成装置25とを有する。なお、前述の第1実施形態のマーク形成装置25は、インクにより方向識別マーク8を印刷する印刷装置であるのに対し、第2実施形態のマーク形成装置25は、光ファイバテープ1の表面(テープ化材層15の表面)に凹凸部を形成する凹凸加工装置で構成されており、具体的にはレーザー加工装置で構成されている。
図6A及び図6Bは、第2実施形態のマーク形成装置25(レーザー加工装置)の説明図である。
マーク形成装置25(レーザー加工装置)は、光ファイバテープ1に対して、幅方向の外側に配置されている。また、マーク形成装置25は、光ファイバ2の側面に対向して配置されており、光ファイバ2の側面に向かって幅方向外側からレーザー光を照射する。マーク形成装置25からレーザー光が照射されると、光ファイバ2の側面がレーザー光によって加工され、凹状の方向識別マーク8が形成される。なお、レーザー光によって凹状の方向識別マーク8を形成する代わりに、レーザー光によって光ファイバテープ1の表面(テープ化材層15の表面)を焦がすことによって、着色(変色)させた方向識別マーク8を形成しても良い。また、レーザー加工のような非接触式の加工方法で凹状の方向識別マーク8を形成する代わりに、凸部を有する版を押し付ける等の接触式の加工方法によって、凹状の方向識別マーク8を形成しても良い。
本実施形態においても、光ファイバテープ1の一方の側面(1番ファイバの側の側面)に対向するようにマーク形成装置25が配置されており、他方の側面には、マーク形成装置25は配置されていない。本実施形態においても、光ファイバテープ1の一方の側面だけに方向識別マーク8を形成する場合には、光ファイバテープ1の一方の側面だけにマーク形成装置25を配置させれば良いため、マーク形成装置25の構成を簡略化できる。但し、光ファイバテープ1の両方の側面にそれぞれマーク形成装置25を配置しても良い。
図7Aは、レーザー光の照射により形成した凹状の方向識別マーク8の写真(及び拡大写真)である。図7Bは、図7Aの説明図である。図7A(及び図7B)は、第2実施形態の方向識別マーク8の実験例を示す図でもある。なお、図7Aでは、12心の光ファイバテープ1の側面に凹状の方向識別マーク8を形成している。
図7A及び図7Bに示すように、レーザー光の照射によって凹状の方向識別マーク8を形成可能であることが確認された。図7A及び図7Bに示す方向識別マーク8は、長手方向の長さが125μm、深さ(幅方向の深さ)が13μmの凹部として形成されている。
なお、深さを異ならせた複数種類の凹状の方向性識別マーク8を作成し、触覚による方向性識別マークの識別性を確認した。具体的には、深さが5~13μmの範囲で段階的に異なる複数の方向性識別マーク8を作成し、それぞれの方向性識別マーク8を爪先によって識別可能か否か(識別性)を確認した。それぞれの深さの方向性識別マーク8に対して10回ずつ識別性の確認を行い、識別可能な回数が0~4回であれば「不可(×)」、識別可能な回数が5~7回であれば「可(△)」、識別可能な回数が8~10回であれば「良(○)」として、方向性識別マーク8の識別性を評価した。各方向性識別マーク8の評価結果は、次表に示す通りである。
Figure 0007426206000001
上記の通り、凹状の方向性識別マーク8の深さが8μm以上であれば、触覚によって方向識別マークの有無を5割以上の確実性で識別可能である。このため、凹状の方向性識別マーク8の深さは8μm以上であることが望ましい。また、凹状の方向性識別マーク8の深さが10μm以上であれば、触覚によって方向識別マークの有無をほぼ確実に識別可能になる。このため、凹状の方向性識別マーク8の深さは10μm以上であることが更に望ましい。但し、凹状の方向識別マーク8が深すぎると、光ファイバ裸線4を傷つけるおそれがある。このため、凹状の方向識別マーク8は、光ファイバ裸線4に到達しない程度の深さであることが望ましい。言い換えると、凹状の方向識別マーク8の底部で光ファイバ裸線4が露出しないことが望ましい。
ところで、上記の通り、凹状の方向識別マーク8の深さが13μmあれば、爪先によって方向識別マーク8の有無をほぼ識別可能であることが確認された。但し、凹状の方向識別マーク8の深さが13μm程度の場合でも、肉眼では凹状の方向性識別マーク8を視認し難い。但し、次に説明するように、センサ45によって凹状の方向識別マーク8を検出可能である。
<方向識別マーク8の検出方法>
図8Aは、第2実施形態の方向識別マーク8の検出装置の説明図である。図8Bは、参考例の検出装置の説明図である。図9Aは、本実施形態の検出装置の検出結果を示す写真である。図9Bは、参考例の検出装置の検出結果を示す写真である。
検出装置は、センサ45と、光源46とを有する。センサ45は、方向識別マーク8を検出するためのセンサ45であり、ここでは画像センサである。第1実施形態と同様に、センサ45は、光ファイバテープ1の幅方向の側面に対向するように設けられており、光ファイバテープ1の側面の方向識別マーク8を検出する。光源46は、光ファイバテープ1の側面に光を照射する照明部である。
本実施形態では、図8Aに示すように、光源46は、センサ45に対して、長手方向の異なる位置に配置されている。このように光源46がセンサ45に対して長手方向の異なる位置に配置されることによって、光源46からの照射光が、凹状の方向識別マーク8の傾斜面で正反射して、センサ45に検出されることになる。一方、光源46がセンサ45に対して長手方向の異なる位置に配置されることによって、方向識別マーク8以外の光ファイバテープ1の側面では正反射光がセンサ45に入射し難くなる。この結果、図9Aに示すように、センサ45の検出結果(画像データ)において、凹状の方向識別マーク8の位置が輝度の高い部位(センサ45の受光光量の多い部位;白矢印の示す部位)となる。このため、本実施形態では、センサ45の検出結果の輝度の高い部位(例えば輝度が所定の閾値以上の部位)を検出することによって、凹状の方向識別マーク8の位置を検出することが可能である。
参考例では、図8Bに示すように、光源46が、センサ45に対して、テープ厚方向の異なる位置(図中の上側)に配置されている。光ファイバ2の側面(又は光ファイバテープ1の側面)は、半円柱形状の曲面のため、光源46からの照射光が、光ファイバ2の側面(又は光ファイバテープ1の側面)のいずれかの部位で正反射して、センサ45に検出されることになる。この結果、図9Bに示すように、センサ45の検出結果(画像データ)において、長手方向の広い範囲にわたって輝度の高い部位が存在することになる。このため、参考例では、センサ45の検出結果の輝度に基づいて方向識別マーク8を検出することは困難となる。したがって、本実施形態のように、光源46をセンサ45に対して長手方向の異なる位置に配置することが望ましい。
===第3実施形態===
<光ファイバテープ1の構造>
図10Aは、第3実施形態の光ファイバテープ1の斜視図である。図10Bは、図10Aとは別の角度(幅方向の逆側)から見た第3実施形態の光ファイバテープ1の斜視図である。
第3実施形態の光ファイバテープ1は、前述の実施形態の光ファイバテープ1と同様に、いわゆる間欠連結型(間欠固定型)の光ファイバテープ1である。第3実施形態の光ファイバテープ1には、前述の実施形態と同様に、方向識別マーク8が形成されている。第3実施形態においても、方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の幅方向の端部に形成されている。なお、第3実施形態では、方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の表面(側面)には形成されておらず、後述するように、光ファイバテープ1の表面よりも内側に形成されている。また、第3実施形態においても、方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されている。ここでは、光ファイバテープ1の一方の側面(1番ファイバの側の側面)に方向識別マーク8が形成され、他方の側面(4番ファイバの側の側面)には方向識別マーク8が形成されないことによって、方向識別マーク8が光ファイバテープ1の幅方向に対して非対称的に形成されている。これにより、第3実施形態においても、方向識別マーク8に基づいて、光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別することが可能となる。
図11A~図11Cは、隣接する2本の光ファイバ2(1番ファイバと2番ファイバ)の断面図である。図11Aは、識別マーク(テープ識別マーク7及び方向識別マーク8)の形成されていない部位における断面図である。図11Bは、テープ識別マーク7の形成された部位における断面図である。図11Cは、方向識別マーク8の形成された部位における断面図である。なお、ここでは、1番ファイバと2番ファイバの間に連結部11が形成されているが、1番ファイバと2番ファイバの間に非連結部13が形成されていても良い。
第3実施形態においても、光ファイバテープ1を構成する光ファイバ2は、光ファイバ裸線4と、被覆層5と、着色層6とを有する。既に説明したように、着色層6は、被覆層5の表面に着色剤を塗布することによって形成される。着色層6は、色材(顔料又は染料)によって着色された樹脂(着色剤)で構成されており、光ファイバ2の長手方向の全域にわたって形成されている。ここでは、着色層6には、色材として顔料が含まれている。以下の説明では、色材による着色のことを「色材着色」と呼ぶことがある。光ファイバ2は、長手方向の全域にわたって色材着色されていることになる。着色層6は、光ファイバ2ごとに異なる色(識別色)で色材着色されている。但し、複数の光ファイバ2が同じ色で色材着色されていても良い。
本実施形態では、着色層6は、硬化した樹脂(着色剤)によって構成されている。ここでは、着色層6は、光硬化性を有する樹脂(光硬化性樹脂)を硬化させて構成されており、具体的には、紫外線硬化性樹脂で構成されている。例えば、本実施形態では、着色層6は、(メタ)アクリル樹脂と光ラジカル重合開始剤とを有する樹脂に紫外線を照射して、ラジカル重合を進行させて硬化させた樹脂で構成されている。なお、着色層6は、光硬化性樹脂ではなく、熱硬化性樹脂で構成されても良い。以下の説明では、樹脂が硬化する反応のことを「硬化反応」と呼ぶことがあり、光の照射に応じて樹脂が硬化する反応のことを「光硬化反応」と呼ぶことがある。
更に、本実施形態では、着色層6は、光着色性を有する樹脂で構成されている。つまり、着色層6は、紫外線を照射することによって着色する紫外線硬化性樹脂で構成されている。例えば、本実施形態では、着色層6を構成する樹脂は、ロイコ染料と、光酸発生剤とを有しており、光(紫外線)が照射されると光酸発生剤から生じる酸とロイコ染料の分子内のラクトン環とが反応して発色する。なお、紫外線の照射により着色した着色層6の色は、着色剤の色材(ここでは顔料)に応じた色とは異なる色であり、ここでは黒色である。以下の説明では、樹脂が着色する反応のことを「着色反応」と呼ぶことがあり、光の照射に応じて樹脂が着色する反応のことを「光着色反応」と呼ぶことがある。着色反応(又は光着色反応)は、光酸発生剤から生じる酸とロイコ染料との反応に限られるものではない。なお、色材着色(顔料や染料などの色材による着色)は、樹脂の反応による着色ではないため、着色反応(又は光着色反応)には含まれない。
図12は、着色剤(着色層6を構成する樹脂)に含まれる光ラジカル重合開始剤及び光酸発生剤の吸収スペクトルの説明図である。図に示すように、光酸発生剤には吸収されずに、光ラジカル重合開始剤には吸収される波長領域が存在する。具体的には、370~440nmの波長領域は、光酸発生剤には吸収されずに、光ラジカル重合開始剤には吸収される。このため、着色剤に370~440nmの波長領域の光を照射すると、光着色反応させずに光硬化反応させることができ、着色剤を硬化させることができる。なお、硬化前又は硬化後の着色剤に370nm以下の波長の光を照射すると、光着色反応により着色剤を黒色に着色させることができる。
第3実施形態では、着色層6の長手方向の一部を着色反応させることによって、着色層6に識別マーク(テープ識別マーク7及び方向識別マーク8)が形成されている。このため、本実施形態では、識別マーク(テープ識別マーク7や方向識別マーク8)の形成された部位での着色層6の層厚は、識別マークの形成されていない部位での着色層6の層厚と同じになる。つまり、本実施形態では、識別マーク(テープ識別マーク7や方向識別マーク8)の形成されていない部位と、識別マークの形成された部位との間で層厚の差が生じない(これに対し、第1実施形態のように、マーキング用インクによってテープ識別マーク7や方向識別マーク8を形成した場合には、インク層の分だけ層厚に差が生じることになる)。これにより、本実施形態では、光ファイバ2の側面に不均一な圧力がかかることを抑制でき、マイクロベンド損失を抑制することができる。
第3実施形態では、識別マーク(テープ識別マーク7及び方向識別マーク8)は、テープ化材層15よりも内側に形成されている。このため、本実施形態では、方向識別マーク8は、光ファイバテープ1の表面よりも内側に形成されている。本実施形態では、方向識別マーク8は、前述のテープ識別マーク7と同様に、テープ化材層15越しに検知されることになる。
上記の通り、第3実施形態では、方向識別マーク8が、光ファイバテープ1のテープ化材層15よりも内側に形成されている。このため、光ファイバテープ1を構成する光ファイバ2を単心に分離する時にテープ化材層15を破壊してテープ化材層15を除去しても、光ファイバ2(ここでは1番ファイバ)の側面に方向識別マーク8が残存するため、方向識別マーク8に基づいて、光ファイバテープ1の幅方向の向きを識別することが可能となる。
また、第3実施形態では、光ファイバ2の着色層6が、着色反応する樹脂(着色剤)によって構成されており、着色層6の一部を着色反応させることによって方向識別マーク8が形成されている。これにより、方向識別マーク8の形成箇所と非形成箇所との層厚の差を抑制することができる(この結果、光ファイバ2の側面に不均一な圧力がかかることを抑制でき、マイクロベンド損失を抑制することができる)。
<光ファイバテープ1の製造方法>
図13は、第3実施形態の光ファイバテープ1を製造するテープ製造システム20の説明図である。テープ製造システム20は、ファイバ供給部21と、着色装置23と、テープ化装置24と、マーク形成装置25とを有する。なお、第3実施形態のマーク形成装置25は、光(紫外線)を照射する照射装置で構成されている。
それぞれのファイバ供給部21は、第1実施形態と同様に、単心の光ファイバ2(光ファイバ裸線4及び被覆層5からなる光ファイバ;着色層6を形成する前の光ファイバ)を供給する。第3実施形態では、ファイバ供給部21は、着色装置23に光ファイバ2を供給する。
着色装置23は、それぞれの光ファイバ2に対して、光ファイバ2を識別するための識別色によって着色層6を形成する。着色装置23は、着色剤塗布部23Aと、着色剤硬化部23Bとを有する。
着色剤塗布部23Aは、光ファイバ2の表面(被覆層5の表面)に所定の識別色の着色剤(紫外線硬化樹脂)を塗布する装置である。着色剤塗布部23Aは、液状の着色剤を充填させたコーティングダイスに光ファイバ2を挿通させることによって、光ファイバ2の長手方向の全域にわたって、光ファイバ2の全周に液状の着色剤を塗布する。着色剤塗布部23Aは、それぞれの光ファイバ2ごとに異なる色材の着色剤を塗布可能であり、それぞれの光ファイバ2ごとに異なる色に色材着色することが可能である。但し、複数の光ファイバ2に同じ色材の着色剤を塗布しても良い。
本実施形態の着色剤は、色材と、光が照射されると着色する光硬化性樹脂とにより構成されている。色材は、光ファイバ2を所定の色(例えば識別色)に着色するものであり、ここでは顔料である。但し、色材は、顔料ではなく、染料でも良い。光が照射されると着色する光硬化性樹脂は、光着色性及び光硬化性を有する樹脂であり、光着色反応する化合物と、光硬化反応する樹脂を構成する化合物とから構成されている。光が照射されると着色する光硬化性樹脂としては、例えばロイコ染料、光酸発生剤、ラジカル重合性化合物及び光ラジカル重合開始剤を含む化合物である。光が照射されると着色する光硬化性樹脂については、後述する。
着色剤硬化部23Bは、光ファイバ2に塗布された着色剤を硬化させる装置である。本実施形態の着色剤硬化部23Bは、405nmの波長の紫外線を照射する紫外線照射装置である。但し、着色剤硬化部23Bは、370~440nmの波長領域の光(つまり、着色剤を光着色反応させずに光硬化反応させる波長領域の光)を照射する照射装置であれば良い。着色剤硬化部23Bが370~440nmの波長領域の光を照射することにより、光着色反応させずに着色剤を光硬化反応させることができ、着色剤を硬化させることができる。着色剤硬化部23Bにより、色材着色させた着色層6を形成できる。色材着色された光ファイバ2は、着色装置23からテープ化装置24に供給されることになる。
テープ化装置24は、連結部11を間欠的に形成して、間欠連結型の光ファイバテープ1を製造する装置である。既に説明したように、テープ化装置24は、光ファイバ2の外周や、隣接する光ファイバ2の間に、液状の連結剤(紫外線硬化樹脂)を塗布するとともに、紫外線照射部(不図示)から連結剤に紫外線を照射して、連結剤を硬化させることになる。本実施形態の連結剤は、370nm以上の波長領域の光(つまり、着色剤を光着色反応させない波長領域の光)を照射すると硬化する樹脂である。また、テープ化装置24は、光ファイバ2に塗布した連結剤に370nm以上の波長領域の光(つまり、着色剤を光着色反応させない波長領域の光)を照射する。これにより、着色層6を光着色反応させずに、連結剤を硬化させることができる。
マーク形成装置25は、方向識別マーク8(及びテープ識別マーク7)を形成する装置である。第3実施形態のマーク形成装置25は、着色層6の長手方向の一部に光を照射して、着色層6に識別マーク(テープ識別マーク7及び方向識別マーク8)を形成する。本実施形態のマーク形成装置25は、365nmの波長の紫外線を照射する紫外線照射装置である。但し、マーク形成装置25は、370nm以下の波長領域の光を照射する照射装置であれば良い。言い換えると、マーク形成装置25は、着色層6で光着色反応させる光(つまり光酸発生剤が酸を発生可能な波長領域の光)を照射する照射装置であれば良い。マーク形成装置25は、点灯と消滅を繰り返すことによって、着色層6の長手方向の一部に光を照射する。なお、マーク形成装置25は、所定パターンを有するマスク越しに光を照射することによって、着色層6の長手方向の一部に光を照射しても良い。
図14は、第3実施形態のマーク形成装置25の説明図である。第3実施形態のマーク形成装置25は、テープ識別マーク形成部25Aと、方向識別マーク形成部25Bとを有する。
テープ識別マーク形成部25Aは、テープ識別マーク7を形成する装置である。テープ識別マーク形成部25Aは、光ファイバテープ1のテープ面に対向するように配置されており、幅方向に延びた帯状の光を光ファイバテープ1のテープ面に照射する。本実施形態では、テープ識別マーク形成部25Aを構成する2つの紫外線照射装置が、光ファイバテープ1のテープ面の両面にそれぞれ対向するように配置されている。但し、テープ識別マーク形成部25Aを構成する紫外線照射装置が光ファイバテープ1のテープ面の片面だけに配置されていても良い。テープ識別マーク形成部25Aの帯状の光がテープ化材層15越しに着色層6に照射されることによって、着色層6の長手方向の一部が光着色反応によって着色し、着色層6にテープ識別マーク7が形成されることになる。
なお、本実施形態では、テープ識別マーク形成部25Aは、テープ化装置24よりも下流側に配置されている。但し、テープ識別マーク形成部25Aがテープ化装置24の上流側に配置されても良い。
方向識別マーク形成部25Bは、方向識別マーク8を形成する装置である。方向識別マーク形成部25Bは、光ファイバテープ1の一方の側面(1番ファイバの側の側面)に対向するように配置されており、光ファイバテープ1の側面に向かって光を照射する。方向識別マーク形成部25Bから光が照射されることによって、1番ファイバの着色層6の側面において長手方向の一部が光着色反応によって着色し、1番ファイバの着色層6に方向識別マーク8が形成されることになる。
ところで、本実施形態では、方向識別マーク形成部25Bが、テープ化装置24よりも下流側に配置されている。このため、本実施形態では、複数の光ファイバが連結されて光ファイバテープ1が構成された後に方向識別マーク8が形成されるため、光ファイバテープ1の幅方向の端部に方向識別マーク8を確実に形成することが可能である。なお、本実施形態では、光着色反応する材料で着色層6を構成するとともに、テープ化材層15越しに着色層6に光を照射して方向識別マーク8を形成することによって、光ファイバテープ1を構成した後に、テープ化材層15よりも内側に方向識別マーク8を形成することを可能としている。
上記の製造システムによれば、図10Aに示す光ファイバテープ1(幅方向に対して非対称的に形成された方向識別マーク8を有する光ファイバテープ1)を製造することができる。
<光が照射されると着色する光硬化性樹脂について>
光が照射されると着色する光硬化性樹脂は、光着色性及び光硬化性を有する樹脂であり、光着色反応する化合物と、光硬化反応する樹脂を構成する化合物とから構成されている。光が照射されると着色する光硬化性樹脂としては、例えばロイコ染料、光酸発生剤、ラジカル重合性化合物及び光ラジカル重合開始剤を含む化合物である。
ロイコ染料は、分子内のラクトン環が酸と反応して発色する化合物である。ロイコ染料は、光着色反応により識別マークを形成するため、黒色の発色することが望ましいが、黒色に限られず、青色、緑色、赤色などに発色しても良い。ロイコ染料としては、識別マークを形成可能であれば特に限定されないが、例えば、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジプロピルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジメチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-キシリジノフルオラン、3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリドなどを挙げることができる。これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、硬化物の隠蔽性の観点から3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオランが好ましい。ロイコ染料の市販品としては、特に限定されないが、S-205、BLACK305、ETAC、BLACK100、NIR BLACK78(山田化学工業株式会社製)、ODB、ODB-2、ODB-4、ODB-250、Black-XV(山本化成株式会社製)などが挙げられる。
ロイコ染料の配合量は、ラジカル重合性化合物100質量部に対して、好ましくは0.01~20質量部の範囲であり、より好ましくは0.05~10質量部であり、さらにより好ましくは0.2~5質量部であり、特に好ましくは0.5~2質量部である。ロイコ染料が0.01質量部以上であれば、硬化物の隠蔽性が良好である。また、20質量部以下であれば、光硬化性が良好である。
光酸発生剤は、光の照射によりルイス酸やブレンステッド酸などの酸を発生する化合物である。光酸発生剤の発生した酸によりロイコ染料を発色させることが可能となる。本実施形態の光酸発生剤は、370nm以下の波長領域の光が照射されると酸を発生する化合物であれば良い。370nm以下の波長領域に吸収を持つ光酸発生剤としては、オニウム塩系光酸発生剤、非イオン性酸発生剤に大別される。また、オニウム塩系光酸発生剤の中でも、隠蔽性および厚膜硬化性のという観点から、光酸発生剤がスルホニウム系光酸発生剤であることが好ましい。
オニウム塩光酸発生剤としては、特に限定されないが、例えばヘキサフルオロアンチモネートアニオン、テトラフルオロボレートアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、[PR(ただし、Rはそれぞれ独立にフッ素原子又はフッ素化アルキル基であって、少なくとも1個のRはフッ素化アルキル基である。)で表されるアニオン、[BR(ただし、Rはそれぞれ独立にフッ素原子又はフッ素化アルキル基であって、少なくとも1個のRはフッ素化アルキル基である。)で表されるアニオン、[SbR(ただし、Rはそれぞれ独立にフッ素原子又はフッ素化アルキル基であって、少なくとも1個のRはフッ素化アルキル基である。)で表されるアニオン、ヘキサクロロアンチモネートアニオン、トリフルオロメタンスルフォン酸イオン、フルオロスルフォン酸イオン等のカウンターアニオンを有するアリールヨードニウム塩、アリールスルホニウム塩又はアリールジアゾニウム塩等が挙げられる。これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、隠蔽性および厚膜硬化性の観点から、ヘキサフルオロアンチモネートアニオン、テトラフルオロボレートアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、[PRで表されるアニオン、[BRで表されるアニオン、[SbRで表されるアニオンのいずれかのカウンターアニオンを有するアリールスルホニウム塩が好ましく、環境に対する負荷が少ないという観点から、テトラフルオロボレートアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、[PRで表されるアニオン、[BRで表されるアニオンのいずれかのカウンターアニオンを有するアリールスルホニウム塩が特に好ましい。
オニウム塩系光酸発生剤の市販品としては、例えば、IRGACURE250、IRGACURE270(BASF社製)WPI-113、WPI-116、WPI-169、WPI-170、WPI-124、WPAG-638 、WPAG-469、WPAG-370、WPAG-367、WPAG-336(和光純薬工業株式会社製)、B2380、B2381、C1390、D2238、D2248、D2253、I0591、T1608、T1609、T2041、T2042(東京化成工業株式会社製)、AT-6992、At-6976(ACETO社製)、CPI-100P、CPI101A、CPI-200K、CPI-210S(サンアプロ株式会社製)、SP-056、SP-066、SP-130、SP-140、SP-150、SP-170、SP-171、SP-172(ADEKA株式会社製)、CD-1010、CD-1011、CD-1012(サートマー社製)、サンエイドSI-60、SI-80、SI-100、SI-60L、SI-80L、SI-100L、SI-L145、SI-L150、SI-L160、SI-L110、SI-L147(三新化学工業株式会社製)、PI2074(ローディアジャパン製)などが挙げられるが、特に限定されることはない。
非イオン性酸発生剤としては、例えばフェナシルスルホン型光酸発生剤、o-ニトロベンジルエステル型光酸発生剤、イミノスルホナート型光酸発生剤、N-ヒドロキシイミドのスルホン酸エステル型光酸発生剤などがあげられるが、これに限定されない。これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。非イオン性酸発生剤の具体的な化合物としては、スルホニルジアゾメタン、オキシムスルホネート、イミドスルホネート、2ーニトロベンジルスルホネート、ジスルホン、ピロガロールスルホネート、p-ニトロベンジル-9,10-ジメトキシアントラセン-2-スルホネート、N-スルホニル-フェニルスルホンアミド、トリフルオロメタンスルホン酸-1、8-ナフタルイミド、ノナフルオロブタンスルホン酸-1、8-ナフタルイミド、パーフルオロオクタンスルホン酸-1、8-ナフタルイミド、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸-1、8-ナフタルイミド、ノナフルオロブタンスルホン酸1、3、6-トリオキソ-3、6-ジヒドロ-1H-11-チア-アザシクロペンタアントラセン-2イルエステル、ノナフルオロブタンスルホン酸8-イソプロピル-1、3、6- トリオキソ-3、6-ジヒドロ-1H-11-チア-2-アザシクロペンタアントラセン-2-イルエステル、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸クロリド、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸クロリド、1,2-ベンゾキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸クロリド、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸ナトリウム、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸ナトリウム、1,2-ベンゾキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸ナトリウム、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸カリウム、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸カリウム、1,2-ベンゾキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸カリウム、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸メチル、1,2-ベンゾキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸メチルなどが挙げられる。
非イオン性酸発生剤の市販品としては、WPAG-145、WPAG-149、WPAG-170、WPAG-199(和光純薬工業株式会社製)、D2963、F0362、M1209、M1245(東京化成工業株式会社製)等があげられる。
光酸発生剤の配合量は、ラジカル重合性化合物100質量部に対して、好ましくは0.1~20質量部の範囲であり、より好ましくは0.3~10質量部であり、さらにより好ましくは1~5質量部であり、特に好ましくは2~3質量部である。光酸発生剤が0.1質量部以上であれば、ロイコ染料を発色させる効果が大きくなり隠蔽性が良好である。また、20質量部以下であれば、硬化物の耐熱性が良好である。また、光酸発生剤の配合量は、ロイコ染料1質量部に対して、好ましくは0.1~20質量部であり、より好ましくは0.5~10質量部であることが好ましい。
ラジカル重合性化合物は、接着剤および塗料等に通常使用されているラジカル重合性官能基を含有する化合物である。ラジカル重合性化合物は、(メタ)アクリロイル基、ビニル基およびプロペニル基の少なくともいずれかを含有する化合物が好ましく、中でも反応性の観点から、(メタ)アクリロイル基を含有する化合物がより好ましい。なお、(メタ)アクリロイル基とは、メタクリロイル基または/およびアクリロイル基を指す。ラジカル重合性化合物としては、単官能性、二官能性、三官能性および多官能性のいずれの化合物も用いることができる。また、ラジカル重合性化合物は、モノマーおよびオリゴマーのうち少なくとも一方であってもよい。これらは一種単独でまたは二種以上の混合物として用いることができる。中でも光硬化性および硬化物の物性が優れるという観点から、オリゴマーとモノマーを併用することが好ましい。
ラジカル重合性化合物として用いることができる単官能性モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、ter-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチルメタクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、メタクリロキシオキシエチルアシッドフォスフェート、2-ヒドロキシエチルメタクリル酸フォスフェート、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロイルモルホリン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシオクチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル-トリス(β-メトキシエトキシ)シラン等が挙げられる。ロイコ染料及び光酸発生剤との相溶性並びに硬化性が優れるという観点から、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートが好ましい。中でも、厚膜硬化性の観点から、アクリロイルモルホリンを用いることが好ましい。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ラジカル重合性化合物に用いることができる二官能性モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチエレングルコールジメタクリレート、1.6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1.9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジアクリレート、ジ(メタ)アクリロイルイソシアヌレート、アルキレンオキサイド変性ビスフェノールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ラジカル重合性化合物に用いることができる三官能性モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ラジカル重合性化合物に用いることができる多官能性モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ及びトリアクリレート等が挙げられる。中でも、厚膜硬化性の観点から、イソシアヌル酸EO変性ジ及びトリアクリレートを用いることが好ましい。これらの重合性モノマーは単独で若しくは二種以上の混合物として用いることができる。
上記モノマーは市販品、合成品のいずれを用いてもよく、市販品としては、東亜合成株式会社製のM-5400、M-1200、M-313、KJケミカルズ株式会社製のACMO等が挙げられるが、特に制限されない。
ラジカル重合性化合物に用いることができるオリゴマーとしては、単官能、二官能、三官能または多官能性のいずれのオリゴマーを用いることができるが、厚膜硬化性の観点から、官能基を2つ以上を有するオリゴマーを用いることが好ましい。特に限定されないが、例えば、ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、ひまし油骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、イソプレン系(メタ)アクリレート、水添イソプレン系(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル基含有アクリルポリマー、(メタ)アクリル基含有ポリイソブチレンなどが挙げられる。中でも、厚膜硬化性の観点から、ポリエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記オリゴマーは市販品、合成品のいずれを用いてもよく、市販品としては、日本合成化学工業製のUV-3000B、UV-3200B、UV-6640B、UV-6100B、UV-3700Bなどが、共栄社化学株式会社製のライト(メタ)アクリレート3EG-A、4EG-A、9EG-A、14EG-A、PTMGA-250、BP-4EA、BP-4PA、BP-10EAなどが、ダイセル・サイテック株式会社製のEBECRYL3700等が挙げられるが、特に制限されない。
ラジカル重合性化合物として上記のモノマーおよびオリゴマーを併用する場合、その質量割合は、30:70~95:5が好ましく、40:60~90:10がより好ましく、50:50~80:20がさらにより好ましく、55:45~65:35が特に好ましい。両者の質量割合が上記範囲内にあれば、隠蔽性および厚膜硬化性が優れる。
光ラジカル重合開始剤は、光の照射によりラジカルが発生する化合物である。本実施形態の光ラジカル重合開始剤は、400nm以上の波長領域の光が照射されるとラジカルを発生する化合物であれば良い。光ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン系ラジカル開始剤、ベンゾイン系ラジカル開始剤、ベンゾフェノン系ラジカル開始剤、アルキルフェノン系ラジカル開始剤、チオキサントン系ラジカル開始剤、アシルホスフィンオキサイド系ラジカル開始剤、チタノセン系ラジカル開始剤等が挙げられ、この中でも隠蔽性に優れる硬化物が得られるという観点から、400nm以上の波長領域に吸収を持つラジカル開始剤であるアシルホスフィンオキサイド系ラジカル開始剤を含むことが好ましい。またこれらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。ここでは、光ラジカル重合開始剤が、アシルホスフィンオキサイド系ラジカル開始剤、およびアルキルフェノン系ラジカル開始剤を併用している。
前記アシルホスフィンオキサイド系ラジカル開始剤としては、特に限定されないが、例えば、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド等が挙げられるが、この限りではない。前記アシルホスフィンオキサイド系ラジカル開始剤の市販品としては、Speedcure TPO(LAMBSON社製)、LUCIRIN TPO、IRGACURE819、IRGACURE819DW(BASFジャパン株式会社製)等が挙げられる。
前記アルキルフェノン系ラジカル開始剤としては、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、α-アミノアルキルフェノン等が挙げられるが、この限りではない。前記アルキルフェノン系ラジカル開始剤の市販品としては、DAROCUR 1173、IRGACURE907(BASFジャパン株式会社製)等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の配合量は、ラジカル重合性化合物100質量部に対して、好ましくは0.1~15質量部であり、より好ましくは0.5~10質量部であり、特に好ましくは1~5質量部である。0.1質量部以上であれば、光硬化性が良好であり、15質量部以下であれば、光硬化性樹脂組成物の保存安定性が良好である。
光ラジカル重合開始剤として2種以上のラジカル開始剤を併用する場合、400nm以上の波長領域に吸収を持つラジカル開始剤は、光ラジカル重合開始剤の合計100質量部に対して、1質量部以上であることが好ましく、4質量部以上であることがより好ましく、8質量部以上であることが特に好ましい。
光が照射されると着色する光硬化性樹脂の市販品としては、例えばThreeBond 3020(スリーボンド社製)が挙げられるが、これに限定されるものではない。また、光が照射されると着色する光硬化性樹脂に対し、各種の添加剤を使用することができる。特に本実施形態の着色剤には、光が照射されると着色する光硬化性樹脂に対し、色材となる顔料が添加されている。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1 光ファイバテープ、2 光ファイバ、
4 光ファイバ裸線、5 被覆層、6 着色層、
7 テープ識別マーク、8 方向識別マーク、
11 連結部、13 非連結部、15 テープ化材層、
20 テープ製造システム、21 ファイバ供給部、
22 印刷装置、23 着色装置、
23A 着色剤塗布部、23B 着色剤硬化部、
24 テープ化装置、25 マーク形成装置、
25A テープ識別マーク形成部、25B 方向識別マーク形成部、
40 融着接続装置、41 電極部、
42 ホルダセット部、43 表示部、
44 制御部、45 センサ、
46 光源、50 ホルダ

Claims (6)

  1. 複数の光ファイバが並んで構成された光ファイバテープであって、
    複数の前記光ファイバの並ぶ方向を幅方向としたとき、幅方向識別マークが、前記光ファイバテープの幅方向の端部における側面のテープ化材層の表面に前記光ファイバテープの前記幅方向に対して非対称的に形成されており、
    前記幅方向識別マークは、深さが8μm以上の凹部を有することを特徴とする光ファイバテープ。
  2. 請求項1に記載の光ファイバテープであって、
    前記幅方向識別マークは、前記光ファイバテープの前記幅方向の一方の側面に形成されることによって、前記光ファイバテープの前記幅方向に対して非対称的に形成されていることを特徴とする光ファイバテープ。
  3. 請求項1又は2に記載の光ファイバテープであって、
    前記幅方向識別マークの深さは10μm以上であることを特徴とする光ファイバテープ。
  4. 複数の光ファイバが並んで構成された光ファイバテープであって、複数の前記光ファイバの並ぶ方向を幅方向としたとき、前記光ファイバテープの前記幅方向の端部における側面のテープ化材層の表面に、前記光ファイバテープの前記幅方向に対して非対称的に、深さが8μm以上の凹部を有する幅方向識別マークが形成されている前記光ファイバテープを準備すること、
    前記光ファイバテープの前記幅方向の前記側面から前記光ファイバテープの幅方向識別マークを検出すること、及び
    前記幅方向識別マークの検出結果に基づいて、前記光ファイバテープの前記幅方向の向きを識別すること
    を行う光ファイバテープの方向識別方法。
  5. 請求項4に記載の光ファイバテープの方向識別方法であって、
    前記光ファイバテープの前記幅方向の前記側面に対向して、前記幅方向識別マークを検出するセンサが設けられており、
    前記センサの検出結果に基づいて、前記光ファイバテープの前記幅方向の向きを検出することを特徴とする光ファイバテープの方向識別方法。
  6. 請求項5に記載の光ファイバテープの方向識別方法であって、
    前記センサに対して、前記光ファイバの長手方向の異なる位置に光源が配置されていることを特徴とする光ファイバテープの方向識別方法。
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