JP7424176B2 - 回路 - Google Patents

回路 Download PDF

Info

Publication number
JP7424176B2
JP7424176B2 JP2020069972A JP2020069972A JP7424176B2 JP 7424176 B2 JP7424176 B2 JP 7424176B2 JP 2020069972 A JP2020069972 A JP 2020069972A JP 2020069972 A JP2020069972 A JP 2020069972A JP 7424176 B2 JP7424176 B2 JP 7424176B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inductor
signal line
constant voltage
voltage source
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020069972A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021166370A (ja
Inventor
敦夫 比留川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2020069972A priority Critical patent/JP7424176B2/ja
Priority to US17/217,947 priority patent/US20210319946A1/en
Priority to CN202120661455.3U priority patent/CN216054110U/zh
Priority to CN202110349583.9A priority patent/CN113496801B/zh
Publication of JP2021166370A publication Critical patent/JP2021166370A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7424176B2 publication Critical patent/JP7424176B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • H01F27/292Surface mounted devices
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • H01F17/0013Printed inductances with stacked layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/30Fastening or clamping coils, windings, or parts thereof together; Fastening or mounting coils or windings on core, casing, or other support
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/32Insulating of coils, windings, or parts thereof
    • H01F27/324Insulation between coil and core, between different winding sections, around the coil; Other insulation structures
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/34Special means for preventing or reducing unwanted electric or magnetic effects, e.g. no-load losses, reactive currents, harmonics, oscillations, leakage fields
    • H01F27/346Preventing or reducing leakage fields
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/34Special means for preventing or reducing unwanted electric or magnetic effects, e.g. no-load losses, reactive currents, harmonics, oscillations, leakage fields
    • H01F27/36Electric or magnetic shields or screens

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Description

本発明は、回路に関する。
回路には、種々のインダクタが用いられている。このようなインダクタとして、例えば、特許文献1には、複数の絶縁層が積層されてなり、内部にコイルを内蔵する積層体と、コイルに電気的に接続されている第1の外部電極及び第2の外部電極と、を備える積層型コイル部品が開示されている。
特開2019-96819号公報
特許文献1に記載の積層型コイル部品は、高周波特性に優れているため、光通信回路内のバイアスティー(Bias-Tee)回路等に好適に用いられる、とされている。また、特許文献1に記載の積層型コイル部品では、積層体を構成する絶縁層が、例えば、フェライト材料等の磁性材料で構成されている。絶縁層が磁性材料で構成された積層型コイル部品では、積層体の外部に磁束が漏れにくくなると考えられる。しかしながら、このような積層型コイル部品が複数用いられて回路内に近接して設けられると、近接して設けられた積層型コイル部品同士が磁気結合しやすくなるため、高周波帯(例えば、20GHz以上のGHz帯)で磁束が干渉し、結果的に、高周波特性が低下するおそれがある。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、複数のインダクタが近接して設けられていても、高周波特性の低下が抑制される回路を提供することを目的とするものである。
本発明の回路は、信号ラインと、定電圧源と、インダクタと、コンデンサと、を有するバイアスティー回路を備え、上記信号ラインは、第1信号ラインと、第2信号ラインと、を含み、上記インダクタは、第1インダクタと、第2インダクタと、を含み、上記第1インダクタは、上記第1信号ライン及び上記定電圧源に接続され、上記第2インダクタは、上記第2信号ライン及び上記定電圧源に接続され、上記第1インダクタと上記第2インダクタとの最短距離は、0.05mm以上、1mm以下であり、上記第1インダクタのコイル軸の方向と上記第2インダクタのコイル軸の方向とは、実装面に平行であり、かつ、略90°の角度をなす、ことを特徴とする。
本発明によれば、複数のインダクタが近接して設けられていても、高周波特性の低下が抑制される回路を提供できる。
本発明の回路の一例を示す平面模式図である。 本発明の回路で用いられるインダクタの一例を示す斜視模式図である。 図2中の線分A1-A2に対応する部分を示す断面模式図である。 比較例1の回路を示す平面模式図である。 実施例1~6の回路について、周波数毎の透過係数S21のシミュレーション結果を示すグラフである。 比較例1~6の回路について、周波数毎の透過係数S21のシミュレーション結果を示すグラフである。
以下、本発明の回路について説明する。なお、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更されてもよい。また、以下において記載する個々の好ましい構成を複数組み合わせたものもまた本発明である。
図1は、本発明の回路の一例を示す平面模式図である。
図1に示すように、回路1は、第1バイアスティー回路10aと、第2バイアスティー回路10bと、を有している。
第1バイアスティー回路10aは、第1信号ライン20aと、第1電源ライン30aと、第1インダクタ40aと、第1コンデンサ50aと、を有している。
第1信号ライン20aは、入力部21aと、出力部22aと、を有している。第1信号ライン20aの入力部21aに入力された入力信号は、経路S1を伝わって、第1信号ライン20aの出力部22aから透過信号(出力信号)として出力される。
第1電源ライン30aは、第1定電圧源31aに接続されている。つまり、第1バイアスティー回路10aは、第1定電圧源31aも有している。
第1インダクタ40aは、第1信号ライン20a及び第1電源ライン30aに接続されている。第1電源ライン30aは第1定電圧源31aに接続されているため、第1インダクタ40aは、第1電源ライン30aを介して、第1定電圧源31aに電気的に接続されている。このように第1インダクタ40aが設けられていることにより、経路P1で示すように、第1定電圧源31aの電源電圧は、第1信号ライン20aの入力部21aに印加される。第1信号ライン20aの入力部21aに、例えば、ドライバICが接続されていると、第1定電圧源31aの電源電圧がドライバICに印加される。また、第1インダクタ40aが設けられていることにより、第1信号ライン20aを伝わる信号は、第1電源ライン30aに伝わらない。
第1コンデンサ50aは、第1信号ライン20aと第1インダクタ40aとの接続部と、第1信号ライン20aの出力部22aとの間に設けられている。このように第1コンデンサ50aが設けられていることにより、第1定電圧源31aの電源電圧は、第1信号ライン20aの出力部22aに印加されることなく、第1信号ライン20aの入力部21aに確実に印加される。
第2バイアスティー回路10bは、第2信号ライン20bと、第1電源ライン30aと、第2インダクタ40bと、第2コンデンサ50bと、を有している。
第2信号ライン20bは、入力部21bと、出力部22bと、を有している。第2信号ライン20bの入力部21bに入力された入力信号は、経路S2を伝わって、第2信号ライン20bの出力部22bから透過信号(出力信号)として出力される。
第1電源ライン30aは第1定電圧源31aに接続されているため、第2バイアスティー回路10bは、第1定電圧源31aも有している。
第2インダクタ40bは、第2信号ライン20b及び第1電源ライン30aに接続されている。第1電源ライン30aは第1定電圧源31aに接続されているため、第2インダクタ40bは、第1電源ライン30aを介して、第1定電圧源31aに電気的に接続されている。このように第2インダクタ40bが設けられていることにより、経路P2で示すように、第1定電圧源31aの電源電圧は、第2信号ライン20bの入力部21bに印加される。第2信号ライン20bの入力部21bに、例えば、ドライバICが接続されていると、第1定電圧源31aの電源電圧がドライバICに印加される。また、第2インダクタ40bが設けられていることにより、第2信号ライン20bを伝わる信号は、第1電源ライン30aに伝わらない。
第2コンデンサ50bは、第2信号ライン20bと第2インダクタ40bとの接続部と、第2信号ライン20bの出力部22bとの間に設けられている。このように第2コンデンサ50bが設けられていることにより、第1定電圧源31aの電源電圧は、第2信号ライン20bの出力部22bに印加されることなく、第2信号ライン20bの入力部21bに確実に印加される。
第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dは、0.05mm以上、1mm以下であり、好ましくは0.05mm以上、0.4mm以下である。このように、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとが近接して設けられていることにより、回路1が小型化される。
第1インダクタ40aは、コイル軸C1を有している。第2インダクタ40bは、コイル軸C2を有している。
第1インダクタ40aのコイル軸C1の方向と第2インダクタ40bのコイル軸C2の方向とは、実装面に平行である。
本明細書中、各部品の実装面は、各部品における回路に実装される面、より具体的には、各部品における回路基板に対向する面を示す。つまり、第1インダクタ40aの実装面と第2インダクタ40bの実装面とは、各々、図1で見えている表面に対向する裏面に相当する。
第1インダクタ40aのコイル軸C1の方向と第2インダクタ40bのコイル軸C2の方向とは、略90°の角度をなしている。これにより、上述したように近接して設けられた第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとが磁気結合しにくくなるため、高周波帯で磁束が干渉しにくくなり、結果的に、高周波特性の低下が抑制される。
本明細書中、2つのコイル軸の方向が略90°の角度をなすとは、2つのコイル軸の方向のなす角度が80°以上、100°以下であることを示し、好ましくは85°以上、95°以下、特に好ましくは90°であることを示す。つまり、第1インダクタ40aのコイル軸C1の方向と第2インダクタ40bのコイル軸C2の方向とが略90°の角度をなすとは、第1インダクタ40aのコイル軸C1の方向と第2インダクタ40bのコイル軸C2の方向とのなす角度αが80°以上、100°以下であることを示し、好ましくは85°以上、95°以下、特に好ましくは90°であることを示す。第1インダクタ40aのコイル軸C1の方向と第2インダクタ40bのコイル軸C2の方向とのなす角度αが90°に近づくにつれて、第1インダクタ40a及び第2インダクタ40bで生じる磁束が干渉しにくくなる。つまり、第1インダクタ40aのコイル軸C1の方向と第2インダクタ40bのコイル軸C2の方向とが、90°の角度をなす、すなわち、直交すると、第1インダクタ40a及び第2インダクタ40bで生じる磁束が最も干渉しにくくなる。
以上より、回路1では、複数のインダクタ、ここでは、第1インダクタ40a及び第2インダクタ40bが近接して設けられていても、高周波特性の低下が抑制される。
高周波特性については、40GHzでの透過係数S21が、好ましくは-1dB以上、0dB以下であり、50GHzでの透過係数S21が、好ましくは-3dB以上、0dB以下である。透過係数S21は、入力信号に対する透過信号の電力の比から求められる。より具体的には、回路1における透過係数S21は、第1信号ライン20aの入力部21aに入力される入力信号に対する、第1信号ライン20aの出力部22aから出力される透過信号の電力の比から求められる。あるいは、第2信号ライン20bの入力部21bに入力される入力信号に対する、第2信号ライン20bの出力部22bから出力される透過信号の電力の比から求められる。周波数毎の透過係数S21は、例えば、ネットワークアナライザを用いて求められる。
第1バイアスティー回路10a及び第2バイアスティー回路10bは、第1電源ライン30aを共有している。つまり、第1バイアスティー回路10a及び第2バイアスティー回路10bは、第1定電圧源31aを共有している。これにより、回路1が簡素化される。
一方、第1バイアスティー回路10a及び第2バイアスティー回路10bは、別々の電源ラインを有していてもよい。つまり、第1バイアスティー回路10a及び第2バイアスティー回路10bは、別々の定電圧源を有していてもよい。
回路1は、第3バイアスティー回路10cと、第4バイアスティー回路10dと、を更に有していてもよい。
第3バイアスティー回路10cは、第1信号ライン20aと、第2電源ライン30bと、第3インダクタ40cと、第1コンデンサ50aと、を有している。
第2電源ライン30bは、第2定電圧源31bに接続されている。つまり、第3バイアスティー回路10cは、第2定電圧源31bも有している。
第3インダクタ40cは、第1信号ライン20a及び第2電源ライン30bに接続されている。第2電源ライン30bは第2定電圧源31bに接続されているため、第3インダクタ40cは、第2電源ライン30bを介して、第2定電圧源31bに電気的に接続されている。このように第3インダクタ40cが設けられていることにより、経路P3で示すように、第2定電圧源31bの電源電圧は、第1信号ライン20aの出力部22aに印加される。第1信号ライン20aの出力部22aに、例えば、レーザーダイオードが接続されていると、第2定電圧源31bの電源電圧がレーザーダイオードに印加される。また、第3インダクタ40cが設けられていることにより、第1信号ライン20aを伝わる信号は、第2電源ライン30bに伝わらない。
第3インダクタ40cは、コイル軸C3を有している。第3インダクタ40cのコイル軸C3の方向は、実装面に平行である。
第3インダクタ40cに近接して他のインダクタが設けられている場合、より具体的には、第3インダクタ40cと他のインダクタとの最短距離が0.05mm以上、1mm以下である場合、第3インダクタ40cのコイル軸C3の方向と他のインダクタのコイル軸の方向とは、略90°の角度をなすことが好ましい。これにより、近接して設けられた第3インダクタ40cと他のインダクタとが磁気結合しにくくなるため、高周波帯で磁束が干渉しにくくなる。そのため、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの間で磁束が干渉しにくくなる効果と相まって、高周波特性の低下が更に抑制される。
例えば、第3インダクタ40cと第1インダクタ40aとの最短距離が0.05mm以上、1mm以下である場合、第3インダクタ40cのコイル軸C3の方向と第1インダクタ40aのコイル軸C1の方向とは、略90°の角度をなすことが好ましい。
第1コンデンサ50aは、第1信号ライン20aと第3インダクタ40cとの接続部と、第1信号ライン20aの入力部21aとの間に設けられている。このように第1コンデンサ50aが設けられていることにより、第2定電圧源31bの電源電圧は、第1信号ライン20aの入力部21aに印加されることなく、第1信号ライン20aの出力部22aに確実に印加される。
第1バイアスティー回路10a及び第3バイアスティー回路10cを合わせて見たとき、第1コンデンサ50aは、第1信号ライン20aと第1インダクタ40aとの接続部と、第1信号ライン20aと第3インダクタ40cとの接続部との間に設けられている。
第4バイアスティー回路10dは、第2信号ライン20bと、第3電源ライン30cと、第4インダクタ40dと、第2コンデンサ50bと、を有している。
第3電源ライン30cは、第3定電圧源31cに接続されている。つまり、第4バイアスティー回路10dは、第3定電圧源31cも有している。
第4インダクタ40dは、第2信号ライン20b及び第3電源ライン30cに接続されている。第3電源ライン30cは第3定電圧源31cに接続されているため、第4インダクタ40dは、第3電源ライン30cを介して、第3定電圧源31cに電気的に接続されている。このように第4インダクタ40dが設けられていることにより、経路P4で示すように、第3定電圧源31cの電源電圧は、第2信号ライン20bの出力部22bに印加される。第2信号ライン20bの出力部22bに、例えば、レーザーダイオードが接続されていると、第3定電圧源31cの電源電圧がレーザーダイオードに印加される。また、第4インダクタ40dが設けられていることにより、第2信号ライン20bを伝わる信号は、第3電源ライン30cに伝わらない。
第4インダクタ40dは、コイル軸C4を有している。第4インダクタ40dのコイル軸C4の方向は、実装面に平行である。
第4インダクタ40dに近接して他のインダクタが設けられている場合、より具体的には、第4インダクタ40dと他のインダクタとの最短距離が0.05mm以上、1mm以下である場合、第4インダクタ40dのコイル軸C4の方向と他のインダクタのコイル軸の方向とは、略90°の角度をなすことが好ましい。これにより、近接して設けられた第4インダクタ40dと他のインダクタとが磁気結合しにくくなるため、高周波帯で磁束が干渉しにくくなる。そのため、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの間で磁束が干渉しにくくなる効果と相まって、高周波特性の低下が更に抑制される。
例えば、第4インダクタ40dと第2インダクタ40bとの最短距離が0.05mm以上、1mm以下である場合、第4インダクタ40dのコイル軸C4の方向と第2インダクタ40bのコイル軸C2の方向とは、略90°の角度をなすことが好ましい。
第2コンデンサ50bは、第2信号ライン20bと第4インダクタ40dとの接続部と、第2信号ライン20bの入力部21bとの間に設けられている。このように第2コンデンサ50bが設けられていることにより、第3定電圧源31cの電源電圧は、第2信号ライン20bの入力部21bに印加されることなく、第2信号ライン20bの出力部22bに確実に印加される。
第2バイアスティー回路10b及び第4バイアスティー回路10dを合わせて見たとき、第2コンデンサ50bは、第2信号ライン20bと第2インダクタ40bとの接続部と、第2信号ライン20bと第4インダクタ40dとの接続部との間に設けられている。
第1信号ライン20a及び第2信号ライン20bとしては、公知の信号ラインを使用可能である。
第1電源ライン30a、第2電源ライン30b、及び、第3電源ライン30cとしては、公知の電源ラインを使用可能である。
第1定電圧源31a、第2定電圧源31b、及び、第3定電圧源31cとしては、公知の定電圧源を使用可能である。
第1定電圧源31a、第2定電圧源31b、及び、第3定電圧源31cは、電源電圧が互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。また、第1定電圧源31a、第2定電圧源31b、及び、第3定電圧源31cのうち、2つの定電圧源の電源電圧が同じであり、かつ、残り1つの定電圧源の電源電圧が異なっていてもよい。
第1コンデンサ50a及び第2コンデンサ50bとしては、公知のコンデンサを使用可能である。
第1インダクタ40a、第2インダクタ40b、第3インダクタ40c、及び、第4インダクタ40dとしては、公知のインダクタを使用可能である。中でも、フェライト材料で構成された複数の絶縁層が積層されてなる積層体と、積層体の内部に設けられたコイルと、積層体の表面上に設けられ、コイルに電気的に接続された外部電極と、を有するインダクタが好ましい。このようなインダクタの一例について、以下に説明する。以下では、第1インダクタ、第2インダクタ、第3インダクタ、及び、第4インダクタを特に区別しない場合、単に、インダクタと言う。
図2は、本発明の回路で用いられるインダクタの一例を示す斜視模式図である。
図2に示すように、インダクタ40は、積層体60と、第1外部電極70aと、第2外部電極70bと、を有している。図2に示していないが、後述するように、インダクタ40は、積層体60の内部に設けられたコイルも有している。
本明細書中、長さ方向、幅方向、及び、高さ方向を、図2等に示すように、各々、L、W、及び、Tで定められる方向とする。ここで、長さ方向Lと幅方向Wと高さ方向Tとは、互いに直交している。
積層体60は、6面を有する略直方体状である。積層体60は、長さ方向Lに相対する第1端面61a及び第2端面61bと、幅方向Wに相対する第1側面62a及び第2側面62bと、高さ方向Tに相対する第1主面63a及び第2主面63bと、を有している。
インダクタ40を回路内に実装する際、積層体60の第1主面63aが実装面となる。
積層体60は、角部及び稜線部に丸みが付けられていることが好ましい。積層体60の角部は、積層体60の3面が交わる部分である。積層体60の稜線部は、積層体60の2面が交わる部分である。
第1外部電極70aは、積層体60の表面上に設けられている。より具体的には、第1外部電極70aは、積層体60の第1端面61aの一部から、第1側面62aの一部と、第2側面62bの一部と、第1主面63aの一部とにわたって延在している。
第1外部電極70aの位置は、図2に示した位置に限定されない。例えば、第1外部電極70aは、積層体60の第1端面61aの一部上のみに設けられていてもよい。また、第1外部電極70aは、積層体60の第1端面61aの一部から、第1主面63aの一部のみにわたって延在していてもよい。第1外部電極70aが実装面である積層体60の第1主面63aの一部上に設けられていると、インダクタ40の実装性が向上する。
第2外部電極70bは、積層体60の表面上に設けられている。より具体的には、第2外部電極70bは、積層体60の第2端面61bの一部から、第1側面62aの一部と、第2側面62bの一部と、第1主面63aの一部とにわたって延在している。
第2外部電極70bの位置は、図2に示した位置に限定されない。例えば、第2外部電極70bは、積層体60の第2端面61bの一部上のみに設けられていてもよい。また、第2外部電極70bは、積層体60の第2端面61bの一部から、第1主面63aの一部のみにわたって延在していてもよい。第2外部電極70bが実装面である積層体60の第1主面63aの一部上に設けられていると、インダクタ40の実装性が向上する。
第1外部電極70a及び第2外部電極70bは、各々、単層構造であってもよいし、複層構造であってもよい。
第1外部電極70a及び第2外部電極70bが、各々、単層構造である場合、各外部電極の構成材料としては、例えば、銀、金、銅、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、これらの金属の少なくとも1種を含有する合金等が挙げられる。
第1外部電極70a及び第2外部電極70bが、各々、複層構造である場合、各外部電極は、積層体60の表面側から順に、例えば、銀を含有する下地電極層と、ニッケルめっき被膜と、錫めっき被膜と、を有していてもよい。
図3は、図2中の線分A1-A2に対応する部分を示す断面模式図である。
図3に示すように、積層体60は、複数の絶縁層65が長さ方向Lに積層されてなる。なお、図3では、説明の便宜上、これらの絶縁層65の境界が示されているが、実際には境界が明瞭に現れていなくてもよい。
絶縁層65は、フェライト材料で構成されている。これにより、積層体60の外部に磁束が漏れにくくなる。
従来では、絶縁層がフェライト材料で構成されたインダクタであっても、複数用いられて回路内に近接して設けられると、近接して設けられたインダクタ同士が磁気結合しやすくなるため、高周波帯で磁束が干渉し、結果的に、高周波特性が低下するおそれがある。これに対して、回路1では、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとが近接して設けられているものの、両者のコイル軸の方向が略90°の角度をなしている。これにより、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとが磁気結合しにくくなるため、高周波帯で磁束が干渉しにくくなり、結果的に、高周波特性の低下が抑制される。この場合、第1インダクタ40a及び第2インダクタ40bの絶縁層がフェライト材料で構成されていると、第1インダクタ40a及び第2インダクタ40bの外部に磁束が漏れにくくなるため、高周波特性の低下が更に抑制される。
フェライト材料としては、例えば、以下の方法で作製されるものが挙げられる。
まず、酸化物原料である、酸化鉄(Fe)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化銅(CuO)、及び、酸化ニッケル(NiO)を所定の比率になるように秤量する。各酸化物原料には、不可避不純物が含まれていてもよい。次に、これらの酸化物原料を湿式で混合した後、粉砕する。この際、酸化マンガン(Mn)、酸化コバルト(Co)、酸化錫(SnO)、酸化ビスマス(Bi)、酸化ケイ素(SiO)等の添加剤を添加してもよい。そして、得られた粉砕物を乾燥させた後、仮焼成する。仮焼成の温度については、例えば、700℃以上、800℃以下とする。以上により、粉末状のフェライト材料が得られる。
インダクタ40のインダクタンスを高める観点から、フェライト材料の組成は、酸化鉄(Fe)が40mоl%以上、49.5mоl%以下、酸化亜鉛(ZnO)が5mоl%以上、35mоl%以下、酸化銅(CuO)が6mоl%以上、12mоl%以下、酸化ニッケル(NiO)が8mоl%以上、40mоl%以下、であることが好ましい。
積層体60の内部には、コイル80が設けられている。コイル80は、複数のコイル導体81が絶縁層65とともに長さ方向Lに積層されつつ電気的に接続されてなり、例えば、ソレノイド状である。インダクタ40は、このようなコイル80を有しているため、積層型コイル部品とも呼ばれる。なお、図3では、コイル80の形状、コイル導体81の位置、コイル導体81の接続等が厳密に示されていない。例えば、長さ方向Lに隣り合うコイル導体81は、図示していないビア導体を介して互いに電気的に接続されている。
インダクタ40、より具体的には、コイル80は、コイル軸Cを有している。インダクタ40のコイル軸Cは、長さ方向Lに延伸し、かつ、積層体60の第1端面61aと第2端面61bとの間を貫通している。つまり、インダクタ40のコイル軸Cの方向は、実装面である積層体60の第1主面63aに平行である。
インダクタ40のコイル軸Cは、長さ方向Lから見たときのコイル80の形状の重心を通る。長さ方向Lから見たとき、コイル80は、円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。
第1外部電極70aは、第1連結導体90aを介して、コイル80に電気的に接続されている。ここで、複数のコイル導体81のうち、積層体60の第1端面61aに最も近い位置には、コイル導体81aが設けられている。よって、第1外部電極70aは、第1連結導体90aを介して、コイル導体81aに電気的に接続されている。
第1連結導体90aは、図示していないビア導体が絶縁層65とともに長さ方向Lに積層されつつ電気的に接続されてなる。第1連結導体90aは、積層体60の第1端面61aから露出している。
第1連結導体90aは、第1外部電極70aとコイル80との間、ここでは、第1外部電極70aとコイル導体81aとの間を直線状に接続することが好ましい。また、長さ方向Lから見たとき、第1連結導体90aは、コイル導体81aと重なり、かつ、コイル軸Cよりも、実装面である積層体60の第1主面63a側に位置していることが好ましい。これらにより、第1外部電極70aとコイル80との電気的な接続が容易になる。
第1連結導体90aが第1外部電極70aとコイル80との間を直線状に接続するとは、長さ方向Lから見たとき、第1連結導体90aを構成するビア導体同士が重なっていることを示す。なお、第1連結導体90aを構成するビア導体同士は、厳密に直線状に並んでいなくてもよい。
第1連結導体90aは、コイル導体81aにおける、積層体60の第1主面63aに最も近い部分に接続されていることが好ましい。これにより、第1外部電極70aにおける積層体60の第1端面61a上の部分の面積を小さくできる。その結果、第1外部電極70aとコイル80との間の浮遊容量が小さくなるため、インダクタ40の高周波特性が向上する。
第1連結導体90aは、1つのみ設けられていてもよいし、複数設けられていてもよい。
第2外部電極70bは、第2連結導体90bを介して、コイル80に電気的に接続されている。ここで、複数のコイル導体81のうち、積層体60の第2端面61bに最も近い位置には、コイル導体81bが設けられている。よって、第2外部電極70bは、第2連結導体90bを介して、コイル導体81bに電気的に接続されている。
第2連結導体90bは、図示していないビア導体が絶縁層65とともに長さ方向Lに積層されつつ電気的に接続されてなる。第2連結導体90bは、積層体60の第2端面61bから露出している。
第2連結導体90bは、第2外部電極70bとコイル80との間、ここでは、第2外部電極70bとコイル導体81bとの間を直線状に接続することが好ましい。また、長さ方向Lから見たとき、第2連結導体90bは、コイル導体81bと重なり、かつ、コイル軸Cよりも、実装面である積層体60の第1主面63a側に位置していることが好ましい。これらにより、第2外部電極70bとコイル80との電気的な接続が容易になる。
第2連結導体90bが第2外部電極70bとコイル80との間を直線状に接続するとは、長さ方向Lから見たとき、第2連結導体90bを構成するビア導体同士が重なっていることを示す。なお、第2連結導体90bを構成するビア導体同士は、厳密に直線状に並んでいなくてもよい。
第2連結導体90bは、コイル導体81bにおける、積層体60の第1主面63aに最も近い部分に接続されていることが好ましい。これにより、第2外部電極70bにおける積層体60の第2端面61b上の部分の面積を小さくできる。その結果、第2外部電極70bとコイル80との間の浮遊容量が小さくなるため、インダクタ40の高周波特性が向上する。
第2連結導体90bは、1つのみ設けられていてもよいし、複数設けられていてもよい。
インダクタ40は、例えば、以下の方法で製造される。
まず、フェライト材料と、ポリビニルブチラール系樹脂等の有機バインダと、エタノール、トルエン等の有機溶剤と、等を混合した後、粉砕することにより、セラミックスラリーを作製する。そして、セラミックスラリーをドクターブレード法等でシート状に成形した後、所定の大きさに打ち抜くことにより、セラミックグリーンシートを作製する。
次に、セラミックグリーンシートの所定の箇所にレーザー照射を行うことにより、ビアホールを形成する。そして、スクリーン印刷等により、銀ペースト等の導電性ペーストを、ビアホールに充填しつつセラミックグリーンシートの主面上に塗工する。これにより、セラミックグリーンシートに対して、ビア導体用導体パターンをビアホールに形成しつつ、ビア導体用導体パターンに接続されたコイル導体用導体パターンを主面上に形成する。その後、乾燥させることにより、セラミックグリーンシートにコイル導体用導体パターン及びビア導体用導体パターンが形成されたコイルシートが得られる。
また、コイルシートとは別に、セラミックグリーンシートにビア導体用導体パターンが形成されたビアシートを作製する。
次に、コイルシート及びビアシートを所定の順序で積層した後、熱圧着することにより、積層体ブロックを作製する。
次に、積層体ブロックを所定の大きさに切断することにより、個片化されたチップを作製する。個片化されたチップに対しては、例えば、バレル研磨を施すことにより、角部及び稜線部に丸みを付けてもよい。その後、個片化されたチップを焼成する。この際、コイルシート及びビアシートのセラミックグリーンシートは、焼成後に絶縁層65となり、積層体60を構成する。また、コイルシートのコイル導体用導体パターン及びビア導体用導体パターンは、各々、焼成後にコイル導体81及びビア導体となり、コイル80を構成する。これらにより、フェライト材料で構成された複数の絶縁層65が積層されてなる積層体60と、積層体60の内部に設けられたコイル80とが作製される。一方、ビアシートのビア導体用導体パターンは、焼成後にビア導体となり、第1連結導体90a及び第2連結導体90bを構成する。
次に、銀ペースト等の導電性ペーストを所定の厚みに引き伸ばした層に、積層体60を斜めに浸漬する。そして、得られた塗膜を焼き付けることにより、積層体60の表面上に下地電極層を形成する。より具体的には、積層体60の第1端面61aの一部から、第1側面62aの一部と、第2側面62bの一部と、第1主面63aの一部とにわたって延在する下地電極層を形成する。また、積層体60の第2端面61bの一部から、第1側面62aの一部と、第2側面62bの一部と、第1主面63aの一部とにわたって延在する下地電極層を形成する。その後、電解めっき等により、各下地電極層上に、ニッケルめっき被膜と錫めっき被膜とを順に形成する。これらにより、第1外部電極70a及び第2外部電極70bが形成される。
以上により、インダクタ40が製造される。
以下、本発明の回路をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1の回路として、図1に示した回路1を用いた。第1インダクタ40a、第2インダクタ40b、第3インダクタ40c、及び、第4インダクタ40dとしては、図2及び図3に示したインダクタ40を用いた。第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dは、0.05mmであった。第1インダクタ40aのコイル軸C1の方向と第2インダクタ40bのコイル軸C2の方向とは、90°の角度をなしていた。
[実施例2]
実施例2の回路は、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが0.1mmであること以外、実施例1の回路と同様であった。
[実施例3]
実施例3の回路は、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが0.2mmであること以外、実施例1の回路と同様であった。
[実施例4]
実施例4の回路は、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが0.3mmであること以外、実施例1の回路と同様であった。
[実施例5]
実施例5の回路は、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが0.4mmであること以外、実施例1の回路と同様であった。
[実施例6]
実施例6の回路は、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが1mmであること以外、実施例1の回路と同様であった。
[比較例1]
図4は、比較例1の回路を示す平面模式図である。図4に示すように、比較例1の回路101は、第1インダクタ40aのコイル軸C1の方向と第2インダクタ40bのコイル軸C2の方向とが平行であったこと以外、実施例1の回路と同様であった。
[比較例2]
比較例2の回路は、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが0.1mmであること以外、比較例1の回路と同様であった。
[比較例3]
比較例3の回路は、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが0.2mmであること以外、比較例1の回路と同様であった。
[比較例4]
比較例4の回路は、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが0.3mmであること以外、比較例1の回路と同様であった。
[比較例5]
比較例5の回路は、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが0.4mmであること以外、比較例1の回路と同様であった。
[比較例6]
比較例6の回路は、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが1mmであること以外、比較例1の回路と同様であった。
[評価]
実施例1~6の回路、及び、比較例1~6の回路について、周波数毎の透過係数S21をシミュレーションにより求めた。この際、第1定電圧源31aの電源電圧を3.3V、第2定電圧源31bの電源電圧を-2.0V、第3定電圧源31cの電源電圧を-2.0Vに設定した。
図5は、実施例1~6の回路について、周波数毎の透過係数S21のシミュレーション結果を示すグラフである。実施例1~6の回路では、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとが近接して設けられていた、より具体的には、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが0.05mm以上、1mm以下であったが、図5に示すように、透過係数S21は良好な値を示した。また、実施例1~6の回路では、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが小さくなるにつれて、透過係数S21がほとんど劣化せず、高周波特性の低下も抑制されていた。
図6は、比較例1~6の回路について、周波数毎の透過係数S21のシミュレーション結果を示すグラフである。比較例1~6の回路でも、実施例1~6の回路と同様に、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが0.05mm以上、1mm以下であったが、図6に示すように、第1インダクタ40aと第2インダクタ40bとの最短距離Dが小さくなるにつれて、透過係数S21が大きく劣化した。
1、101 回路
10a 第1バイアスティー回路
10b 第2バイアスティー回路
10c 第3バイアスティー回路
10d 第4バイアスティー回路
20a 第1信号ライン
20b 第2信号ライン
21a、21b 入力部
22a、22b 出力部
30a 第1電源ライン
30b 第2電源ライン
30c 第3電源ライン
31a 第1定電圧源
31b 第2定電圧源
31c 第3定電圧源
40 インダクタ
40a 第1インダクタ
40b 第2インダクタ
40c 第3インダクタ
40d 第4インダクタ
50a 第1コンデンサ
50b 第2コンデンサ
60 積層体
61a 第1端面
61b 第2端面
62a 第1側面
62b 第2側面
63a 第1主面
63b 第2主面
65 絶縁層
70a 第1外部電極
70b 第2外部電極
80 コイル
81、81a、81b コイル導体
90a 第1連結導体
90b 第2連結導体
C、C1、C2、C3、C4 コイル軸
D 第1インダクタと第2インダクタとの最短距離
L 長さ方向
P1、P2、P3、P4、S1、S2 経路
T 高さ方向
W 幅方向
α 第1インダクタのコイル軸の方向と第2インダクタのコイル軸の方向とのなす角度

Claims (7)

  1. 信号ラインと、定電圧源と、インダクタと、コンデンサと、を有するバイアスティー回路を備え、
    前記信号ラインは、第1信号ラインと、第2信号ラインと、を含み、
    前記インダクタは、フェライト材料で構成された複数の絶縁層が積層されてなる積層体と、前記積層体の内部に設けられたコイルと、前記積層体の表面上に設けられ、前記コイルに電気的に接続された外部電極と、を有し、
    前記インダクタは、第1インダクタと、第2インダクタと、を含み、
    前記第1インダクタは、前記第1信号ライン及び前記定電圧源に接続され、
    前記第2インダクタは、前記第2信号ライン及び前記定電圧源に接続され、
    前記第1インダクタと前記第2インダクタとの最短距離は、0.05mm以上、1mm以下であり、
    前記第1インダクタのコイル軸の方向と前記第2インダクタのコイル軸の方向とは、実装面に平行であり、かつ、略90°の角度をなし、
    前記第1インダクタのコイル軸の方向は、前記第1信号ラインの延びる方向に平行である、ことを特徴とする回路。
  2. 前記第2インダクタのコイル軸の方向は、前記第2信号ラインの延びる方向に直交している、請求項1に記載の回路。
  3. 信号ラインと、定電圧源と、インダクタと、コンデンサと、を有するバイアスティー回路を備え、
    前記信号ラインは、第1信号ラインと、第2信号ラインと、を含み、
    前記インダクタは、フェライト材料で構成された複数の絶縁層が積層されてなる積層体と、前記積層体の内部に設けられたコイルと、前記積層体の表面上に設けられ、前記コイルに電気的に接続された外部電極と、を有し、
    前記インダクタは、第1インダクタと、第2インダクタと、を含み、
    前記第1インダクタは、前記第1信号ライン及び前記定電圧源に接続され、
    前記第2インダクタは、前記第2信号ライン及び前記定電圧源に接続され、
    前記第1インダクタと前記第2インダクタとの最短距離は、0.05mm以上、1mm以下であり、
    前記第1インダクタのコイル軸の方向と前記第2インダクタのコイル軸の方向とは、実装面に平行であり、かつ、略90°の角度をなし、
    前記第2インダクタのコイル軸の方向は、前記第2信号ラインの延びる方向に直交している、ことを特徴とする回路。
  4. 前記コンデンサは、前記第1コンデンサと、前記第2コンデンサと、を含み、
    前記第1コンデンサは、前記第1信号ラインと前記第1インダクタとの接続部と、前記第1信号ラインの出力部との間に設けられ、
    前記第2コンデンサは、前記第2信号ラインと前記第2インダクタとの接続部と、前記第2信号ラインの出力部との間に設けられている、請求項1~のいずれかに記載の回路。
  5. 前記定電圧源は、第1定電圧源と、第2定電圧源と、第3定電圧源と、を含み、
    前記インダクタは、第3インダクタと、第4インダクタと、を更に含み、
    前記第1インダクタは、前記第1信号ライン及び前記第1定電圧源に接続され、
    前記第2インダクタは、前記第2信号ライン及び前記第1定電圧源に接続され、
    前記第3インダクタは、前記第1信号ライン及び前記第2定電圧源に接続され、
    前記第4インダクタは、前記第2信号ライン及び前記第3定電圧源に接続され、
    前記第1コンデンサは、前記第1信号ラインと前記第3インダクタとの接続部と、前記第1信号ラインの入力部との間に設けられ、
    前記第2コンデンサは、前記第2信号ラインと前記第4インダクタとの接続部と、前記第2信号ラインの入力部との間に設けられている、請求項に記載の回路。
  6. 信号ラインと、定電圧源と、インダクタと、コンデンサと、を有するバイアスティー回路を備え、
    前記信号ラインは、第1信号ラインと、第2信号ラインと、を含み、
    前記定電圧源は、第1定電圧源と、第2定電圧源と、第3定電圧源と、を含み、
    前記インダクタは、フェライト材料で構成された複数の絶縁層が積層されてなる積層体と、前記積層体の内部に設けられたコイルと、前記積層体の表面上に設けられ、前記コイルに電気的に接続された外部電極と、を有し、
    前記インダクタは、第1インダクタと、第2インダクタと、第3インダクタと、第4インダクタと、を含み、
    前記第1インダクタは、前記第1信号ライン及び前記第1定電圧源に接続され、
    前記第2インダクタは、前記第2信号ライン及び前記第1定電圧源に接続され、
    前記第3インダクタは、前記第1信号ライン及び前記第2定電圧源に接続され、
    前記第4インダクタは、前記第2信号ライン及び前記第3定電圧源に接続され、
    前記第1インダクタと前記第2インダクタとの最短距離は、0.05mm以上、1mm以下であり、
    前記第1インダクタのコイル軸の方向と前記第2インダクタのコイル軸の方向とは、実装面に平行であり、かつ、略90°の角度をなし、
    前記コンデンサは、前記第1コンデンサと、前記第2コンデンサと、を含み、
    前記第1コンデンサは、前記第1信号ラインと前記第1インダクタとの接続部と、前記第1信号ラインの出力部との間に設けられ、かつ、前記第1信号ラインと前記第3インダクタとの接続部と、前記第1信号ラインの入力部との間に設けられ、
    前記第2コンデンサは、前記第2信号ラインと前記第2インダクタとの接続部と、前記第2信号ラインの出力部との間に設けられ、かつ、前記第2信号ラインと前記第4インダクタとの接続部と、前記第2信号ラインの入力部との間に設けられている、ことを特徴とする回路。
  7. 前記第1インダクタ及び前記第2インダクタは、同じ前記定電圧源に接続されている、請求項1~6のいずれかに記載の回路。
JP2020069972A 2020-04-08 2020-04-08 回路 Active JP7424176B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020069972A JP7424176B2 (ja) 2020-04-08 2020-04-08 回路
US17/217,947 US20210319946A1 (en) 2020-04-08 2021-03-30 Circuit
CN202120661455.3U CN216054110U (zh) 2020-04-08 2021-03-31 电路
CN202110349583.9A CN113496801B (zh) 2020-04-08 2021-03-31 电路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020069972A JP7424176B2 (ja) 2020-04-08 2020-04-08 回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021166370A JP2021166370A (ja) 2021-10-14
JP7424176B2 true JP7424176B2 (ja) 2024-01-30

Family

ID=77997937

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020069972A Active JP7424176B2 (ja) 2020-04-08 2020-04-08 回路

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20210319946A1 (ja)
JP (1) JP7424176B2 (ja)
CN (2) CN113496801B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7424176B2 (ja) * 2020-04-08 2024-01-30 株式会社村田製作所 回路

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040179623A1 (en) 2003-03-14 2004-09-16 Huckeba William Harrell Differential error detector
JP2004281847A (ja) 2003-03-18 2004-10-07 Tdk Corp 積層複合電子部品
JP2006279603A (ja) 2005-03-29 2006-10-12 Tdk Corp 弾性表面波装置
WO2018008573A1 (ja) 2016-07-06 2018-01-11 株式会社村田製作所 電子機器
JP2018078495A (ja) 2016-11-10 2018-05-17 住友電気工業株式会社 増幅回路および光送信装置
JP2018190814A (ja) 2017-05-01 2018-11-29 日本電信電話株式会社 インダクタ
JP2019096819A (ja) 2017-11-27 2019-06-20 株式会社村田製作所 積層型コイル部品
JP2019537268A (ja) 2016-11-24 2019-12-19 ムラタ インテグレイテッド パッシブ ソリューションズ 広帯域バイアスに適した集積化電子構成要素

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1140920A (ja) * 1997-07-22 1999-02-12 Taiyo Yuden Co Ltd 複合部品
JP5418682B2 (ja) * 2010-08-09 2014-02-19 株式会社村田製作所 非可逆回路素子
CN104158500B (zh) * 2013-05-14 2017-03-29 上海华虹宏力半导体制造有限公司 射频功率放大器
DE102014102521B4 (de) * 2014-02-26 2023-10-19 Snaptrack, Inc. Abstimmbare HF-Filterschaltung
DE102014102518B4 (de) * 2014-02-26 2022-04-28 Snaptrack, Inc. Package für ein abstimmbares Filter
JP6112075B2 (ja) * 2014-06-27 2017-04-12 株式会社村田製作所 電子部品
JP7424176B2 (ja) * 2020-04-08 2024-01-30 株式会社村田製作所 回路

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040179623A1 (en) 2003-03-14 2004-09-16 Huckeba William Harrell Differential error detector
JP2004281847A (ja) 2003-03-18 2004-10-07 Tdk Corp 積層複合電子部品
JP2006279603A (ja) 2005-03-29 2006-10-12 Tdk Corp 弾性表面波装置
WO2018008573A1 (ja) 2016-07-06 2018-01-11 株式会社村田製作所 電子機器
JP2018078495A (ja) 2016-11-10 2018-05-17 住友電気工業株式会社 増幅回路および光送信装置
JP2019537268A (ja) 2016-11-24 2019-12-19 ムラタ インテグレイテッド パッシブ ソリューションズ 広帯域バイアスに適した集積化電子構成要素
JP2018190814A (ja) 2017-05-01 2018-11-29 日本電信電話株式会社 インダクタ
JP2019096819A (ja) 2017-11-27 2019-06-20 株式会社村田製作所 積層型コイル部品

Also Published As

Publication number Publication date
CN113496801B (zh) 2023-12-12
US20210319946A1 (en) 2021-10-14
CN216054110U (zh) 2022-03-15
CN113496801A (zh) 2021-10-12
JP2021166370A (ja) 2021-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100986217B1 (ko) 적층 코일 부품
US9373441B2 (en) Composite electronic component
JP7456468B2 (ja) 積層型コイル部品
JP7260015B2 (ja) 積層型コイル部品及びバイアスティー回路
JP7111060B2 (ja) 積層型コイル部品
JP7424176B2 (ja) 回路
US11557416B2 (en) Multilayer coil component
CN212461291U (zh) 层叠型线圈部件
JP7476937B2 (ja) 積層型コイル部品
JP7444135B2 (ja) 電子部品及び電子機器
JP7475946B2 (ja) 積層型コイル部品
JP7215326B2 (ja) 積層型コイル部品
JP7107250B2 (ja) 積層型コイル部品
JP7003948B2 (ja) 積層型コイル部品
JP7260016B2 (ja) 積層型コイル部品
US20220076873A1 (en) Optical communication module and multilayer coil component
JP7306541B2 (ja) バイアスティー回路
JP7326871B2 (ja) 積層型コイル部品
US20230420172A1 (en) Multilayer coil component
JP2020145224A (ja) 積層型コイル部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230322

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231003

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20231017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7424176

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150