JP2020145224A - 積層型コイル部品 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、特許文献1に記載のインダクタ部品は、特に30GHz以上の高周波領域において、ノイズ吸収用部品として用いるには特性が充分ではない。また、特許文献1では、コイル導体間の距離を調整する方法として、コイル導体間を接続するビアシートの枚数を変更することによって、コイル導体間の距離を調整することを開示している。しかしながら、特許文献1に記載された製造方法は煩雑であり、また単位体積あたりのコイルの巻き数が低下してしまうという問題があった。
しかしながら、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
図2(a)は、図1に示す積層型コイル部品の側面図であり、図2(b)は、図1に示す積層型コイル部品の正面図であり、図2(c)は、図1に示す積層型コイル部品の底面図である。
第1の端面11のうちの一部は第1の外部電極21により覆われていないため、第1の外部電極によって第1の端面の全部が覆われた積層型コイル部品と比較して、浮遊容量を低下させ、高周波特性を向上させることができる。
第2の端面12のうちの一部は第2の外部電極22により覆われていないため、第2の外部電極によって第2の端面の全部が覆われた積層型コイル部品と比較して、浮遊容量を低下させ、高周波特性を向上させることができる。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層体の幅(図2(c)中、両矢印W1で示される長さ)は、0.33mm以下であることが好ましく、0.27mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層体の高さ(図2(b)中、両矢印T1で示される長さ)は、0.33mm以下であることが好ましく、0.27mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層型コイル部品の幅(図2(c)中、両矢印W2で示される長さ)は、0.33mm以下であることが好ましく、0.27mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層型コイル部品の高さ(図2(b)中、両矢印T2で示される長さ)は、0.33mm以下であることが好ましく、0.27mm以上であることが好ましい。
なお、積層体の第1の主面を覆う部分の第1の外部電極の長さ、及び、積層体の第1の主面を覆う部分の第2の外部電極の長さが一定でない場合、最も長い部分の長さが上記範囲にあることが好ましい。
なお、積層体の第1の端面を覆う部分の第1の外部電極の高さ、及び、積層体の第2の端面を覆う部分の第2の外部電極の高さが一定でない場合、最も高い部分の高さが上記範囲にあることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、積層体の高さは、0.18mm以上、0.22mm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、積層型コイル部品の幅は、0.22mm以下であることが好ましく、0.18mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、積層型コイル部品の高さは、0.22mm以下であることが好ましく、0.18mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、積層体の高さは、0.45mm以上、0.55mm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、積層型コイル部品の幅は、0.55mm以下であることが好ましく、0.45mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、積層型コイル部品の高さは、0.55mm以下であることが好ましく、0.45mm以上であることが好ましい。
コイルは、絶縁層とともに積層された複数のコイル導体が電気的に接続されることにより形成される。
図3に示すように、積層体10は、第1コイル導体30a、第2コイル導体30b、第3コイル導体30c、第4コイル導体30d、第5コイル導体30eを含んでいる。
積層体10の積層方向は、第1の端面11から第2の端面12に向かう方向であり、コイルの軸方向はコイル導体が積層される方向であるから、いずれも、実装面である第1の主面13と平行である。
第1の連結導体41及び第2の連結導体42はいずれも、積層方向から平面視したときにコイル導体と重なり、かつ、コイル導体の全ての中心軸よりも、実装面となる第1の主面13側に位置している。
第1の連結導体41及び第2の連結導体42はいずれも、コイル導体の最も実装面に近い部分に接続されているため、外部電極の大きさを小さくして高周波特性を向上させることができる。
図4(a)〜図4(e)は、図3に示す積層体を構成する各コイル導体の形状を模式的に示す平面図である。
図4(a)に示すように、第1コイル導体30aには、コイル導体の線幅(以下、コイル線幅ともいう)よりも線幅が広くなった拡張領域33a(網掛けで示した領域)が設けられている。拡張領域33aの線幅はWaで、コイル線幅はWbで示されるため、拡張領域33aの線幅Waは、コイル導体の線幅Wbよりも広くなっている。拡張領域33aは、本来第1コイル導体30aが占めるコイル導体領域31a(網掛けで示した領域のうち、二点鎖線よりも外側の領域)と、その内側に突出する突出領域32a(網掛けで示した領域のうち、二点鎖線よりも内側の領域)とからなる。突出領域32aがコイル導体の内側に突出していることで、拡張領域33aが形成されている。
図4(b)に示すように、第2コイル導体30bには、拡張領域33b(網掛けで示した領域)が設けられている。拡張領域33bは、コイル導体領域31b及び突出領域32bからなり、拡張領域33bの線幅は、コイル線幅よりも広くなっている。
図4(c)に示すように、第3コイル導体30cには、拡張領域33c(網掛けで示した領域)が設けられている。拡張領域33cは、コイル導体領域31c及び突出領域32cからなり、拡張領域33cの線幅は、コイル線幅よりも広くなっている。
図4(d)に示すように、第4コイル導体30dには、拡張領域33d(網掛けで示した領域)が設けられている。拡張領域33dは、コイル導体領域31d及び突出領域32dからなり、拡張領域33dの線幅は、コイル線幅よりも広くなっている。
図4(e)に示すように、第5コイル導体30eには、拡張領域33e(網掛けで示した領域)が設けられている。拡張領域33eは、コイル導体領域31e及び突出領域32eからなり、拡張領域33eの線幅は、コイル線幅よりも広くなっている。
なお、図4(a)〜図4(e)示される各コイル導体の形状は、複数のコイル導体によって形成される繰り返し形状及びコイル導体に設けられた拡張領域を模式的に示すものであり、各コイル導体が同一平面上で円形となっているわけではない。
第1コイル導体30a、第2コイル導体30b、第3コイル導体30c、第4コイル導体30d、第5コイル導体30eは、積層方向から正面視した際に、それぞれ拡張領域33a〜33eが完全に重なっていないため、各コイル導体間の結合係数が変化し、高周波特性を向上させることができる。
複数のコイル導体が拡張領域を有する場合、拡張領域の大きさ、並びに、拡張領域が配置される順番やその位置は特に限定されない。
例えば、第1の端面から第2の端面に向かって順に、拡張領域の面積が大きくなっていてもよい。
また、第1の端面から第2の端面に向かって、拡張領域の設けられている位置が時計回り又は反時計回りに移動していてもよい。
さらに、全てのコイル導体が拡張領域を有していなくてもよい。例えば、拡張領域を有するコイル導体と拡張領域を有しないコイル導体とが交互に配置されていてもよい。
拡張領域を有するコイル導体の種類は特に限定されないが、2種以上であることが好ましく、3種以上であることがより好ましく、4種以上であることがさらに好ましく、5種以上であることが特に好ましい。
なお、本明細書においては、拡張領域の大きさ及び/又は位置が異なるコイル導体を、異なるコイル導体とする。
図3に示した積層型コイル部品1は、5種類のコイル導体で構成されている。
なお、コイル導体がランドを含む場合、ランドを除いた形状がコイル導体の形状である。
また、拡張領域は、コイル導体の外側に突出するように設けられていてもよく、コイル導体の内側に突出するように設けられていてもよいが、積層体の体積の増加を抑制する観点から、コイル導体の内側に突出するように設けられていることが好ましい。
図5(a)〜図5(e)は、本発明の積層型コイル部品を構成する各コイル導体の形状の別の一例を模式的に示す平面図である。
図5(a)に示すように、第1コイル導体35aには、コイル線幅よりも線幅が広くなった拡張領域38a(網掛けで示した領域)が設けられている。拡張領域38aの線幅はWcで、コイル線幅はWdで示されるため、拡張領域38aの線幅Wcは、コイル導体の線幅Wdよりも広くなっている。拡張領域38aは、本来第1コイル導体35aが占めるコイル導体領域36a(網掛けで示した領域のうち、二点鎖線よりも外側の領域)と、その内側に突出する突出領域37a(網掛けで示した領域のうち、二点鎖線よりも内側の領域)とからなる。突出領域37aがコイル導体の内側に突出していることで、拡張領域38aが形成されている。
図5(b)に示すように、第2コイル導体35bには、拡張領域38b(網掛けで示した領域)が設けられている。拡張領域38bは、コイル導体領域36b及び突出領域37bからなり、拡張領域38bの線幅は、コイル線幅よりも広くなっている。
図5(c)に示すように、第3コイル導体35cには、拡張領域38c(網掛けで示した領域)が設けられている。拡張領域38cは、コイル導体領域36c及び突出領域37cからなり、拡張領域38cの線幅は、コイル線幅よりも広くなっている。
図5(d)に示すように、第4コイル導体35dには、拡張領域38d(網掛けで示した領域)が設けられている。拡張領域38dは、コイル導体領域36d及び突出領域37dからなり、拡張領域38dの線幅は、コイル線幅よりも広くなっている。
図5(e)に示すように、第5コイル導体35eには、拡張領域38e(網掛けで示した領域)が設けられている。拡張領域38eは、コイル導体領域36e及び突出領域37eからなり、拡張領域38eの線幅は、コイル線幅よりも広くなっている。
なお、図5(a)〜図5(e)示される各コイル導体の形状は、複数のコイル導体によって形成される繰り返し形状及びコイル導体に設けられた拡張領域を模式的に示すものであり、各コイル導体が同一平面上で円形となっているわけではない。
なお、コイル導体の内径を求める際には、拡張領域を考慮しないものとする。
第1の連結導体及び第2の連結導体の形状は特に限定されないが、外部電極とコイル導体との間を直線状に接続していることが好ましい。
コイル導体から外部電極までを直線状に接続することにより、引き出し部を簡便にすることができるとともに、高周波特性を向上させることができる。
なお、コイル導体の中心軸とは、コイル導体によって形成される繰り返し形状の中心を通り、長さ方向に平行な軸である。
例えば、図3に示す積層型コイル部品では、第1の連結導体41及び第2の連結導体42が、コイル導体の最も実装面に近い部分に連結されているから、第1の連結導体41及び第2の連結導体42は、コイル導体の中心軸よりも実装面側に位置することとなる。
なお、連結導体の幅とは、連結導体のうち最も狭い部分の幅を指す。すなわち、連結導体がランドを含む場合であっても、ランドを除いた形状を連結導体の形状とする。
連結導体が2つ以上存在する場合とは、端面を覆う部分の外部電極とこれに対向するコイル導体とが、連結導体によって2箇所以上で接続されている状態を指す。
上記条件を満たす場合、例えば、光通信回路内のバイアスティー(Bias−Tee)回路等に好適に使用することができる。
例えば、フェライト原料に、ポリビニルブチラール系樹脂等の有機バインダ、エタノール、トルエン等の有機溶剤及び分散剤等を加えて混練し、スラリー状にする。その後、ドクターブレード法などの方法により、厚さ12μm程度の磁性体シートを得る。
上記の方法では、積層体の主面と端面の2回に分けて下地電極を形成する場合に比べて、下地電極を1回で形成することができる。
以上により、本発明の積層型コイル部品を作製することができる。
10 積層体
11 第1の端面
12 第2の端面
13 第1の主面
14 第2の主面
15 第1の側面
16 第2の側面
21 第1の外部電極
22 第2の外部電極
30a、35a 第1コイル導体
30b、35b 第2コイル導体
30c、35c 第3コイル導体
30d、35d 第4コイル導体
30e、35e 第5コイル導体
31a、31b、31c、31d、31e、36a、36b、36c、36d、36e コイル導体領域
32a、32b、32c、32d、32e、37a、37b、37c、37d、37e 突出領域
33a、33b、33c、33d、33e、38a、38b、38c、38d、38e 拡張領域
41 第1の連結導体
42 第2の連結導体
Wa、Wc 拡張領域の線幅
Wb、Wd コイル導体の線幅
Claims (4)
- 複数の絶縁層が積層されてなり、内部にコイルを内蔵する積層体と、
前記コイルに電気的に接続されている第1の外部電極及び第2の外部電極と、を備える積層型コイル部品であって、
前記コイルは、前記絶縁層とともに積層された複数のコイル導体が電気的に接続されることにより形成され、
前記積層体は、長さ方向に相対する第1の端面及び第2の端面と、前記長さ方向に直交する高さ方向に相対する第1の主面及び第2の主面と、前記長さ方向および前記高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面及び第2の側面とを有し、
前記第1の外部電極は、前記第1の端面の一部を覆い、かつ、前記第1の端面から延伸して前記第1の主面の一部を覆って配置され、
前記第2の外部電極は、前記第2の端面の一部を覆い、かつ、前記第2の端面から延伸して前記第1の主面の一部を覆って配置され、
前記第1の主面が実装面であり、
前記積層体の積層方向、及び、前記コイルの軸方向が前記実装面に対して平行であり、
前記積層方向から平面視したとき、前記コイル導体の少なくとも1つには、コイル線幅よりも線幅が広くなった拡張領域が設けられている、積層型コイル部品。 - 前記コイルは、前記拡張領域が設けられたコイル導体を複数個含んでおり、
前記第1の端面から前記第2の端面に向かって、前記拡張領域の面積が大きくなっている、請求項1に記載の積層型コイル部品。 - さらに、前記積層体の内部に第1の連結導体及び第2の連結導体を備え、
前記第1の連結導体は、前記第1の端面を覆う部分の前記第1の外部電極とこれに対向する前記コイル導体との間を直線状に接続し、
前記第2の連結導体は、前記第2の端面を覆う部分の前記第2の外部電極とこれに対向する前記コイル導体との間を直線状に接続している、請求項1又は2に記載の積層型コイル部品。 - 前記第1の連結導体及び前記第2の連結導体は、いずれも、前記積層方向から平面視したときに前記コイル導体と重なり、かつ、前記コイルの中心軸よりも前記実装面側に位置する、請求項3に記載の積層型コイル部品。
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