JP7107250B2 - 積層型コイル部品 - Google Patents

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Description

本発明は、積層型コイル部品に関する。
積層型コイル部品として、例えば、特許文献1には、電気絶縁層に導体パターンが交互に積層されて各導体パターンの端部が順次接続されることで積層方向に重畳したコイルが形成されてなる積層インダクタにおいて、巻き始め部と巻き終わり部をインダクタ断面のほぼ中央から互いに反対側の半分の位置とし、巻き始め部から巻き終わり部に向かうに従って徐々に反対側に移動するよう導体パターンを配置することを開示している。
特許文献1によると、L値の置き方によるばらつきを抑制し、Q値を高めることができる。
特開2000-3813号公報
近年の電気機器の通信速度の高速化、及び、小型化に応じて、積層インダクタには高周波帯(例えば、30GHz以上のGHz帯)での高周波特性が充分であることが求められている。
しかし、特許文献1に記載の積層インダクタは、特に30GHz以上の高周波領域において、ノイズ吸収用部品として用いるには特性が充分ではない。また、コイル導体が一定方向に向かって移動するために素子が大型化することや、外部電極が電気絶縁体の端面の前面に設けられていることによって、余分な浮遊容量が発生して高周波特性が低下してしまうという問題があった。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、体積を増加させることなく高周波特性に優れる積層型コイル部品を提供することを目的とする。
本発明の積層型コイル部品は、複数の絶縁層が積層されてなり、内部にコイルを内蔵する積層体と、上記コイルに電気的に接続されている第1の外部電極及び第2の外部電極と、を備える積層型コイル部品であって、上記コイルは、上記絶縁層とともに積層された複数のコイル導体が電気的に接続されることにより形成され、上記積層体は、長さ方向に相対する第1の端面及び第2の端面と、上記長さ方向に直交する高さ方向に相対する第1の主面及び第2の主面と、上記長さ方向および上記高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面及び第2の側面とを有し、上記第1の外部電極は、上記第1の端面の一部を覆い、かつ、上記第1の端面から延伸して上記第1の主面の一部を覆って配置され、上記第2の外部電極は、上記第2の端面の一部を覆い、かつ、上記第2の端面から延伸して上記第1の主面の一部を覆って配置され、上記第1の主面が実装面であり、上記積層体の積層方向、及び、上記コイルの軸方向が上記実装面に対して平行であり、上記積層方向から平面視したとき、上記コイル導体の繰り返し形状は円形であり、上記長さ方向に平行、かつ、上記積層体の上記第1の端面から上記第2の端面までを貫通するコイル軸を仮定した際に、コイル導体の中心点を中心とし、かつ、コイル径の20%以下の長さの直径を有する円が、上記コイル軸を中心点とした仮想円の円周に重なるように、全ての上記コイル導体が配置されている。
本発明によれば、体積を増加させることなく高周波特性に優れる積層型コイル部品を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層型コイル部品を模式的に示す斜視図である。 図2(a)は、図1に示す積層型コイル部品の側面図であり、図2(b)は、図1に示す積層型コイル部品の正面図であり、図2(c)は、図1に示す積層型コイル部品の底面図である。 図3は、図1に示す積層型コイル部品におけるコイル導体の繰り返し形状を模式的に示す図である。 図4(a)~図4(e)は、図3に示す各コイル導体を示す模式図であり、図4(f)は、図4(a)~図4(e)に示す各コイル導体の中心とコイル軸との位置関係を説明する模式図である。 図5(a)~図5(f)は、図1に示す積層体を作製する際に用いられるコイルシートの一例を模式的に示す図である。 図6(a)~図6(d)は、図1に示す積層体を作製する際に用いられるコイルシートの一例を模式的に示す図である。
以下、本発明の積層型コイル部品について説明する。
しかしながら、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層型コイル部品を模式的に示す斜視図である。
図2(a)は、図1に示す積層型コイル部品の側面図であり、図2(b)は、図1に示す積層型コイル部品の正面図であり、図2(c)は、図1に示す積層型コイル部品の底面図である。
図1、図2(a)、図2(b)及び図2(c)に示す積層型コイル部品1は、積層体10と第1の外部電極21と第2の外部電極22とを備えている。積層体10は、6面を有する略直方体形状である。積層体10の構成については後述するが、複数の絶縁層が積層されてなり、内部にコイルを内蔵している。第1の外部電極21及び第2の外部電極22は、それぞれ、コイルに電気的に接続されている。
本発明の積層型コイル部品及び積層体では、長さ方向、高さ方向、幅方向を、図1におけるx方向、y方向、z方向とする。ここで、長さ方向(x方向)と高さ方向(y方向)と幅方向(z方向)は互いに直交する。
図1、図2(a)、図2(b)及び図2(c)に示すように、積層体10は、長さ方向(x方向)に相対する第1の端面11及び第2の端面12と、長さ方向に直交する高さ方向(y方向)に相対する第1の主面13及び第2の主面14と、長さ方向及び高さ方向に直交する幅方向(z方向)に相対する第1の側面15及び第2の側面16とを有する。
図1に示すように、積層体10では、長さ方向(x方向)に平行、かつ、第1の端面11から第2の端面12までを貫通するコイル軸aが仮定される。
コイル軸aが伸びる方向は、積層体に内蔵されるコイルの軸方向でもあり、コイルの軸方向及び積層体の積層方向は、実装面である第1の主面13と平行となっている。
さらに、コイル軸は、後述する積層方向から平面視した際の、各コイル導体の中心を結んでできる多角形の重心を通っている。
図1には示されていないが、積層体10は、角部及び稜線部に丸みが付けられていることが好ましい。角部は、積層体の3面が交わる部分であり、稜線部は、積層体の2面が交わる部分である。
第1の外部電極21は、図1及び図2(b)に示すように、積層体10の第1の端面11の一部を覆い、かつ、図1及び図2(c)に示すように、第1の端面11から延伸して第1の主面13の一部を覆って配置されている。図2(b)に示すように、第1の外部電極21は、第1の端面11のうち、第1の主面13と交わる稜線部を含む領域を覆っているが、第2の主面14と交わる稜線部を含む領域は覆っていない。そのため、第2の主面14と交わる稜線部を含む領域では、第1の端面11が露出している。また、第1の外部電極21は、第2の主面14を覆っていない。
第1の端面11のうちの一部は第1の外部電極21により覆われていないため、第1の外部電極によって第1の端面の全部が覆われた積層型コイル部品と比較して、浮遊容量を低下させ、高周波特性を向上させることができる。
なお、図2(b)では、積層体10の第1の端面11を覆う部分の第1の外部電極21の高さE2は一定であるが、積層体10の第1の端面11の一部を覆う限り、第1の外部電極21の形状は特に限定されない。例えば、積層体10の第1の端面11において、第1の外部電極21は、端部から中央部に向かって高くなる山なり形状であってもよい。また、図2(c)では、積層体10の第1の主面13を覆う部分の第1の外部電極21の長さE1は一定であるが、積層体10の第1の主面13の一部を覆う限り、第1の外部電極21の形状は特に限定されない。例えば、積層体10の第1の主面13において、第1の外部電極21は、端部から中央部に向かって長くなる山なり形状であってもよい。
図1及び図2(a)に示すように、第1の外部電極21は、さらに、第1の端面11及び第1の主面13から延伸して第1の側面15の一部及び第2の側面16の一部を覆って配置されていてもよい。この場合、図2(a)に示すように、第1の側面15及び第2の側面16を覆う部分の第1の外部電極21は、いずれも、第1の端面11と交わる稜線部及び第1の主面13と交わる稜線部に対して斜めに形成されていることが好ましい。なお、第1の外部電極21は、第1の側面15の一部及び第2の側面16の一部を覆って配置されていなくてもよい。
第2の外部電極22は、積層体10の第2の端面12の一部を覆い、かつ、第2の端面12から延伸して第1の主面13の一部を覆って配置されている。第1の外部電極21と同様、第2の外部電極22は、第2の端面12のうち、第1の主面13と交わる稜線部を含む領域を覆っているが、第2の主面14と交わる稜線部を含む領域は覆っていない。そのため、第2の主面14と交わる稜線部を含む領域では、第2の端面12が露出している。また、第2の外部電極22は、第2の主面14を覆っていない。
第2の端面12のうちの一部は第2の外部電極22により覆われていないため、第2の外部電極によって第2の端面の全部が覆われた積層型コイル部品と比較して、浮遊容量を低下させ、高周波特性を向上させることができる。
第1の外部電極21と同様、積層体10の第2の端面12の一部を覆う限り、第2の外部電極22の形状は特に限定されない。例えば、積層体10の第2の端面12において、第2の外部電極22は、端部から中央部に向かって高くなる山なり形状であってもよい。また、積層体10の第1の主面13の一部を覆う限り、第2の外部電極22の形状は特に限定されない。例えば、積層体10の第1の主面13において、第2の外部電極22は、端部から中央部に向かって長くなる山なり形状であってもよい。
第1の外部電極21と同様、第2の外部電極22は、さらに、第2の端面12及び第1の主面13から延伸して第1の側面15の一部及び第2の側面16の一部を覆って配置されていてもよい。この場合、第1の側面15及び第2の側面16を覆う部分の第2の外部電極22は、いずれも、第2の端面12と交わる稜線部及び第1の主面13と交わる稜線部に対して斜めに形成されていることが好ましい。なお、第2の外部電極22は、第1の側面15の一部及び第2の側面16の一部を覆って配置されていなくてもよい。
以上のように第1の外部電極21及び第2の外部電極22が配置されているため、積層型コイル部品1を基板上に実装する場合には、積層体10の第1の主面13が実装面となる。
本発明の積層型コイル部品のサイズは特に限定されないが、0603サイズ、0402サイズ又は1005サイズであることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層体の長さ(図2(a)中、両矢印Lで示される長さ)は、0.63mm以下であることが好ましく、0.57mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層体の幅(図2(c)中、両矢印Wで示される長さ)は、0.33mm以下であることが好ましく、0.27mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層体の高さ(図2(b)中、両矢印Tで示される長さ)は、0.33mm以下であることが好ましく、0.27mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層型コイル部品の長さ(図2(a)中、両矢印Lで示される長さ)は、0.63mm以下であることが好ましく、0.57mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層型コイル部品の幅(図2(c)中、両矢印Wで示される長さ)は、0.33mm以下であることが好ましく、0.27mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層型コイル部品の高さ(図2(b)中、両矢印Tで示される長さ)は、0.33mm以下であることが好ましく、0.27mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層体の第1の主面を覆う部分の第1の外部電極の長さ(図2(c)中、両矢印E1で示される長さ)は、0.12mm以上、0.22mm以下であることが好ましい。同様に、積層体の第1の主面を覆う部分の第2の外部電極の長さは、0.12mm以上、0.22mm以下であることが好ましい。
なお、積層体の第1の主面を覆う部分の第1の外部電極の長さ、及び、積層体の第1の主面を覆う部分の第2の外部電極の長さが一定でない場合、最も長い部分の長さが上記範囲にあることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、積層体の第1の端面を覆う部分の第1の外部電極の高さ(図2(b)中、両矢印E2で示される長さ)は、0.10mm以上、0.20mm以下であることが好ましい。同様に、積層体の第2の端面を覆う部分の第2の外部電極の高さは、0.10mm以上、0.20mm以下であることが好ましい。この場合、外部電極に起因する浮遊容量を低減することができる。
なお、積層体の第1の端面を覆う部分の第1の外部電極の高さ、及び、積層体の第2の端面を覆う部分の第2の外部電極の高さが一定でない場合、最も高い部分の高さが上記範囲にあることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、積層体の長さは、0.38mm以上、0.42mm以下であることが好ましく、積層体の幅は、0.18mm以上、0.22mm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、積層体の高さは、0.18mm以上、0.22mm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、積層型コイル部品の長さは、0.42mm以下であることが好ましく、0.38mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、積層型コイル部品の幅は、0.22mm以下であることが好ましく、0.18mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、積層型コイル部品の高さは、0.22mm以下であることが好ましく、0.18mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、積層体の第1の主面を覆う部分の第1の外部電極の長さは、0.08mm以上、0.15mm以下であることが好ましい。同様に、積層体の第1の主面を覆う部分の第2の外部電極の長さは、0.08mm以上、0.15mm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、積層体の第1の端面を覆う部分の第1の外部電極の高さは、0.06mm以上、0.13mm以下であることが好ましい。同様に、積層体の第2の端面を覆う部分の第2の外部電極の高さは、0.06mm以上、0.13mm以下であることが好ましい。この場合、外部電極に起因する浮遊容量を低減することができる。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、積層体の長さは、0.95mm以上、1.05mm以下であることが好ましく、積層体の幅は、0.45mm以上、0.55mm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、積層体の高さは、0.45mm以上、0.55mm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、積層型コイル部品の長さは、1.05mm以下であることが好ましく、0.95mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、積層型コイル部品の幅は、0.55mm以下であることが好ましく、0.45mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、積層型コイル部品の高さは、0.55mm以下であることが好ましく、0.45mm以上であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、積層体の第1の主面を覆う部分の第1の外部電極の長さは、0.20mm以上、0.38mm以下であることが好ましい。同様に、積層体の第1の主面を覆う部分の第2の外部電極の長さは、0.20mm以上、0.38mm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、積層体の第1の端面を覆う部分の第1の外部電極の高さは、0.15mm以上、0.33mm以下であることが好ましい。同様に、積層体の第2の端面を覆う部分の第2の外部電極の高さは、0.15mm以上、0.33mm以下であることが好ましい。この場合、外部電極に起因する浮遊容量を低減することができる。
本発明の積層型コイル部品を構成する積層体が内蔵するコイルについて説明する。
コイルは、絶縁層とともに積層された複数のコイル導体が電気的に接続されることにより形成される。
図3は、図1に示す積層型コイル部品におけるコイル導体の繰り返し形状を模式的に示す図である。
積層型コイル部品を構成する積層体は、図3に示すように、第1コイル導体30a、第2コイル導体30b、第3コイル導体30c、第4コイル導体30d及び第5コイル導体30eを有している(以下、まとめてコイル導体ともいう)。
なお、図3は、コイル導体の位置関係を説明するため、各コイル導体を同一平面上に記載しているが、実際には、各コイル導体は同一平面上に存在していない。また、図3に示される各コイル導体の形状は、複数のコイル導体によって形成される繰り返し形状を模式的に示すものであり、各コイル導体が同一平面上で円形となっているわけではない。
図3に示すように、各コイル導体の繰り返し形状は円形である。
続いて、図4(a)~図4(f)を参照しながら、各コイル導体の位置関係を説明する。
図4(a)~図4(e)は、図3に示す各コイル導体を示す模式図であり、図4(f)は、図4(a)~図4(e)に示す各コイル導体の中心とコイル軸との位置関係を説明する模式図である。
図4(a)に示すように、第1コイル導体30aの中心Caを中心点とし、コイル径dの20%の長さの直径(0.2d)を有する円31aを仮定する。
図4(b)~図4(e)についても、図4(a)と同様に、コイル導体30b、30c、30d、30eの中心を中心点Cb、Cc、Cd、Ceとし、コイル径の20%の長さの直径を有する円31b、31c、31d、31e(以下、コイル導体中心円ともいう)をそれぞれ仮定する。
なお、図3と同様に、図4(a)~図4(e)に示す各コイル導体30a、30b、30c、30d、30eは、複数のコイル導体によって形成される繰り返し形状を模式的に示したものである。
図4(f)に示すように、コイル導体30a、30b、30c、30d、30eは、コイル導体の中心であるCa、Cb、Cc、Cd、Ceをそれぞれ中心点とし、かつ、各コイル導体中心円31a、31b、31c、31d、31eが、コイル軸aを中心点とした仮想円(以下、コイル軸仮想円ともいう)40の円周と重なるように配置されている。
例えば、図4(a)に示す第1コイル導体30aのコイル径はdaであり、第1コイル導体30aの中心点Caを中心とし、コイル径daの20%の長さの直径(すなわち0.2da)を有するコイル導体中心円31aが、コイル軸aを中心点としたコイル軸仮想円40の円周と重なっている。より具体的には、コイル導体中心円31aが、コイル軸仮想円40の円周と重なっている。
図4(b)~図4(e)については図示していないが、各コイル導体中心円の直径は、図4(a)と同様に、コイル径の20%である。
なお、コイル軸aは、各コイル導体の中心であるCa、Cb、Cc、Cd、Ceを頂点とする多角形の重心を通っている。
図4(a)~図4(e)に示したコイル導体を組み合わせて得られるコイルは、コイル導体中心円がコイル軸仮想円の円周と重なるように配置されているため、同じコイル導体を中心を揃えて配置する通常のコイルと比較して、コイル導体同士が互いに重なる面積が少ない。そのため、通常のコイルと比較して浮遊容量が低くなり、高周波特性を向上させることができる。また、隣接するコイル導体の中心がずれることによってコイル導体間の結合係数が変化し、高周波特性を向上させることができる。
さらに、コイル導体を一方向にずらす方法と比較して、素子の体積を小さくすることができる。
なお、本発明の積層型コイル部品においては、コイル径の20%以下の長さの直径を有するコイル導体中心円がコイル軸仮想円の円周に重なっていればよく、コイル導体の中心がコイル軸仮想円の円周上に存在していなくてもよい。
コイルを構成するコイル導体の種類は2種以上であれば特に限定されないが、3種以上であることが好ましく、4種以上であることがより好ましく、5種以上であることがさらに好ましい。
なお、本明細書においては、すなわちコイル径及び/又は中心が異なるコイル導体を、異なるコイル導体とする。例えば図3は、5種類のコイル導体を用いた例である。
なお、コイル導体がランドを含む場合、ランドを除いた形状がコイル導体の形状である。
コイル軸仮想円の面積は特に限定されないが、積層体の断面積の3%以上20%以下であることが好ましい。
コイル軸仮想円の面積が積層体の断面積の3%未満であると、コイル軸仮想円の大きさが小さすぎて、コイル導体同士の重なり方が異なることによる高周波特性の改善が充分でない場合がある。
一方、コイル軸仮想円の面積が積層体の20%を超える場合、コイル導体のコイル径を大きくすることができず、充分なインダクタンスが得られない場合がある。
なお、積層体の断面積は、積層体の第1の端面と第2の端面の面積の合計を2で除することで求められる。
コイル軸は、長さ方向に平行、かつ、第1の端面から第2の端面までを貫通し、さらに、積層方向から平面視した際に、コイル導体の中心を結んでできる多角形の重心を通過している。
コイル軸は、積層体の重心を通過していてもよく、通過していなくてもよいが、インダクタンスを向上させる観点からは、コイル軸が積層体の重心を通過していることが好ましい。
コイル導体はコイル軸の中心を中心とする円周に沿って配置されるため、コイル軸が積層体の重心を通過していると、コイル導体を配置できる空間を積層体内で確保しやすくなる。
全てのコイル導体は、コイル導体中心円が、コイル軸仮想円の円周と重なるように配置されている。
ここで、コイル径に対するコイル導体中心円の直径の割合は、15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。
なお、コイル径に対するコイル導体中心円の直径の割合が0%である場合には、コイル導体の中心が、コイル軸仮想円の円周上に配置されていることとなる。
積層方向から平面視した際の、コイル導体の線幅は特に限定されないが、積層体の幅に対して10%以上、30%以下であることが好ましい。コイル導体の線幅が積層体の幅の10%未満であると、直流抵抗Rdcが大きくなる場合がある。一方、コイル導体の線幅が積層体の幅の30%を超えると、コイルの静電容量が大きくなり、高周波特性が悪化する場合がある。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、コイル導体の線幅は、30μm以上90μm以下であることが好ましく、30μm以上70μm以下であることがより好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、コイル導体の線幅は、20μm以上60μm以下であることが好ましく、20μm以上50μm以下であることがより好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、コイル導体の線幅は、50μm以上150μm以下であることが好ましく、50μm以上120μm以下であることがより好ましい。
積層方向から平面視した際の、コイル導体の内径は特に限定されないが、積層体の幅に対して15%以上、40%以下であることが好ましい。
コイル導体のコイル径は、互いに異なっていてもよく、全て同じであってもよいが、全て同じであることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、コイル導体の内径は、50μm以上100μm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、コイル導体の内径は、30μm以上70μm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、コイル導体の内径は、80μm以上170μm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品は、積層方向におけるコイル導体間の距離が3μm以上、7μm以下であることが好ましい。積層方向におけるコイル導体間の距離を3μm以上、7μm以下とすることで、コイルのターン数を多くできるので、インピーダンスを大きくすることができる。また、後述する高周波帯での透過係数S21も大きくすることができる。
コイル導体同士の接続の方法について、具体例を、図5(a)~図5(f)及び図6(a)~図6(d)を参照しながら説明する。
図5(a)~図5(f)及び図6(a)~図6(d)は、図1に示す積層体を作製する際に用いられるコイルシートの一例を模式的に示す図である。
図5(a)~図5(f)及び図6(a)~図6(d)に示すコイルシート200~209をこの順で積層することにより、図3に示した第1コイル導体30a、第2コイル導体30b、第3コイル導体30c、第4コイル導体30d及び第5コイル導体30eと同様の繰り返し形状を有する、複数のコイル導体を備えた積層体を得ることができる。
図5(a)~図5(f)及び図6(a)~図6(d)に示すように、コイルシート200~209はそれぞれ、コイル導体130a、131a、130b、131b、130c、131c、130d、131d、130e、131eを有している。
なお、各コイル導体30a、30b、30c、30d、30eの繰り返し形状を、それぞれ二点鎖線で示される円230a、230b、230c、230d、230eで表している。
コイル導体130aとコイル導体131aを電気的に接続することにより、図4(a)に示した第1コイル導体30aと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる。
コイル導体130bとコイル導体131b、コイル導体130cとコイル導体131c、コイル導体130dとコイル導体131d、及び、コイル導体130eとコイル導体131eについても、コイル導体130a及びコイル導体131aと同様であり、各コイル導体同士を電気的に接続することにより、それぞれ、第2コイル導体30b、第3コイル導体30c、第4コイル導体30d及び第5コイル導体30eと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる。
従って、コイルシート200~209をこの順で積層することによって、第1コイル導体30a、第2コイル導体30b、第3コイル導体30c、第4コイル導体30d及び第5コイル導体30eと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を有する積層体を得ることができる。
以下、具体的なコイルシートの構成について説明する。
図5(a)に示すように、コイルシート200は、絶縁層100上に形成されたコイル導体130aを有している。コイル導体130aの一方の端部にはランド150が、他方の端部にはビア導体140が設けられている。
図5(b)に示すように、コイルシート201は、絶縁層101上に形成されたコイル導体131aを有している。コイル導体131aの一方の端部にはランド151が、他方の端部にはビア導体141が設けられている。ランド151が設けられている位置は、平面視においてコイルシート200のビア導体140と重なる位置である。ビア導体141が設けられている位置は、平面視において第1コイル導体30aと第2コイル導体30bとが交差する位置である。
コイルシート200とコイルシート201を積層することによって、図4(a)に示す第1コイル導体30aと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる。
なお、ビア導体140の位置は、コイル導体130a及びコイル導体131aによって第1コイル導体30aと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる位置であればよい。具体的には、ランド150を始点としたときに、時計回りに見て終点であるビア導体140が、平面視においてコイルシート201のビア導体141を超える位置であればよい。
図5(c)に示すように、コイルシート202は、絶縁層102上に形成されたコイル導体130bを有している。コイル導体130bの一方の端部にはランド152が、他方の端部にはビア導体142が設けられている。ランド152が設けられている位置は、平面視においてコイルシート201のビア導体141と重なる位置である。
図5(d)に示すように、コイルシート203は、絶縁層103上に形成されたコイル導体131bを有している。コイル導体131bの一方の端部にはランド153が、他方の端部にはビア導体143が設けられている。ランド153が設けられている位置は、平面視においてコイルシート202のビア導体142と重なる位置である。ビア導体143が設けられている位置は、平面視において第2コイル導体30bと第3コイル導体30cとが交差する位置である。
コイルシート202とコイルシート203を積層することによって、図4(b)に示す第2コイル導体30bと同じ形状の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる。
なお、ビア導体142の位置は、コイル導体130b及びコイル導体131bによって第2コイル導体30bと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる位置であればよい。具体的には、ランド152を始点としたときに、時計回りに見て終点であるビア導体142が、平面視においてコイルシート203のビア導体143を超える位置であればよい。
図5(e)に示すように、コイルシート204は、絶縁層104上に形成されたコイル導体130cを有している。コイル導体130cの一方の端部にはランド154が、他方の端部にはビア導体144が設けられている。ランド154が設けられている位置は、平面視においてコイルシート203のビア導体143と重なる位置である。
図5(f)に示すように、コイルシート205は、絶縁層105上に形成されたコイル導体131cを有している。コイル導体131cの一方の端部にはランド155が、他方の端部にはビア導体145が設けられている。ランド155が設けられている位置は、コイルシート204のビア導体144と重なる位置である。ビア導体145が設けられている位置は、平面視において第3コイル導体30cと第4コイル導体30dとが交差する位置である。
コイルシート204とコイルシート205を積層することによって、図4(c)に示す第3コイル導体30cと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる。
なお、ビア導体144の位置は、コイル導体130c及びコイル導体131cによって第3コイル導体30cと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる位置であればよい。具体的には、ランド154を始点としたときに、時計回りに見て終点であるビア導体144が、平面視においてコイルシート205のビア導体145を超える位置であればよい。
図6(a)に示すように、コイルシート206は、絶縁層106上に形成されたコイル導体130dを有している。コイル導体130dの一方の端部にはランド156が、他方の端部にはビア導体146が設けられている。ランド156が設けられている位置は、平面視においてコイルシート205のビア導体145と重なる位置である。
図6(b)に示すように、コイルシート207は、絶縁層107上に形成されたコイル導体131dを有している。コイル導体131dの一方の端部にはランド157が、他方の端部にはビア導体147が設けられている。ランド157が設けられている位置は、平面視においてコイルシート206のビア導体146と重なる位置である。ビア導体147が設けられている位置は、平面視において第4コイル導体30dと第5コイル導体30eとが交差する位置である。
コイルシート206とコイルシート207を積層することによって、図4(d)に示す第4コイル導体30dと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる。
なお、ビア導体146の位置は、コイル導体130d及びコイル導体131dによって第4コイル導体30dと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる位置であればよい。具体的には、ランド156を始点としたときに、時計回りに見て終点であるビア導体146が、平面視においてコイルシート207のビア導体147を超える位置であればよい。
図6(c)に示すように、コイルシート208は、絶縁層108上に形成されたコイル導体130eを有している。コイル導体130eの一方の端部にはランド158が、他方の端部にはビア導体148が設けられている。ランド158が設けられている位置は、平面視においてコイルシート207のビア導体147と重なる位置である。
図6(d)に示すように、コイルシート209は、絶縁層109上に形成されたコイル導体131eを有している。コイル導体131eの一方の端部にはランド159が、他方の端部にはビア導体149が設けられている。ランド159が設けられている位置は、平面視においてコイルシート208のビア導体148と重なる位置である。ビア導体149が設けられている位置は、平面視において第5コイル導体30eと第1コイル導体30aとが交差する位置である。
コイルシート208とコイルシート209を積層することによって、図4(e)に示す第5コイル導体30eと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる。
なお、ビア導体148の位置は、コイル導体130e及びコイル導体131eによって第5コイル導体30eと同様の繰り返し形状を有するコイル導体を形成することができる位置であればよい。具体的には、ランド158を始点としたときに、時計回りに見て終点であるビア導体148が、平面視においてコイルシート209のビア導体149を超える位置であればよい。
コイルシート200に設けられたコイル導体130aのランド150と、コイルシート209に設けられたコイル導体131eのビア導体149は、平面視において互いに重なる位置にあるため、コイルシート200~209を積層してなる積層体を1つの積層単位として、この積層単位を繰り返すことによって、コイルのターン数を増加させることができる。
コイル導体を配置する順序は特に限定されず、例えば、図5(a)~図5(f)及び図6(a)~図6(d)に示したように、コイル導体の中心を結んでできる曲線の形状が螺旋状となるような繰り返しパターンでコイル導体を配置してもよく、ランダムに配置してもよい。
また、図5(a)~図5(f)及び図6(a)~図6(d)に示したコイルシートの組み合わせでは、各コイル導体の繰り返し形状が1回ずつ繰り返されているが、同じコイル導体の繰り返し形状が2回以上繰り返されていてもよい。
積層型コイル部品を構成する積層体の内部には、第1の連結導体及び第2の連結導体を備えていることが好ましい。
第1の連結導体及び第2の連結導体の形状は特に限定されないが、外部電極とコイル導体との間を直線状に接続していることが好ましい。
コイル導体から外部電極までを直線的に接続することにより、引き出し部を簡便にすることができるとともに、高周波特性を向上させることができる。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、第1の連結導体及び第2の連結導体の長さは、15μm以上45μm以下であることが好ましく、15μm以上30μm以下であることがより好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、第1の連結導体及び第2の連結導体の長さは、10μm以上30μm以下であることが好ましく、10μm以上25μm以下であることがより好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、第1の連結導体及び第2の連結導体の長さは、25μm以上75μm以下であることが好ましく、25μm以上50μm以下であることがより好ましい。
第1の連結導体及び第2の連結導体は、いずれも、積層方向から平面視したときにコイル導体と重なり、かつ、コイル導体の中心軸よりも実装面側に位置することが好ましい。
なお、コイル導体の中心軸とは、長さ方向に平行、かつ、積層体の重心を通るコイル軸である。
例えば、図5(a)~図5(f)及び図6(a)~図6(d)に示すコイルシートを積層して得られた積層体は、図5(a)に示すランド150及び図6(d)に示すビア導体149に最も近い面を実装面とすることにより、連結導体の位置がコイル導体の中心軸よりも実装面側に位置することとなる。
なお、積層方向から平面視したときに、連結導体を構成するビア導体が互いに重なっていれば、連結導体を構成するビア導体同士は厳密に直線状に並んでいなくてもよい。
第1の連結導体の幅及び第2の連結導体の幅は、積層体の幅の8%以上、20%以下であることが好ましい。
なお、連結導体の幅とは、連結導体のうち最も狭い部分の幅を指す。すなわち、連結導体がランドを含む場合であっても、ランドを除いた形状を連結導体の形状とする。
本発明の積層型コイル部品が0603サイズである場合、連結導体の幅は、30μm以上60μm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が0402サイズである場合、連結導体の幅は、20μm以上40μm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品が1005サイズである場合、連結導体の幅は、40μm以上100μm以下であることが好ましい。
本発明の積層型コイル部品においては、第1の連結導体及び第2の連結導体の長さがいずれも、積層体の長さの2.5%以上、7.5%以下であることが好ましく、2.5%以上、5.0%以下であることがより好ましい。
本発明の積層型コイル部品において、第1の連結導体及び第2の連結導体は2つ以上存在していてもよい。
連結導体が2つ以上存在する場合とは、端面を覆う部分の外部電極とこれに対向するコイル導体とが、連結導体によって2箇所以上で接続されている状態を指す。
本発明の積層型コイル部品は、高周波帯(特に30GHz以上、80GHz以下)での高周波特性に優れる。具体的には、40GHzでの透過係数S21が-1dB以上、0dB以下であることが好ましく、50GHzでの透過係数S21が-2dB以上、0dB以下であることが好ましい。透過係数S21は、入力信号に対する透過信号の電力の比から求められる。透過係数S21は、基本的に無次元量であるが、通常、常用対数をとってdB単位で表される。
上記条件を満たす場合、例えば、光通信回路内のバイアスティー(Bias-Tee)回路等に好適に使用することができる。
以下、本発明の積層型コイル部品の製造方法の一例について説明する。
まず、絶縁層となるセラミックグリーンシートを作製する。
例えば、フェライト原料に、ポリビニルブチラール系樹脂等の有機バインダ、エタノール、トルエン等の有機溶剤及び分散剤等を加えて混練し、スラリー状にする。その後、ドクターブレード法などの方法により、厚さ12μm程度の磁性体シートを得る。
フェライト原料として、例えば、鉄、ニッケル、亜鉛及び銅の酸化物原料を混合して800℃、1時間で仮焼した後、ポールミルにより粉砕し、乾燥することにより、平均粒径が約2μmのNi-Zn-Cu系のフェライト原料(酸化物混合粉末)を得ることができる。
なお、絶縁層となるセラミックグリーンシートの材料としては、例えば、フェライト材料等の磁性材料、ガラスセラミック材料等の非磁性材料、又は、これらの磁性材料や非磁性材料を混合した混合材料等を用いることができる。フェライト材料を用いてセラミックグリーンシートを作製する場合、高いL値(インダクタンス)を得るためには、Fe:40mol%以上49.5mol%以下、ZnO:5mol%以上35mol%以下、CuO:4mol%以上12mol%以下、残部:NiO及び微量添加剤(不可避不純物を含む)の組成のフェライト材料を用いることが好ましい。
作製したセラミックグリーンシートに、所定のレーザー加工を施して、直径20μm以上、30μm以下程度のビアホールを形成する。ビアホールを有する特定のシート上にAgペーストを用いて、ビアホールに充填し、さらに、11μm程度の厚みを有する所定のコイル周回用の導体パターン(コイル導体)をスクリーン印刷し、乾燥することでコイルシートを得る。
コイルシートは、形成したいコイル導体の種類に応じて準備する。
図3に示したコイル導体の場合には、例えば、図5(a)~図5(f)及び図6(a)~図6(d)に示す10種類のコイルシートを準備する。
個片化後に実装面と平行な方向に周回軸を有するコイルが積層体の内部に形成されるように、所定の順序でコイルシートを積層する。さらに、連結導体となるビア導体が形成されたビアシートを上下に積層する。このとき、連結導体の長さがいずれも、積層体の長さの2.5%以上、7.5%以下となるように、コイルシート及びビアシートの積層枚数並びにこれらの厚さを調整することが好ましい。
積層体を熱圧着して圧着体を得た後、所定のチップ寸法になるように切断し、個片化したチップを得る。個片化したチップに対しては、回転バレルを行い、角部及び稜線部に所定の丸みを付けてもよい。
所定の温度、時間で脱バインダ及び焼成を施すことで、内部にコイルを内蔵した焼成体(積層体)を得る。
Agペーストを所定の厚みに引き伸ばした層にチップを斜めに浸漬させ、焼き付けることで、積層体の4面(主面、端面及び両側面)に外部電極の下地電極を形成する。
上記の方法では、積層体の主面と端面の2回に分けて下地電極を形成する場合に比べて、下地電極を1回で形成することができる。
下地電極に対して、めっきにより、所定の厚みのNi皮膜及びSn皮膜を順次形成して、外部電極を形成する。
以上により、本発明の積層型コイル部品を作製することができる。
1 積層型コイル部品
10 積層体
11 第1の端面
12 第2の端面
13 第1の主面
14 第2の主面
15 第1の側面
16 第2の側面
21 第1の外部電極
22 第2の外部電極
30a 第1コイル導体(繰り返し形状)
30b 第2コイル導体(繰り返し形状)
30c 第3コイル導体(繰り返し形状)
30d 第4コイル導体(繰り返し形状)
30e 第5コイル導体(繰り返し形状)
31a、31b、31c、31d、31e コイル導体中心円
40 コイル軸仮想円
100、101、102、103、104、105、106、107、108、109 絶縁層
130a、131a、130b、131b、130c、131c、130d、131d、130e、131e コイル導体
140、141、142、143、144、145、146、147、148、149 ビア導体
150、151、152、153、154、155、156、157、158、159 ランド
200、201、202、203、204、205、206、207、208、209 コイルシート
230a 第1コイル導体(繰り返し形状)の位置を示す円
230b 第2コイル導体(繰り返し形状)の位置を示す円
230c 第3コイル導体(繰り返し形状)の位置を示す円
230d 第4コイル導体(繰り返し形状)の位置を示す円
230e 第5コイル導体(繰り返し形状)の位置を示す円
a コイル軸
Ca、Cb、Cc、Cd、Ce コイル導体の中心
da 第1コイル導体のコイル径

Claims (4)

  1. 複数の絶縁層が積層されてなり、内部にコイルを内蔵する積層体と、
    前記コイルに電気的に接続されている第1の外部電極及び第2の外部電極と、を備える積層型コイル部品であって、
    前記コイルは、前記絶縁層とともに積層された複数のコイル導体が電気的に接続されることにより形成され、
    前記積層体は、長さ方向に相対する第1の端面及び第2の端面と、前記長さ方向に直交する高さ方向に相対する第1の主面及び第2の主面と、前記長さ方向および前記高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面及び第2の側面とを有し、
    前記第1の外部電極は、前記第1の端面の一部を覆い、かつ、前記第1の端面から延伸して前記第1の主面の一部を覆って配置され、
    前記第2の外部電極は、前記第2の端面の一部を覆い、かつ、前記第2の端面から延伸して前記第1の主面の一部を覆って配置され、
    前記第1の主面が実装面であり、
    前記積層体の積層方向、及び、前記コイルの軸方向が前記実装面に対して平行であり、
    前記積層方向から平面視したとき、前記コイル導体の繰り返し形状は円形であり、
    前記長さ方向に平行、かつ、前記積層体の前記第1の端面から前記第2の端面までを貫通するコイル軸を仮定した際に、コイル導体の中心点を中心とし、かつ、コイル径の20%以下の長さの直径を有する円が、前記コイル軸を中心点とした仮想円の円周に重なるように、全ての前記コイル導体が配置されており、
    前記積層方向から平面視したとき、前記コイル軸は、前記コイル導体の中心を結んでできる多角形の重心を通過しており、前記仮想円の面積は、前記積層体の断面積の3%以上であり、前記コイル導体のコイル径が、前記積層体の幅方向の長さの40%以下であり、
    前記コイルを形成する前記コイル導体の種類は3種以上である、積層型コイル部品。
  2. 前記コイル導体のコイル径が全て同じである請求項1に記載の積層型コイル部品。
  3. さらに、前記積層体の内部に第1の連結導体及び第2の連結導体を備え、
    前記第1の連結導体は、前記第1の端面を覆う部分の前記第1の外部電極とこれに対向する前記コイル導体との間を直線状に接続し、
    前記第2の連結導体は、前記第2の端面を覆う部分の前記第2の外部電極とこれに対向する前記コイル導体との間を直線状に接続している、請求項1又は2に記載の積層型コイル部品。
  4. 前記第1の連結導体及び前記第2の連結導体は、いずれも、前記積層方向から平面視したときに前記コイル導体と重なり、かつ、前記コイルの中心軸よりも前記実装面側に位置する、請求項3に記載の積層型コイル部品。
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