JP7421978B2 - 保持パッド及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨時に被研磨物を保持する保持パッド及びその製造方法に関する。
近年、液晶ディスプレイ用等に用いるガラス基板は厚みの高精度化や薄膜化が進んでいる。このような被研磨物を研磨加工する際には、保持パッドで被研磨物を保持し、研磨パッドによって研磨することで行われるが、保持パッドは研磨加工時に被研磨物に横ずれが生じないよう保持パッドの吸着力は高いことが望ましいとされる。しかし、保持パッドの吸着力が高すぎると、研磨加工後に被研磨物を保持パッドから剥離する際に割れが生じやすくなるという問題が生じる。この剥離の際の割れの問題は、ガラス基板などの被研磨物の薄膜化に加え、大型化によって、より深刻なものとなっている。即ち、保持パッドには、研磨時に被研磨物を固定するための吸着性と、研磨終了後に被研磨物に損傷を与えることなく該被研磨物を剥離するための剥離性が求められている。
保持パッドに吸着性と剥離性という相反する物性を両立させるための従来技術として、特許文献1、2に記載のものがある。
特許文献1に記載の保持パッドは、樹脂シートの保持面に複数の窪みを設けることとしている。
特許文献2に記載の保持パッドは、樹脂シートの保持面にドット状に配置したパターンに撥水剤溶液をスプレー等で塗布することとしている。
特許5587651号公報 特開2016-196056号公報
特許文献1に記載の保持パッドは、樹脂シートの保持面に複数の窪みを設けたことで、被研磨物との密着力が抑制され、研磨終了後に被研磨物を損傷させることなく取外しできるものとしている。
しかしながら、特許文献1に記載の保持パッドでは、保持面に凹凸を形成するものになるため、被研磨物が保持面に接する領域と接しない領域が存在することになり、被研磨物に対して局所的に応力を加えるおそれがあり、研磨される被研磨物の面品位を損なうおそれがある。
特許文献2に記載の保持パッドは、樹脂シートの保持面に撥水剤溶液をスプレー等で塗布するものであり、撥水領域の形状によって保持力を調整し、研磨終了後における被研磨物の取外し易さを調整できるものとしている。
しかしながら、特許文献2に記載の保持パッドでは、研磨を繰り返す中で保持面上の撥水剤が剥がれ落ち、剥離性が劣化するおそれがある。また、撥水剤が塗布された撥水領域と、塗布されていない領域との境界が直に接しているため(換言すれば、領域の境界がはっきりしているため)、吸水量の差によるスジが被研磨物に与える押圧力の差となって、研磨される被研磨物の面品位を損なうおそれがある。
本発明の課題は、研磨される被研磨物の面品位を損なうことなく、被研磨物に対する吸着性と剥離性を両立することができる保持パッドを提供することにある。
請求項1に係る発明は、被研磨物を保持する保持面を備えた樹脂シートを有してなる保持パッドであって、前記樹脂シートは、吸水量が多い樹脂部分と、吸水量が少ない樹脂部分と、を有し、樹脂部分間の、吸水量が少ない樹脂部分と吸水量が多い樹脂部分における吸水量の比が0.1以上0.9以下であり、それらの各樹脂部分が並存する領域を介して前記保持パッドの保持面上において継ぎ目なく隣接するように成膜された一体樹脂シートであるようにしたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記吸水量が多い樹脂部分において、吸水量が最大の樹脂部分の吸水量が100mm角試料あたり10mg以上50mg以下であるようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において更に、前記吸水量が少ない樹脂部分において、吸水量が最小の樹脂部分の吸水量が100mm角試料あたり1mg以上15mg以下であるようにしたものである。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係る発明において更に、前記樹脂シートにおいて、吸水量が多い樹脂部分は、吸水量が少ない樹脂部分に比して、親水性の高い樹脂もしくは親水性添加剤の少なくとも一方を多く含む、又は疎水性の高い樹脂もしくは疎水性添加剤の少なくとも一方を少なく含む、もしくは含まないようにしたものである。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに係る発明において更に、前記樹脂シートにおいて、吸水量が少ない樹脂部分は、吸水量が多い樹脂部分に比して、疎水性の高い樹脂もしくは疎水性添加剤の少なくとも一方を多く含む、又は親水性の高い樹脂もしくは親水性添加剤の少なくとも一方を少なく含む、もしくは含まないようにしたものである。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに係る発明において更に、前記樹脂シートが、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液と、吸水量の少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液と、を接する状態で湿式成膜したものである。
請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明において更に、前記吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液は、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液に比して、親水性添加剤の添加量を多量に添加されたもの、又は疎水性添加剤の添加量を少量に添加された、もしくは含まないものである。
請求項8に係る発明は、請求項6又は7に係る発明において更に、前記吸水量が少ない樹脂成分を構成する成分を含む樹脂溶液は、吸水量が多い樹脂成分を構成する成分を含む樹脂溶液に比して、疎水性添加剤の添加量を多量に添加されたもの、又は親水性添加剤の添加量を少量に添加された、もしくは含まないものである。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれかに係る発明において更に、前記樹脂シートにおいて、吸水量が多い樹脂部分からなる領域は被研磨物の剥離性が高い剥離起点領域とされ、吸水量が少ない樹脂部分からなる領域は被研磨物に対する吸着性が高い吸着保持領域とされるようにしたものである。
請求項10に係る発明は、請求項9に係る発明において更に、前記樹脂シートにおいて、前記樹脂シートの剥離起点領域が、被研磨物を保持する保持面の外周寄り縁部に形成されるようにしたものである。
請求項11に係る発明は、請求項1乃至10のいずれかに係る発明において更に、前記樹脂シートが、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分及び吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む2以上の樹脂部分を有するようにしたものである。
請求項12に係る発明は、請求項11に係る発明において更に、前記樹脂シートにおいて、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分及び吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む2以上の樹脂部分が、それらの吸水量を互いに異にするようにしたものである。
請求項13に係る発明は、請求項1乃至12のいずれかに係る発明において更に、前記樹脂シートがポリウレタン発泡樹脂シートであるようにしたものである。
請求項14に係る発明は、樹脂を溶媒中に混合溶解して、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液と吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液を有する2以上の樹脂溶液を調整する準備工程と、前記2以上の樹脂溶液を成膜基材に塗布する塗布工程と、前記樹脂溶液の貧溶媒である凝固液に浸漬して、樹脂シートを作成する凝固再生工程と、を有する、各樹脂部分が保持パッドの保持面上において継ぎ目なく並存するように成膜された一体樹脂シートである保持パッドの製造方法である。
本発明に係る保持パッドによれば、樹脂シートが、吸水量が少ない樹脂部分と吸水量が多い樹脂部分とを有し、隣接する樹脂部分間の吸水量が少ない樹脂部分と吸水量が多い樹脂部分における吸水量の比が0.1以上0.9以下であり、それらの各樹脂部分が並存する領域を介して継ぎ目なく隣接するように成膜された一体樹脂シートから構成される。複数の樹脂部分を有して構成されるが、隣接する樹脂部分間の吸水量が少ない樹脂部分と吸水量が多い樹脂部分における吸水量の比が制限されるため、被研磨物の剥離時の破損を防ぐことができる。また、各樹脂部分が継ぎ目なく隣接しているため、保持面に生じる段差や継ぎ目からのスラリーの浸入による、保持面の膨潤等の劣化を防止できる。更に、各樹脂部分が並存する領域を介して隣接しているため、吸水量の差によるスジの発生や被研磨物への押圧力の差を緩和することができるため、被研磨物の面品位の低下を回避できる。
また、前記樹脂シートにおいて、吸水量が多い樹脂部分からなる領域は、吸水量が少ない樹脂部分に比して、被研磨物の剥離のきっかけとなる剥離起点領域とされる。また、吸水量が少ない樹脂部分からなる領域は、吸水量が多い樹脂部分に比して、被研磨物に対する吸着性が高い吸着保持領域とされる。吸着保持領域の存在により、研磨時に被研磨物を固定するための吸着性を確保できる。剥離起点領域の存在により、研磨終了後に被研磨物に損傷を与えることなく該被研磨物を剥離するためのきっかけを確保できる。
図1は本発明に係る保持パッドの製造装置の一例を示し、(A)は模式正面図、(B)は模式側面図である。 図2は本発明に係る保持パッドの一例を示す模式図である。 図3は本発明に係る保持パッドの他の例を示す模式図である。
1.保持パッドの特徴的構成及び作用
(1)本発明の保持パッドは、被研磨物を保持する保持面を備えた樹脂シートを有して構成される。このとき、樹脂シートは、吸水量が少ない樹脂部分と吸水量が多い樹脂部分とを有し、隣接する樹脂部分間の、吸水量が少ない樹脂部分と吸水量が多い樹脂部分における吸水量の比が0.1以上0.9以下であり、それらの各樹脂部分が並存する領域を介して継ぎ目なく隣接するように成膜された一体樹脂シートであるものとされる。樹脂シートとしては、例えばポリウレタン発泡樹脂シートであるものとすることができる。
ここで、吸水量が少ない樹脂部分及び吸水量が多い樹脂部分は、絶対的な指標により分けられるものではなく、相対的な指標である。そのため、同一の樹脂部分であったとしても、対比する樹脂部分によって、吸水量が少ない樹脂部分及び吸水量が多い樹脂部分のどちらにもなり得る。
隣接する樹脂部分間の、吸水量が少ない樹脂部分と吸水量が多い樹脂部分における吸水量の比(以下、単に吸水量の比と呼ぶ)とは、「吸水量が少ない樹脂部分の吸水量(Wlow)」対「吸水量が多い樹脂部分の吸水量(Whigh)」の比の値、即ちWlow/Whighのことである。吸水量の比は、好適には、0.1以上0.9以下とする。より好適には、0.2以上0.8以下であり、更に好適には、0.3以上0.7以下である。吸水量の比が0.1より小さいと、吸水量が少ない樹脂部分と吸水量が多い樹脂部分とが並存する領域があったとしても、領域間の吸水量の差が大きくなる。そのため、被研磨物に加わる応力が急激に変化するため、研磨時に被研磨物の面品位を損なったり、被研磨物を剥離時に破損したりするおそれがある。吸水量の比が0.9より大きいと、吸水量が少ない樹脂部分と吸水量が多い樹脂部分の吸水量の差が小さく、本発明の効果が得られない。
そして、樹脂シートにおいて、吸水量が多い樹脂部分からなる領域は、被研磨物の剥離のきっかけとなる剥離起点領域Aとされ、吸水量が少ない樹脂部分からなる領域は、被研磨物に対する吸着性が高い吸着保持領域Bとされる。
また、吸水量が多い樹脂部分の中で、吸水量が最大の樹脂部分(樹脂部分が2種の場合は、吸水量が少ない樹脂部分に比して吸水量が多い樹脂部分)の吸水量は、好適には、10mg以上50mg以下とする。より好適には、40mg以下であり、更に好適には、30mg以下である。吸水量が最大の樹脂部分の吸水量が10mgより小さいと、吸着性が高くなるため、剥離のきっかけとして作用しないおそれがある。吸水量が最大の樹脂部分の吸水量が50mgより大きいと、剥離のきっかけとはなり得るものの、吸着性に欠いたり、樹脂部分が過度に吸水するため膨潤し、保持面の面品位を損なったりするおそれがある。
また、吸水量が少ない樹脂部分の中で、吸水量が最小の樹脂部分(樹脂部分が2種の場合は、吸水量が多い樹脂部分に比して吸水量が少ない樹脂部分)の吸水量は、好適には、1mg以上15mg以下とする。より好適には、13mg以下であり、更に好適には、10mg以下である。吸水量が最小の樹脂部分の吸水量が1mgより小さいと、吸着力が高過ぎることにより、被研磨物を剥離時に破損するおそれがある。吸水量が最小の樹脂部分の吸水量が15mgより大きいと、十分な吸着性を得ることができないおそれがある。
樹脂シートの吸水量を制御する方法としては、例えば、樹脂の種類、疎水性添加剤及び親水性添加剤の種類並びに添加量を調整することが挙げられる。
より具体的には、吸水量が少ない樹脂部分は、吸水量が多い樹脂部分に比して、疎水性の高い樹脂もしくは疎水性添加剤の少なくとも一方を多く含む、又は親水性の高い樹脂もしくは親水性添加剤の少なくとも一方を少なく含む、もしくは含まないようにすればよい。また、吸水量が多い樹脂部分は、吸水量が少ない樹脂部分に比して、親水性の高い樹脂もしくは親水性添加剤の少なくとも一方を多く含む、又は疎水性の高い樹脂もしくは疎水性添加剤の少なくとも一方を少なく含む、もしくは含まないようにすればよい。
研磨中は、被研磨物を吸水量が少ない樹脂部分からなる吸着保持領域Bにより確実に保持し、被研磨物をずれることなく保持可能にする。研磨終了時には、被研磨物と吸水量が多い樹脂部分からなる剥離起点領域Aとの間にエアが入り込むことで、剥離のきっかけが生まれるため、過度な力を要することなく、被研磨物を取り外すことができる。
(2)保持パッドを構成する樹脂シートは、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液と、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液とを湿式成膜して製造される。
例えば、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液は、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液に比して、疎水性添加剤の添加量を多量に添加されたもの、又は親水性添加剤の添加量を少量に添加された、もしくは含まないようにされたものである。また、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液は、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液に比して、親水性添加剤の添加量を多量に添加されたもの、又は疎水性添加剤の添加量を少量に添加された、もしくは含まないようにされたものである。
ここで、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分及び吸水量が多い樹脂部分を構成する成分とは、絶対的な指標により分けられるものではなく、相対的な指標である。そのため、同一の構成する成分であったとしても、添加量によって、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分及び吸水量が多い樹脂部分を構成する成分のどちらにもなり得る。
即ち、疎水性添加剤又は親水性添加剤の少なくとも一つが添加されており、その添加量が異なる2以上の樹脂溶液を、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液及び吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液として用いて、湿式成膜することで、一体樹脂シートの保持面に、剥離起点領域Aと吸着保持領域Bを設けることができる。即ち、剥離起点領域Aは、吸着保持領域Bに比して、疎水性添加剤の添加量が少なくて(或いは親水性添加剤の添加量が多くて)、剥離のきっかけとなる領域である。吸着保持領域Bは、剥離起点領域Aに比して、疎水性添加剤の添加量が多くて(或いは親水性添加剤の添加量が少なくて)、吸着性が高くなる領域である。
尚、樹脂シートは、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分と吸水量が多い樹脂部分を構成する成分とを含む2以上の樹脂部分を有するものとすることができる。そして、樹脂シートにおいて、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分及び吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む2以上の樹脂部分がそれらの吸水量を互いに異にするものとすることができる。
(3)保持パッドにおいて、樹脂シートの吸着保持領域Bと剥離起点領域Aの位置関係は特に限定はされないが、好適には、被研磨物を保持する保持面の外周寄り縁部に形成される。剥離起点領域Aが保持面の外周寄り縁部にあることで、エアの入り込みが許容されるため、剥離起点領域Aが被研磨物の剥離のきっかけとなり易くなる。
(4)保持パッドにおける吸水量が最大の樹脂部分の面積比
保持パッドにおいて、樹脂シートの保持面上に占める吸水量が最大の樹脂部分(樹脂部分が2種の場合は、吸水量が少ない樹脂部分に比して吸水量が多い樹脂部分)の面積比(以下、単に面積比と呼ぶ)は、好適には、保持面の全面積に対して5%以上50%以下とする。保持パッド全体の物性は、各樹脂領域の物性により総合的に決定されるが、吸水量が最大の樹脂部分が5%より小さいと、樹脂シートにおいて、吸水量が少ない樹脂部分の物性が支配的となり、剥離のきっかけとして作用しないおそれがある。吸水量が最大の樹脂部分が50%より大きいと、樹脂シートにおいて、吸水量が多い樹脂部分の物性が支配的となり、吸着性に欠くため、被研磨物の保持に支障をきたすおそれがある。
2.保持パッドの製造方法
本発明の保持パッド100を製造する方法として、代表的な方法を以下に説明する。ここでは、保持パッド100を構成する樹脂シート10を湿式成膜法で作製する場合を説明するが、樹脂シート10の作製方法は、これに限定されない。この製造方法では、樹脂シート10を作製する工程と、樹脂シート10に基材20を接合して保持パッド100を得る工程と、を有する。
樹脂シート10を製造する工程は、少なくとも以下の如くに、準備工程、塗布工程、凝固再生工程、洗浄・乾燥工程、研削処理工程、を有する。
(準備工程)
準備工程では、ポリウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂を溶解可能な水混和性の有機溶媒のN,N-ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する。)及び必要とされる添加剤(例えば、カーボンブラック、その他の顔料)に、更に吸水量が多い樹脂部分を構成する成分及び吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含ませた2種類のポリウレタン樹脂溶液LA、LBを準備する。尚、用意する樹脂溶液は2以上であっても良い。水混和性の有機溶媒としては、水と任意の割合で混ざり合う有機溶媒であれば良く、DMF以外に、例えばN,N-ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、ジメチルスルホキシド等を用いても良い。ポリウレタン樹脂には、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系等の樹脂から数平均分子量が5,000~100,000の範囲のものを選択して用い、例えば、ポリウレタン樹脂が30重量%となるようにDMFに溶解させる。ポリウレタン樹脂の分子量を制限することにより、凝固再生工程において、ポリウレタン樹脂の分子移動を円滑にすることができる。本発明で用いる樹脂は、水混和性の有機溶媒に可溶な樹脂であれば良く、ポリウレタン樹脂以外に、例えば、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリサルホン系樹脂、アシル化セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が挙げられる。また、各樹脂溶液に用いる樹脂は異なっていてもよいが、後述の並存する領域を得る観点から、各樹脂が相溶することが好ましい。また、各樹脂溶液に用いる樹脂は同一であることがより好ましい。
例えば、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液LAは、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液LBに比して、親水性添加剤の添加量を多量に添加されたもの、又は疎水性添加剤の添加量を少量に添加された、もしくは含まないものである。また、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液LBは、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液LAに比して、疎水性添加剤の添加量を多量に添加されたもの、又は親水性添加剤の添加量を少量に添加された、もしくは含まないものである。
ここで、疎水性添加剤としては、例えば、フッ素系、シリコン系、ポリオレフィン系の撥水剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルのような炭素数3以上のアルキル鎖が付加したノニオン系界面活性剤、などが挙げられる。
また、親水性添加剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、燐酸エステル塩等のアニオン界面活性剤、親水性のエステル系化合物、エーテル系化合物、エステル・エーテル系化合物、アミド系等化合物のようなノニオン界面活性剤などが挙げられる。
(塗布工程)
塗布工程では、準備工程で得られたポリウレタン樹脂溶液LA、LBを常温下で例えば図1に示した製造装置200におけるナイフコータ等の塗布装置201により帯状の成膜基材202の表面に略均一となるように供給し、連続的に塗布する。このとき、ナイフコータ等と成膜基材202との間隙(クリアランス)を調整することで、ポリウレタン樹脂溶液LA、LBの塗布厚さ(塗布量)が調整される。成膜基材202にはPET樹脂等の樹脂製の不織布やフィルムを用いることができるが、本例では、成膜基材202としてはPET製フィルムが用いられる。また、仕切り板201Kの位置を調整することで、ポリウレタン樹脂溶液LA、LBの塗布面積が調整される。更に、樹脂溶液を成膜基材202へ塗布した後、後続する凝固再生工程で成膜基材202に塗布されたポリウレタン樹脂溶液LA、LBが凝固液に案内されるまでに、隣接する溶液同士が相溶し、ポリウレタン樹脂溶液LA、LBが並存する領域が得られる。
(凝固再生工程)
凝固再生工程では、成膜基材202に塗布されたポリウレタン樹脂溶液LA、LBが、ポリウレタン樹脂に対して貧溶媒である水を主成分とする凝固液(水系凝固液)に案内される。本例では、凝固液として、水を用い、温度が10~50℃の範囲に設定されている。凝固液中では、まず、ポリウレタン樹脂溶液LA、LBの表面側に緻密なスキン層が形成される。その後、スキン層を通じてポリウレタン樹脂溶液LA、LB中のDMFと凝固液との置換の進行によりポリウレタン樹脂が成膜基材202上にシート状に凝固再生されて発泡が形成された樹脂シート10が形成される。ポリウレタン樹脂溶液LA、LBからDMFが脱溶媒し、DMFと水とが置換することで、発泡及び微細孔が網目状に連通する。
ここで、樹脂シート10は、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂部分10Aと、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂部分10Bと、を有し、それらの各樹脂部分10A、10Bが並存する領域を介して継ぎ目なく隣接するように成膜された一体樹脂シートを構成する。
(洗浄・乾燥工程)
洗浄・乾燥工程では、凝固再生工程で凝固再生したシート状のポリウレタン樹脂(以下、成膜樹脂という。)を成膜基材202から剥離し、水等の洗浄液中で洗浄してポリウレタン樹脂中に残留するDMFを除去する。洗浄後、成膜樹脂をシリンダ乾燥機で乾燥させる。シリンダ乾燥機は内部に熱源を有するシリンダを備えている。成膜樹脂がシリンダの周面に沿って通過することで乾燥する。乾燥後の成膜樹脂は、ロール状に巻き取られる。
(研削処理工程)
研削処理工程では、成膜樹脂の表面に形成されたスキン層と反対の面側にバフ処理等の研削処理を施す。即ち、圧接治具の略平坦な表面を成膜樹脂のスキン層の表面に圧接し、スキン層と反対の面側に研削処理を施す。研削処理には、バフ機やスライス機等を用いることができる。これにより、成膜樹脂の厚みが均一化され、ポリウレタン樹脂シート10が得られる。
樹脂シート10において、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂部分10Aからなる領域は、被研磨物の剥離のきっかけとなる剥離起点領域Aとされる。また、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂部分10Bからなる領域は、被研磨物に対する吸着性が高い吸着保持領域Bとされる。
尚、ポリウレタン樹脂シート10の表面には緻密な微多孔が形成された厚さ数μm程度の表面層(スキン層)が形成される。スキン層とは、湿式成膜時に緻密な微多孔が形成された表皮層であり、湿式成膜に伴う溶剤抽出の痕跡として半透膜が形成されている。このスキン層に形成された半透膜に水等を含ませることで、水等の表面張力が作用するため、被研磨物を密着させ被研磨物の保持が可能となる。即ち、スキン層の表面が被研磨物を保持するための保持面Pとなる。
次に、このようにして製造された樹脂シート10に基材20(不図示)を接合して保持パッド100とする。この工程では、例えば、図2に示す如く、基材層及び接着層を有する両面テープを基材20として用い、樹脂シート10の保持面Pとは反対側の面上に接着層を介して基材20を接合する。ここで、保持パッド100にあっては、樹脂シート10の剥離起点領域Aが、被研磨物を保持する保持面Pにおける一方の外縁寄り縁部に形成される。
尚、本実施形態では、前記塗布工程において、慣用のコータ(ナイフコータ等)を用いて塗布したが、スクリーン印刷、凸版印刷、凹版印刷、オフセット印刷等を用いて塗布してもよい。これらの印刷法の場合、保持パッド100としては、多様な形態を採用することができ、例えば、図2に示す如く、矩形状をなし、樹脂シート10の剥離起点領域Aが、被研磨物を保持する保持面Pの外縁寄り縁部に形成されるものでも良い。また、図3に示す如く、矩形状をなし、樹脂シート10の矩形状保持面Pにおける外縁寄り縁部に非連続的に剥離起点領域Aが形成されるものでも良い。
3.具体的実施結果
(実施例1)
100%樹脂モジュラスが6.0MPaであるポリエステル系ポリウレタン樹脂の30%DMF溶液100質量部に対して、DMF50質量部、水5.0質量部、カーボンブラックの10%DMF分散液20質量部、疎水性添加剤1.0質量部を添加して混合撹拌し、ポリウレタン樹脂溶液LAを調整した。
次に、疎水性添加剤の添加量を3.5質量部に変更した以外はポリウレタン樹脂溶液LAと同様にして、ポリウレタン樹脂溶液LBを調整した。
次に、成膜基材としてPETフィルムを用意し、成膜方向に対して垂直方向(基材の幅方向)をwa:wb=1:9に内分する点に仕切り板201Kを設け、ポリウレタン樹脂溶液LA、LBを、ナイフコータを用いて塗布厚さ1.0mmとなるように塗布した。wa:wbは、塗布装置201において図1に示した各部の長さである。
次に、成膜基材に塗布されたポリウレタン樹脂溶液を、凝固液である水に浸漬し、樹脂を凝固再生して樹脂シートを得た。樹脂シートを凝固浴から取り出し、成膜基材を樹脂シートから剥離した後、樹脂シートを水からなる洗浄液に浸漬し溶媒であるDMFを除去した。その後、樹脂シートを乾燥しつつ巻き取った。
次に、樹脂シートの裏面(成膜基材を剥離した側の面であって、成膜基材に接触していた面)に対してバフ処理を施して、0.8mmの厚さとし、樹脂シートのバフ処理を施した面に、両面テープを貼り合わせ、吸水量が最大の樹脂部分の面積比が10%である保持パッドを得た。
(実施例2)
実施例1において、成膜方向に対して垂直方向(基材の幅方向)をwa:wb=1:3に内分する点に仕切り板を設けたこと以外は実施例1と同様にして、吸水量が最大の樹脂部分の面積比が25%である保持パッドを作製した。
(実施例3)
実施例1において、成膜方向に対して垂直方向(基材の幅方向)をwa:wb=2:3に内分する点に仕切り板を設けたこと以外は実施例1と同様にして、吸水量が最大の樹脂部分の面積比が40%である保持パッドを作製した。
(比較例1)
実施例1において、基材の成膜方向に対して垂直方向(基材の幅方向)をwa:wb=3:2に内分する点に仕切り板を設けたこと以外は同様にして、吸水量が最大の樹脂部分の面積比が60%である保持パッドを作製した。
(比較例2)
実施例1において、仕切り板201Kを用いず、ポリウレタン樹脂溶液LBのみを用いたこと以外は実施例1と同様にして、保持パッドを作製した。
(吸水量)
100mm角試料に加工した保持パッドの保持面に、予め吸水前の質量を測定した測定試料の保持面に蒸留水の5g(5mL)を滴下し、5分間放置した。保持面上の水分を拭き取り、吸水後の質量を測定した。蒸留水を滴下する前後の質量の差を求めることで吸水量を算出した。
(吸着性)
100mm角試料に加工した保持パッドの保持面に霧吹きで水を吹き付け、付着した水を拭き取らずに60mmφ(厚さ約1mm)ガラスを試料に押しつけて吸着させた。次に、ガラスの上から10kgの重りを乗せ1分間静止した。重りを乗せたまま、ガラスに取り付けられたワイヤーを速度100mm/minで、引張万能試験機(「テンシロン」、A&D社製、RTC-1210A)により垂直方向に引張り、荷重ピーク値を測定した。さらに、この荷重ピーク値の測定を5回繰り返し、計6回の荷重ピーク値の平均を吸着力とした。
(評価基準)
○:吸着力が20kgf以上
×:吸着力が20kgf未満
(剥離性)
100mm角試料に加工した保持パッドの保持面に霧吹きで水を吹き付け、付着した水を拭き取らずに60mmφ(厚さ約0.5mm)ガラスを試料に押しつけて吸着させた。次に、ガラスを保持面に対して2度斜め上方向の角度に速度10mm/minで、引張万能試験機(「テンシロン」、A&D社製、RTC-1210A)により引張り、保持面からガラスを剥離させた。測定は10枚のガラスに対して行い、以下の評価基準に従って評価を行った。
(評価基準)
○:被研磨物の割れが1枚も確認されなかった。
×:被研磨物の割れが確認された。
実施例1、2及び3並びに比較例1の保持パッドにおいては、最大吸水量が13mg、最小吸水量が4.0mgとなっており、吸水量の比は0.31であった。実施例1、2及び3においては、吸着性と剥離性は共に良好であったが、比較例1では、剥離起点領域Aの面積が大きすぎるため、吸着性に欠く結果となってしまったと考えられる。また、比較例2では、剥離起点領域Aが存在しないため、剥離性に欠く結果となってしまったと考えられる。
本発明によれば、研磨される被研磨物の面品位を損なうことなく、被研磨物に対する吸着性と剥離性を両立した保持パッドを得ることができる。
10 樹脂シート
10A 吸水量が多い樹脂部分
10B 吸水量が少ない樹脂部分
100 保持パッド
A 剥離起点領域
B 吸着保持領域
LA 吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液
LB 吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液

Claims (14)

  1. 被研磨物を保持する保持面を備えた樹脂シートを有してなる保持パッドであって、
    前記樹脂シートは、吸水量が多い樹脂部分と、吸水量が少ない樹脂部分と、を有し、樹脂部分間の、吸水量が少ない樹脂部分と吸水量が多い樹脂部分における吸水量の比が0.1以上0.9以下であり、それらの各樹脂部分が並存する領域を介して前記保持パッドの保持面上において継ぎ目なく隣接するように成膜された一体樹脂シートである保持パッド。
  2. 前記吸水量が多い樹脂部分において、吸水量が最大の樹脂部分の吸水量が100mm角試料あたり10mg以上50mg以下である請求項1に記載の保持パッド。
  3. 前記吸水量が少ない樹脂部分において、吸水量が最小の樹脂部分の吸水量が100mm角試料あたり1mg以上15mg以下である請求項1又は2に記載の保持パッド。
  4. 前記樹脂シートにおいて、吸水量が多い樹脂部分は、吸水量が少ない樹脂部分に比して、親水性の高い樹脂もしくは親水性添加剤の少なくとも一方を多く含む、又は疎水性の高い樹脂もしくは疎水性添加剤の少なくとも一方を少なく含む、もしくは含まない請求項1乃至3のいずれかに記載の保持パッド。
  5. 前記樹脂シートにおいて、吸水量が少ない樹脂部分は、吸水量が多い樹脂部分に比して、疎水性の高い樹脂もしくは疎水性添加剤の少なくとも一方を多く含む、又は親水性の高い樹脂もしくは親水性添加剤の少なくとも一方を少なく含む、もしくは含まない請求項1乃至4のいずれかに記載の保持パッド。
  6. 前記樹脂シートが、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液と、吸水量の少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液と、を接する状態で湿式成膜したものである請求項1乃至5のいずれかに記載の保持パッド。
  7. 前記吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液は、吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液に比して、親水性添加剤の添加量を多量に添加されたもの、又は疎水性添加剤の添加量を少量に添加された、もしくは含まないものである請求項6に記載の保持パッド。
  8. 前記吸水量が少ない樹脂成分を構成する成分を含む樹脂溶液は、吸水量が多い樹脂成分を構成する成分を含む樹脂溶液に比して、疎水性添加剤の添加量を多量に添加されたもの、又は親水性添加剤の添加量を少量に添加された、もしくは含まないものである請求項6又は7に記載の保持パッド。
  9. 前記樹脂シートにおいて、吸水量が多い樹脂部分からなる領域は被研磨物の剥離性が高い剥離起点領域とされ、吸水量が少ない樹脂部分からなる領域は被研磨物に対する吸着性が高い吸着保持領域とされる請求項1乃至8のいずれかに記載の保持パッド。
  10. 前記樹脂シートの剥離起点領域が、被研磨物を保持する保持面の外周寄り縁部に形成される請求項9に記載の保持パッド。
  11. 前記樹脂シートが、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分及び吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む2以上の樹脂部分を有する請求項1乃至10のいずれかに記載の保持パッド。
  12. 前記樹脂シートにおいて、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分及び吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む2以上の樹脂部分が、それらの吸水量を互いに異にする請求項11に記載の保持パッド。
  13. 前記樹脂シートがポリウレタン発泡樹脂シートである請求項1乃至12のいずれかに記載の保持パッド。
  14. 樹脂を溶媒中に混合溶解して、吸水量が多い樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液と吸水量が少ない樹脂部分を構成する成分を含む樹脂溶液を有する2以上の樹脂溶液を調整する準備工程と、
    前記2以上の樹脂溶液を成膜基材に塗布する塗布工程と、
    前記樹脂溶液の貧溶媒である凝固液に浸漬して、樹脂シートを作成する凝固再生工程と、
    を有する、各樹脂部分が保持パッドの保持面上において継ぎ目なく並存するように成膜された一体樹脂シートである保持パッドの製造方法。
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