JP7418301B2 - 水蒸気処理装置と水蒸気処理方法、基板処理システム、及びドライエッチング方法 - Google Patents

水蒸気処理装置と水蒸気処理方法、基板処理システム、及びドライエッチング方法 Download PDF

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Description

本開示は、水蒸気処理装置と水蒸気処理方法、基板処理システム、及びドライエッチング方法に関する。
特許文献1には、ハロゲン系ガスのプラズマによって被処理体に処理を施す被処理体処理室に接続され、内部の被処理体に対して高温水蒸気を供給する高温水蒸気供給装置を備えている、大気搬送室が開示されている。特許文献1に開示の大気搬送室によれば、反応生成物中のハロゲンの還元を促進し、反応生成物の分解を促進することができる。
特開2006-261456号公報
本開示は、処理ガスによる処理が施された基板に対して、高い生産性の下で水蒸気処理を行うことのできる、水蒸気処理装置と水蒸気処理方法、基板処理システム、及びドライエッチング方法を提供する。
本開示の一態様による水蒸気処理装置は、
処理ガスによる処理が施された基板を水蒸気により処理するとともに、搬送装置の有する第一ゲートを介して前記搬送装置との間で前記基板の受け渡しを行う、水蒸気処理装置であって、
上下に積層されている上チャンバー及び下チャンバーと、
前記上チャンバー及び前記下チャンバーと前記第一ゲートとの間に介在して、前記上チャンバーと前記下チャンバーと前記第一ゲートに繋がれている間座と、を有し、
前記上チャンバーは第一開口を備え、前記下チャンバーは第二開口を備え、前記間座は前記第一開口と前記第二開口にそれぞれ連通する第三開口と第四開口を備え、前記第三開口と前記第四開口はそれぞれ前記第一ゲートの備える第五開口と第六開口に連通しており、
前記上チャンバー及び前記下チャンバーは、共通もしくは個別の水蒸気の気化器に連通しており、
前記間座は、前記第三開口の周囲に第一温調部を備え、前記第四開口の周囲に第二温調部を備えている。
本開示によれば、処理ガスによる処理が施された基板に対して、高い生産性の下で水蒸気処理を行うことができる。
実施形態に係る水蒸気処理装置によるアフタートリートメント処理が適用される薄膜トランジスターの一例を示す縦断面図である。 エッチング処理後の電極近傍の状態を示す模式図である。 アフタートリートメント処理後の電極近傍の状態を示す模式図である。 実施形態に係る基板処理システムの一例を示す平面図である。 実施形態に係る水蒸気処理装置の一例の縦断面図である。 図5のVI-VI矢視図であって、上チャンバー及び下チャンバーの縦断面図である。 図5のVII-VII矢視図であって、実施形態に係る水蒸気処理装置の一例の横断面図である。 図5のVIII-VIII矢視図であって、間座の縦断面図である。 実施形態に係る水蒸気処理装置による処理フローの一例を示すフローチャートである。 気化器と内側チャンバーの圧力制御方法の一例を示す図である。
以下、本開示の実施形態に係る水蒸気処理装置と水蒸気処理方法、及び基板処理システムについて、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[実施形態]
<アフタートリートメント処理が適用される薄膜トランジスターの一例>
はじめに、図1乃至図3を参照して、本開示の実施形態に係る水蒸気処理装置によりアフタートリートメント処理が適用される、薄膜トランジスターの一例について説明する。ここで、図1は、実施形態に係る水蒸気処理装置によるアフタートリートメント処理が適用される薄膜トランジスターの一例を示す縦断面図である。また、図2は、エッチング処理後の電極近傍の状態を示す模式図であり、図3は、アフタートリートメント処理後の電極近傍の状態を示す模式図である。
液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)などのフラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display:FPD)に使用される例えば薄膜トランジスター(Thin Film Transistor:TFT)は、ガラス基板などの基板Gの上に形成される。具体的には、基板Gの上に、ゲート電極やゲート絶縁膜、半導体層などをパターニングしながら順次積層していくことにより、TFTが形成される。尚、FPD用基板の平面寸法は世代の推移と共に大規模化しており、基板処理システム500(図4参照)によって処理される基板Gの平面寸法は、例えば、第6世代の1500mm×1800mm程度の寸法から、第10.5世代の3000mm×3400mm程度の寸法までを少なくとも含む。また、基板Gの厚みは0.2mm乃至数mm程度である。
図1には、チャネルエッチ型のボトムゲート型構造のTFTを示している。図示するTFTは、ガラス基板G(基板の一例)上にゲート電極P1が形成され、その上にSiN膜などからなるゲート絶縁膜F1が形成され、さらにその上層に表面がn+ドープされたa-Siや酸化物半導体の半導体層F2が積層されている。半導体層F2の上層側には金属膜が成膜され、この金属膜がエッチングされることにより、ソース電極P2(電極の一例)とドレイン電極P3(電極の一例)が形成される。
ソース電極P2とドレイン電極P3が形成された後、n+ドープされた半導体層F2の表面をエッチングすることにより、TFTにおけるチャネル部が形成される。次いで、表面を保護するために、例えばSiN膜からなるパッシベーション膜が形成される(図示せず)。そして、パッシベーション膜の表面に形成されたコンタクトホールを介してソース電極P2やドレイン電極P3がITO(Indium Tin Oxide)などの不図示の透明電極に接続され、この透明電極が駆動回路や駆動電極に接続されることにより、FPDが形成される。尚、図示例のボトムゲート型構造のTFT以外にも、トップゲート型構造のTFTなどもある。
図示するTFTにおいて、ソース電極P2とドレイン電極P3を形成するための金属膜としては、例えばAlを含む多層構造の金属膜(多層金属膜)が適用される。より具体的には、下層側から順に、チタン膜、アルミニウム膜、チタン膜が積層されたTi/Al/Ti構造の金属膜や、下層側から順に、モリブデン膜、アルミニウム膜、モリブデン膜が積層されたMo/Al/Mo構造の金属膜などが適用される。図1に示すように、例えばTi/Al/Ti構造の金属膜の表面にはレジスト膜F3がパターニングされている。この金属膜に対して、塩素ガス(Cl)や三塩化ホウ素(BCl)、四塩化炭素(CCl)といった塩素系のエッチングガス(ハロゲン系のエッチングガス)のいずれか一種のガス、もしくは、これらのうちの少なくとも二種以上が混合された混合ガスを適用してドライエッチング処理を行う。このドライエッチング処理により、ソース電極P2とドレイン電極P3が形成される。また、Mo/Al/Mo構造の金属膜を適用する場合には、上記する塩素系のエッチングガスを適用できることに加えて、モリブデン膜に対しては六フッ化硫黄(SF)などのフッ素系のエッチングガスを用いてドライエッチング処理を行うこともできる。
このように、塩素系のエッチングガスを適用してソース電極P2やドレイン電極P3をパターニングすると、図2に示すように、レジスト膜F3に塩素(Cl)が付着し得る。さらに、エッチングされた金属膜である電極P2(P3)にも、塩素や塩素とアルミニウムの化合物である塩化アルミニウム(塩素系化合物)が付着し得る。このように塩素が付着した状態のTFTをその後のレジスト膜F3の剥離のために大気搬送すると、レジスト膜F3や電極P2(P3)に付着している塩素と大気中の水分とが反応して塩酸が生成され、電極P2(P3)のコロージョンを引き起こす要因となり得る。そこで、後処理として、四フッ化炭素(CF)と酸素(O)の混合ガスによるプラズマを生成して基板Gを処理し、塩素を除去する方法が適用され得るが、金属膜の下地膜としてSiN膜が適用されている場合は、この後処理の際にSiN膜が削られてしまう恐れがある。更に、金属膜がMo/Al/Moで構成されている場合は、この後処理の際にモリブデン膜が削られ、モリブデン膜にアンダーカットが生じる恐れもある。
そこで、本実施形態では、塩素系のエッチングガスを適用してエッチング処理を行うことにより電極P2(P3)が形成された後の基板Gに対して、水蒸気(HO水蒸気、非プラズマ水蒸気)を提供する水蒸気処理(以下、「アフタートリートメント」ともいう)を行う。この水蒸気処理により、電極P2(P3)に付着している塩素を除去する。すなわち、図3に示すように、HO水蒸気は、電極P2(P3)に付着している塩素や塩素系化合物と反応して塩化水素(HCl)を生成し、電極P2(P3)から塩化水素が離脱することにより塩素や塩素系化合物を除去する。この場合、大気中での塩素と水分との反応とは異なり、希薄な環境下であるために凝縮して塩酸となることなく、速やかに塩化水素として空間に離脱する。
<実施形態に係る基板処理システム>
次に、図4を参照して、実施形態に係る基板処理システムの一例について説明する。ここで、図4は、実施形態に係る基板処理システムの一例を示す平面図である。
基板処理システム500はクラスターツールであり、マルチチャンバー型で、真空雰囲気下においてシリアル処理が実行可能なシステムとして構成されている。基板処理システム500において、中央に配設されている平面視六角形の搬送装置20(搬送チャンバーを有し、トランスファーモジュールとも言う)の一辺には、ゲートバルブ12を介してロードロックチャンバー10が取り付けられている。また、搬送装置20の他の四辺には、それぞれ第二ゲート22B(ゲートバルブ)を介して四基のプロセスチャンバー30A,30B,30C,30D(プロセスモジュールとも言う)が取り付けられている。さらに、搬送装置20の残りの一辺には、第一ゲート22A(ゲートバルブ)を介して本実施形態に係る水蒸気処理装置100(アフタートリートメントチャンバー)が取り付けられている。
各チャンバーはいずれも同程度の真空雰囲気となるように制御されており、第一ゲート22A及び第二ゲート22Bが開いて搬送装置20と各チャンバーとの間の基板Gの受け渡しが行われる際に、チャンバー間の圧力変動が生じないように調整されている。
ロードロックチャンバー10には、ゲートバルブ11を介してキャリア(図示せず)が接続されており、キャリアには、キャリア載置部(図示せず)上に載置されている多数の基板Gが収容されている。ロードロックチャンバー10は、常圧雰囲気と真空雰囲気との間で内部の圧力雰囲気を切り替えることができるように構成されており、キャリアとの間で基板Gの受け渡しを行う。
ロードロックチャンバー10は、例えば二段に積層されており、それぞれのロードロックチャンバー10内には、基板Gを保持するラック14や基板Gの位置調節を行うポジショナー13が設けられている。ロードロックチャンバー10が真空雰囲気に制御された後、ゲートバルブ12が開いて同様に真空雰囲気に制御されている搬送装置20と連通し、ロードロックチャンバー10から搬送装置20に対してX2方向に基板Gの受け渡しを行う。
搬送装置20内には周方向であるX1方向に回転自在であって、かつ、各チャンバー側へスライド自在な搬送機構21が搭載されている。搬送機構21は、ロードロックチャンバー10から受け渡された基板Gを所望のチャンバーまで搬送し、第一ゲート22Aと第二ゲート22Bが開くことにより、ロードロックチャンバー10と同程度の真空雰囲気に調整されている各チャンバーへの基板Gの受け渡しを行う。
図示例は、プロセスチャンバー30A,30B,30C,30Dがいずれもプラズマ処理装置であり、各チャンバーでは、いずれもハロゲン系のエッチングガス(塩素系のエッチングガス)を適用したドライエッチング処理が行われる。基板処理システム500における基板Gの処理の一連の流れとしては、まず、搬送装置20からプロセスチャンバー30Aへ基板Gが受け渡され、プロセスチャンバー30Aにてドライエッチング処理が施される。ドライエッチング処理が施された基板Gは、搬送装置20へ受け渡される(以上、基板GはX3方向に移動)。
搬送装置20へ受け渡された基板Gには、図2を参照して既に説明したように、基板Gの表面に形成されているソース電極P2とドレイン電極P3に塩素や塩素系化合物が付着している。そこで、搬送装置20から水蒸気処理装置100に基板Gを受け渡し、水蒸気処理装置100にて水蒸気処理によるアフタートリートメントを行う。アフタートリートメントにより、電極P2(P3)から塩素や塩素系化合物を除去し、塩素等が除去された基板Gを搬送装置20に受け渡す(以上、基板GはX7方向に移動)。
以下、同様に、搬送装置20とプロセスチャンバー30Bとの間のX4方向の基板Gの受け渡しを行い、搬送装置20と水蒸気処理装置100との間のX7方向の基板Gの受け渡しを行う。また、搬送装置20とプロセスチャンバー30Cとの間のX5方向の基板Gの受け渡しを行い、搬送装置20と水蒸気処理装置100との間のX7方向の基板Gの受け渡しを行う。さらに、搬送装置20とプロセスチャンバー30Dとの間のX6方向の基板Gの受け渡しを行い、搬送装置20と水蒸気処理装置100との間のX7方向の基板Gの受け渡しを行う。
このように、基板処理システム500は、塩素系のエッチングガスを適用したドライエッチング処理(プラズマエッチング処理)を行う複数のエッチングチャンバーと、水蒸気処理によるアフタートリートメントを行う水蒸気処理装置100とを有する。そして、各エッチングチャンバーにおける基板Gのエッチング処理と、水蒸気処理装置100における水蒸気処理によるアフタートリートメントを一連のシーケンスとするプロセスレシピに従い、このシーケンスをエッチングチャンバーごとに行うクラスターツールである。基板処理システム500では、以下で詳説する水蒸気処理装置100を上下二段配置とすることにより、より一層生産性の高いクラスターツールが形成される。
尚、各プロセスチャンバーがいずれもドライエッチング処理を行う形態以外の形態であってもよい。例えば、各プロセスチャンバーが、CVD(Chemical Vaper Deposition)処理やPVD(Physical Vaper Deposition)処理等の成膜処理と、エッチング処理とをシーケンシャルに行う形態のクラスターツールであってもよい。また、クラスターツールを構成する搬送装置の平面形状は図示例の六角形状に限定されるものでなく、接続されるプロセスチャンバーの基数に応じた多角形状の搬送装置が適用される。
<実施形態に係る水蒸気処理装置>
次に、図5乃至図8を参照して、実施形態に係る水蒸気処理装置の一例について説明する。ここで、図5は、実施形態に係る水蒸気処理装置の一例の縦断面図である。また、図6は、図5のVI-VI矢視図であって、上チャンバー及び下チャンバーの縦断面図であり、図7は、図5のVII-VII矢視図であって、実施形態に係る水蒸気処理装置の一例の横断面図である。さらに、図8は、図5のVIII-VIII矢視図であって、間座の縦断面図である。
水蒸気処理装置100は、塩素系のエッチングガス(処理ガスの一例)による処理が施された基板Gを水蒸気により処理する装置である。水蒸気処理装置100は、上下に分離された上チャンバー110と下チャンバー130とを有する。
上チャンバー110は、筐体111と上蓋112とを有し、基板Gに対して水蒸気処理が行われる処理空間S1を備えている。筐体111と上蓋112はいずれも、アルミニウムもしくはアルミニウム合金により形成されている。筐体111は、平面視矩形の底板111bと、四つの側壁111aとを有している。上蓋112は、筐体111と同寸法で平面視矩形を呈し、上蓋112の下面の外周には枠状の係合凹部112aが設けられている。
枠状の係合凹部112aに対して、四つの側壁111aの係合端部111cが係合され、双方が固定手段(図示せず)により固定される。尚、上蓋112の一辺が筐体111の側壁111aの一辺に回動部(図示せず)を介して回動自在に取り付けられていてもよい。例えば、上チャンバー110をメンテナンス等する際には、筐体111から上蓋112を取り外すことにより、上チャンバー110の内部のメンテナンスを行うことができる。そして、上チャンバー110のメンテナンスが行われた後、筐体111に対して上蓋112を取り付けることにより、処理空間S1が形成されて、上チャンバー110を基板Gの処理が可能な状態に復元することができる。
一方、下チャンバー130は、筐体131と下蓋132とを有し、基板Gに対して水蒸気処理が行われる処理空間S2を備えている。筐体131と下蓋132はいずれも、アルミニウムもしくはアルミニウム合金により形成されている。筐体131は、平面視矩形の天板131bと、四つの側壁131aとを有している。下蓋132は、筐体131と同寸法で平面視矩形を呈し、下蓋132の上面の外周には枠状の係合凹部132aが設けられている。
枠状の係合凹部132aに対して、四つの側壁131aの係合端部131cが係合され、双方が固定手段(図示せず)により固定される。尚、下蓋132の一辺が筐体131の側壁131aの一辺に回動部(図示せず)を介して回動自在に取り付けられていてもよい。例えば、下チャンバー130をメンテナンス等する際には、筐体131から下蓋132を取り外すことにより、下チャンバー130の内部のメンテナンスを行うことができる。そして、下チャンバー130のメンテナンスが行われた後、筐体131に対して下蓋132を取り付けることにより、処理空間S2が形成されて、下チャンバー130を基板Gの処理が可能な状態に復元することができる。
下チャンバー130の天板131bの上面には、複数(図5では二つ)の断熱部材150が載置され、複数の断熱部材150の上に上チャンバー110が載置されている。断熱部材150は断熱性を有し、テフロン(登録商標)やアルミナ(Al)等のセラミックス、熱伝導率の低いステンレス等により形成されている。下チャンバー130と上チャンバー110が断熱部材150を介して上下に積層していることにより、以下で説明するように、温調制御された上チャンバー110もしくは下チャンバー130の熱が他方のチャンバーに伝熱されることを抑制することができる。
アルミニウムもしくはアルミニウム合金製の上チャンバー110と下チャンバー130はいずれも、十分な熱容量を有している。そのため、基板処理システム500が収容されるクリーンルーム等の環境下においては、特別な断熱措置を講じなくても、例えば常時120℃程度以下の温度を保持することができる。そして、水蒸気処理装置100をメンテナンス等する際には、上チャンバー110や下チャンバー130を60℃未満の温度に制御することにより、作業員が上チャンバー110や下チャンバー130に触れてメンテナンス等の作業を行うことができる。
上チャンバー110は、搬送装置20側の側壁に第一開口116を備えており、第一開口116を備える側壁の端面が第一端面115となる。一方、下チャンバー130は、搬送装置20側の側壁に第二開口136を備えており、第二開口136を備える側壁の端面が第二端面135となる。
搬送装置20の有する第一ゲート22Aにおいて、第一開口116に対応する位置には第五開口23が開設され、第二開口136に対応する位置には第六開口24が開設されている。そして、第一ゲート22Aにおいて、第五開口23を開閉する第一開閉扉25が例えば水平方向もしくは垂直方向にスライド自在に設けられており、第六開口24を開閉する第二開閉扉26が例えば水平方向もしくは垂直方向にスライド自在に設けられている。尚、第五開口と第六開口が共通の一つの開口(図示例の第五開口23と第六開口24が連続した開口)であってもよい。すなわち、本明細書においては、第五開口23と第六開口24が図示例のように個別の開口である形態の他、共通の開口である形態を含んでいる。
上チャンバー110及び下チャンバー130と第一ゲート22Aとの間には、間座160が介在しており、間座160を介して、上チャンバー110と下チャンバー130と第一ゲート22Aが相互に繋がれている。
間座160は、板状部材161であり、アルミニウムもしくはアルミニウム合金により形成されている。板状部材161には、上チャンバー110の第一開口116と下チャンバー130の第二開口136にそれぞれ連通する第三開口164と第四開口165が開設されている。そして、第三開口164と第四開口165はそれぞれ、第一ゲート22Aの備える第五開口23と第六開口24に連通している。
従って、第一開閉扉25が開くと、第一開口116と第三開口164と第五開口23が連通し、搬送装置20と上チャンバー110の間において基板Gの受け渡しが可能になる。一方、第二開閉扉26が開くと、第二開口136と第四開口165と第六開口24が連通し、搬送装置20と下チャンバー130の間において基板Gの受け渡しが可能になる。
上チャンバー110の床面には、基板Gを載置する第一載置台120が配設されている。第一載置台120は、筐体111の内側の平面寸法を備えた板状部材であり、アルミニウムもしくはアルミニウム合金により形成されている。尚、第一載置台120は、複数の長尺のブロック状部材により形成されてもよく、例えば、複数のブロック状部材が隙間を置いて配設されることにより形成できる。そして、この隙間に対して、基板が載置された搬送部材の基板支持部を構成する軸部材(いずれも図示せず)が収容されるようになっていてもよい。
同様に、下チャンバー130の床面には、基板Gを載置する第二載置台140が配設されている。第二載置台140は、筐体131の内側の平面寸法を備えた板状部材であり、アルミニウムもしくはアルミニウム合金により形成されている。尚、第二載置台140も第一載置台120と同様、隙間をおいて配設された複数の長尺のブロック状部材により形成されてもよい。
第一載置台120の上面には、複数の突起124が間隔を置いて配設されており、突起124の上に基板Gが載置される。同様に、第二載置台140の上面には、複数の突起144が間隔を置いて配設されており、突起144の上に基板Gが載置される。
上チャンバー110には、処理空間S1内の圧力を計測する圧力計118が取り付けられており、下チャンバー130には、処理空間S2内の圧力を計測する圧力計138が取り付けられている。これらの圧力計118,138によるモニター情報は、制御部400に送信されるようになっている。
上チャンバー110には、水蒸気供給部210を構成する水蒸気の気化器211に通じる供給配管が接続されており、供給配管には供給弁212が介在している。また、上チャンバー110には、排気部220を構成するターボ分子ポンプ等の真空ポンプ221に通じる排気配管が接続されており、排気配管には排気弁222が介在している。さらに、上チャンバー110には、窒素ガス(N)等の不活性ガスを供給する、不活性ガス供給部230を構成する供給源231に通じる供給配管が接続されており、供給配管には供給弁232が介在している。
一方、下チャンバー130には、水蒸気供給部240を構成する水蒸気の気化器241に通じる供給配管が接続されており、供給配管には供給弁242が介在している。また、下チャンバー130には、排気部250を構成するターボ分子ポンプ等の真空ポンプ251に通じる排気配管が接続されており、排気配管には排気弁252が介在している。さらに、下チャンバー130には、窒素ガス(N)等の不活性ガスを供給する、不活性ガス供給部260を構成する供給源261に通じる供給配管が接続されており、供給配管には供給弁262が介在している。
真空ポンプ221,251を作動させることにより、処理空間S1、S2を真空雰囲気に調整し、同様に真空雰囲気に調整されている搬送装置20との間の圧力差が可及的に少なくなるように差圧制御が行われる。
また、上チャンバー110においては、排気部220を作動させることにより、処理空間S1を真空雰囲気に調整し、水蒸気供給部210を作動させて処理空間S1内に水蒸気を供給することにより、処理空間S1内に載置されている基板Gに対して水蒸気処理を行うことができる。また、処理空間S1内を真空引きしながら不活性ガス供給部230から不活性ガスを供給することにより、処理空間S1内に残存する水蒸気や塩化水素等をパージすることができる。
一方、下チャンバー130においては、排気部250を作動させることにより、処理空間S2を真空雰囲気に調整し、水蒸気供給部240を作動させて処理空間S2内に水蒸気を供給することにより、処理空間S2内に載置されている基板Gに対して水蒸気処理を行うことができる。また、処理空間S2内を真空引きしながら不活性ガス供給部260から不活性ガスを供給することにより、処理空間S2内に残存する水蒸気や塩化水素等をパージすることができる。
第一載置台120には、温調媒体が流通する温調媒体流路122が設けられている。図示例の温調媒体流路122では、例えば温調媒体流路122の一端が温調媒体の流入部であり、他端が温調媒体の流出部となる。温調媒体としては熱媒が適用され、この熱媒には、ガルデン(登録商標)やフロリナート(登録商標)等が適用される。
尚、温調媒体流路122に代わり、第一載置台120にヒータ等が内蔵されていてもよく、この場合は、抵抗体であるヒータが、タングステンやモリブデン、もしくはこれらの金属のいずれか一種とアルミナやチタン等との化合物から形成され得る。
一方、第二載置台140には、温調媒体が流通する温調媒体流路142が設けられている。図示例の温調媒体流路142では、例えば温調媒体流路142の一端が温調媒体の流入部であり、他端が温調媒体の流出部となる。
チラーにより形成される温調源311は、温調媒体の温度や吐出流量を制御する本体部と、温調媒体を圧送するポンプとを有する(いずれも図示せず)。
温調源311と温調媒体流路122は、温調源311から温調媒体が供給される送り流路312と、温調媒体流路122を流通した温調媒体が温調源311に戻される戻り流路313とにより接続されている。また、温調源311と温調媒体流路142は、温調源311から温調媒体が供給される送り流路314と、温調媒体流路142を流通した温調媒体が温調源311に戻される戻り流路315とにより接続されている。
そして、温調源311、送り流路312、戻り流路313、送り流路314、及び戻り流路315により、載置台温調部310が形成される。
尚、図示例のように温調媒体流路122、142が共通の温調源311に接続される形態の他、温調媒体流路122、142がそれぞれ固有の温調源を有する形態であってもよい。いずれの形態であっても、温調媒体流路122、142がそれぞれ個別に制御されるようになっている。
このように、温調媒体流路122、142が個別に制御されることにより、例えば、下チャンバー130をメンテナンスする際に、上チャンバー110のみを稼働させて基板Gの水蒸気処理を行うことができる。ここで、上チャンバー110と下チャンバー130は、上記するように、それぞれに固有の水蒸気供給部210、240や排気部220,250等を有しており、これらの各構成部も同様に個別制御されるように構成されている。
上チャンバー110と下チャンバー130を構成する各構成部がそれぞれ個別制御されることにより、一方のチャンバーがメンテナンス等で稼働停止している場合であっても、他方のチャンバーの稼働を継続することができる。そのため、水蒸気処理装置100の稼働が完全に停止することが解消され、高い生産性の下で水蒸気処理を行うことが可能になる。
また、水蒸気処理装置100では、上チャンバー110と下チャンバー130内にて水蒸気処理が実行される。そのため、実際に水蒸気処理が実行されるチャンバーの容量を可及的に低容量化することができる。そして、可及的に低容量な上チャンバー110と下チャンバー130の内部の表面処理補修(耐食コート処理等)を行うことで補修が足りることから、メンテナンスも容易に行うことができる。
また、図示例の気化器211,241や真空ポンプ221,251は、それぞれ個別の気化器や真空ポンプが適用されているが、共通の気化器と共通の真空ポンプを適用する形態であってもよい。この形態では、一つの気化器から二系統の供給管が上チャンバー110と下チャンバー130に接続され、各供給管に固有の供給弁が介在し、各供給弁の開閉制御を個別に実行する。同様に、一つの真空ポンプから二系統の排気管が上チャンバー110と下チャンバー130に接続され、各排気管に固有の排気弁が介在し、各排気弁の開閉制御を個別に実行する。この形態では、気化器と真空ポンプの基数を低減することができ、装置の製造コストを削減することができる。
図7を参照して、上チャンバー110における水蒸気の供給形態と排気形態について説明する。尚、下チャンバー130においても同様の水蒸気の供給形態及び排気形態が適用できる。図7に示すように、主管213と、主管213から分岐する複数(図示例は三本)の枝管214とにより供給管215が形成され、各枝管214が上チャンバー110の側壁に接続されている。供給管215は、図5に示す気化器211に通じている。また、主管216と、主管216から分岐する複数(図示例は三本)の枝管217とにより、排気管218が形成される。各枝管217は、上チャンバー110の側壁(枝管214が貫通する側壁と対向する反対側の側壁)に接続されている。排気管218は、図5に示す真空ポンプ221に通じている。
図7に示すように、上チャンバー110内において、供給管215の備える複数本の枝管214から層状にY方向に水蒸気が供給される。この供給態様により、上チャンバー110内に載置されている基板Gの全域に、効率的に水蒸気を供給することができる。また、排気管218の備える複数本の枝管217により、上チャンバー110内の水蒸気やアフタートリートメントにより生成された塩化水素(HCl)等を、効率的に排気することができる。尚、枝管214,217は、図示例の三本以外の数(一本、五本等)であってもよい。
尚、図示例以外の水蒸気の供給形態と排気形態が適用されてもよい。例えば、上チャンバーの上蓋や下チャンバーの天板に水蒸気が供給される流入空間を設け、流入空間の下方にシャワーヘッド供給部を設け、シャワーヘッド供給部を介して、シャワーヘッド供給部の下方の基板に水蒸気をシャワー状に供給する。鉛直方向にシャワー状に供給された水蒸気は、基板の全域に拡散しながら供給される。また、シャワーヘッド供給部に代わり、上チャンバーの上蓋や下チャンバーの天板に一本もしくは複数本の供給配管を接続し、供給配管を介して水蒸気を天井から供給する形態であってもよい。
水蒸気処理装置100においては、上チャンバー110と下チャンバー130を積層させた構成を有することにより、水蒸気処理装置100のフットプリントの削減と高スループットを実現することができる。ここで、仮に、上チャンバー110と下チャンバー130を搬送装置20の第一ゲート22Aに直接接続すると、上チャンバー110及び下チャンバー130のそれぞれの第一開口116及び第二開口136の周囲の強度不良の恐れがある。そこで、水蒸気処理装置100においては、上チャンバー110と下チャンバー130を間座160に接続し、間座160を搬送装置20の第一ゲート22Aに接続する構成を適用している。この構成により、上チャンバー110及び下チャンバー130のそれぞれの第一開口116及び第二開口136の周囲の強度を高めることができる。
図5及び図6に示すように、上チャンバー110の第一端面115において、第一開口116の周囲には矩形枠状のシール溝115aが設けられている。また、下チャンバー130の第二端面135において、第二開口136の周囲には矩形枠状のシール溝135aが設けられている。
一方、間座160の第三端面162において、第三開口164の周囲であって第一開口116に対応する位置には矩形枠状のシール溝162aが設けられており、第四開口165の周囲であって第二開口136に対応する位置には矩形枠状のシール溝162bが設けられている。
対応するシール溝115a、162aに対して矩形枠状のOリング171が嵌め込まれ、同様に、対応するシール溝135a、162bに対して矩形枠状のOリング172が嵌め込まれる。このことにより、Oリング171,172を介して、上チャンバー110及び下チャンバー130と間座160が気密に接続される。
また、第一ゲート22Aのうち、第五開口23の周囲には、矩形枠状のシール溝22aが設けられている。一方、間座160の第四端面163において、シール溝22aに対応する位置にはシール溝163aが設けられており、対応するシール溝22a、163aに対して矩形枠状のOリング173が嵌め込まれることにより、Oリング173を介して、間座160と第一ゲート22Aが気密に接続される。
一方、第一ゲート22Aのうち、第六開口24の周囲には、矩形枠状のシール溝22bが設けられている。一方、間座160の第四端面163において、シール溝22bに対応する位置にはシール溝163cが設けられている。そして、対応するシール溝22b、163cに対して矩形枠状のOリング174が嵌め込まれることにより、Oリング174を介して、間座160と第一ゲート22Aが気密に接続される。
ここで、Oリング171,172,173の材質としては、例えば、ニトリルゴム(NBR)、フッ素ゴム(FKM)、シリコーンゴム(Q)を用いることができる。さらに、フロロシリコーンゴム(FVMQ)、パーフロロポリエーテル系ゴム(FO)、アクリルゴム(ACM)、エチレンプロピレンゴム(EPM)が適用される。
以上、本実施形態における第一ゲート22Aは、筐体の開口である第五開口23及び第六開口24を、弁体である第一開閉扉25及び第二開閉扉26によりそれぞれ開閉する構造のゲートバルブとして説明した。尚、ゲートバルブの筐体の開口ではなく、間座160の第三開口164及び第四開口165をそれぞれ個別の弁体で直接開閉する形態であってもよい。この形態では、第五開口23と第六開口24のそれぞれに個別のシール溝及びOリングを設ける必要はなく、第五開口23と第六開口24の両方を取り囲む一つのシール溝及びOリングを設けることができ、構造の簡素化が可能になる。
上チャンバー110の第一端面115のうち、矩形枠状のシール溝115aの内側には、複数の螺子孔115bが設けられており、各螺子孔115bには螺子式のスペーサ180が螺合されている。
また、下チャンバー130の第二端面135のうち、矩形枠状のシール溝135aの内側には、複数の螺子孔135bが設けられており、各螺子孔135bには螺子式のスペーサ180が螺合されている。
さらに、間座160の第四端面163のうち、矩形枠状のシール溝163a及びシール溝163cの内側には、複数の螺子孔163bが設けられており、各螺子孔163bには螺子式のスペーサ180が螺合されている。
スペーサ180の先端は、先鋭もしくは先が丸い先細の形態を有しており、各スペーサ180の先端が間座160の第三端面162や第一ゲート22Aの端面に点接触している。
スペーサ180は、上チャンバー110と下チャンバー130と間座160の形成材料よりも熱伝導率の低い材料により形成されているのが好ましい。例えば、上チャンバー110と下チャンバー130と間座160が、アルミニウムもしくはアルミニウム合金により形成されている場合に、スペーサ180はステンレス等の金属やアルミナ等のセラミックスにより形成されるのがよい。
このように、各端面が熱伝導率の低い複数の点状のスペーサ180を介して当接していることにより、上チャンバー110や下チャンバー130の有する熱が間座160や第一ゲート22Aに伝熱されることを抑制できる。尚、図示例の構成に加えて、間座160の第三端面162や第一ゲート22Aの端面にも螺子孔が設けられ、これらの螺子孔にスペーサが螺合していてもよいし、図示例の構成に代えて、第三端面162や第一ゲート22Aの端面に設けられている螺子孔にスペーサが螺合していてもよい。
また、図5及び図8に示すように、間座160において、第三開口164の周囲には温調媒体が流通する温調媒体流路166(第一温調部の一例)が設けられており、第四開口165の周囲には温調媒体が流通する温調媒体流路167(第二温調部の一例)が設けられている。
図示例の温調媒体流路166では、例えば温調媒体流路166の一端が温調媒体の流入部であり、他端が温調媒体の流出部となる。また、温調媒体流路167では、例えば温調媒体流路167の一端が温調媒体の流入部であり、他端が温調媒体の流出部となる。温調媒体としては熱媒が適用され、この熱媒には、ガルデン(登録商標)やフロリナート(登録商標)等が適用される。
尚、温調媒体流路166,167に代わり、間座160にヒータ等が内蔵されていてもよく、この場合は、抵抗体であるヒータが、タングステンやモリブデン、もしくはこれらの金属のいずれか一種とアルミナやチタン等との化合物から形成され得る。
チラーにより形成される温調源321、331は、温調媒体の温度や吐出流量を制御する本体部と、温調媒体を圧送するポンプとを有する(いずれも図示せず)。
温調源321と温調媒体流路166は、温調源321から温調媒体が供給される送り流路322と、温調媒体流路166を流通した温調媒体が温調源321に戻される戻り流路323とにより接続されている。また、温調源331と温調媒体流路167は、温調源331から温調媒体が供給される送り流路332と、温調媒体流路167を流通した温調媒体が温調源331に戻される戻り流路333とにより接続されている。
そして、温調源321、送り流路322、及び戻り流路323により、第三開口周囲温調部320が形成され、温調源331、送り流路332、及び戻り流路333により、第四開口周囲温調部330が形成される。
尚、図示例のように温調媒体流路166、167が個別の温調源321,331に接続される形態の他、温調媒体流路166、167が共通の温調源を有する形態であってもよい。いずれの形態であっても、温調媒体流路166、167がそれぞれ個別に制御されるようになっている。
このように、温調媒体流路166、167が個別に制御されることにより、例えば、下チャンバー130をメンテナンスする際に、第二開口136に連通する間座160の第四開口165の周囲を、下チャンバー130と同様に作業員が触れても危険のない温度に温調することができる。さらに、第一開口116に連通する間座160の第三開口164の周囲を、上チャンバー110と同様に水蒸気処理を行うのに適した温度に温調して、基板Gの水蒸気処理を行うことができる。
水蒸気処理装置100では、上チャンバー110と下チャンバー130を間座160に接続し、間座160を搬送装置20の第一ゲート22Aに接続する構成を適用している。この構成により、上記するように、上チャンバー110及び下チャンバー130のそれぞれの第一開口116及び第二開口136の周囲の強度を高めることができる。
ところで、上チャンバー110と下チャンバー130と搬送装置20の第一ゲート22Aの間に間座160を配設したことにより、間座160の有する第三開口164や第四開口165も水蒸気処理空間(プロセス空間)となる。
しかしながら、例えば温調源311のみにより、上チャンバー110及び下チャンバー130内の処理温度と間座160の温度を同程度に調整するのは難く、間座160が相対的な低温領域(所謂、コールドスポット)となり得る。この場合、相対的に低温な間座160が上チャンバー110及び下チャンバー130内の処理温度に影響を与え、水蒸気処理性能の低下の要因となり得る。また、間座160の第三開口164や第四開口165にデポが付着し易くなり、パーティクルの発生原因ともなり得る。
そこで、水蒸気処理装置100においては、間座160の第三開口164と第四開口165の周囲にそれぞれ、個別の第一温調部166と第二温調部167を設けることとした。この構成により、一方のチャンバーのメンテナンス時において他方のチャンバーを水蒸気処理する際に、個別の温度制御を実現することが可能になる。そして、上チャンバー110もしくは下チャンバー130における水蒸気処理において、間座160がコールドスポットとなることを解消することができる。
制御部400は、水蒸気処理装置100の各構成部、例えば、水蒸気供給部210、240や排気部220,250、不活性ガス供給部230,260、温調源311、321,331等の動作を制御する。制御部400は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有する。CPUは、RAM等の記憶領域に格納されたレシピ(プロセスレシピ)に従い、所定の処理を実行する。レシピには、プロセス条件に対する水蒸気処理装置100の制御情報が設定されている。
制御情報には、例えば、気化器211,241の圧力や上チャンバー110と下チャンバー130の圧力、気化器211,241から供給される水蒸気の温度や流量、水蒸気供給プロセスと各チャンバーからの排気プロセスのプロセス時間やタイミング等が含まれる。
レシピ及び制御部400が適用するプログラムは、例えば、ハードディスクやコンパクトディスク、光磁気ディスク等に記憶されてもよい。また、レシピ等は、CD-ROM、DVD、メモリカード等の可搬性のコンピュータによる読み取りが可能な記憶媒体に収容された状態で制御部400にセットされ、読み出される形態であってもよい。制御部400はその他、コマンドの入力操作等を行うキーボードやマウス等の入力装置、水蒸気処理装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等の表示装置、及びプリンタ等の出力装置といったユーザーインターフェイスを有している。
<実施形態に係る水蒸気処理方法>
次に、図9及び図10を参照して、実施形態に係る水蒸気処理方法の一例について説明する。ここで、図9は、実施形態に係る水蒸気処理装置による処理フローの一例を示すフローチャートであり、図10は、気化器と上チャンバーの圧力制御方法の一例を示す図である。尚、下チャンバーにおいても、同様の圧力制御が実行される。
実施形態に係る水蒸気処理方法では、まず、図5乃至図8に示す水蒸気処理装置100を備えた基板処理システム500を用意し(水蒸気処理装置を用意する工程)、プロセスチャンバー30A,30B,30C,30Dのいずれかにおいて、基板Gに対してドライエッチング処理を実行する。
ドライエッチング処理が施された基板Gは、プロセスチャンバー30A等から搬送装置20へ受け渡され、搬送装置20から水蒸気処理装置100の上チャンバー110と下チャンバー130の双方もしくはいずれか一方に受け渡される。そして、上チャンバー110の処理空間S1や下チャンバー130の処理空間S2に水蒸気を供給することにより、基板Gに対する水蒸気処理を実行する(水蒸気を供給して処理する工程)。
より具体的には、図9に示すように、気化器211、241の供給弁212,242を開制御する(ステップS10)。次いで、気化器211、241から上チャンバー110もしくは下チャンバー130に対して水蒸気を供給し、所定時間保持することにより、所定時間のアフタートリートメントを実行する(ステップS12)。
このアフタートリートメントに際し、第一載置台120や第二載置台140を載置台温調部310にて温調制御するとともに、間座160の第三開口164の周囲と第四開口165の周囲をそれぞれ、第三開口周囲温調部320と第四開口周囲温調部330にて温調制御する。
この温調制御により、上チャンバー110の処理空間S1や下チャンバー130の処理空間S2における温度が、常に気化器211,241の温度を下回らないように調整する。この調整により、供給された水蒸気の液化を抑制することができる。
例えば、提供される水蒸気の温度が例えば20℃乃至50℃程度の場合には、上チャンバー110の処理空間S1や下チャンバー130の処理空間S2における温度(第一温度の一例)を60℃乃至120℃に調整する。この処理空間S1,S2における第一温度が、水蒸気処理の際の処理空間S1,S2における温度の閾値となる。
そして、水蒸気処理においては、間座160の第三開口164の周囲と第四開口165の周囲も、処理空間S1,S2における第一温度と同じか同程度の温度に調整する。
一方、例えば上チャンバー110を稼働させた状態で下チャンバー130をメンテナンスする際には、上チャンバー110の処理空間S1と間座160の第三開口164の周囲を、第一温度である60℃乃至120℃に調整する。これに対して、メンテナンス対象の下チャンバー130の処理空間S2と間座160の第四開口165の周囲は、60℃未満に調整する。このことにより、一方のチャンバーにおける水蒸気処理と、他方のチャンバーのメンテナンスを同時に行うことが可能になる。
上チャンバー110や下チャンバー130に水蒸気を供給するに当たり、気化器211,241の圧力と上チャンバー110や下チャンバー130の圧力の圧力差(差圧)を可及的に大きくすることにより、上チャンバー110や下チャンバー130に対して水蒸気を効率的に供給することができる。従って、気化器211,241は可及的に圧力が高く、上チャンバー110や下チャンバー130は可及的に圧力が低いのが好ましい。
ところで、気化器211,241の制御容易性の観点で言えば、気化器211,241は可及的に低い温度で運転制御されるのが好ましい。そこで、例えば、上記するように20℃乃至50℃程度の温度の水蒸気を内側チャンバーに供給する。尚、20℃の水蒸気の圧力は20Torr(×133.3Pa)程度であり、50℃の水蒸気の圧力は90Torr(×133.3Pa)程度である。
このように、気化器211,241の運転制御の観点から可及的に低温の水蒸気を供給するのが好ましい一方で、水蒸気の温度が低いと、今度は気化器211,241の圧力が低くなり、気化器211,241と上チャンバー110及び下チャンバー130の差圧を大きくし難くなる。そのため、上チャンバー110や下チャンバー130に対して水蒸気を効率的に供給し難くなり、水蒸気処理時間が長くなる恐れがある。
しかしながら、図5等に示す水蒸気処理装置100においては、上チャンバー110や下チャンバー130の容量が可及的に低容量である。そのため、提供される水蒸気の温度が低い場合でも、可及的に短時間で気化器211,241と上チャンバー110及び下チャンバー130の差圧を大きくすることができる。図10に示すように、水蒸気の供給により、気化器211,241の圧力は漸減し、上チャンバー110及び下チャンバー130の圧力は急増する。
尚、気化器211,241の供給弁212,242を開制御する(ステップS10)に当たり、上チャンバー110及び下チャンバー130の排気弁222,252は、閉制御されてもよいし、開制御されてもよい。
図9に戻り、アフタートリートメントが終了した後、気化器211,241の供給弁212,242を閉制御する(ステップS14)。次いで、上チャンバー110及び下チャンバー130の排気弁222,252を開制御することにより(ステップS16)、上チャンバー110及び下チャンバー130内の水蒸気やアフタートリートメントにより生成された塩化水素(HCl)等を排気する。
図10に示すように、気化器211,241の供給弁212,242の閉制御と、水蒸気や塩化水素(HCl)等の排気により、気化器211,241の圧力が漸増し、上チャンバー110及び下チャンバー130の圧力は急減し、新たな基板に対する水蒸気処理が可能な状態が形成される。尚、上チャンバー110及び下チャンバー130からの排気に加えて、不活性ガスによるパージを適宜行ってもよい。
図示する水蒸気処理方法によれば、水蒸気処理装置100を適用することにより、高い生産性の下で水蒸気処理を行うことができる。
また、上チャンバー110と下チャンバー130のいずれか一方をメンテナンスする際には、いずれか他方のみを使用して基板に対して水蒸気処理を行うことができる。従って、水蒸気処理装置100の稼働が完全に停止することが解消され、このことによっても高い生産性の下で水蒸気処理を行うことが可能になる。
<実施形態に係るドライエッチング方法>
次に、実施形態に係るドライエッチング方法の一例について説明する。ここで、処理対象の金属膜は多層構造の金属膜(多層金属膜)であり、この多層金属膜は、塩素によりエッチングが行われる、例えばアルミニウムにより形成される金属膜を備え、当該金属膜が他の金属膜と多層構造を形成している。多層金属膜の一例として、下層側から順に、チタン膜、アルミニウム膜、チタン膜が積層されたTi/Al/Ti構造の金属膜が挙げられる。また、多層金属膜の他の例として、下層側から順に、モリブデン膜、アルミニウム膜、モリブデン膜が積層されたMo/Al/Mo構造の金属膜が挙げられる。
実施形態に係るドライエッチング方法では、まず、図5乃至図8に示す水蒸気処理装置100を備えた基板処理システム500を用意する(水蒸気処理装置を用意する工程)。
次に、基板処理システム500を構成するプロセスチャンバー30A,30B,30C,30Dのいずれかにおいて、基板Gの表面に設けられている上記多層金属膜に対してドライエッチング処理を行う。多層金属膜を構成する上記いずれの金属膜のドライエッチング処理においても、塩素を含むガス、例えば、塩素ガスや三塩化ホウ素ガス、四塩化炭素ガスといった塩素系のエッチングガスのいずれか一種のガス、もしくは、これらのうちの少なくとも二種以上が混合された混合ガスが適用される。
より詳細には、Ti/Al/Ti構造の金属膜に対するドライエッチング処理においては、塩素ガス、もしくは塩素ガスと三塩化ホウ素ガスの混合ガスが処理ガスとして適用される。また、形状制御のために、各金属膜に対して流量などの処理条件を変化させながら多段階のエッチング処理を行う。
また、Mo/Al/Mo構造の金属膜に対するドライエッチング処理において、上層のモリブデン膜に対しては、六フッ化硫黄などフッ素系のガスを含む処理ガスが適用される。一方、アルミニウム膜に対しては、塩素ガスと三塩化ホウ素ガスの混合ガスが処理ガスとして適用され、下層のモリブデン膜に対しては、塩素ガスなどの塩素系のガスを含む処理ガスが適用される(以上、基板をエッチング処理する工程)。
次に、多層金属膜に対して塩素を含む処理ガスによるドライエッチング処理が施された基板Gを、水蒸気処理装置100の上チャンバー110と下チャンバー130の双方もしくはいずれか一方に収容する。そして、上チャンバー110の処理空間S1や下チャンバー130の処理空間S2に水蒸気を供給することにより、基板Gに対して上記する水蒸気処理(アフタートリートメント)を行う。この水蒸気処理により、多層金属膜の表面にパターニングされているレジスト膜等に付着している塩素が除去される(以上、水蒸気を供給して処理する工程)。
本実施形態に係るドライエッチング方法においても、アフタートリートメントにおいては、第一載置台120や第二載置台140を載置台温調部310にて温調制御する。さらに、間座160の第三開口164の周囲と第四開口165の周囲をそれぞれ、第三開口周囲温調部320と第四開口周囲温調部330にて温調制御する。この温調制御により、上チャンバー110の処理空間S1や下チャンバー130の処理空間S2における温度(第一温度)が、常に気化器211,241の温度を下回らないように調整され、供給された水蒸気の液化を抑制することができる。
上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、また、本開示はここで示した構成に何等限定されるものではない。この点に関しては、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
20:搬送装置(搬送チャンバー)
22A:第一ゲート
23:第五開口
24:第六開口
100:水蒸気処理装置
110:上チャンバー
116:第一開口
130:下チャンバー
136:第二開口
160:間座
164:第三開口
166:第一温調部
165:第四開口
167:第二温調部
211:気化器(水蒸気の気化器)
241:気化器(水蒸気の気化器)
G:基板

Claims (12)

  1. 処理ガスによる処理が施された基板を水蒸気により処理するとともに、搬送装置の有する第一ゲートを介して前記搬送装置との間で前記基板の受け渡しを行う、水蒸気処理装置であって、
    上下に積層されている上チャンバー及び下チャンバーと、
    前記上チャンバー及び前記下チャンバーと前記第一ゲートとの間に介在して、前記上チャンバーと前記下チャンバーと前記第一ゲートに繋がれている間座と、を有し、
    前記上チャンバーは第一開口を備え、前記下チャンバーは第二開口を備え、前記間座は前記第一開口と前記第二開口にそれぞれ連通する第三開口と第四開口を備え、前記第三開口と前記第四開口はそれぞれ前記第一ゲートの備える第五開口と第六開口に連通しており、
    前記上チャンバー及び前記下チャンバーは、共通もしくは個別の水蒸気の気化器に連通しており、
    前記間座は、前記第三開口の周囲に第一温調部を備え、前記第四開口の周囲に第二温調部を備えている、水蒸気処理装置。
  2. 前記上チャンバーと前記下チャンバーがそれぞれ、前記間座に対向する第一端面と第二端面を備え、
    前記間座が、前記第一端面及び前記第二端面に対向する第三端面と、前記第一ゲートに対向する第四端面とを備え、
    前記第一端面及び前記第二端面と前記第三端面の少なくとも一方と、前記第四端面において、複数の点状のスペーサが設けられており、複数の前記スペーサを介して、前記第一端面及び前記第二端面と前記第三端面が当接し、前記第四端面と前記第一ゲートが当接している、請求項1に記載の水蒸気処理装置。
  3. 前記第一端面及び前記第二端面と前記第三端面の少なくとも一方と、前記第四端面において、複数の螺子孔が設けられており、前記螺子孔に螺子式の前記スペーサが螺合されている、請求項2に記載の水蒸気処理装置。
  4. 前記スペーサは、前記上チャンバーと前記下チャンバーと前記間座の形成材料よりも熱伝導率の低い材料により形成されている、請求項2又は3に記載の水蒸気処理装置。
  5. 前記第一温調部と前記第二温調部はいずれも、熱媒が流通する流路を備えている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の水蒸気処理装置。
  6. 基板を処理ガスにより処理する一以上の処理装置と、
    第一ゲートと一以上の第二ゲートを備え、前記第二ゲートを介して前記処理装置との間で前記基板の受け渡しを行う、搬送装置と、
    前記第一ゲートを介して前記搬送装置との間で前記基板の受け渡しを行い、処理ガスによる処理が施された前記基板を水蒸気により処理する、水蒸気処理装置と、を有し、
    前記水蒸気処理装置は、
    上下に積層されている上チャンバー及び下チャンバーと、
    前記上チャンバー及び前記下チャンバーと前記第一ゲートとの間に介在して、前記上チャンバーと前記下チャンバーと前記第一ゲートに繋がれている間座と、を有し、
    前記上チャンバーは第一開口を備え、前記下チャンバーは第二開口を備え、前記間座は前記第一開口と前記第二開口にそれぞれ連通する第三開口と第四開口を備え、前記第三開口と前記第四開口はそれぞれ前記第一ゲートの備える第五開口と第六開口に連通しており、
    前記上チャンバー及び前記下チャンバーは、共通もしくは個別の水蒸気の気化器に連通しており、
    前記間座は、前記第三開口の周囲に第一温調部を備え、前記第四開口の周囲に第二温調部を備えている、基板処理システム。
  7. 搬送装置の有する第一ゲートを介して前記搬送装置との間で基板の受け渡しを行い、処理ガスによる処理が施された前記基板を水蒸気により処理する、水蒸気処理方法であって、
    上下に積層されている上チャンバー及び下チャンバーと、
    前記上チャンバー及び前記下チャンバーと前記第一ゲートとの間に介在して、前記上チャンバーと前記下チャンバーと前記第一ゲートに繋がれている間座と、を有し、
    前記上チャンバーは第一開口を備え、前記下チャンバーは第二開口を備え、前記間座は前記第一開口と前記第二開口にそれぞれ連通する第三開口と第四開口を備え、前記第三開口と前記第四開口はそれぞれ前記第一ゲートの備える第五開口と第六開口に連通しており、
    前記上チャンバー及び前記下チャンバーは、共通もしくは個別の水蒸気の気化器に連通しており、
    前記間座は、前記第三開口の周囲に第一温調部を備え、前記第四開口の周囲に第二温調部を備えている、水蒸気処理装置を用意する工程と、
    前記上チャンバー及び前記下チャンバーの少なくとも一方に、処理ガスによる処理が施された前記基板を収容し、水蒸気を供給して処理する工程と、を有し、
    前記水蒸気を供給して処理する工程において、前記上チャンバー及び前記下チャンバーの少なくとも一方の温度を第一温度以上の温度雰囲気下にて処理する際に、対応する前記第三開口の周囲もしくは前記第四開口の周囲、あるいは、前記第三開口の周囲と前記第四開口の周囲の双方も、前記第一温度以上の同一の温度に調整する、水蒸気処理方法。
  8. 前記第一温度は、60℃以上120℃以下である、請求項7に記載の水蒸気処理方法。
  9. 前記上チャンバーと前記下チャンバーのいずれか一方のチャンバーをメンテナンスする際には、いずれか他方のチャンバーのみを使用して前記基板に対して水蒸気を供給して処理し、
    メンテナンスされる前記一方のチャンバーに対応する前記第三開口の周囲もしくは前記第四開口の周囲の温度を、前記第一温度未満の温度に調整する、請求項7又は8に記載の水蒸気処理方法。
  10. プロセスチャンバーにおいて基板に対して処理ガスによる処理を施した後、搬送装置の有する第一ゲートを介して前記基板の受け渡しを行い、前記基板を水蒸気により処理する、ドライエッチング方法であって、
    上下に積層されている上チャンバー及び下チャンバーと、
    前記上チャンバー及び前記下チャンバーと前記第一ゲートとの間に介在して、前記上チャンバーと前記下チャンバーと前記第一ゲートに繋がれている間座と、を有し、
    前記上チャンバーは第一開口を備え、前記下チャンバーは第二開口を備え、前記間座は前記第一開口と前記第二開口にそれぞれ連通する第三開口と第四開口を備え、前記第三開口と前記第四開口はそれぞれ前記第一ゲートの備える第五開口と第六開口に連通しており、
    前記上チャンバー及び前記下チャンバーは、共通もしくは個別の水蒸気の気化器に連通しており、
    前記間座は、前記第三開口の周囲に第一温調部を備え、前記第四開口の周囲に第二温調部を備えている、水蒸気処理装置を用意する工程と、
    前記プロセスチャンバーに、アルミニウムを含む多層構造の金属膜を有する前記基板を収容し、塩素含有ガスを含む前記処理ガスによりプラズマを生成して前記基板をエッチング処理する工程と、
    前記上チャンバー及び前記下チャンバーの少なくとも一方に、前記処理ガスによる処理が施された前記基板を収容し、水蒸気を供給して処理する工程と、を有し、
    前記水蒸気を供給して処理する工程において、前記上チャンバー及び前記下チャンバーの少なくとも一方の温度を第一温度以上の温度雰囲気下にて処理する際に、対応する前記第三開口の周囲もしくは前記第四開口の周囲、あるいは、前記第三開口の周囲と前記第四開口の周囲の双方も、前記第一温度以上の同一の温度に調整する、ドライエッチング方法。
  11. 前記金属膜は、アルミニウム膜と、前記アルミニウム膜の上層と下層にあるチタン膜もしくはモリブデン膜と、により形成されている、請求項10に記載のドライエッチング方法。
  12. 前記塩素含有ガスは、塩素ガス、三塩化ホウ素ガス、四塩化炭素ガスのいずれか一種のガス、もしくはこれらのうちの少なくとも二種以上が混合された混合ガスである、請求項10又は11に記載のドライエッチング方法。
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