JP7416283B2 - エレベータ用基準型板の位置決め装置及びエレベータ用基準型板の位置決め方法 - Google Patents

エレベータ用基準型板の位置決め装置及びエレベータ用基準型板の位置決め方法 Download PDF

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Description

本開示は、エレベータ据付時の基準位置決め作業に用いるエレベータ用基準型板の位置決め装置及びエレベータ用基準型板の位置決め方法に関する。
従来のエレベータ据付時の基準位置決め作業の説明図を図9に示す。従来、エレベータ据付時の位置決め作業は、次のような手順で行われている。まず、ステップ1として、昇降路頂部3A付近で、足場作業台6Aに乗った作業者27Aが、揚重梁7A上に型板8Aを組み立て、基準型板9Aを型板8A上に配置する。次に、ステップ2として、基準型板9Aからピアノ線15Aを降ろし、ピアノ線15Aの下端部におもり25Aを取り付ける。そして、ステップ4として昇降路頂部3A付近の作業者27Aが基準型板9Aの位置を調整し、最下階4Aにいる作業者26Aが測長器22Aを用いてピアノ線15Aの基準位置を確認する。また、ステップ5として最下階4Aよりも上の階である中間階の各階で、ピアノ線15Aの位置を測定、収集する。そして、ステップ6として、昇降路頂部3A付近の作業者27Aが基準型板9Aの位置を調整し、最下階4Aにいる作業者26Aが測長器22Aを用いてピアノ線15Aの基準位置を確認する。さらに、ピアノ線15Aが基準位置になるまでステップ6として説明した作業を繰り返し、ピアノ線15Aの位置を調整する。
上述の各ステップでの作業者数は、それぞれ1名から2名程度であり、ステップ4及びステップ6にて基準型板9Aを動かした場合、おもり25Aが静止するのを待つのに時間がかかる。さらに、作業者の人員を削減して、作業者を1名とした場合、基準型板9Aの位置を調整する作業と、測長器22Aを用いてピアノ線15Aの基準位置を確認する作業とを、1名にて行うため、昇降路頂部3A付近、足場作業台6A上と最下階4Aの間を行き来する必要があり、基準位置決め作業に時間を要する。
エレベータの据付方法に関して、例えば、特許文献1には、エレベータのかご枠を昇降路の最下部ピットで組み立てた後、昇降路に開口する最上階の出入口から垂下されたピアノ線を基準とし、かご枠を立体ゲージとして、エレベータを構成する本線レール及びカウンターレールを所望の位置に立設する据付方法が開示されている。
特開2004-26429号公報
しかしながら、従来のエレベータの据付方法では、基準位置決め作業において、おもりが静止するまで待つ必要があり、また、基準位置決め作業におけるピアノ線の基準位置の確認作業に人員又は時間を要するという問題は解決できておらず、基準位置決め作業は、作業に要する人員又は時間のコストが大きいという課題がある。
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたもので、エレベータ据付時の基準位置決め作業のコストを削減できるエレベータ用基準型板の位置決め装置を提供することを目的とする。
本開示に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置は、昇降路の頂部に平面方向に間隔を設けて配置された複数の型板と、複数の型板上に、乗場側の昇降路壁に沿って平行に設けられ、両端部にピアノ線垂下部が設けられた基準型板と、基準型板に固定され、操作信号に基づき、基準型板における、昇降路の鉛直方向と直交する方向であり、かつ乗場側の昇降路壁と垂直な方向である第1の方向の位置を調整する第1位置調整部と、基準型板に固定され、操作信号に基づき、基準型板における、昇降路の鉛直方向と直交する方向であり、かつ乗場側の昇降路壁と平行な方向である第2の方向の位置を調整する第2位置調整部と、ピアノ線垂下部から垂下されたピアノ線と、昇降路におけるピアノ線の下方側の端部に設けられ、磁石で構成されたおもりと、昇降路の下方側に設けられた昇降路ピット上に配置され、高導電率の金属又は強磁性体の金属で構成された金属板と、を備え、第1位置調整部は、型板上に配置された第1のモータと、第1のモータの駆動により第1のモータから突出又は第1のモータヘ格納される第1のねじ部と、を有し、第2位置調整部は、基準型板に固定された第2のモータと、第1のモータの駆動により第2のモータから突出又は第2のモータヘ格納される第2のねじ部と、を有し、基準型板は、第1のねじの変位により第1の方向の位置が調整され、第2のねじの変位により第2の方向の位置が調整されるものである。
また、本開示に係るエレベータ用基準型板の位置決め方法は、昇降路の頂部に平面方向に間隔を設けて複数の型板を配置する工程と、複数の型板上に、両端部にピアノ線垂下部が設けられた基準型板を、乗場側の昇降路壁に沿って平行に設ける工程と、基準型板に、操作信号に基づき、基準型板における、昇降路の鉛直方向と直交する方向であり、かつ乗場側の昇降路壁と垂直な方向である第1の方向の位置を調整する第1位置調整部を固定する工程と、基準型板に、操作信号に基づき、基準型板における、昇降路の鉛直方向と直交する方向であり、かつ乗場側の昇降路壁と平行な方向である第2の方向の位置を調整する第2位置調整部を固定する工程と、ピアノ線垂下部にピアノ線を垂下し、ピアノ線の昇降路の下方側の端部に磁石で構成されたおもりを設ける工程と、昇降路の下方側に設けられた昇降路ピット上に、高導電率の金属又は強磁性体の金属で構成された金属板を配置する工程と、第1位置調整部及び第2位置調整部を操作して、基準型板の位置を調整する工程とを備えたものである。
本開示によれば、エレベータ据付時の基準位置決め作業のコストを削減できる。
実施の形態1に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置を概略的に示す構成図である。 実施の形態1に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置の構成の一部を拡大した部分拡大図である。 実施の形態1に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置のピアノ線の制振方法の説明図である。 実施の形態1に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置の構成の一部を概略的に示した斜視図である。 実施の形態1に係るエレベータ用基準型板の位置決め作業手順を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る変形例におけるエレベータ用基準型板の位置決め装置のピアノ線の制振方法の説明図である。 実施の形態2に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置の構成の一部を概略的に示した斜視図である。 実施の形態2に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置の構成の一部を概略的に示した側面図である。 従来のエレベータ据付時の基準位置決め作業を示す説明図である。
以下、図面に基づいて実施の形態について説明する。説明のため、本開示においては、エレベータの乗場側から見た、エレベータの昇降路における奥行方向をx軸方向、昇降路における幅方向をy軸方向、昇降路における鉛直方向をz軸方向という。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置100を概略的に示す構成図であり、図2は、実施の形態1に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置100の構成の一部を拡大した部分拡大図である。図1には、エレベータの昇降路を水平方向から見た図を示しており、図2には、エレベータの昇降路を鉛直方向から見た図を示している。
まず、図1及び図2に基づき、エレベータの昇降路1内に設けられた各構成について説明する。図1及び図2に示す、2は昇降路ピット、3は昇降路の頂部(以下、昇降路頂部という)、4はエレベータの乗場における最下階、5はエレベータの乗場における最上階、6は昇降路内の最上部に設けられた足場作業台、7は昇降路頂部3付近に設けられた揚重梁である。
揚重梁7の一端は、対向する昇降路壁のうち一方の昇降路壁に、揚重梁7の他端は、対向する昇降路壁のうち他方の昇降路壁に、例えばアンカーボルトによってそれぞれ固定されている。なお、図1の例では、紙面貫通方向において対向する昇降路壁に、揚重梁7の両端のそれぞれが固定されている。
次に、エレベータ用基準型板の位置決め装置100の各構成について説明する。エレベータ用基準型板の位置決め装置100は、昇降路頂部3に配置された型板8と、型板8上に設けられた基準型板9と、基準型板9の第1の方向における位置を調整する第1位置調整部11と、基準型板9の第2の方向における位置を調整する第2位置調整部12と、基準型板9から昇降路1内に垂下されたピアノ線15と、を備えている。なお、第1の方向と第2の方向は互いに異なり、本実施の形態において、第1の方向はx軸方向、つまり昇降路1における奥行方向と対応し、第2の方向はy軸方向、つまり昇降路1における幅方向と対応する。
型板8は、揚重梁7上に、平面方向(図2の例においてはy軸方向)に間隔を設けて複数設置される。図2の例において、型板8は複数設置されており、エレベータの乗場が設けられた側の昇降路壁と平行となる方向に一対並んでいる。また、図2の例において図示を省略しているが、図1に示すように、型板8は、安定性の確保のために、複数の揚重梁7にまたがって設置されている。なお、型板8は、図1及び図2の例において、揚重梁7と交差するように設置され、x軸方向が長手方向となっている。
基準型板9は、複数の型板8のそれぞれにまたがって設置される。図1及び図2の例において、基準型板9はy軸方向が長手方向となるように設置されており、乗場が設けられた側に沿って平行に、すなわち、昇降路壁における乗場が設けられた側の昇降路壁と平行に設けられている。なお、基準型板9は、図1及び図2の例において、型板8と交差するように、複数の型板8にまたがって設置され、y軸方向が長手方向となっている。
また、基準型板9の両端部には、それぞれピアノ線15が垂下されるピアノ線垂下部10が設けられる。ここで、ピアノ線15の上端部はピアノ線垂下部10に固定され、下端部はおもり16が取り付けられる。なお、ピアノ線垂下部10が設けられる基準型板9の両端部とは、厳密に基準型板9の両端でなくてもよい。ピアノ線垂下部10から垂下されたピアノ線15は昇降路1内を通り、昇降路ピット2の付近まで垂下されている。なお、昇降路ピット2は、昇降路1の下方側に設けられており、図1の例において、昇降路1の底部に設けられている。そして、ピアノ線15及びおもり16は、昇降路1を通り、昇降路ピット2付近まで垂下される。
さらに、エレベータ用基準型板の位置決め装置100は、昇降路1における下方側の昇降路ピット2上に設けられた金属板17を備えてもよい。金属板17は、例えばアルミニウム等、高導電率を有する金属で構成され、おもり16よりも下方に設置される。エレベータの基準型板9の位置決め作業時に、基準型板9の移動に伴っておもり16が揺れた場合、位置決め作業者26はおもり16の揺れがおさまるまで待つ必要がある。しかしながら、おもり16を磁石で構成し、金属板17を昇降路ピット2上に設ければ、おもり16と金属板17との間で制振力20が発生し、迅速におもり16の揺れを抑制できる。
おもり16の揺れの抑制について説明する。図3は、実施の形態1に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置100のピアノ線15の制振方法の説明図である。昇降路1内に垂下されたピアノ線15の先端に取り付けられたおもり16が揺れた場合、静止位置より移動した、磁石で構成されたおもり16から発生する磁力線21の変化により、金属板17に渦電流18が発生する。さらに、渦電流18の発生に伴って、図3中に矢印で示す磁気反発力19が発生する。そして、磁気反発力19が有する、図3中に矢印で示す昇降路1の鉛直方向に直交する平面方向の成分、すなわちx軸方向又はy軸方向の成分が、おもり16に作用する制振力20となる。この制振力20が、おもり16に作用することで、おもり16に対して、静止時の位置に押し戻すような力が作用するため、迅速におもり16の揺れを抑制できる。
ここで、おもり16は、円柱形に形成され、底面が金属板17の上面と平行であると好ましい。このようにすると、おもり16が静止位置より移動した場合に、金属板17に発生する渦電流18が、底面が金属板17の上面と平行でない場合に比して大きくなるため、より強い制振力20を得られ、迅速におもり16の揺れを抑制できる。さらに、磁力が大きいほど得られる制振力20が大きいため、おもり16を構成する磁石は、例えば、ネオジム磁石等であると好ましい。また、おもり16は重い方が好ましい。おもり16を重くすれば、基準型板9が後工程でおもり16から別機器に固定したときに誤差にならない程度に歪まなければ、風による影響や上部からの揺れの伝達速度が向上する。
図1及び図2に戻り、エレベータ用基準型板の位置決め装置100が有する構成について説明する。第1位置調整部11は、第1のモータ11aを有しており、第1のモータ11aを駆動して基準型板9の、乗場と直交方向、つまり、x軸方向の平面的な動きを調整制御する。また、図2の例において、第1位置調整部11は、一対の型板8のそれぞれに設けられている。第1位置調整部11を一対の型板8のそれぞれに設けることで、基準型板9の乗場に対する平行度を保ちながら位置を調整することが可能になる。なお、第1位置調整部11は、リモコン装置14によって遠隔操作可能であり、リモコン装置14による操作については詳細を後述する。
第2位置調整部12は、第2のモータ12aを有しており、第2のモータ12aを駆動して基準型板9の、乗場と平行方向、つまりy軸方向の平面的な動きを調整制御する。なお、第2位置調整部12についても、リモコン装置14によって遠隔操作可能である。
第1位置調整部11と第2位置調整部12の構成を具体的に説明する。図4は、実施の形態1に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置100の構成の一部を概略的に示した斜視図である。図4には、基準型板9、第1位置調整部11、及び第2位置調整部12を示している。
第1位置調整部11は、第1のモータ11aと、第1のモータ11aが駆動することで、x軸方向に移動する第1の可動部11bとを有している。第1のモータ11aと第1の可動部11bとは、ボールねじ又は台形ねじ等で構成された第1のねじ部11cにより接続されている。なお、第1のモータ11aは、型板8上に固定されている。さらに、第1の可動部11bは基準型板9に固定されており、図4の例では、基準型板9の下面に固定されている。また、第1の可動部11bは、基準型板9に設けられた長円状の長孔部9a、9bに挿通される突出部11dを有している。第1のモータ11aは直動機構を有しており、第1のモータ11aが駆動すると、第1のねじ部11cが第1のモータ11aから突出する方向又は第1のモータ11aへ格納される方向へ変位する。この第1のねじ部11cの変位に伴い、第1の可動部11b及び第1の可動部11bと固定された基準型板9も変位する。このように、第1位置調整部11の、第1のモータ11aを駆動させることで基準型板9の位置を調整する。
また、第2位置調整部12は、第2のモータ12aと、第2のモータ12aが駆動することで、y軸方向に移動する接続部13を有している。第2のモータ12aは、基準型板9に固定されており、図4の例では、第2のモータ12aは、基準型板9の上面に固定されている。また、接続部13は、例えばボールジョイントで構成されている。接続部13は、図4に示すように、基準型板9に設けられた長孔部9bに一部が挿通されており、接続部13と第2のねじ部12cとが接続されている。なお、第1の可動部11bと第2位置調整部12とは、接続部13を介して接続されている。
さらに、第1位置調整部11と同様に、第2のモータ12aと接続部13とは、第2のねじ部12cにより接続されている。第2のモータ12aについても直動機構を有しており、第2のモータ12aが駆動すると、第2のねじ部12cが第2のモータ12aから突出する方向又は第2のモータ12aへ格納される方向へ変位する。この第2のねじ部12cの変位に伴い、接続部13及び接続部13が長孔部9bに挿通されている基準型板9も変位する。このように、第2位置調整部12の、第2のモータ12aを駆動させることで基準型板9の位置を調整する。
上述のように、第1位置調整部11と第2位置調整部12は、接続部13を介して接続されているため、それぞれ独立して動作可能に構成されている。接続部13を設けることで、基準型板9に設けられた、長穴形状の長孔部9a、9bの長手方向の長さの範囲内において、同一の基準型板9を同時にかつ独立して動作させることが可能となる。また、第1位置調整部11と第2位置調整部12とが接続部13及び基準型板9に設けられた長孔部9bを介して接続されているため、基準型板9の組立時において、独立し固定された第1位置調整部11及び第2位置調整部12を柔軟に取り付けることが可能なため組立性が向上する。
さらに、エレベータ用基準型板の位置決め装置100は、第1位置調整部11及び第2位置調整部12を遠隔操作可能なリモコン装置14を有する。リモコン装置14は、有線又は無線により第1位置調整部11及び第2位置調整部12と通信可能に設けられている。作業者26は、リモコン装置14を操作することで、第1位置調整部11及び第2位置調整部12を遠隔操作可能、すなわち、基準型板9の位置決め作業を遠隔操作によって可能となる。なお、リモコン装置14は、例えば、第1位置調整部11をx軸方向に移動させる第1操作釦、及び第2位置調整部12をy軸方向に移動させる第2操作釦を有している。そして、作業者26は操作釦を押下すれば第1位置調整部11及び第2位置調整部12を最下階4等で遠隔操作できる。
このように、第1位置調整部11及び第2位置調整部12をそれぞれリモコン装置14により遠隔操作可能に構成し、リモコン装置14を所持する作業者26が、最下階4から第1位置調整部11及び第2位置調整部12をそれぞれ操作すれば、作業者26は、基準型板9の位置を調整しながら、最下階4にて基準位置の確認が可能となる。さらに、昇降路ピット2上に金属板17を設ければ、基準位置の調整作業中にピアノ線15が揺れたとしても、迅速に揺れを抑制できる。
次に、エレベータ用基準型板の位置決め装置100を用いた位置決め方法例について説明する。図5は、実施の形態1に係る基準型板9の位置決め作業手順を示すフローチャートである。まず、型板8及び基準型板9のそれぞれに、第1位置調整部11及び第2位置調整部12を取り付ける(ST101)。なお、図5では、第1位置調整部11と第2位置調整部12とをまとめて、位置調整部と記載している。
ST101について具体的に説明する。型板8の、乗場が設けられた方向(x軸方向)における端部の付近に第1位置調整部11の第1の可動部11bを取り付ける。ここで、第1位置調整部11は、第1のモータ11aの駆動方向が、乗場と直交する方向(x軸方向)となるように取り付けられる。このとき、基準型板9と第1位置調整部11との間で、振動、がたつきがないように固定すると、基準型板9の位置調整の精度を向上できる。なお、第1位置調整部11の固定位置を共通とすれば、第1位置調整部11及び基準型板9をそれぞれ共通化できる。
型板8へ第1位置調整部11を取り付けた後、基準型板9へ第2位置調整部12を取り付ける。基準型板9の中央付近に第2位置調整部12の第2のモータ12aが配置されるよう、接続部13を基準型板9に設けられた長孔部9b付近に配置して締結部材で締結固定する。図4の例では、図4中右方の長孔部9b付近に第2位置調整部12の接続部13が配置されている。なお、第2位置調整部12の固定位置を共通とすれば、第2位置調整部12及び基準型板9をそれぞれ共通化できる。さらに、型板8、基準型板9、第1位置調整部11、及び第2位置調整部12を共通化できれば、複数の位置決め作業に、エレベータ用基準型板の位置決め装置100を流用できる。
次に、基準型板9を揚重梁7に取り付ける(ST102)。ST102について具体的に説明する。ST101で組み立てた型板8等を揚重梁7上に設置し、締結部材を用いて、揚重梁7と一対の型板8とを仮固定する。ここで、型板8は、揚重梁7の長手方向(y軸方向)と直交するように設置する。そして、一対の型板8を、間隔を設けて揚重梁7上に平行に配置し、揚重梁7と型板8とを本固定する。なお、一対の型板8にそれぞれ設置された第1位置調整部11の第1の可動部11bは、x軸方向において同程度の位置となるように配置されている。
そして、型板8上に、基準型板9を設置する。次いで、基準型板9に設けられた長孔部9a、9bに、第1位置調整部11の第1の可動部11bが有する突出部11dを挿通する。なお、突出部11dは、例えばピン又はボルト等で構成されており、突出部11dを挿通すれば、第1の可動部11bの抜けが防止される。さらに、基準型板9の長孔部9a、9bのうち、第2位置調整部12の接続部13が設けられた側については、さらに第1位置調整部11の第1の可動部11bに接続部13を取り付ける。図4の例では、第1位置調整部11の突出部11dにおける昇降路頂部3側の先端部に第2位置調整部12の接続部13が取り付けられている。
ここで、第2位置調整部12は、既に基準型板9に固定されているため、接続部13の可動範囲は、第1位置調整部11の第1の可動部11bが基準型板9の長孔部9bにおいて動くことが可能な範囲となる。つまり、第2位置調整部12と基準型板9との固定位置は、長孔部9bにおいて調整可能である。これにより、第2位置調整部12の接続部13の位置を予め調整しておかずとも、長孔部9bによってエレベータ用基準型板の位置決め装置100の組立性を向上できる。
なお、ST102の基準型板9を揚重梁7に取り付ける方法は、上述の例に限らない。例えば、予め型板8に基準型板9を取り付けた後、型板8を揚重梁7に固定してもよい。このようにすると、例えば、昇降路1外で予め型板8と揚重梁7とを固定できるため、頭上での作業を必要とせず、作業者26の負担を低減できる。
次に、ピアノ線15を基準型板9に取り付ける(ST103)。ST103について具体的に説明する。まず、ピアノ線15が巻回されたボビン(図示せず)から、ピアノ線15を引き出して、ピアノ線15を昇降路1に上側からピアノ線垂下部10に挿入する。そして、ピアノ線15の下端が昇降路ピット2付近に到達すれば、ピアノ線垂下部10を締め、ピアノ線15と基準型板9の固定を行う。なお、このとき、ピアノ線15の昇降路1における上側の端部は切断せず、ボビンから引き出したままであれば、作業中にピアノ線15が切断されたとしても、ボビンを送れば新たなピアノ線15を引き出せるため、作業性を担保できる。
そして、最下階4の墨出しを行う(ST104)。なお、最下階4の墨出しとは、エレベータの据付工事の基準となる線を最下階4に記すことをいう。ST104について具体的に説明する。ここでは、乗場が設けられた面と直交するように測長器22を配置し、昇降路1内に垂下されたピアノ線15と乗場との間の距離を測定する。また、この工程では、ピアノ線15の位置が所定の範囲内にあることを確認すれば、ピアノ線15の位置の細かな調整は行わなくてもよく、後の工程にてピアノ線15の位置を調整可能である。
次に、ピアノ線15におもり16を取り付ける(ST105)。金属板17を昇降路1に設ける場合は、まず、金属板17を昇降路ピット2上に設置する。このとき、昇降路1内に垂下されたピアノ線15の下端が、金属板17の上方に配置されるよう、金属板17の位置を調整する。また、金属板17の平面方向における中央付近に、ピアノ線15の下端が配置されるように金属板17の位置を調整すると好ましい。なお、風等の影響により、ピアノ線15の下端の位置が安定しない場合は、先におもり16をピアノ線15に取り付けた後、金属板17を昇降路ピット2上に設置すればよい。この場合、昇降路ピット2上への設置に伴い、金属板17に渦電流18が発生しておもり16に力が作用するが、おもり16を持ち上げる等して、おもり16と金属板17とを離せばよい。
そして、ピアノ線15の位置決めを行う(ST106)。ST106について具体的に説明する。ピアノ線15の位置は、昇降路1内に様々な機器を取り付ける際の基準となるため、細かい位置の調整が必要となる。この工程で、エレベータ用基準型板の位置決め装置100が有する、第1位置調整部11、第2位置調整部12、及びリモコン装置14のそれぞれの電源をONにし、これらの通信を確立する。なお、ST101にて、型板8に第1位置調整部11を、基準型板9に第2位置調整部12を、それぞれ取り付けた後、第1位置調整部11、第2位置調整部12、及びリモコン装置14のそれぞれの電源をONにしてもよい。
次に、リモコン装置14から第1位置調整部11及び第2位置調整部12に信号を送信し、第1位置調整部11及び第2位置調整部12をそれぞれ駆動させて、ピアノ線15が垂下した基準型板9のx軸及びy軸のそれぞれにおける位置を調整する。そして、第1位置調整部11及び第2位置調整部12の操作後に後述のST107の工程でおもり16の振動抑制が行われる。そして、測長器22でピアノ線15の位置を確認し、ピアノ線15のx軸、y軸方向の位置が所定の位置になるまで、第1位置調整部11及び第2位置調整部12の操作を繰り返す。なお、ST106において、ピアノ線15の最下階4に対応する部分、又はピアノ線15の全長にわたり蛍光塗料が塗布されていると、作業者26はピアノ線15の位置の把握が容易になり作業性が向上する。ピアノ線15に蛍光塗料を塗布する場合は、蛍光塗料を染み込ませた布等でピアノ線15を挟み、蛍光塗料を塗布すればよい。
昇降路ピット2上に金属板17を設け、おもり16を磁石で構成した場合、ST107では、おもり16の振動抑制が行われる。第1位置調整部11及び第2位置調整部12がそれぞれ動作した後、ピアノ線15の吊元であるピアノ線垂下部10とおもり16の平面方向の位置がずれることにより、ずれの大きさを半径とした振り子運動が起こる。振り子運動が起こると、おもり16から発生する磁力線21において、金属板17を通過する磁力線21の量が変化する。これにより、金属板17に渦電流18が発生し、渦電流18により発生した磁場がおもり16へ、反発する力として作用する。そして、作用する力の、平面方向(x軸方向又はy軸方向)の成分が制振力20としておもり16を静止状態の位置へ押し戻す。
そして、ST106及びST107の後、ピアノ線15の下端が固定される(ST108)。ST108では、基準型板9を所定の位置に設置し、基準型板9に設けられた溝にピアノ線15を入れ、締結部材を締め固定する。このとき、おもり16と、基準型板9との間に磁気吸引力が作用し、ピアノ線15が動いてしまう可能性があるため、おもり16を非磁性体の材料で構成されたカバーで覆うと好ましい。次に、ピアノ線15を基準型板9に固定した後、金属板17を昇降路ピット2上から移動させる。なお、ピアノ線15の固定前に金属板17を動かすと、金属板17に発生した渦電流18により、おもり16が動くため、金属板17の移動は、ピアノ線15の固定後に行うと好ましい。
このように、昇降路1の頂部に平面方向に間隔を設けて配置された複数の型板8と、複数の型板8上に、乗場側の昇降路壁に沿って平行に設けられ、両端部にピアノ線垂下部10が設けられた基準型板9と、基準型板9に固定され、操作信号に基づき、基準型板9における、昇降路の鉛直方向と直交する方向であり、かつ乗場側の昇降路壁と垂直な方向である第1の方向の位置を調整する第1位置調整部11と、基準型板9に固定され、操作信号に基づき、基準型板9における、昇降路の鉛直方向と直交する方向であり、かつ乗場側の昇降路壁と平行な方向である第2の方向の位置を調整する第2位置調整部12と、ピアノ線垂下部10から垂下されたピアノ線15と、昇降路1におけるピアノ線15の下方側の端部に設けられたおもり16とを備えたものであると、エレベータ据付時の基準位置決め作業のコストを削減できる。
なお、本実施の形態において、おもり16の形状は直方体、円柱形状等、どの形状でも良いが、おもり16の底面は、おもり16の静止時に昇降路1の底面に対して平行となる形状が好ましい。また、金属板17を構成する金属は、アルミニウムだけに限らず、銅又は銀等、高導電率の金属であればよい。金属板17を構成する金属が高導電率であれば、おもり16が動いた際に発生する渦電流18が大きくなり、制振力20も大きくなる。これにより、迅速におもり16の揺れを抑制できる。
また、ST102の作業は上記手順以外にも、予め型板8に基準型板9を取付けた後、型板8を揚重梁7に固定する方法でもよい。この方法では頭上の作業を減らし作業者26への負担が減るが、基準型板9と型板8の組み合わせでの剛性がなければ取付作業は困難であるため、2本の型板8を固定する治具、又は揚重梁7への仮固定治具等を用意すると好ましい。
<変形例>
なお、本実施の形態において、金属板23をアルミニウム等の高導電率を有する金属で構成し、金属板23に発生した渦電流18により、ピアノ線15の揺れを抑制する例について説明した。しかしながら、金属板23は、例えば鉄鋼等、強磁性体の金属で構成してもよい。図6は、実施の形態1の変形例に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置100のピアノ線15制振方法の説明図である。昇降路1内に垂下されたピアノ線15の一端に取り付けられたおもり16には、強磁性体で構成された金属板23から磁気吸引力24が作用する。
おもり16が揺れた場合、おもり16に昇降路1における鉛直方向下向きの磁気吸引力24の分力が制振力20としてはたらき、おもり16を静止位置に戻そうと作用する。また、おもり16は、静止位置において金属板23との距離が最も短くなるため、おもり16と金属板23との間の磁気吸引力24が最も強くなる。そのため、おもり16は、風等の外力が作用したとしても静止位置にとどまりやすくなる。
なお、金属板23はおもり16の底面と平行であり、おもり16から受ける磁気吸引力24により動かない程度の重さとなるような厚みとすると好ましい。金属板23、すなわち金属板23を構成する材料が厚いほど、この材料を磁化したときに強い磁性を得られる。そのため、金属板23が厚いほど、おもり16の揺れに対して強い制振力20を得られ、迅速に揺れを抑制できる。また、金属板23自身もおもり16から磁気吸引力24を受けるため、おもり16からの磁気吸引力24で金属板23の位置がずれる可能性がある。そのため、金属板23をおもり16から受ける磁気吸引力24により動かない程度の重さにするか、昇降路ピット2に固定する機構を設ければよい。
実施の形態2.
図7は、実施の形態2に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置100の構成の一部を概略的に示した斜視図であり、図8は、実施の形態2に係るエレベータ用基準型板の位置決め装置100の構成の一部を概略的に示した側面図である。実施の形態1では、x軸方向の平面的な動きを調整制御する第1位置調整部11と、y軸方向の平面的な動きを調整制御する第2位置調整部12とが接続部13を介して接続されていた例を示したが、本実施の形態では、第1位置調整部11と第2位置調整部12とは接続部13を介して接続されていない点で異なる。
まず、第1位置調整部11について説明する。第1位置調整部11は、実施の形態1と同様に、第1のモータ11a及び第1のねじ部11cを有している。本実施の形態における第1位置調整部11は、さらに型板駆動用プレート28と、第1型板支持ピン29と、第2型板支持ピン30とを有している。
型板駆動用プレート28は、第1のねじ部11cに固定されており、第1のねじ部11cが固定される立設部28aと、第1のモータ11aから昇降路幅方向(図7の例におけるx軸方向)に延在する平面部28bとを有する。図7の例において、平面部28bは、立設部28aの上方すなわちz軸正方向から、基準型板9に向かって延在しており、立設部28aと平面部28bとにより略L字型となっている。
また、平面部28bには、第1型板支持ピン29が設けられており、第1型板支持ピン29は、平面部28bにおける下方側、すなわちz軸負方向側の面から、下方に向かって突出している。さらに、平面部28bには、第1型板支持ピン29が設けられた位置よりも昇降路壁に近い側、すなわちx軸正方向側に、第2型板支持ピン30が挿通される取付孔28cが設けられている。なお、取付孔28cは円形状であっても長円形状であってもよい。例えば、取付孔28cを長円形状にすれば、後述する第2型板支持ピン30を組み付ける際の作業性が向上する。
第2型板支持ピン30を取付孔28cに挿通し、型板駆動用プレート28に、第2型板支持ピン30を組付けた場合、図8に示すように基準型板9は、それぞれx軸方向において異なる位置に配置された第1型板支持ピン29と第2型板支持ピン30とにより、x軸方向両側から挟持される。ここで、第1型板支持ピン29は、例えば、型板駆動用プレート28へボルト締結又は溶接固定して設ければよい。また、第2型板支持ピン30はボルト又はピン等で構成すればよい。
なお、型板駆動用プレート28に、第2型板支持ピン30を組付ける場合は、第1のモータ11a、第1のねじ部11c、及び型板駆動用プレート28を予め組立てた後に基準型板9に取り付け、第2型板支持ピン30を取付孔28cにz軸方向上方から差し込み、基準型板9を第1型板支持ピン29と第2型板支持ピン30とで挟み込めばよい。また、取付孔28cの寸法を適宜設計することにより、第1型板支持ピン29と第2型板支持ピン30とで基準型板9を挟み込む際、位置調整が可能となる。なお、上記の手順と逆の手順により、第1位置調整部11を基準型板9から取り外すことができる。上述のように、簡素な手順により、第1位置調整部11の設置が可能であるため、第1位置調整部11の設置作業性を向上できる。
次に、第2位置調整部12について説明する。第2位置調整部12は、実施の形態1と同様に、第2のモータ12aと、第2のねじ部12cとを有する。また、第2位置調整部12は、さらに第2のねじ部12cが固定された、第2の可動部12bを有する。図7に示すように、第2のモータ12aは、昇降路の鉛直方向から基準型板9を挟持する取付金具31に固定されている。また、第2の可動部12bは、第2のモータ12aと同様に、昇降路の鉛直方向から基準型板9を挟持する取付金具32に固定されている。そして、第2のモータ12aと、第2の可動部12bとは、昇降路幅方向、つまりy軸方向に離間しており、第2のねじ部12cで接続されている。
なお、図7の例では、第2のモータ12aが固定された取付金具31と、第2の可動部12bが固定された取付金具32とは、ボルト及びナット等で構成される固定具33により固定されている。また、図7において、第2の可動部12bが固定された取付金具32が、基準型板9に設けられた長円状の孔部9cに挿通された固定具33によって固定されている例を示している。なお、第2の可動部12bが固定された取付金具32は、第2のモータ12aが固定された取付金具31と同様に、孔部9cに固定具33を挿通せずに固定してもよい。また、第2のモータ12aが固定された取付金具31についても、基準型板9に孔部を設け、孔部に固定具33を挿通することによって固定してもよい。
第1位置調整部11と第2位置調整部12の動作について説明する。第1位置調整部11により、基準型板9のx軸方向の位置を調整する場合、第1のモータ11aが駆動して第1のねじ部11cが第1のモータ11aから突出する方向又は第1のモータ11aへ格納される方向、すなわちx軸方向に変位する。これにより、型板駆動用プレート28の位置もx軸方向に変位し、基準型板9は第1型板支持ピン29及び第2型板支持ピン30から推力を受けるため、基準型板9のx軸方向の位置が調整可能となる。つまり、本実施の形態においては、第1の可動部11bは、型板駆動用プレート28となる。
第2位置調整部12により、基準型板9のy軸方向の位置を調整する場合、第2のモータ12aが駆動して第2のねじ部12cが第2のモータ12aから突出する方向又は第2のモータ12aへ格納される方向、すなわちy軸方向に変位する。これにより、第2の可動部12bの位置もy軸方向に変位し、基準型板9は、第2の可動部12bが固定された取付金具32に挟持されているため、第2の可動部12bの動きに伴ってy軸方向に変位する。
このように、第2位置調整部12により、基準型板9のy軸方向の位置調整が可能となる。なお、第2位置調整部12により、基準型板9のy軸方向の位置調整を行う場合、基準型板9は、第1型板支持ピン29と第2型板支持ピン30との間の間隙をスライド可能であるため、y軸方向の動きを阻害されることはない。
また、第1型板支持ピン29と第2型板支持ピン30とを、例えばz軸方向に底面を有する円柱等の、曲率を有する形状とすれば、第1型板支持ピン29と第2型板支持ピン30とが基準型板9と線接触する。このようにすると、基準型板9がx-y平面で角度が付く動作をする場合であっても、第1型板支持ピン29と第2型板支持ピン30が基準型板9を線接触で挟持しているため、基準型板9の動きに倣うことが可能となり、基準型板9の位置調整が容易になる。具体的には基準型板9がx-y平面でz軸周りに回転する場合であっても、第1型板支持ピン29と第2型板支持ピン30が、基準型板9のz軸周りの回転動作に倣うことが可能となり、基準型板9の位置調整が容易になる。
第1位置調整部11と第2位置調整部12は、実施の形態1と同様に、リモコン装置14と通信可能に設けられており、リモコン装置14の操作によって遠隔操作可能である。このため、作業者26は、リモコン装置14を操作することで、第1位置調整部11及び第2位置調整部12を遠隔操作可能、すなわち、基準型板9の位置決め作業を遠隔操作によって可能となるため、エレベータ据付時の基準位置決め作業のコストを削減できる。
なお、本実施の形態において、型板駆動用プレート28を略L字型とする例について説明したが、第1のモータ11aの設置位置等に応じて寸法、形状、又は材質等を変更してもよい。また、型板駆動用プレート28に、y軸方向両端に梁を設ける、又はリブを設ける等して、剛性を向上させてもよい。さらに、型板駆動用プレート28の駆動方向(図7、8中x軸方向)の動きを補助するガイド(図示せず)を設置する等して、型板駆動用プレート28の剛性を向上させてもよい。このようにして型板駆動用プレート28のz軸方向の曲げモーメントに対する剛性を向上させれば、型板駆動用プレート28のz軸方向への反りの発生を防止でき、安定した位置調整が可能となる。
1、1A 昇降路、2 昇降路ピット、3、3A 昇降路頂部、4、4A 最下階、5、5A 最上階、6、6A 足場作業台、7、7A 揚重梁、8、8A 型板、9、9A 基準型板、9a、9b、9c 長孔部、10 ピアノ線垂下部、11 第1位置調整部、11a 第1のモータ、11b 第1の可動部、11c 第1のねじ部、11d 突出部、12 第2位置調整部、12a 第2のモータ、12b 第2の可動部、12c 第2のねじ部、13 接続部、14 リモコン装置、15、15A ピアノ線、16 おもり、17、23 金属板、18 渦電流、19 磁気反発力、20 制振力、21 磁力線、22 測長器、24 磁気吸引力、25A おもり、26、27、27A 作業者、28 型板駆動用プレート、28a 立設部、28b 平面部、28c 取付孔、29 第1型板支持ピン、30 第2型板支持ピン、31、32 取付金具、33 固定具、100 エレベータ用基準型板の位置決め装置。

Claims (4)

  1. 昇降路の頂部に平面方向に間隔を設けて配置された複数の型板と、
    複数の前記型板上に、乗場側の昇降路壁に沿って平行に設けられ、両端部にピアノ線垂下部が設けられた基準型板と、
    前記基準型板に固定され、操作信号に基づき、前記基準型板における、前記昇降路の鉛直方向と直交する方向であり、かつ前記乗場側の前記昇降路壁と垂直な方向である第1の方向の位置を調整する第1位置調整部と、
    前記基準型板に固定され、操作信号に基づき、前記基準型板における、前記昇降路の鉛直方向と直交する方向であり、かつ前記乗場側の前記昇降路壁と平行な方向である第2の方向の位置を調整する第2位置調整部と、
    前記ピアノ線垂下部から垂下されたピアノ線と、
    前記昇降路における前記ピアノ線の下方側の端部に設けられ、磁石で構成されたおもりと、
    前記昇降路の下方側に設けられた昇降路ピット上に配置され、高導電率の金属又は強磁性体の金属で構成された金属板と、を備え、
    前記第1位置調整部は、前記型板上に配置された第1のモータと、前記第1のモータの駆動により前記第1のモータから突出又は前記第1のモータヘ格納される第1のねじ部と、を有し、
    前記第2位置調整部は、前記基準型板に固定された第2のモータと、前記第のモータの駆動により前記第2のモータから突出又は前記第2のモータヘ格納される第2のねじ部と、を有し、
    前記基準型板は、前記第1のねじの変位により前記第1の方向の位置が調整され、前記第2のねじの変位により前記第2の方向の位置が調整される
    ことを特徴とするエレベータ用基準型板の位置決め装置。
  2. 前記基準型板は、前記第2の方向が長手方向となる長孔部を有し、
    前記第1位置調整部は、前記基準型板に固定され、前記第1のモータが駆動することで前記第1の方向に移動する、前記第1のねじ部に固定された第1の可動部と、前記第1の可動部に設けられ、前記長孔部に挿通された突出部と、をさらに有し、
    前記第2位置調整部は、前記突出部に固定され、前記第2のモータが駆動することで前記第2の方向に移動する、前記第2のねじ部に固定された接続部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用基準型板の位置決め装置。
  3. 前記第1位置調整部は、前記第1のモータが駆動することで前記第1の方向に移動する、前記第1のねじ部に固定され、前記昇降路における鉛直方向下方に向かって突出した第1型板支持ピンが設けられた型板駆動用プレートと、前記型板駆動用プレートに挿通された第2型板支持ピンと、を有し、
    前記第1型板支持ピン及び前記第2型板支持ピンは、前記第1の方向において異なる位置に配置され、
    前記基準型板は、前記第1型板支持ピンと前記第2型板支持ピンとで挟持されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用基準型板の位置決め装置。
  4. 昇降路の頂部に平面方向に間隔を設けて複数の型板を配置する工程と、
    複数の前記型板上に、両端部にピアノ線垂下部が設けられた基準型板を、乗場側の昇降路壁に沿って平行に設ける工程と、
    前記基準型板に、操作信号に基づき、前記基準型板における、前記昇降路の鉛直方向と直交する方向であり、かつ前記乗場側の前記昇降路壁と垂直な方向である第1の方向の位置を調整する第1位置調整部を固定する工程と、
    前記基準型板に、操作信号に基づき、前記基準型板における、前記昇降路の鉛直方向と直交する方向であり、かつ前記乗場側の前記昇降路壁と平行な方向である第2の方向の位置を調整する第2位置調整部を固定する工程と、
    前記ピアノ線垂下部にピアノ線を垂下し、前記ピアノ線の前記昇降路の下方側の端部に磁石で構成されたおもりを設ける工程と、
    前記昇降路の下方側に設けられた昇降路ピット上に、高導電率の金属又は強磁性体の金属で構成された金属板を配置する工程と、
    前記第1位置調整部及び前記第2位置調整部を操作して、前記基準型板の位置を調整する工程とを備えた
    エレベータ用基準型板の位置決め方法。
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