JP7411604B2 - 加熱調理器及び加熱調理方法 - Google Patents

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Description

本開示は加熱調理器及び加熱調理方法に関する。
加熱調理器は、加熱室の中に加熱する被加熱物(例えば食品)を入れ、マイクロ波の熱、過熱水蒸気を使用して被加熱物を加熱調理するものである。加熱調理器では、被加熱物の温度を検知する温度センサが使用される。温度センサを使用した加熱調理器として、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1の要約書には、「被加熱物を加熱する加熱手段と、前記加熱室で前記被加熱物が載置されるテーブルプレートと、該テーブルプレートを支持し前記被加熱物の質量を測定する質量センサと、前記非加熱物に係る温度を検出する温度センサと、仕上がり温度となるように、前記質量センサと前記温度センサの検出値に基づいて前記加熱手段を制御する制御手段と、を備え、該制御手段は、前記被加熱物を加熱している時の温度上昇を前記温度センサにて検出し、検出した温度上昇に応じて前記被加熱物が冷凍状態であるか否かを保存状態として判定し、前記被加熱物の保存状態に合わせた加熱時間を算出し、被加熱物を加熱する。」ことが記載されている。
特開2019-211171号公報
特許文献1に記載の技術では、加熱室全域への温度センサの回動により、被加熱物の温度が検知される。このため、温度センサの駆動時間が長くなり、被加熱物の温度検知の時間が長くなる。特に、被加熱物が小さい場合、被加熱物以外の温度も検知されるため、長時間化する傾向にある。このため、被加熱物の温度検知が遅れることがあり、仕上り温度が高めになることがある。
本開示が解決しようとする課題は、適切な仕上がり温度で加熱可能な加熱調理器及び加熱調理方法の提供である。
本開示の加熱調理器は、加熱庫に載置された被加熱物を加熱する加熱機構と、前記加熱庫の正面側と背面側との方向である前後方向に回動可能に軸支され、前記加熱庫内部の表面温度を非接触で検知する温度センサと、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記加熱機構を用いた運転中、前記前後方向全域への前記温度センサの駆動により、前記前後方向全域の前記表面温度である第1温度を検知する第1温度検知部と、前記第1温度検知部による検知結果に基づき前記前後方向における前記被加熱物の存在範囲を決定する存在範囲決定部と、前記加熱機構を用いた運転中、前記存在範囲決定部により決定された前記存在範囲での前記温度センサの駆動により、前記被加熱物の前記表面温度である第2温度を検知する第2温度検知部と、前記第2温度検知部により検知された前記第2温度に基づき、前記第1温度の予測値である予測第1温度を予測する第1温度予測部と、前記予測第1温度が所定条件を満たしたときに前記加熱機構による加熱を終了する加熱終了部と、を備える。その他の解決手段は発明を実施するための形態において後記する。
本開示によれば、適切な仕上がり温度で加熱可能な加熱調理器及び加熱調理方法を提供できる。
加熱調理器の外観斜視図である。 図1のA-A線断面図である。 温度センサを備える温度検知ユニットの模式図である。 被加熱物を入れた容器を加熱室に載置して加熱するときの様子を示す模式図である。 図4とは異なる実施形態であり、被加熱物を入れた容器を加熱室に載置して加熱するときの様子を示す模式図である。 加熱調理器のブロック図である。 時間に対する、被加熱物の実温度、温度センサの検知温度、及び予測実温度を示すグラフである。 被加熱物の存在範囲での温度と庫内全域での温度との関係を示す第1相関を示すグラフである。 加熱調理方法を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本開示を実施するための形態(実施形態と称する)を説明する。以下の一の実施形態の説明の中で、適宜、一の実施形態に適用可能な別の実施形態の説明も行う。本開示は以下の一の実施形態に限られず、異なる実施形態同士を組み合わせたり、本開示の効果を著しく損なわない範囲で任意に変形したりできる。また、同じ部材については同じ符号を付すものとし、重複する説明は省略する。更に、同じ機能を有するものは同じ名称を付すものとする。図示の内容は、あくまで模式的なものであり、図示の都合上、本開示の効果を著しく損なわない範囲で実際の構成から変更したり、図面間で一部の部材の図示を省略したり変形したりすることがある。
図1は、加熱調理器1の外観斜視図である。加熱調理器1は、加熱庫28(図2。加熱室)に加熱する被加熱物60c(図4。食品等)を入れ、マイクロ波、ヒータ等の加熱機構100(図2)による熱、過熱水蒸気等を使用して食品を加熱調理するものである。即ち、本開示の加熱調理器1は、複数の加熱方式によって被加熱物60cを加熱調理可能である。加熱庫28は、ドア2に接続された取っ手9を前側(正面側)に引っ張ることで正面側に露出する。ドア2には、ガラス窓3が備えられ、加熱庫28の内部が外部から視認可能である。
ドア2の前面下側には、表示部5及び操作部6を備える操作パネル4が備えられる。使用者が表示部5を確認しながら操作部6を操作することで、調理メニュー、加熱温度、加熱時間等の運転条件を指定できる。加熱調理器1の上面と左右側面には、キャビネットとしての外枠7が備えられる。操作パネル4の前側下側には、過熱水蒸気を作るための水を貯留する水タンク42が備えられる。加熱調理器1の後側(背面側)には、外枠7の後面を形成する後板10(図2)が備えられる。後板10の上部には、被加熱物60c(図4)から排出した蒸気等を排出する外部排気ダクト18が備えられ、蒸気等は、外部排気ダクト18の外部排気口8から排気される。
図2は、図1のA-A線断面図である。加熱庫底面28aと底板21との間の空間に機械室20が備えられる。底板21上には、食品を加熱するマグネトロン33、マグネトロン33に接続された導波管47、加熱調理器1に備えられる制御装置64等が備えられる。
加熱庫底面28aの略中央部は凹状に窪んでおり、その中に回転アンテナ26が備えられる。マグネトロン33から放射されるマイクロ波エネルギは、回転アンテナ26の出力軸46aが通る開孔部47aを通じて回転アンテナ26で拡散され、加熱庫28内に放射される。出力軸46aは、回転装置46に接続される。加熱庫28の下方には、奥側質量センサ25c及び左側質量センサ25bが備えられる。
加熱庫28の奥側には、熱風モータ13を冷却するためのダクト(不図示)と、温度検知ユニット50を冷却するためのダクト16b(図3)とが備えられる。加熱庫28の後部には、熱風ユニット11が備えられる。熱風ユニット11内には加熱庫28内の空気を効率良く循環させる熱風ファン32が収容される。加熱庫奥壁面28bには、空気の通り道となる熱風吸気孔31及び熱風吹出し孔30が備えられる。熱風ユニット11は、加熱庫奥壁面28bの後部側に熱風ケース11aを備え、加熱庫奥壁面28bと熱風ケース11aとの間に、熱風ファン32及びその外周側に位置するように熱風ヒータ14が備えられる。熱風ケース11aの後側に熱風モータ(不図示)が備えられ、熱風モータは、外部と連通する連通口(不図示)を有するモータカバー17によって囲われる。
加熱庫天面28cの裏側には、ヒータよりなるグリル加熱手段12備えられる。加熱庫天面28cの左奥側には、加熱庫28の雰囲気の加熱庫温度を検知する加熱庫温度センサ80が備えられる。加熱庫底面28aには、前側左右に左側質量センサ25b、右側質量センサ(不図示)、後側中央に奥側質量センサ25cが備えられ、その上にテーブルプレート24が載置される。
熱風ユニット11の熱風ケース11aの外側面にはボイラ43が備えられる。ポンプ87は、水タンク42の水をボイラ43まで汲み上げるものである。加熱調理器1は加熱機構100を備える。加熱機構100は、加熱庫28に載置された食材等の被加熱物60c(図4)を加熱するものであり、マグネトロン33、熱風ヒータ14、熱風モータ13、グリル加熱手段12、ボイラ43等を含む。
図3は、温度センサ52を備える温度検知ユニット50の模式図である。温度検知ユニット50は、加熱庫28の奥側で左右方向中央の加熱庫天面28cに備えられる。温度検知ユニット50はモータ51を備える。モータ51は、例えばステッピングモータであり、モータ51の回動軸51aと加熱庫奥壁面28bとが並行になるように備えられる。回動軸51aは、筒状のユニットケース54に収容した基板53を支持し、モータ51の回転駆動(回動)により、基板53の表面が加熱庫28の正面側(加熱庫開口部28d。図2)と背面側(加熱庫奥壁面28b側)との方向である前後方向に向くように、基板53が向きを変える。基板53には温度センサ52が備えられるため、温度センサ52は、前後方向に回動可能に軸支される。
温度センサ52は、加熱調理器1に備えられ、加熱庫28の内部の表面温度を非接触で検知するものであり、図示の例では赤外線センサである。モータ51の駆動による基板53の回動により、温度センサ52は、レンズ52aを通じて、加熱庫28での前後方向範囲の加熱庫28内の表面温度を検知する。温度センサ52は、本開示では、加熱庫28の正面視で左右方向全域の表面温度を検知する。即ち、温度センサ52は、モータ51の駆動により前後方向の表面温度を測定する際、左右方向全域の温度を検知しながら、前後方向の表面温度を段階的に(例えば後記の検知点a~h)検知する。
ユニットケース54は、最大径部に基板53を収容し、温度センサ52のレンズ52aを臨ませる窓54aを備える。窓54aの外側には、開口範囲R1となるように、観測窓44aが備えられる。温度センサ52は、窓54a及び観測窓44aを通じて表面温度を検知する。観測窓44aは、加熱庫28の内方向に突出した円弧状の観測部44に備えられる。観測窓44aは、温度センサ52の不使用時にシャッタ55により閉じられる。シャッタ55は、ユニットケース54の外周に沿って備えられた隙間である風路55cを形成するように配置される。ユニットケース54は、ダクト16bを通じた冷却風39を風路55cに流す出入口となる開口55a及び開口55bを備える。
位置決め凸部56は、温度センサ52の検知点を基準位置(後記の検知点a)に合わせるように温度センサ52を回動させたとき、温度センサ52の検知点の基準位置を正確な位置に補正するものである。具体的には、位置決め凸部56を温度検知ケース48に設けられたストッパ(図示無し)に当接させた状態で回動軸51aをスリップさせることで補正できる。観測窓44aは、回動軸51aの回転中心とユニットケース54の中心と円弧状のシャッタ55の中心とが一致するように配置される。観測窓44aの周囲外側には立上壁(バーリング)44bが備えられる。凸部49は、加熱庫天面28cと温度検知ケース48と温度検知ユニット50とを離間させるように備えられる。
図4は、被加熱物60cを入れた容器60を加熱庫28に載置して加熱するときの様子を示す模式図である。図4に示す例では、被加熱物60cはご飯であり、容器60はお茶碗である。
温度検知ユニット50の温度センサ52(図3)は、上記のように、左右方向全域の温度を前後方向への回動時に測定する。温度センサ52は、例えば左右方向に複数個並べて配置された検知素子(不図示)を備える。これらのうち、左右両端に配置された検知素子は、テーブルプレート24の左右両端部の表面温度を検知可能に配置される。そして、左右方向の複数の検知素子による検知値の平均が、各検知点a,b,c,d,e,f,g,hでの表面温度として決定される。例えば、検知素子が左右方向に例えば8個並んで配置された場合には、例えば検知点aでは、8個の検知素子の平均値が検知点aでの表面温度に相当する。検知点a,b,c,d,e,f,g,hは、ある程度面積を有した例えば矩形の領域である。更には、各検知点a,b,c,d,e,f,g,hでの平均が、庫内全域の表面温度として決定される。
前後方向への回動時、温度センサ52は、初めに検知点aの表面温度を検知可能な位置に回動する。検知点aは初期位置であり、基準位置でもある。検知後、温度センサ52は、所定角度ずつ回動を繰り返し、検知点b,c,d,e,f,g,hの表面温度を検知する。検知は、例えば、温度センサ52の回動を停止した状態で、左右方向全域について行われる。検知点hは終点であり、検知点hの検知後、温度センサ52は検知点aを検知可能な位置に戻る。この例では、戻る途中、検知は行われない。これらを繰り返すことで、加熱機構100(図3)による加熱中、表面温度が検知される。
温度センサ52の回動により、温度検知が検知点aからテーブルプレート24の検知点b、検知点cへと進む。更なる回動により、検知点dで、容器60の外側の温度を高さ方向に検知する。同様にして、容器60の内側端部である検知点e、及び、容器60の開口部頂点である検知点fでは被加熱物60cの表面温度が検知される。そして、検知点gでは容器60の内側温度が、最後に検知点hではテーブルプレート24の温度が検知される。従って、図4の示す例では、検知点e,fにおいて被加熱物60cの表面温度を検知できる。
図5は、図4とは異なる実施形態であり、被加熱物60cを入れた容器60を加熱庫28に載置して加熱するときの様子を示す模式図である。図5に示す例では、被加熱物60cはご飯であり、容器60は樹脂製の可撓性フィルムである。実線矢印及び破線矢印は図6以降を参照しながら後記する。
被加熱物60cは、ブロック状の塊である。温度センサ52(図3)は、検知点c~gにおいて、ブロック状の被加熱物60cの側面の高さ方向(検知点c)及び上面(検知点d~gの表面温度を検知する。これにより、被加熱物60cの温度分布を詳細に検知できる。
図6は、加熱調理器1のブロック図である。加熱調理器1は、上記のように加熱機構100と温度センサ52と制御装置64とを備える。制御装置64は、第1温度検知部101と、存在範囲決定部102と、第2温度検知部103と、第1温度予測部104と、加熱終了部105とを備える。制御装置64は、何れも図示はしないが、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えて構成される。制御装置64は、ROMに格納されている所定の制御プログラムがRAMに展開され、CPUによって実行されることにより具現化される。
第1温度検知部101は、加熱機構100を用いた運転中、前後方向(加熱庫28の正面側と背面側との方向)全域への温度センサ52の駆動により、前後方向全域の表面温度である第1温度を検知するものである。ここでいう全域は、図5に示す検知点a~hで検知した場合の、破線矢印で示す測定範囲である。従って、第1温度検知部101は、検知点a~hのそれぞれにおいて第1温度を検知する。
第1温度は、例えば、温度センサ52による測定値の平均値である。即ち、第1温度は、検知点a~hでの値の平均値である。平均値を使用することで、判断対象となる数値を減らし、加熱機構100の制御を簡便にできる。
存在範囲決定部102は、第1温度検知部101による検知結果に基づき前後方向における被加熱物60c(図5)の存在範囲を決定するものである。存在範囲決定部102は、例えば、被加熱物60cの高さ、幅又は奥行の少なくとも1つに基づき、被加熱物60cの存在範囲に対応する温度センサ52の回動角度を決定する。被加熱物60cの高さ、幅又は奥行では加熱庫底面28aと表面温度が異なるため、表面温度の違いによって被加熱物60cを認識できる。これにより、被加熱物60cの存在範囲に対応する温度センサ52の回動角度を決定できる。例えば図5に示す検知点cでは、被加熱物60cの高さ方向の表面温度が検知され、これにより、被加熱物60cの奥側存在領域が決定される。
存在範囲決定部102は、温度センサ52により測定された前後方向への温度差が所定閾値以上の部分を被加熱物60cの輪郭部分であると判断することで、被加熱物60cの存在範囲を決定する。温度差に基づくことで、被加熱物60cの存在範囲を決定できる。
図5に示す例では、存在範囲決定部102は、検知点a,bでは加熱庫底面28aの表面温度を検知する。しかし、検知点cでは、被加熱物60cの側面である高さ方向の表面温度を検知する。さらに、検知点d~gでは、被加熱物60cの幅及び奥行方向の表面温度を検知する。そして、検知点hでは、加熱庫底面28aの表面温度を検知する。加熱機構100による加熱が行われても、加熱庫底面28aの表面温度は昇温し難い。従って、表面温度は大きく変化しない。一方で、被加熱物60cの表面温度は、加熱機構100による加熱により大きく昇温する。このため、例えば検知点aと検知点bとの間では、温度差は小さい。しかし、検知点bと、被加熱物60cの表面温度を測定可能な検知点cとの間では、温度差は大きくなる。そこで、温度差と、例えば所定閾値とを比較することで、被加熱物60cと加熱庫底面28aとを区別できる。これにより、被加熱物60cの存在範囲を決定できる。図示の例では、存在範囲決定部102は、検知点c~hを存在範囲と決定し、検知点c~hに対応する温度センサ52の回動角度を決定する。
なお、加熱開始直後等、被加熱物60cの温度がテーブルプレート24と同じ又は差が殆どない(例えば±7℃以内)の場合には、被加熱物60cとテーブルプレート24とを区別し難い。そこで、存在範囲決定部102は、被加熱物60cと判断できるまで、加熱しながら検知点a~hまでの庫内全域の表面温度を検知する。そして、被加熱物60cの表面温度が上昇し、被加熱物60cを判断できたら、後記の第2温度検知部103は、検知点c~gの範囲で温度センサ52を回動させ続け、被加熱物60cの温度を検知する。
第2温度検知部103は、加熱機構100を用いた運転中、存在範囲決定部102により決定された被加熱物60cの存在範囲での温度センサ52の駆動により、被加熱物60cの表面温度である第2温度を検知するものである。ここでいう存在範囲は、図5に示す検知点c~gで検知した場合の、実線矢印で示す測定範囲である。従って、第2温度検知部103は、検知点c~gのそれぞれにおいて、第2温度を検知する。そして、検知点gでの検知後、温度センサ52は検知点cに戻るように回動する。このため、検知点a,b,hでの検知点での検知が省略されるため、温度検知のための時間を削減できる。
第2温度は、例えば、温度センサ52による測定値の平均値である。即ち、第2温度は、検知点c~gでの値の平均値である。平均値を使用することで、判断対象となる数値を減らし、加熱機構100の制御を簡便にできる。
第1温度予測部104は、第2温度検知部103により検知された第2温度に基づき、上記第1温度の予測値である予測第1温度を予測するものである。即ち、第1温度予測部104は、実際に検知された被加熱物60cの存在範囲(図5の実線矢印の範囲)での表面温度(第2温度)に基づき、加熱庫28の全域(図5の破線矢印の範囲。以下、「庫内全域」ということがある。)での表面温度(第1温度)を予測する。予測は、検知点a~hのそれぞれの値について行い、予測された予測値を平均してもよく、検知点aからhでの平均値に基づいて行ってもよい。予測の意義について、図7及び図8を参照して説明する。
図7は、時間に対する、被加熱物60cの実温度、温度センサ52の検知温度、及び予測実温度を示すグラフである。図7は、接触して検知する温度センサ(不図示)の被加熱物60cへの接触により、実温度を測定しながら行った実験結果を示すグラフである。図7に示すように、被加熱物60cの実温度と、温度センサ52による検知温度(第1温度)とには、乖離が生じる。温度センサ52による庫内全域での検知温度には、被加熱物60c(図5)を含まない部分の温度が含まれるためである。
そこで、乖離を低減させるため、第1温度予測部104(図6)は、第2温度と、第2温度と予測第1温度とを関連付けた第1相関150(図8)と、に基づき、予測第1温度を予測する。ここでいう予測第1温度は、庫内全域での表面温度の予測値である。この予測により、温度センサ52により検知された第2温度から、庫内全域での予測第1温度を予測できる。
図8は、被加熱物60cの存在範囲での温度と庫内全域での温度との関係を示す第1相関150を示すグラフである。図8は、発明者による実験により得られたグラフであり、様々な条件(例えば温度、質量、形状)の被加熱物60cのそれぞれについてプロットしたグラフである。図8は、横軸を被加熱物60cの存在範囲での平均温度、縦軸を庫内全域での平均温度としてプロットした。
図8に示すように、被加熱物60cの存在範囲での温度と庫内全域での温度との間には、被加熱物60cの条件に寄らず、概ね一次関数のような実験的に決定可能な関係が存在する。そこで、本開示では、第1温度予測部104で使用される第1相関150は、例えばy=ax+bのような実験式である。従って、例えば、実験により決定された実験式が制御装置64が予め記憶され、第1温度予測部104は当該実験式を用いて庫内全域での温度を予測する。これにより、庫内全域での温度の予測値である予測第1温度を精度良く予測できる。
図6に戻って、加熱終了部105は、予測第1温度が所定条件を満たしたときに加熱機構100による加熱を終了するものである。具体的には、加熱終了部105は、第1温度予測部104による予測第1温度と、予測第1温度と被加熱物60cの予測実温度との第2相関(不図示)と、に基づき、被加熱物60cの予測実温度を予測する。従って、加熱終了部105は、庫内全域での予測温度(予測第1温度)から、第2相関を用いて、被加熱物60cの実温度を予測する。これにより、図7に示したように、実温度との乖離が少ない予測実温度を決定できる。第2相関は、第1相関150と同様に例えば実験式である。
そして、加熱終了の指標である所定条件は、例えば、予測実温度が所定温度に到達したときに、加熱機構100による加熱を終了する条件を含む。本開示での予測実温度は被加熱物60cと乖離が少ないため、被加熱物60cの加熱し過ぎ及び加熱不足を抑制できる。
図9は、加熱調理方法を示すフローチャートである。本開示の加熱調理方法は、第1温度検知ステップS1と、存在範囲決定ステップS2と、第2温度検知ステップS3と、第1温度予測ステップS4と、加熱終了ステップS5とを含む。本開示の加熱調理方法は、例えば、図6に示す制御装置64によって実行できる。そこで、以下の説明は、適宜図6を参照しながら行う。
第1温度検知ステップS1は、加熱機構100を用いた運転中、温度センサ52を前後方向全域に駆動させることにより、前後方向全域の表面温度である第1温度を検知するステップである。第1温度検知ステップS1は、第1温度検知部101により実行できる。
存在範囲決定ステップS2は、第1温度検知ステップS1での検知結果に基づき前後方向における被加熱物60cの存在範囲を決定するステップである。存在範囲決定ステップS2は、存在範囲決定部102により実行できる。
第2温度検知ステップS3は、加熱機構100を用いた運転中、存在範囲決定ステップS2で決定された存在範囲への温度センサ52の駆動により、被加熱物60cの表面温度である第2温度を検知するステップである。第2温度検知ステップS3は、第2温度検知部103により実行できる。
第1温度予測ステップS4は、第2温度検知ステップS3により検知された第2温度に基づき、第1温度の予測値である予測第1温度を予測するステップである。第1温度予測ステップS4は、第1温度予測部104により実行できる。
加熱終了ステップS5は、予測第1温度が所定条件を満たしたときに加熱機構100による加熱を終了するステップである。加熱終了ステップS5は、加熱終了部105により実行できる。所定条件は、加熱終了部105において説明した上記所定条件と同じである。
以上の加熱調理器1及び加熱調理方法によれば、温度センサ52によって被加熱物60cの存在範囲を決定し、被加熱物60cの存在範囲について表面温度を検知できる。これにより、温度センサ52の回動範囲が狭まるため検知時間を削減でき、被加熱物60cの温度検知回数を増加できる。温度検知回数の増加により、被加熱物60cが適切な温度になった時点を速やかに検知でき、加熱し過ぎを抑制できる。このため、適切な仕上がり温度で加熱できる。
1 加熱調理器
10 後板
100 加熱機構
101 第1温度検知部
102 存在範囲決定部
103 第2温度検知部
104 第1温度予測部
105 加熱終了部
11 熱風ユニット
11a 熱風ケース
12 グリル加熱手段
13 熱風モータ
14 熱風ヒータ
150 第1相関
16b ダクト
17 モータカバー
18 外部排気ダクト
2 ドア
20 機械室
21 底板
24 テーブルプレート
25b 左側質量センサ
25c 奥側質量センサ
26 回転アンテナ
28 加熱庫
28a 加熱庫底面
28b 加熱庫奥壁面
28c 加熱庫天面
28d 加熱庫開口部
3 ガラス窓
30 熱風吹出し孔
31 熱風吸気孔
32 熱風ファン
33 マグネトロン
39 冷却風
4 操作パネル
42 水タンク
43 ボイラ
44 観測部
44a 観測窓
44b 立上壁
46 回転装置
46a 出力軸
47 導波管
47a 開孔部
48 赤外線ケース
49 凸部
5 表示部
50 温度検知ユニット
51 モータ
51a 回動軸
52 温度センサ
52a レンズ
53 基板
54 ユニットケース
54a 窓
55 シャッタ
55a 開口
55b 開口
55c 風路
56 位置決め凸部
6 操作部
60 容器
60c 被加熱物
64 制御装置
7 外枠
80 加熱室温度センサ
87 ポンプ
9 手
a 検知点
b 検知点
c 検知点
d 検知点
e 検知点
f 検知点
g 検知点
h 検知点
R1 開口範囲
S1 第1温度検知ステップ
S2 存在範囲決定ステップ
S3 第2温度検知ステップ
S4 第1温度予測ステップ
S5 加熱終了ステップ

Claims (8)

  1. 加熱庫に載置された被加熱物を加熱する加熱機構と、
    前記加熱庫の正面側と背面側との方向である前後方向に回動可能に軸支され、前記加熱庫内部の表面温度を非接触で検知する温度センサと、
    制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記加熱機構を用いた運転中、前記前後方向全域への前記温度センサの駆動により、前記前後方向全域の前記表面温度である第1温度を検知する第1温度検知部と、
    前記第1温度検知部による検知結果に基づき前記前後方向における前記被加熱物の存在範囲を決定する存在範囲決定部と、
    前記加熱機構を用いた運転中、前記存在範囲決定部により決定された前記存在範囲での前記温度センサの駆動により、前記被加熱物の前記表面温度である第2温度を検知する第2温度検知部と、
    前記第2温度検知部により検知された前記第2温度に基づき、前記第1温度の予測値である予測第1温度を予測する第1温度予測部と、
    前記予測第1温度が所定条件を満たしたときに前記加熱機構による加熱を終了する加熱終了部と、
    を備える
    ことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記存在範囲決定部は、前記被加熱物の高さ、幅又は奥行の少なくとも1つに基づき、前記存在範囲に対応する前記温度センサの回動角度を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記第1温度予測部は、前記第2温度と、前記第2温度と前記予測第1温度とを関連付けた第1相関と、に基づき、前記予測第1温度を予測する
    ことを特徴とする請求項に記載の加熱調理器。
  4. 前記第1相関は実験式である
    ことを特徴とする請求項に記載の加熱調理器。
  5. 前記加熱終了部は、前記予測第1温度と、前記予測第1温度と前記被加熱物の予測実温度との第2相関と、に基づき、前記被加熱物の予測実温度を予測し、
    前記所定条件は、前記予測実温度が所定温度に到達したときに、前記加熱機構による加熱を終了する条件を含む
    ことを特徴とする請求項に記載の加熱調理器。
  6. 前記第1温度及び前記第2温度は、それぞれ、前記温度センサによる測定値の平均値である
    ことを特徴とする請求項に記載の加熱調理器。
  7. 前記存在範囲決定部は、前記温度センサにより測定された前記前後方向への温度差が所定閾値以上の部分を前記被加熱物の輪郭部分であると判断することで、前記被加熱物の存在範囲を決定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
  8. 加熱庫に載置された被加熱物を加熱する加熱機構を用いた運転中、前記加熱庫の正面側と背面側との方向である前後方向に回動可能に軸支され、前記加熱庫内部の表面温度を非接触で検知する温度センサを、前記前後方向全域に駆動させることにより、前記前後方向全域の前記表面温度である第1温度を検知する第1温度検知ステップと、
    前記第1温度検知ステップでの検知結果に基づき前記前後方向における前記被加熱物の存在範囲を決定する存在範囲決定ステップと、
    前記加熱機構を用いた運転中、前記存在範囲決定ステップで決定された前記存在範囲への前記温度センサの駆動により、前記被加熱物の前記表面温度である第2温度を検知する第2温度検知ステップと
    前記第2温度検知ステップにより検知された前記第2温度に基づき、前記第1温度の予測値である予測第1温度を予測する第1温度予測ステップと、
    前記予測第1温度が所定条件を満たしたときに前記加熱機構による加熱を終了する加熱終了ステップと、を含む
    ことを特徴とする加熱調理方法。
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