JP7410464B2 - ガラス繊維 - Google Patents

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Description

本発明は高速通信機器用部品や車載用レーダー等、低誘電率及び低誘電正接特性が求められる樹脂部材の補強材として好適なガラス繊維に関するものである。
情報産業を支えるさまざまな電子機器の発達に伴い、携帯電話や携帯情報端末等に関わる技術が目覚ましく進捗している。高密度化、高速処理化が進む電子機器用回路部品には、誘電損失、ひいてはそれに伴う移動損失、伝導損失、変形損失、振動損失等による信号伝播遅延を最小限に抑え、また熱損失による基板の発熱を防ぐために、低誘電率及び低誘電正接特性が要求される。これら電子機器用回路基板の例として、プリント配線基板や低温焼成基板が挙げられる。プリント配線基板は、樹脂に強化材としてガラス繊維を混合させシート形状にした複合材料であり、低温焼成基板はSiOやBを多量に含有する粉末ガラスにシリカ等のフィラー(充填物)を混合させた複合粉末のグリーンシートを焼成したものである(例えば特許文献1参照)。
また、上記以外に、電子機器の小型化、通信の高速化に伴い、近年では回路基板周辺の樹脂、通信機器用部品及び電子機器筐体に用いられる樹脂部材の低誘電特性に対する要求が高まり、その強化材として用いられるガラス繊維についても低誘電率化及び低誘電正接化が求められている。更に、自動車産業においても、自動運転システムの発展に伴い、車載用レーダーやカメラに使用される部材として、高強度で軽量、且つ、低誘電率及び低誘電正接の特性を有するガラス繊維強化樹脂の需要が高まるとみられている。
特開昭63-2831号公報
プリント配線基板及び樹脂強化用のガラス繊維としては、Eガラス(室温(25℃)における周波数2.45MHzでの誘電率εが6.9、誘電正接tanδが46×10-4)が一般に知られているが、Eガラスは上記低誘電率化及び低誘電正接化の要求を満たさないという問題があった。そのため、特許文献1では、Eガラスよりも低い誘電率と誘電正接を特徴にしたDガラスと呼称されるガラスが開示されている。Dガラスは、例えば室温における周波数2.45GHzでの誘電率εが4.2、誘電正接tanδが15×10-4である。
ところで車載用レーダーや電子機器筐体等は屋外で使用されることが多く、太陽光に含まれる紫外線や、天候及び気温の変化等の過酷な環境下に晒される。特に紫外線による樹脂の劣化は著しく、材料の寿命に大きな影響を及ぼす。
本発明は、上記の状況に鑑み、紫外線による樹脂劣化を抑制しつつも着色を押さえることで、複合材料としての色調を変化させ難く、且つ、低誘電率及び低誘電正接の特性を有するガラス繊維を提供することを目的とする。
本発明のガラス繊維は、ガラス組成として、質量%で、SiO 40~80%、Al 0~20%、B 10~30%を含有するとともに、MgO、CaO、SrO、BaO、LiO、NaO、KO、ZrO2、Fe、SnO、F及びClから選択される少なくとも1種を含有し、MoO、Cr、Pt及びRhの合量が0.01~500ppmであり、且つ、TiO(質量%)×MoO(ppm)の値が3100以下であることを特徴とする。このようにすることで、樹脂と複合化した際に、紫外線による樹脂の劣化を抑制しつつ複合材料としての色調を変化させ難く、且つ、低誘電率及び低誘電正接特性を達成することが可能となる。なお本明細書において、樹脂とガラス繊維を複合化させた材料を単に「複合材料」と呼ぶことがある。
本発明のガラス繊維は、肉厚1mmにおいて波長300nmでの全光線透過率が70%以下であり、波長400~800nmでの最小全光線透過率が50%以上であることが好ましい。このようにすれば、樹脂と複合化した際に、太陽光中の紫外線をガラス繊維が吸収し易く、樹脂に照射される紫外線を低減できるため、樹脂の劣化を抑制することができる。また、ガラス繊維自体の着色度合いが低いため、樹脂と複合化した際に複合材料の色調を変化させ難い。
本発明のガラス繊維は、25℃、40GHzにおける誘電率が6以下であり、誘電正接が0.011以下であることが好ましい。このようにすれば、樹脂と複合化して得られる部材の伝送損失を低減することができる。
本発明のガラス繊維は、紡糸温度が1450℃以下であることが好ましい。このようにすれば、ブッシング設備の変形が少なく、長期稼働が可能になる。また、ブッシング設備からの貴金属元素の溶出を抑制することができ、当該貴金属元素に起因するガラスの分相を抑えられるため、耐水性の低下が生じ難い。なお本発明において、「紡糸温度」とは、ガラスの粘度が103.0dPa・sとなる温度を意味する。
本発明の別の局面のガラス繊維は、ガラス組成として、質量%で、SiO 40~80%、Al 0~20%、B 10~30%、Fe 0~0.15%、Pt 0.01~100ppmを含有するとともに、MgO、CaO、SrO、BaO、NaO及びKOから選択される少なくとも1種を含有し、且つ、LiO、ZrO、TiO、Fe、MoO、Cr、SnO、F、Cl及びRhから選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする。
本発明のさらに別の局面のガラス繊維は、ガラス組成として、質量%で、SiO 55~80%、Al 0~15%、B 10~30%を含有するとともに、MgO、CaO、SrO、BaO、LiO、NaO、KO、Fe、SnO、F及びClから選択される少なくとも1種を含有し、MoO、Cr、Pt及びRhの合量が0.01~500ppmであり、且つ、TiO(質量%)×MoO(ppm)の値が3100以下であることを特徴とする。
本発明によれば、紫外線による樹脂劣化を抑制しつつも着色を押さえることで、複合材料としての色調を変化させ難く、且つ、低誘電率及び低誘電正接の特性を有するガラス繊維を提供することができる。
本発明のガラス繊維は、ガラス組成として、質量%で、SiO 40~80%、Al 0~20%、B 10~30%を含有するとともに、MgO、CaO、SrO、BaO、LiO、NaO、KO、ZrO2、Fe、SnO、F及びClから選択される少なくとも1種を含有し、MoO、Cr、Pt及びRhの合量が0.01~500ppmであり、且つ、TiO(質量%)×MoO(ppm)の値が3100以下であることを特徴とする。ガラス組成をこのように限定した理由を以下に詳述する。なお、本発明において、特段の断りがない限り、%表示は質量%を指す。
SiOはガラス構造において、その網目状構造の骨格を形成する成分であり、また誘電率及び誘電正接を低下させる成分である。SiOの含有量が少なすぎると、前記効果が得られ難い。一方、SiOの含有量が多すぎると、原料の溶解性が低下し均質なガラスが得られ難くなる。また紡糸温度が高くなり生産性が低下する。そのため、SiOの好適な下限範囲は、40%以上、45%以上、50%以上、54%以上、55%以上、60%以上、64%以上、65%以上、67%以上、70%以上、最も好ましくは73%以上であり、好適な上限範囲は80%以下、80%未満、79%以下、78%以下、最も好ましくは76%以下である。
Alはガラスの骨格を形成するとともに、ガラスの分相を抑制し安定化させる成分である。ただし、Alの含有量が多すぎると誘電率及び誘電正接が高くなり易い。そのため、好適な上限範囲は、20%以下、19%以下、18以下、17%以下、16%以下、15%以下、13%以下、10%以下、10%未満、8%以下、5%以下、3%以下、2%以下、1%以下、1%未満、0.9%以下、0.8%以下、0.5%未満、0.4%未満、0.2%未満、0.1%以下、特に0.1%未満である。なお、Alの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.01%以上、特に0.015%以上であることが好ましい。
はSiOと同様にガラスの骨格を形成する成分であり、また誘電率及び誘電正接を低下させる成分である。Bの含有量が少なすぎると、前記効果が得られ難い。一方、Bの含有量が多すぎるとガラスが分相し易くなり、生産性が低下する虞がある。そのため、Bの好適な下限範囲は、10%以上、12%以上、13%以上、15%以上、16%以上、17%以上、特に18%以上であり、好適な上限範囲は、30%以下、28%以下、26%以下、25%以下、24%以下、特に23%以下である。
MgOはガラスの粘度を低下させる成分であり、LiO、NaO、KO等のアルカリ金属成分よりも誘電率及び誘電正接を上昇させ難い成分である。なお、MgOはアルカリ金属元素と共存させることで、アルカリ金属イオンの移動による誘電損失を抑制する効果がある。ただし、MgOの含有量が多すぎると、分相を促進させる虞がある。当該傾向は、特にAl含有量が少ないガラス組成系で顕著である。従って、MgO含有量の好適な上限範囲は、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、特に1%以下である。なお、MgOの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.01%以上、0.05%以上、0.07%以上、特に0.1%以上であることが好ましい。
CaOはMgOと同様にガラスの粘度を低下させる成分であり、LiO、NaO、KO等のアルカリ金属成分よりは誘電率及び誘電正接を上昇させ難い成分である。なお、CaOはアルカリ金属元素と共存させることでアルカリ金属イオンの移動を抑制する効果がある。ただし、CaOの含有量が多すぎると、分相を促進させる虞がある。当該傾向は、特にAl含有量が少ないガラス組成系で顕著である。従って、CaO含有量の好適な上限範囲は、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、特に1%以下である。なお、CaOの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.01%以上、0.05%以上、0.07%以上、特に0.1%以上であることが好ましい。
SrOはMgOやCaOと同様にガラスの粘度を低下させる成分であり、LiO、NaO、KO等のアルカリ金属成分よりは誘電率及び誘電正接を上昇させ難い成分である。なお、SrOはアルカリ金属元素と共存させることでアルカリ金属イオンの移動を抑制する効果がある。ただし、SrOの含有量が多すぎると、分相を促進させる虞がある。当該傾向は、特にAl含有量が少ないガラス組成系で顕著である。従って、SrO含有量の好適な上限範囲は、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、特に1%以下である。分相を抑制する観点から、SrOの含有量を0%としてもよい。なお、SrOの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.01%以上、0.05%以上、0.07%以上、特に0.1%以上であることが好ましい。
BaOはMgOやCaOと同様にガラスの粘度を低下させる成分であり、LiO、NaO、KO等のアルカリ金属成分よりは誘電率及び誘電正接を上昇させ難い成分である。なお、BaOはアルカリ金属元素と共存させることでアルカリ金属イオンの移動を抑制する効果がある。ただし、BaOの含有量が多すぎると、分相を促進させる虞がある。当該傾向は、特にAl含有量が少ないガラス組成系で顕著である。従って、BaO含有量の好適な上限範囲は、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、特に1%以下である。分相を抑制する観点から、BaOの含有量を0%としてもよい。なお、BaOの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.01%以上、0.05%以上、0.07%以上、特に0.1%以上であることが好ましい。
LiOはガラスの粘度を低下させ、紡糸温度を低下させることにより製造コストを低減できる成分であるが、その含有量が多すぎると誘電率及び誘電正接が高くなり易い。また、ガラス繊維と樹脂の複合材料が高温・高湿の環境下に晒されると、LiOがガラスから溶出するため、ガラス繊維と樹脂との密着性の低下や、ガラス繊維が浸食されることによる繊維径の減少が生じやすくなり、その結果、複合材料の機械的強度が低下し易くなる。そのため、好適な上限範囲は2%以下、1.5%以下、1.4%以下、特に1.3%以下である。一方、LiOの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.001%以上、0.005%以上、0.01%以上、0.02%以上、0.05%以上、0.08%以上、0.1%以上、特に0.15%以上であることが好ましい。
NaOはLiOと同様にガラスの粘度を低下させ、紡糸温度を低下させることにより製造コストを低減できる成分であるが、その含有量が多すぎると誘電率及び誘電正接が高くなり易い。また、ガラス繊維と樹脂の複合材料が高温・高湿の環境下に晒されると、NaOがガラスから溶出するため、ガラス繊維と樹脂との密着性の低下や、ガラス繊維が浸食されることによる繊維径の減少が生じやすくなり、その結果、複合材料の機械的強度が低下し易くなる。そのため、好適な上限範囲は3%以下、2.4%以下、特に2.3%以下である。一方、NaOの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.01%以上、0.05%以上、0.08%以上、0.1%以上、0.5%以上、0.8%以上、特に1%以上であることが好ましい。
OはLiOやNaOと同様にガラスの粘度を低下させ、紡糸温度を低下させることにより製造コストを低減できる成分であるが、その含有量が多すぎると誘電率及び誘電正接が高くなり易い。また、ガラス繊維と樹脂の複合材料が高温・高湿の環境下に晒されると、KOがガラスから溶出するため、ガラス繊維と樹脂との密着性の低下や、ガラス繊維が浸食されることによる繊維径の減少が生じやすくなり、その結果、複合材料の機械的強度が低下し易くなる。そのため、好適な上限範囲は3%以下、2.4%以下、2.3%以下、特に2%以下である。一方、KOの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.01%以上、0.05%以上、0.08%以上、0.1%以上、0.5%以上、0.8%以上、特に1%以上であることが好ましい。
LiO+NaO+KO(LiO、NaO及びKOの合量)が多すぎると、誘電率及び誘電正接が高くなり易い。また、ガラス繊維と樹脂の複合材料が高温・高湿の環境下に晒されると、LiO、NaO及び/またはKOがガラスから溶出するため、ガラス繊維と樹脂との密着性の低下や、ガラス繊維が浸食されることによる繊維径の減少が生じやすくなり、その結果、複合材料の機械的強度が低下し易くなる。そのため、好適な上限範囲は、7.5%以下、7.4%以下、7%以下、特に6.5%以下である。一方、LiO+NaO+KOの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.1%以上、0.3%以上、0.5%以上、特に1%以上であることが好ましい。なお、LiO、NaO及びKOはガラスから溶出し易い成分であるが、共存させることで互いにガラス内での移動を阻害し、溶出を抑制することもできる。よって、これらの成分のうち2種または3種を混合して含有させることが好ましい。
ZrOはガラスの化学的耐久性を向上させる成分である。ただし、ZrOの含有量が多すぎると、液相温度が高くなり、紡糸時に失透が発生し生産効率を低下させる虞がある。そのため、好適な上限範囲は、1.5%以下、1.3%以下、1.2%以下、1%以下、0.5%以下、0.2%以下、特に0.2%未満である。ZrOの含有量が少なすぎると、前記効果が得られ難い。一方、ZrOの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.001%以上、0.005%以上、0.01%以上、0.05%以上、0.08%以上、特に0.1%以上であることが好ましい。
Feは清澄作用を有する成分である。また紫外線を吸収し、樹脂の劣化を抑制できる成分である。ただし、Feの含有量が多すぎると、誘電率及び誘電正接が上昇する虞がある。また、紫外域だけでなく可視域でも吸収が生じ、ガラスが着色してしまい複合材料としての色調が変化する虞がある。そのため、好適な上限範囲は、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%未満、0.15%以下、0.1%以下、0.09%以下、特に0.08%以下である。一方、Feの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.0001%以上、0.0005%以上、0.001%以上、0.005%以上、特に0.01%以上であることが好ましい。
SnOも清澄作用を有する成分である。具体的には、溶融ガラスの温度に応じてSnの価数が変化することにより、1500℃以上で酸素ガスを放出する。また紫外線を吸収し、樹脂の劣化を抑制できる成分である。ただし、その含有量が多いと、可視域での光吸収が大きくなりガラスが着色する虞がある。そのため、好適な上限範囲は、0.5%以下、0.45%以下、0.4%以下、0.35%以下、特に0.3%以下である。ガラスの着色を抑制する観点から、SnOの含有量を0%としてもよい。一方、SnOの含有量の下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、十分な清澄効果を得るために好適な下限範囲は0%以上、0.01%以上、0.02%以上、0.05%以上である。なお、LiO、NaO及びKO等のアルカリ金属成分の含有量が少ない場合は、溶融温度が高くなり易い。同じく清澄作用を有するSOは1400℃以上で分解し、SOガスを放出するが、溶融ガラスの粘度が高い状態でガスが放出されると、十分な泡切れが期待できない。そのような場合には、SnOを清澄剤として使用することが好ましい。
Fも清澄作用を有する成分である。また、溶融ガラスの粘度を下げる効果も有する。ただし、その含有量が多いと、環境負荷が増大したり溶融設備が腐食する虞がある。そのため、好適な上限範囲は、0.5%以下、0.3%以下、0.2%以下、特に0.1%以下である。一方、Fの含有量の下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.01%以上、0.02%以上、0.05%以上であることが好ましい。
Clも清澄作用を有する成分である。また、溶融ガラスの粘度を下げる効果も有する。ただし、その含有量が多いと、環境負荷が増大したり溶融設備が腐食する虞がある。そのため、好適な上限範囲は、0.5%以下、0.3%以下、0.2%以下、特に0.1%以下である。一方、Clの含有量の下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.01%以上、0.02%以上、0.05%以上であることが好ましい。
MoOはFeと同様に紫外線吸収剤として添加することができる。ただし、その含有量が多すぎると、可視域での吸収が強くなり着色し易くなる。そのため、好適な上限範囲は、500ppm以下、300ppm以下、200ppm以下、100ppm以下、50ppm以下、特に20ppm未満である。一方、MoOの含有量の下限範囲は特に限定されず、0ppm以上であるが、上記効果を得るためには、0.01ppm以上、0.02ppm以上、特に0.03ppm以上であることが好ましい。
なお、MoOはTiOと併用すると還元されやすく、それに起因してガラスが着色する虞がある。そのため、TiO含有量(質量%)×MoO含有量(ppm)の値が3100以下、3000以下、2900以下、2800以下、2500以下、2000以下、1500以下、1000以下、500以下、100以下、50以下、20以下、特に10以下であることが好ましい。下限は特に限定されず、0あるいは0以上であってもよいが、0.01以上、0.1以上、特に1以上であることが好ましい。
TiOはガラスの粘度を低下させ、紫外線を吸収し易い成分である。また、誘電率は上昇し易いが、誘電正接は変化し難い傾向がある。TiOの含有量が多すぎると、液相温度が高くなり、紡糸時に失透が発生し生産効率が低下する虞がある。また、可視域での吸収が強くなり、ガラスが着色し易くなる。そのため好適な上限範囲は、7%以下、6.5%以下、6%以下、5.5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、0.2%以下、特に0.2%未満である。一方、TiOの含有量の下限範囲は特に限定されないが、上記効果を得るために所定量含有させてもよい。また、TiOは天然原料の不純物として含有されていることが多く、高純度な原料を使用すると生産コストの上昇に繋がる。そのため、生産コスト低減の観点からも所定量含有していてもよい。以上より、TiOの含有量の下限範囲は0%以上、0.01%以上、0.05%以上、0.1%以上、特に0.2%以上としてもよい。
Crも、FeやMoOと同様に紫外線吸収剤として添加することができる。ただし、その含有量が多すぎると、可視域での吸収が強くなり着色し易くなる。そのため、好適な上限範囲は、500ppm以下、300ppm以下、200ppm以下、100ppm以下、50ppm以下、20ppm以下、10ppm以下、5ppm以下、1ppm以下、0.5ppm以下、特に0.2ppm未満である。一方、Crの含有量の下限範囲は特に限定されず、0ppm以上であるが、上記効果を得るためには、0.01ppm以上、0.1ppm以上、0.5ppm以上、特に1ppm以上としてもよい。
PtもFeやMoOと同様に紫外線吸収剤として添加することができる。ただし、その含有量が多すぎると可視域での吸収が強くなり着色し易くなる。そのため、好適な上限範囲は、100ppm以下、90ppm以下、70ppm以下、50ppm以下、30ppm以下、10ppm以下、5ppm以下、1ppm以下、0.5ppm以下、特に0.2ppm未満である。一方、Ptの含有量の下限範囲は特に限定されず、0ppm以上であるが、上記効果を得るためには、0.01ppm以上、0.02ppm以上、特に0.03ppm以上であることが好ましい。
RhもFeやMoO等と同様に紫外線吸収剤として添加することができる。ただし、その含有量が多すぎると可視域での吸収が強くなり着色し易くなる。そのため、好適な上限範囲は、100ppm以下、90ppm以下、70ppm以下、50ppm以下、30ppm以下、10ppm以下、5ppm以下、1ppm以下、0.5ppm以下、特に0.2ppm未満である。一方、Rhの含有量の下限範囲は特に限定されず、0ppm以上であるが、上記効果を得るためには、0.01ppm以上、0.02ppm以上、特に0.03ppm以上であることが好ましい。
なお、紫外線吸収能を十分得るためには、MoO、Cr、Pt及びRhの合量を0.01ppm以上、0.02ppm以上、特に0.03ppm以上とすることが好ましい。ただし、これらの成分の含有量が多すぎると、可視域での吸収が強くなり着色し易くなるため、MoO、Cr、Pt及びRhの合量は500ppm以下、300ppm以下、200ppm以下、100ppm以下、90ppm以下、70ppm以下、50ppm以下、30ppm以下、25ppm以下、特に20ppm以下であることが好ましい。
紫外線吸収剤の中でも、ガラスへの着色が少なく、紫外線を効率良く吸収することができるのはPtとRhである。そのため、紫外線吸収剤におけるPt及びRhの含有比率を適宜調整することにより、効率的に紫外線吸収効果を持たせることができる。そのため、{(Pt+Rh)/(Pt+Rh+MoO+Cr)}×100(%)により算出されるPt及びRhの含有比率の好適な下限範囲は、0.01%以上、0.02%以上、0.05%以上、0.1%以上である。一方、好適な上限範囲は、100%以下、99%以下、98%以下、80%以下、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、10%以下である。なお、({(Pt+Rh)/(Pt+Rh+MoO+Cr)}×100(%)は、Pt及びRhの含有量(ppm)の合量を、Pt、Rh、MoO及びCrの含有量(ppm)の合量で除した値に100を乗算した値である。
なお、波長300nmでの透過率(%T at 300nm)と、PtとPt及びRhの比率(Pt/(Pt+Rh))の積((%T at 300nm)×(Pt/(Pt+Rh)))の値の上限は、50以下、40以下、特に30以下であることが好ましい。このようにすれば、効率的に紫外線吸収効果を持たせることができる。
Pt、Rh、Cr、MoO、Fe、SnO等の紫外線吸収剤は、原料として少量添加することもできるし、溶融窯等の溶融設備からガラス中に混入させることもできる。後者の場合、溶融窯の電極の出力や、ブッシングの電力等を調整することで含有量を制御することができる。
本発明のガラス繊維には、上記成分以外にも下記の成分を含有させることができる。
ZnOはMgOやCaOと同様にガラスの粘度を低下させる成分であり、LiO、NaO、KO等のアルカリ金属成分よりは誘電率及び誘電正接を上昇させ難い成分である。なお、ZnOはアルカリ金属元素と共存させることでアルカリ金属イオンの移動を抑制する効果がある。ただし、ZnOの含有量が多すぎると、分相を促進させる虞がある。当該傾向は、特にAl含有量が少ないガラス組成系で顕著である。従って、ZnO含有量の好適な上限範囲は、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、特に1%以下である。分相を抑制する観点から、ZnOの含有量を0%としてもよい。なお、ZnOの下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.01%以上、0.05%以上、0.07%以上、特に0.1%以上であることが好ましい。
SOは清澄剤として機能する成分である。具体的には、SOは1400℃以上の溶融ガラス中でSOガスを放出し清澄効果をもたらす。ただし、その含有量が多すぎると、溶融ガラスが還元され易くなり、溶融ガラス中の遷移金属が還元されることで好ましくない着色を引き起こす可能性がある。そのため、好適な上限範囲は、0.1%以下、0.1%未満、0.05%以下、特に0.03%以下である。一方、SOの含有量の下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.0005%以上、0.0010%以上、0.0050%以上、0.0050%超、0.0051%以上、0.0053%以上、0.0055%以上、特に0.0057%以上であることが好ましい。
SO以外にも、清澄剤として、あるいは溶融ガラスの粘度を下げるために、Sb、As、CeO等を含有させることができる。ただし、これらの成分の含有量が多すぎると環境負荷や設備の腐食等が懸念される。これらの清澄剤の含有量の好適な上限範囲は、0.5%以下、0.3%以下、0.2%以下、特に0.1%以下である。上記懸念事項を考慮し、Sb、As及びCeOの含有量を0%としてもよい。一方、これらの清澄剤の含有量の下限範囲は特に限定されず、0%以上であるが、上記効果を得るためには、0.0005%以上、0.0010%以上、特に0.0050%以上であることが好ましい。なお、これらの清澄剤は単体で使用することもできるし、2種以上を併用することもできる。2種以上を併用する場合は、それらの合量の上限範囲は0.5%以下、0.3%以下、0.2%以下、特に0.1%以下であることが好ましく、下限範囲は0%以上、0.0005%以上、0.0010%以上、特に0.0050%以上であることが好ましい。
本発明の別の局面のガラス繊維は、ガラス組成として、質量%で、SiO 40~80%、Al 0~20%、B 10~30%、Fe 0~0.15%、Pt 0.01~100ppmを含有するとともに、MgO、CaO、SrO、BaO、NaO及びKOから選択される少なくとも1種を含有し、且つ、LiO、ZrO、TiO、Fe、MoO、Cr、SnO、F、Cl及びRhから選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする。
本発明のさらに別の局面のガラス繊維は、ガラス組成として、質量%で、SiO 55~80%、Al 0~15%、B 10~30%を含有するとともに、MgO、CaO、SrO、BaO、LiO、NaO、KO、Fe、SnO、F及びClから選択される少なくとも1種を含有し、MoO、Cr、Pt及びRhの合量が0.01~500ppmであり、且つ、TiO(質量%)×MoO(ppm)の値が3100以下であることを特徴とする。
本発明の別の局面のガラス繊維及びさらに別の局面のガラス繊維において、各成分の含有量の好ましい範囲とその理由については、上述と同様であるため、ここでは記載を割愛する。
次に、本発明のガラス繊維の特性について以下に詳述する。
複合材料中の樹脂を太陽光中の紫外線から保護するためには、樹脂が最も劣化され易い波長300nmでの透過率が重要となる。そのため、本発明のガラス繊維の肉厚1mmにおける波長300nmでの全光線透過率は70%以下、69%以下、68%以下、67%以下、66%以下、65%以下であることが好ましい。
また、複合材料としての色調を不当に変化させないためには、ガラス繊維の着色(可視域での透過率)も重要となる。そのため、本発明のガラス繊維の肉厚1mmにおける400~800nmでの最小全光線透過率は50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、86%以上、88%以上、90%以上であることが好ましい。
誘電率及び誘電正接が低いと、誘電損失が小さくなる。そのため、本発明のガラス繊維の25℃、40GHzにおける誘電率は、好ましくは6以下、5.5以下、5以下、4.8以下、特に4.7以下である。下限は特に定めないが、現実的には1以上である。また、25℃、40GHzにおける誘電正接は、好ましくは0.01以下、0.009以下、0.008以下、0.007以下、特に0.006以下である。このようにすれば、低誘電特性が求められる用途、例えばプリント配線基板や通信機器部品等の樹脂補強材に使用するガラス繊維として好適である。
紡糸温度は103.0dPa・sの粘度に相当する温度であり、紡糸温度が高いとブッシングへのダメージが大きくなりブッシング寿命が短くなる。また、ブッシング交換頻度やエネルギーコストが増大し、生産コストが高くなる。そのため、本発明のガラス繊維の紡糸温度は好ましくは1450℃以下、1420℃以下、特に1380℃以下である。
液相温度が高いと、安定した生産が困難になる。そのため、本発明のガラス繊維の液相温度は、好ましくは1350℃以下、1300℃以下、1250℃以下、1200℃以下、1150℃以下、1100℃以下、1010℃以下、特に1000℃以下である。
また、液相温度と紡糸温度の差が大きいほど、紡糸時に結晶が流出し難くなり、糸の切断が少なくなるため、生産性が向上する。そのため、液相温度と紡糸温度との差(ΔT)は、好ましくは50℃以上、60℃以上、70℃以上、90℃以上、100℃以上、110℃以上、125℃以上、特に180℃以上である。
密度は、樹脂とガラス繊維の複合材料の重量に影響する特性である。ガラス繊維の密度が高くなると複合材料の重量が大きくなり、軽量化が困難になる。そのため、ガラス繊維の密度は、好ましくは2.55g/cm以下、2.45g/cm以下、特に2.4g/cm以下である。特に下限値は制限されないが、現実的には2g/cm以上である。
ヤング率は、樹脂とガラス繊維の複合材料の強度に影響する特性である。ガラス繊維のヤング率が低すぎると、十分な強度の複合材料が得られ難い。一方、ガラス繊維のヤング率が高すぎると、複合材料の柔軟性が失われ加工し難くなる。そのため、ヤング率の好適な下限範囲は40GPa以上、45GPa以上、特に50GPa以上であり、好適な上限範囲は90GPa以下、特に85GPa以下である。
ガラス中の水分量は誘電特性に影響を与える。ガラス中の水分量は「β-OH値」により評価することができる。β-OH値は、FT-IRを用いて透過率を測定し、下記式により算出した値を指す。
β-OH値=(1/t)×log10(T/T
t:ガラスの肉厚(mm)
:参照波長3846cm-1(2600nm)における透過率(%)
:水酸基吸収波長3600cm-1(2800nm)付近における最小透過率(%)
β-OH値が大きすぎると、ガラス中のネットワークが切断され、非架橋酸素が多くなり易い。そのため、局所的に分極が生じ誘電率や誘電正接が高くなる虞がある。そのため、β-OH値の好適な上限範囲は、0.9/mm以下、0.88/mm以下、0.85/mm以下、0.8/mm以下、0.75/mm以下、特に0.7/mm以下である。一方、β-OH値が小さすぎると溶融性が低下し易くなる。そのため、β-OH値の好適な下限範囲は、0.3/mm以上、特に0.35/mm以上である。
なお、β-OH値の調整は、含水原料の使用や、溶融方法、溶融温度、ガラス流量の調整等により行うことができる。
以下、本発明のガラス繊維の製造方法を説明する。なお、下記の説明ではダイレクトメルト法(DM法)及び間接成形法(MM法:マーブルメルト法)を例に記載するが、本発明のガラス繊維の製造方法は下記に制限されるものではなく、他の方法を採用することもできる。
まず、上記組成となるように原料バッチを調合する。なお、ガラス原料の一部または全部にカレットを使用してもよい。
次いで、調合した原料バッチをガラス溶融炉に投入し、ガラス化し、溶融、均質化する。溶融温度は1500~1600℃程度が好適である。
続いて、得られた溶融ガラスをブッシングから連続的に引き出して繊維状に成形して、ガラス繊維を得る(DM法)。または得られた溶融ガラスを、一旦マーブル状に成形した後、これを再溶融した溶融ガラスをブッシングから連続的に引き出して繊維状に成形して、ガラス繊維を得る(MM法)。
必要に応じて、ガラス繊維の表面に、所望の物理化学的な性能を付与する被覆剤を塗布してもよい。具体的には、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、酸共重合物、変性ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、帯電防止剤、界面活性剤、酸化防止剤、カップリング剤または潤滑剤を被覆してもよい。
なお、ガラス繊維の表面処理に使用できるカップリング剤の例としては、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン及びビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。複合化する樹脂の種類に応じて、これらを適宜選択してもよい。
本発明のガラス繊維は、樹脂強化用チョップドストランドとして使用するのに好適であるほか、ヤーン、ガラスクロス、ガラスフィラー、ガラスチョップドストランド、ガラスペーパー、不織布、コンティニアスストランドマット、編物、ガラスロービング、ミルドファイバ等のいかなるガラス繊維製品に加工してもよい。
本発明のガラス繊維は、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、本発明以外の繊維と混合して使用することができる。そのような繊維としては、Eガラス繊維及びSガラス繊維等のガラス繊維、並びに、炭素繊維及び金属繊維等のガラス繊維以外の無機繊維が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に本発明の実施例1~6、表2に実施例7~12、表3に比較例1~3を示す。
表1~3に記載の各試料は、次のように作製した。
まず、天然原料や化成原料等の各種ガラス原料を合計500gになるように秤量し、溶融後に得られるガラス組成が、表1~3で示すガラス組成となるように調製した。次に、得られた原料バッチを20分間擂潰混合した。次に、擂潰した原料バッチを300ccの白金ロジウム製の坩堝内に投入した後、間接加熱電気炉内にて大気雰囲気中約1450~1650℃で6時間加熱して溶融ガラスとした。得られた溶融ガラスをカーボン板状に流し出し、肉厚が5mmになるようロール成形を行い室温まで放冷した。
なお、表2の実施例7、表3の比較例3については以下の手順で溶融し、評価用サンプルを得た。天然原料や化成原料等の各種ガラス原料を合計300gになるように秤量し、溶融後に得られるガラス組成が、表2及び3で示すガラス組成となるように調製した。実施例7については、得られた原料バッチにMoOを0.135g添加した。MoOを添加した原料バッチを20分間擂潰混合した。比較例3については、MoOは添加しなかった。次に、擂潰した原料バッチを300ccの石英ガラス製坩堝内に投入した後、間接加熱電気炉内にて大気雰囲気中約1450~1650℃で6時間加熱して溶融ガラスとした。得られた溶融ガラスをカーボン板上に流し出し、肉厚が5mmになるようロール成形を行い室温まで放冷した。
得られた各試料について以下の特性を測定した。
周波数40GHzにおける誘電率ε及び誘電正接tanδは以下のようにして測定した。上記の方法で得たガラス試料を30mm×40mm×0.15mmtの寸法に加工した。両主面はポリッシュ研磨で鏡面仕上げとした。得られた試料についてアニール処理を行った。測定は、40GHz用の共振器とベクトルアナライザーを用いて、スプリットシリンダー法により行った。また測定は室温(25℃)で行った。
なおアニール処理は、アニーラーを用いて以下の温度スケジュールで行った。アニーラー内に試料を設置し、室温から580~600℃まで1℃/分で昇温し、580℃~600℃で30分間保持した後、400℃~420℃まで3℃/分で冷却し、その後室温まではアニーラー内で放冷した。
透過率は以下のようにして測定した。上記方法で得たガラス試料を25mm×30mm×1mmtの寸法に加工した。両主面はポリッシュ研磨で鏡面仕上げとした。得られた試料について、上述の条件でアニール処理を行った。測定は、分光光度計V-670(日本分光製)を用いて行った。測定波長は200~800nm、スキャン速度は200nm/分、サンプリングピッチは1nmとし、室温で測定した。なお、表中において、「%T at 300nm」は波長300nmでの全光線透過率、「min %T 400-800nm」は波長400~800nmでの最小全光線透過率を意味する。
高温粘度10dPa・sにおける温度、高温粘度10dPa・sにおける温度、高温粘度102.5dPa・sにおける温度、及び高温粘度10dPa・sにおける温度(表中にはそれぞれ「10」、「10」、「102.5」及び「10」と表記)の測定は、上記の方法で得たガラス試料の一部を予め適正なサイズとなるように破砕し、それを白金製坩堝に投入して溶融状態にまで再加熱した後に、白金球引き上げ法により測定した。
液相温度Tの測定は以下のようにして行った。上記の方法で得たガラス試料を粉砕し、目開き500μmの篩を通過し、300μmの篩上に堆積した粉末を、密度の10倍に相当する重量分採取した。採取したガラス粉末を内寸が約120×20×10mmの白金ボートに充填し、線形の温度勾配を有する電気炉に24時間投入した。その後、白金ボートからガラスを取り出し、室温まで冷却した後、顕微鏡観察にて結晶析出箇所を特定した。結晶析出箇所に対応する温度を電気炉の温度勾配グラフから算出し、この温度を液相温度とした。
密度ρは、上記の方法で得たガラス試料を約10g切り出し、アルキメデス法によって測定した。尚、測定前に前述の方法でアニール処理を行った。
ヤング率は以下のようにして測定した。上記の方法で得たガラス試料を40×20×2mmに加工した。得られた試料の両主面は、1200番のアルミナ粉を水で溶いた研磨液で研磨した。この試料は、測定前に前述したアニール処理により歪を除去した。さらに、試料表面に金を厚み1500Å以上となるよう蒸着させた。測定は、自由共振式弾性率測定装置(日本テクノプラス(株)製 JE-RT3)を用いて行った。
β-OH値は、以下の手順により測定した。上記の方法で得たガラス試料を20mm×30mm×1mmに加工した。得られた試料の両主面を鏡面研磨仕上げした。この試料は、測定前に前述したアニール処理により歪を除去した。この試料を用いて前述した方法によりβ-OH値を測定した。
なお、上記の各特性は、製造されたガラス繊維試料やガラスビーズ試料から以下の手順でバルク状ガラス試料を作製し、当該バルク状ガラス試料を用いて測定することもできる。ガラス繊維試料やガラスビーズ試料を石英製容器に投入し、高温粘度10dPa・sに相当する温度に設定した電気炉内で溶融する。溶融時間はガラスの重量にもよるが、15分~5時間程度が好ましい。溶融ガラス中に試料を追加すると、熱衝撃により石英容器が破損する可能性があるため、試料の投入は複数回に分けず、1回で行うことが好ましい。なおガラス繊維試料の場合は、必要に応じて、表面に塗布された集束剤を除去するために、石英容器内にて400~500℃で6~12時間熱処理を行った後、石英製容器に投入することが好ましい。
溶融ガラス中の泡が消失したことを確認後、電気炉からサンプルを取り出し、カーボン板上に流し出し、肉厚が5mmになるようにロール成形を行う。得られたガラス板は室温まで放冷する。ガラスが少量すぎてロール成形ができない場合は、流し出した溶融ガラスを鉄板で押し当てて冷却することもできる。測定時に歪を除去する必要がある場合は、前述の方法によりアニールを行う。なお、流し出せないほどガラスが少量の場合には、石英容器ごとアニーラー内に静置し、アニールを行う。
表1及び2に示すように、実施例1~12のガラスは、40GHzでの誘電率が4.9以下、誘電正接が0.0105以下と低かった。また300nmでの全光線透過率が63%以下と低いため、紫外線を吸収し易いことがわかる。さらに、400~800nmでの最小全光線透過率が51%以上であるため、ガラスの着色が小さく、複合材料としての色調を変え難いことがわかる。
一方、表3に示すように、比較例1はBが少なく、誘電率が6.6と高かった。比較例2はTiO×MoOの値が3150と大きいため、ガラスが強く着色してしまい波長400~800nmでの最小全光線透過率が9%以下であった。比較例3は、MoO、Cr、Pt及びRhがいずれも含まれていないため、波長300nmでの透過率が72%と高くなった。
本発明のガラス繊維は、繊維強化樹脂成型品として、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、携帯音楽プレイヤー並びに携帯ゲーム機等の携帯電子機器の筐体及び部材の他に、車載用ミリ波レーダーや車両外装部材、車両内装部材、車両エンジン周り部材、電子機器筐体、電子部品等ミリ波帯で使用される通信用部材として好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. ガラス組成として、質量%で、SiO 55~80%、Al 0~15%、B 18~25%、MgO 0~4%、CaO 0~5%、SrO 0~1%、LiO 0~2%、NaO 0~3%、KO 0~2%、LiO+NaO+KO 1~3.8%、ZrO 0~0.2% nO 0~0.5%、TiO 0.01~6%、MoO 0.01~500ppm、SO 0.0050%超、Fe 0~0.15%、Pt 0.01~100ppmを含有し、
    MoO、Cr、Pt及びRhの合量が0.01~500ppmであり、且つ、
    TiO(質量%)×MoO(ppm)の値が3100以下である、ガラス繊維。
  2. 肉厚1mmにおいて波長300nmでの全光線透過率が70%以下であり、波長400~800nmでの最小全光線透過率が50%以上である、請求項1に記載のガラス繊維。
  3. 25℃、40GHzにおける誘電率が6以下であり、誘電正接が0.011以下である、請求項1または2に記載のガラス繊維。
  4. 紡糸温度が1450℃以下である、請求項1または2に記載のガラス繊維。
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