JP7409516B2 - 乗客コンベアの移動手摺の製造方法 - Google Patents

乗客コンベアの移動手摺の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7409516B2
JP7409516B2 JP2022545603A JP2022545603A JP7409516B2 JP 7409516 B2 JP7409516 B2 JP 7409516B2 JP 2022545603 A JP2022545603 A JP 2022545603A JP 2022545603 A JP2022545603 A JP 2022545603A JP 7409516 B2 JP7409516 B2 JP 7409516B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
handrail
handrail belt
transfer
belt
passenger conveyor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022545603A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022044744A1 (ja
JPWO2022044744A5 (ja
Inventor
龍真 中村
和史 河野
紗海人 野末
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2022044744A1 publication Critical patent/JPWO2022044744A1/ja
Publication of JPWO2022044744A5 publication Critical patent/JPWO2022044744A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7409516B2 publication Critical patent/JP7409516B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B23/00Component parts of escalators or moving walkways
    • B66B23/22Balustrades
    • B66B23/24Handrails

Landscapes

  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Description

本開示は、乗客コンベアの移動手摺の製造方法に関する。
特許文献1は、乗客コンベアの移動手摺及びその製造方法を開示する。当該製造方法によれば、模様を表すマーカーが、接着剤を用いて乗客コンベアの移動手摺に貼り付けられる。
日本特開2018-027853号公報
しかしながら、特許文献1に記載の模様は、材料が移動手摺に貼り付けられることで設けられる。このため、模様を形成するために追加の材料が必要となる。
本開示は、上述の課題を解決するためになされた。本開示の目的は、模様を形成するための材料を削減することができる乗客コンベアの移動手摺の製造方法を提供することである。
本開示に係る乗客コンベアの移動手摺の製造方法は、熱可塑性を有する手摺ベルトを軟化した状態で押出方向へ押し出し押出成形する押出成形工程と、前記押出成形工程の後に行われ、前記手摺ベルトを冷却する冷却工程と、前記冷却工程の後に行われ、前記手摺ベルトを切断することで、前記手摺ベルトの長手方向の長さを調節する切断工程と、前記切断工程の後に行われ、前記手摺ベルトの両側の端部を加熱することで接合し、無端状の移動手摺を作製する接合工程と、を備えた乗客コンベアの移動手摺の製造方法であって、前記押出成形工程の後に行われ、軟化した状態の前記手摺ベルトの表面に、前記押出方向へ向かう前記手摺ベルトの移動に同期して回転運動する転写体の側面に形成された転写面に対して突出する第1突出体を押し当てることで、前記手摺ベルトに前記第1突出体の形に窪んだ模様を設ける転写工程、を更に備え、前記転写工程において、前記転写体は円柱の側面が窪んだ形状であり、前記転写面は前記転写体の前記側面において窪んだ領域の表面であり、前記転写面は軟化した状態の前記手摺ベルトの表面に接する

本開示に係る乗客コンベアの移動手摺の製造方法は、熱可塑性を有する手摺ベルトを軟化した状態で押出方向へ押し出し押出成形する押出成形工程と、前記押出成形工程の後に行われ、前記手摺ベルトを冷却する冷却工程と、前記冷却工程の後に行われ、前記手摺ベルトを切断することで、前記手摺ベルトの長手方向の長さを調節する切断工程と、前記切断工程の後に行われ、前記手摺ベルトの両側の端部を加熱することで接合し、無端状の移動手摺を作製する接合工程と、を備えた乗客コンベアの移動手摺の製造方法であって、前記押出成形工程の後に行われ、軟化した状態の前記手摺ベルトの表面に、前記押出方向へ向かう前記手摺ベルトの移動に同期して回転運動する転写体の側面に形成された転写面に対して突出し、前記手摺ベルトの表面の色とは異なる色の着色材が供給された第1突出体を押し当てることで、前記手摺ベルトに前記第1突出体の形に窪んで形成され且つ底面が前記着色材の色に着色された模様を設ける転写工程、を更に備えた。
本開示によれば、乗客コンベアの移動手摺の製造方法は、軟化した状態の手摺ベルトの表面に、押出方向へ向かう手摺ベルトの移動に同期して回転運動する転写体の側面に形成された転写面に対して突出する第1突出体を押し当てることで、手摺ベルトに第1突出体の形に窪んだ模様を設ける転写工程を備えた。このため、模様を形成するための材料を削減することができる。
実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺が適用される乗客コンベアの全体構成を示す断面図ある。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の斜視図である。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺と欄干の上部のガイドとの横断面図である。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の要部の斜視図である。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法を表すフローチャートである。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の押出成形工程から冷却工程までを表した概要図である。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法で使用される転写装置と手摺ベルトとの断面図である。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の転写工程を表した転写装置の斜視図である。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の端部加工工程が行われた手摺ベルトの要部の斜視図である。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造に用いられるプレス装置の断面図である。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造に用いられるプレス装置の上型の斜視図である。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の材料補充工程と接合工程とを表したプレス装置の内部の概要図である。 実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の要部の斜視図である。 実施の形態2における乗客コンベアの移動手摺の要部の斜視図である。 実施の形態2における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の押出成形工程から冷却工程までを表した概要図である。 実施の形態2における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の転写工程を示した転写装置と着色ユニットの斜視図である。 実施の形態2における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の接合工程を示したプレス装置の内部の概要図である。
本開示を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
実施の形態1.
図1は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺が適用される乗客コンベアの全体構成を示す断面図ある。
図1の乗客コンベア1は、エスカレーターである。乗客コンベア1は、図示されない建築物の上階と下階との間に掛け渡される。
第1乗降口2aは、建築物の上階に設けられる。第2乗降口2bは、建築物の下階に設けられる。
複数のステップ3は、第1乗降口2aと第2乗降口2bとの間に設けられる。複数のステップ3は、リング状に連結される。複数のステップ3は、第1乗降口2aと第2乗降口2bとの間を循環移動するよう設けられる。
主枠4は、第1乗降口2aと第2乗降口2bとの間に掛け渡される。主枠4は、機械室4aを備える。機械室4aは、第1乗降口2aの下方に設けられる。
電動機5は、機械室4aに設けられる。電動機5は、複数のステップ3を駆動する。
欄干6は、第1乗降口2aと第2乗降口2bとの間に設けられる。欄干6は、主枠4の上側に設けられる。欄干6は、複数のステップ3の両側に設けられる。欄干6は、ガイド6aを備える。ガイド6aは、欄干6の縁部に設けられる。
手摺駆動装置7は、欄干6の下方に設けられる。手摺駆動装置7は、電動機5に駆動される。
移動手摺10は、無端状に形成される。移動手摺10は、欄干6のガイド6aに沿って、欄干6の周囲に設けられる。
移動手摺10は、手摺駆動装置7に駆動される。移動手摺10は、欄干6の周囲を循環移動する。
図2は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の斜視図である。
図2に示されるように、移動手摺10は、帯状の手摺ベルト100の両側の端部を接合した部材である。移動手摺10は、接合部101と非接合部102とからなる。
接合部101は、移動手摺10において、手摺ベルト100の両側の端部が接合された部分である。例えば、接合部101において、補強材101aは、移動手摺10に貼り付けられる。例えば、補強材101aは、帆布である。補強材101aは、移動手摺10が接合部101において切断されることを抑制する。
非接合部102は、接合部101を除いた移動手摺10の部分である。
次に、図3を用いて、移動手摺10の構成を説明する。
図3は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺と欄干の上部のガイドとの横断面図である。
図3に示されるように、移動手摺10は、芯体11と耐摩耗体12と抗張体13と複数の模様溝14とを備える。
芯体11は、熱可塑性を有する。例えば、芯体11の材料は、熱可塑性を有する樹脂である。具体的には、熱可塑性を有する樹脂は、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、等の単体の熱可塑性樹脂またはこれらの2種類以上が混合された熱可塑性樹脂である。芯体11の横断面の形状は、C字状である。芯体11は、無端状である。
芯体11は、主部11aと一対の湾曲部11bとを有する。芯体11は、主部11aと湾曲部11bとの境界において、横断面の形状の曲率が大きく変化する。
主部11aは、芯体11の扁平な部分である。主部11aは、芯体11の長手方向に沿って帯状に形成される。例えば、主部11aは、ガイド6aの上方に位置する。主部11aは、意匠面11cを有する。
意匠面11cは、主部11aにおけるガイド6aと反対の側の面である。意匠面11cは、欄干6の上部において、上方を向く。
一対の湾曲部11bは、芯体11の湾曲した部分である。一対の湾曲部11bは、芯体11の横断面において、主部11aの両側に形成される。例えば、一対の湾曲部11bの各々は、ガイド6aの側方から下方にわたって位置する。
耐摩耗体12は、布である。例えば、耐摩耗体12の布の素材は、天然繊維、合成繊維、または天然繊維と合成繊維とが混合された繊維、等である。具体的には、天然繊維は、木綿、麻、等である。合成繊維は、ポリエステル、等である。耐摩耗体12は、移動手摺10の全長にわたって設けられる。耐摩耗体12は、無端状である。耐摩耗体12は、芯体11のC字状に湾曲した内側において、芯体11の表面に設けられる。
耐摩耗体12は、転送面12aを有する。転送面12aは、欄干6の上方において、ガイド6aに対向する。
例えば、抗張体13は、金属板である。抗張体13は、芯体11の内部に設けられる。抗張体13は、芯体11の主部11aに設けられる。抗張体13は、意匠面11cと耐摩耗体12との間に位置する。抗張体13は、移動手摺10の長手方向に沿って設けられる。抗張体13は、移動手摺10の全長にわたって設けられる。抗張体13は、移動手摺10の長手方向の引っ張り強度を向上させる。抗張体13は、移動手摺10の長手方向の曲げ強度を向上させる。
模様溝14は、芯体11の主部11aにおいて、意匠面11cが窪んだ溝である。意匠面11cから模様溝14の底面までの距離は、意匠面11cから抗張体13までの距離よりも短い。例えば、意匠面11cから模様溝14の底面までの距離は、10ミリメートル以下である。
次に、図4を用いて、模様溝14の配置を説明する。
図4は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の要部の斜視図である。
図4に示されるように、複数の模様溝14は、移動手摺10の長手方向に沿って並ぶ。例えば、複数の模様溝14は、移動手摺10の全長にわたって設けられる。例えば、複数の模様溝14は、図4には図示されない接合部101、図4には図示されない非接合部102、および接合部101と非接合部102との間において同じ間隔で並ぶ。
例えば、模様溝14の形状は、矢印の形状である。例えば、複数の模様溝14は、全て同じ形状である。移動手摺10の長手方向において、模様溝14の長さは、接合部101の長さの半分以下である。移動手摺10の幅方向において、模様溝14の長さは、芯体11の主部11aの長さ以下である。
例えば、矢印の形状の模様溝14は、図4には図示されない乗客コンベア1の進行方向を表す。例えば、模様溝14は、利用者が誤った方向の乗客コンベア1に乗車することを抑制する。例えば、模様溝14は、利用者が意図しない方向の乗客コンベア1に乗車することで転倒することを抑制する。
次に、図5を用いて、移動手摺10の製造方法における製造工程の概要を説明する。
図5は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法を表すフローチャートである。
図5に示されるように、移動手摺10の製造方法のステップS1において、押出成形工程が行われる。押出成形工程は、手摺ベルト100を連続的に押出成形する工程である。
その後、ステップS2において、転写工程が行われる。転写工程は、手摺ベルト100に模様溝14を設ける工程である。
その後、ステップS3において、冷却工程が行われる。冷却工程は、手摺ベルト100を冷却する工程である。
その後、ステップS4において、切断工程が行われる。切断工程は、連続的に繋がった手摺ベルト100を任意の長さに切断する工程である。例えば、切断工程において、手摺ベルト100の長さは、移動手摺10の最終的な仕様に対応した長さになる。
その後、ステップS5において、端部加工工程が行われる。端部加工工程は、手摺ベルト100の両側の端部における芯体11を切削する工程である。
その後、ステップS6において、材料補充工程が行われる。材料補充工程は、手摺ベルト100の両側の端部に、熱可塑性を有する材料を配置する工程である。
その後、ステップS7において、接合工程が行われる。接合工程は、手摺ベルト100から移動手摺10を作製する工程である。接合工程において、手摺ベルト100の両端は、互いに接合される。接合工程において、模様溝14は、移動手摺10の接合部101に設けられる。
次に、図6を用いて、押出成形工程から冷却工程までの工程において用いられる装置について説明する。
図6は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の押出成形工程から冷却工程までを表した概要図である。
図6に示されるように、押出装置20は、押出成形工程において用いられる。押出装置20は、図示されない芯体11の材料を加熱する。押出装置20は、芯体11の材料を溶融させる。押出装置20は、溶融した芯体11の材料を、圧力を与えながら排出する。
型枠21は、押出成形工程において用いられる。型枠21は、手摺ベルト100の横断面の形状の押出金型を備える。
冷却装置22は、冷却工程において用いられる。冷却装置22は、型枠21の押出金型に隣接する。冷却装置22は、内部に冷媒を噴きつける。具体的には、冷媒は、空気、水、等である。
転写装置30は、転写工程において用いられる。例えば、転写装置30は、型枠21と冷却装置22との間に設けられる。転写装置30は、手摺ベルト100の上方に設けられる。転写装置30は、手摺ベルト100に模様溝14を設ける。
押出成形工程において、耐摩耗体12の材料と抗張体13の材料とは、矢印Aで示される方向から、型枠21に連続的に供給される。押出装置20は、型枠21に溶融した芯体11の材料を連続的に供給する。溶融した芯体11の材料と耐摩耗体12の材料と抗張体13の材料とは、型枠21に内部において、手摺ベルト100の横断面に対応した位置に配置される。押出装置20は、溶融した芯体11の材料を用いて、型枠21の内部に圧力を与える。手摺ベルト100は、押出装置20が型枠21の内部に与える圧力によって、型枠21の押出金型から押し出される。例えば、手摺ベルト100は、意匠面11cが上方を向くように押し出される。手摺ベルト100は、連続的に押出方向へ押し出される。手摺ベルト100は、比較的温度が高い状態で押し出される。このため、手摺ベルト100は、表面が軟化した状態で押し出される。
転写工程において、模様溝14は、転写装置30によって軟化した状態の手摺ベルト100に設けられる。
冷却工程において、手摺ベルト100は、冷却装置22の内部を移動する。冷却装置22は、手摺ベルト100に冷媒を吹き付ける。手摺ベルト100は、冷却される。手摺ベルト100は、冷却された場合、軟化した状態から硬化した状態に変化する。冷却工程において、手摺ベルト100の成形は完了する。
次に、図7を用いて、転写装置30の構成について説明する。
図7は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の転写工程で使用される転写装置と手摺ベルトとの断面図である。図7において、手摺ベルト100の横断面と当該横断面による転写装置の断面とが示される。
図7に示されるように、転写装置30は、転写体31と複数の第1突出体32と回転体33とを備える。
転写体31の材質は、容易に熱変形しない材質である。例えば、転写体31の材質は、金属である。例えば、転写体31の形状は、円柱の側面が窪んだ形状である。例えば、転写体31は、手摺ベルト100の上方に配置される。転写体31は、回転自在に設けられる。転写体31の回転軸は、転写体31の円柱の中心軸である。転写体31の回転の接線方向は、押出方向である。転写体31は、転写面31aを備える。
転写面31aは、転写体31の側面において、窪んだ領域の表面である。転写面31aは、転写体31の側面に一周にわたって形成される。転写体31の回転軸を通る断面において、転写面31aの形状は、手摺ベルト100の上部の形状に等しい。転写面31aは、手摺ベルト100の意匠面11cに接する。
第1突出体32は、転写面31aに対して突出する。例えば、第1突出体32は、矢印の形状である。例えば、複数の第1突出体32は、転写体31の側面を一周するように並べられる。
例えば、回転体33は、軸受である。回転体33は、転写体31の内部に設けられる。例えば、回転体33は、転写体31の中心軸に沿って設けられる。例えば、回転体33は、転写体31を回転自在に支持する。
次に、図8を用いて、転写工程について説明する。
図8は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の転写工程を表した転写装置の斜視図である。
図8に示されるように、転写工程において、回転体33は、手摺ベルト100の方向への力を与えられる。回転体33は、転写体31を手摺ベルト100の意匠面11cに押し当てる。
転写面31aと第1突出体32とは、意匠面11cに押し当てられる。第1突出体32は、意匠面11cに、模様溝14を設ける。模様溝14の形状は、第1突出体32の形状と同じである。
例えば、転写体31と手摺ベルト100との間に摩擦力が発生する。例えば、転写体31は、当該摩擦力を駆動力として回転する。転写体31の回転運動は、押出方向Bへ向かう手摺ベルト100の移動に同期する。複数の第1突出体32は、並んだ順番に意匠面11cに押し当てられる。転写装置30は、手摺ベルト100に、連続的に模様溝14を設ける。
次に、図9を用いて、端部加工工程について説明する。
図9は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の端部加工工程が行われた手摺ベルトの要部の斜視図である。
図9に示されるように、端部加工工程において、芯体11は、切削加工される。
加工溝50は、芯体11が切削加工されてできた溝である。加工溝50は、手摺ベルト100の両側の端部に設けられる。加工溝50は、芯体11の主部11aに設けられる。
手摺ベルト100の長手方向において、加工溝50の長さは、模様溝14の長さより長い。手摺ベルト100の幅方向において、加工溝50の長さは、模様溝14の長さより長い。意匠面11cから加工溝50の底面までの距離は、意匠面11cから模様溝14の底面までの距離よりも長い。意匠面11cから加工溝50までの距離は、意匠面11cから抗張体13までの距離よりも短い。
次に、図10を用いて、材料補充工程と接合工程とにおいて用いられるプレス装置60について説明する。
図10は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造に用いられるプレス装置の断面図である。
図10に示されるように、材料補充工程と接合工程とにおいて、プレス装置60が用いられる。プレス装置60は、下型61と上型62とを備える。
例えば、下型61は、金型である。
例えば、上型62は、金型である。上型62は、下型61の上方に設けられる。上型62は、下型61に嵌まり合う。上型62の押面62aは、下型61に対向する。例えば、上型62は、下型61に対して上下に移動し得るよう設けられる。
上型62が下型61に嵌まり合う場合、下型61と上型62とは、型部60aを形成する。型部60aは、空洞の領域である。型部60aの横断面の形状は、図示されない手摺ベルト100の横断面の形状と同じである。
次に、図11を用いて、プレス装置60の上型62について説明する。
図11は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造に用いられるプレス装置の上型の要部の斜視図である。
図11に示されるように、上型62は、押面62aにおいて複数の第2突出体63を備える。
第2突出体63は、押面62aに対して突出する。第2突出体63は、図11には図示されない第1突出体32と同じ形状である。例えば、複数の第2突出体63の各々は、矢印の形状である。複数の第2突出体63は、押面62aの中央に並べられる。
次に、図12を用いて、材料補充工程と接合工程とについて説明する。
図12は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の材料補充工程と接合工程とを表したプレス装置の内部の概要図である。
図12に示されるように、材料補充工程において、手摺ベルト100の両側の端部は、プレス装置60に配置される。手摺ベルト100の両側の端面は、互いに接する。例えば、加工溝50は、上方を向く。手摺ベルト100の両側の端部において、図12には図示されない抗張体13は、互いに重ならないように配置される。
材料補充工程において、補充材70は、加工溝50を覆うように配置される。補充材70は、熱可塑性を有する。例えば、補充材70の材料は、芯体11の材料と同じである。補充材70の量は、端部加工工程で削ぎ落された芯体11の量以上である。
接合工程において、プレス装置60は、下型61と上型62とを加熱する。プレス装置60は、上型62を下型61に押し当てる。下型61と上型62とは、図12には図示されない型部60aにおいて、手摺ベルト100の両側の端部を挟む。下型61と上型62とは、型部60aにおいて、手摺ベルト100の両側の端部に圧力を加える。手摺ベルト100の両側の端部は、加熱される。手摺ベルト100の両側の端部は、溶融または軟化する。
その後、溶融した手摺ベルト100の両側の端部は、一体に成形される。手摺ベルト100の両側の端部は、型部60aにおいて、接合される。
手摺ベルト100の両側の端部が接合されるとき、第2突出体63は、軟化した状態の手摺ベルト100の両側の端部に押し当てられる。第2突出体63は、図12には図示されない模様溝14を手摺ベルト100の意匠面11cに設ける。
以上で説明した実施の形態1によれば、手摺ベルト100は、芯体11と耐摩耗体12と抗張体13とを備える。手摺ベルト100において、耐摩耗体12は、帯状である。模様溝14は、芯体11の耐摩耗体12が接しない面に設けられる。模様溝14は、当該面から窪むことで形成される。このため、手摺ベルト100は、追加の材料を用いることなく模様を備えることができる。
また、移動手摺10は、芯体11と耐摩耗体12と抗張体13を備える。耐摩耗体12は、欄干6の上方において、欄干6の上面であるガイド6aに対向する。模様溝14は、意匠面11cが窪むことで形成される。このため、移動手摺10は、追加の材料を用いることなく模様を備えることができる。具体的には、追加の材料は、シール材、接着剤、等である。その結果、模様を形成するための材料を削減することができる。
また、移動手摺10の製造方法において、押出成形工程の後に転写工程が行われる。転写工程において、軟化した状態の手摺ベルト100に第1突出体32を押し当てる。このため、材料を追加することなく、移動手摺10に模様溝14を設けることができる。
また、移動手摺10の製造方法の転写工程は、冷却工程の前に行われる。このため、手摺ベルト100を再加熱することなく、手摺ベルト100に模様溝14を設けることができる。手摺ベルト100に模様を形成するための追加の加工を行うことを抑制できる。その結果、移動手摺10の製造時間を短縮することができる。
なお、移動手摺10の製造方法の転写工程は、冷却工程の途中に行われても良い。この場合、転写工程は、軟化した状態の手摺ベルト100が冷却されることで硬化した状態になるまでに行われる。このため、手摺ベルト100を再加熱することなく、手摺ベルト100に模様溝14を設けることができる。手摺ベルト100に模様を形成するための追加の加工を行うことを抑制できる。その結果、移動手摺10の製造時間を短縮することができる。
また、移動手摺10の製造方法の接合工程において、第2突出体63を軟化した状態の接合部101に押し当てる。このため、既存の接合工程において、手摺ベルト100に模様溝14を設けることができる。
また、移動手摺10の製造方法は、転写工程と接合工程とを備える。接合工程において、プレス装置60は、手摺ベルト100に模様溝14を設ける。このため、模様溝14は、移動手摺10の接合部101と非接合部102とに設けることができる。
なお、模様溝14の形状は、矢印の形状に限らない。模様溝14の形状は、任意の形状を取り得る。例えば、模様溝14は、イラストである。当該イラストは、利用者に移動手摺10を掴むような注意を喚起する。例えば、模様溝14は、企業または商品のロゴマークである。当該ロゴマークは、広告宣伝の効果を持つ。
次に、図13を用いて、複数の種類の模様溝14が組み合わされる例を説明する。
図13は実施の形態1における乗客コンベアの移動手摺の要部の斜視図である。
図13に示されるように、模様溝15は、意匠面11cに設けられる。模様溝15は、複数の種類の模様溝の組み合わせである。例えば、模様溝15である「CAUTION!」は、アルファベットと記号との組み合わせである。
図13には図示されない転写体31は、模様溝15に対応した図13には図示されない複数の第1突出体32を備える。模様溝15に対応した複数の第1突出体32は、転写体31の側面を一周するように並べられる。転写体31の側面の円周は、並べられた複数の第1突出体32の全長より長い。
図13には図示されない上型62は、模様溝15に対応した図13には図示されない複数の第2突出体63を備える。模様溝15に対応した複数の第2突出体63は、図13には図示されない押面62aの中央に並べられる。上型62の押出方向の長さは、並べられた複数の第2突出体63の全長より長い。
以上で説明した例によれば、移動手摺10は、模様溝15を備える。このため、移動手摺10は、追加の材料を用いることなく模様を備えることができる。その結果、模様の形成に必要なコストおよび資源を削減することができる。
なお、模様溝15は、図13に示した例に限らない。移動手摺10において、任意の種類の文字の組み合わせが設けられる。移動手摺10において、任意の数の模様の組み合わせが設けられる。このため、模様溝15が表す内容の自由度は向上する。例えば、模様溝15は、利用者に注意を喚起する英単語である。例えば、模様溝15は、広告宣伝の効果を持つ単語またはロゴである。
なお、図1に示す乗客コンベアは一例であり、実施の形態1の移動手摺10が適用される乗客コンベアの機種を特定するものではない。また、乗客コンベア1はエスカレーターに限らない。例えば、移動手摺10は、動く歩道に適用される。
なお、芯体11の材料は、熱可塑性を有するエラストマーでもよい。具体的には、熱可塑性を有するエラストマーは、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、等の単体の熱可塑性エラストマーまたはこれらの2種類以上が混合された熱可塑性エラストマーである。
なお、抗張体13は、金属板に限らない。例えば、抗張体13は、複数の鋼線である。例えば、抗張体13は、複数の鋼線をより合わせた線材である。
なお、複数の模様溝14の間隔は、移動手摺10の接合部101、非接合部102、または接合部101と非接合部102との間において同じ間隔で並ばなくてもよい。
なお、型枠21は、意匠面11cが下方を向くように手摺ベルト100を押し出してもよい。意匠面11cが下方を向く場合、転写装置30は、手摺ベルト100の下方に設けられる。
なお、軟化した状態の手摺ベルト100に第1突出体32を押し当てるならば、転写工程は、冷却工程の途中に行われてもよい。例えば、転写装置30は、冷却装置22の内部に設けられてもよい。
なお、冷却装置22の後に、引取装置を設けてもよい。例えば、引取装置は、手摺ベルト100を把持しながら押出方向に移動させる。引取装置は、手摺ベルト100が受ける張力の大きさを調整する。当該張力の大きさが変化する場合、手摺ベルト100における意匠面11cの変形のしやすさが変化する。
なお、回転体33は、転写体31を回転自在に支持すれば、軸受でなくてもよい。例えば、回転体33は、モータの回転軸である。例えば、回転体33は、モータの動力を用いて転写体31を回転させる。
なお、転写装置30は、圧力調整装置を備えることが望ましい。例えば、圧力調整装置は、回転体33に設けられる。圧力調整装置は、回転体33が転写体31を押す力を調整する。このため、転写面31aが手摺ベルト100に与える圧力は、一定の値になる。例えば、転写装置30は、転写工程において手摺ベルト100が上下に揺れた際に、揺れに対応して手摺ベルト100と転写体31とが接触する圧力を油圧または空圧等によって微調整する機能を備える。
なお、転写装置30は、温度調節機能を備えることが望ましい。転写装置30の温度調節機能は、転写体31の温度を変化させる。転写装置30が温度調節機能を備える場合、転写装置30に設けられる模様溝14の形状の精度は、向上する。例えば、転写装置30は、転写体31を通過する前に、手摺ベルト100の表面温度を検出する。例えば、転写体31の温度を制御することが可能なヒーター等が転写体31に組み込まれる。当該ヒーターは、温度調節機能として、手摺ベルト100の表面温度と転写体31の表面温度との差を適正に調整する。
なお、転写装置30は、第1突出体を手摺ベルト100に押し当てる装置であれば、実施の形態1で説明された形態に限らない。
なお、材料補充工程において、補充材70は、端部加工工程で削ぎ落された芯体11を用いてもよい。
なお、プレス装置60は、型部60aの形状が上下方向に反転した構造でもよい。例えば、手摺ベルト100の両側の端部は、上型62に配置される。意匠面11cは、下方を向く。補充材70は、加工溝50に仮接着される。下型61は、下方から手摺ベルト100の両側の端部を挟む。
なお、手摺ベルト100を無端状に接合する方法は、実施の形態1で説明された方法に限らない。端部加工工程、材料補充工程、または接合工程以外の工程によって、手摺ベルト100から移動手摺10を製造してもよい。
実施の形態2.
図14は実施の形態2における乗客コンベアの移動手摺の要部の斜視図である。なお、実施の形態1の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
実施の形態2において、移動手摺10は、実施の形態1における複数の模様溝14ではなく、複数の着色模様溝16を備える。
着色模様溝16の形状は、実施の形態1における模様溝14と同じ形状である。着色模様溝16の底面は、芯体11の表面の色とは異なる色に着色されている。例えば、着色模様溝16の底面は、着色材16aによって着色される。
着色材16aは、芯体11の表面とは異なる色の樹脂である。具体的には、例えば、着色材16aは、着色用の顔料を内部に分散させた熱可塑性樹脂である。なお、着色材16aは、芯体11の材料と同じ種類の熱可塑性樹脂の内部に着色用の顔料を分散させた樹脂であってもよい。また、着色材16aは、着色用の顔料を内部に分散させた熱硬化性樹脂、無機顔料、有機顔料、等であってもよい。
次に、図15を用いて、実施の形態2における移動手摺10の製造方法を説明する。
図15は実施の形態2における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の押出成形工程から冷却工程までを表した概要図である。
図15に示されるように、実施の形態2において、着色ユニット80は、転写装置30に隣接して設けられる。具体的には、例えば、着色ユニット80は、型枠21と転写装置30との間において、手摺ベルト100の上方に配置される。着色ユニット80は、転写工程において用いられる。着色ユニット80は、転写装置30の表面に図15には図示されない着色材16aを供給し得る。
転写工程において、転写装置30の図15には図示されない第1突出体32は、着色ユニット80に接した後、手摺ベルト100に押し当てられる。第1突出体32が着色ユニット80に接した時、着色材16aは、当該第1突出体32の表面に供給される。その後、第1突出体32は、軟化した状態の手摺ベルト100に押し当てられることで、手摺ベルト100に着色模様溝16を設ける。このようにして、着色模様溝16の底面は、着色材16aと同じの色に着色される。
冷却工程において、冷却装置22は、着色材16aの種類に対応した冷却速度で手摺ベルト100を冷却する。この際、冷却装置22における冷媒は、目標の冷却速度に対応した種類の冷媒が選択される。具体的には、例えば、着色材16aとして未硬化状態の熱硬化樹脂が転写装置30に供給される場合、冷却装置22は、着色材16aとして熱可塑性樹脂が用いられる場合よりも遅い冷却速度で手摺ベルト100を冷却する。これは、熱硬化性樹脂を硬化させるために、長い時間、手摺ベルト100の温度を比較的高い状態に保つ必要があるからである。この場合、冷媒として、空気などの熱容量が小さい流体が選択される。
次に、図16を用いて、着色ユニット80を説明する。
図16は実施の形態2における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の転写工程を示した転写装置と着色ユニットの斜視図である。
図16に示されるように、着色ユニット80は、加圧装置81と一対のアーム82と回転軸83と着色ロール84とを備える。
加圧装置81は、転写体31よりも図16には図示されない型枠21の側において、転写体31に隣接して配置される。一対のアーム82の各々は、加圧装置81から転写体31に向かって伸びる。例えば、回転軸83は丸棒状に形成される。回転軸83の両端部は、一対のアーム82の加圧装置81とは反対側の端部にそれぞれ固定される。
着色ロール84は、円筒状に形成される。着色ロール84は、着色材16aを内部から外周部へ供給し得る。着色ロール84の形態は、着色材16aの特性によって適切な形態が選択される。例えば、着色ロール84の形態は、着色材16aが熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂のいずれであるかに応じて異なる。
着色材16aが熱可塑性樹脂である場合、着色ロール84は、図示されない加熱機構を有する。着色ロール84の加熱機構は、熱可塑性樹脂である着色材16aを加熱する。着色材16aの粘度は、加熱されることで、第1突出体32へ供給され得る粘度まで低下する。
着色材16aが熱硬化性樹脂である場合、着色ロール84の素材は、未硬化の熱硬化性樹脂を内部に蓄えるスポンジ状であることが望ましい。この場合、着色ロール84は、着色ユニット80に取り付けられる前に、未硬化の熱硬化性樹脂である着色材16aに浸され、十分な量の着色材16aを内部に蓄える。この状態において着色ロール84の表面に圧力が加えられることで、着色材16aは、着色ロール84の内部から外部へと染み出し得る。
着色ロール84は、円筒形の中心軸が回転軸83と一致するよう、回転軸83に回転可能に設けられる。着色ロール84の外周面は、転写体31の転写面31aおよび第1突出体32に隣接する。
加圧装置81は、一対のアーム82が加圧装置81から伸びる長さを調整することで、着色ロール84を第1位置と第2位置とに移動させる。着色ロール84は、第1位置において、転写体31とは接しない。着色ロール84は、第2位置において、転写体31における第1突出体32に接する。着色ロール84が第2位置に存在する場合、加圧装置81は、着色ロール84を複数の第1突出体32の各々に一定の圧力で矢印Cの方向へ押し当てる。着色ロール84は、第2位置において、複数の第1突出体32の表面に着色材16aを供給する。
転写工程において、表面に着色材16aが供給された第1突出体32は、手摺ベルト100に押し当てられることで、手摺ベルト100に着色模様溝16を設ける。この際、転写体31は、手摺ベルト100と同期して回転する。着色ロール84は、転写体31との間に発生する摩擦力によって、転写体31と同期して回転する。この状態において、着色ロール84は、複数の第1突出体32の各々の表面に連続的に着色材16aを供給する。
次に、図17を用いて、実施の形態2における接合工程を説明する。
図17は実施の形態2における乗客コンベアの移動手摺の製造方法の接合工程を示したプレス装置の内部の概要図である。
図17に示されるように、実施の形態2の接合工程において、接合用着色ユニット90が用いられる。接合用着色ユニット90は、接合工程において、複数の第2突出体63の表面に着色材16aを供給する。接合用着色ユニット90は、接合用回転軸91と接合用着色ロール92とを備える。
接合用回転軸91は、丸棒状に形成される。例えば、接合用回転軸91は、図示されない接合用加圧装置に両端を支持される。接合用着色ロール92は、着色ロール84と同様の構成を有する。接合用着色ロール92の形態は、着色ロール84の形態と同様に、着色材16aの特性によって適切な形態が選択される。接合用着色ロール92は、円筒形の中心軸が接合用回転軸91と一致するよう、接合用回転軸91に回転可能に設けられる。
接合工程において、上型62が加熱される前に、接合用着色ロール92は、複数の第2突出体63の各々に押し当てられる。この際、まず初めに、接合用着色ロール92は、複数の第2突出体63のうち最も端側の第2突出体63に一定の圧力で押し当てられる。その後、接合用着色ロール92が第2突出体63に対して一定の圧力で押し当てられた状態で、接合用回転軸91は、複数の第2突出体63の反対側の端へ移動される。接合用着色ロール92は、接合用回転軸91と共に移動する。この際、接合用着色ロール92は、複数の第2突出体63との間に発生する摩擦力によって、回転しながら移動する。即ち、接合用着色ロール92は、矢印D方向へ複数の第2突出体63の各々の表面を転がる。接合用着色ロール92は、複数の第2突出体63の各々の表面を転がることで、当該表面に着色材16aを供給する。
その後、下型61と上型62とは、加熱され、手摺ベルト100の両側の端部を挟む。この際、第2突出体63は、軟化した状態の手摺ベルト100の両側の端部と補充材70とに押し当てられる。表面に着色材16aが供給された第2突出体63は、図17には図示されない着色模様溝16を手摺ベルト100の意匠面11cに設ける。
以上で説明した実施の形態2によれば、手摺ベルト100には、手摺ベルト100の他の面とは異なる色に着色された底面をもつ着色模様溝16が設けられる。着色模様溝16は、芯体11の意匠面11cから窪むことで形成される。このため、手摺ベルト100は、着色材16a以外の追加の材料を用いることなく模様を備えることができる。例えば、模様マーカーの接着剤等の材料を削減することができる。このため、模様を形成するための材料を削減することができる。また、着色模様溝16の底面は、着色される。このため、手摺ベルト100には、利用者に認識されやすい模様溝を設けることができる。
また、移動手摺の転写工程において、第1突出体32の表面には、着色材16aが供給される。第1突出体32は、手摺ベルト100に押し当てられることで手摺ベルト100に着色模様溝16を設ける。このため、着色材16a以外の材料を追加することなく、移動手摺10に着色模様溝16を設けることができる。その結果、模様を形成するための材料を削減することができる。
また、移動手摺の接合工程において、第2突出体63の表面には、着色材16aが供給される。第2突出体63は、手摺ベルト100の両側の端部に押し当てられることで手摺ベルト100に着色模様溝16を設ける。このため、着色材16a以外の材料を追加することなく、移動手摺10に着色模様溝16を設けることができる。その結果、模様を形成するための材料を削減することができる。
また、実施の形態2における移動手摺10の製造方法は、転写工程と接合工程とを備える。接合工程において、プレス装置60は、手摺ベルト100に着色模様溝16を設ける。このため、着色模様溝16を移動手摺10の接合部101と非接合部102とに設けることができる。
なお、転写工程と冷却工程との間に拭取り工程が行われてもよい。拭取り工程において、布状の清掃体は、手摺ベルト100に押し当てられる。手摺ベルト100の表面のうち着色模様溝16の内側に付着した着色材16a以外を拭き取る。このため、着色模様溝16の底面のみが着色され得る。
なお、転写工程において、着色ロール84は、第1突出体32ではなく、転写装置30を通過する前の手摺ベルト100の表面に着色材16aを供給してもよい。転写装置30は、表面に着色材16aが供給された手摺ベルト100に対して第1突出体32を押し当てることで、底面が着色された着色模様溝16を設けてもよい。この場合、加圧装置81は、下方の手摺ベルト100に着色ロール84を押し当てる。例えば、着色ロール84として、より半径が大きい円筒が選択されてもよい。着色ロール84の幅は、第1突出体の幅と同じまたは当該幅よりも大きい。
なお、着色模様溝16の形状は、実施の形態2に記載された形状に限らず、任意の形状であってもよい。例えば、着色模様溝16は、イラストである。当該イラストは、利用者に移動手摺10を掴むような注意を喚起する。例えば、着色模様溝16は、企業または商品のロゴマークである。当該ロゴマークは、広告宣伝の効果を持つ。
なお、着色模様溝16の底面以外の場所が着色された手摺ベルト100が製造されてもよい。この場合、着色ユニット80の着色ロール84は、第1突出体32と転写面31aとに接する。
なお、着色ユニット80および接合用着色ユニット90の構成は、突出体の表面に着色材16aを供給することができれば、実施の形態2に記載された構成に限定されない。
なお、加圧装置81は、転写工程において、着色ロール84の位置を第1位置または第2位置へ任意のタイミングで変化させることで、着色模様溝16と着色されていない模様溝14との両方を任意のパターンで手摺ベルト100に形成してもよい。例えば、着色材16aが供給された第1突出体32と着色材16aが供給されていない第1突出体32とが交互に並ぶ。この場合、着色模様溝16と着色されていない模様溝14とが交互に並ぶ。
なお、着色材16aが熱可塑性樹脂である場合に着色ユニット80における加熱機構は、回転軸83に設けられてもよい。
なお、着色材16aが熱可塑性樹脂である場合、接合工程において、接合用着色ロール92は、上型62が加熱された後に複数の第2突出体63の各々の表面を転がされてもよい。この場合、着色材16aは、上型62によって適切な粘度となる温度まで加熱されてもよい。
なお、着色ロール84の材料は、第1突出体32との間で着色ロール84の回転に必要な摩擦力が得られる材料が選択される。
なお、接合用着色ロール92は、接合用加圧装置ではなく、作業員によって複数の第2突出体63の各々に押し当てられてもよい。
以上のように、本開示に係る手摺ベルト及び乗客コンベアの移動手摺は、乗客コンベアに利用できる。乗客コンベアの移動手摺の製造方法は、乗客コンベアの移動手摺の製造に利用できる。
1 乗客コンベア、 2a 第1乗降口、 3 ステップ、 4 主枠、 4a 機械室、 5 電動機、 6 欄干、 6a ガイド、 7 手摺駆動装置、 10 移動手摺、 11 芯体、 11a 主部、 11b 湾曲部、 11c 意匠面、 12 耐摩耗体、 12a 転送面、 13 抗張体、 14 模様溝、 15 模様溝、 16 着色模様溝、 16a 着色材、 20 押出装置、 21 型枠、 22 冷却装置、 30 転写装置、 31 転写体、 31a 転写面、 32 第1突出体、 33 回転体、 50 加工溝、 60 プレス装置、 60a 型部、 61 下型、 62 上型、 62a 押面、 63 第2突出体、 70 補充材、 80 着色ユニット、 81 加圧装置、 82 アーム、 83 回転軸、 84 着色ロール、 90 接合用着色ユニット、 91 接合用回転軸、 92 接合用着色ロール、 100 手摺ベルト、 101a 補強材、 101 接合部、 102 非接合部

Claims (6)

  1. 熱可塑性を有する手摺ベルトを軟化した状態で押出方向へ押し出し押出成形する押出成形工程と、
    前記押出成形工程の後に行われ、前記手摺ベルトを冷却する冷却工程と、
    前記冷却工程の後に行われ、前記手摺ベルトを切断することで、前記手摺ベルトの長手方向の長さを調節する切断工程と、
    前記切断工程の後に行われ、前記手摺ベルトの両側の端部を加熱することで接合し、無端状の移動手摺を作製する接合工程と、
    を備えた乗客コンベアの移動手摺の製造方法であって、
    前記押出成形工程の後に行われ、軟化した状態の前記手摺ベルトの表面に、前記押出方向へ向かう前記手摺ベルトの移動に同期して回転運動する転写体の側面に形成された転写面に対して突出する第1突出体を押し当てることで、前記手摺ベルトに前記第1突出体の形に窪んだ模様を設ける転写工程、
    を更に備え
    前記転写工程において、前記転写体は円柱の側面が窪んだ形状であり、前記転写面は前記転写体の前記側面において窪んだ領域の表面であり、前記転写面は軟化した状態の前記手摺ベルトの表面に接する乗客コンベアの移動手摺の製造方法。
  2. 前記転写工程は、前記冷却工程の前に行われる請求項1に記載の乗客コンベアの移動手摺の製造方法。
  3. 前記転写工程は、前記冷却工程の途中で、軟化した状態の前記手摺ベルトが、冷却されることで硬化した状態になるまでに行われる請求項1に記載の乗客コンベアの移動手摺の製造方法。
  4. 前記接合工程は、加熱されて軟化した状態の前記手摺ベルトの両側の端部に第2突出体を押し当てることで、前記手摺ベルトの両側の端部を接合するとともに前記第2突出体の形に窪んだ模様を前記移動手摺の接合された部分に設ける請求項1から請求項のいずれか一項に記載の乗客コンベアの移動手摺の製造方法。
  5. 熱可塑性を有する手摺ベルトを軟化した状態で押出方向へ押し出し押出成形する押出成形工程と、
    前記押出成形工程の後に行われ、前記手摺ベルトを冷却する冷却工程と、
    前記冷却工程の後に行われ、前記手摺ベルトを切断することで、前記手摺ベルトの長手方向の長さを調節する切断工程と、
    前記切断工程の後に行われ、前記手摺ベルトの両側の端部を加熱することで接合し、無端状の移動手摺を作製する接合工程と、
    を備えた乗客コンベアの移動手摺の製造方法であって、
    前記押出成形工程の後に行われ、軟化した状態の前記手摺ベルトの表面に、前記押出方向へ向かう前記手摺ベルトの移動に同期して回転運動する転写体の側面に形成された転写面に対して突出し、前記手摺ベルトの表面の色とは異なる色の着色材が供給された第1突出体を押し当てることで、前記手摺ベルトに前記第1突出体の形に窪んで形成され且つ底面が前記着色材の色に着色された模様を設ける転写工程、
    を更に備えた乗客コンベアの移動手摺の製造方法。
  6. 前記接合工程は、加熱されて軟化した状態の前記手摺ベルトの両端の端部に対して前記手摺ベルトの表面の色とは異なる色の着色材が供給された第2突出体を押し当てることで、前記手摺ベルトの両端の端部を接合するとともに前記第2突出体の形に窪んで形成され且つ底面が前記着色材の色に着色された模様を前記移動手摺の接合された部分に設ける請求項に記載の乗客コンベアの移動手摺の製造方法。
JP2022545603A 2020-08-24 2021-08-04 乗客コンベアの移動手摺の製造方法 Active JP7409516B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020141192 2020-08-24
JP2020141192 2020-08-24
PCT/JP2021/029011 WO2022044744A1 (ja) 2020-08-24 2021-08-04 手摺ベルト、乗客コンベアの移動手摺及び乗客コンベアの移動手摺の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2022044744A1 JPWO2022044744A1 (ja) 2022-03-03
JPWO2022044744A5 JPWO2022044744A5 (ja) 2023-01-30
JP7409516B2 true JP7409516B2 (ja) 2024-01-09

Family

ID=80355051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022545603A Active JP7409516B2 (ja) 2020-08-24 2021-08-04 乗客コンベアの移動手摺の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7409516B2 (ja)
WO (1) WO2022044744A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003276976A (ja) 2002-03-27 2003-10-02 Create:Kk エスカレータ移動手摺及びエスカレータ
JP2003327380A (ja) 2002-05-09 2003-11-19 Mitsubishi Electric Corp 乗客コンベア用移動手摺およびその製造方法
JP2016074518A (ja) 2014-10-07 2016-05-12 日立金属株式会社 ハンドレールに形成されたマーク構造とその製造方法
JP2018154456A (ja) 2017-03-17 2018-10-04 日立金属株式会社 ハンドレール
WO2019215941A1 (ja) 2018-05-09 2019-11-14 三菱電機株式会社 移動手摺製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4844194U (ja) * 1971-09-29 1973-06-08
JPS48101387U (ja) * 1972-03-01 1973-11-29

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003276976A (ja) 2002-03-27 2003-10-02 Create:Kk エスカレータ移動手摺及びエスカレータ
JP2003327380A (ja) 2002-05-09 2003-11-19 Mitsubishi Electric Corp 乗客コンベア用移動手摺およびその製造方法
JP2016074518A (ja) 2014-10-07 2016-05-12 日立金属株式会社 ハンドレールに形成されたマーク構造とその製造方法
JP2018154456A (ja) 2017-03-17 2018-10-04 日立金属株式会社 ハンドレール
WO2019215941A1 (ja) 2018-05-09 2019-11-14 三菱電機株式会社 移動手摺製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2022044744A1 (ja) 2022-03-03
WO2022044744A1 (ja) 2022-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101855059B (zh) 用于挤压热塑性扶手的方法和设备
EP0804332B1 (en) Apparatus for forming reinforcing structural rebar
JP5098958B2 (ja) マンコンベアの移動手摺装置、並びに、マンコンベア用手摺及びその製造方法
DE3035271A1 (de) Verfahren zum kontinuierlichen praegen eines reflektierenden, bahnenfoermigen materials und anlage zur durchfuehrung des verfahrens
JP7409516B2 (ja) 乗客コンベアの移動手摺の製造方法
JP4647423B2 (ja) 乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装置及びその接続方法
KR890000233B1 (ko) 성형된 플라스틱 튜브를 제조하기 위한 장치
US7389866B2 (en) Device and method for repairing moving handrail of passenger conveyor
CN1325343A (zh) 印刷方法和装置
EP0484721A3 (en) Method and apparatus for extruding hollow thermoplastic panels
EP1433592B1 (en) Method and system for producing a spliceless tread ring of cured elastomeric material for assembly to a tire carcass
JPH0318822B2 (ja)
US7968035B2 (en) Forged ink stick fabrication from in-line extrusion
CN115008748B (zh) 一种光固化三维打印装置和打印方法
US20080088054A1 (en) Solid ink stick fabrication by extrusion, roll forming and swaging
US11919254B2 (en) Method of manufacturing a composite material
CN104354461A (zh) 打火机烫印机
KR20180017545A (ko) 계단 논슬립 표면의 마감재 코팅장치
JPH1170589A (ja) 熱可塑性歯付ベルトの製造方法
JP4140708B2 (ja) 乗客コンベア用の移動手摺及びその製造方法
KR19980064875A (ko) 직물-고무 매트의 연속 제조방법 및 장치
JP2006069770A (ja) 乗客コンベアの移動手摺
JP2006327763A (ja) 乗客コンベア用移動手摺接続装置及びその接続方法
JPS63126707A (ja) 長尺タイミングベルトの製造方法
KR920703287A (ko) 로드상 섬유 보강 수지재의 연속제조 방법 및 그 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221109

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7409516

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150