JP4140708B2 - 乗客コンベア用の移動手摺及びその製造方法 - Google Patents

乗客コンベア用の移動手摺及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エスカレータや動く歩道などの乗客コンベアに使用される移動手摺とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エスカレータや動く歩道などの乗客コンベアには、乗客が転倒しないように支えるための移動手摺がコンベアと略平行に設けられ、コンベアの移動速度と同期して移動するように設けられている。
【0003】
上記の移動手摺は、コンベアの手摺ガイドレールに外嵌される断面略C字状のもので、一般には、ガイドレールに当接する側に布製のスライダーが、その外側に直接又は芯材を介して熱可塑性エラストマーが設けられ、前記芯材の長手方向に沿って連続的に金属製又は合成繊維製のテープやコードによる伸び防止用の抗張体が設けられた構成になっている。
【0004】
従来は、上記構成において、特許文献1や特許文献2のように、芯材に補強布や熱硬化性ゴムなどを使用した移動手摺もあったが、この構成であると剛性や握力を調整するために複数の綿布を重ねて芯材を形成する必要があり、構造が複雑になって製造に手間が掛かりすぎるという問題があった。
【0005】
上記問題を解決するために、特許文献3には、芯材に熱可塑性エラストマーを使用し、その外側にこの芯材の熱可塑性エラストーよりも硬度の低い熱可塑性エラストマーによる表面層を設けた移動手摺が提案されている。また、特許文献4には、内側にスライダー層を設け、その外側に熱可塑性樹脂による第1の層と第2の層を順次設け、第1の層は第2の層よりも硬質の熱可塑性樹脂で形成した移動手摺が提案されている。
【0006】
しかし乍ら、上記特許文献3,特許文献4において提案されている移動手摺は、特許文献3では芯材と表面層に硬度が異なる熱可塑性エラストーを、特許文献4では第1の層と第2の層に硬度が異なる熱可塑性樹脂を使用しているため、それらを熱融着させて一体化させても、十分な接着強度が得られず、長年の使用により接合部に剥離が生じ易いという問題があった。この点を詳述すると、硬度が異なる熱可塑性エラストマー(又は樹脂)は溶融温度に差が生じることがあり、特に硬度が高い熱可塑性エラストマー等の方が溶融温度が高いため、後から被覆する熱可塑性エラストマー等の硬度が低いと、熱融着の際、硬度が高い熱可塑性エラストマー等の接合面を溶融させることができる温度にはならず、温度が足りないため熱溶着しにくくなるという問題があった。
【0007】
また、移動手摺はその走行時に長手方向において伸縮が繰返され、また、外部温度の変化によっても伸縮されるが、特許文献3では硬度が異なる芯材と表面層の間、特許文献4では第1の層と第2の層の間に、伸縮力や伸縮時間に微妙な差が生じ、その差が接合面にズレを生じさせることによって接合部を剥離させたり、一方の層に微少な亀裂を生じさせたりする原因になるものと推測される。
【0008】
上記の問題が生じないようにするため、製造工程において、硬度が異なる熱可塑性エラストマー等を同時に押出して芯材と表面層、或は、第1の層と第2の層を同時に一体成形することができるが、この製造方法によると、例えば、押出し成形中に表面層の色を客先から指定された色に変更する必要が生じた場合、完全に色が切り替わるためには相当の時間がかかり、その分の芯材を含めた成形品が無駄になってしまうという別の問題が生じることとなる。
【0009】
【特許文献1】
実開昭59−57464号公報
【特許文献2】
実開昭62−144278号公報
【特許文献3】
特開2000−211872号公報
【特許文献4】
特表2002−519271号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の移動手摺は、スライダー層の外側に、硬度が異なる熱可塑性エラストマー又は熱可塑性樹脂による2つの層が設けられていたが、移動手摺の握力及び曲げ剛性力を任意に調整することができないという問題があったことに鑑み、このような問題が生じない新たな乗客コンベア用の移動手摺とその製造方法を提供することを、その課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明の移動手摺の構成は、熱可塑性エラストマーからなる芯体と該芯体の外側に設けた熱可塑性エラストマーからなる化粧層の少なくとも2層を有し、前記芯体の熱可塑性エラストマー内に当該芯体の長手方向に沿って連続的に金属製又は合成繊維製の抗張体を設け、かつ、前記芯体の内側に布製等のスライダーを設けた断面略C字状の乗客コンベア用の移動手摺において、前記芯体と化粧層の熱可塑性エラストマーを同一硬度にすると共に、当該芯体と化粧層の間にこれらの熱可塑性エラストマーと硬度が異なる熱可塑性エラストマーの中間層を設け、かつ、前記芯体の両端部を当該芯体の裏面側から化粧層側に折り返された前記スライダーでそれぞれ包み込み、包み込んだ当該スライダーの先端部を前記化粧層の両端部でそれぞれ被覆する一方、前記化粧層の熱可塑性エラストマーを透明を含み客先指定色等の所望の色に着色したことを特徴とするものである。
【0012】
本発明は、上記構成において、移動手摺の対向する両端部には、それぞれスライダーと化粧層の熱可塑性エラストマーの端部面が露出配置され、前記エラストマーを熱可塑性ポリウレタン樹脂にすることにより、前記両端部が駆動ローラ等に接すると異常音を発するようにすることができる。また、中間層は、移動手摺の水平部分が薄く、両側の弯曲部分が厚くなるように形成した構成にすることができる。更に、中間層は、その熱可塑性エラストマーの硬度を調整することにより、移動手摺の握力及び曲げ剛性力を任意に調整することができる機能層とすることができる。更には、芯体の熱可塑性エラストマー、又は、芯体及び中間層の熱可塑性エラストマーは、リサイクル材を使用してもよい。また、抗張体は、移動手摺の水平部分で、芯体の厚み方向におけるスライダーに近い側に設ける構成にすることができる。
【0013】
また、上記課題を解決することを目的としてなされた本発明の移動手摺の製造方法の構成は、芯体用の熱可塑性エラストマーと金属製又は合成繊維製の抗張体を成形機から同時に押出して該抗張体を抱合した断面略C字状の芯体を成形する工程と、前記芯体の熱可塑性エラストマーと同一硬度で透明を含み客先指定色等の所望の色に着色された化粧層用の熱可塑性エラストマーを成形機から押出して断面略C字状の化粧層を成形する工程と、前記芯体及び化粧層と硬度が異なる熱可塑性エラストマーを押出して断面略C字状に成形される中間層を前記芯体と当該芯体の外側の化粧層との間に熱融着させる工程と、前記芯体の内側に布製等のスライダーを熱融着させるとき当該スライダーの両端を前記芯体の両端部裏面側から化粧層側にそれぞれ折り返し当該芯体の端部を包み込むと共に前記化粧層で被覆するように配置する工程を少なくとも具備することを特徴とするものである。
【0014】
本発明は、上記構成において、芯体と中間層を同時に押出し成形した後に、化粧層を押出し成形する構成にしてもよい。また、芯体と化粧層及び中間層は、芯体,中間層,化粧層の順に、それぞれ押出し成形される構成にしてもよい。更に、芯体と化粧層及び中間層は、それらを成形する熱可塑性エラストマーの共押出しにより同時に成形される構成にしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態例を図に拠り説明する。図1は本発明の参考例となる移動手摺の断面図、図2は図1の移動手摺における抗張体を変更した例の断面図、図3は図1の移動手摺における芯体と化粧層の間に中間層を設けた本発明の一例の断面図、図4は他の参考例の移動手摺の断面図、図5は図4の移動手摺における芯体と化粧層の間に中間層を設けた本発明の別例の断面図、図6は図3の移動手摺の中間層の厚みを両側の弯曲部において厚くした本発明の他の一例の断面図、図7は図4の移動手摺の中間層の厚みを両側の弯曲部において厚くした本発明の他の別の一例の断面図、図8は従来の1層構成の移動手摺の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係を示すグラフ図、図9は従来の2層構成の移動手摺の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係を示すグラフ図、図10は本発明の移動手摺において、中間層の硬度が芯体,化粧層の硬度より低い場合の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係を示すグラフ図、図11は本発明の移動手摺において、中間層の硬度が芯体,化粧層の硬度より高い場合の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係を示すグラフ図、図12は熱可塑性エラストマー(樹脂)層の厚みと冷却時間、接着力との関係を示すグラフ図である。
【0016】
図1,図2において、1は断面略C字状の移動手摺、2は熱可塑性エラストマーにより断面略C字状に押出し成形された移動手摺1の芯体、3は芯体2の長手方向に沿って連続的に抱合されている金属製のテープによる抗張体である。この抗張体3により、移動手摺1の長手方向への伸びは防止され、かつ、引張り破断強度が高められる。なお、抗張体3は金属テープの代わりに、図2に示したような金属又は合成繊維コードなどの抗張体3′の複数本の低伸長材を使用することができる。合成繊維としては、アラミド繊維,カーボン繊維,ガラス繊維,ナイロン繊維などを使用することができる。また、芯体2の熱可塑性エラストマーには、ポリウレタン系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系などのいずれかのものを使用することができる。なお、成形体の硬度は、ここではJIS 85A〜98Aの範囲にしているが、JIS 98Aより高くすることも、また、JIS 85Aより低くすることもできる。
【0017】
4は芯体2の外側に設けられている化粧層で、客先からの指定色やその他の所望の色に着色され、熱可塑性エラストマーにより断面略C字状に押出し成形されたものである。なお、化粧層4は透明又は無彩色(素材色を含む)のままでもよい。この化粧層4の熱可塑性エラストマーは、芯体2の熱可塑性エラストマーと同様、ポリウレタン系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系などのいずれかのものを使用することができる。また、化粧層4の熱可塑性エラストマーの成形体の硬度は、芯体2の熱可塑性エラストマーの成形体と同一の硬度になるようにしてある。
【0018】
上記において、化粧層4の熱可塑性エラストマーと芯体2の熱可塑性エラストマーの成形体の硬度が同一になるようにしたのは、化粧層4と芯体2の接着力を高めるためである。即ち、硬度が同一であると加熱による溶融温度が等しくなるため、芯体2と化粧層4の熱可塑性エラストマーを共押出し成形により押出し乍ら熱融着させて容易に一体化させることができるからである。また、芯体2の熱可塑性エラストマーを先に押出し成形した後、この芯体2の外側に化粧層4の熱可塑性エラストマーを押出し乍ら熱融着させる場合は、化粧層4側の熱可塑性エラストマーの熱により芯体2の接合面が加熱されて溶融するので、接着力を高めることができ、容易に一体化させることができるからである。これにより、先に芯体2を成形しその内側に次に述べるスライダー5を熱融着により一体化させたものを予め製造しておき、それに客先から化粧層4の色が指定されたとき、その色に着色された化粧層4の熱可塑性エラストマーを押出して成形し乍ら、上記のスライダー5と一体化させた芯体2の外側に熱融着させて一体化させることができるので、成形材料に無駄が生じることがないという利益が得られる。
【0019】
なお、本発明において同一硬度というのは、化粧層4の熱可塑性エラストマーと芯体2の熱可塑性エラストマーの成形体の硬度が同一であることの他、同一硬度の材料を使用したとき生じる成形体の多少の硬度の違いや、製造条件や環境条件により生じる成形体の多少の硬度の違いを含む概念である。例えば、一方の成形体の硬度がJIS 90Aになる場合において他方の成形体の硬度がJIS 91A或はJIS 92Aになる場合も本発明における同一硬度とする。要は、溶融温度が略等しくなり所期の熱融着が実現できる範囲であればよい。
【0020】
5は上記の通り芯体2の内側に設けられている布製のスライダーで、図示しないが、乗客コンベアの手摺ガイドレールや駆動ローラに当接する。スライダー5は、天然繊維及び/又は合成繊維の編成地や織物地により形成される。天然繊維としては綿や麻などを、合成繊維としてはポリエステルやナイロン,アラミドなどの繊維を用いることができる。なお、スライダー5は布製以外に、合成樹脂製のシート材などを使用することもできる。このスライダー5は移動手摺1の対向する両端部(断面略C字状の移動手摺1の開口部において対向する両側辺)において、芯体2の両端部裏面側から化粧層4側にそれぞれ折り返され、移動手摺1の厚みと略同じ高さに形成された垂直方向の端面5aと、この端面5aの先端側から斜め内側に折り返されて形成された傾斜片5bを有し、これら端面5a,傾斜片5bによって芯体2の端部が包み込まれている。なお、傾斜片5bの外側は化粧層4に被覆されている。
【0021】
図3は、図1の移動手摺1における芯体2と化粧層4の間に中間層6を設けた3層構成の移動手摺11であり、図1,図2に示したものと同一の符号は同一部材を示している。なお、金属テープによる抗張体3の代わりに図2に示したような金属又は合成繊維コードなどの抗張体3′の複数本の低伸長材を使用することができる。また、スライダー5の両端部の構成は、図1,図2に示したものと同じである。
【0022】
上記の中間層6は、芯体2や化粧層4の熱可塑性エラストマーとは硬度が異なる熱可塑性エラストマーを使用している。なお、熱可塑性エラストマーとしてポリウレタン系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系などのいずれかのものを使用することができる点では芯体2や化粧層4と同じである。中間層6の熱可塑性エラストマーの成形体の硬度は、芯体2と化粧層4の熱可塑性エラストマーの成形体の硬度と5°以上違っている。具体的には、中間層6の熱可塑性エラストマーの成形体の硬度は、高い場合はJIS 95A〜74D程度、低い場合はJIS 80A〜85A程度である。
【0023】
上記のように中間層6の硬度を芯体2,化粧層4の硬度と異なるようにしているのは、中間層6の熱可塑性エラストマーの硬度を調整することにより、移動手摺11の握力及び曲げ剛性力を任意に調整することができる機能層として使用するためである。即ち、従来の熱可塑性エラストマーにより1層に成形された移動手摺では、使用される熱可塑性エラストマーの特性により握力及び剛性力が支配されていた。また、特許文献3,4の移動手摺のように硬度の高い芯材或は第1の層とその外側の硬度の低い表面層或は第2の層の接合したものでは、硬度の高い芯材や第1の層の熱可塑性エラストマーの特性により握力及び剛性力が支配されていた。これに対し、本発明の移動手摺11では中間層6の硬度を調整することにより任意に握力及び曲げ剛性力を調整することができるという特徴がある。なお、これらの関係については、後にグラフ図を用いて説明する。ここで握力とは、断面略C字状の移動手摺の開口部を押し広げる強さをいい、また、曲げ剛性力とは、長手方向の移動手摺に対しその下方又は上方から曲げる力をいい、下方からの場合を正曲げ、上方からの場合を逆曲げという。
【0024】
次に、図4により他の参考例の移動手摺について、また、図5により、本発明の別例の移動手摺について説明する。なお、図1〜図3に示したものと同一の符号は同一部材を示している。図4に示した移動手摺12は、中間層6を有しない構成のもの、図5に示した移動手摺13は中間層6を有する構成のもので、中間層6の役割は、図3の移動手摺11の場合と同じである。また、抗張体3の金属テープの代わりに図2に示したような金属又は合成繊維コードなどの抗張体3′の複数本の低伸長材を使用することができる点は、図1,図3の移動手摺1,11の場合と同じである。
【0025】
図4,図5に示した移動手摺12,13では、スライダー7は移動手摺12,13の対向する両端部において、芯体2の両端部裏面側から化粧層4側にそれぞれ折り返されて形成された、移動手摺12,13の厚みの略半分程度の高さの垂直方向の端面7aと、この端面7aの先端側から略水平に内側に折り返されて形成された水平片7bを有し、これら端面7aと水平片7bによって芯体2の端部が包み込まれている。なお、水平片7bの外側は化粧層4に被覆され、端部において化粧層4の端部面とスライダーの垂直方向の端面7aが露出し、これらが移動手摺12,13の両端部において対向するように配置されている。
【0026】
上記の移動手摺12,13において、化粧層4の熱可塑性エラストマーを熱可塑性ポリウレタン樹脂にすることにより、移動手摺12,13の設置時や運転時に駆動ローラやガイド(共に図示せず)等に露出したポリウレタン樹脂が接触し、ポリウレタン樹脂特有の特性である耐摩耗性、高摩擦抵抗により、接触(こすれ)が生じたとき、人の聴覚で十分確認し得る音を発生し、異常が起きたことを知らせることができる。因みに、手摺にゴムを使用した場合は、接触によりゴム手摺の開口部分が削り取られ大量の摩耗粉を発生させ、更に摩擦抵抗の増大が起こり、駆動ローラ,手摺内側に摩耗粉により駆動力の伝達が阻害され、最悪の場合、手摺の移動が停止する事故が発生することとなる。
【0027】
次に、図6により、本発明の他の一例の移動手摺について、図7により、本発明の他の別の一例の移動手摺について説明する。なお、図1〜図5に示したものと同一の符号は同一部材を示している。図6に示した移動手摺14は、図3に示した移動手摺11の中間層6を、水平部8aを薄く、両側の弯曲した部分8bを厚くした中間層8に替えたものであり、また、図7に示した移動手摺15は、図5に示した移動手摺13の中間層6を、水平部8aを薄く、両側の弯曲した部分8bを厚くした中間層8に替えたものである。なお、抗張体3に金属テープの代わりに図2に示したような金属又は合成繊維コードなどの抗張体3′の複数本の低伸長材を使用することができる点は、図3,図5の移動手摺11,13の場合と同じである。
【0028】
図6,図7の移動手摺12,13において、中間層8を上記のように水平部8aを薄く、両側の弯曲した部分8bを厚くしたのは、乗客が手で手摺を握ったとき、移動手摺12,13の両側にその握力が大きく作用するので、手摺の両側の握力や剛性力をより幅を持たせて調整できるようにするためである。
【0029】
ここで、上述した移動手摺の握力,曲げ剛性力と樹脂硬度との関係について、スライダーの外側に設けた熱可塑性エラストマー(樹脂)の層が1層(従来の移動手摺)の場合、2層(特許文献4では第1の層と第2の層)の場合、3層(本発明では芯体,中間層,化粧層)の場合において、握力と曲げ剛性力が、どの層の樹脂硬度に関係するかについて調べた結果を、図8〜図11に示す。
【0030】
図8は、従来の1層構成の移動手摺の場合の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係を示し、従来の1層構成の移動手摺では、使用される熱可塑性エラストマー(樹脂)の硬度により、握力及び曲げ剛性力が支配されていることが分かる。図9は、特許文献4に記載されている移動手摺のように第1の層と第2の層の2層構成の移動手摺において、第1の層の硬度が第2の層の硬度より高い場合の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係を示している。この場合、第2の層(表層)の硬度はJIS 85A、厚みを2mmにし、第1の層の樹脂硬度を変化させて測定した。図8の1層構成の場合と同様、第1の層の樹脂硬度の上昇に比例して握力及び曲げ剛性力が上昇していくことが分かる。
【0031】
次に、図10は、本発明の芯体,中間層,化粧層の3層構成の移動手摺において、中間層の硬度が芯体,化粧層の硬度より低い場合の中間層の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係を、図11は、本発明の芯体,中間層,化粧層の3層構成の移動手摺において、中間層の硬度が芯体,化粧層の硬度より高い場合の中間層の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係をそれぞれ示している。具体的には、図10に示したように、中間層の硬度が芯体,化粧層の硬度より5°低い場合は、握力変化を抑えながら、曲げ剛勢力を調整することが可能であることが判る。また、図11に示したように、中間層の硬度が芯体,化粧層の硬度より5°高い場合は、低い曲げ剛性力の領域で握力を調整することが可能であることが判る。
【0032】
上記の図1〜図7に示した移動手摺1,11〜15において、芯体2に抱合させる抗張体3,3’は、移動手摺1〜15の水平部分で、芯体2の厚み方向におけるスライダー5,7に近い側に設けられている。また、芯体2、又は、芯体2及び中間層6,8には、リサイクル材を使用することができる。このリサイクル材は、熱可塑性エラストマー生産の際に発生する樹脂注入口(スプール)や製品バリ(はみ出し部分)を粉砕し粒状にしたものである。このようにリサイクル材を使用することによって、製造コストを低減させることができる。なお、リサイクル材の使用は、移動手摺1,11〜15を多層構造にしたことにより可能となり、また、最外層の化粧層4を着色することにより、より促進される。
【0033】
次に、本発明移動手摺の製造方法について説明すると、本発明の製造方法には、少なくとも、芯体用の溶融した熱可塑性エラストマーと金属製又は合成繊維製による抗張体を成形機から同時に押出して該抗張体を抱合した断面略C字状の芯体2を成形する工程と、前記芯体2の熱可塑性エラストマーと同一硬度で透明を含み客先指定色等の所望の色に着色された化粧層用の溶融した熱可塑性エラストマーを成形機から押出して断面略C字状の化粧層4を成形する工程と、芯体2及び化粧層4と硬度が異なる熱可塑性エラストマーを押出して断面略C字状に成形される中間層6,8を前記芯体と当該芯体2の外側の化粧層4との間に熱融着させる工程と、前記芯体2の内側に布製のスライダー5,7を熱融着させる工程を具備している。なお、押出し成形機の構成やその金型などは、図示しないが、公知のものを使用することができる。
【003
芯体2、化粧層4、中間層6,8の各層の厚みは、それぞれ1mm以上にするのが望ましい。厚みが薄すぎると良好な接着が得られず、厚みが厚すぎると冷却時間がかかり過ぎることとなり好ましくない。ここで、冷却時間とは押出された成形物が外圧により容易に変形を生じなくなった点までの時間をいう。例えば、1mm以上5mm以下で多層成形すると、この多層成形されたものと同じ厚みのものを1層成形するより成形スピードが上げられる。但し、3層成形より層構成を多くすると、段取りなどの手間や時間がかかり成形アップにはならない。なお、参考までに、図12に、芯体2,化粧層4,中間層6,8などの各層の熱可塑性エラストマー(樹脂)の厚みと冷却時間、接着力との関係を示す。
【003
なお、参考までに、図1,図2,図4に示した参考例の移動手摺の製造方法について説明すると、スライダー5は、断面略C字状に成形し、予めその両端部を芯体2の両端部裏面側から化粧層4側に折曲げて垂直方向の端面5aを形成し、更にその先端側を斜め内側に折曲げて傾斜片5bを形成しておき、それに後から芯体2を熱融着させてもよく、熱可塑性エラストマーを押出し成形機により押出して芯体2を成形すると同時にスライダー5を熱融着させてもよい。更に、スライダー5の両端部を折曲げて垂直方向の端面5aのみを形成しおき、芯体2を熱融着させると同時に端面5aの先端側を折曲げて傾斜片5bを形成してもよい。なお、これらの方法はスライダー7についても同様に適用できる。
【003
上記の参考例の移動手摺における芯体2と化粧層4の2層構成の場合は、芯体2を成形した後に化粧層4を成形して熱融着させる方法と、芯体2と化粧層4を同時に押出し成形し乍ら、熱融着させる方法がある。
【0037】
次に、本発明に移動手摺の製造方法について説明すると、芯体2と中間層6,8と化粧層4の積層方法については、芯体2と中間層6,8を同時に押出し成形した後に、化粧層4を押出し成形してそれを中間層6,8の外側に熱融着させる方法、芯体2と中間層6,8と化粧層4を、この順で順次押出し成形し、熱融着させる方法、芯体2と中間層6,8と化粧層4を同時に押出し成形して熱融着させ、一体化させる方法がある。化粧層4は透明を含め客先指定色等の所望の色に着色される場合は、化粧層4は後から中間層6,8の外側に熱融着させるのが好ましい。なお、中間層6,8に芯体2,化粧層4より硬度の低い熱可塑性エラストマーを使用したときは、このエラストマーの硬度を調整することにより、移動手摺の握力と曲げ剛性力を任意に調整することができるので、好ましいが、この場合は、先に芯体2と中間層6,8を同時に押出し成形した後に、中間層6,8よりも硬度の高い化粧層4を熱融着させても、中間層6,8と化粧層4は十分な強度で接着させることができる。
【0038】
上記の移動手摺1,11〜15は、乗客コンベアに組込まれる環状のものであるので、直線状の移動手摺を所定長さに切断しその両端部を接続して環状に形成する。
【0039】
【発明の効果】
本発明は以上の通りであって、本発明移動手摺によれば、芯体と化粧層に同一硬度の熱可塑性エラストマーを使用すると共に、芯体と化粧層の間にこれらと硬度が異なる中間層を設け、この中間層の硬度を調整することによって、移動手摺の握力及び曲げ剛性力を任意に調整することができるという効果が得られる。また、化粧層を、透明を含み客先指定色等の所望の色に着色された化粧層に容易に変更することができるので、材料ロスが生じることがないという効果が得られる。
【0040
更に、本発明の移動手摺では、多層構造にし、かつ、化粧層を着色することによって、芯体又は芯体と中間層にリサイクル材を使用することができるので、材料コストを低減させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例となる移動手摺の断面図。
【図2】 図1の移動手摺における抗張体を変更した例の断面図。
【図3】 図1の移動手摺における芯体と化粧層の間に中間層を設けた本発明の一例の断面図。
【図4】 他の参考例の移動手摺の断面図。
【図5】 図4の移動手摺における芯体と化粧層の間に中間層を設けた本発明の別例の断面図。
【図6】 図3の移動手摺の中間層の厚みを両側の弯曲部において厚くした本発明の他の一例の断面図。
【図7】 図4の移動手摺の中間層の厚みを両側の弯曲部において厚くした本発明の他の別の一例の断面図。
【図8】 従来の1層構成の移動手摺の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係を示すグラフ図。
【図9】 従来の2層構成の移動手摺の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係を示すグラフ図。
【図10】 本発明の移動手摺において、中間層の硬度が芯体,化粧層の硬度より低い場合の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係を示すグラフ図。
【図11】 本発明の移動手摺において、中間層の硬度が芯体,化粧層の硬度より高い場合の樹脂硬度と握力,曲げ剛性力との関係を示すグラフ図。
【図12】 熱可塑性エラストマー(樹脂)層の厚みと冷却時間、接着力との関係を示すグラフ図。
【符号の説明】
1,11〜15 移動手摺
2 芯体
3,3’ 抗張体
4 化粧層
5,7 スライダー
6,8 中間層

Claims (10)

  1. 熱可塑性エラストマーからなる芯体と該芯体の外側に設けた熱可塑性エラストマーからなる化粧層の少なくとも2層を有し、前記芯体の熱可塑性エラストマー内に当該芯体の長手方向に沿って連続的に金属製又は合成繊維製の抗張体を設け、かつ、前記芯体の内側に布製等のスライダーを設けた断面略C字状の乗客コンベア用の移動手摺において、前記芯体と化粧層の熱可塑性エラストマーを同一硬度にすると共に、当該芯体と化粧層の間にこれらの熱可塑性エラストマーと硬度が異なる熱可塑性エラストマーの中間層を設け、かつ、前記芯体の両端部を当該芯体の裏面側から化粧層側に折り返された前記スライダーでそれぞれ包み込み、包み込んだ当該スライダーの先端部を前記化粧層の両端部でそれぞれ被覆する一方、前記化粧層の熱可塑性エラストマーを透明を含み客先指定色等の所望の色に着色したことを特徴とする乗客コンベア用の移動手摺。
  2. 移動手摺の対向する両端部には、それぞれスライダーと化粧層の熱可塑性エラストマーの端部面が露出配置され、前記エラストマーを熱可塑性ポリウレタン樹脂にすることにより、前記両端部が駆動ローラ等に接すると異常音を発するようにした請求項1の乗客コンベア用の移動手摺。
  3. 中間層は、移動手摺の水平部分が薄く、両側の弯曲部分が厚くなるように形成した請求項1又は2の乗客コンベア用の移動手摺。
  4. 中間層は、その熱可塑性エラストマーの硬度を調整することにより、移動手摺の握力及び曲げ剛性力を任意に調整することができる機能層である請求項1〜3のいずれかの乗客コンベア用の移動手摺。
  5. 芯体の熱可塑性エラストマー、又は、芯体及び中間層の熱可塑性エラストマーは、リサイクル材を使用した請求項1〜のいずれかの乗客コンベア用の移動手摺。
  6. 抗張体は、移動手摺の水平部分で、芯体の厚み方向におけるスライダーに近い側に設けられている請求項1〜のいずれかの乗客コンベア用の移動手摺。
  7. 芯体用の熱可塑性エラストマーと金属製又は合成繊維製の抗張体を成形機から同時に押出して該抗張体を抱合した断面略C字状の芯体を成形する工程と、前記芯体の熱可塑性エラストマーと同一硬度で透明を含み客先指定色等の所望の色に着色された化粧層用の熱可塑性エラストマーを成形機から押出して断面略C字状の化粧層を成形する工程と、前記芯体及び化粧層と硬度が異なる熱可塑性エラストマーを押出して断面略C字状に成形される中間層を前記芯体と当該芯体の外側の化粧層との間に熱融着させる工程と、前記芯体の内側に布製等のスライダーを熱融着させるとき当該スライダーの両端を前記芯体の両端部裏面側から化粧層側にそれぞれ折り返し当該芯体の端部を包み込むと共に前記化粧層で被覆するように配置する工程を少なくとも具備することを特徴とする乗客コンベア用の移動手摺の製造方法。
  8. 芯体と中間層を同時に押出し成形した後に、化粧層を押出し成形する請求項の乗客コンベア用の移動手摺の製造方法。
  9. 芯体と化粧層及び中間層は、芯体,中間層,化粧層の順に、それぞれ押出し成形される請求項の乗客コンベア用の移動手摺の製造方法。
  10. 芯体と化粧層及び中間層は、それらを形成する熱可塑性エラストマーの共押出しにより同時に成形される請求項の乗客コンベア用の移動手摺の製造方法。
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