JP7409067B2 - 湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物、及び、積層体 - Google Patents

湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物、及び、積層体 Download PDF

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Description

本発明は、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物に関する。
湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、無溶剤であることから環境対応型接着剤として、繊維ボンディング・建材ラミネーションを中心に様々な研究が今日までなされており、産業界でも広く利用されている。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、その主剤であるウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基の湿気硬化により最終的な接着強度を発現するが、様々な基材の貼り合わせにおいて、高い最終接着強度が求められる(例えば、特許文献1を参照。)。その中でも、前記基材としては、特に電子材料の組み立てにおいて、筐体の耐久性や安定性からポリブチレンテレフタレートの利用が増加しつつある。しかしながら、前記ポリブチレンテレフタレートに対する良好な接着性を有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、未だ見出されていないのが実情である。
特開2018-44944号公報
本発明が解決しようとする課題は、ポリブチレンテレフタレートに対し優れた接着性を有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を提供することである。
本発明は、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を原料とするイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(i)を含有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物であって、前記ポリオール(A)が、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)、ポリアクリルポリオール(a2)、結晶性ポリエステルポリオール(a3)、及び、ポリカーボネートポリオール(a4)を含有することを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を提供するものである。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレートへの接着性に優れるものである。よって、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、電子材料の組み立てに用いられる接着剤として特に好適に用いることができる。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、特定のポリオール(A)、及び、ポリイソシアネート(B)を原料とするイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(i)を含有するものである。
前記ポリオール(A)としては、ポリブチレンテレフタレートに対し優れた接着性を有るうえで、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)、ポリアクリルポリオール(a2)、結晶性ポリエステルポリオール(a3)、及び、ポリカーボネートポリオール(a4)を含有することが必須である。
前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)は、ポリオキシエチレン基とポリオキシプロピレン基とを有するポリエーテルポリオールである。このポリオール(a1)を用いることにより、接着剤皮膜が柔軟化し、難接着基材であるポリブチレンテレフタレートに対しても優れた接着性を得ることができる。
前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)としては、例えば、活性水素原子を2個以上有する化合物からなる開始剤と、エチレンオキサイド、及び、プロピレンオキサイドを含むアルキレンオキサイド等とを付加重合することによって製造することができる。具体的には、前記開始剤の存在下に、前記アルキレンオキサイド等を一括混合、またはそれぞれ別々に供給、混合し、反応させることによって製造することができる。
前記開始剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン等を用いることができる。また、前記アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの他に、必要に応じてブチレンオキサイドを併用することができる。
前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)における、オキシエチレン基(EO)とオキシプロピレン基(PO)とのモル比[EO/PO]としては、より一層優れたポリブチレンテレフタレートに対する接着性が得られる点から、5/95~90/10の範囲が好ましく、5/95~50/50の範囲がより好ましい。
前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)の平均官能基(水酸基)数としては、より一層優れたポリブチレンテレフタレートに対する接着性が得られる点から、1.5~3.0の範囲が好ましく、1.5~2.5の範囲がより好ましい。
前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)の数平均分子量としては、より一層優れたポリブチレンテレフタレートに対する接着性が得られる点から、500~10,000の範囲が好ましく、700~7,000の範囲がより好ましい。なお、前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)の使用量としては、より一層優れたポリブチレンテレフタレートに対する接着性が得られる点から、ウレタンプレポリマー(i)を構成する原料中5~50質量%の範囲が好ましく、10~40質量%の範囲がより好ましい。
前記ポリアクリルポリオール(a2)は、優れた耐落下衝撃性を担保するものであり、例えば、水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を必須として含有する(メタ)アクリル化合物の重合物を用いることができる。なお、本発明において、「(メタ)アクリル化合物」とは、メタクリル化合物とアクリル化合物の一方又は両方を示し、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートとアクリレートの一方又は両方を示す。
前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
その他の(メタ)アクリル化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(メタ)アクリル酸アルキルエステル;2,2,2-トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2-(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を有する(メタ)アクリル化合物;イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シジクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等の脂環構造を有する(メタ)アクリル化合物;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のエーテル基を有する(メタ)アクリル化合物;ベンジル(メタ)アクリレート、2-エチル-2-メチル-[1,3]-ジオキソラン-4-イル-メチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどを用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた接着性、及び、耐落下衝撃性が得られる点から、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、メチル(メタ)アクリレート、及び/又は、n-ブチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
前記アクリルポリオール(a2)の数平均分子量としては、より一層優れた耐落下晶析性、及び、接着性が得られる点から、5,000~100,000の範囲が好ましく、10,000~30,000の範囲がより好ましい。なお、前記アクリルポリオール(a2)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記アクリルポリオール(a2)のガラス転移温度としては、より一層優れた耐落下衝撃性、及び、接着性が得られる点から、-50~120℃の範囲が好ましく、-35~80℃の範囲がより好ましい。なお、前記アクリルポリオール(a2)のガラス転移温度は、JIS K 7121-1987に準拠し、DSCにより測定した値を示し、具体的には、示差走査型熱量計装置内に前記ポリアクリルポリオール(a2)を入れ、(Tg+50℃)まで昇温速度10℃/分で昇温した後、3分間保持し、その後急冷し、得られた示差熱曲線から読み取った中間点ガラス転移温度(Tmg)を示す。
前記アクリルポリオール(a2)の使用量としては、より一層優れた耐落下衝撃性、及び、接着性が得られる点から、ウレタンプレポリマー(i)を構成する原料中5~40質量%の範囲が好ましく、10~30質量%の範囲がより好ましい。
前記結晶性ポリエステルポリオール(a3)は、その凝集力により優れた接着性を得るうえで必須の成分であり、例えば、水酸基を有する化合物と多塩基酸との反応物を用いることができる。なお、本発明において、「結晶性」とは、JISK7121:2012に準拠したDSC(示差走査熱量計)測定において、結晶化熱あるいは融解熱のピークを確認できるものを示し、「非晶性」とは、前記ピークを確認できないものを示す。
前記水酸基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも結晶性を高め、より一層優れた接着性が得られる点から、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、及び、デカンジオールからなる群より選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
前記多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記結晶性ポリエステルポリオール(a3)の数平均分子量としては、より一層優れた接着性が得られる点から、500~10,000の範囲が好ましく、1,000~4,000の範囲がより好ましい。なお、前記結晶性ポリエステルポリオール(a3)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記結晶性ポリエステルポリオール(a3)の使用量としては、より一層優れた接着性が得られる点から、ウレタンプレポリマー(i)を構成する原料中5~40質量%の範囲が好ましく、10~30質量%の範囲がより好ましい。
前記ポリカーボネートポリオール(a4)は優れた接着性を担保するものであり、例えば、2個以上の水酸基を有する化合物と炭酸エステル及び/又はホスゲンとの反応物を用いることができる。
前記2個以上の水酸基を有する化合物としては、例えば、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、デカンジオール、カプロラクトン、シクロヘキサンジメタノール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、イソソルビド等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記炭酸エステルとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリカーボネートポリオール(a4)としては、より一層優れた耐落下衝撃性が得られる点から、常温で液状のものが好ましい。なお、本発明において、前記「常温で液状である」とは、前記ポリカーボネートポリオール(a4)が、23℃にて流動性を示す、液状または粘稠状のものを示す。
前記ポリカーボネートジオール(a4)の数平均分子量としては、より一層優れた接着性が得られる点から、500~10,000の範囲が好ましく、700~4,000の範囲がより好ましい。なお、前記ポリカーボネートポリオール(a4)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ポリカーボネートジオール(a4)の使用量としては、より一層優れた接着性が得られる点から、ウレタンプレポリマー(i)を構成する原料中1~15質量%の範囲が好ましく、3~10質量%の範囲がより好ましい。
前記ポリオール(A)は、前記した(a1)~(a4)成分を必須原料として用いるが、必要に応じてその他のポリオールを併用してもよい。
前記その他のポリオールとしては、例えば、前記(a1)以外のポリエーテルポリオール、前記(a3)以外のポリエステルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ダイマージオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いてもよい。
前記ポリイソシアネート(B)としては、例えば、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらの中でも、より一層優れた反応性および接着性が得られる点から、芳香族ポリイソシアネートが好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートがより好ましい。
また、前記ポリイソシアネート(B)の使用量としては、より一層優れた接着性が得られる点から、ウレタンプレポリマー(i)を構成する原料中1~25質量%の範囲が好ましく、5~15質量%の範囲がより好ましい。
前記ウレタンプレポリマー(i)は、前記ポリオール(A)と前記ポリイソシアネート(B)とを反応させて得られるものであり、空気中やウレタンプレポリマーが塗布される筐体や被着体中に存在する水分と反応して架橋構造を形成しうるイソシアネート基をポリマー末端や分子内に有するものである。
前記ウレタンプレポリマー(i)の製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネート(B)の入った反応容器に、前記ポリオール(A)を滴下した後に加熱し、前記ポリイソシアネート(B)の有するイソシアネート基が、前記ポリオール(A)の有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させることによって製造することができる。
前記ウレタンプレポリマー(i)のイソシアネート基含有率(以下、「NCO%」と略記する。)としては、より一層優れた接着性、及び、耐落下衝撃性が得られる点から、1~3質量%の範囲が好ましく、1.3~2質量%の範囲がより好ましい。なお、前記ウレタンプレポリマー(i)のNCO%は、JISK1603-1:2007に準拠し、電位差滴定法により測定した値を示す。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、前記ウレタンプレポリマー(i)を必須成分とするが、必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、粘着付与剤、可塑剤、安定剤、充填材、染料、顔料、蛍光増白剤、シランカップリング剤、ワックス等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
次に、本発明の積層体について説明する。
前記積層体は、少なくとも、基材(i)、及び、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層を有するものである。
前記基材(i)としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン、シクロオレフィン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、脂環式ポリイミド系樹脂、セルロース系樹脂、PC(ポリカーボネート)、PBT(ポリブチレンテレフタラート)、変性PPE(ポリフェニレンエーテル)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、乳酸ポリマー、ABS樹脂、AS樹脂等の樹脂フィルム;MDF、合板、パーチクルボード等の木質基材;不織布、織布、編み物等の繊維基材;ステンレス、アルミニウム、銅、鉄鋼、クロム、亜鉛、ジェラルミン、ダイカスト、これらの合金などの金属基材などを用いることができる。前記基材は、必要に応じて、コロナ処理、プラズマ処理、プライマー処理等が施されていてもよい。これらの中でも、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を用いた場合には、難接着基材として知られているPBT(ポリブチレンテレフタラート)に対しても優れた接着性を発現することができる。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化皮膜を得る方法としては、例えば、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を50~130℃で溶融した後に基材(i)に塗工し、湿気硬化させる方法が挙げられる。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を塗工する方法としては、例えば、ロールコーター、スプレーコーター、T-ダイコーター、ナイフコーター、コンマコーター等を使用する方法が挙げられる。
前記塗工後は、他の基材(i)を更に貼り合わせ、例えば、温度20~80℃、相対湿度50~90%にて0.5~3日間エージングし、最終接着強度を得ることができる。
以上、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレートへの接着性に優れるものである。よって、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、電子材料の組み立てに用いられる接着剤として特に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四つ口フラスコに、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(旭硝子株式会社製「プレミノールPML-5001」、数平均分子量;4,000、EO/POモル比=10/90、平均官能基数;2、以下「EOPO(1)」と略記する。)を23質量部、ポリプロピレングリコール(数平均分子量;2,000、以下「PPG」と略記する。)15質量部、ポリアクリルポリオール(メチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、及び2-ヒドロキシエチルメタクリレートの反応物、数平均分子量;20,000、ガラス転移温度;70℃、以下「Ac(1)」と略記する。)を20質量部、結晶性ポリエステルポリオール(1,6-ヘキサンジオール及びアジピン酸の反応物、数平均分子量;2,000、以下「HG/AA」と略記する。)を22質量部、ポリカーボネートポリオール(旭化成株式会社製「デュラノールT5652」、数平均分子量;2,000、以下「PC(1)」と略記する。)7質量部を仕込み、90℃で加熱することにより、水分含有量が0.05質量%以下となるまで脱水した。
次いで、容器内温度を60℃に冷却後、ジフェニルメタンジジイソシアネート(以下「MDI」と略記する。)13質量部を加え、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有率が一定となるまで約3時間反応させ、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(i-1)を得、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[実施例2]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四つ口フラスコに、EOPO(1)を22質量部、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(三井化学株式会社製「アクトコールED-56」、数平均分子量;2,000、EO/POモル比=8/92、平均官能基数;2、以下「EOPO(2)」と略記する。)を15質量部、Ac(1)を20質量部、HG/AAを22質量部、PC(1)7質量部を仕込み、90℃で加熱することにより、水分含有量が0.05質量%以下となるまで脱水した。
次いで、容器内温度を60℃に冷却後、MDI13質量部を加え、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有率が一定となるまで約3時間反応させ、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(i-2)を得、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[実施例3]
実施例1において、Ac(1)に代えて、ポリアクリルポリオール(n-ブチルアクリレート、n-ブチルメタクリレート、及び2-ヒドロキシエチルメタクリレートの反応物、数平均分子量;7,000、ガラス転移温度;-28.5℃、以下「Ac(2)」と略記する。)を用いた以外は、実施例1と同様にして、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(i-3)を得、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[実施例4]
実施例2において、Ac(1)に代えて、Ac(2)を用いた以外は、実施例2と同様にして、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(i-4)を得、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[実施例5]
実施例1において、HG/AAに代えて、結晶性ポリエステルポリオール(1,6-ヘキサンジオール及びセバシン酸の反応物、数平均分子量;3,500、以下「HG/SEBA」と略記する。)を用いた以外は、実施例1と同様にして、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(i-5)を得、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[実施例6]
実施例2において、HG/AAに代えて、HG/SEBAを用いた以外は、実施例2と同様にして、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(i-6)を得、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[比較例1]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四つ口フラスコに、PPGを36質量部、Ac(1)を20質量部、HG/AAを22質量部、PC(1)を7質量部を仕込み、90℃で加熱することにより、水分含有量が0.05質量%以下となるまで脱水した。
次いで、容器内温度を60℃に冷却後、MDI15質量部を加え、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有率が一定となるまで約3時間反応させ、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(iR-1)を得、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。
[数平均分子量の測定方法]
実施例および比較例において用いたポリオールの数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC-8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-550」
[積層体の作製方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ホットメルトウレタン組成物を110℃に加熱溶融させて、110℃に加熱された直径0.35mmの内径を有するディスペンサーニードル(武蔵エンジニアリング株式会社製ディスペンサー「VAVE MASTER ME-5000VT」)を用いて、吐出圧力:0.3MPa、加工速度50mm/秒にて、中央部に1cm径の穴の開いたPC板(5cm×9cm)上に、1インチの円形で0.15mm厚さになるように塗布して、その上からPBT板(5cm×5cm)を貼り合せた後、温度23℃、湿度50%の恒温恒湿槽中に2時間、及び、24時間放置することにより、初期接着強度、最終接着強度、耐落下衝撃性の測定に用いる積層体を得た。
[接着性の評価方法]
(1)初期接着強度、及び、最終接着強度
得られた積層体のプッシュ強度(N/cm)を、テンシロン(オリエンテック株式会社製テンシロン万能試験機「RTC-1210A」)を使用して、クロスヘッド速度:10mm/分の条件で測定し、初期接着強度(2時間放置後のもの)、及び、最終接着強度(24時間放置後のもの)とした。
(2)耐落下衝撃性
得られた積層体を、デュポン式落下衝撃試験機にてPBT板から撃芯を介して、荷重:100g、高さ:5cmで衝撃を各3回与えPC板の剥がれの発生がなければ+5cmで衝撃を与える条件で、剥がれの有無を目視観察し、剥がれが発生する高さを判断した。
Figure 0007409067000001
Figure 0007409067000002
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレートに対し、優れた接着性を有することが分かった。
一方、比較例1は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)を用いない態様であるが、ポリブチレンテレフタレートに対する接着性(特に、最終接着強度、及び、耐落下衝撃性)が不十分であった。

Claims (5)

  1. ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を原料とするイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(i)を含有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物であって、
    前記ポリオール(A)が、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)、ポリアクリルポリオール(a2)、結晶性ポリエステルポリオール(a3)、及び、ポリカーボネートポリオール(a4)を含有することを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
  2. 前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)における、オキシエチレン基(EO)とオキシプロピレン基(PO)とのモル比[EO/PO]が、5/95~90/10の範囲である請求項1記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
  3. 前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール(a1)の数平均分子量が、500~10,000の範囲である請求項1又は2記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
  4. 少なくとも、基材(i)、及び、請求項1~3のいずれか1項記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層を有することを特徴とする積層体。
  5. 前記基材(i)が、ポリブチレンテレフタレートである請求項4記載の積層体。
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