JP7407055B2 - 天板とシンクの接合方法、天板とシンクの接合構造及び流し台 - Google Patents

天板とシンクの接合方法、天板とシンクの接合構造及び流し台 Download PDF

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Description

本発明は、天板とシンクの接合方法、天板とシンクの接合構造及び流し台に関する。
流し台は、例えば、開口を有する天板の下面にシンクを接合することにより製造される。特許文献1には、シーリング材を介して天板とシンクとを接合する際に、当該シーリング材がシンクの内方に漏れ出ることを抑制するためのテープを天板のシンク取付用の開口の周縁に配置する技術が開示されている。
特開2001-193116号公報
特許文献1では、天板側に配置されているテープにより、シーリング材がシンクの内方に漏れ出ることを抑制している。しかしながら、特許文献1の構成であっても、シーリング材の漏出を防げない場合がある。
図8及び図9は、従来技術における課題を示す説明図である。図8は、シーリング材がシンクの内方に漏出する課題を示している。図8(a)には、開口91aを有する天板91の下面91bに、シンク92の上端部外方へ突出したフランジ93の上面93aを接合する前の様子を示している。天板91の下面91bのうち開口91aの周縁には、自己接着性を有するシリコーンゴム製のテープ94が全周にわたって配置されている。また、天板91の下面91bには、天板91を補強する裏貼材96が接合されている。
フランジ93の上面93aには、ゲル状のシリコーンのシーリング材S1が塗布される。シーリング材S1の塗布は、作業員が手作業で行う場合がある。このため、シーリング材S1の塗布位置P2が、図8(a)に示すように本来の基準位置P1よりも内方にずれたり、シーリング材S1の塗布量が基準量よりも多くなったりすることがある。このような状態で、天板91とシンク92とを接合すると、図8(b)に示すようにシーリング材S1の一部S1aがテープ94を乗り越えて、シンク92の内方へ漏れ出ることがある。
図9は、シーリング材の塗布量が基準量よりも少ない場合の課題を示している。図9(a)に示すように、フランジ93の上面93aに塗布されたシーリング材S2の塗布量が基準量よりも少ないと、テープ94とシーリング材S2との間に空気が残留する。この状態で天板91とシンク92とを接合すると、当該空気の逃げ場がなくなり、矢印AR1に示す経路に沿って当該空気がでてくる。この結果、図9(b)に示すように、シーリング材S2と天板91の下面91bとの間に矢印AR1に示す経路に沿う空洞が生じる。
そして、経年劣化によりテープ94と天板91又はシンク92との間に隙間ができると、矢印AR1に示す経路に沿って水漏れが発生するおそれがある。また、シーリング材S2自体にも多少の空気G1が混入しているため、当該空気G1がシーリング材S2内で密集すると、上記と同様に水漏れが発生するおそれがある。
このような水漏れの発生を確実に防止するために、従来はシーリング材S2を基準量以上に塗布し、図8(b)に示すようにシーリング材S2がシンク93の内方に漏れ出た場合には、漏れ出た部分S1aを作業員が拭き取る等の清掃作業により除去していた。漏れ出た部分S1aを除去するために、シーリング材S2としては硬化時間が長い(例えば、1時間以上)材料を用いる必要がある。このため、天板91とシンク92を接合する際には、当該硬化時間の間、天板91とシンク92を固定した状態で静置する必要があり、流し台の生産時間のボトルネックとなっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、天板とシンクとの間の防水性を確保しつつ、より短い時間で天板とシンクとを接合することを目的とする。
(1)本発明に係る天板とシンクの接合方法は、開口を有する天板の下面に、シンクの上端部外方へ突出したフランジの上面を接合する、天板とシンクの接合方法であって、前記下面のうち前記開口の周縁に接着テープを全周にわたって配置する第1配置工程と、前記上面に防水テープを全周にわたって配置する第2配置工程と、前記上面のうち前記防水テープの外周側に、流動性を有する未硬化の接着剤を塗布する塗布工程と、前記上面のうち前記防水テープの内周側に前記接着テープが配置するように、前記下面と前記上面とを接合する接合工程と、を備える、天板とシンクの接合方法である。
接合工程において、接着剤がシンクの内方に漏出するには、防水テープが下面と接着し、又は接着テープが上面と接着するよりも前に、接着剤が防水テープ及び接着テープを乗り越えてシンクの内方に到達する必要がある。防水テープ及び接着テープは、それぞれ上面及び下面に接着された状態で接合工程が行われるため、接着剤がシンクの内方に到達するための経路は、接着テープのみを用いる従来例と比べて長くなる。このため、接着剤がシンクの内方へ漏出することをより確実に防止することができる。
そして、従来は、シンクの内方に接着剤が漏れ出た場合に漏れ出た部分を除去するために、硬化時間が長い接着剤を用いる必要があった。これに対し、本発明に係る接合方法によれば、接着剤がシンクの内方へ漏出することをより確実に防止することができるため、硬化時間の短い接着剤を用いることができる。これにより、天板とシンクを固定した状態で静置する時間を従来よりも短くすることができ、流し台の生産性を向上することができる。
また、本発明に係る接合方法により製造される天板とシンクの接合構造によれば、防水テープが配置されているため、天板の下面又はフランジの上面と接着剤との間に空洞が生じる場合や、接着剤に混入した空気が接着剤内で密集して接着剤内に空洞が生じる場合に、経年劣化により接着テープと天板又はシンクとの間に隙間が生じたとしても、防水テープによりシンクからの水漏れを防止することができる。
特に、防水テープは、接着テープの外周側であり、かつ接着剤の内周側に配置されている。すなわち、防水テープは、接着テープ及び接着剤よりも外気に触れにくい位置に配置されている。このため、防水テープの劣化を防止することができ、より確実にシンクからの水漏れを防止することができる。以上により、天板とシンクとの間の防水性を確保しつつ、より短い時間で天板とシンクとを接合することができる。
(2)好ましくは、前記塗布工程において、前記接着剤の前記上面からの高さが前記防水テープの高さよりも低くなるように、前記上面に前記接着剤を塗布し、前記接合工程において、前記下面と前記上面とを平行な状態で近接させることで、前記防水テープを前記接着剤よりも先に前記下面に接触させた後、前記防水テープが弾性変形している間に前記接着剤を前記下面に接触させる。このように構成することで、接着剤がシンクの内方へ漏出することをより確実に防止することができる。
(3)好ましくは、前記下面のうち前記接着テープの外周側に、前記接着剤を塗布する第2塗布工程をさらに備え、前記接合工程は、前記上面に塗布された前記接着剤が、前記下面に塗布された前記接着剤の内周側に配置するように、前記下面と前記上面とを接合する。
このように構成することで、接合後に接着剤を水平方向に均一に位置させることができるため、天板とシンクとをより確実に接合することができる。また、接着剤の塗布量を2箇所に分散することができるため、天板側の接着剤及びシンク側の接着剤の高さを低くすることができる。この結果、接合工程において防水テープが下面と接した後に天板側の接着剤及びシンク側の接着剤が下面及び上面により押しつぶされるようにすることができる。これにより、接着剤がシンクの内方へ漏出することをより確実に防止することができる。
(4) 好ましくは、前記防水テープの前記下面と前記上面とが向かい合う方向の弾性は、前記接着テープの前記方向の弾性よりも大きく、前記接合工程前において、前記防水テープの前記上面からの高さは、前記接着テープの前記下面からの高さよりも高い。
このように構成することで、接着テープがフランジの上面に接触するよりも先に、防水テープを天板の下面に接触させることができる。これにより、接着剤のシンク内方への漏出をより確実に防止することができる。
(5)好ましくは、前記接着剤のセットタイムは50分以内である。このように構成することで、天板とシンクを固定した状態で静置する時間を従来よりも短くすることができ、流し台の生産性を向上することができる。
(6)本発明に係る天板とシンクの接合構造は、開口を有する天板の下面に、シンクの上端部外方に突出したフランジの上面を接合する天板とシンクの接合構造であって、前記下面のうち前記開口の周縁に、全周にわたって配置されている接着テープと、前記接着テープの外周側に全周にわたって配置されている防水テープと、前記防水テープの外周側に配置されている接着剤と、を備え、前記シンクは、前記下面と前記上面との間に、前記接着テープ、防水テープ及び前記接着剤を挟んだ状態で前記天板に接合されている、天板とシンクの接合構造である。
このように構成することで、天板の下面又はフランジの上面と接着剤との間に空洞が生じる場合や、接着剤に混入した空気が接着剤内で密集して接着剤内に空洞が生じる場合に、経年劣化により接着テープと天板又はシンクとの間に隙間ができたとしても、防水テープによりシンクからの水漏れを防止することができる。
特に、防水テープは、接着テープの外周側であり、かつ接着剤の内周側に配置されている。すなわち、防水テープは、接着テープ及び接着剤よりも外気に触れにくい位置に配置されている。このため、防水テープの劣化を防止することができ、より確実にシンクからの水漏れを防止することができる。
(7)本発明に係る流し台は、上記(6)に記載の天板とシンクの接合構造を備える流し台である。本発明の流し台によれば、上記(6)と同様の作用効果を奏する。
本発明によれば、天板とシンクとの間の防水性を確保しつつ、より短い時間で天板とシンクとを接合することができる。
実施形態に係る流し台の一部を示す斜視図である。 図1のII-II矢視断面図である。 実施形態に係る天板とシンクの接合方法を示すフローチャートである。 実施形態に係るシンク側テープ配置工程の様子を示す説明図である。 実施形態に係る天板側テープ配置工程の様子を示す説明図である。 実施形態に係る接合工程の様子を示す説明図である。 実施形態に係る接合工程の様子を示す説明図である。 従来技術における課題を示す説明図である。 従来技術における課題を示す説明図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。以下の実施形態では、例えば台所の流し台として用いられる天板とシンクの接合構造及び接合方法について説明する。なお、本発明の天板とシンクの接合構造は、流し台の他、洗面台に適用してもよい。
<流し台の全体構成>
図1は、実施形態に係る流し台の一部を示す斜視図である。流し台1は、天板2と、シンク3と、を備える。天板2は、平板状の天板本体21と、天板本体21の前側(図1の左下側)から下方に折り曲げられて形成されている前垂れ22とを有する。以下の説明では、天板2のうち前垂れ22が位置する方向を「前側」と称し、その反対側(図1の右上側)を「後側」と称する。天板本体21には、シンク3を取り付けるための開口21aが板厚方向に貫通して形成されている。また、天板本体21には、図示省略する給水管を取り付けるための開口21cが板厚方向に貫通して形成されている。なお、天板2は、少なくとも天板本体21及び開口21aを備えていればよい。開口21cは、シンク3側に設けられていてもよい。
シンク3は、矩形箱状に形成されたシンク本体31と、シンク本体31の四方の各側壁の上端部から水平方向の外方に突出するように一体形成された複数のフランジ32とを有する。シンク本体31の底面の中央付近には排水口31aが形成されている。各フランジ32の上面32aは、開口21aをシンク3が下方から塞ぐように、天板本体21の下面21b(図2)に接合される。なお、フランジ32は、シンク本体31とは別体として設けられていてもよい。
天板2は、例えば人造大理石、クォーツ(天然水晶)を含む人造石、天然石、セラミック、又はステンレスにより形成されている。シンク3は、例えば人造大理石、又はステンレスにより形成されている。人造大理石には、例えば、アクリル人造大理石、アクリル系人造大理石、ポリエステル系人造大理石、又はエポキシ系人造大理石等が含まれる。
<天板とシンクの接合構造>
図2は、図1のII-II矢視断面図である。図2は、天板2とシンク3の接合構造4(より具体的には、天板本体21とフランジ32の接合構造4)を示している。以下、天板本体21に対する前側のフランジ32の接合構造4について説明する。なお、天板本体21に対する後側、右側(図2の紙面奥側)及び左側(図2の紙面手前側)の接合構造4及びその周辺の構造は、前側の接合構造4及びその周辺の構造と同様であるため、説明を省略する。
接合構造4は、接着テープ41と、防水テープ42と、接着剤43とを備える。シンク3は、フランジ32の上面32aと天板本体21の下面21bとの間に、接着テープ41と、防水テープ42及び接着剤43を挟んだ状態で、天板2に接合されている。接着テープ41と、防水テープ42及び接着剤43は、この順に内周側(シンク3の内方)から外周側(シンク3の外方)へ並んだ状態で配置されている。
接着テープ41は、未硬化時に流動性がなく、自己接着性を有するシリコーンゴム組成物を含むテープである。防水テープ42は、防水性を有する基材と、当該基材の片面又は両面に貼付されている粘着剤と、を有する。防水テープ42の基材は、例えば合成ゴム(具体的には、クロロプレンゴム、発泡ゴム等)である。粘着剤は、例えばアクリル系粘着剤である。防水テープ42は、例えば日本発条株式会社製のスーパーシート(商品名)である。防水テープ42において、フランジ32の上面32aと天板本体21の下面21bとが向かい合う方向(鉛直方向)における弾性(クッション性)は、当該方向の接着テープ41の弾性よりも高い。
接着剤43は、未硬化時に流動性を有し、セットタイム(すなわち、硬化時間)が50分以内の接着剤である。ここで、セットタイムは、5kgの引張荷重に対して接着破壊が生じなくなるまでの張り合わせ後の経過時間であり、試験方法は例えばJIS規格(JIS K 6861:α-シアノアクリレート系接着剤の試験方法)に準じる。
また、接着剤43は、硬化後に所定以上の弾性を有する。すなわち、接着剤43は、いわゆる弾性接着剤である。ここで、天板2とシンク3は異種材料となる場合が多く、天板2とシンク3との熱膨張差により、天板2とシンク3との隙間の形状が変化しやすい。接着剤43が硬化後にも所定以上の弾性を有するように構成することで、温度変化などにより天板2とシンク3との隙間の形状が変化する場合であっても、天板2とシンク3との間において接着剤43が変形するため、接着剤43が天板2及びシンク3から剥離することを防止することができる。
接着剤43は、具体的には、アクリル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、アクリル変性シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤、ホットメルト接着剤、ポリエステル系接着剤、又はウレタン系接着剤である。接着剤43は、より具体的には、例えばセメダイン株式会社製のスーパーX、メタルロック若しくはハイスーパー30(いずれも商品名)、MRC・デュポン株式会社製のコーリアン(登録商標)シーム接着剤、又は東亜合成株式会社製のアロンアルフア(登録商標)MA-50Eである。なお、接着剤43は、上記したもの以外を用いてもよい。
次に、接合構造4の周辺の構造について説明する。周辺の構造としては、接合補強材5と、天板補強材6(裏貼材)と、押さえ部材7とを含む。天板補強材6は、天板本体21の下面21bのうち、フランジ32が接合される領域よりも外方に接合されている。天板補強材6は、例えば合成樹脂であり、天板本体21を補強する。
押さえ部材7は、天板本体21に接合されたフランジ32を天板本体21側へ押さえつけるための部材である。押さえ部材7は、金具71と、ネジ72とを有する。押さえ部材7は、金具71によりフランジ32の下面32b(上面32aの反対側の面)を押さえている状態で、ネジ72を天板補強材6へ固定することで、フランジ32を天板本体21側へ押さえつける。
接合補強材5は、天板2とシンク3の接合を補強するための部材である。接合補強材5は、例えばウレタン樹脂であり、フランジ32を下面32bから包むように、フランジ32の全周にわたって充填されている。
本実施形態に係る天板2とシンク3の接合構造4によれば、防水テープ42が配置されているため、天板2の下面21b又はフランジ32の上面32aと接着剤43との間に空洞が生じる場合や、接着剤43に混入した空気が接着剤43内で密集して接着剤43内に空洞が生じる場合に、経年劣化により接着テープ41と天板2又はシンク3との間に隙間ができたとしても、防水テープ42によりシンク3からの水漏れを防止することができる。
特に、防水テープ42は、接着テープ41の外周側であり、かつ接着剤43の内周側に配置されている。すなわち、防水テープ42は、接着テープ41及び接着剤43よりも外気に触れにくい位置に配置されている。このため、防水テープ42の劣化を防止することができ、より確実にシンク3からの水漏れを防止することができる。
<天板とシンクの接合方法>
図3は、天板2とシンク3の接合方法を示すフローチャートである。図3を参照しながら、天板2とシンク3の接合方法を説明する。本実施形態に係る接合方法は、開口21aを有する天板21の下面21bに、シンク3の上端部外方へ突出したフランジ32の上面32aを接合する、天板2とシンク3の接合方法である。
本実施形態に係る接合方法は、天板2に接着テープ41を配置し(天板側テープ配置工程ST11)、接着テープ41の外周側に接着剤43aを塗布する(天板側塗布工程ST12)工程と、シンク3に防水テープ42を配置し(シンク側テープ配置工程ST21)、防水テープ42の外周側に接着剤43bを塗布する(シンク側塗布工程ST22)工程と、を行った後に、天板2とシンク3とを接合する(接合工程ST31)。
ここで、天板側テープ配置工程ST11(本発明の「第1配置工程」)及び天板側接着剤塗布工程ST12(本発明の「第2塗布工程」)は、適宜「天板側工程」と総称する。また、シンク側テープ配置工程ST21(本発明の「第2配置工程」)及びシンク側接着剤塗布工程ST22(本発明の「塗布工程」)は、適宜「シンク側工程」と総称する。天板側工程とシンク側工程は、複数の作業員により並行して行ってもよいし、1人又は複数の作業員により天板側工程又はシンク側工程の一方を先に行い、他方を後に行ってもよい。
図4は、シンク側工程の様子を示す説明図である。図4(a)は、シンク側テープ配置工程ST21の終了時の様子を示すシンク3の斜視図である。図4(b)は、シンク側接着剤塗布工程ST22の終了時の様子を示す断面図である。図4(b)は、図4(a)の矢印IVの切断線により切断した断面図を部分的に示している。
図4(a)を参照する。本実施形態において、防水テープ42は、基材と、当該基材の片面に貼付されている粘着剤とを有する。フランジ32に配置される前の防水テープ42は、片面の粘着剤が保護フィルム42aで覆われている。シンク側テープ配置工程ST21では、片面側の保護フィルム42aを剥離して、防水テープ42をフランジ32の上面32aに、全周にわたって貼り付ける。防水テープ42は、天板2の開口21aの周縁よりも一回り大きい形状を有する。例えば、開口21aが長方形状の場合、防水テープ42は長方形状を有し、その短辺及び長辺の長さは、当該周縁の短辺及び長辺の長さよりも長い。
図4(b)を参照する。シンク側接着剤塗布工程ST22では、防水テープ42の外周側に隣接する位置に、流動性を有する未硬化の接着剤43bを塗布する。ここで、接着剤43bの上面32aからの高さh2は、防水テープ42の上面32aからの高さh1(基材及び粘着剤を含む高さ)よりも低くなるように、上面32aに塗布される。例えば、作業員が、チューブのノズルから接着剤43bを押し出して、上面32aに接着剤43bを塗布する場合には、ノズルから押し出された接着剤43bの径が高さh1よりも小さくなるように、ノズルの直径及びチューブへ掛ける押出力を調節する。
作業員は、接着剤43bを上面32aに塗布する際、防水テープ42を目印とすることができるため、手作業により接着剤43bを塗布する場合であっても、より正確な塗布位置に接着剤43bを塗布することができる。
図5は、天板側工程の様子を示す説明図である。具体的には、図5は、天板2の下面21b側を斜め上から見た斜視図であり、天板側テープ配置工程ST11の終了時の様子を示す。図5において、天板補強材6は図示省略している。天板2に配置される前の接着テープ41は、片面が保護フィルム41aで覆われている。天板側テープ配置工程ST11では、片面側の保護フィルム41aを剥離して、接着テープ41を天板本体21の下面21bのうち開口21aの周縁に、全周にわたって貼り付ける。
ここで、接着テープ41の下面21bからの高さh3は、防水テープ42の上面32aからの高さh1(図4)よりも低い。すなわち、接着テープ41の高さh3よりも防水テープ42の高さh1が高くなるように、接着テープ41及び防水テープ42のサイズを選定する。
その後、天板側接着剤塗布工程ST12では、接着テープ41の外周側に隣接する位置に、流動性を有する未硬化の接着剤43aを塗布する。ここで、接着剤43aは、例えば天板補強材6(図6参照)の内周側に隣接する位置に塗布される。作業員は、接着剤43aを下面21bに塗布する際、天板補強材6を目印とすることができるため、手作業により接着剤43aを塗布する場合であっても、より正確な塗布位置に接着剤43aを塗布することができる。
図6は、接合工程ST31の接合直前の様子を示す説明図である。図6は、図5の矢印VIの切断線により切断した天板2の部分断面図にシンク3の部分断面図を加えた断面図である。天板側工程及びシンク側工程の後、接合工程ST31を行う。接合工程ST31では、はじめに天板2の下面21bを上方に向け、シンク3の上面32aを下方に向けた状態で、天板2とシンク3とを対向させる。
この状態で、防水テープ42の内周側に接着テープ41が配置するように、天板2とシンク3との水平方向の位置決めを行う。例えば、天板補強材6を目印とし、天板補強材6の内周側にフランジ32が収まるように、水平方向の位置決めを行う。ここで、接着剤43aは天板補強材6の内周側に隣接する位置に塗布され、接着剤43bは防水テープ42の外周側に隣接する位置に塗布されている。また、天板補強材6の内周側は、フランジ32よりも外周側(すなわち、防水テープ42の外周側端部よりも外周側)に位置する。このため、上記のように天板2とシンク3との水平方向の位置決めを行うと、図6に示すように、上面32aに塗布された接着剤43bが、下面21bに塗布された接着剤43aの内周側に配置する状態となる。
そして、下面21bと上面32aとを平行な状態に維持しながら、シンク3を矢印AR2の方向へ移動させることで天板2とシンク3とを近接させる。防水テープ42の高さh1は、接着剤43bの高さh2よりも高いため、天板2とシンク3とが矢印AR2の方向に近接していくと、接着剤43bよりも先に防水テープ42(具体的には、防水テープ42の粘着剤)が下面21bと接触する。
また、防水テープ42の高さh1は、接着テープ41の高さh3よりも高いため、天板2とシンク3とが矢印AR2の方向に近接していくと、接着テープ41が上面32aと接触するよりも先に防水テープ42が下面21bと接触する。そして、防水テープ42(具体的には、防水テープ42の基材)が下面21bと上面32aとに挟まれて弾性変形している間に、接着テープ41が上面32aに接触し、接着剤43bが下面21bに接触する。
図7は、接合工程ST31の接合後の様子を示す説明図である。図7は、図6と同じ部分の断面図を示している。硬化前において流動性を有する接着剤43a、43bは、下面21bと上面32aとに挟まれることで流動し、互いに合流して接着剤43となる。接着剤43は、下面21b、上面32a、防水テープ42の外周側及び天板補強材6により囲まれている空間を満たし、下面21bと上面32aとを接着する。
以上の接合工程ST31の後、図2に示すように、金具71によりシンク3を天板2へ押さえつけ、ネジ72により金具71と天板補強材6とを固定することで、天板2とシンク3とを固定する。そして、接合補強材5(ウレタン樹脂)をフランジ32の全周に充填し、接着剤43が硬化するまで天板2とシンク3を静置する。以上により、本実施形態に係る天板2とシンク3の接合構造4が製造される。
ここで、接着剤43の内周側には、防水テープ42と接着テープ41が位置している。そして、接合工程ST31の開始時点で防水テープ42はフランジ32の上面32aと既に接着しており、接合工程ST31において天板2の下面21bと接着する。また、接合工程ST31の開始時点で接着テープ41は天板2の下面21bと既に接着しており、接合工程ST31においてフランジ32の上面32aと接着する。
すなわち、接合工程ST31において、接着剤43がシンク3の内方に漏出するには、防水テープ42が下面21bと接着し、又は接着テープ41が上面32aと接着するよりも前に、図7の矢印AR3で示す経路を通ってシンク3の内方に到達する必要がある。当該経路は、従来(例えば、接着テープのみを用いていた特許文献1の場合)と比べて長いため、接着剤43がシンク3の内方へ漏出することをより確実に防止することができる。
さらに、本実施形態において、防水テープ42の高さh1は接着剤43bの高さh2よりも高いため、接合工程ST31において防水テープ42は接着剤43bよりも先に下面21bと接触する。これにより、接着剤43がシンク3の内方へ漏出することをより確実に防止することができる。
また、本実施形態において、防水テープ42の高さh1は接着テープ41の高さh3よりも高いため、接合工程ST31において防水テープ42は接着テープ41が上面32aと接触するよりも先に下面21bと接触する。これにより、接着テープ41のみを用いる場合と比べて、接着剤43のシンク3内方への漏出をより確実に防止することができる。
特に、接着テープ41は、性質上、高さh3を高くすると上面32aと下面21bとの間でつぶれにくくなる(弾性が低くなる)ため、高さh3を高くすると必要な接着剤43の量も多くなり、その分だけ接着剤43がシンク3の内方に漏出しやすくなるおそれがある。このため、接着テープ41の高さh3を高くすることによる接着剤43のシンク3内方への漏出を堰き止める効果は低い。これに対し、防水テープ42は、例えば発泡ゴム等を基材に含むため、接着テープ41よりも高い弾性を有する。これにより、防水テープ42の高さh1を高くしても、接合工程ST31の際に、上面32aと下面21bとの間で防水テープ42がつぶれるため、必要な接着剤43の量を少なくしつつ、防止テープ42の高さh1を高くすることができる。その結果、接着剤43のシンク3内方への漏出をより確実に防止することができる。
また、本実施形態において、接着剤43は、天板2の下面21b側(接着剤43a)とシンク3の上面32a側(接着剤43b)の2つの領域に塗布し、接合工程ST31において上面32aに塗布された接着剤43bが、下面21bに塗布された接着剤43aの内周側に配置するように、下面21bと上面32aとを接合する。このように構成することで、接合後に接着剤43を水平方向に均一に位置させることができるため、天板2とシンク3とをより確実に接合することができる。
また、接着剤43の塗布量を2箇所に分散することができるため、接着剤43a及び接着剤43bの高さを低くすることができ、接合工程ST31において防水テープ42が下面21bと接した後に接着剤43a及び接着剤43bが下面21b及び上面32aにより押しつぶされるようにすることができる。これにより、接着剤43がシンク3の内方へ漏出することをより確実に防止することができる。
特に、接着剤43aの内周側に接着剤43bが配置するように構成することで、接合工程ST31において接着剤43bが防水テープ42と下面21bとの隙間に到達することをより確実に防止することができるため、接着剤43がシンク3の内方へ漏出することをより確実に防止することができる。
従来は、シンクの内方に接着剤が漏れ出た場合に漏れ出た部分を除去するために、セットタイムの長い接着剤を用いる必要があった。これに対し、本実施形態に係る接合方法によれば、接着剤43がシンク3の内方へ漏出することをより確実に防止することができるため、セットタイムの短い(例えば、10分以内)接着剤43を用いることができる。これにより、天板2とシンク3を固定した状態で静置する時間を従来よりも短くすることができ、流し台の生産性を向上することができる。
以上により、本実施形態に係る接合方法によれば、天板2とシンク3との間の防水性を確保しつつ、より短い時間で天板2とシンク3とを接合することができる。
なお、今回開示した実施形態は例示であって制限的なものではない。例えば、上記の実施形態では、天板2側に接着剤43aを塗布し、シンク3側に接着剤43bを塗布することで、接着剤43を分割塗布しているが、接着剤43はシンク3側にのみ塗布されるように構成してもよい。すなわち、接着剤43aを塗布せず、接着剤43bのみを塗布するように構成してもよい。
また、本発明の権利範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の構成と均等の範囲内での全ての変更が含まれる。
1 流し台 2 天板 21 天板本体
21a 開口 21b 下面 22 前垂れ
3 シンク 31 シンク本体 31a 排水口
32 フランジ 32a 上面 32b 下面
4 接合構造 41 接着テープ 41a 保護フィルム
42 防水テープ 42a 保護フィルム 43 接着剤
43a (天板側)接着剤 43b (シンク側)接着剤 5 接合補強材
6 天板補強材 7 押さえ部材 71 金具
72 ネジ 91 天板 92 シンク
93 フランジ S1、S2 シーリング材

Claims (7)

  1. 開口を有する天板の下面に、シンクの上端部外方へ突出したフランジの上面を接合する、天板とシンクの接合方法であって、
    前記下面のうち前記開口の周縁に接着テープを全周にわたって配置する第1配置工程と、
    前記上面に防水テープを全周にわたって配置する第2配置工程と、
    前記上面のうち前記防水テープの外周側に、流動性を有する未硬化の接着剤を塗布する塗布工程と、
    前記上面のうち前記防水テープの内周側に前記接着テープが配置するように、前記下面と前記上面とを接合する接合工程と、
    を備える、天板とシンクの接合方法。
  2. 前記塗布工程において、前記接着剤の前記上面からの高さが前記防水テープの高さよりも低くなるように、前記上面に前記接着剤を塗布し、
    前記接合工程において、前記下面と前記上面とを平行な状態で近接させることで、前記防水テープを前記接着剤よりも先に前記下面に接触させた後、前記防水テープが弾性変形している間に前記接着剤を前記下面に接触させる、
    請求項1に記載の天板とシンクの接合方法。
  3. 前記下面のうち前記接着テープの外周側に、前記接着剤を塗布する第2塗布工程をさらに備え、
    前記接合工程は、前記上面に塗布された前記接着剤が、前記下面に塗布された前記接着剤の内周側に配置するように、前記下面と前記上面とを接合する、
    請求項1又は請求項2に記載の天板とシンクの接合方法。
  4. 前記防水テープの前記下面と前記上面とが向かい合う方向の弾性は、前記接着テープの前記方向の弾性よりも大きく、
    前記接合工程前において、前記防水テープの前記上面からの高さは、前記接着テープの前記下面からの高さよりも高い、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の天板とシンクの接合方法。
  5. 前記接着剤のセットタイムは50分以内である、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の天板とシンクの接合方法。
  6. 開口を有する天板の下面に、シンクの上端部外方に突出したフランジの上面を接合する天板とシンクの接合構造であって、
    前記下面のうち前記開口の周縁に、全周にわたって配置されている接着テープと、
    前記接着テープの外周側に全周にわたって配置されている防水テープと、
    前記防水テープの外周側に配置されている接着剤と、
    を備え、
    前記シンクは、前記下面と前記上面との間に、前記接着テープ、防水テープ及び前記接着剤を挟んだ状態で前記天板に接合されている、天板とシンクの接合構造。
  7. 請求項6に記載の天板とシンクの接合構造を備える流し台。
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