以下に、本開示の情報処理方法、情報処理装置及びプログラムについて、その実施形態を示す図面に基づいて説明する。
保険商品を販売する保険会社の業務を支援するための情報処理システムについて説明する。本実施形態の情報処理システムでは、保険の契約申込、保険金又は給付金等の保険に係る金銭の請求等、保険に関する手続きを行う際に必要なユーザの情報を入力するための入力フォームを生成する業務を支援することが可能である。また、本実施形態の情報処理システムでは、生成した入力フォームを介して入力されたユーザの情報から保険料、保険金又は給付金等、保険に係る金銭の金額(見積り額)を算出する業務を支援することが可能である。なお、以下では、保険金及び給付金をまとめて保険金と呼ぶ場合がある。
図1は情報処理システムの構成例を示す模式図である。本実施形態の情報処理システムは、入力フォーム生成用サーバ10、保険見積用サーバ20、保険会社用端末30及び契約者用端末40等を含み、これらの装置は、インターネット等のネットワークNに接続され、ネットワークNを介して情報の送受信を行うことができる。入力フォーム生成用サーバ10及び保険見積用サーバ20は、例えば保険会社の業務を支援する会社のサーバであるが、保険会社のサーバであってもよい。また、入力フォーム生成用サーバ10及び保険見積用サーバ20は、1つのサーバで構成されていてもよいが、本実施形態では説明を明確にするために各別のサーバとして説明する。
入力フォーム生成用サーバ10及び保険見積用サーバ20はそれぞれ、種々の情報処理及び情報の送受信が可能な情報処理装置であり、例えばサーバコンピュータ又はパーソナルコンピュータを用いて構成される。入力フォーム生成用サーバ10及び保険見積用サーバ20はそれぞれ、複数台設けられて分散処理する構成でもよく、1台のサーバ内に設けられた複数の仮想マシンによって実現されていてもよく、クラウドサーバを用いて実現されていてもよい。保険会社用端末30は、保険商品の開発及び販売等を行う保険会社の端末であり、複数台設けられていてもよい。契約者用端末40は、保険の契約を検討しているユーザ、保険を契約済みのユーザ等の端末であり、複数台設けられている。なお、本実施形態では、契約を検討中のユーザ及び契約済みのユーザをまとめて契約者と呼ぶ。保険会社用端末30及び契約者用端末40はそれぞれ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等の情報処理装置を用いて構成されるが、専用の端末によって構成されていてもよい。
本実施形態の情報処理システムにおいて、保険会社の担当者は、保険会社用端末30を用いて入力フォーム生成用サーバ10にアクセスし、入力フォーム生成用サーバ10が提供するサービスを利用して、保険の契約申込、保険料又は保険金の見積りの請求、保険金の請求等、保険に関する手続きを行う際に必要なユーザ(契約者)の情報を入力するための入力フォームを生成することができる。また、契約者は、契約者用端末40を用いて保険見積用サーバ20にアクセスし、保険見積用サーバ20が提供するサービスを利用して、保険に係る金銭(保険料、保険金)の見積り額を取得することができる。なお、保険会社の担当者も、保険会社用端末30を用いて、保険見積用サーバ20が提供するサービスを利用することが可能であり、保険見積用サーバ20から保険に係る金銭の見積り額を取得することができる。
図2は入力フォーム生成用サーバ10の内部構成例を示すブロック図である。入力フォーム生成用サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、読み取り部16等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、又はGPU(Graphics Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを有する。制御部11は、記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pを適宜実行することにより、入力フォーム生成用サーバ10が行うべき種々の情報処理及び制御処理等を行う。記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等を含む。記憶部12は、制御部11が実行する制御プログラム12P及び制御プログラム12Pの実行に必要な各種のデータ等を予め記憶している。また記憶部12は、制御部11が制御プログラム12Pを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。なお、入力フォーム生成用サーバ10はウェブサーバとしての機能を有しており、記憶部12は、入力フォームの生成処理を支援するための入力フォーム生成サイト12Sを記憶している。更に記憶部12は、後述する項目テーブル12a、validatorテーブル12b、入力欄テーブル12c等を記憶しており、これらのテーブルは入力フォームの生成処理に用いられる。項目テーブル12a、validatorテーブル12b、入力欄テーブル12cは、入力フォーム生成用サーバ10に接続された他の記憶装置に記憶されていてもよく、入力フォーム生成用サーバ10が通信可能な他の記憶装置に記憶されていてもよい。
通信部13は、有線通信又は無線通信によって、ネットワークNに接続するための通信モジュールであり、ネットワークNを介して他の装置との間で情報の送受信を行う。入力部14は、ユーザによる操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部11へ送出する。表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11からの指示に従って各種の情報を表示する。入力部14及び表示部15は一体として構成されたタッチパネルであってもよい。
読み取り部16は、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード等を含む可搬型記憶媒体1aに記憶された情報を読み取る。記憶部12に記憶される制御プログラム12P及び各種のデータは、制御部11が読み取り部16を介して可搬型記憶媒体1aから読み取って記憶部12に記憶してもよい。また、記憶部12に記憶される制御プログラム12P及び各種のデータは、制御部11が通信部13を介して他の装置からダウンロードして記憶部12に記憶してもよい。
図3は入力フォーム生成用サーバ10が記憶するテーブル12a~12cの構成例を示す模式図である。図3Aは項目テーブル12aを、図3Bはvalidatorテーブル12bを、図3Cは入力欄テーブル12cをそれぞれ示す。項目テーブル12aは、入力フォームに用いる入力項目として予め用意された項目に関する情報を記憶する。図3Aに示す項目テーブル12aは、項目ID列、項目名列、情報の種類列、入力欄のタイプ列等を含み、項目IDに対応付けて各項目の情報を記憶する。項目ID列は、予め用意された各項目を識別するための識別情報(項目ID)を記憶し、項目名列は各項目に付けられた名称を記憶する。情報の種類列は、各項目として入力される情報の種類、具体的には、情報の種類を示す識別子を記憶する。入力欄のタイプ列は、各項目の情報が入力される入力欄のタイプ、具体的には、入力欄のタイプに割り当てられた識別情報(タイプ名)を記憶する。項目テーブル12aに記憶される項目IDは、各項目の情報が登録される際に、制御部11によって発行されて記憶される。項目テーブル12aに記憶される他の情報(各項目の情報)は、制御部11が例えば入力部14を介して取得した場合に制御部11によって記憶される。なお、各項目の情報は、変更可能であってもよく、例えば制御部11が入力部14を介して変更指示を取得した場合に制御部11によって変更される。上述した構成により、項目テーブル12aには、各入力項目について、項目名と、入力される情報の種類と、情報の入力を受け付ける入力欄のタイプとが対応付けて記憶される。項目テーブル12aは、各項目に対応する情報の種類及び入力欄のタイプが登録されていれば、図3Aに示す構成に限定されない。
validatorテーブル12bは、情報の種類を示す識別子と、各識別子(各種類)に設定されているvalidatorデータとを対応付けて記憶する。validatorデータは、バリデーション機能を実現するための関数であり、情報の種類毎に予め設定されている。validatorデータは、例えば入力項目に対して入力可能な文字数、入力可能な数値の範囲等を定義するものであり、また、入力項目に対して入力された入力情報を第2の入力情報に変換する変換規則(変換ルール、情報変換規則)を定義するものである。例えば、生年月日の入力項目に対して年月日が入力された場合に、入力された年月日の情報を現在の年齢又は所定日時(例えば保険の契約予定日)における年齢等(第2の情報)に変換する変換規則を定義することができる。
入力欄テーブル12cは、各種の入力欄と、各入力欄に割り当てられた識別情報(タイプ)とを対応付けて記憶する。入力欄は例えば、年月日を入力するための入力欄、氏名(姓及び名)を入力するための入力欄、電話番号を入力するための入力欄、住所を入力するための入力欄、性別を入力するための入力欄、病気又はケガの種類を入力するための入力欄、傷病名を入力するための入力欄等、種々の情報を入力するための入力欄を含む。このような各入力欄は、入力される情報の種類に応じて、テキストデータを入力できるテキストフォーム、複数の選択肢から任意の1つを選択できるラジオボタン、画像をアップデートできる画像フォーム等によって構成されている。本実施形態の入力フォーム生成用サーバ10では、上述した構成の項目テーブル12a、validatorテーブル12b及び入力欄テーブル12cによって、予め用意された入力項目について、各入力項目に対応するvalidatorデータ及び入力欄が設定されることになる。
図4は保険見積用サーバ20の内部構成例を示すブロック図である。保険見積用サーバ20は、制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、表示部25、読み取り部26等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。保険見積用サーバ20の制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、表示部25、読み取り部26はそれぞれ、図2に示した入力フォーム生成用サーバ10の制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、読み取り部16と同様の構成であるので詳細な説明は省略する。なお、保険見積用サーバ20の記憶部22は、制御部21が実行する制御プログラム22Pに加え、保険の契約申込、契約済みの保険に係る金銭の請求、保険に係る金銭の金額算出(見積り)等を行うための保険サイト22Sを記憶している。また記憶部22は、後述する商品情報テーブル22a、キー情報変換テーブル22b、保険料算出用テーブル22c、保険金算出用テーブル22d、保険契約用入力フォーム22e、保険請求用入力フォーム22f等を記憶しており、これらのテーブル及び入力フォームは、保険料及び保険金等、保険に係る金銭の金額算出(見積)処理に用いられる。なお、保険契約用入力フォーム22e及び保険請求用入力フォーム22fは、入力フォーム生成用サーバ10が提供する入力フォーム生成サイト12Sを用いて、保険商品毎に生成された入力フォームである。
図5及び図6は保険見積用サーバ20が記憶するテーブル22a~22dの構成例を示す模式図である。図5Aは商品情報テーブル22aを、図5Bはキー情報変換テーブル22bを、図6Aは保険料算出用テーブル22cを、図6Bは保険金算出用テーブル22dをそれぞれ示す。商品情報テーブル22aは、保険見積用サーバ20が取り扱う保険商品、具体的には、保険見積用サーバ20によって保険料及び保険金の金額算出が可能な保険商品に関する情報を記憶する。図5Aに示す商品情報テーブル22aは、商品ID列、商品名列、商品情報列等を含み、商品IDに対応付けて各保険商品の情報を記憶する。商品ID列は、各保険商品に割り当てられた識別情報(商品ID)を記憶し、商品名列は各保険商品に付けられた名称を記憶する。商品情報列は、各保険商品に関する説明情報、販売対象者(契約可能なユーザ)に関する情報(販売条件)等、各種の情報を記憶する。
キー情報変換テーブル22bは、入力フォームの各入力欄に入力される契約者の各情報を、各情報から保険料又は保険金の金額を算出する際に用いるキー情報に変換するための変換情報(変換規則、スケール変換規則)を記憶する。キー情報変換テーブル22bは、情報の種類毎に設けられている。例えば、種類がbirthday(生年月日)の情報の場合、入力された生年月日から算出された年齢について、20~24,25~29,30~34,…のそれぞれの年齢(年齢層)に対して、1,2,3,…のキー情報が割り当てられている。また、種類がgender(性別)の情報の場合、男性又は女性のそれぞれに対して、1,2のキー情報が割り当てられている。また、種類がaddress(住所)の情報の場合、例えば北海道,青森県,秋田県,…のそれぞれの都道府県に対して、1,2,3,…のキー情報が割り当てられている。更に、種類がillnessName(傷病名)の情報の場合、例えば骨折,切迫早産,妊婦高血圧症候群,…のそれぞれの傷病に対して、1,2,3,…のキー情報が割り当てられている。このようにそれぞれの種類の各情報に割り当てられるキー情報は、同一スケールの数値であり、各情報をこのようなキー情報に変換することにより、異なる種類の情報を同じスケール(次元)で扱うことが可能となる。本実施形態では、図5Bに示すキー情報変換テーブル22bを用いて、契約者の各情報を同一スケールのキー情報(数値)に変換し、変換したキー情報を用いて保険料又は保険金の算出が行われる。なお、キー情報変換テーブル22bにおいて、各情報に割り当てられるキー情報は、図5Bに示す例に限定されず、例えば、種類がaddress(住所)の情報について、住所の緯度及び経度の各組合せに対して1,2,…のキー情報が割り当てられてもよく、それぞれの郵便番号に対して、1,2,…のキー情報が割り当てられてもよい。また、キー情報変換テーブル22bは保険商品毎に設定されてもよく、この場合、それぞれのキー情報変換テーブル22bには商品IDが付与される。
保険料算出用テーブル22cは、キー情報変換テーブル22bに基づいて契約者の情報を変換して得られたキー情報から保険料を算出するための情報(算出ルール)を記憶している。保険料算出用テーブル22cは、保険商品毎に設けられており、それぞれの保険料算出用テーブル22cには保険商品の商品IDが付与されている。保険料算出用テーブル22cは、各保険商品において契約者が支払う保険料を算出する際に必要な入力項目におけるキー情報(1,2,…の各数値)の組合せに対して、基本保険料、特約Aの保険料、特約Bの保険料等を対応付けて記憶している。なお、特約A及び特約Bは、保険契約に付随して契約可能なオプション契約である。図6Aに示す保険料算出用テーブル22cでは、契約者の性別から変換されたキー情報、契約者の生年月日(具体的には生年月日から算出された年齢)から変換されたキー情報、契約者の住所(都道府県)から変換されたキー情報の各組合せに対応付けて、保険料の算出に用いる料金が登録されている。例えば性別のキー情報が1(性別が男性)で、生年月日のキー情報が1(年齢が20~24歳)で、住所のキー情報が1(住所が北海道)である契約者に対して、基本保険料として1000、特約Aの保険料として100、特約Bの保険料として0が登録されている。このような保険料算出用テーブル22cを用いることにより、契約者の各情報(各情報から変換されたキー情報)に基づいて保険料を算出することができる。なお、保険料算出用テーブル22cには、1ヶ月毎に支払う月払、半年毎に支払う半年払、1年毎に支払う年払等、保険料の支払方法に応じた保険料が登録されている。また、保険料算出用テーブル22cに登録される保険料は、金額のほかに、例えば基本保険料、特約の保険料、又はこれらの合計金額に対して乗算すべき比率(例えば0.9倍、1.1倍等)等、保険料の算出に用いる情報が登録されていてもよい。よって、保険料算出用テーブル22cに設定されている各保険料を加算し、又は設定されている比率を乗算することによって、保険料が算出される。このような構成の保険料算出用テーブル22cは、契約者の情報から保険料の金額を算出する金額算出エンジンとして用いることができる。
保険金算出用テーブル22dは、キー情報変換テーブル22bに基づいて契約者の情報を変換して得られたキー情報から保険金を算出するための情報(算出ルール)を記憶している。保険金算出用テーブル22dは、保険商品毎に設けられており、それぞれの保険金算出用テーブル22dには保険商品の商品IDが付与されている。保険金算出用テーブル22dは、保険料算出用テーブル22cと同様の構成を有する。具体的には、保険金算出用テーブル22dは、各保険商品において契約者の状況に応じた保険金を算出する際に必要な入力項目におけるキー情報(1,2,…の各数値)の組合せに対して、基本保険金(基本料金)、特約Aによる保険金(特約料金)、特約Bによる保険金(特約料金)等を対応付けて記憶している。図6Bに示す保険金算出用テーブル22dでは、契約者の性別から変換されたキー情報、契約者の生年月日から変換されたキー情報、契約者の傷病名から変換されたキー情報の各組合せに対応付けて、保険金の算出に用いる料金が登録されている。例えば性別のキー情報が1(性別が男性)で、生年月日のキー情報が1(年齢が20~24歳)で、傷病名のキー情報が1(傷病名が骨折)である契約者に対して、基本保険金として10000、特約Aによる保険金として1000、特約Bによる保険金として0~1000が登録されている。このような保険金算出用テーブル22dを用いることにより、契約者の各情報(各情報から変換されたキー情報)に基づいて保険金を算出することができる。なお、保険金には、図6B中の基本保険金及び特約Aによる保険金のように所定の金額が設定されていてもよく、特約Bによる保険金のように幅を有する金額(保険金枠)が設定されていてもよい。このような構成の保険金算出用テーブル22dは、契約者の情報から保険金(保険金枠)の金額を算出する金額算出エンジンとして用いることができる。
保険契約用入力フォーム22e及び保険請求用入力フォーム22fはそれぞれ、保険商品毎に用意されており、それぞれの保険契約用入力フォーム22e及び保険請求用入力フォーム22fには保険商品の商品IDが付与されている。保険契約用入力フォーム22e及び保険請求用入力フォーム22fは、入力フォーム生成用サーバ10が提供する入力フォーム生成サイト12Sを用いて生成された後、ネットワークN経由又は可搬型記憶媒体2a経由で保険見積用サーバ20にダウンロードされる。
図7は保険会社用端末30及び契約者用端末40の内部構成例を示すブロック図である。保険会社用端末30は、制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、表示部35等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。保険会社用端末30の制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、表示部35はそれぞれ、図2に示した入力フォーム生成用サーバ10の制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15と同様の構成であるので詳細な説明は省略する。なお、保険会社用端末30の記憶部32は、制御部31が実行する制御プログラム32Pに加え、ネットワークNを介してウェブサーバにアクセスしてウェブサイトの閲覧を行うためのブラウザ32APを記憶している。契約者用端末40は、保険会社用端末30と同様の構成を有するので説明を省略する。
以下に、保険会社用端末30を用いて、入力フォーム生成用サーバ10が提供する入力フォーム生成サイト12Sを介して保険契約用入力フォームを生成する処理について説明する。図8及び図9は入力フォーム生成処理手順の一例を示すフローチャート、図10~図12は画面例を示す模式図である。図8及び図9では左側に保険会社用端末30が行う処理を、右側に入力フォーム生成用サーバ10が行う処理をそれぞれ示す。以下の処理は、保険会社用端末30の制御部31が記憶部32に記憶してある制御プログラム32P及びブラウザ32APに従って行い、入力フォーム生成用サーバ10の制御部11が記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pに従って行う。
保険契約用入力フォームを生成する場合、保険会社の担当者は、保険会社用端末30を用いて入力フォーム生成用サーバ10の入力フォーム生成サイト12Sにアクセスする。保険会社用端末30の制御部31は、入力部34を介して入力フォーム生成サイト12Sへのアクセス指示を受け付けた場合、ネットワークN経由で入力フォーム生成サイト12Sにアクセスする(S11)。入力フォーム生成用サーバ10の制御部11は、保険会社用端末30からアクセスされた場合、入力フォーム生成サイト12Sの初期画面を保険会社用端末30へ送信する(S12)。図10Aは初期画面例を示しており、図10Aに示す初期画面は、設定済みの入力項目(質問項目)の数として0を表示している。また初期画面は、新たな入力項目の追加を指示するための項目追加ボタンと、設定済みの入力項目で入力フォームの保存を指示するための保存ボタンとを有する。
保険会社用端末30の制御部31は、入力フォーム生成用サーバ10から初期画面を受信した場合、受信した初期画面を表示部35に表示する(S13)。初期画面において、保険会社の担当者は、入力部34を介して項目追加ボタンを操作する。よって、制御部31は、項目追加ボタンが操作されたか否かを判断しており(S14)、操作されていないと判断した場合(S14:NO)、操作されるまで待機する。項目追加ボタンが操作されたと判断した場合(S14:YES)、制御部31は、入力フォーム生成用サーバ10に対して項目追加を要求する(S15)。具体的には、制御部31は、項目追加を要求する要求情報を入力フォーム生成用サーバ10へ送信する。
入力フォーム生成用サーバ10の制御部11は、保険会社用端末30から項目追加を要求された場合、入力項目を選択するための項目選択画面を保険会社用端末30へ送信する(S16)。図10Bは項目選択画面例を示しており、図10Bに示す項目選択画面は、予め用意された複数の入力項目のそれぞれを選択するための選択ボタンを表示している。図10Bに示す例では、氏名、氏名(フリガナ)、生年月日、電話番号、性別、住所等の項目名が付けられた入力項目を選択できる選択ボタンが表示されている。また、図10Bに示す項目選択画面では、項目名が付けられていない入力項目として、日付の入力欄、画像の入力欄、テキストデータの入力欄、ラジオボタンによる入力欄等がそれぞれ対応付けられている入力項目を選択できる選択ボタンが表示されている。
保険会社用端末30の制御部31は、入力フォーム生成用サーバ10から項目選択画面を受信した場合、受信した項目選択画面を表示部35に表示する(S17)。例えば制御部31は、ステップS13で表示した初期画面の上に重ねて項目選択画面を表示する。項目選択画面において、保険会社の担当者は、入力部34を介していずれかの選択ボタンを操作して、保険契約用入力フォームに含めるべき入力項目を選択(指定)する。制御部31は、いずれかの選択ボタンが操作されて入力項目が選択されたか否かを判断しており(S18)、選択されていないと判断した場合(S18:NO)、いずれかの入力項目が選択されるまで待機する。いずれかの入力項目が選択されたと判断した場合(S18:YES)、制御部31は、選択された入力項目を示す項目情報を入力フォーム生成用サーバ10へ送信する(S19)。例えば制御部31は、項目名が付けられている入力項目であれば、選択された入力項目の項目名を入力フォーム生成用サーバ10へ送信し、項目名が付けられていない入力項目であれば、選択された入力項目に割り当てられている項目ID又は入力情報の種類(識別子)を入力フォーム生成用サーバ10へ送信する。なお、制御部31が入力フォーム生成用サーバ10へ送信する情報は、各入力項目を特定できる情報であれば、項目名、項目ID又は入力情報の種類以外の情報であってもよい。
入力フォーム生成用サーバ10の制御部11(受付部)は、保険会社用端末30で選択された入力項目の項目情報を受信することにより、保険の契約に必要な入力項目の指定を受け付ける。そして制御部11は、保険会社用端末30で選択された入力項目について、この入力項目に対応付けられている情報の種類及び入力欄のタイプを、項目テーブル12aの記憶内容から特定する(S20)。ここでは、制御部11は、項目テーブル12aに記憶してある項目名、項目ID又は入力情報の種類から、保険会社用端末30から受信した項目情報に対応する入力項目を特定し、特定した入力項目に対応する情報の種類及び入力欄のタイプを特定する。更に、制御部11は、特定した情報の種類に対応するvalidatorデータをvalidatorテーブル12bから読み出し、入力欄のタイプに対応する入力欄を入力欄テーブル12cから読み出す。そして、制御部11は、この入力項目に対応するvalidatorデータ及び入力欄を含む情報(入力項目の情報)を保険会社用端末30へ送信する(S21)。
保険会社用端末30の制御部31は、選択された入力項目の情報を入力フォーム生成用サーバ10から受信した場合、図11Aに示すような編集画面を生成して表示部35に表示する(S22)。図11Aは、項目選択画面を介して氏名の入力項目が選択された場合の編集画面例を示しており、図11Aに示す編集画面は、設定済みの入力項目(質問項目)の数として1を表示している。また図11Aに示す編集画面では、選択された入力項目(設問内容)について、種類(name)を示す識別子C1(具体的には氏名)と、氏名(name)に割り当てられたvalidatorデータC2とが表示されている。また編集画面は、この入力項目に対応付けて表示すべき設問メッセージ(ラベル)の入力欄C3を有する。図11Aでは、設問メッセージが入力されていないことを示す「ラベルなし」が入力欄C3に表示されている。更に編集画面は、入力フォームをプレビュ表示する画面(設問プレビュ)として、氏名の入力欄C4が表示されている。なお、図11Aに示す編集画面では、入力欄C3に設問メッセージが入力されていないので、設問プレビュでは、識別子C1の「氏名」がそのまま設問メッセージとして表示されている。設問メッセージの入力欄C3はテキストデータを入力できるように構成されており、担当者は、必要に応じて入力欄C3に設問メッセージを入力する。
制御部31は、入力欄C3に対する設問メッセージの入力を入力部34を介して受け付け、受け付けた設問メッセージを入力欄C3に表示する(S23)。図11Bは、図11Aに示す編集画面において、入力欄C3に「氏名を入力してください」の設問メッセージが入力された場合の編集画面を示す。なお、入力欄C3に設問メッセージが入力されると、制御部31は、編集画面中の設問プレビュにおいても、入力された設問メッセージを表示して更新する(S24)。具体的には、設問プレビュにおいて、入力欄C3を介して入力された設問メッセージと、入力項目(ここでは氏名)の入力欄C4とを対応付けて表示する。編集画面では、入力欄C3に対して設問メッセージの入力を行えるだけでなく、validatorデータも編集可能に表示されている。これにより、validatorデータによって各入力項目に対して定義される入力可能な文字数、入力可能な数値の範囲、変換ルール等についても適宜変更することができる。
制御部31は、編集画面において保存ボタンが操作されたか否かを判断しており(S25)、操作されていないと判断した場合(S25:NO)、ステップS14の処理に戻る。即ち、制御部31は、図11Bに示す編集画面において保存ボタンが操作されていないと判断した場合(S25:NO)、項目追加ボタンが操作されたか否かを判断する(S14)。そして、項目追加ボタンが操作されたと判断した場合(S14:YES)、保険会社用端末30の制御部31及び入力フォーム生成用サーバ10の制御部11は、ステップS15~S25の処理を再度行う。これにより、図10Bに示す項目選択画面が保険会社用端末30に再度表示され、項目選択画面から選択された入力項目についての編集画面が保険会社用端末30に表示される。
図12Aは、2つ目の入力項目として生年月日の入力項目が選択された場合に保険会社用端末30に表示される編集画面例を示す。図12Aに示す編集画面では、設定済みの入力項目(質問項目)の数として2が表示されており、図11Bに示した氏名の編集画面に加えて、生年月日の編集画面が表示されている。生年月日の編集画面では、入力項目の種類(birthday)を示す識別子(具体的には生年月日)と、生年月日(birthday)に割り当てられたvalidatorデータとが表示されており、設問メッセージの入力欄C5が設けられている。また、図12Aに示す編集画面の設問プレビュには、生年月日の入力欄が表示されている。図12Aにおいても、入力欄C5に設問メッセージ(ラベル)が入力されていないので、プレビュ画面では、識別子の「生年月日」がそのまま設問メッセージとして表示されている。
担当者は、保険契約用入力フォームに必要な全ての入力項目について、項目選択画面を介して選択し、選択した入力項目に対するvalidatorデータ及び設問メッセージを編集する。図12Bに示す画面では、図12Aに示す編集画面における入力欄C5に「生年月日を入力してください」の設問メッセージが入力されており、更に、住所及び電話番号を含む入力項目が設定されている。担当者は、保険契約用入力フォームに必要な全ての入力項目を設定した後、編集画面中の保存ボタンを操作する。保険会社用端末30の制御部31は、編集画面において保存ボタンが操作されたと判断した場合(S25:YES)、選択された各入力項目について、編集画面を介して編集した編集後の情報(validatorデータ、設問メッセージ)、情報の種類を示す識別子、入力欄の情報等を含む入力フォームデータを入力フォーム生成用サーバ10へ送信する(S26)。これにより、保険会社用端末30は、入力フォーム生成用サーバ10に対して、生成した保険契約用入力フォームのデータ(入力フォームデータ)を保存するように指示する。
入力フォーム生成用サーバ10の制御部11は、保険会社用端末30から入力フォームデータを受信した場合、受信した入力フォームデータに商品IDを割り当てる(S27)。商品IDは、例えば既に商品の情報が保険見積用サーバ20の商品情報テーブル22aに登録されている場合、商品情報テーブル22aに登録してある商品IDを入力フォームデータに対応付ける。また、商品の情報が商品情報テーブル22aに登録されていない場合、制御部11は、新たな商品IDを発行して入力フォームデータに対応付ける。このとき、発行した商品IDを商品の情報と共に保険見積用サーバ20の商品情報テーブル22aに登録しておく。
制御部11は、保険会社用端末30から受信した保険契約用入力フォームの入力フォームデータに、割り当てられた商品IDを付与して記憶部12に記憶する(S28)。上述した処理により、制御部11(生成部)は、保険会社用端末30に対する操作に従って保険契約用入力フォームを生成することができる。上述した処理によって生成された保険契約用入力フォームは、各入力項目に対して、情報の種類を示す識別子、validatorデータ、設問メッセージ、及び入力欄の情報が対応付けられている。よって、このような保険契約用入力フォームは、各入力項目について、入力項目に対応付けられているタイプの入力欄を有し、各入力欄には、入力項目に対して入力される情報の種類を示す識別子が対応付けられている入力フォームを実現できる。また、各入力項目の入力欄に対して、入力された情報を第2の入力情報に変換するための変換ルール(validatorデータ)が対応付けられている入力フォームを実現できる。更に、上述した処理において、各入力項目の設問メッセージ(ラベル)を任意に編集できるので、任意に編集された設問メッセージに対応付けて各入力項目の入力欄を表示することができる入力フォームを実現できる。
保険金又は給付金を請求する際に使用される保険請求用入力フォームも、図8及び図9と同様の処理によって生成可能である。即ち、保険会社の担当者は、保険請求用入力フォームに必要な全ての入力項目を、図10Bに示す項目選択画面から選択し、選択した入力項目について、図11及び図12に示すような編集画面を介してvalidatorデータ及び設問メッセージを編集することにより、保険請求用入力フォームの入力フォームデータを生成できる。図13は保険請求用入力フォームを生成する際の編集画面例を示す模式図である。図13に示す編集画面では、入院日、退院日、病気・ケガの種類、傷病名等の入力項目が設定されている。なお、図13に示すような入院日の入力項目は、例えば図10Bに示す項目選択画面から日付の入力項目を選択し、この入力項目の設問メッセージを「入院日」に編集することによって設定できる。同様に、退院日の入力項目は、項目選択画面から日付の入力項目を選択し、この入力項目の設問メッセージを「退院日」に編集することによって設定できる。また、病気・ケガの種類の入力項目は、項目選択画面からラジオボタンの入力項目を選択し、この入力項目の設問メッセージを「病気・ケガの種類」に編集し、各ラジオボタンに病気・ケガの種類を割り当てることによって設定できる。更に、傷病名の入力項目は、項目選択画面からテキストフォームの入力項目を選択し、この入力項目の設問メッセージを「傷病名を入力してください」に編集することによって設定できる。なお、日付、ラジオボタン、テキストフォーム、画像等の入力欄が対応付けられている入力項目は、項目名は付けられていないが、validatorデータ及び入力欄のタイプは対応付けられているので、氏名、生年月日等のように項目名が付けられている入力項目と同様の手順で設定することができる。なお、入院日、退院日、病気・ケガの種類、傷病名等の項目名の入力項目が予め用意されていてもよい。
保険会社の担当者は、保険商品毎に、上述した処理によって保険契約用入力フォーム及び保険請求用入力フォームを生成する。そして、この保険商品の販売が開始された場合に、生成した保険契約用入力フォーム及び保険請求用入力フォームが保険見積用サーバ20へダウンロードされ、保険見積用サーバ20の記憶部22に記憶される。これにより、保険商品の販売開始後は、契約者が契約者用端末40を用いて保険見積用サーバ20にアクセスし、保険契約用入力フォーム又は保険請求用入力フォームを介して契約者の情報を入力することにより、保険料又は保険金の見積り額を取得することができる。
以下に、契約者用端末40を用いて、保険見積用サーバ20が提供する保険サイト22Sを介して保険料の見積り額を取得する処理について説明する。図14は保険料の見積り処理手順の一例を示すフローチャート、図15は画面例を示す模式図である。図14では左側に契約者用端末40が行う処理を、右側に保険見積用サーバ20が行う処理をそれぞれ示す。以下の処理は、契約者用端末40の制御部41が記憶部42に記憶してある制御プログラム42P及びブラウザ42APに従って行い、保険見積用サーバ20の制御部21が記憶部22に記憶してある制御プログラム22Pに従って行う。
保険の契約を申し込む場合、又は、保険料の見積り額を知りたい場合、契約者は、契約者用端末40を用いて保険見積用サーバ20の保険サイト22Sにアクセスする。契約者用端末40の制御部41は、入力部44を介して保険サイト22Sへのアクセス指示を受け付けた場合、ネットワークN経由で保険サイト22Sにアクセスする(S31)。保険見積用サーバ20の制御部21は、契約者用端末40からアクセスされた場合、保険サイト22Sのサイト画面を契約者用端末40へ送信する。契約者は、保険見積用サーバ20から取得する保険サイト22Sを介して、契約を申し込みたい保険商品、又は、保険料の見積り額を知りたい保険商品を特定し、特定した保険商品を契約した場合の保険料の見積り処理の実行を要求する。即ち、契約者用端末40の制御部41は、入力部44を介した契約者による操作に従って、保険見積用サーバ20に対して任意の保険商品に対する見積り処理の実行を要求する。
保険見積用サーバ20の制御部21は、契約者用端末40から保険商品に対する見積り処理の実行を要求された場合、要求された保険商品に対応する保険契約用入力フォーム22eを記憶部22から読み出し(S32)、読み出した保険契約用入力フォーム22eを契約者用端末40へ送信する(S33)。なお、保険見積用サーバ20の記憶部22には、保険商品の商品IDに対応付けて各保険商品の保険契約用入力フォーム22eが記憶してある。よって、制御部21は、契約者用端末40から要求された保険商品の商品IDに対応する保険契約用入力フォーム22eを記憶部22から読み出す。契約者用端末40の制御部41は、保険見積用サーバ20から受信した保険契約用入力フォーム22eを表示部45に表示する(S34)。図15Aは保険契約用入力フォーム22eの画面例を示しており、図15Aに示す保険契約用入力フォーム22eは、保険会社用端末30及び入力フォーム生成用サーバ10が図8及び図9に示す処理を実行することによって生成された入力フォームである。図15Aに示す保険契約用入力フォーム22eでは、氏名、生年月日、住所、電話番号等の入力項目の入力欄が設けられている。
契約者は、契約者用端末40の入力部44を介して、保険契約用入力フォーム22eにおける各入力欄に自身の情報を入力する。よって、契約者用端末40の制御部41は、各入力欄に入力された入力情報を受け付け、受け付けた入力情報を各入力欄に表示する(S35)。図15Aに示す保険契約用入力フォーム22eは、入力した情報を消去するためのリセットボタンと、入力した情報での見積り処理の実行を指示するための見積りボタンとを有する。よって、契約者は、情報の入力をやり直したい場合はリセットボタンを操作し、見積り処理の実行を指示したい場合は見積りボタンを操作する。制御部41は、保険契約用入力フォーム22eにおける見積りボタンが操作されたか否かを判断しており(S36)、操作されていないと判断した場合(S36:NO)、操作されるまでステップS35の処理を繰り返す。即ち、制御部41は、見積りボタンが操作されるまで、保険契約用入力フォーム22eの各入力欄に対して契約者の情報を受け付け、受け付けた情報を逐次表示する処理を繰り返す。なお、保険契約用入力フォーム22eにおいてリセットボタンが操作された場合、制御部41は、各入力欄に表示中の情報を削除し、各入力欄に対する情報の受け付けをやり直す。
見積りボタンが操作されたと判断した場合(S36:YES)、制御部41は、保険契約用入力フォーム22eに入力された入力情報に基づく見積り処理の実行を保険見積用サーバ20に要求する(S37)。なお、保険契約用入力フォーム22eの各入力欄には、入力される情報の種類を示す識別子(例えばname,birthday等)が割り当てられており、制御部41は、各入力欄の識別子と、各入力欄に入力された入力情報とを対応付けて保険見積用サーバ20へ送信する。また、各入力欄にはvalidatorデータが設定されており、制御部41は、validatorデータに従って、各入力欄に入力された入力情報の適否を判定し、適切でない入力項目については契約者による再入力を受け付ける。またvalidatorデータに、入力情報を第2の入力情報に変換する変換ルールが設定されている入力項目については、制御部41は、変換ルールに従って入力情報を第2の入力情報に変換する(例えば生年月日の情報を年齢に変換する)。上述した処理によって、制御部41は、各入力欄に入力された適切な入力情報と、各入力欄の識別子とを対応付けて保険見積用サーバ20へ送信することができる。
保険見積用サーバ20の制御部21(取得部)は、契約者用端末40から送信された入力情報を受信することにより、契約者用端末40を介して入力された契約者の情報(保険の手続きに必要な項目に対する入力情報)を取得する。次に制御部21は、見積り処理を要求されている保険商品に対応する保険料算出用テーブル22cを記憶部22から読み出す(S38)。保険見積用サーバ20の記憶部22には、保険商品の商品IDに対応付けて各保険商品用の保険料算出用テーブル22cが記憶してあるので、制御部21は、見積り処理を要求されている保険商品の商品IDに対応する保険料算出用テーブル22cを読み出す。そして制御部21は、読み出した保険料算出用テーブル22cに基づいて、契約者用端末40から受信した契約者の情報(各入力項目)から、保険料を算出する際に必要な情報(入力項目)を特定する(S39)。ここでは、制御部21は、保険料算出用テーブル22cにキー情報が設定してある入力項目を、保険料の算出に必要な項目に特定する。図6Aに示す保険料算出用テーブル22cでは性別、生年月日、住所等の入力項目が、保険料の算出に必要な項目に特定される。
制御部21は、契約者用端末40から受信した入力情報(各入力項目の入力欄に入力された情報)から、ステップS39で特定した入力項目の情報を抽出する。そして制御部21(変換部)は、抽出した各入力情報を、入力項目に応じたキー情報変換テーブル22bに基づいてキー情報に変換する(S40)。なお、各入力情報には、入力項目に応じた識別子(入力欄に設定された識別子)が対応付けられており、制御部21は、抽出した入力情報のそれぞれについて、入力情報に対応付けられている識別子用のキー情報変換テーブル22bを記憶部22から読み出し、読み出したキー情報変換テーブル22bに基づいて、入力情報をキー情報に変換する。例えば、性別(識別子がgender)の入力項目として男性の入力情報が入力された場合、制御部21は、genderの識別子に対応するキー情報変換テーブル22b(図5B参照)を読み出し、キー情報変換テーブル22bに基づいて、入力情報(男性)をキー情報(1)に変換する。
制御部21は、ステップS39で特定した全ての入力項目の入力情報をそれぞれキー情報に変換した後、ステップS38で読み出した保険料算出用テーブル22cに基づいて保険料の見積り額を算出する(S41)。ここでは制御部21は、保険料の算出に必要な各入力項目について入力情報を変換して得られたキー情報の組合せを、保険料算出用テーブル22cに記憶されているキー情報の組合せから特定する。そして制御部21(算出部)は、特定したキー情報の組合せに対応付けて設定されている各保険料を保険料算出用テーブル22cに基づいて特定し、特定した各保険料を加算することによって保険料の見積り額を算出する。なお、保険料算出用テーブル22cでは、各保険料の金額のほかに、基本保険料、特約の保険料、又はこれらの合計金額に対して乗算すべき比率が登録されている場合がある。よって、制御部21は、保険料算出用テーブル22cに設定されている各保険料の加算及び比率の乗算等を行うことによって見積り額を算出する。また、保険料算出用テーブル22cには保険料の支払方法毎に各保険料が登録されており、制御部21は、支払方法毎に見積り額を算出する。
制御部21は、算出した保険料の見積り額を含む見積り結果を契約者用端末40へ送信する(S42)。図15Bは見積り結果画面例を示しており、図15Bに示す見積り結果画面は、支払方法毎の保険料の見積り額と、契約者が指定した保険内容とを表示する。契約者用端末40の制御部41は、保険見積用サーバ20から見積り結果を受信した場合、受信した見積り結果を表示部45に表示する(S43)。これにより、契約者は、自身が設定した保険内容及び自身の情報に基づく保険料の見積り額を知ることができる。上述した処理により、図15Aに示すような入力フォームを介して入力された契約者の情報に基づいて保険料の見積り額を算出して契約者に提示することができる。
本実施形態では、様々な種類の情報を含む契約者の情報を、同一スケールのキー情報に変換し、キー情報に基づいて保険料の見積り額を算出する。よって、保険商品毎に保険料の算出に必要な情報(入力項目)が異なる場合であっても、各情報を同一スケールのキー情報で扱うことができるので、同じ構成の保険料算出用テーブル22cを用いて保険料を算出することが可能となる。なお、保険商品毎に、図6Aに示すような保険料算出用テーブル22cを用意しておく必要があるが、各キー情報は同一スケールの数値であるので、保険料算出用テーブル22cの構成が煩雑にならない。なお、本実施形態では、入力フォームの各入力欄に識別子が対応付けてあるので、保険見積用サーバ20は、契約者用端末40から受信する識別子に基づいて、各入力情報に対応するキー情報変換テーブル22bを特定することができる。このように、保険料算出用テーブル22cの構成が簡略化されるので、保険商品を開発する際に作成すべき保険料算出用テーブル22cの作成負担を軽減することが可能となる。
保険金又は給付金の見積り額についても、図14と同様の処理によって取得することができる。保険金又は給付金の見積り処理を行う場合、契約者は、保険見積用サーバ20から提供される保険請求用入力フォーム22fを介して契約者の情報を入力する。保険見積用サーバ20は、契約者用端末40を介して入力された入力情報から、見積り対象の保険商品に対応する保険金算出用テーブル22dにキー情報が登録されている項目の入力情報を抽出する。そして保険見積用サーバ20は、抽出した入力情報を、各入力項目に応じたキー情報変換テーブル22bに基づいてキー情報に変換し、保険金算出用テーブル22dに基づいて保険金の見積り額を算出する。よって、保険金又は給付金についても、図15Aに示すような構成の保険請求用入力フォーム22fを介して入力された契約者の情報に基づいて見積り額を算出して契約者に提示することができる。
なお、保険会社の担当者も、保険会社用端末30を用いて、保険見積用サーバ20から保険料又は保険金の見積り額を取得することが可能であり、図14に示す処理において、契約者用端末40が行う処理を保険会社用端末30が行うことによって、保険会社の担当者も見積り額を取得することができる。
本実施形態では、保険契約用入力フォーム22e及び保険請求用入力フォーム22fにおいて、各入力欄(入力項目)に、入力項目に応じた識別子が設定されているので、契約者用端末40は、各入力欄に入力された入力情報に、対応する識別子を付与して保険見積用サーバ20へ送信できる。よって、保険見積用サーバ20は、契約者用端末40から受信した各入力情報について、入力情報に付与された識別子に基づいて、入力情報をキー情報に変換するためのキー情報変換テーブル22bを特定することができる。従って、各入力欄に識別子が設定されている入力フォームを介して各入力項目に対する入力情報を受け付けることにより、保険見積用サーバ20において、単純な構成の保険料算出用テーブル22c又は保険金算出用テーブル22dに基づく保険料又は保険金の算出処理が可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。