JP7404793B2 - キャリア及び2成分現像剤 - Google Patents

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Description

本発明は、キャリア及び2成分現像剤に関する。
電子写真法では、像担持体としての電子写真感光体(以下、感光体と記載することがある)の表面を、帯電させた後、露光することにより感光体上に静電潜像を形成する。次いで、トナーにより静電潜像をトナー像として現像し、トナー像を記録媒体に転写する。そして、記録媒体上のトナー像を定着装置により定着させ、記録媒体上に画像を形成する。
ところで、電子写真法による画像形成プロセスを実施した場合、感光体表面にイオン性物質(例えば、感光体を帯電させる際に発生する放電生成物)が付着する場合がある。この場合、高湿度環境下において画像形成を行うと、イオン性物質に起因する感光体表面の電気抵抗の低下により、感光体上の潜像電荷が乱れ、その結果、画像流れ(詳しくは、画像が擦れたように流れてぼやける現象)が発生する場合がある。
この画像流れに対して、例えば特許文献1では、磁性キャリアコア表面に無機微粉体を含む被覆層を形成した磁性キャリアが検討されている。特許文献1では、現像剤担持体上に担持された磁性キャリアの被覆層が感光体と摺擦する際に、被覆層中の無機微粉体が感光体表面に付着したイオン性物質を剥ぎ取ることによって、画像流れの発生を抑制している。
特開2010-14854号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術は、画像流れの発生を抑制しつつ、多数枚(例えば1万枚)の印刷後において、かぶりの発生を抑制することについて、改善の余地が残されている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、画像流れの発生を抑制しつつ、多数枚(例えば1万枚)の印刷後において、かぶりの発生を抑制できるキャリア及び2成分現像剤を提供することを目的とする。
本発明に係るキャリアは、キャリア粒子を含む。前記キャリア粒子は、第1キャリア粒子及び第2キャリア粒子を含む。前記第1キャリア粒子は、第1キャリアコアと、前記第1キャリアコアの表面を覆う第1コート層とを含む。前記第2キャリア粒子は、第2キャリアコアと、前記第2キャリアコアの表面を覆う第2コート層とを含む。前記第1コート層は、非磁性無機粒子を含まない。前記第2コート層は、コート層用結着樹脂及び非磁性無機粒子を含む。前記第2コート層中の前記非磁性無機粒子の量は、前記コート層用結着樹脂100質量部に対して、30質量部以上100質量部以下である。前記第2キャリア粒子の量は、前記第1キャリア粒子100質量部に対して、7質量部以上15質量部以下である。
本発明に係る2成分現像剤は、トナー粒子を含むトナーと、本発明に係るキャリアとを含む。
本発明によれば、画像流れの発生を抑制しつつ、多数枚(例えば1万枚)の印刷後において、かぶりの発生を抑制できるキャリア及び2成分現像剤を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るキャリアに含まれる第1キャリア粒子の断面構造の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るキャリアに含まれる第2キャリア粒子の断面構造の一例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。まず、本明細書中で使用される用語について説明する。「非磁性無機粒子」とは、残留磁束密度が10mT以下であること、及び、保磁力が7.98kA/m(100Oe)以下であることのうち、少なくとも一方を満たす無機粒子を意味する。
キャリアは、キャリア粒子の集合体(例えば粉体)である。トナーは、トナー粒子の集合体(例えば粉体)である。外添剤は、外添剤粒子の集合体(例えば粉体)である。粉体(より具体的には、トナー粒子の粉体、キャリア粒子の粉体、非磁性無機粒子の粉体等)に関する評価結果(形状、物性等を示す値)は、何ら規定していなければ、粉体から粒子を相当数選び取って、それら粒子の各々について測定した値の個数平均である。
粉体の体積中位径(D50)の測定値は、何ら規定していなければ、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製「LA-950」)を用いて測定した、体積基準のメディアン径である。粉体の個数平均一次粒子径は、何ら規定していなければ、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製「JSM-7401F」)及び画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて測定した、100個の一次粒子の円相当径(ヘイウッド径:一次粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)の個数平均値である。なお、粒子の個数平均一次粒子径は、特に断りがない限り、粉体中の粒子の個数平均一次粒子径(粉体の個数平均一次粒子径)を指す。
「疎水化処理」とは、疎水性を強める処理を指す。「導電化処理」とは、導電性を強める処理を指す。
<第1実施形態:キャリア>
本発明の第1実施形態に係るキャリアは、静電潜像の現像に好適に用いることができる。第1実施形態に係るキャリアは、現像装置内においてトナーと摩擦することで、トナーを例えば正に帯電させる。
第1実施形態に係るキャリアは、キャリア粒子を含む。キャリア粒子は、第1キャリア粒子及び第2キャリア粒子を含む。第1キャリア粒子は、第1キャリアコアと、第1キャリアコアの表面を覆う第1コート層とを含む。第2キャリア粒子は、第2キャリアコアと、第2キャリアコアの表面を覆う第2コート層とを含む。第1コート層は、非磁性無機粒子を含まない。第2コート層は、コート層用結着樹脂及び非磁性無機粒子を含む。第2コート層中の非磁性無機粒子の量は、第2コート層中のコート層用結着樹脂100質量部に対して、30質量部以上100質量部以下である。第2キャリア粒子の量は、第1キャリア粒子100質量部に対して、7質量部以上15質量部以下である。
以下、コート層用結着樹脂100質量部に対する非磁性無機粒子の量(単位:質量部)を、単に「非磁性無機粒子の量」と記載することがある。また、第1キャリア粒子100質量部に対する第2キャリア粒子の量(単位:質量部)を、単に「第2キャリア粒子の量」と記載することがある。
第1実施形態に係るキャリアは、上述の構成を備えることにより、画像流れの発生を抑制しつつ、多数枚(例えば1万枚)の印刷後において、かぶりの発生を抑制できる。その理由は、以下のように推測される。
第1実施形態に係るキャリアに含まれる第2キャリア粒子は、第2コート層中の非磁性無機粒子の量が30質量部以上であるため、トナーを帯電させる能力(帯電付与能)が低くなり、その結果、現像装置内においてトナーの担持量が少なくなる傾向がある。そのため、現像工程において、現像剤担持体(例えば現像スリーブ)上に担持された第2キャリア粒子の第2コート層と、感光体とが、接触しやすくなる。また、非磁性無機粒子は、磁性無機粒子に比べ、感光体との接触により、感光体の表面に移行しやすい傾向がある。よって、第2キャリア粒子の第2コート層と感光体とが接触すると、第2コート層中の一部の非磁性無機粒子が、感光体の表面に移行する。感光体の表面に移行した非磁性無機粒子は、例えばクリーニングブレードまで到達し、感光体の表面のイオン性物質を剥ぎ取る(除去する)。また、第1実施形態では、第2キャリア粒子の量が7質量部以上であるため、イオン性物質を除去するのに十分な量の非磁性無機粒子を、感光体に供給できる。よって、第1実施形態に係るキャリアによれば、イオン性物質に起因する画像流れの発生を抑制できる。
また、第1実施形態に係るキャリアでは、非磁性無機粒子の量が100質量部以下であり、かつ第2キャリア粒子の量が15質量部以下である。このように、第1実施形態に係るキャリアでは、多数枚(例えば1万枚)の印刷中においてトナーの帯電を阻害しない程度に、非磁性無機粒子の量の上限及び第2キャリア粒子の量の上限が設定されている。よって、第1実施形態に係るキャリアは、多数枚の印刷中においても帯電付与能が低下しにくいため、多数枚の印刷後においてかぶりの発生を抑制できる。
以下、第1実施形態に係るキャリアの詳細について、適宜図面を参照しながら説明する。なお、参照する図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の大きさ、個数、形状等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。
[キャリア粒子の構成]
第1実施形態に係るキャリアにおいて、キャリア粒子は、第1キャリア粒子及び第2キャリア粒子を含む。第1実施形態に係るキャリアは、第1キャリア粒子及び第2キャリア粒子以外のキャリア粒子を更に含んでもよいが、画像流れの発生をより抑制しつつ、多数枚の印刷後において、かぶりの発生をより抑制するためには、第1キャリア粒子及び第2キャリア粒子の合計含有率は、キャリア粒子の全質量に対して、90質量%以上であることが好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
図1に、第1実施形態に係るキャリアに含まれる第1キャリア粒子の断面構造の一例を示す。また、図2に、第1実施形態に係るキャリアに含まれる第2キャリア粒子の断面構造の一例を示す。
図1に示すように、第1キャリア粒子10は、第1キャリアコア11と、第1キャリアコア11の表面を覆う第1コート層12とを含む。
良好な現像性を得るためには、第1コート層12の厚さは、1.5μm以上2.5μm以下であることが好ましく、1.8μm以上2.2μm以下であることがより好ましい。第1コート層12の厚さの測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はそれに準ずる方法である。
良好な現像性を得るためには、第1コート層12が第1キャリアコア11の表面領域のうち90%以上100%以下の面積を覆っていることが好ましい。
良好な現像性を得るためには、第1キャリアコア11の体積中位径(D50)は、15μm以上150μm以下であることが好ましく、20μm以上100μm以下であることがより好ましい。
良好な現像性を得るためには、第1キャリアコア11の3000(103/4π・A/m)の印加磁場での飽和磁化は、30A・m2/kg以上90A・m2/kg以下であることが好ましく、40A・m2/kg以上80A・m2/kg以下であることがより好ましい。
図2に示すように、第2キャリア粒子20は、第2キャリアコア21と、第2キャリアコア21の表面を覆う第2コート層22とを含む。第2コート層22は、コート層用結着樹脂23、及び複数個の非磁性無機粒子24を含む。第2コート層22中の非磁性無機粒子24の量は、100質量部のコート層用結着樹脂23に対して、30質量部以上100質量部以下である。なお、図2では、一部の非磁性無機粒子24が第2コート層22の表面に露出している。しかし、現像装置(不図示)に投入される前の第2キャリア粒子20に含まれる非磁性無機粒子24の全てが、第2コート層22の表面に露出していなくても、現像工程において、現像装置内で第2キャリア粒子20が攪拌される際、第2コート層22が削れて、一部の非磁性無機粒子24が露出する。第2コート層22が削れることによって露出した非磁性無機粒子24のうちの少なくとも一部は、感光体(不図示)との接触により、感光体の表面に移行する。よって、現像装置に投入される前の第2キャリア粒子20に含まれる非磁性無機粒子24の全てが、第2コート層22の表面に露出していなくても、非磁性無機粒子24を感光体へ供給することができる。
画像流れの発生をより抑制しつつ、多数枚の印刷後において、かぶりの発生をより抑制するためには、第2コート層22の厚さは、1.0μm以上2.0μm以下であることが好ましく、1.2μm以上1.6μm以下であることがより好ましい。第2コート層22の厚さの測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はそれに準ずる方法である。
画像流れの発生をより抑制しつつ、多数枚の印刷後において、かぶりの発生をより抑制するためには、非磁性無機粒子24の個数平均一次粒子径は、200nm以上500nm以下であることが好ましく、300nm以上400nm以下であることがより好ましい。
画像流れの発生をより抑制するためには、第2コート層22が第2キャリアコア21の表面領域のうち90%以上100%以下の面積を覆っていることが好ましい。
画像流れの発生をより抑制しつつ、多数枚の印刷後において、かぶりの発生をより抑制するためには、第2キャリアコア21の体積中位径(D50)は、15μm以上150μm以下であることが好ましく、20μm以上100μm以下であることがより好ましい。
また、第2キャリア粒子20の量は、100質量部の第1キャリア粒子10に対して、7質量部以上15質量部以下である。
以上、図1及び図2を参照しながら、第1実施形態に係るキャリアに含まれるキャリア粒子の構成の一例について説明した。
[キャリア粒子の要素]
次に、第1実施形態に係るキャリアに含まれるキャリア粒子の要素について説明する。
{第1キャリア粒子}
まず、第1キャリア粒子について説明する。
(第1キャリアコア)
第1キャリアコアは、磁性材料を含有することが好ましい。第1キャリアコアは、磁性材料の粒子であってもよいし、キャリアコア用結着樹脂と、キャリアコア用結着樹脂中に分散した磁性材料の粒子とを備えるキャリアコア(以下、樹脂キャリアコアと記載することがある)であってもよい。
第1キャリアコアに含有される磁性材料の例としては、強磁性金属(より具体的には、鉄、コバルト、ニッケル、及びこれら金属の一種以上を含む合金等)、及び強磁性金属酸化物が挙げられる。強磁性金属酸化物の好適な例としては、フェライトが挙げられる。フェライトの好適な例としては、Baフェライト、Mnフェライト、Mn-Znフェライト、Ni-Znフェライト、Mn-Mgフェライト、Ca-Mgフェライト、Liフェライト、Cu-Znフェライト、及びMn-Mg-Srフェライトが挙げられる。また、強磁性金属酸化物の好適な例としては、スピネルフェライトの一種であるマグネタイトも挙げられる。第1キャリアコアの材料として、一種類の磁性材料を単独で使用してもよいし、二種以上の磁性材料を併用してもよい。第1キャリアコアを作製する方法としては、例えば磁性材料を粉砕及び焼成する工程を含む方法が挙げられる。なお、第1キャリアコアとしては、市販品を使用してもよい。
第1キャリアコアが磁性材料の粒子である場合、磁性材料の粒子の好ましい例としては、フェライト粒子(フェライトコア)が挙げられる。フェライト粒子は、画像形成のために十分な磁性を有する傾向がある。
第1キャリアコアが樹脂キャリアコアである場合、樹脂キャリアコアに含まれるキャリアコア用結着樹脂としては、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、及びフェノール樹脂からなる群より選択される一種以上の樹脂が好ましく、フェノール樹脂がより好ましい。キャリアコア用結着樹脂中に分散した磁性材料の粒子としては、例えば上記磁性材料の例として挙げられた磁性材料から選択される一種以上を含む粒子が挙げられる。
(第1コート層)
第1コート層は、非磁性無機粒子を含まない。また、第1コート層は、例えば樹脂から構成される。第1コート層を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂を使用してもよいし、熱硬化性樹脂を使用してもよい。また、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを組み合わせて使用してもよい。なお、第1コート層には、添加剤が添加されていてもよい。
第1コート層を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、フッ素樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、スチレン-アクリル酸共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン、脂肪族ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、芳香族ポリエステル樹脂(より具体的には、ポリアリレート等)、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、及びポリエーテルケトン樹脂が挙げられる。
第1コート層を構成する熱硬化性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素-メラミン樹脂、グアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、フラン樹脂、及び熱硬化性ポリアミドイミド樹脂が挙げられる。
良好な現像性を得るためには、第1コート層を構成する樹脂としては、シリコーン樹脂及び熱硬化性ポリアミドイミド樹脂からなる群より選ばれる一種以上が好ましく、シリコーン樹脂がより好ましい。
{第1キャリア粒子の製造方法}
次に、第1キャリア粒子の好適な製造方法について説明する。まず、流動コーティング装置を用いて、第1コート層の原料を含む液(以下、第1コート液と記載することがある)を流動層中の第1キャリアコアに噴霧する。この際、例えば、第1コート液中の原料の濃度、及び第1コート液の噴霧量の少なくとも一方を変更することにより、得られる第1コート層の厚さを調整できる。
次いで、第1コート液で覆われた第1キャリアコアを熱処理することにより、第1キャリアコアの表面が第1コート層で覆われた第1キャリア粒子の粉体が得られる。
{第2キャリア粒子}
次に、第2キャリア粒子について説明する。
(第2キャリアコア)
第2キャリアコアは、磁性材料を含有することが好ましい。第2キャリアコアとしては、例えば上述した第1キャリアコアの具体例で挙げたキャリアコアが使用できる。第1実施形態に係るキャリアでは、第2キャリアコアは、第1キャリアコアと同種のキャリアコアであってもよく、第1キャリアコアとは異なる種類のキャリアコアであってもよい。
(第2コート層)
第2コート層は、コート層用結着樹脂(以下、コート樹脂と記載することがある)、及び非磁性無機粒子を含む。なお、第2コート層は、コート樹脂及び非磁性無機粒子から構成されていてもよく、コート樹脂及び非磁性無機粒子以外に添加剤を更に含んでいてもよい。
コート樹脂としては、例えば上述した第1コート層を構成する樹脂の具体例で挙げた樹脂が使用できる。第1実施形態に係るキャリアでは、第2コート層中のコート樹脂は、第1コート層を構成する樹脂と同種の樹脂であってもよく、第1コート層を構成する樹脂とは異なる種類の樹脂であってもよい。
画像流れの発生をより抑制しつつ、多数枚の印刷後において、かぶりの発生をより抑制するためには、コート樹脂としては、シリコーン樹脂及び熱硬化性ポリアミドイミド樹脂からなる群より選ばれる一種以上が好ましく、熱硬化性ポリアミドイミド樹脂がより好ましい。
第2コート層に含まれる非磁性無機粒子は、特に限定されない。画像流れの発生をより抑制するためには、非磁性無機粒子としては、非磁性金属酸化物粒子が好ましく、酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子からなる群より選ばれる一種以上がより好ましい。
また、非磁性無機粒子は、表面処理(より具体的には、疎水化処理、導電化処理等)されていてもよい。画像流れの発生をより抑制するためには、第2コート層に含まれる非磁性無機粒子としては、導電化処理された非磁性無機粒子が好ましい。導電化処理された非磁性無機粒子は、より帯電しにくくなるため、現像装置内においてトナーの担持量がより少なくなる傾向がある。そのため、第2コート層に含まれる非磁性無機粒子が導電化処理されていると、第2コート層と感光体とが接触しやすくなり、その結果、感光体への非磁性無機粒子の供給がより速やかに行われるようになる。
(材料の組合せ)
画像流れの発生を更に抑制しつつ、多数枚の印刷後において、かぶりの発生を更に抑制するためには、コート樹脂が、シリコーン樹脂及び熱硬化性ポリアミドイミド樹脂からなる群より選ばれる一種以上であり、非磁性無機粒子が、酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子からなる群より選ばれる一種以上であることが好ましい。同じ理由から、コート樹脂が熱硬化性ポリアミドイミド樹脂であり、非磁性無機粒子が酸化チタン粒子であることがより好ましく、コート樹脂が熱硬化性ポリアミドイミド樹脂であり、非磁性無機粒子が導電化処理された酸化チタン粒子であることが更に好ましい。
{第2キャリア粒子の製造方法}
次に、第2キャリア粒子の好適な製造方法について説明する。まず、流動コーティング装置を用いて、第2コート層の原料を含む液(以下、第2コート液と記載することがある)を流動層中の第2キャリアコアに噴霧する。第2コート液は、コート樹脂(又はコート樹脂の前駆体)、及び非磁性無機粒子を含む。第2コート液を第2キャリアコアに噴霧する際、例えば、第2コート液中の原料(より具体的には、コート樹脂、コート樹脂の前駆体、非磁性無機粒子等)の濃度、及び第2コート液の噴霧量の少なくとも一方を変更することにより、得られる第2コート層の厚さを調整できる。また、第2コート液中の非磁性無機粒子の濃度を変更することにより、得られる第2コート層中の非磁性無機粒子の量を調整できる。
次いで、第2コート液で覆われた第2キャリアコアを熱処理することにより、第2キャリアコアの表面が第2コート層で覆われた第2キャリア粒子の粉体が得られる。
[キャリアの製造方法]
第1実施形態に係るキャリアの製造方法としては、例えば混合機(より具体的には、ボールミル、ロッキングミキサー(登録商標)等)を用いて、第1キャリア粒子と第2キャリア粒子とを攪拌しながら混合する方法が挙げられる。こうした方法により、第1キャリア粒子と第2キャリア粒子とを含むキャリアが得られる。
<第2実施形態:2成分現像剤>
次に、本発明の第2実施形態に係る2成分現像剤について説明する。第2実施形態に係る2成分現像剤(以下、現像剤と記載することがある)は、トナーと、上述した第1実施形態に係るキャリアとを含む。以下、上述した第1実施形態と重複する内容については、説明を省略する。
現像剤に含まれるトナーは、トナー粒子を含む。現像剤に含まれるトナーは、例えば正帯電性トナーとして用いることができる。正帯電性トナーは、キャリアとの摩擦により正に帯電する。
トナーに含まれるトナー粒子は、外添剤を備えてもよい。トナー粒子が外添剤を備える場合、トナー粒子は、トナー母粒子と、外添剤とを含む。外添剤はトナー母粒子の表面に付着する。トナー母粒子の構成は、特に限定されない。なお、必要がなければ外添剤を割愛してもよい。外添剤を割愛する場合には、トナー母粒子がトナー粒子に相当する。
トナー粒子が外添剤を備える場合、流動性に優れるトナーを得るためには、外添剤粒子として、個数平均一次粒子径5nm以上30nm以下の無機粒子を使用することが好ましい。外添剤をトナー粒子間でスペーサーとして機能させて耐熱保存性に優れるトナーを得るためには、外添剤粒子として、個数平均一次粒子径50nm以上200nm以下の樹脂粒子を使用することが好ましい。トナー母粒子からの外添剤の脱離を抑制しながら外添剤の機能を十分に発揮させるためには、外添剤の量が、トナー母粒子100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
トナー粒子は、シェル層を備えないトナー粒子(非カプセルトナー粒子)であってもよいし、シェル層を備えるトナー粒子(カプセルトナー粒子)であってもよい。カプセルトナー粒子は、トナーコアと、トナーコアの表面を覆うシェル層とを備えるトナー母粒子を含む。トナーコアの構成は、特に限定されない。シェル層は、実質的に熱硬化性樹脂のみからなってもよいし、実質的に熱可塑性樹脂のみからなってもよいし、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との両方を含有してもよい。
画像形成に適したトナーを得るためには、トナー母粒子の体積中位径(D50)は、4μm以上9μm以下であることが好ましい。
第2実施形態に係る現像剤は、例えば混合機(より具体的には、ボールミル、ロッキングミキサー(登録商標)等)を用いて、第1実施形態に係るキャリアと、トナーとを攪拌しながら混合することで得られる。キャリア粒子100質量部に対するトナー粒子の配合量は、好ましくは1質量部以上20質量部以下であり、より好ましくは3質量部以上15質量部以下である。なお、第2実施形態に係る現像剤は、第1キャリア粒子の粉体と、第2キャリア粒子の粉体と、トナー粒子の粉体(トナー)とを、同時に攪拌しながら混合することにより得ることもできる。
以上説明した第2実施形態に係る現像剤は、第1実施形態に係るキャリアを含むため、画像流れの発生を抑制しつつ、多数枚の印刷後において、かぶりの発生を抑制できる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は実施例の範囲に何ら限定されるものではない。なお、キャリア粒子のコート層(より詳しくは、第1コート層及び第2コート層のいずれか)の厚さは、以下に示す方法で測定した。
<コート層の厚さの測定方法>
キャリア粒子(後述するキャリア粒子C1A、キャリア粒子C2A-1~C2A-8、並びにキャリア粒子C2B-1及びC2B-2のいずれか)の粉体を常温硬化性のエポキシ樹脂中に分散させた後、得られた分散体を温度40℃の雰囲気で2日間硬化させて、硬化物を得た。続けて、ダイヤモンドナイフを備えたウルトラミクロトーム(ライカマイクロシステムズ株式会社製「EM UC6」)を用いて、得られた硬化物を切り出し、薄片試料を得た。得られた薄片試料の断面(キャリア粒子の断面)を、電界放出形走査電子顕微鏡(FE-SEM)(日本電子株式会社製「JSM-7600F」)を用いて、倍率10000倍で撮影した。
続けて、画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて、撮影したキャリア粒子の断面撮影像を解析することで、コート層の厚さを測定した。測定の手順については、まず、得られた断面撮影像において、無作為に10個のキャリア粒子を選択した。そして、選択した10個のキャリア粒子について、それぞれコート層の厚さを測定し、測定対象(キャリア粒子)の評価値(コート層の厚さ)を求めた。より詳しくは、1つのキャリア粒子(断面)について、断面の略中心で直交する2本の直線を引き、それら2本の直線がコート層と交差する4箇所の各々で、コート層の厚さを測定した。測定された4箇所の厚さの算術平均値を、そのキャリア粒子のコート層の厚さとした。選択した10個のキャリア粒子について、それぞれコート層の厚さを測定し、測定された厚さの個数平均値を、測定対象であるキャリア粒子の評価値(コート層の厚さ)とした。
<キャリア粒子の作製>
以下、キャリア粒子C1A、キャリア粒子C2A-1~C2A-8、並びにキャリア粒子C2B-1及びC2B-2の作製方法について説明する。なお、以下において、非磁性無機粒子を含まないコート層を「第1コート層」とし、非磁性無機粒子を含むコート層を「第2コート層」として説明する。
[キャリア粒子C1Aの作製]
(樹脂キャリアコアの作製)
温度計及び攪拌羽根を備えた3つ口フラスコをウォーターバスにセットし、フラスコ内に、磁性材料の粒子としてのマグネタイト粒子(三井金属株式会社製「MG-7300」、個数平均一次粒子径:0.25μm)100質量部と、フェノール13質量部と、濃度37質量%のホルムアルデヒド水溶液15質量部と、濃度25質量%のアンモニア水溶液4質量部と、イオン交換水16質量部とを入れた。
続けて、フラスコ内容物を、攪拌しながら45分間かけて90℃まで昇温させた後、フラスコ内容物の温度を90℃に160分間保った。フラスコ内容物を90℃に保っている間にフェノールとホルムアルデヒドとが重合反応して、樹脂キャリアコアが得られた。得られた樹脂キャリアコアは、フェノール樹脂(熱硬化性フェノール樹脂)と、その樹脂中に分散したマグネタイト粒子とを含有していた。また、得られた樹脂キャリアコアは、体積中位径(D50)が36μmであり、3000(103/4π・A/m)の印加磁場での飽和磁化が65A・m2/kgであった。
(第1コート層の形成)
第1コート層の原料を含む液(第1コート液)として、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」、溶剤:トルエン、固形分濃度:50質量%)を、トルエンを用いて固形分濃度20質量%に希釈したコート液を準備した。転動流動コーティング装置(株式会社パウレック製「マルチプレックスMP-01」)に、樹脂キャリアコア(上述の手順で得られた樹脂キャリアコア)100質量部を投入し、樹脂キャリアコアを流動させながら、樹脂キャリアコアに向けて、上記第1コート液25質量部を噴霧した。
続けて、第1コート液で覆われた樹脂キャリアコアを、温度280℃の条件で1時間熱処理することにより、樹脂キャリアコアの表面全域が第1コート層(シリコーン樹脂から構成された層)で覆われたキャリア粒子C1Aの粉体を得た。キャリア粒子C1Aの第1コート層の厚さは、2.0μmであった。
[キャリア粒子C2A-1の作製]
上述したキャリア粒子C1Aを作製するための樹脂キャリアコアの作製方法と同じ方法で、樹脂キャリアコアを得た。また、第2コート層の原料を含む液(第2コート液)として、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」、溶剤:トルエン、固形分濃度:50質量%)に酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC-100」、個数平均一次粒子径:360nm)を添加した後、トルエンを用いて固形分濃度20質量%に希釈したコート液を準備した。使用した酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC-100」)は、導電化処理された酸化チタン粒子(導電化処理層:SbがドープされたSnO2層)であり、かつ非磁性無機粒子であった。また、第2コート液を準備する際の酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC-100」)の添加量は、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)の固形分100質量部に対して、30質量部であった。転動流動コーティング装置(株式会社パウレック製「マルチプレックスMP-01」)に上記樹脂キャリアコア100質量部を投入し、樹脂キャリアコアを流動させながら、樹脂キャリアコアに向けて、上記第2コート液25質量部を噴霧した。
続けて、第2コート液で覆われた樹脂キャリアコアを、温度280℃の条件で1時間熱処理することにより、樹脂キャリアコアの表面全域が第2コート層(コート樹脂としてのシリコーン樹脂、及び非磁性無機粒子としての酸化チタン粒子から構成された層)で覆われたキャリア粒子C2A-1の粉体を得た。キャリア粒子C2A-1において、酸化チタン粒子の量は、シリコーン樹脂100質量部に対して、30質量部であった。また、キャリア粒子C2A-1の第2コート層の厚さは、1.6μmであった。
[キャリア粒子C2A-2の作製]
以下の点を変更したこと以外は、キャリア粒子C2A-1の作製と同じ方法で、キャリア粒子C2A-2の粉体を得た。キャリア粒子C2A-2の第2コート層の厚さは、1.4μmであった。
(変更点)
キャリア粒子C2A-2の作製では、第2コート液を準備する際の酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC-100」)の添加量を、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)の固形分100質量部に対して、65質量部に変更した。
[キャリア粒子C2A-3の作製]
以下の点を変更したこと以外は、キャリア粒子C2A-1の作製と同じ方法で、キャリア粒子C2A-3の粉体を得た。キャリア粒子C2A-3の第2コート層の厚さは、1.2μmであった。
(変更点)
キャリア粒子C2A-3の作製では、第2コート液を準備する際の酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC-100」)の添加量を、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)の固形分100質量部に対して、100質量部に変更した。
[キャリア粒子C2A-4の作製]
以下の点を変更したこと以外は、キャリア粒子C2A-1の作製と同じ方法で、キャリア粒子C2A-4の粉体を得た。キャリア粒子C2A-4の第2コート層の厚さは、1.6μmであった。
(変更点)
キャリア粒子C2A-4の作製では、第2コート液として、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)に酸化アルミニウム粒子(チタン工業株式会社製「EC-700」、個数平均一次粒子径:380nm)を添加した後、トルエンを用いて固形分濃度20質量%に希釈したコート液を準備した。使用した酸化アルミニウム粒子(チタン工業株式会社製「EC-700」)は、導電化処理された酸化アルミニウム粒子(導電化処理層:SnがドープされたIn23層)であり、かつ非磁性無機粒子であった。また、キャリア粒子C2A-4用の第2コート液を準備する際の酸化アルミニウム粒子(チタン工業株式会社製「EC-700」)の添加量は、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)の固形分100質量部に対して、30質量部であった。
[キャリア粒子C2A-5の作製]
以下の点を変更したこと以外は、キャリア粒子C2A-1の作製と同じ方法で、キャリア粒子C2A-5の粉体を得た。キャリア粒子C2A-5の第2コート層の厚さは、1.4μmであった。
(変更点)
キャリア粒子C2A-5の作製では、第2コート液として、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)に酸化アルミニウム粒子(チタン工業株式会社製「EC-700」)を添加した後、トルエンを用いて固形分濃度20質量%に希釈したコート液を準備した。また、キャリア粒子C2A-5用の第2コート液を準備する際の酸化アルミニウム粒子(チタン工業株式会社製「EC-700」)の添加量は、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)の固形分100質量部に対して、65質量部であった。
[キャリア粒子C2A-6の作製]
以下の点を変更したこと以外は、キャリア粒子C2A-1の作製と同じ方法で、キャリア粒子C2A-6の粉体を得た。キャリア粒子C2A-6の第2コート層の厚さは、1.2μmであった。
(変更点)
キャリア粒子C2A-6の作製では、第2コート液として、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)に酸化アルミニウム粒子(チタン工業株式会社製「EC-700」)を添加した後、トルエンを用いて固形分濃度20質量%に希釈したコート液を準備した。また、キャリア粒子C2A-6用の第2コート液を準備する際の酸化アルミニウム粒子(チタン工業株式会社製「EC-700」)の添加量は、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)の固形分100質量部に対して、100質量部であった。
[キャリア粒子C2A-7の作製]
以下の点を変更したこと以外は、キャリア粒子C2A-1の作製と同じ方法で、キャリア粒子C2A-7の粉体を得た。キャリア粒子C2A-7の第2コート層の厚さは、1.2μmであった。
(変更点)
キャリア粒子C2A-7の作製では、第2コート液として、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)に、下記に示す調製方法により調製したチタン酸ストロンチウム粒子(個数平均一次粒子径:360nm)を添加した後、トルエンを用いて固形分濃度20質量%に希釈したコート液を準備した。また、キャリア粒子C2A-7用の第2コート液を準備する際のチタン酸ストロンチウム粒子の添加量は、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)の固形分100質量部に対して、65質量部であった。
(キャリア粒子C2A-7の作製に使用したチタン酸ストロンチウム粒子の調製方法)
まず、硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンのスラリーを、アルカリ水溶液で洗浄した。次いで、塩酸を用いて、洗浄後のスラリーのpHを0.7に調整して、チタニアゾルの分散液を得た。得られた分散液に水酸化ナトリウムを添加し、分散液のpHを4.5に調整した後、pH調整後の分散液(pH4.5の分散液)をイオン交換水で洗浄した。洗浄後の分散液の上澄み液は、電気伝導度が60μS/cmであった。次いで、ステンレス鋼製の反応容器内に、洗浄後の分散液と、水酸化ストロンチウム八水和物とを投入した。水酸化ストロンチウム八水和物の反応容器内への投入量は、分散液中の含水酸化チタン1モル部に対し、0.97モル部であった。次いで、反応容器内を窒素ガスで置換した後、反応容器内に蒸留水を添加した。蒸留水を添加した後の反応容器内容物中のストロンチウム(Sr)の濃度は、0.1モル/L以上2.0モル/L以下であった。次いで、窒素雰囲気下、反応容器内容物の温度を、85℃まで7℃/時の速度で上げた後、反応容器内容物を、温度85℃の条件で5時間反応させた。次いで、反応容器内容物を、その温度が25℃になるまで冷却した。冷却後の反応容器内容物の上澄み液を反応容器から除去した後、反応容器内容物をイオン交換水で洗浄した。次いで、ブフナー漏斗を用いて、洗浄後の反応容器内容物を固液分離し、得られた固形分を乾燥した。次いで、乾燥後の固形分を、粉砕機(日本ニューマチック工業株式会社製「ジェットミルI-2型」)を用いて、粉砕圧0.6MPaの条件で粉砕した。粉砕においては、衝突板としてセラミック製の平板を用いた。次いで、粉砕した固形分を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ-LABO型」)を用いて分級し、チタン酸ストロンチウム粒子の粉体を得た。得られたチタン酸ストロンチウム粒子は、非磁性無機粒子であった。
[キャリア粒子C2A-8の作製]
以下の点を変更したこと以外は、キャリア粒子C2A-1の作製と同じ方法で、キャリア粒子C2A-8の粉体を得た。キャリア粒子C2A-8の第2コート層の厚さは、1.3μmであった。
(変更点)
キャリア粒子C2A-8の作製では、第2コート液として、熱硬化性ポリアミドイミド樹脂溶液に酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC-100」)を添加した後、ジメチルスルホキシドを用いて固形分濃度20質量%に希釈したコート液を準備した。上記熱硬化性ポリアミドイミド樹脂溶液としては、荒川化学工業株式会社製「コンポセラン(登録商標)H901-2」を用いた。キャリア粒子C2A-8用の第2コート液を準備する際の酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC-100」)の添加量は、熱硬化性ポリアミドイミド樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製「コンポセラン(登録商標)H901-2」)の固形分100質量部に対して、65質量部であった。また、キャリア粒子C2A-8の作製では、第2コート液で覆われた樹脂キャリアコアを、温度260℃の条件で1時間熱処理した。
[キャリア粒子C2B-1の作製]
以下の点を変更したこと以外は、キャリア粒子C2A-1の作製と同じ方法で、キャリア粒子C2B-1の粉体を得た。キャリア粒子C2B-1の第2コート層の厚さは、1.6μmであった。
(変更点)
キャリア粒子C2B-1の作製では、第2コート液を準備する際の酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC-100」)の添加量を、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)の固形分100質量部に対して、20質量部に変更した。
[キャリア粒子C2B-2の作製]
以下の点を変更したこと以外は、キャリア粒子C2A-1の作製と同じ方法で、キャリア粒子C2B-2の粉体を得た。キャリア粒子C2B-2の第2コート層の厚さは、1.2μmであった。
(変更点)
キャリア粒子C2B-2の作製では、第2コート液を準備する際の酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC-100」)の添加量を、加熱硬化型シリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング株式会社製「SR2400」)の固形分100質量部に対して、110質量部に変更した。
得られたキャリア粒子C2A-1~C2A-8、C2B-1及びC2B-2のそれぞれについて、コート樹脂の種類、非磁性無機粒子の種類、及び非磁性無機粒子の量を、表1に示す。なお、表1において、非磁性無機粒子の量は、コート樹脂100質量部に対する非磁性無機粒子の量(単位:質量部)である。
Figure 0007404793000001
<評価用トナーの作製>
[トナー母粒子の調製]
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM-20B」)を用いて、回転速度2400rpmの条件で、結着樹脂としてのポリエステル樹脂(三井化学株式会社製「XPE258」)100質量部と、ポリプロピレンワックス(三洋化成工業株式会社製「ビスコール(登録商標)660P」)5質量部と、カーボンブラック(キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ社製「REGAL(登録商標)330R」)5質量部と、正帯電性電荷制御剤(オリヱント化学工業株式会社製「BONTRON(登録商標)P-51」、成分:4級アンモニウム塩)1質量部とを3分間混合した。
続けて、得られた混合物を、2軸押出機(株式会社池貝製「PCM-30」)を用いて、材料供給速度5kg/時、軸回転速度160rpm、シリンダー温度100℃の条件で溶融混練した。その後、得られた溶融混練物を冷却した。続けて、冷却された溶融混練物を、粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製「ロートプレックス(登録商標)」)を用いて粗粉砕した。続けて、得られた粗粉砕物を、ジェットミル(日本ニューマチック工業株式会社製「超音波ジェットミルI型」)を用いて微粉砕した。続けて、得られた微粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ-LABO型」)を用いて分級し、体積中位径(D50)7μmのトナー母粒子を得た。
[外添剤の外添]
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM-10B」)を用いて、回転速度3500rpmかつジャケット温度20℃の条件で、前述の手順で得られたトナー母粒子100質量部と、疎水性シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)RA-200H」)1.0質量部とを、5分間混合した。これにより、トナー母粒子の表面に外添剤(疎水性シリカ粒子)の全量を付着させた。
続けて、得られた粉体を、200メッシュ(目開き75μm)の篩を用いて篩別した。その結果、正帯電性の評価用トナー(トナー粒子の粉体)が得られた。なお、篩別の前後で、トナーを構成する成分の組成比は変化しなかった。
<現像剤の調製>
次に、現像剤DA-1~DA-8及びDB-1~DB-6の調製方法について説明する。なお、以下において、「第1キャリア粒子」は、第1コート層を有するキャリア粒子である。また、「第2キャリア粒子」は、第2コート層を有するキャリア粒子である。
[現像剤DA-1の調製]
100質量部のキャリア粒子C1A(第1キャリア粒子)と、7質量部のキャリア粒子C2A-1(第2キャリア粒子)とを、粉体混合機(愛知電機株式会社製「ロッキングミキサー(登録商標)」)を用いて、回転速度80rpmの条件で30分間混合して、評価用キャリアを得た。得られた評価用キャリアにおいて、キャリア粒子C2A-1(第2キャリア粒子)の量は、キャリア粒子C1A(第1キャリア粒子)100質量部に対して、7質量部であった。
次いで、得られた評価用キャリア100質量部と、前述の方法で得られた評価用トナー8質量部とを、粉体混合機(愛知電機株式会社製「ロッキングミキサー(登録商標)」)を用いて、回転速度80rpmの条件で30分間混合して、現像剤DA-1を得た。
[現像剤DA-2~DA-8及びDB-1~DB-4の調製]
第2キャリア粒子の種類、及び第1キャリア粒子100質量部に対する第2キャリア粒子の量を、後述する表2に示すとおりとしたこと以外は、現像剤DA-1の調製と同じ方法で、現像剤DA-2~DA-8及びDB-1~DB-4をそれぞれ得た。なお、現像剤DA-2~DA-8及びDB-1~DB-4の調製において、評価用キャリアと評価用トナーとの混合比(評価用キャリア:評価用トナー)は、いずれも質量比で100:8であった。
[現像剤DB-5の調製]
キャリア粒子C2A-1(第2キャリア粒子)100質量部と、前述の方法で得られた評価用トナー8質量部とを、粉体混合機(愛知電機株式会社製「ロッキングミキサー(登録商標)」)を用いて30分間混合して、現像剤DB-5を得た。
[現像剤DB-6の調製]
キャリア粒子C2A-3(第2キャリア粒子)100質量部と、前述の方法で得られた評価用トナー8質量部とを、粉体混合機(愛知電機株式会社製「ロッキングミキサー(登録商標)」)を用いて30分間混合して、現像剤DB-6を得た。
<評価方法>
[画像流れ]
評価機としては、カラー複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa 500ci」)を使用した。現像剤(評価対象:現像剤DA-1~DA-8及びDB-1~DB-6のいずれか)を評価機のブラック用現像装置に投入し、評価用トナー(前述の方法で得られた評価用トナー)を評価機のブラック用トナーコンテナに投入した。次いで、評価機を用いて、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下、印字率5%の画像を印刷用紙(A4サイズの普通紙)に1000枚連続で印刷した。次いで、印刷後の評価機を、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下に24時間静置した。
次いで、24時間静置した評価機を用いて、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下、1枚の印刷用紙(A4サイズの普通紙)の全面にハーフトーン画像(画像濃度:50%)を出力した。次いで、出力した画像を目視で観察し、以下の基準で判定した。判定結果がA又はBの場合、「画像流れの発生を抑制できている」と評価し、判定結果がCの場合、「画像流れの発生を抑制できていない」と評価した。
(判定基準)
A:ハーフトーン画像がぼやけることなく出力されており、画像濃度むらも発生していなかった。
B:ハーフトーン画像がぼやけることなく出力されていたが、画像濃度むらが発生していた。
C:ハーフトーン画像が、画像流れによりぼやけた状態で出力されていた。
[現像性評価]
(初期、及び印字率20%の画像を1万枚印刷した後の現像性評価)
評価機としては、カラー複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa 500ci」)を用いた。現像剤(評価対象:現像剤DA-1~DA-8及びDB-1~DB-6のいずれか)を評価機のブラック用現像装置に投入し、評価用トナー(前述の方法で得られた評価用トナー)を評価機のブラック用トナーコンテナに投入した。次いで、温度23℃かつ湿度50%RHの環境下、上記評価機を用いて、印字率20%の画像を印刷用紙(A4サイズの普通紙)に1万枚連続で印刷した。この際、印字率20%の画像を印刷する前(以下、「初期」と記載する)と、印字率20%の画像を1万枚印刷した後の各々のタイミングにおいて、温度23℃かつ湿度50%RHの環境下、上記評価機を用いて、ソリッド部と空白部とを含むサンプル画像を、1枚の印刷用紙(A4サイズの普通紙)に形成した。次いで、印刷用紙に形成されたサンプル画像のソリッド部の画像濃度(ID)を、反射濃度計(X-Rite社製「RD914」)を用いて測定した。得られた画像濃度(ID)が1.30以上であれば、「画像品質が特に良い」と評価した。得られた画像濃度(ID)が1.00以上1.30未満であれば、「画像品質が良い」と評価した。得られた画像濃度(ID)が1.00未満であれば、「画像品質が良くない」と評価した。
また、上述した画像濃度(ID)の評価に用いたサンプル画像の空白部の画像濃度(ID)を、カラー反射濃度計(伊原電子工業株式会社製「R710」)を用いて測定し、かぶり濃度(FD)を算出した。なお、かぶり濃度(FD)は、印刷後の印刷用紙の空白部の画像濃度(ID)からベースペーパー(未印刷紙)の画像濃度(ID)を引いた値に相当する。
得られたかぶり濃度(FD)が0.005以下であれば、「1万枚印刷した後において、かぶりの発生を特に抑制できている」と評価した。得られたかぶり濃度(FD)が0.005を超えて0.010以下であれば、「1万枚印刷した後において、かぶりの発生を抑制できている」と評価した。得られたかぶり濃度(FD)が0.010を超える場合は、「1万枚印刷した後において、かぶりの発生を抑制できていない」と評価した。
(印字率5%の画像を10万枚印刷した後の現像性評価)
評価機としては、カラー複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa 500ci」)を用いた。現像剤(評価対象:現像剤DA-1~DA-8及びDB-1~DB-6のいずれか)を評価機のブラック用現像装置に投入し、評価用トナー(前述の方法で得られた評価用トナー)を評価機のブラック用トナーコンテナに投入した。次いで、温度23℃かつ湿度50%RHの環境下、上記評価機を用いて、印字率5%の画像を印刷用紙(A4サイズの普通紙)に10万枚連続で印刷した。次いで、温度23℃かつ湿度50%RHの環境下、上記評価機を用いて、ソリッド部と空白部とを含むサンプル画像を、1枚の印刷用紙(A4サイズの普通紙)に形成した。次いで、印刷用紙に形成されたサンプル画像について、上記「初期、及び印字率20%の画像を1万枚印刷した後の現像性評価」と同じ方法で画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)を得た。
得られた画像濃度(ID)が1.30以上であれば、「画像品質が特に良い」と評価した。得られた画像濃度(ID)が1.00以上1.30未満であれば、「画像品質が良い」と評価した。得られた画像濃度(ID)が1.00未満であれば、「画像品質が良くない」と評価した。
また、得られたかぶり濃度(FD)が0.005以下であれば、「10万枚印刷した後において、かぶりの発生を特に抑制できている」と評価した。得られたかぶり濃度(FD)が0.005を超えて0.010以下であれば、「10万枚印刷した後において、かぶりの発生を抑制できている」と評価した。得られたかぶり濃度(FD)が0.010を超える場合は、「10万枚印刷した後において、かぶりの発生を抑制できていない」と評価した。
<評価結果>
現像剤DA-1~DA-8及びDB-1~DB-6のそれぞれについて、第2キャリア粒子の種類、第1キャリア粒子100質量部に対する第2キャリア粒子の量、及び画像流れの判定結果を、表2に示す。なお、表2において、第2キャリア粒子の量は、第1キャリア粒子100質量部に対する第2キャリア粒子の量(単位:質量部)を示す。また、表2において、第2キャリア粒子の量の欄の「-」は、第1キャリア粒子を使用せず、第2キャリア粒子のみをキャリア粒子として使用したことを意味する。また、現像剤DA-1~DA-8及びDB-1~DB-6のそれぞれについて、現像性評価の結果を、表3に示す。
Figure 0007404793000002
Figure 0007404793000003
現像剤DA-1~DA-8では、キャリア粒子が、第1キャリア粒子及び第2キャリア粒子を含んでいた。現像剤DA-1~DA-8では、第1コート層が、非磁性無機粒子を含んでいなかった。現像剤DA-1~DA-8では、第2コート層が、コート樹脂(コート層用結着樹脂)及び非磁性無機粒子を含んでいた。表1及び表2に示すように、現像剤DA-1~DA-8では、第2コート層中の非磁性無機粒子の量が、コート樹脂(コート層用結着樹脂)100質量部に対して、30質量部以上100質量部以下であった。現像剤DA-1~DA-8では、第2キャリア粒子の量が、第1キャリア粒子100質量部に対して、7質量部以上15質量部以下であった。
表2に示すように、現像剤DA-1~DA-8では、画像流れの判定結果がA又はBであった。よって、現像剤DA-1~DA-8は、画像流れの発生を抑制できていた。表3に示すように、現像剤DA-1、DA-2、DA-4、DA-5、DA-7及びDA-8では、印字率20%の画像を1万枚印刷した後のかぶり濃度(FD)が0.005以下であった。よって、現像剤DA-1、DA-2、DA-4、DA-5、DA-7及びDA-8は、1万枚印刷した後において、かぶりの発生を特に抑制できていた。現像剤DA-3及びDA-6では、印字率20%の画像を1万枚印刷した後のかぶり濃度(FD)が0.005を超えて0.010以下であった。よって、現像剤DA-3及びDA-6は、1万枚印刷した後において、かぶりの発生を抑制できていた。
表1及び表2に示すように、現像剤DB-1では、第2コート層中の非磁性無機粒子の量が、コート樹脂(コート層用結着樹脂)100質量部に対して、30質量部未満であった。現像剤DB-3では、第2コート層中の非磁性無機粒子の量が、コート樹脂(コート層用結着樹脂)100質量部に対して、100質量部を超えていた。現像剤DB-2では、第2キャリア粒子の量が、第1キャリア粒子100質量部に対して、7質量部未満であった。現像剤DB-4では、第2キャリア粒子の量が、第1キャリア粒子100質量部に対して、15質量部を超えていた。現像剤DB-5及びDB-6では、キャリア粒子が、第1キャリア粒子を含んでいなかった。
表2に示すように、現像剤DB-1及びDB-2では、画像流れの判定結果がCであった。よって、現像剤DB-1及びDB-2は、画像流れの発生を抑制できていなかった。表3に示すように、現像剤DB-3~DB-6では、印字率20%の画像を1万枚印刷した後のかぶり濃度(FD)が0.010を超えていた。よって、現像剤DB-3~DB-6は、1万枚印刷した後において、かぶりの発生を抑制できていなかった。
以上の結果から、本発明によれば、画像流れの発生を抑制しつつ、多数枚の印刷後において、かぶりの発生を抑制できることが示された。
本発明に係るキャリア及び2成分現像剤は、例えば複写機、プリンター又は複合機において画像を形成するために用いることができる。
10 :第1キャリア粒子
11 :第1キャリアコア
12 :第1コート層
20 :第2キャリア粒子
21 :第2キャリアコア
22 :第2コート層
23 :コート層用結着樹脂
24 :非磁性無機粒子

Claims (6)

  1. キャリア粒子を含むキャリアであって、
    前記キャリア粒子は、第1キャリア粒子及び第2キャリア粒子を含み、
    前記第1キャリア粒子は、第1キャリアコアと、前記第1キャリアコアの表面を覆う第1コート層とを含み、
    前記第2キャリア粒子は、第2キャリアコアと、前記第2キャリアコアの表面を覆う第2コート層とを含み、
    前記第1コート層は、非磁性無機粒子を含まず、
    前記第2コート層は、コート層用結着樹脂及び非磁性無機粒子を含み、
    前記第2コート層中の前記非磁性無機粒子の量は、前記コート層用結着樹脂100質量部に対して、30質量部以上100質量部以下であり、
    前記第2キャリア粒子の量は、前記第1キャリア粒子100質量部に対して、7質量部以上15質量部以下であり、
    前記コート層用結着樹脂は、シリコーン樹脂及び熱硬化性ポリアミドイミド樹脂からなる群より選ばれる一種以上である、キャリア。
  2. キャリア粒子を含むキャリアであって、
    前記キャリア粒子は、第1キャリア粒子及び第2キャリア粒子を含み、
    前記第1キャリア粒子は、第1キャリアコアと、前記第1キャリアコアの表面を覆う第1コート層とを含み、
    前記第2キャリア粒子は、第2キャリアコアと、前記第2キャリアコアの表面を覆う第2コート層とを含み、
    前記第1コート層は、非磁性無機粒子を含まず、
    前記第2コート層は、コート層用結着樹脂及び非磁性無機粒子を含み、
    前記第2コート層中の前記非磁性無機粒子の量は、前記コート層用結着樹脂100質量部に対して、30質量部以上100質量部以下であり、かつ、前記第2コート層中の前記非磁性無機粒子の個数平均一次粒子径は、200nm以上500nm以下であり、
    前記第2キャリア粒子の量は、前記第1キャリア粒子100質量部に対して、7質量部以上15質量部以下である、キャリア。
  3. 前記コート層用結着樹脂は、シリコーン樹脂及び熱硬化性ポリアミドイミド樹脂からなる群より選ばれる一種以上である、請求項に記載のキャリア。
  4. 前記非磁性無機粒子は、酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子からなる群より選ばれる一種以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載のキャリア。
  5. 前記第2コート層の厚さは、1.0μm以上2.0μm以下である、請求項1~のいずれか一項に記載のキャリア。
  6. トナー粒子を含むトナーと、請求項1~5のいずれか一項に記載のキャリアとを含有する、2成分現像剤。
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