JP7402501B2 - 柱の組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、大型のテントの柱の組立方法に関する。
例えば、建築物などを解体するには、解体現場においてパワーショベルなどの重機を用いて建築物を破壊し、細分化し、それによって生じた廃棄物を適当な方法で分別して廃棄する。
このような解体作業を、例えば、住宅地、病院、或いは学校等の近辺で行う場合には、粉塵の飛散が生じ易い。解体の対象となる建築物は古い建築物であるのが通常であるのでアスベスト等の健康に好ましくない物質を含む粉塵が生じる場合があり、また、廃棄物処分場が解体の対象となる場合にはダイオキシン等のこれも健康に好ましくない物質を含む粉塵が生じる場合がある。健康に好ましくない粉塵が生じる場合は特に、粉塵の飛散は近隣の住民等から大きな問題と捉えられやすい。
また、建築物の解体には騒音がつきものであるが、それが近隣の住民との間で問題を生じる可能性がある。
建築物の解体作業を一例とする何らかの作業を行うときに、その作業によって生じる粉塵や騒音の外部への漏れ出しを防止するための技術の1つとして、仮設のテントにより解体の対象となる建築物の全体を覆うという技術が採用されている。
かかる仮設のテントは、テントと称されるものの、建築物全体を覆うものであるから、一辺が100m、高さが50mを超える場合もある、テントという呼び名からは程遠い巨大なものとなることがある。
テントは、柱、梁等の骨材と、それらを覆うことで壁と屋根とを構成するシートとによって構成されている。
巨大なテントの骨材は、風雨にテントが耐えられるようにするために一定以上の剛性が要求される。剛性と軽さを両立させるために、テントの骨材、特には柱には、金属の棒状体を組合せた、よく知られたトラス構造が採用される。
テントの柱は、直方体形状、言い換えれば角柱状である。柱は、全体としてトラス構造を有する。
テントの柱は、対向する1組の側面であるフレーム側面を、備える。フレーム側面は、矩形に組まれた2つのフレームを平行に配することにより構成される。矩形に組まれたフレームは、例えば、平面トラス構造になっており、矩形に組まれたフレームの内側には斜材が適宜配されている。
テントの柱は、対向するフレーム側面の対向する長辺に挟まれた側面である連結側面を備える。連結側面は、対向するフレーム側面の対向する長辺同士を棒状体で適宜連結することにより構成する。棒状体は、連結側面で、例えば斜材として機能する。
テントを構築する場合、上述の如き柱をまず組上げる必要がある。ところが、理論的にはともかく、これを現場で行おうとすると、けして簡単ではない。
上述の如くテントは巨大である。したがって、柱の長さもいきおい長くなる。長い柱を組み立てる場合、その作業は地上で行われることになるが、地上は必ずしも完全な水平であるとは限らない。地上には通常、多少なりとも凹凸がある。その凹凸が、柱の組上げに対してマイナスに作用する。
上述の柱は、実施の都合にもよるが、例えば、2m×2m×8m程度の塊を1単位とする。これを複数つなげて、2m×2m×16mとか、2m×4m×8mとか、2m×6m×8mとか、2m×6m×16mといった柱を構築し、それをテントの柱として更に連結していくことになるが、一単位の柱ですら、2m×2m×8mという大きさであるので、水平が出ていない場所でそれを組み上げようとしても、固定前の部材と他の部材とを予定された位置に配するのが難しい場合があり、例えば、2つの部材の同軸に位置決めされた孔をまとめてボルトで貫く作業等が行えないといったことが生じうる。
そのような不具合を防止するために、柱を組立てるための水平面を有するステージを、柱が組立てられる現場に設けるということも行われている。例えば、多数の柱と梁を組んだ上に水平に板材をわたすことにより、そのステージは作られる。ステージは、上述の如き柱の組立を行えるようにするために、例えば、平面視した場合に、10m×20mといった大きさが必要になる。
しかしながら、かかる大きなステージを構築するのは面倒であり、またコストがかかる。また、柱の組立にはもちろんクレーンその他の重機が利用されるが、作業者の手作業も必要である。上述の如きステージを作った場合には、作業者がステージに対して上り下りすることが必要であり、作業者に負担を与える。また、ステージに対して作業者が上り下りを行うための階段をステージの適宜の位置に設けるにしても、作業者がステージに対する上り下りを行えるのは階段が存在する位置に限られるため、作業者が作業を行う場合の動線に無駄が生じる。
本願発明は、テントの柱を組立てるにあたって必要とされていた、上述の如きステージを省略する技術を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するため、本願発明者は以下の発明を提案する。
本願発明は、対向する1組の側面であるフレーム側面を、矩形に組まれた2つのフレームを平行に配することにより構成するとともに、対向する前記フレーム側面の対向する長辺に挟まれた側面である連結側面を、対向する前記フレーム側面の対向する長辺同士を棒状体で適宜連結することにより構成する、直方体形状であり、トラス構造を有する、テント用の柱の組立方法である。
組立てられた結果得られるテント用の柱は、基本的に背景技術の欄で説明した柱と同じものである。背景技術の欄で説明した柱にも存在することがあるが、本願発明のテント用の柱の組立方法で組立てられた柱には、後述するブレースが存在する。
本願の柱の組立方法は、その上面に水平な平面である支持面をそれぞれ有する棒状体である支持体複数本を、それぞれの前記支持体の前記支持面が同一平面上に位置するようにして、所定の間隔で平行に配することによって構成された、前記フレームの長辺を複数の箇所で下から支える支持台を構築する第1過程と、前記支持台の上に、前記フレーム側面を構成するための2つのフレームを、前記フレームのそれぞれの長辺が複数本の前記支持体の前記支持面で支えられた状態で、平行に立たせて配置する第2過程と、平行な2つのフレームの対向する短辺の一方に、棒状体であるブレースをクロスした状態で配する第3過程と、前記第3過程を行った後に行われる、平行な2つのフレームの対向する短辺の他方に、ブレースをクロスした状態で配するとともに、2つの前記連結側面を、対向する前記フレーム側面の対向する長辺同士を棒状体で適宜連結することにより構成する第4過程と、を含んでいる。
そして、本願による柱の組立方法では、第1過程の後に、第2過程、第3過程、及び第4過程を繰り返し行うとともに、第2過程、第3過程、及び第4過程では、必要に応じて作業者が、隣接する前記支持体の間で作業を行う。
本願発明における柱の組立方法は、第1過程を有する。
第1過程は、その上面に水平な平面である支持面をそれぞれ有する棒状体である支持体複数本を、それぞれの前記支持体の前記支持面が同一平面上に位置するようにして、所定の間隔で平行に配することによって構成された、前記フレームの長辺を複数の箇所で下から支える支持台を構築する過程である。
つまり、第1過程は、支持台を構築する過程である。支持台は、背景技術で説明したステージとは異なり、ステージを形成する水平で広い面積を持つ板状体を持たない。その代わり、支持台は、所定の間隔で平行に並べられた棒状体である複数本の支持体を備える。各支持体は、その上面に水平な平面である支持面を備える。各支持体の支持面は、同じ高さで揃えられることにより同一平面上に位置するようにされ、いわゆる面一の状態とされる。複数本の支持体の支持面の集合が、ステージの板状体の上面と同様の機能を果たし、その上で柱は組立てられることになる。
支持台を構築する第1過程を実施した後、柱を組立てる第2過程から第4過程が実施される。第2過程から第4過程は柱を組立てる度に、通常は複数回繰り返して実施される。
第2過程は、支持台の上に、フレーム側面を構成するための2つのフレームを、フレームのそれぞれの長辺が複数本の支持体の支持面で支えられた状態で、平行に立たせて配置する過程である。第2過程では、2つのフレームを、平行に立てて配置する。2つのフレームはいずれも矩形であり、それらの長辺が下になる。2つのフレームは、その下側の長辺を下から、複数本の支持体の支持面で支えられる。支持体の支持面は水平であるから、2つのフレームの長辺はいきおい水平になる。また、複数の支持面は面一であるから、支持台の上に配置された2つのフレームは、安定した状態となる。なお、2つのフレームの外形は同じ大きさ、形状であり、側面視した場合に重なり合った状態となる。
第3過程は、平行な2つのフレームの対向する短辺の一方に、棒状体であるブレースをクロスした状態で配する過程である。対向する短辺とは、平行に配された2つのフレームがそれぞれ2つずつ持つ短辺のうち、フレームを側面視した場合に重なり合う側に位置する短辺である。かかる短辺にブレースをクロスした状態で配すると、2つのフレームは双方とも倒れない安定した状態となる。ブレースの一方は、例えば、一方のフレームの短辺の上端と他方のフレームの短辺の下端とを結ぶように、ブレースの他方は、例えば、一方のフレームの短辺の下端と他方のフレームの短辺の上端とを結ぶようにして、取付けられる。
第4過程は、第3過程を行った後に行われる。第4過程では、平行な2つのフレームの対向する短辺の他方に、つまり、第3過程においてブレースが取付けられた側とは逆側の短辺に、ブレースをクロスした状態で配する。また、第4過程では、2つの連結側面を、対向するフレーム側面の対向する長辺同士を棒状体で適宜連結することにより構成する。対向する長辺とは、2つのフレームを側面視した場合に重なり合う長辺である。つまり、2つのフレームの上側に位置する長辺の間に適宜棒状体を配し、2つのフレームの下側に位置する長辺の間に適宜棒状体を配する。2つの連結側面は、平面トラス構造となる。棒状体は、必要に応じて、例えば、連結側面をトラス構造とするための斜材や鉛直材として機能するようにされる。なお、第4過程において、第3過程においてブレースが取付けられた側とは逆側の短辺に、ブレースをクロスした状態で配する過程と、2つの連結側面を、対向するフレーム側面の対向する長辺同士を棒状体で適宜連結することにより構成する過程とは、いずれが先に行われても良いし、時間的に重複して行われても良い。
第2過程から第4過程が繰り返されることにより、複数の柱が必要なだけ組立てられることになる。そのとき、作業者は、柱の組立てにあたって必要な作業を、隣接する支持体の間で行う。作業者は、支持体の上に上り下りすることなくこの作業を行うことができるので、ステージを用いる場合に比して作業者の負担は軽く、また、作業者の動線に無駄が生じることもない。
必ずしもこの限りではないが、前記第1過程では、前記支持体のそれぞれを、そのそれぞれが高さ調整を可能とされた複数の架台によって支持するようにすることができる。これにより、複数の支持体の支持面を水平な同一平面上に位置させることが容易となる。
第1過程で架台を用いる場合、必ずしもこの限りではないが、地表に敷き詰めた板の上に前記架台を配することができる。板を用いることにより、地面に多少の凹凸があったとしても、地面の凹凸を板によって吸収させることが可能となり、各架台の高さ調節を行いやすくなる。
これには限られないが、前記第2過程では、クレーンで吊り上げた2つの前記フレームのうちの1つ目の前記フレームを前記支持台の上に降ろして、前記支持体のうちの適宜のものに取付けた鉛直方向に伸びる支柱に1つ目の前記フレームを凭れさせた状態で支持させつつクレーンとの接続を解除するとともに、クレーンで吊り上げた2つの前記フレームのうちの2つ目の前記フレームをクレーンとの接続を維持したまま前記支持台の上に降ろすことにより、2つの前記フレームを、前記フレームのそれぞれの長辺が複数本の前記支持体の前記支持面で支えられた状態で、平行に立たせて配置するようにしてもよい。例えば、1つ目のフレームとクレーンとの接続の解除の作業を、作業者は、複数の支持体の間のスペースで行うことができる。
1つ目のフレームを固定し、2つ目のフレームをクレーンで吊ったままの状態で2つのフレームを配置することにより、2つのフレームを平行に配置する作業を素早く行うことができる。
1つ目のフレームを固定し、2つ目のフレームをクレーンで吊ったままの状態で2つのフレームを配置する上述の方法を採用する場合、1つ目の前記フレームを前記支柱に凭れさせた状態で支持させたときに、1つ目の前記フレームを前記支柱に対して線状体又は帯状体で固定してもよい。
これにより、1つ目のフレームを予定された位置に安定した状態で配置することが可能となる。この作業も作業者は、支持体の間のスペースで行うことができる。
第2過程を、1つ目のフレームを固定し、2つ目のフレームをクレーンで吊ったままの状態で2つのフレームを配置するようにして行った場合、第3過程が終了した後、2つ目の前記フレームとクレーンの接続を解除することができる。ブレースを取り付ければ2つのフレームは安定した状態となる。第3過程を終え、第4過程を行う前に2つ目のフレームとクレーンの接続を解除すれば、例えば、他の柱を組立てる目的で空いたクレーンを利用できるようになるので作業の効率が良い。
一実施形態で構築される仮設のテントの全体構成を示す斜視図。 図1に示したテントに含まれる骨部材の正面図。 図1に示したテントの柱を組立てるために用いられる支持台を概略的に示す平面図。 図3に示された支持部材の右端部分近辺の架台及び支持部材の平面図。 図3に示された支持部材の右端部分近辺の架台及び支持部材の側面図。 図3に示された支持部材の右端部分近辺の架台及び支持部材の正面図。 柱を組立てるために用いられるフレームの正面図。 柱の組立て過程を説明するための図。 柱の組立て過程を説明するための図。 柱の支柱への固定方法を説明するための図。 柱の組立て過程を説明するための図。 柱の組立て過程を説明するための図。
以下、本発明の好ましい一実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施形態では、仮設のテントの柱を組立てる柱の組立方法について説明するが、まず、最終的に構築されるテントの構成について説明する。
この実施形態における仮設のテント1は、図1に概略的に示したようなものである。
仮設のテント1は、簡単に言うと巨大なテントである。これには限られないが、この実施形態における仮設のテント1は、ビルディング、清掃工場等の既存の建築物を解体するために用いられるものであり、既存の建築物の全体をすっぽりと覆うようなものとされる。仮設のテント1は、これには限られないがこの実施形態では平面視矩形であり、大きい場合には平面視した場合におけるその長辺が100mに及ぶことがあり、その高さは50mに及ぶことがある。
仮設のテント1は、図示を省略のレールの上に乗っている場合もある。レールの上で、テント1を移動可能とすることもできる。
この実施形態による仮設のテント1は、図1、図2に示すようにして複数の骨部材10を備えている。図2は、骨部材10のみを示した、テント1の正面図である。骨部材10は、従来の仮設のテント1におけるそれらと基本的に同じ構造で構わない。各骨部材10は、これには限られないがこの実施形態では等間隔で、且つ平面視した場合に平行になるようにして立てられている。
これには限られないが、この実施形態における各骨部材10は同じものとされている。骨部材10は仮設のテント1の骨材となるものであり、それに必要な剛性を有するものとなっている。骨部材10は、これには限られないがこの実施形態では金属製の棒状体を組合せて構成されており、トラス構造とされている。
骨部材10は、いずれも棒状の2本の柱部11と、これもいずれも棒状の2本の梁部12とを備えて構成されている。柱部11は仮設のテント1の柱となり、また、壁の一部を構成するものであり、梁部12は仮設のテント1の梁となり屋根の一部を構成するものである。柱部11と梁部12とは全体として一体となっていても構わないが、この実施形態における2つの柱部11と2つの梁部12とは別部材とされており、それらが組合せられ、後述の状態で固定されることにより、一体の骨部材10となるようにされている。
同じ骨部材10に含まれる一対の柱部11は、テント1の幅に相当する所定の間隔を空けて、事実上鉛直に立てられる。柱部11の下端は、地上に固定されるか、レールの上をレールに沿って移動可能とされる。
同じ骨部材10に含まれる2つの梁部12の一端は、2つの柱部11の上端にそれぞれ固定されている。また2つの梁部12の他端は互いに接続されるようになっている。平面視した場合における2つの梁部12は一直線上になるようにされている。梁部12の互いに接続される他端は、梁部12の一端よりもその高さが高くなるようになっている。かかる梁部12の構成により、この実施形態における仮設のテント1の屋根は、これには限られないが、いわゆる切妻型となる。
次に、仮設のテント1を構成するシート20について説明する。
シート20は、従来のものとその構成は同じでよい。シート20は一般には樹脂製の膜材であり、骨部材10の間に張り渡すことができる程度の柔軟性を備えている。シート20は多層の複合素材により構成されていてもよい。シート20のうち、隣接する骨部材10の間に張り渡されているものは矩形の長尺材であり、隣接する骨部材10に対してその長辺をそれぞれ支持されている。骨部材10とシート20の固定の方法は、従来技術に倣えば良い。
また、仮設のテント1の両端に位置する骨部材10で囲まれた空間にもシート20が張り渡されている。仮設のテント1の両端に位置する骨部材10で囲まれた空間に張り渡されたシート20には、仮設のテント1への出入口となる扉40が必要に応じて設けられる。
シート20は、二重に張り渡されていても良い。
以上で説明した仮設のテント1の構成はすべて従来技術に即したものとすることができ、この実施形態では実際にそうされている。
上述したテント1の柱部11は、テント1が大きいこともあり、その長さが長く、例えば、40mを超える場合もある。そのような柱部11を組立てるために、以下に説明するような、本願発明による柱の組立方法が用いられる。なお、上述した梁部12を組立てるために、以下に説明する柱の組立方法が用いられても構わない。
柱の組立方法を実施する場合、まず、第1過程が実行される。
第1過程は、支持台を構築する過程である。
図3の平面図に示したように、支持台100は、架台110と、支持部材120とを備える。支持部材120は複数であり、これには限られないが、この実施形態では7つである。支持部材120は棒状であり、所定の間隔で平行に配される。隣接する支持部材120間の間隔は、必ずしもこの限りではないが、この実施形態では等間隔である。支持部材120の位置関係(或いは間隔)は、その長辺が支持部材120と直交するような状態で後述するフレームが支持部材120の上に配された場合に、フレームの長辺が複数の支持部材120の上に跨るようにされている。この実施形態では、隣接する4つの支持部材120のうちの最も離れた支持部材120間の距離が、後述するフレームの長辺の長さに概ね対応している。
各支持部材120は、複数、この実施形態では、4つの架台110によって支持されることになる。この実施形態では、支持部材120は、少なくとも両端或いはその近辺を架台110によって支持されるため、この実施形態において1つの支持部材120を支える架台110の数は少なくとも2つである。後述するように、各架台110は、それぞれ高さ調整を可能とされている。
架台110と支持部材120の構成について説明する。なお、特に理がない場合、架台110と支持部材120はすべて剛性の高い金属で構成されている。
図4は、支持部材120の図3における右端部分近辺の架台110及び支持部材120の平面図であり、図5は、同じ部分の架台110及び支持部材120の側面図(図3の下方向から見た場合の図)であり、図6は、同じ部分の架台110及び支持部材120の正面図(図3の右方向から見た場合の図)である。
支持部材120は棒状体である。支持部材120は、その上面に平面である支持面121を持つ。この平面は、追って説明するように水平に保たれ、後述するフレームを下方から支持する。支持部材120は支持面121を持つことが必要でありその他の制約はあまりないが、支持面121を容易に作ることの棒状体として、この実施形態では、支持部材120の材料としてこれには限られないがH鋼が採用されている。つまり、支持部材120はH鋼である。支持部材120を構成するH鋼は、その両側面に窪み乃至溝が位置するような向きで使用される。支持部材120の長手方向の長さは、後述するようにして支持部材120の上に乗せられる2つのフレームの予定された間隔(フレームの外側から外側までの距離)よりも少なくとも長い。これには限られないが、この実施形態では、支持部材120の長手方向の長さは、後述するようにして支持部材120の上に乗せられる2つのフレームの予定された間隔の3倍強の長さとなっている。
H鋼で作られた支持部材120の下側に位置する板には、これには限られないがこの実施形態では円形とされた孔122が穿たれている。孔122は、後述するように、支持部材120と架台110とを固定するために用いられる。この実施形態では、孔122は、図4に示すように、H鋼で作られた支持部材120の下側に位置する板の幅方向に2つ横並びとされた状態で、H鋼で作られた支持部材120の下側に位置する板の長さ方向の全域にわたって、所定の間隔(これには限られないが、この実施形態では一定の間隔)で配列されている。
架台110は、本体111を備えている。本体111は、これには限られないが、H鋼で構成されている。本体111を構成するH鋼は、その上下に窪み乃至溝が位置するような向きで使用される。本体111の長さは、図4に示したように、支持部材120の幅よりも長くされている。後述するようにして、本体111は、支持部材120と固定されるが、支持部材120と固定されたときに本体111の両端は、平面視した場合、支持部材120の幅方向の両側から突出した状態となる。本体111のうち、支持部材120と固定されたときに支持部材120の幅方向の両側から突出した状態となる部分、つまり、本体111の長手方向の両端付近における、H鋼である本体111の高さ方向の中央にある水平な板には、当該板を縦方向に貫く貫通孔111Aが穿たれている。貫通孔111Aは、これには限られないがこの実施形態では円形である。
本体111に設けられた2つの貫通孔111Aの中にはそれぞれ、貫通孔111Aを貫いた状態で、円筒形のパイプであるパイプ材112が固定されている。貫通孔111Aの内径と、パイプ材112の外径とは対応しており、両者は例えば、溶接により固定されている。パイプ材112の長さは、これには限られないがこの実施形態では、その上端が本体111から本体111の厚さ程度突出し、その下端が本体111から僅かに下方に突出する程度とされている。
架台110は、また、2つの補強板113を備えている。補強板113は、例えば同じ形状、大きさの矩形の板であり、平面視した場合に重なり合う位置関係になっている。補強板113は、本体111の上下に、例えば溶接により固定されている。補強板113の幅は、支持部材120の幅よりも若干狭い程度となっており、且つ補強板113の長さは、本体111の幅よりも広くされている。
上下の補強板113の対応する位置に、6つの孔113Aが設けられている。6つの孔113Aは、補強板113の幅方向に2つ並べて、且つ補強板113の長手方向に3つ並べて設けられており、結果として2×3の配列となっている。H鋼である本体111の高さ方向の中央にある水平な板の平面視した場合における補強板113の6つの孔113Aに対応する位置にも、図示を省略の6つの孔が設けられている。本体111に設けられたこれら6つの孔と、上下の補強板113に設けられた上述の6つの孔113Aとは、この実施形態ではいずれも円形であり、それらの径は、支持部材120に設けられた孔122の径と等しくされている。
本体111に設けられたこれら6つの孔、及び上下の補強板113に設けられた上述の6つの孔113Aは、平面視で本体111の長手方向を支持部材120の長手方向に直行させた状態で、架台110を支持部材120の長手方向に沿って平行移動させることにより、支持部材120に設けられた多数の孔122のうちの2×3で配列された6つの孔122と、平面視した状態で重ね合わせることができるようになっている。
架台110は、また、架台柱114を備えている。架台柱114は、円柱形状の架台柱体114Aと、架台柱体114Aの下端に設けられた、円形のベース114Bとを備えてなる。ベース114Bは、架台柱体114Aと同軸であり、架台柱体114Aよりも大径である。ベース114Bは、架台柱114を安定して直立させる機能を有する。架台柱体114Aの外径は、パイプ材112の内径と対応しているか、それよりも僅かに小さい。架台柱体114Aは、パイプ材112の内部に挿入されており、それにより、パイプ材112は架台柱体114Aに案内されながら、架台柱体114Aの長手方向に平行移動可能となっている。これにより、パイプ材112が取付けられた本体111は、上下方向に移動可能となっており、それにより高さの調整が可能となっている。架台柱体114Aの長さは、架台110の本体111の高さ調整を行うに際して必要な長さに決定される。
架台柱体114Aの外周面には、ネジ切りがなされている。架台柱体114Aのネジ切りされている範囲は、後述するようにして架台110の本体111の高さ調整を行うに際して必要な範囲である。この実施形態では、架台柱体114Aの下端から上に、架台柱体114Aの概ね3/4程度の範囲にネジ切りがなされている。もっとも、ネジ切りは架台柱体114Aの長手方向の全長にわたってなされていても構わない。
2つの架台柱体114には、ハンドル部材115が取付けられている。ハンドル部材115は、棒状であり、作業者が手で握ることのできる太さ、長さとされたハンドル115Aを長手方向の両端に備えるとともに、その中央に孔115Bを備えている。孔115Bは円形であり、その径は、架台柱体114Aの外径に対応している。孔115Bの内周面には、架台柱体114Aに孔115Bを貫通させた状態でハンドル部材115を架台柱体114Aに螺合させられるように、ネジ切りがなされている。ハンドル部材115は、架台柱体114Aに孔115Bを貫通させた状態で架台柱体114Aに螺合させられている。作業者がハンドル115Aを持ってハンドル部材115を架台柱体114Aを軸として回転させると、回転の方向にしたがって、ハンドル115が架台柱体114Aに沿って上下に移動して、適宜の高さに位置決め可能となる。ハンドル部材115の孔115Bの上側の縁が、パイプ材112の下端の縁に当接し、パイプ材112はハンドル部材115よりも下側に移動できないように、ハンドル部材115によって係止される。したがって、ハンドル部材115を架台柱114の架台柱体114Aに沿って上下に移動させ任意に位置決めすることにより、パイプ材112を上下方向で任意の位置に位置決めすることが可能となり、結果として、パイプ材112が取付けられた部分の本体111の上下方向での位置を任意の位置に位置決めすることが可能となる。
以上で説明した架台110と支持部材120とを用いて支持台100を作る。
支持台100を作る場合には、地面の支持台100が作られる範囲の全体に、必要であれば板(図示を省略)を敷設する。地面の凹凸が大きいときには板を敷設した方が良い。地面が例えば、アスファルト等で整地されており凹凸が略ない状態なのであれば、板は不要である。板は、例えば、金属板である。板は複数枚に分割されていてもよく、その場合には各板の厚さは等しい方がもちろん良い。
必要に応じて敷設された板の上に、支持台100を作る。
支持台100を作る場合には、まず適宜の間隔で、架台110を配置する。
上述したように、この実施形態では、4つの架台110で、1つの支持部材120を支持する。各支持部材120を支えるのに適した位置に、4つの架台110が配列される。
そして、架台110の上に支持部材120が乗せられる。
支持部材120は、図3~図6に示したように、各架台110の本体111の長手方向と、支持部材120の長手方向とが平面視で直交するような状態で、架台110の上に配される。支持部材120を架台110の上に配置する作業は、例えば、公知或いは周知のクレーンを用いて実行される。
支持部材120を架台110に乗せたとき、架台110の上下の補強板113に設けられた2×3に配列された6つの孔113Aは、支持部材120を構成するH鋼の下側の板に設けられた多数の孔122のうちの任意の2×3の6つのものと位置合わせした状態とされる。支持部材120のどの6つの孔122に補強板113に設けられた2×3に配列された6つの孔113Aを位置合わせするかにより、各架台110が、支持部材120の長手方向のどの位置を支持するのかが決定される。
上述の如き位置合わせが終わったら、架台110と支持部材120とを固定する。上述したように、架台110の上下の補強板113に設けられた2×3に配列された6つの孔113Aは、支持部材120を構成するH鋼の下側の板に設けられた多数の孔122のうち、2×3の6つのものと対応した位置、つまり、平面視したときに重なり合う位置に位置合わせされている。そこで、架台110の上下の補強板113に設けられた2×3に配列された6つの孔113Aのそれぞれと、支持部材120を構成するH鋼の下側の板に設けられた6つの孔122のうちの補強板113に設けられた2×3に配列された6つの孔113Aのそれぞれと対応したものとを、図示を省略のボルトで例えば上からまとめて貫き、そのボルトの下端に下側の補強板113の下側からナットを螺合させて締め込むことによって、架台110と支持部材120とが互いに固定される。1つの架台110と支持部材120とのかかる固定は、6本のボルトを使った強固なものとなる。
このような架台110と支持部材120との固定を、各支持部材120について行う。
次いで、各架台110の高さを調整する。
架台110の高さの調整は、ハンドル部材115におけるハンドル115Aを作業員が手で把持して、ハンドル部材115を架台柱114の架台柱体114Aを軸として回転させることにより行う。ハンドル部材115の回転の方向にしたがって、ハンドル115が架台柱体114Aに沿って上下に移動して、適宜の高さに位置決めされる。ハンドル部材115の孔115Bの上側の縁が、パイプ材112の下端の縁に当接し、パイプ材112はハンドル部材115よりも下側に移動できないように、ハンドル部材115によって係止されているので、ハンドル部材115を架台柱114の架台柱体114Aに沿って上下に移動させ任意の位置に位置決めすることにより、パイプ材112を上下方向で任意の位置に位置決めできることになる。結果として、パイプ材112が取付けられた部分の本体111の上下方向での位置を任意の位置に位置決めすることが可能となる。1つの架台110に含まれるパイプ材112は、支持部材120を跨いだ位置に2つあるので、地面に多少の凹凸乃至傾斜があったとしても、支持部材120は、支持面121を水平に保った状態で、上下方向の適宜の位置に位置決め可能である。
このようにして、平面視で図3に示したように配置された各支持部材120は、支持面121を水平に保ちつつ、支持面121の高さを任意の高さ位置に調整可能となる。各支持部材120の支持面121の高さは同一にされ、言い換えれば、各支持部材120の支持面121は水平な同一平面上に位置するように調整される。地上(或いは板の上面)から支持面121までの高さは、作業員が支持部材120の支持面121に乗って作業を行うことも考慮するとあまり高くない方が良い。例えばその高さは、50cm程度までとすべきである。
これにて第1過程が終了する。
次に第2過程を行う。
第2過程は、支持台100の上に、柱のフレーム側面を構成するための2つのフレームを、フレームのそれぞれの長辺が複数本の支持部材120の支持面121で支えられた状態で、平行に立たせて配置するというものである。
まず、フレームについて説明する。フレーム300の一例を図7に示す。図7は、支持部材120の上に乗せられた状態のフレーム300の側面図である。
フレーム300は、棒状体を矩形に組んでなるフレーム本体310と、いずれも棒状体である斜材311、及び鉛直材312を備えて構成される。フレーム本体310、斜材311、鉛直材312とも金属製であり、これらによって構成されるフレーム300は、よく知られたような平面トラス構造を構成している。
フレーム300の長手方向の長さは、これには限られないがこの実施形態では8m程度であり、フレーム300の幅はこれには限られないがこの実施形態では2m程度である。
第2過程の説明に戻る。図8及び図10を用いて第2過程について説明する。図8は、図3における下方向から、支持台100等を見た図である。図8に図示される後述する柱は、その断面が図示された状態となる。また、図10は、図3における右方向から、支持台100等を見た図である。なお、後述する図9、図11、図12も、図8と同じ方向から支持台100等を見た図である。
これには限られないが、この実施形態では、第2過程を実施する場合に支柱400を用いる。支柱400は、2つのフレーム300のうちの一つを後述するようにして仮固定するために用いられる。支柱400は、概ねフレーム300の幅(支持台100の上に置かれたときの高さ、つまり、図7における高さ。)に対応した長さの金属製の棒状体である支柱体410と、支柱体410を支持台100、より詳細には、支持台100を構成する適宜の支持部材120に固定するための固定部420とを備えて構成される。固定部420は、支持部材120に対する支柱400の着脱自在な固定を行うことができるのであれば、その構成の詳細は問わない。固定部420としては、例えば、ブルマン株式会社が製造、販売する挟持具であるブルマン(商標)を用いることができる。この実施形態における支柱400は、これには限られないが、挟持具であるブルマンを固定部420とし、かかる固定部420に支柱体410を溶接固定することにより構成されている。
この実施形態では、第2過程の最初に、まず、支柱400を準備する(図8(A))。これには限られないが、この実施形態における支柱400は2つである。支柱400は、この段階ではまだ支持部材120には固定されていない。支柱400は、この実施形態では、以後もそうであるがフックFのみが図示されるクレーンによって吊り上げられ、支持部材120の上に配され、フックFとの接続を解除される。もっとも、支柱400は支持部材120の上に配されることを必ずしも要さない。支柱400は、例えば、地面に置かれていても構わない。もっといえば、支柱400は、支柱400が支持部材120に固定されるときに準備されてもよい。
次いで、柱のフレーム側面を構成するための2つのフレーム300のうちの1つである1つ目のフレーム300を、複数本の支持部材120の支持面121で支えられた状態で、鉛直に立たせて配置する(図8(B))。
1つ目のフレーム300を支持台100の上に乗せるには、1つ目のフレーム300をフックFと接続した状態でクレーンにより吊り上げ、支持台100の上に下ろすことによりそれを行う。下ろされたフレーム300は、その長辺が、支持台100を構成する各支持部材120の長手方向と直行した向きとされ、また、その長辺が複数の支持部材120に跨った状態とする。この実施形態では、図10に示したように、フレーム300の下側の長辺は、2つの支持部材120に跨った(2つの支持部材120に乗った)状態とする。この状態では、フレーム300とクレーンのフックFとは、互いの接続を解除されていない。したがって、フレーム300は、フックFに支持されることにより、下側の長辺を支持台100に支持された状態で2つの短辺が鉛直な状態を保つことができる。
そして、クレーンのフックFとフレーム300の接続を行った状態のまま、支柱400を支持部材120に取付け、支持部材120に取付けられた支柱400でフレーム300を支持する(図8(C)、図10)。支柱400の支持部材120への取付け位置は、支柱400に凭れかけさせることによりフレーム300を自立させることができるような位置とする。支柱400は1つである必要はなく、この実施形態では、これには限られないが2つの支柱400を用いることとしている。支柱400の支持部材120への固定には、支柱400が備える固定部420を用いる。つまり、この実施形態では、固定部420としてのブルマンによる挟持により、支柱400の支持部材120への固定を行う。フレーム300を凭れかけさせることによって支柱400によりフレーム300を支持させただけではフレーム300の安定性が不十分である場合、フレーム300を支柱400の支柱体410に固定することも可能である。これには限られないがこの実施形態では、線状体或いは帯状体(図示を省略)によって両者を固定することとしている。両者の固定位置は例えば、図10における円で囲まれた部分としている。つまり、この実施形態では、これには限られないが、フレーム300の斜材311と支柱400の支柱体410とを、線状体又は帯状体により固定することとしている。線状体の例はワイヤであり、帯状体の例はラッシングベルトであるが、線状体、帯状体とも公知或いは周知のもので十分である。線状体又は帯状体による固定を行うか否かはさておき、支柱400によってフレーム300を支持させたら、クレーンのフックFとフレーム300との接続を解除する。フレーム300は、支柱400に支持されることにより、下側の長辺を支持台100に支持された状態で2つの短辺が鉛直な状態を保つ。
次いで、柱のフレーム側面を構成するための2つのフレーム300のうちの1つである2つ目のフレーム300を、複数本の支持部材120の支持面121で支えられた状態で、1つ目のフレーム300と平行に立たせて配置する(図8(D))。
2つ目のフレーム300を支持台100の上に乗せるには、2つ目のフレーム300をフックFと接続した状態でクレーンにより吊り上げ、支持台100の上に下ろすことによりそれを行う。下ろされたフレーム300は、その長辺が、支持台100を構成する各支持部材120の長手方向と直行した向きとされ、また、その長辺が複数の支持部材120に跨った状態とする。2つ目のフレーム300の下側の長辺は、1つ目のフレーム300の場合と同様に、2つの支持部材120に跨った状態とする。1つ目のフレーム300と2つ目のフレーム300は同じ構成である。1つ目のフレーム300と2つ目のフレーム300は、側面視した場合に重なり合った状態となる。この状態では、フレーム300とクレーンのフックFとは、互いの接続を解除されていない。したがって、2つ目のフレーム300は、フックFに支持されることにより、下側の長辺を支持台100に支持された状態で2つの短辺が鉛直な状態を保つことができる。
次に第3過程を実施する。
第3過程では、平行な2つのフレーム300の対向する短辺の一方に、棒状体であるブレース500をクロスした状態で配する(図9(A))。
2つのフレーム300の対向する短辺は、2つのフレーム300における図8、図9における最も手前側に位置する2本の短辺か、最も奥側に位置する2本の短辺のいずれかである。この実施形態では、これには限られないが、手前側の短辺を、2つのフレーム300の対向する短辺として選択する。
2つのフレーム300の手前側を、クロスした2本のブレース500で繋ぐ。ブレース500は、金属製の棒状体である。ブレース500、及びブレース500のフレーム300への固定の仕方は、公知或いは周知技術によれば良い。一方のブレース500は、1つ目のフレーム300の短辺の上端付近と、2つ目のフレーム300の下端付近とを繋ぎ、他方のブレース500は、1つ目のフレーム300の短辺の下端付近と、2つ目のフレーム300の上端付近とを繋ぐ。
ブレース500を用いて1つ目のフレーム300と2つ目のフレーム300とを繋ぐと、両フレーム300はともに、自立した状態となる。この状態で、2つ目のブレース500とクレーンのフックFとの接続を解除する。2つのフレーム300はともに立った状態を保つ。
その状態で、第4過程を実行する。
第4過程は、第3過程を行った後に行われる。第4過程は平たく言うと、柱を完成させる過程である。
第4過程では、平行な2つのフレーム300の対向する短辺の他方に、つまり、第3過程においてブレース500が取付けられた側とは逆側のフレーム300の短辺に、ブレース500をクロスした状態で配する。この実施形態では、図8、図9における奥側に位置するフレーム300の短辺に、上述した第3過程の場合と同様にブレース500を取付ける。
また、第4過程では、2つの連結側面を、対向するフレーム300側面の対向する長辺同士を棒状体600で適宜連結することにより構成する。対向する長辺とは、2つのフレーム300を側面視した場合に重なり合う長辺である。つまり、2つのフレーム300の上側に位置する長辺同士の間と、2つのフレーム300の下側に位置する長辺同士の間がそれぞれ、柱の連結側面となる。具体的には、2つのフレーム300の上側に位置する長辺の間に適宜棒状体600を配し、2つのフレームの下側に位置する長辺の間に適宜棒状体600を配する。棒状体600は、必要に応じて、例えば、連結側面をトラス構造とするための斜材や鉛直材として機能するようにされる。2つの連結側面は、平面トラス構造となる。例えば、連結側面は、フレーム300と同等の構成を持つことになり、これには限られないがこの実施形態ではそうするようにしている。
なお、第4過程において、第3過程においてブレース500が取付けられた側とは逆側の短辺に、ブレース500をクロスした状態で配する過程と、2つの連結側面を、対向するフレーム側面の対向する長辺同士を棒状体600で適宜連結することにより構成する過程とは、いずれが先に行われても良いし、時間的に重複して行われても良い。
第4過程が終わった後の状態が、図9(B)に示されている。
第4過程が終了したら、支柱400とフレーム300の固定を解除する。
そして、組み上がった柱をクレーンで吊って、テント1の柱部11(の一部)として用いる。柱をクレーンで吊るときに邪魔なのであれば、支柱400を支持部材120から取外す。
この例では、出来上がった柱は、およそ2m×2m×8mの寸法となる。
第1過程を行い支持台100を作ったら、柱を作る度に、上述した第2過程から第4過程を繰り返す。作られた柱を、次々にテント1の柱部11(の一部)として使用することで、骨部材10を組立てて行き、結果としてテント1を構築する。
第2過程から第4過程を実施するとき、作業者は、支持台100を構成する支持部材120のうちの隣接するものの間で作業を行うことができる。例えば、フレーム300や支柱400や組み上がった柱をクレーンのフックFと接続したり、その接続を解除する作業を作業者は支持部材120の間の空間で行うことができる。また、支柱400にフレーム300を固定し、或いはその固定を解除する作業や、2つのフレーム300にブレース500を取付ける作業や、2つのフレーム300の連結側面に相当する部分に棒状体600を取付ける作業も、支持部材120の間の空間で行うことができる。必要があれば、作業者は、以上の作業のうちの一部を、支持部材120に乗って行うことができる。かかる作業において必要となる作業者の移動の動線は、合理的なものとなる。
なお、上述の例では、1つの柱を組立てるために用いられるフレーム300は2つであった。1つの柱を組立てるために用いられるフレーム300は、3つ以上であっても良い。
例えば、柱の組立てのために、第2から第4過程を実行し、図9(B)の状態になったとする。ここで、3つ目のフレーム300を更に支持台100の上に配置する(図11(A))。これは、上述の第2過程と同様に実行される。3つ目のフレーム300は、1つ目のフレーム300を挟んで、2つ目のフレーム300と反対側に配置される。3つ目のフレーム300は、1つ目のフレーム300及び2つ目のフレーム300と構成が同じであり、1つ目のフレーム300、2つ目のフレーム300、3つ目のフレーム300は、側面視で重なり合った状態となる。
3つ目のフレーム300は、クレーンのフックFに接続されており、クレーンによって支持台100の上に配される。3つ目のフレーム300は、2つ目のフレーム300がそうであったように、クレーンのフックFとの接続が解除されていない状態のまま、ブレース500によって1つ目のフレーム300に繋がれる。これは、上述の第3過程と同様に実行される。
その状態で、上述の第4過程に相当する棒状体600の配置を、1つ目のフレーム300と、3つ目のフレーム300との間で実行することにより、柱が組み上がる(図11(B))。
この場合、完成した柱の寸法は、およそ4m×2m×8mとなる。
同様に、4つ目のフレーム300を用いて更に柱の寸法を大きくすることが可能である(図11(B)、図12(A)、(B))。
この場合、完成した柱の寸法は、およそ6m×2m×8mとなる。
更に、図9(B)の状態から更に、1つ目のフレーム300と2つ目のフレーム300のそれぞれの図9における奥側に、新たなフレーム300を立てた状態で連結することにより、一度に組上げられる柱の寸法を伸ばすことも可能である。
例えば、図9(B)の状態から更に、1つ目のフレーム300と2つ目のフレーム300のそれぞれの図9における奥側に、新たなフレーム300を立てた状態で1つずつ連結するのであれば、完成した柱の寸法は、およそ2m×2m×16mとなる。
もちろん、フレーム300を3つ、或いは4つ横並びにした状態(図11(B)、図12(B)に示した状態)においても、柱の寸法を伸ばすことは可能である。
1 テント
10 骨部材
11 柱部
12 梁部
20 シート
100 支持台
110 架台
111 本体
112 パイプ材
113 補強板
114 架台柱
115 ハンドル部材
120 支持部材
300 フレーム
400 支柱
410 支柱体
420 固定部
500 ブレース
600 棒状体
F フック

Claims (7)

  1. 対向する1組の側面であるフレーム側面を、矩形に組まれた2つのフレームを平行に配することにより構成するとともに、対向する前記フレーム側面の対向する長辺に挟まれた側面である連結側面を、対向する前記フレーム側面の対向する長辺同士を棒状体で適宜連結することにより構成する、直方体形状であり、トラス構造を有する、テント用の柱の組立方法であって、
    その上面に水平な平面である支持面をそれぞれ有する棒状体である支持体複数本を、それぞれの前記支持体の前記支持面が同一平面上に位置するようにして、所定の間隔で平行に配することによって構成された、前記フレームの長辺を複数の箇所で下から支える支持台を構築する第1過程と、
    前記支持台の上に、前記フレーム側面を構成するための2つのフレームを、前記フレームのそれぞれの長辺が複数本の前記支持体の前記支持面で支えられた状態で、平行に立たせて配置する第2過程と、
    平行な2つのフレームの対向する短辺の一方に、棒状体であるブレースをクロスした状態で配する第3過程と、
    前記第3過程を行った後に行われる、平行な2つのフレームの対向する短辺の他方に、ブレースをクロスした状態で配するとともに、2つの前記連結側面を、対向する前記フレーム側面の対向する長辺同士を棒状体で適宜連結することにより構成する第4過程と、
    を含んでおり、
    第1過程の後に、第2過程、第3過程、及び第4過程を繰り返し行うとともに、
    第2過程、第3過程、及び第4過程では、必要に応じて作業者が、隣接する前記支持体の間で作業を行う、
    柱の組立方法。
  2. 前記第1過程では、前記支持体のそれぞれを、そのそれぞれが高さ調整を可能とされた複数の架台によって支持する、
    請求項1記載の柱の組立方法。
  3. 前記第1過程では、地表に敷き詰めた板の上に前記架台を配する、
    請求項2記載の柱の組立方法。
  4. 前記第2過程では、
    クレーンで吊り上げた2つの前記フレームのうちの1つ目の前記フレームを前記支持台の上に降ろして、前記支持体のうちの適宜のものに取付けた鉛直方向に伸びる支柱に1つ目の前記フレームを凭れさせた状態で支持させつつクレーンとの接続を解除するとともに、クレーンで吊り上げた2つの前記フレームのうちの2つ目の前記フレームをクレーンとの接続を維持したまま前記支持台の上に降ろすことにより、2つの前記フレームを、前記フレームのそれぞれの長辺が複数本の前記支持体の前記支持面で支えられた状態で、平行に立たせて配置する、
    請求項1記載の柱の組立方法。
  5. 1つ目の前記フレームを前記支柱に凭れさせた状態で支持させたときに、1つ目の前記フレームを前記支柱に対して線状体又は帯状体で固定する、
    請求項4記載の柱の組立方法。
  6. 第3過程が終了した後、2つ目の前記フレームとクレーンの接続を解除する、
    請求項4又は5記載の柱の組立方法。
  7. 前記支持台における前記支持面の地上からの高さを50cm以内に保つ、
    請求項1記載の柱の組立方法。
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