JP2004270403A - 軽量ボックストラスシステム - Google Patents

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JP2004270403A JP2003066130A JP2003066130A JP2004270403A JP 2004270403 A JP2004270403 A JP 2004270403A JP 2003066130 A JP2003066130 A JP 2003066130A JP 2003066130 A JP2003066130 A JP 2003066130A JP 2004270403 A JP2004270403 A JP 2004270403A
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diagonal
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box truss
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lightweight
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Noboru Nishigaki
登 西垣
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Miyaji Construction & Engineer
Miyaji Construction & Engineering Co Ltd
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Miyaji Construction & Engineer
Miyaji Construction & Engineering Co Ltd
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Abstract

【課題】従来の折り畳み立体トラスと比べ、特殊加工個所が少なく、コスト的にも有利な軽量ボックストラスを提供して、支保工や作業ステージ等の仮設設備、倉庫、車庫、展示場または施設設備等の構築物の施工や解体を容易とする。
【解決手段】平行な4本の主管、対向面側で2本の主管に溶接した束材及び両方向の斜材、その面と直交面側で2本の主管に回動可能にピン及びボルト結合した一方向の斜材を備え、その一方向の斜材をボルト結合部で主管に沿うように回動させて折り畳んだ状態で収納・輸送・仮置き可能であり、現場において、前記一方向の斜材がピン及びボルト結合された面側で2本の主管にピン及びボルト結合して束材及び他方向の斜材を固定するとともに、前記一方向の斜材と主管とのピン及びボルト結合部を固定して形成される各種寸法の軽量ボックストラスを用いて、柱及び梁を組み上げることにより仮設設備等を構築する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軽量ボックストラスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
屋根トラス、ボイラ鉄骨等を架構するために用いられ、上下弦材、斜材、束材からなる梁状トラスとして、弦材に沿って斜材及び束材を重ねるように折り畳み可能とした平面トラスは公知である(特許文献1参照)。
また、平行する4本の主管の隣接相互間に斜材及び束材を架設した方形の立体トラスにおいて、その方形の面内方向に折り畳み可能なパンタグラフ状に組んだ折り畳み立体トラスも公知である(特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−225470号公報
【特許文献2】
特開平9−242350号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献2の折り畳み立体トラスは、その方形の面内方向に折り畳み可能とする複雑なパンタグラフ構造のため、特殊加工個所が多く、コストが嵩むものであった。
【0005】
本発明の課題は、従来の折り畳み立体トラスと比べ、特殊加工個所が少なく、コスト的にも有利な軽量ボックストラスを提供して、支保工や作業ステージ等の仮設設備、倉庫、車庫、展示場または施設設備等の構築物の施工や解体を容易とすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
例えば、図3に示すように、
互いに平行な4本の主管と、互いに対向する面側で2本の主管にそれぞれ溶接した束材及び両方向の斜材と、その面と直交する面側で2本の主管にそれぞれ回動可能にピン及びボルト結合した一方向の斜材または束材とを備え、その一方向の斜材または束材をボルト結合部で主管に沿うように回動させて折り畳んだ状態で収納・輸送・仮置き可能な各種寸法の軽量ボックストラスであって、
現場において、前記一方向の斜材または束材がピン及びボルト結合された面側で2本の主管にそれぞれピン及びボルト結合して束材及び他方向の斜材または両方向の束材を固定するとともに、前記一方向の斜材または束材と主管とのピン及びボルト結合部を固定して形成される軽量ボックストラスを用い、
軽量ボックストラスを接続して柱及び梁を組み上げることにより、
例えば、図1、図14、図15、図16または図18及び図19に示すように、
支保工や作業ステージ等の仮設設備、倉庫、車庫、簡易展示場または防護設備等として構築されることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、以下の利点が得られる。
1)軽量化したトラス部材構成であるため、人力での組み立てが容易である。
2)各種パーツが揃っているため、任意の形状に組み立てることができる。
3)標準ボックストラスは折り畳みができるため、収納スペースを取らず、輸送効率が向上し、コストを低減できる。
4)交差ブロックを用いることで、しっかりとした立体トラス構成であるため、比較的重荷重に耐えることができる。
5)主要部材構成が足場パイプと同径の主管4本であり、仮受け支保工・大スパン足場などの仮設設備に適用でき、既存の市販金具も利用できるため、一般的な建設現場で複合的に利用することができ、使用用途が広い。
6)工事現場の仮設設備のみならず、一般的な倉庫・車庫・簡易展示場等に利用できる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の軽量ボックストラスシステムであって、
前記軽量ボックストラスにより組み上げられる柱と梁は、
例えば、図1及び図9に示すように、
ボックス状に主管を接合してなる交差ブロックを介して結合されることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、軽量ボックストラスにより組み上げられる柱と梁を、ボックス状に主管を接合してなる交差ブロックにより強固に結合できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の軽量ボックストラスシステムをロングスパン足場防護設備1に適用した実施形態を示すものである。このロングスパン足場防護設備1は図2以降に示す軽量ボックストラス11等により構築される。
【0012】
図2は第1の軽量ボックストラス11を示したもので、4本の主管101、溶接面側の束材102及び斜材103、ピン及びボルト結合面側の束材106及び斜材107、108、ボックス断面内の斜材109より構成されている。実施例では、主管101として一般の足場パイプと直径(外径)が同一(48.6mm)の鋼管が用いられており、束材102、106及び斜材103、108、109としては主管101より細い直径(外径)27.2mmの鋼管が用いられている。
【0013】
第1の軽量ボックストラス11は主管101の長さが3740mmのもので、施工状態において、4本の主管101を縦横600mmの四隅に配置した構成となっている。主管101には、図2(b)に示したように、3本の束材102と両方向計8本の斜材103が溶接されていて、両端部に2個の結合孔101aが形成されている。なお、主管10と両側の束材102との交差部に補強材取付ブラケット104が溶接して備えられている。
そして、主管101には、相対向する2面側において、図2(a)に示したように、5個または7個の束材・斜材取付用ブラケット105が溶接して備えられている。これらのブラケット105に3本の束材106と両方向計8本の斜材107、108がピン及びボルト結合されている。
さらに、主管101には、ボックス断面の対角線上において、3個の斜材取付ブラケット(図略)が溶接して備えられており、そのブラケットに、図2(c)に示したように、3本の斜材109がピン及びボルト結合されている。
【0014】
図3は第1の軽量ボックストラス11を用いて折り畳み状態からの組み立て順序を示したもので、先ず、図3(a)に示した折り畳み状態において、ピン及びボルト結合面側の主管101は、上下各々で一方向4本の斜材107のみが連結されている。このように、軽量ボックストラス11は折り畳んだ状態で収納・輸送・仮置き可能となっている。
そして、組み立てる場合は、図3(b)に示したように、溶接面側の主管101を互いに開いてから、図3(c)に示したように、ボックス端面内で対角線上において3本の斜材109をピン及びボルト結合する。続いて、図3(d)に示したように、上下各々で3本の束材102を主管101にピン及びボルト結合する。引き続き、図3(e)に示したように、上下各々で他方向4本の斜材108をピン及びボルト結合する。
その後、全ボルトを締め付け固定することで、図3(f)に示したように、第1の軽量ボックストラス11の組立が完了する。以上の組立と逆の手順で分解・折り畳みを行う。
なお、ピン及びボルト結合において、斜材・束材の一端がボルト結合で他端がピン結合となっている。そして、斜材・束材は、折り畳み状態では一端に備えたピンによる結合を解放して他端のボルト結合部で回動可能である。また、一端に備えたピンは、取付孔に挿入すると、内蔵したストッパが板バネにより横に突出して抜け止めが行われる。取り外す場合は、ストッパをピンに押し込むことで、取付孔からピンを容易に抜ける。
【0015】
図4は第2の軽量ボックストラス12を示したもので、主管101は長さ3315mmである。この主管101には、図示したように、3本の束材102と両方向計7本の斜材103が溶接されている。そして、主管101には、3本の束材106と両方向計7本の斜材107、108とボックス断面内対角線上3本の斜材109がピン及びボルト結合されている。
この第2の軽量ボックストラス12も、前述した第1の軽量ボックストラス11と同様に組立・分解・折り畳みが可能である。
【0016】
図5は第3の軽量ボックストラス13を示したもので、主管101は長さ2040mmである。この主管101には、図示したように、2本の束材102と両方向計4本の斜材103が溶接されている。そして、主管101には、2本の束材106と両方向計4本の斜材107、108と2本の斜材109がピン及びボルト結合されている。
この第3の軽量ボックストラス13も、前述した第1の軽量ボックストラス11と同様に組立・分解・折り畳みが可能である。
【0017】
図6は第4の軽量ボックストラス14を示したもので、主管101は長さ1190mmである。この主管101には、図示したように、2本の束材102と両方向各1本の斜材103が溶接されている。そして、主管101には、2本の束材106と両方向各1本の斜材107、108とボックス断面内対角線上2本の斜材109がピン及びボルト結合されている。
この第4の軽量ボックストラス14も、前述した第1の軽量ボックストラス11と同様に組立・分解・折り畳みが可能である。
【0018】
図7は第5の軽量ボックストラス15を示したもので、主管101は長さ765mmである。この主管101には、図示したように、4面において、2本の束材102と一方向1本の斜材103とボックス断面内対角線上1本の斜材151が溶接されている。
この第5の軽量ボックストラス15は、前述した第1の軽量ボックストラス11とは異なり、組立・分解・折り畳み不可能なものである。
【0019】
図8はベースブロック20を示したもので、溝形鋼によるベース材21、22を平面視で交差させて井桁状に溶接してなる。そして、その平面視井桁状のベース材21、22の交差部に鞘管23が溶接して備えられている。この鞘管23は、前記主管101が挿入されるもので、2個の結合孔23aが形成されている。
このベースブロック20は組立・分解・折り畳み不可能なものである。
【0020】
図9は交差ブロック30を示したもので、長さ1020mmの主管101を縦横に交差させて平面視・正面視・側面視と6方向から見て井桁状に溶接してなる。そして、主管101には、図示したように、4面において、一方向1本の斜材103とボックス断面内対角線上1本の斜材31が溶接されている。また、主管101の交差部にはブレース材取付用ブラケット32が溶接して備えられている。
この交差ブロック30も組立・分解・折り畳み不可能なものである。
【0021】
図10は連結U金具40部分を示したもので、連結U金具40は鋼鈑を断面U形に加工してなる。この連結U金具40は主管101の突き合わせ部外周面に被せて使用するものである。
すなわち、連結U金具40には、図10(a)に示したように、突き合わせた状態の主管101の2個の結合孔101aに対応する4個の結合孔41が形成されている。そして、ボルト42は、図10(b)に示したように、頭部43を有する軸部44からねじ部45の手前に細径となるテーパ部46を有するもので、ワッシャ47及びナット48と組み合わせて使用する。
ここで、テーパ部46付きボルト42は、取付時に孔合わせを容易にし、かつ、ねじ山の損傷を防止するために用いている。また、一般的に市販されている足場固定金具と同サイズのナット形にして締め付け工具の統一を図っている。
【0022】
図11は補強材50を示したもので、補強材50は梁に用いて前記軽量ボックストラス同士を連結する場合に用いる。すなわち、この補強材50はボルト結合する前記斜材と同様のものである。
【0023】
図12はブレース材60を示したもので、このブレース材60は長尺ロッド61の両側に形成されたねじ部62、63にターンバックル金具64、65をそれぞれ備えた長さ変更自在タイプの構成となっている。
【0024】
図13は回転ピース70を示したもので、この回転ピース70はボルト結合部71を支点として互いに回転可能に組み付けた一対のピース72、73からなる。
【0025】
以上のパーツ構成において、図1に示したように、適所に設置されたベースブロック20上の鞘管23に主管101端部を挿入し連結U金具40を用いボルト結合して第1の軽量ボックストラス11による柱を建てる。この第1の軽量ボックストラス11による柱の上に交差ブロック30を接続し連結U金具40を用いボルト結合して固定する。そして、交差ブロック30の横方向間に第1の軽量ボックストラス11や第4の軽量ボックストラス14や第5の軽量ボックストラス15を接続し連結U金具40を用いボルト結合して梁を掛け渡す。この場合、梁の接続部間において、ブラケット104間に補強材50をX状に掛け渡しておく。
【0026】
さらに、交差ブロック30上に第3の軽量ボックストラス13を接続し連結U金具40を用いボルト結合して上階の柱を建てる。この第3の軽量ボックストラス13による柱の上に交差ブロック30を接続し連結U金具40を用いボルト結合して固定する。そして、交差ブロック30の横方向間に第1の軽量ボックストラス11や第4の軽量ボックストラス14や第5の軽量ボックストラス15を接続し連結U金具40を用いボルト結合して上階の梁を掛け渡す。この場合も、上階の梁の接続部間において、ブラケット104間に補強材50をX状に掛け渡しておく。
その後、対角線上にある交差ブロック30の間にブラケット32を利用しブレース材60をX状に掛け渡して引張力を付与する。
こうしてロングスパン足場防護設備1が構築される。
【0027】
以上、本発明に係る軽量ボックストラスシステムによれば、以下の利点が得られる。
1)主管101は足場パイプと同径(48.6mm)のため、取り扱いが簡単である。
2)ボルト結合のみで組立可能である。
3)ボックストラス自重が非常に軽く、人力で組立・解体作業できる(四角支柱と同程度)。
4)ロングスパンにも対応可能である。
5)ボックストラスの種類(長さ)が多く、スパン並びに高さ調整が容易である。
6)四角支柱より断面性能が大きく、許容耐力を大きくとることができる。
7)6方向部材があるため、立体形状の組立が容易で堅固に構築できる。
8)ボックストラスが折り畳めるため、輸送コストを低減できる。
9)立体トラスのボルトを取り外し、溶接面のみのトラスとしても使用可能である。
【0028】
〔第2の実施形態〕
図14は仮受支保工2に適用した実施形態を示すものである。
すなわち、この実施形態は、図示のように、躯体6の間に掛け渡す鉄骨構造物7の仮受支保工2を、前述した本発明に係る軽量ボックストラスシステムにより構築したものである。この仮受支保工2は、仮設作業ステージ設備としても使用される。
【0029】
以上のように、構造的にはシンプルな構成であり、軽量ボックストラス11、12、13、14、15・ベースブロック20・交差ブロック30・連結U金具40・補強材50・ブレース材60等を組み合わせることで、柱201を建て、梁202を掛け渡して、鉛直荷重・水平荷重に対し堅固に支持することができる仮受支保工2を構築できる。
そして、以上の実施形態のように、構築後に狭い空間の中でクレーンでの解体ができないことが多いような鉄骨構造物7(またはコンクリート構造物)等を構築する際の仮受支保工2を仮設作業ステージ設備も兼ねたものとして利用できる。
このように、仮受支保工2に、本発明に係る軽量ボックストラスシステムを使うことで、人力による解体作業を容易に行うことができ、作業性・安全性が向上する。また、折り畳みできることで、仮置きスペースも少なくて済む。更に、例えば、支保工脚部に移動台車を配置することで、細長い構造物を構築する際には、移動支保工(移動ステージ)として、盛り替えながら進めることができる。
【0030】
〔第3の実施形態〕
図15は倉庫(または車庫)3に適用した実施形態を示すものである。
すなわち、この実施形態は、図示のように、倉庫(または車庫)3を、前述した本発明に係る軽量ボックストラスシステムにより構築したもので、柱301及び梁302の上に載せる屋根303の端部には回転ピース70を使用している。このように、軽量ボックストラス11、12、13、14、15・ベースブロック20・交差ブロック30・連結U金具40・補強材50・ブレース材60・回転ピース70等を組み合わせることで、柱301を建て、梁302を掛け渡し、更に、屋根303を載せて、倉庫(または車庫)3を構築する。なお、304は水平ブレース材である。
【0031】
以上のように、簡易的な倉庫(または車庫)3の骨組み部材としても利用でき、屋根303に水勾配が必要な場合は、角度調整ができる回転ピース70を用いることで、任意の勾配に組み立てることができる。
ここで、用途に応じて外装には折版・シート等を施し、また、風等の影響も受けるため軽微な基礎を設けて固定する必要がある。その場合、ユニットパネル状の外装材を採用し、本発明に係る軽量ボックストラスシステムのパーツを組み合わせることで簡単に組立・解体ができる。
【0032】
〔第4の実施形態〕
図16は移動式展示場4に適用した実施形態を示すものである。
すなわち、この実施形態は、図示のように、移動式展示場4を、前述した本発明に係る軽量ボックストラスシステムにより構築したもので、柱401の最下端に走行車輪80を備えている。一方、地盤には平行する軌条8を敷設しておく。このように、軽量ボックストラス11、12、13、14、15・ベースブロック20・交差ブロック30・連結U金具40・補強材50・ブレース材60・走行台車80等を組み合わせて、柱301及び梁302を組み上げて走行台車80を備える移動式展示場4を構築する。そして、平行に敷設された軌条8の上に走行台車80を載せる。なお、必要に応じて外装には折版・シート等を施す。
【0033】
以上のように、予め軌条8の設備を配置し、小型の走行台車80を用い、更には全天候型の上屋を設けることで、移動展示場4(または遊技場等)の雨天時防護施設して利用することできる。また、移動方式は小型であれば軽量であるため、手動でも行えるが、大型の場合は簡易的な駆動装置を設けて自由に移動させることもできる。
【0034】
〔第5の実施形態〕
図17から図19は煙突解体防護設備5に適用した実施形態を示すものである。
ところで、近年、ダイオキシン施設の汚染規制が厳しくなり、焼却炉・排気筒設備の廃棄が急増傾向にある。例えば、排気筒は高さ約50m程度で完全に外周を覆って解体作業を行う必要がある。
すなわち、この実施形態は、図17から図19に示したように、高い排気筒9を囲む高層ビルのような骨組みとして、前述した本発明に係る軽量ボックストラスシステムにより煙突解体防護設備5を構築する。この煙突解体防護設備5は解体作業用の足場も兼ねる。
このように、軽量ボックストラス11、12、13、14、15・ベースブロック20・交差ブロック30・連結U金具40・補強材50・ブレース材60等を組み合わせて、柱501及び梁502を組み上げて足場を兼ねた煙突解体防護設備5を構築する。
【0035】
以上のように、ダイオキシン飛散防止のための防護設備の骨組みとして、本発明に係る軽量ボックストラスシステムを利用し、ユニットパネル状の外装シートを取り付けて構築することで、支配的な風荷重に対し強固な煙突解体防護設備5を構築することができる。更に、作業足場としても軽量ボックストラスを介して足場パイプや他の資材・機材を組み合わせることができるため、経済性が向上するなどメリットが多い。
【0036】
なお、以上の各実施形態の他、本発明の軽量ボックストラスシステムは多目的に活用することができる。
【0037】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、以下の利点が得られる。
1)軽量化したトラス部材構成であるため、人力での組み立てが容易である。
2)各種パーツが揃っているため、任意の形状に組み立てることができる。
3)標準ボックストラスは折り畳みができるため、収納スペースを取らず、輸送効率が向上し、コストを低減できる。
4)交差ブロックを用いることで、しっかりとした立体トラス構成であるため、比較的重荷重に耐えることができる。
5)主要部材構成が足場パイプと同径の主管4本であり、仮受け支保工・大スパン足場などの仮設設備に適用でき、既存の市販金具も利用できるため、一般的な建設現場で複合的に利用することができ、使用用途が広い。
6)工事現場の仮設設備のみならず、一般的な倉庫・車庫・簡易展示場等の構築に利用できる。
【0038】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明により得られる効果に加え、軽量ボックストラスにより組み上げられる柱と梁を、ボックス状に主管を接合してなる交差ブロックにより強固に結合できるといった利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軽量ボックストラスシステムを適用した第1の実施形態の構成を示すもので、ロングスパン足場防護設備に適用した実施形態を示した正面図である。
【図2】第1の軽量ボックストラスを示した平面図(a)、正面図(b)及び側面図(c)である。
【図3】第1の軽量ボックストラスを用いて折り畳み状態からの組み立て順序を示した概略斜視図(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)である。
【図4】第2の軽量ボックストラスを示した平面図(a)、正面図(b)及び側面図(c)である。
【図5】第3の軽量ボックストラスを示した平面図(a)、正面図(b)及び側面図(c)である。
【図6】第4の軽量ボックストラスを示した平面図(a)、正面図(b)及び側面図(c)である。
【図7】第5の軽量ボックストラスを示した平面図(a)、正面図(b)及び側面図(c)である。
【図8】ベースブロックを示した平面図(a)、正面図(b)及び側面図(c)である。
【図9】交差ブロックを示した平面図(a)、正面図(b)及び側面図(c)である。
【図10】連結U金具部分を示した正面図(a)及び断面図(b)である。
【図11】
補強材を示した正面図である。
【図12】
ブレース材を示した平面図(a)及び正面図(b)である。
【図13】
回転ピースを示した側面図(a)及び正面図(b)である。
【図14】
第2の実施形態を示すもので、仮受支保工に適用した実施形態を示した概略正
面図(a)及び概略側面図(b)である。
【図15】
第3の実施形態を示すもので、倉庫(または車庫)に適用した実施形態を示し
た概略正面図(a)及び概略側面図(b)である。
【図16】
第4の実施形態を示すもので、移動式展示場に適用した実施形態を示した概略
正面図(a)及び概略側面図(b)である。
【図17】
第5の実施形態を示すもので、煙突解体防護設備に適用した実施形態を示した
概略平面図である。
【図18】
図17の矢印A,B,C,D方向からそれぞれ見た図(A)、(B)、(C)
、(D)である。
【図19】
図18(C)の矢印a,b,c,d,e,f線にそれぞれ沿った断面図(a)
、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)と矢印g方向から見た平面図(g)
である。
【符号の説明】
1 ロングスパン足場防護設備
2 仮受支保工(及び作業ステージ設備)
201 柱
502 梁
3 倉庫(または車庫)
301 柱
302 梁
303 屋根骨組み
4 移動式展示場
401 柱
402 梁
5 煙突解体防護設備
501 柱
502 梁
6 躯体
7 鉄骨構造物
8 軌条
9 排気筒
11、12、13、14 折り畳み式軽量ボックストラス
101 主管
101a 結合孔
102、106 束材
103、107、108、109 斜材
104、105 ブラケット
15 軽量ボックストラス
151 斜材
20 ベースブロック
21、22 ベース材
23 鞘管
23a 結合孔
30 交差ブロック
31 斜材
32 ブラケット
40 連結U金具
41 結合孔
42 ボルト
46 テーパ部
48 ナット
50 補強材
60 ブレース材
61 長尺ロッド
62、63 ねじ部
64、65 ターンバックル
70 回転ピース
71 ボルト結合部
72、73 ピース
80 走行台車

Claims (2)

  1. 互いに平行な4本の主管と、互いに対向する面側で2本の主管にそれぞれ溶接した束材及び両方向の斜材と、その面と直交する面側で2本の主管にそれぞれ回動可能にピン及びボルト結合した一方向の斜材または束材とを備え、その一方向の斜材または束材をボルト結合部で主管に沿うように回動させて折り畳んだ状態で収納・輸送・仮置き可能な各種寸法の軽量ボックストラスであって、
    現場において、前記一方向の斜材または束材がピン及びボルト結合された面側で2本の主管にそれぞれピン及びボルト結合して束材及び他方向の斜材または両方向の束材を固定するとともに、前記一方向の斜材または束材と主管とのピン及びボルト結合部を固定して形成される軽量ボックストラスを用い、
    軽量ボックストラスを接続して柱及び梁を組み上げることにより、支保工や作業ステージ等の仮設設備、倉庫、車庫、簡易展示場または防護設備等として構築されることを特徴とする軽量ボックストラスシステム。
  2. 前記軽量ボックストラスにより組み上げられる柱と梁は、ボックス状に主管を接合してなる交差ブロックを介して結合されることを特徴とする請求項1に記載の軽量ボックストラスシステム。
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