JP7399460B2 - 留め具及びカバー部材 - Google Patents

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この発明は、例えば、締結対象部材と被締結部材とを締結するために用いられる留め具、及び留め具を備えたカバー部材に関する。
従来から、車両には、例えば、走行時において床下の空気流を整流するアンダーカバーのような被締結部材が車体の締結対象部材に対して締結されている。
特許文献1に記載のアンダーカバーの車体への取付構造は、ねじやボルト等の締結具によって、被締結部材を車体底面に対して締結している。
しかしながら、特許文献1に記載のアンダーカバーの車体への取付構造は、被締結部材を車体底面に直接締結しているに過ぎない。
このため、例えば、被締結部材の構造の簡素化や軽量化等のために、被締結部材を薄く形成したり、低剛性の部材を用いたりすると、締結具によって作用する固定圧力により被締結部材に割れや傷等の損傷が生じるおそれがある。
すなわち、特許文献1に記載のアンダーカバーの車体への取付構造では、締結対象部材に対して被締結部材を確実に締結できないおそれがあった。
WO2018/230538号公報
この発明は、上述した問題を鑑み、締結対象部材に対して被締結部材を確実に締結できる留め具、及び前記留め具を備えたカバー部材を提供することを目的とする。
この発明は、締結対象部材に対して被締結部材を締結するための留め具であって、締結具によって前記締結対象部材に固定される固定部品と、該固定部品と前記被締結部材とを連結する連結部品とで構成され、前記連結部品は、平面視環状に形成され、平面視環状の径外側に前記被締結部材を保持する保持部が設けられるとともに、平面視環状の径内側に前記固定部品の径外側を把持する把持部が設けられ、前記固定部品は、前記把持部によって把持される被把持部が径外側に設けられるとともに、前記被把持部の径内側に、前記締結対象部材に固定される平らな被固定部が設けられ、前記被固定部に、前記締結具を挿通する挿通孔が設けられ、前記固定部品は、径外側の前記被把持部から、径内側の前記被固定部が突出する側面視凸状に形成され、前記締結対象部材と前記被締結部材との締結状態において、前記固定部品の前記被固定部が、前記連結部品から前記締結対象部材側に突出するように構成されたことを特徴とする。
前記被締結部材は、車両のアンダーカバー、燃料タンクカバー、燃料チューブカバー、ブレーキホースカバー、あるいはエキゾーストマニホールドカバー等であってもよい。また、前記被締結部材は、金属や樹脂により形成されていればよい。
さらには、前記被締結部材は、複数層で構成されていてもよいし、単一層で構成されていてもよい。また、前記被締結部材が複数層で構成される場合には、異なる素材や異なる厚みを有する複数の部材により複数層を構成してもよく、同一の素材や同一の厚みを有する複数の部材により複数層を構成してもよい。
さらに前記被締結部材は、相互に交差する方向に延びる凹凸形状が形成された形成材や、凹凸のない平板状の部材により構成されてもよい。このような部材により構成される前記被締結部材は、立体形状に形成されていてもよく、また平面形状に形成されていてもよい。
前記平面視環状とは、平面視円形状や平面視略多角形状等の環状に形成されていればよい。また、平面視円形状には、平面視真円形状や、平面視楕円形状、平面視小判型等を含み、平面視多角形状には、平面視略六角形状や、平面視略五角形状等も含む。さらに、前記平面視環状とは、完全な環状だけでなく、一部に切り欠きが設けられたものも含む。
この発明により、留め具を介して前記締結対象部材に前記被締結部材を確実に締結することができる。
詳述すると、前記締結対象部材と前記固定部品とを前記締結具により固定することで、前記連結部品を介して前記固定部品に連結される前記被締結部材と、前記締結対象部材とが締結される。
つまり、前記締結対象部材と前記被締結部材とを締結する前記締結具による固定圧力が、前記被締結部材に直接作用することなく、前記締結対象部材に前記被締結部材を締結することができる。
すなわち、前記締結具による固定圧力から前記被締結部材を保護することができる。なお、固定圧力は、前記締結対象部材に対して前記締結具を締結して固定することにより生じる圧力のみならず、前記締結対象部材に対して前記締結具を締結する際に生じる、例えば、ねじり方向等の摩擦力を含むものとする。
さらに、前記被固定部を、前記連結部品の径内側が把持し、前記被締結部材を、前記連結部品の径外側が保持しているため、前記締結対象部材と前記被締結部材とを締結する際に、前記締結具を締結する工具と前記被締結部材との間には、前記連結部品が配置されることとなる。
このため、前記締結具を締結する工具と前記被締結部材との接触を防止でき、前記被締結部材に割れや傷等の損傷が生じることを防止できる。
このように、前記締結具によって作用する固定圧力や、前記締結具を締結する工具との接触等によって、前記被締結部材に割れや傷等の損傷が生じることを防止できる。
したがって、留め具を介して前記締結対象部材に前記被締結部材を確実に締結することができる。
また、前記固定部品は、径外側の前記被把持部から、径内側の前記被固定部が突出する側面視凸状に形成され、前記締結対象部材と前記被締結部材との締結状態において、前記固定部品の前記被固定部が、前記連結部品から前記締結対象部材側に突出するように構成されたことにより、前記締結対象部材と前記被固定部とを確実に固定することができ、留め具を介して前記締結対象部材に前記被締結部材を、より確実に締結することができる。
詳述すると、前記締結対象部材と前記被締結部材との締結状態では、前記被固定部が、前記連結部品よりも前記締結対象部材側に配置される。つまり、前記連結部品と前記被締結部材とは、前記締結対象部材から離れて固定されるため、前記被締結部材や前記連結部品等と、前記締結対象部材とが意図せずに干渉することを防止できる。
すなわち、前記締結対象部材に対して前記被固定部を確実に接触させることができ、前記締結対象部材から前記被固定部が離間することを防止できる。
このため、例えば、前記締結対象部材に前記連結部品が引っかかり、前記被締結対象部材から前記被固定部が傾いた状態で前記締結具によって固定されたり、前記被締結対象部材と前記被固定部との間に別部材が挟まったりすることを防止できる。
したがって、前記締結対象部材と前記被固定部とを確実に固定することができ、留め具を介して前記締結対象部材に前記被締結部材を、より確実に締結することができる。
またこの発明の態様として、前記被固定部の外周長さが、前記把持部の内周長さの90%以上かつ95%以下の長さで形成されてもよい。
この発明により、前記留め具の安定性を向上できるとともに、前記固定部品と前記連結部品との組付性を向上することができる。
詳述すると、仮に、前記締結対象部材に固定される前記固定部品が、前記連結部品に対して相対的に移動したとしても、前記固定部品と前記連結部品との相対的な動きは、前記被固定部の径外側と前記把持部の径内側とが接触することで規制される。
さらに詳述すると、仮に、前記被固定部の外周長さが、前記把持部の内周長さの90%未満で形成されていたとすると、前記連結部品と前記固定部品との遊びが増大してしまう。
換言すると、前記被固定部の外周長さが、前記把持部の内周長さの90%未満に形成されていると、前記固定部品の相対移動を十分に規制することができず、前記留め具の安定性が低下するおそれがある。
したがって、前記被固定部の外周長さを、前記把持部の内周長さの90%以上に形成することで、前記連結部品に対する前記固定部品の相対的な動きを規制でき、前記留め具の安定性を向上することができる。
また、前記留め具は、前記被固定部を前記把持部の径内側に挿通するとともに、前記被把持部を前記把持部に把持させ、前記固定部品と前記連結部品とを組み付けて構成する。このため、仮に、前記被固定部の外周長さが、前記把持部の内周長さの95%を超えて形成されていると、前記把持部によって前記被把持部を把持させる際に、前記把持部に対して前記被固定部を容易に挿通することができず、前記留め具の組付性が低下するおそれがある。
したがって、前記被固定部の外周長さを、前記把持部の内周長さの95%以下で形成することにより前記連結部品に対する前記固定部品の組付性を向上できる。
このように、前記被固定部の外周長さを、前記把持部の内周長さの90%以上かつ95%以下の長さで形成することで、前記留め具の安定性が向上するとともに、前記連結部品と前記固定部品との組付性を向上することができる。
またこの発明の態様として、前記連結部品は、前記固定部品よりも剛性が低く、かつ前記被締結部材よりも剛性が高い部材によって構成されてもよい。
この発明により、前記被締結部材、及び前記留め具の損傷を防止でき、前記締結対象部材に前記被締結部材を、さらに確実に締結することができる。
詳述すると、仮に、前記固定部品が前記被締結部材よりも剛性の低い部材によって構成されると、前記締結具の固定圧力によって損傷し、前記締結対象部材と前記固定部品とをしっかり固定できないおそれがある。このため、前記固定部品は、前記被締結部材よりも剛性が高い部材によって構成される。
そして、しっかりと固定できる固定部品よりも、前記連結部品の剛性が高いと、前記被締結部材と前記連結部品との剛性差が大きくなり、前記保持部に保持される前記被締結部材に負荷が集中し、前記被締結部材が損傷するおそれがある。
また、前記連結部品が、前記被締結部材よりも剛性が低い部材によって構成されると、前記固定部品と前記連結部品との剛性差が大きくなり、前記固定部品を把持する前記連結部品の前記把持部に負荷が集中することで前記把持部が損傷し、前記被締結部材と前記固定部品とをしっかり固定できないおそれがある。
そこで、前記連結部品を、前記固定部品よりも剛性が低く、かつ前記被締結部材よりも剛性が高い部材によって構成することで、前記固定部品と前記被締結部材との剛性差が大きかったとしても、前記固定部品と前記締結対象部材とを確実に固定することができる。加えて、前記固定部品、前記連結部品、及び前記被締結部材の夫々の損傷を防止でき、前記留め具としての耐久性も向上できる。
このように、前記固定部品、前記連結部品、及び前記被締結部材の夫々をしっかり固定できるだけでなく損傷を防止し、前記留め具としての耐久性を向上することができる。
したがって、前記被締結部材、及び前記留め具の損傷を防止でき、加えて、前記締結対象部材に前記被締結部材を、さらに確実に締結することができる。
前記連結部品が、前記固定部品の厚さよりも薄く、かつ前記被締結部材において前記保持部により保持される被保持部の厚さよりも厚く形成されてもよい。
前記被保持部の厚さとは、前記被締結部材を構成する部材の厚さをいい、仮に、前記被締結部材が複数の部材を重ねて形成される場合には、夫々の部材の厚さをいう。また、前記被保持部の厚さとは、前記被締結部材が凹凸を有するコルゲート形状であり、前記被保持部がコルゲート形状の凹凸をプレスして平坦化していたとしても、凹凸形状を形成する前記被保持部の素材厚さをいう。
この発明により、前記連結部品の加工性を向上させ、前記固定部品と前記被締結部材とに対する前記連結部品の組付性を向上できるとともに、前記連結部品、及び前記被締結部材の夫々の損傷を確実に防止できる。
詳述すると、前記連結部品は変形されて前記被保持部を保持するが、前記固定部品よりも厚みのある部材によって構成されると、前記連結部品を変形させにくくなる。
すなわち、前記被締結部材を保持するとともに、前記固定部品を把持する前記連結部品の加工性が低下してしまい、前記固定部品と前記被締結部材とに対する前記連結部品の組付性が低下するおそれがある。
また、前記連結部品が、前記被保持部よりも薄い部材によって構成されると、前記連結部品の強度が低下し、前記固定部品を介して作用する前記締結具の固定圧力によって、前記連結部品が損傷するおそれがある。
さらに、前記締結具の固定圧力が前記連結部品に対して作用することで生じる、前記連結部品の応力を十分に分散することができなくなる。
このため、前記連結部品が保持する前記被締結部材が損傷するおそれがある。
そこで、前記連結部品を、前記固定部品の厚さよりも薄く、かつ前記被保持部よりも厚みのある部材によって構成することで、前記連結部品の加工性を向上させ、前記固定部品と前記被締結部材とに対する前記連結部品の組付性を向上できる。加えて、前記連結部品、及び前記被締結部材の夫々の損傷を確実に防止できる。
さらに、前記連結部品を、前記固定部品の厚さよりも薄く、かつ前記被保持部の厚さよりも厚く形成することで、前記連結部品の剛性を、前記固定部品の剛性よりも低く、かつ前記被保持部を備える前記被締結部材の剛性よりも高く容易に設定することができる。
すなわち、前記被締結部材、及び前記留め具の損傷を防止でき、加えて、前記締結対象部材に前記被締結部材を、さらに確実かつ容易に締結することができる。
またこの発明は、前記締結対象部材に締結されるカバー部材であって、前記被締結部材によってカバー本体が構成され、上述の留め具と、前記カバー本体とで構成されてもよい。
この発明により、前記締結対象部材に対して前記カバー本体を確実に締結することができる。
この発明の態様として、前記留め具が、前記カバー本体の複数の所定箇所に設けられ、複数の前記留め具のうち、少なくとも一つの前記留め具を構成する前記被固定部に備えられた前記挿通孔が、その他の前記挿通孔よりも小径な小径挿通孔によって構成されてもよい。
この発明により、前記締結対象部材に対して前記カバー本体を安定して取り付けることができる。
詳述すると、前記締結対象部材と前記カバー本体とを締結する際に、前記留め具が前記締結具により締結された状態において、前記留め具の前記挿通孔の径と前記締結具の径との差が大きいと、前記締結具の軸に対して直交する方向へ前記カバー本体が、がたつくおそれがある。
このため、未だ前記締結具によって締結されていない前記留め具がある場合には、前記締結対象部材において前記締結具を締結する箇所(以下、「被締結箇所」とする。)から前記留め具が、ずれてしまうおそれがある。
そこで、前記小径挿通孔を備えた前記留め具(以下、「小径留め具」とする)を用いることで、前記小径挿通孔と前記締結具との遊びを少なくできる。
これにより、前記締結対象部材と前記小径留め具とが締結された状態において、締結された前記締結具の軸に対して直交する方向への前記カバー本体の動きを規制できる。すなわち、前記被締結対象部材のがたつきや、締結されていない前記留め具と、前記被締結箇所との位置ずれを抑制することができる。
したがって、前記締結対象部材に対して前記カバー本体を安定して取り付けることができる。
またこの発明の態様として、前記カバー本体の前記所定箇所に配置される複数の前記留め具が、前記小径挿通孔を備えた一つの小径留め具と、前記挿通孔を備えた複数の大径留め具とで構成され、前記小径留め具と、前記小径留め具から最も離れた位置に配置される前記大径留め具との距離が、最小となるように、複数の前記留め具が配置されてもよい。
この発明により、前記締結対象部材に対して前記カバー本体を容易に取り付けることができる。
詳述すると、前記締結対象部材と前記カバー本体とを締結するために、最初に、前記小径留め具を前記締結対象部材に対して締結する。そして、前記小径留め具を前記締結対象部材に締結した状態から、その他の前記留め具(以下、「大径留め具」とする。)を締結するためには、前記大径留め具の前記挿通孔と前記被締結箇所とを重ねるとともに、前記締結具で締結する。
このとき、複数の前記所定箇所に設けられた複数の前記留め具のうち、最初に締結される一つを前記小径留め具とし、その他の前記留め具を前記大径留め具としているため、誤差を吸収できる。
すなわち、前記小径留め具に設けられた前記小径挿通孔は、前記大径留め具の前記挿通孔と比較して、前記被締結箇所と重ねるために許容されるずれ幅が小さい。
このため、仮に、複数の前記所定箇所に前記小径留め具を設けると、誤差によっては、前記小径留め具の前記小径挿通孔と前記被締結箇所とを重ねることができず、前記締結具で締結できないおそれがある。
そこで、前記所定箇所のうち一箇所にのみ前記小径留め具を配置し、その他の前記所定箇所に前記大径留め具を配置することで、誤差を前記大径留め具の前記挿通孔が吸収でき、前記大径留め具の前記挿通孔と前記被締結箇所とを確実に重ね、前記締結具で締結することができる。
しかしながら、最初に締結される前記小径留め具から、前記大径留め具が離れるほど、誤差の影響が大きくなる。
しかし、誤差の影響を吸収するため、仮に、前記大径留め具の前記挿通孔を、より径を大きくしたり、楕円形状や小判型状等に形成したりすると、前記大径留め具の前記挿通孔の縁と前記締結具との接触する面積が低減する。このため、前記締結具が前記挿通孔から抜け落ちるおそれや、前記締結具の固定圧力が前記大径留め具に対して十分に作用しなくなるおそれがある。
また、仮に、前記所定箇所のうち一箇所にのみ前記小径留め具を配置し、その他の前記所定箇所に前記大径留め具を配置したとしても、前記小径留め具から離れた場所に設けられた前記大径留め具では、誤差の影響が大きくなり、挿通孔が吸収しきれなくなるおそれがある。
そこで、前記締結具により最初に締結される前記小径留め具と、前記小径留め具から最も離れた位置に配置される前記大径留め具との距離が、最小となるように前記留め具を前記所定箇所に配置する。
これにより、前記締結具の固定圧力を前記大径留め具に対して十分に作用させることができるとともに、誤差による影響を低減して、前記大径留め具の前記挿通孔と、前記被締結箇所とのずれを防止でき、前記大径留め具を前記被締結箇所に対して確実に締結することができる。
したがって、前記締結対象部材に対して前記カバー本体を容易に取り付けることができる。
この発明によれば、締結対象部材に対して被締結部材を確実に締結できる留め具、及び前記留め具を備えたカバー部材を提供することができる。
アンダーカバーの使用状態を説明する説明図。 アンダーカバーの締結態様を説明する分解斜視図 アンダーカバーの留め具の取付箇所と留め具との拡大分解斜視図。 留め具の説明図。 アンダーカバーの底面図。 小径留め具と大径留め具との締結態様を説明する説明図。 被覆部材への留め具の取付方法を説明する説明図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1はアンダーカバー1の使用状態を説明する説明図を示し、詳述すると、図1(a)はアンダーカバー1を車両下部パネル500に取り付けた状態を上方から見た斜視図を示し、図1(b)はアンダーカバー1を車両下部パネル500に取り付けた状態を下方から見た斜視図を示す。
図2は、アンダーカバー1を車両下部パネル500に対して締結する締結態様を説明する分解斜視図を示し、図3は、被覆部材10と留め具20との取付箇所における拡大分解斜視図を示す。
図4は、留め具20の説明図を示し、詳述すると、図4(a)は留め具20の正面図を示し、図4(b)は留め具20の平面図を示し、図4(c)は図4(a)におけるA-A矢視断面図を示す。
ここで、図3、並びに図4(b)及び図4(c)において、実線で示す小径挿通孔214a、及び破線で示す大径挿通孔214bは、夫々が小径留め具20aにおいてボルトBを挿通する小径挿通孔214aと、大径留め具20bにおいてボルトBを挿通する大径挿通孔214bを示す。
図5はアンダーカバー1の底面図を示す。
図6は留め具20の車両下部パネル500に対する締結態様を説明する説明図を示す。詳述すると、図6(a)は小径留め具20aを車両下部パネル500に締結する締結態様を説明する断面図を示し、図6(b)は大径留め具20bを車両下部パネル500に締結する締結態様を説明する断面図を示す。
図7は被覆部材10に留め具20を取り付ける取付方法を説明する説明図を示す。詳述すると、図7(a)は取付孔121に留め具20を挿通する直前の状態の断面図を示し、図7(b)は取付孔121に留め具20を挿通した直後の状態の断面図を示し、図7(c)は留め具20が被覆部材10に対して固定された状態の断面図を示す。
ここで、図1乃至図7において、アンダーカバー1の長手方向に沿う方向を長手方向Xとし、アンダーカバー1の横幅方向に沿う方向であって長手方向Xと直交する方向を幅方向Yとする。また、長手方向X、及び幅方向Yに対して直交する方向を上下方向Zとし、各図面の上側を上方、下側を下方とする。
アンダーカバー1は、図1に示すように、長手方向Xに延びるマフラーMと、車両の底面との間に設けられ、車両の底面に設けられた平板状の車両下部パネル500に対して、下方からボルトBにより締結され、車両の走行時において床下の空気流を整流している。
アンダーカバー1が取り付けられる車両下部パネル500は、図2に示すように、幅方向Yに沿って所定の間隔を隔てて隣り合って配置された2枚のパネル501,502により構成されている。そして、2枚のパネル501,502の夫々が隣り合う側の縁における下方の面に、ボルトBを締結する被締結箇所503が設けられている。なお、本実施形態において、2枚のパネル501,502は別体で構成されているが、一体に構成されてもよい。
被締結箇所503は、長手方向Xに沿うとともに所定の間隔を隔て、パネル501,502に三箇所ずつ配置され、合わせて6箇所に設けられている。なお、被締結箇所503は、後述するアンダーカバー1の留め具20に対応する位置に配置されている。
被締結箇所503は、上方に向かうに伴って縮径し、逆円錐台形状に窪む溝状に形成された溝状部504と、溝状部504の中央から下方に向かって突出する円柱状のボス部505とで構成され、ボス部505の中央には、ボルトBと螺合するねじ穴506が設けられている(図6参照)。
アンダーカバー1は、図2に示すように、上方に突出する鞍型状に形成される被覆部材10と、被覆部材10を車両下部パネル500に対して締結するための留め具20とで構成されている。
被覆部材10は、長手方向Xに沿って延び、下方が開口する側面視略U字のトンネル状に形成された被覆部材本体11と、側面視略U字の被覆部材本体11の下方端部から、幅方向Yに沿って被覆部材本体11の外側に延びる二つの平板状のフランジ部12とで構成されている。
なお、被覆部材10は、厚さ0.3mm程度のアルミ板と、厚さ0.125mm程度のアルミ板とを重ね合わせることで、厚さ0.425mm程度となるように構成されているが、この厚さに限定されない。
そして、被覆部材10は、隆起部と谷部とが交互に繰り返されたコルゲート形状が、長手方向Xに延び、また、長手方向Xと交差する方向、好適には直交する方向に沿って他のコルゲート形状が連なった形状を有している。
なお、コルゲート形状が連なった形状に形成された被覆部材10の見かけの厚みは4.5mm程度に形成されているが、これに限定されない。
二つのフランジ部12には、留め具20を取り付けるための平面視円形状の貫通孔である取付孔121が、長手方向Xに沿って所定の間隔を隔てて等間隔に三箇所に設けられている(図3、及び図5参照)。すなわち、取付孔121は、被覆部材10において、六箇所に設けられており、夫々が被締結箇所503に対応するように設けられている。
そして、フランジ部12において取付孔121の周縁部は、後述のように、保持部222でフランジ部12を加締めて留め具20が取り付けられるため、コルゲート形状がプレスされ、厚さ0.1mm程度の略平板状に形成されている。
留め具20は、図3に示すように、取付孔121に対して取り付けられ、ボルトBにより固定される円盤状の固定部品21と、フランジ部12と固定部品21とを連結する円筒状の連結部品22とで構成される。
円盤状の固定部品21は、厚さが0.6m程度のアルミニウム合金により形成され、連結部品22に把持される円環状の被把持部211と、被把持部211から上方に突出する円錐台状の錐台部212とで構成されている。そして、錐台部212の上方端面を被固定部213としている。
また、固定部品21は、被把持部211が、固定部品21の径外側に配置されるとともに、錐台部212が、固定部品21の径内側に配置され、径外側の被把持部211から、径内側の被固定部213が突出する側面視凸状に形成されている。そして、被固定部213は、被把持部211から上方に所定間隔を隔てて離間して配置される平面視円形の平板状に形成されている。
被固定部213の外径は、円環状に形成された被把持部211の内径の92%程度に形成されている。なお、被固定部213の外径の大きさは、これに限定されない。加えて、円形の平板状に形成される被固定部213の中央には、ボルトBのねじ部までを挿通できる挿通孔214が設けられている。
挿通孔214は、径の大きさの異なる平面視円形の開口により形成され、挿通孔214のうち小径のものを小径挿通孔214a、挿通孔214のうち大径のものを大径挿通孔214bとしている。
円筒状の連結部品22は、厚さが0.5m程度のアルミニウム板により形成され、金属板を平面視円環状かつ断面視略S状に形成されており(図4(c)参照)、被把持部211を把持する把持部221と、取付孔121に固定される保持部222と、把持部221と保持部222とを接続する中間部223とで一体に構成されている。
把持部221は、中間部223より径外側に対応する金属板を上方から径内側に折り返し、径内側が開口する倒位の断面視略U字状に形成されている。そして、把持部221の外径は、取付孔121の径の1.2倍程度で構成されているが、これに限定されない。
また、保持部222は、中間部223より径内側に対応する金属板を下方から径外側に折り返した、径外側が開口する倒位の断面視略U字状に形成されている。すなわち、把持部221の下方に、保持部222が中間部223を介して一体に取り付けられている。
このように構成された留め具20は、図3において、実線で示す径の小さい小径挿通孔214aが設けられた小径留め具20aと、破線で示す径の大きい大径挿通孔214bが設けられた大径留め具20bとがある。
そして、小径留め具20aと大径留め具20bとの構成は、小径挿通孔214aと大径挿通孔214bとの径の大きさを除き、同一である。
このような留め具20は、図4に示すように、把持部221の開口に被把持部211を組付けるとともに、把持部221で被把持部211を加締めることで、固定部品21は連結部品22に対して取り付けられている(図4(c)参照)。
また、留め具20は、把持部221の上方端面よりもさらに上方に被固定部213が配置されている(図4(a)参照)。さらに、被固定部213の外周長さが、把持部221の内周長さの92%程度に形成され、被把持部211と把持部221との間の全周に亘って、所定の間隔が隔てられている(図4(b),図4(c)参照)。
また、留め具20は、図5に示すように、被覆部材10を構成するフランジ部12に設けられた6箇所の取付孔121に取り付けられている。なお、二つのフランジ部12のうち一方に設けられた三つの取付孔121の真ん中に、小径留め具20aが取り付けられ、その他の5箇所の取付孔121には、大径留め具20bが取り付けられている。
つまり、6箇所の取付孔121に取り付けられる留め具20は、小径留め具20aから最も離れた場所に取り付けられる大径留め具20bまでの長さが、最少となるように配置されている。換言すると、6箇所の取付孔121に固定される留め具20は、小径留め具20aから、5箇所に固定された大径留め具20bまでの距離の平均が、最少となるように配置されている。
なお、本実施形態において、小径留め具20aは、パネル501に対応するフランジ部12に設けられているが、パネル502に対応するフランジ部12にもうけられてもよい。
このように構成された被覆部材10は、図6に示すように、車両下部パネル500に対して締結されている。
詳述すると、被覆部材10は、留め具20を介して車両下部パネル500にボルトBによって締結される(図1、及び図2参照)。
そして、留め具20は、図6に示すように、被固定部213とボス部505の下方端面とを当接させるとともに、挿通孔214とねじ穴506とを連通させている。そして、ねじ穴506とボルトBとを螺合することによって、固定部品21がボス部505に対して固定されている。
これにより、固定部品21に連結部品22を介して取り付けられる被覆部材本体11が、車両下部パネル500に締結されている。
なお、ボス部505の外径は、被固定部213の外径と略同一に形成されている。そして、溝状部504の下方の径は、留め具20の外径、すなわち把持部221の外径の1.2倍程度に形成されている。
このため、ボス部505と被固定部213との接触面積を向上させるとともに、車両下部パネル500と留め具20との干渉を抑制している。
また、留め具20のうち、小径留め具20aの小径挿通孔214aの径は、図6(a)に示すように、ねじ穴506の径よりわずかに大きく形成されている。さらに、留め具20のうち、大径留め具20bの大径挿通孔214bの径は、図6(b)に示すように、ねじ穴506の径よりも大きく形成されている。
そして、大径挿通孔214bの径は、ねじ穴506の径、つまり小径挿通孔214aの1.1倍程度に形成されているが、これに限定されない。このように、発熱や振動の少ない車両下部パネル500に留め具20が取り付けられるため、留め具20に対する熱や振動等による影響を抑制できる。
次に、図7に基づいて、小径留め具20aの取付孔121への取り付け方を説明する。
小径留め具20aを構成する連結部品22は、取付孔121に対して固定される前には、図7(a)に示すように、保持部222が略円柱状に構成され、中間部223から下方に伸びている。すなわち、保持部222は、径外側が開口する断面視略U字状に形成されていない。
最初に、保持部222が略円柱状に形成された状態の連結部品22の保持部222を、図7(b)に示すように、取付孔121に対して挿通し、把持部221の下方端面とフランジ部12の上方端面とを当接させる。
そして、把持部221とフランジ部12とが当接した状態において、保持部222が径外側に広がる様に、フランジ部12を加締めることで、留め具20を取付孔121に対して固定している(図7(c)参照)。
このようにして、略円柱状に構成された保持部222を、径外側開口する断面視略U字状に形成するとともに、留め具20を取付孔121に対して固定している。
なお、大径留め具20bの取付孔121への取り付け方は、小径留め具20aの取付孔121への取り付け方と同様であるため、説明を省略する。
このように構成された留め具20は、ボルトBによって車両下部パネル500に固定される固定部品21と、固定部品21と被覆部材10とを連結する連結部品22とで構成されている。
そして、連結部品22は、平面視円環状に形成され、平面視円環状の径外側に被覆部材10を保持する保持部222が設けられるとともに、平面視環状の径内側に固定部品21の径外側を把持する把持部221が設けられている。
また、固定部品21は、把持部221によって把持される被把持部211が径外側に設けられるとともに、被把持部211の径内側に、車両下部パネル500に固定される平らな被固定部213が設けられ、被固定部213に、ボルトBを挿通する挿通孔214が設けられている。
このような留め具20は、留め具20を介して車両下部パネル500に被覆部材10を確実に締結することができる。
詳述すると、車両下部パネル500と固定部品21とをボルトBにより固定することで、連結部品22を介して固定部品21に連結される被覆部材10と、車両下部パネル500とが締結される。
つまり、車両下部パネル500と被覆部材10とを締結するボルトBによる固定圧力が、被覆部材10に直接作用することなく、車両下部パネル500に被覆部材10を締結することができる。すなわち、ボルトBによる固定圧力から被覆部材10を保護することができる。
さらに、被固定部213を、連結部品22の径内側が把持し、被覆部材10を、連結部品22の径外側が保持しているため、車両下部パネル500と被覆部材10とを締結する際に、ボルトBを締結する工具と被覆部材10との間には、連結部品22が配置されることとなる。
このため、ボルトBを締結する工具と被覆部材10との接触を防止でき、被覆部材10に割れや傷等の損傷が生じることを防止できる。
このように、ボルトBによって生じる圧力や、ボルトBを締結する工具との接触等によって、被覆部材10に割れや傷等の損傷が生じることを防止できる。
したがって、留め具20を介して車両下部パネル500に被覆部材10を確実に締結することができる。
また、固定部品21は、径外側の被把持部211から、径内側の被固定部213が突出する側面視凸状に形成され、車両下部パネル500と被覆部材10との締結状態において、固定部品21の被固定部213が、連結部品22から車両下部パネル500側に突出するように構成されてもよい。
これにより、車両下部パネル500と被固定部213とを確実に固定することができ、留め具20を介して車両下部パネル500に被覆部材10を、より確実に締結することができる。
詳述すると、車両下部パネル500と被覆部材10との締結状態では、被固定部213が、連結部品22よりも車両下部パネル500側に配置される。つまり、連結部品22と被覆部材10とは、車両下部パネル500から離れて固定されるため、被覆部材10や連結部品22等と、車両下部パネル500とが意図せずに干渉することを防止できる。すなわち、ボス部505の下方端面に対して被固定部213を確実に接触させることができ、ボス部505の下方端面から被固定部213が離間することを防止できる。
このため、例えば、ボス部505に連結部品22が引っかかり、車両下部パネル500から被固定部213が傾いた状態でボルトBによって固定されたり、ボス部505と被固定部213との間に別部材が挟まったりすることを防止できる。
したがって、ボス部505の下方端面と被固定部213とを確実に固定することができ、留め具20を介して車両下部パネル500に被覆部材10を、より確実に締結することができる。
また、被固定部213の外周長さが、把持部221の内周長さの92%程度の長さで形成されているため、留め具20の安定性を向上できるとともに、固定部品21と連結部品22との組付性を向上することができる。
詳述すると、仮に、被締結箇所503に固定される固定部品21が、連結部品22に対して相対的に移動したとしても、固定部品21と連結部品22との相対的な動きは、被固定部213の径外側に設けられる錐台部212と把持部221の径内側とが接触することで規制される。
さらに詳述すると、仮に、被固定部213の外周長さが、把持部221の内周長さの90%未満で形成されていたとすると、連結部品22と固定部品21との遊びが増大してしまう。
換言すると、被固定部213の外周長さが、把持部221の内周長さの90%未満に形成されていると、固定部品21の相対移動を十分に規制することができず、留め具20の安定性が低下するおそれがある。
したがって、被固定部213の外周長さを、把持部221の内周長さの90%以上に形成することで、連結部品22に対する固定部品21の相対的な動きを規制でき、留め具20の安定性を向上することができる。
また、留め具20は、被固定部213を把持部221の径内側に挿通するとともに、被把持部211を把持部221に把持させ、固定部品21と連結部品22とを組み付けて構成する。このため、仮に、被固定部213の外周長さが、把持部221の内周長さの95%を超えて形成されていると、把持部221によって被把持部211を把持させる際に、把持部221に対して被固定部213を容易に挿通することができず、留め具20の組付性が低下するおそれがある。
したがって、被固定部213の外周長さを、把持部221の内周長さの95%以下で形成することにより連結部品22に対する固定部品21の組付性を向上できる。
このように、被固定部213の外周長さを、把持部221の内周長さの92%程度の長さで形成することで、留め具20の安定性が向上するとともに、連結部品22と固定部品21との組付性を向上することができる。
また、連結部品22は、固定部品21よりも剛性が低く、かつ被覆部材10よりも剛性が高い部材によって構成されているため、被覆部材10、及び留め具20の損傷を防止でき、車両下部パネル500に被覆部材10を、さらに確実に締結することができる。
詳述すると、仮に、固定部品21が被覆部材10よりも剛性の低い部材によって構成されると、ボルトBの固定圧力によって損傷し、車両下部パネル500と固定部品21とをしっかり固定できないおそれがある。このため、固定部品21は、被覆部材10よりも剛性が高い部材によって構成される。
そして、しっかりと固定できる固定部品21よりも、連結部品22の剛性が高いと、被覆部材10と連結部品22との剛性差が大きくなり、保持部222に保持される被覆部材10に負荷が集中し、被覆部材10が損傷するおそれがある。
また、連結部品22が、被覆部材10よりも剛性が低い部材によって構成されると、固定部品21と連結部品22との剛性差が大きくなり、固定部品21を把持する連結部品22の把持部221に負荷が集中することで把持部221が損傷し、被覆部材10と固定部品21とをしっかり固定できないおそれがある。
そこで、連結部品22を、固定部品21よりも剛性が低く、かつ被覆部材10よりも剛性が高い部材によって構成することで、固定部品21と被覆部材10との剛性差が大きかったとしても、固定部品21と車両下部パネル500とを確実に固定することができる。加えて、固定部品21、連結部品22、及び被覆部材10の夫々の損傷を防止でき、留め具20としての耐久性も向上できる。
このように、固定部品21、連結部品22、及び被覆部材10の夫々をしっかり固定できるだけでなく損傷を防止し、留め具20としての耐久性を向上することができる。
したがって、被覆部材10、及び留め具20の損傷を防止でき、加えて、車両下部パネル500に被覆部材10を、さらに確実に締結することができる。
また、連結部品22が、固定部品21の厚さよりも薄く、かつ被覆部材10において保持部222により保持される被覆部材10の厚さよりも厚く形成されているため、連結部品22の加工性を向上させ、固定部品21と被覆部材10とに対する連結部品22の組付性を向上できるとともに、連結部品22、及び被覆部材10の夫々の損傷を確実に防止できる。
詳述すると、連結部品22は変形されて被覆部材10を保持するが、固定部品21よりも厚みのある部材によって構成されると、連結部品22を変形させにくくなる。
すなわち、被覆部材10を保持するとともに、固定部品21を把持する連結部品22の加工性が低下してしまい、固定部品21と被覆部材10とに対する連結部品22の組付性が低下するおそれがある。
また、連結部品22が、被覆部材10よりも薄い部材によって構成されると、連結部品22の強度が低下し、固定部品21を介して作用するボルトBの固定圧力によって、連結部品22が損傷するおそれがある。
さらに、ボルトBの固定圧力が連結部品22に対して作用することで生じる、連結部品22の応力を十分に分散することができなくなる。
このため、連結部品22が保持する被覆部材10が損傷するおそれがある。
そこで、連結部品22を、固定部品21の厚さよりも薄く、かつ被覆部材10よりも厚みのある部材によって構成することで、連結部品22の加工性を向上させ、固定部品21と被覆部材10とに対する連結部品22の組付性を向上できる。加えて、連結部品22、及び被覆部材10の夫々の損傷を確実に防止できる。
さらに、連結部品22を、固定部品21の厚さよりも薄く、かつ被覆部材10の厚さよりも厚く形成することで、連結部品22の剛性を、固定部品21の剛性よりも低く、かつ被覆部材10を備える被覆部材10の剛性よりも高く容易に設定することができる。
すなわち、被覆部材10、及び留め具の損傷を防止でき、加えて、締結対象部材に被覆部材10を、さらに確実かつ容易に締結することができる。
また、車両下部パネル500に締結されるアンダーカバー1は、上述の留め具20と、被覆部材10とで構成されているため、車両下部パネル500に対して被覆部材10を確実に締結することができる。
また、留め具20が、被覆部材10の6箇所の取付孔121に設けられ、6つの留め具20のうち、一つの小径留め具20aを構成する被固定部213に備えられた小径挿通孔214aが、その他の大径留め具20bに備えられた大径挿通孔214bよりも小径であるため、車両下部パネル500に対して被覆部材10を安定して取り付けることができる。
詳述すると、車両下部パネル500と被覆部材10とを締結する際に、留め具20がボルトBにより締結された状態において、留め具20の挿通孔214の径とボルトBの径との差が大きいと、ボルトBの軸に対して直交する方向へ被覆部材10が、がたつくおそれがある。
このため、未だボルトBによって締結されていない大径留め具20bがある場合には、ねじ穴506から大径留め具20bが、ずれてしまうおそれがある。
そこで、小径留め具20aを用いることで、小径挿通孔214aとボルトBとの遊びを少なくできる。
これにより、車両下部パネル500と小径留め具20aとが締結された状態において、締結されたボルトBの軸に対して直交する方向への被覆部材10の動きを規制できる。すなわち、車両下部パネル500のがたつきや、締結されていない留め具20と、ねじ穴506との位置ずれを抑制することができる。
したがって、車両下部パネル500に対して被覆部材10を安定して取り付けることができる。
また、被覆部材10の6箇所の取付孔121に夫々が配置される6つの留め具20が、小径挿通孔214aを備えた一つの小径留め具20aと、大径挿通孔214bを備えた5つの大径留め具20bとで構成され、小径留め具20aと、小径留め具20aから最も離れた位置に配置される大径留め具20bとの距離が、最小となるように、複数の留め具20が配置されているため、車両下部パネル500に対して被覆部材10を容易に取り付けることができる。
詳述すると、車両下部パネル500と被覆部材10とを締結するために、最初に、小径留め具20aを車両下部パネル500に対して締結する。そして、小径留め具20aを車両下部パネル500に締結した状態から、その他の大径留め具20bを締結するためには、大径留め具20bの挿通孔214とねじ穴506とを重ねるとともに、ボルトBで締結する。
このとき、取付孔121に設けられた留め具20のうち、最初に小径留め具20aを締結することで誤差を吸収できる。
すなわち、小径留め具20aに設けられた小径挿通孔214aは、大径留め具20bの挿通孔214と比較して、被締結箇所503と重ねるために許容されるずれ幅が小さい。
このため、仮に、複数の取付孔121に小径留め具20aを設けると、誤差によっては、小径留め具20aの小径挿通孔214aとねじ穴506とを重ねることができず、ボルトBで締結できないおそれがある。
そこで、取付孔121のうち一箇所にのみ小径留め具20aを配置し、その他の取付孔121に大径留め具20bを配置することで、誤差を大径留め具20bの大径挿通孔214bが吸収でき、大径留め具20bの大径挿通孔214bと被締結箇所503とを確実に重ね、ボルトBで締結することができる。
しかしながら、最初に締結される小径留め具20aから、大径留め具20bが離れるほど、誤差の影響が大きくなる。
しかし、誤差の影響を吸収するため、仮に、大径留め具20bの大径挿通孔214bを、より径を大きくしたり、楕円形状や小判型状等に形成したりすると、大径留め具20bの大径挿通孔214bの縁とボルトBとの接触する面積が低減する。このため、ボルトBが大径挿通孔214bから抜け落ちるおそれや、ボルトBの固定圧力が大径留め具20bに対して十分に作用しなくなるおそれがある。
また、仮に、取付孔121のうち一箇所にのみ小径留め具20aを配置し、その他の取付孔121に大径留め具20bを配置したとしても、小径留め具20aから離れた場所に設けられた大径留め具20bでは、誤差の影響が大きくなり、大径留め具20bの挿通孔214が吸収しきれなくなるおそれがある。
そこで、二つのフランジ部12のうち一方に設けられた三つの取付孔121の真ん中に、小径留め具20aが取り付けられ、その他の5箇所の取付孔121には、大径留め具20bが取り付けられている。
すなわち、ボルトBにより最初に締結される小径留め具20aと、小径留め具20aから最も離れた位置に配置される大径留め具20bとの距離が、最小となるように留め具20を取付孔121に配置している。
これにより、ボルトBの固定圧力を大径留め具20bに対して十分に作用させることができるとともに、誤差による影響を低減でき、大径留め具20bの挿通孔214と、被締結箇所503とのずれを防止でき、大径留め具20bを被締結箇所503に対して確実に締結することができる。
したがって、車両下部パネル500に対して被覆部材10を容易に取り付けることができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の被締結部材、被保持部、及びカバー部本体は、実施形態の被覆部材10に対応し、
以下同様に
め具は、留め具20に対応し、
小径留め具は、小径留め具20aに対応し、
大径留め具は、大径留め具20bに対応し、
固定部品は、固定部品21に対応し、
連結部品は、連結部品22に対応し、
所定箇所、取付孔121に対応し、
被把持部は、被把持部211に対応し、
被固定部は、被固定部213に対応し、
挿通孔は、挿通孔214に対応し、
小径挿通孔は、小径挿通孔214aに対応し、
大径挿通孔は、大径挿通孔214bに対応し、
把持部は、把持部221に対応し、
保持部は、保持部222に対応し、
締結対象部材は、車両下部パネル500に対応し
被締結箇所は、被締結箇所503に対応し、
締結具は、ボルトBに対応し、
カバー部材は、アンダーカバー1に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、本実施形態において、被覆部材10は、車両のアンダーカバー1として利用されているが、燃料タンクカバー、燃料チューブカバー、ブレーキホースカバー、あるいはエキゾーストマニホールドカバー等に利用してもよい。また、被覆部材10は、金属部材により形成されているが、樹脂により形成されてもよい。
さらには、被覆部材10は、厚さ0.3mm程度のアルミ板と、厚さ0.125mm程度のアルミ板とを重ね合わせることで、厚さ0.425mm程度となる複数層で構成されているが、単一層で構成されていてもよい。
また、被覆部材10は、厚さの異なるアルミ板の二層構造によって構成されているが、異なる素材や異なる厚みを有する複数の部材により複数層を構成してもよく、同一の素材や同一の厚みを有する複数の部材により複数層を構成してもよい。
さらに被覆部材10は、相互に交差する方向に延びる凹凸形状が形成された形成材により構成されているが、凹凸のない平板状の部材により構成されてもよい。加えて被覆部材10は、上方に突出する鞍型状に形成されていているが、どのような立体形状に形成されていてもよく、平面形状に形成されていてもよい。
また、円盤状の固定部品21は、0.6mm程度のアルミニウム合金により形成されているが、金属板や樹脂等により構成されてもよく、厚さもこれに限定されず、被覆部材10を構成する部材の夫々の厚さ、及び連結部品22を構成する部材の厚さよりも厚く形成されていればよい。
連結部品22は、平面視円環状に形成されているが、平面視略多角形の環状に形成されてもよい。具体的には、連結部品22が、平面視楕円形状、平面視小判型等を含み、平面視多角形状には、平面視略六角形状や、平面視略五角形状等に形成されてもよい。さらに、連結部品22の一部に切り欠きが設けられてもよい。
さらに連結部品22は、平面視円環状かつ断面視略S状の円筒状に形成されているが、径内側に配置され、径内側が開口する倒位の断面視略U字状の把持部221と、径外側に配置され、径外側が開口する倒位の断面視略U字状に形成された保持部222とで構成され、把持部221と保持部222とを連結部材によって径内外方向に沿って一体構成されてもよい。
そして連結部品22は、0.5mm程度のアルミニウム板により形成されているが、金属板や樹脂等により構成されてもよく、厚さもこれに限定されず、被覆部材10を構成する部材の夫々の厚さより厚く形成されるとともに、固定部品21を構成する部材の厚さよりも薄く形成されていればよい。
また、留め具20の小径留め具20aと大径留め具20bとは、挿通孔214の径の大きさを除き、全て同一に構成しているが、同一でなくともよく、例えば、連結部品22の径や、被固定部213と被把持部211との間隔等が、留め具20毎に異なって構成されてもよい。
10…被覆部材
20,20a,20b…留め具,小径留め具,大径留め具
21…固定部品
22…連結部品
121…取付孔
211…被把持部
212…錐台部
213…被固定部
214,214a,214b…挿通孔,小径挿通孔,大径挿通孔
221…把持部
222…保持部
500…車両下部パネル
B…ボルト

Claims (7)

  1. 締結対象部材に対して被締結部材を締結するための留め具であって、
    締結具によって前記締結対象部材に固定される固定部品と、
    該固定部品と前記被締結部材とを連結する連結部品とで構成され、
    前記連結部品は、平面視環状に形成され、
    平面視環状の径外側に前記被締結部材を保持する保持部が設けられるとともに、
    平面視環状の径内側に前記固定部品の径外側を把持する把持部が設けられ、
    前記固定部品は、
    前記把持部によって把持される被把持部が径外側に設けられるとともに、
    前記被把持部の径内側に、前記締結対象部材に固定される平らな被固定部が設けられ、
    前記被固定部に、前記締結具を挿通する挿通孔が設けられ
    前記固定部品は、
    径外側の前記被把持部から、径内側の前記被固定部が突出する側面視凸状に形成され、
    前記締結対象部材と前記被締結部材との締結状態において、
    前記固定部品の前記被固定部が、前記連結部品から前記締結対象部材側に突出するように構成された
    留め具。
  2. 前記被固定部の外周長さが、前記把持部の内周長さの90%以上かつ95%以下の長さで形成された
    請求項に記載の留め具。
  3. 前記連結部品が、
    前記固定部品よりも剛性が低く、かつ前記被締結部材よりも剛性が高い部材によって構成された
    請求項1又は請求項2に記載の留め具。
  4. 前記連結部品が、
    前記固定部品の厚さよりも薄く、
    かつ前記被締結部材において前記保持部により保持される被保持部の厚さよりも厚く形成された
    請求項1乃至請求項のうちのいずれか一項に記載の留め具。
  5. 前記締結対象部材に締結されるカバー部材であって、
    前記被締結部材によってカバー本体が構成され、
    請求項1乃至請求項のうちのいずれかに記載の留め具と、
    前記カバー本体とで構成された
    カバー部材。
  6. 前記留め具が、前記カバー本体の複数の所定箇所に設けられ、
    複数の前記留め具のうち、少なくとも一つの前記留め具を構成する前記被固定部に備えられた前記挿通孔が、
    その他の前記挿通孔よりも小径な小径挿通孔によって構成された
    請求項に記載のカバー部材。
  7. 前記カバー本体の前記所定箇所に配置される複数の前記留め具が、
    前記小径挿通孔を備えた一つの小径留め具と、
    前記挿通孔を備えた複数の大径留め具とで構成され、
    前記小径留め具と、前記小径留め具から最も離れた位置に配置される前記大径留め具との距離が、
    最小となるように、複数の前記留め具が配置された
    請求項に記載のカバー部材。
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