JP7396006B2 - 電力変換器 - Google Patents

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本明細書が開示する技術は、電力変換用の複数のスイッチング素子を有している電力変換器に関する。
電力変換器は電力変換用の複数のスイッチング素子を備えている場合が多い。直流電力を三相交流電力に変換するインバータは最低6個のスイッチング素子を備えている。チョッパ型の双方向DC-DCコンバータは2個のスイッチング素子を備えている。
電力変換用のスイッチング素子は発熱量が大きい。スイッチング素子の過熱を防止するため、それぞれのスイッチング素子に温度センサを設け、各スイッチング素子の温度をモニタする技術が例えば特許文献1、2に開示されている。過熱防止処理の典型は、いずれかのスイッチング素子の温度が所定の温度閾値を超えた場合、電力変換器の出力を制限することである。
特開2004-117260号公報 特開2017-143640号公報
複数のスイッチング素子のそれぞれに温度センサを備えていても、いずれかの温度センサが故障した場合、残りの温度センサで全てのスイッチング素子の過熱を防止する対策を講じる必要がある。故障した温度センサに対応するスイッチング素子の過熱を防止するため、過熱防止のための温度閾値を所定のマージン分だけ下げることが考えられる。しかし、適切でないマージンを設定してしまうと、過熱防止のための出力制限が過度に加わりやすくなってしまう。過度な出力制限が加わることを防止する技術が望まれている。
本明細書は、電力変換用の複数のスイッチング素子を備えている電力変換器を開示する。その電力変換器は、複数のスイッチング素子のそれぞれの温度を計測する複数の温度センサと、温度センサの計測値の中で最も高い温度が所定の温度閾値を超えた場合に電力変換器の出力を制限するコントローラを備える。コントローラは、複数の温度センサの計測値を経時的に繰り返し取得し、経時的に取得した過去の複数の温度センサの計測値に基づいて、同時に取得した計測値の中で最も高温になる確率の高い温度センサを特定する。コントローラは、特定された温度センサの故障が検知された場合に温度閾値を下げる。説明の便宜上、同時に取得した計測値の中で最も高温になる確率の高い温度センサを以下では「基準温度センサ」と称する場合がある。
本明細書が開示する電力変換器では、基準温度センサ以外の温度センサが故障した場合には温度閾値を下げない。基準温度センサの計測値が最も高い温度である可能性が高いのだから、基準温度センサの計測値が温度閾値を超えていなければ、他の温度センサの計測値も温度閾値を超えている可能性は極めて低い。それゆえ、温度閾値を下げる必要がない。その結果、過度な出力制限が加わることが防止される。
一方、基準温度センサが故障した場合には、残りの温度センサ計測値の最高値が温度閾値を下回っていても、故障した基準温度センサに対応するスイッチング素子の温度が温度閾値を超えている可能性が出てくる。それゆえ、温度閾値を下げ、故障した基準温度センサに対応するスイッチング素子の過熱を防止する。
同時に取得した計測値の中で最も高温になる確率の高い温度センサを特定する手順の一つは次の通りである。コントローラは、計測値の大小に対して特定の相関を有するポイントを、同時に取得した計測値に応じてそれぞれの温度センサに付与する。コントローラは、それぞれの温度センサの経時的な過去のポイントの積算値から、同時に取得した計測値の中で最も高温になる確率の高い温度センサを特定する。例えば、コントローラは、計測値が高くなるほど大きいポイントを各温度センサに付す。過去の計測値のポイントを積算すると、最も大きい積算値を有する温度センサが基準温度センサとして選定される。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の電力変換器を含む電気自動車のブロック図である。 温度センサの順位付け処理のフローチャートである。 スイッチング素子の熱保護処理のフローチャートである。
図面を参照して実施例の電力変換器2を説明する。電力変換器2は、電気自動車100に搭載されている。図1に、電力変換器2を含む電気自動車100のブロック図を示す。実施例の電気自動車100は、電力変換器2のほか、メインバッテリ101、走行用のモータ102、上位コントローラ104を備えている。
電力変換器2は、メインバッテリ101の直流電力を、走行用のモータ102の駆動に適した三相交流電力に変換するデバイスである。電力変換器2の目標出力は、上位コントローラ104が与える。上位コントローラ104は、不図示のアクセルペダルの開度と車速から、モータ102の目標出力を決定し、電力変換器2へ伝える。電力変換器2は、電圧コンバータ10とインバータ3を備えており、出力が目標出力に追従するように電圧コンバータ10とインバータ3を制御する。
電力変換器2について説明する。電圧コンバータ10は、2個のスイッチング素子14a、14b、2個のダイオード19、リアクトル17、フィルタコンデンサ18を備えている。2個のスイッチング素子14a、14bは、電圧コンバータ10の高電圧端正極12aと高電圧端負極12bの間に直列に接続されている。2個のダイオード19のそれぞれは、2個のスイッチング素子14a、14bのそれぞれに個別に逆並列に接続されている。
リアクトル17の一端は低電圧端正極11aに接続されており、他端は2個のスイッチング素子14a、14bの直列接続の中点に接続されている。フィルタコンデンサ18は、低電圧端正極11aと低電圧端負極11bの間に接続されている。
2個のスイッチング素子14a、14bは、コントローラ9によって制御される。図1の矢印破線は信号線を表している。コントローラ9からスイッチング素子14a、14bのゲートへ信号線がつながっている。コントローラ9は、上位コントローラ104から与えられる目標出力から電圧コンバータ10の目標電圧比を決定し、その目標電圧比が実現されるように、スイッチング素子14a、14bを適宜に制御する。図1の電圧コンバータ10の構造と動作は良く知られているので詳しい説明は省略する。
電圧コンバータ10の高電圧端12は、インバータ3の直流端に相当する。電圧コンバータ10の高電圧端正極12aと高電圧端負極12bの間(すなわち、インバータ3の直流端の正極と負極の間)に平滑コンデンサ13が接続されている。平滑コンデンサ13は、電圧コンバータ10とインバータ3の間に流れる電流の脈動(ノイズ)を低減するために挿入されている。
インバータ3は、直流入力端に入力された直流電力を交流電力に変換して出力する。なお、車両の減速時には、モータ102が逆駆動されて発電する。インバータ3は、モータ102の発電で得られた交流の電力(回生電力)を直流電力に変換することもできる。電圧コンバータ10は双方向DC-DCコンバータであり、直流電力に変換された回生電力の電圧を降圧してメインバッテリ101に供給する場合がある。
インバータ3は、6個のスイッチング素子4a-4fと、6個のダイオード6で構成されている。6個のダイオード6のそれぞれは6個のスイッチング素子4a-4fのそれぞれに個別に逆並列に接続されている。
6個のスイッチング素子4a-4fは、2個ずつ直列に接続されており、3組の直列接続が直流端の正極と負極の間(すなわち、電圧コンバータ10の高電圧端正極12aと高電圧端負極12bの間)に並列に接続されている。それぞれの直列接続の中点から交流が出力される。6個のスイッチング素子4a-4fも、コントローラ9が制御する。コントローラ9からスイッチング素子4a-4fのそれぞれのゲートに信号線(矢印破線)がつながっている。
上位コントローラ104から送られる目標出力には、インバータ3の交流出力の目標周波数が含まれている。コントローラ9は、目標周波数が実現されるように、スイッチング素子4a-4fを適宜に制御する。インバータ3の交流端には電流センサ8が備えられており、コントローラ9は、インバータ3の出力電流を用いてスイッチング素子4a-4fをフィードバック制御する。図示は省略しているが、電圧コンバータ10の高電圧端正極12aと高電圧端負極12bの間には電圧センサが備えられている。その電圧センサの計測値と電流センサ8の計測値から、コントローラ9は、電力変換器2の出力電力を把握することができるようになっている。
電力変換用のスイッチング素子4a-4fは、発熱量が大きい。スイッチング素子4a-4fを過熱から保護するため、スイッチング素子4a-4fに対して個別に温度センサ5a-5fが備えられている。温度センサ5a(5b-5f)は、スイッチング素子4a(4b-4f)の温度を計測する。温度センサ5a-5fの計測値はコントローラ9へ送られる。コントローラ9は、温度センサ5a-5fのそれぞれの温度をモニタしており、温度センサ5a-5fのいずれかの計測値が温度閾値を超えると、インバータ3の出力を制限する。具遺体的には、温度センサ5a-5fのいずれかの計測値が温度閾値を超えると、コントローラ9はインバータ3の出力の上限値を下げる。
なお、電圧コンバータ10のスイッチング素子14a、14bに対しても温度センサが備えられており、コントローラ9は、それらの温度センサの計測値に基づいてスイッチング素子14a、14bを過熱から保護する。スイッチング素子14a、14bに対する過熱保護については、後に簡単に説明する。
6個の温度センサ5a-5fのいずれかが故障した場合であっても、なんらかの形で故障した温度センサに対応するスイッチング素子も熱保護する必要がある。単純には、正常な温度センサの計測値から故障した温度センサに対応するスイッチング素子の温度を推定することが考えられる。しかしながら、推定誤差を吸収するために、上記した温度閾値を下げなければならない。どの温度センサが故障した場合でも温度閾値を下げてしまうと、全てのスイッチング素子4a-4fの温度が実際には温度閾値以下であっても出力制限が加わってしまうことが相応の頻度で生じ得る。実施例の電力変換器2は、出力制限が過度に加わることがないように、温度センサの故障に対処することができる。温度センサの故障への対処について次に説明する。
コントローラ9は、複数の温度センサ5a-5fの計測値を経時的に繰り返し取得し、経時的に取得した過去および今回の温度センサ5a-5fの計測値に基づいて、同時に取得した計測値の中で最も高温になる確率の高い温度センサを特定する。説明の便宜上、特定された温度センサ、すなわち、同時に取得した計測値の中で最も高温になる確率の高い温度センサを基準温度センサと称する。
温度センサ5a-5fのいずれかが故障した際、故障した温度センサが基準温度センサでなければ、計測値が最も高くなる確率の高い基準温度センサは正常である。この場合、基準温度センサの計測値が温度閾値を下回っていれば、故障した温度センサに対応するスイッチング素子の温度も温度閾値を下回っている可能性が高い。従って、コントローラ9は、故障した温度センサが基準温度センサでない場合は、温度閾値を下げない。そして、故障した温度センサの計測値を除き、残りの計測値を温度閾値と比較する。残りの計測値(基準温度センサの計測値を含む)の全てが温度閾値を下回っていれば、全てのスイッチング素子の温度が温度閾値を下回っていると推定し、出力制限を行わない。
一方、故障した温度センサが基準温度センサの場合は、残りの温度センサの計測値のうちの最高温度よりも、故障した基準温度センサに対応するスイッチング素子の温度が高い可能性がある。そのような場合に備えて、コントローラ9は、故障した温度センサが基準温度センサの場合は、温度閾値を下げ、温度が高くなる傾向にあるスイッチング素子(基準温度センサが温度を計測するスイッチング素子)を確実に熱保護する。この場合も先の場合と同様に、故障した温度センサの計測値を除き、残りの計測値を温度閾値(所定のマージン分だけ下げられた温度閾値)と比較する。残りの計測値の全てが温度閾値を下回っていれば、故障した温度センサに対応するスイッチング素子の温度が当初の温度閾値(所定マージン分だけ下げる前の温度閾値)を下回っていると推定し、出力制限を行わない。
基準温度センサを特定する処理(すなわち、温度センサの順位付け処理)のフローチャートを図2に示す。図2を参照しつつ温度センサの順位付け処理を説明する。モータの制御などと異なり、温度センサの順位付けの処理は短周期で行う必要がない。コントローラ9は、例えば30分間隔で図2の処理を繰り返し実行する。
図2の処理を実行するプログラムには、温度センサ5a-5fと同数のポイント積算値という名称の変数が用意されている。複数のポイント積算値のそれぞれは温度センサ5a-5fのそれぞれに対応している。変数「ポイント積算値」は、不揮発性メモリの空間に割り当てられており、車両のメインスイッチが切られた後も値が保持される。ポイント積算値には、後述するポイントが順次に加えられていく。
コントローラ9は、温度センサ5a-5fの計測値を取得する(ステップS12)。コントローラ9は、取得した計測値をもとに、計測値の高い順に、値の大きいポイントを割り当て、割り当てた今回のポイントを各温度センサのポイント積算値に加える(ステップS13)。コントローラ9は、今回のポイントが加算されて更新されたポイント積算値を先に述べた不揮発性メモリの空間に格納する(ステップS14)。
温度センサ5a-5fの計測値を取得する毎にポイント積算値が積みあがっていく。他のスイッチング素子よりも温度が高くなる傾向のスイッチング素子の温度を計測する温度センサのポイント積算値は他の温度センサのポイント積算値よりも高くなっていく。6個の温度センサ5a-5fのそれぞれに対応したポイント積算値のうち、最も高い値のポイント積算値に対応する温度センサが先の基準温度センサとして特定される。
図3に、コントローラ9が実行するスイッチング素子の熱保護処理のフローチャートを示す。スイッチング素子の過熱を迅速に防ぐため、コントローラ9は、図2の処理とは別に、比較的に短い周期で図3の処理を周期的に実行する。コントローラ9は、例えば1分周期で図3の処理を繰り返し実行する。
コントローラ9は、温度センサ5a-5fの計測値を取得する(ステップS22)。コントローラ9は、所得した計測値のなかに異常値が無いか否かをチェックする(ステップS23)。ステップS23の処理は、故障した温度センサを検知するための処理である。ここで、異常値には、温度センサが電気的に応答せず、計測値が取得できなかった場合を含む。コントローラ9は、計測値が異常値であった温度センサ(応答しなかった温度センサを含む)は、その温度センサが故障したと判断する。
異常値の計測値が無かった場合、(ステップS23:NO)、全ての温度センサ5aー5fが正常であり、その場合、コントローラ9はステップS27の処理に移行する。ステップS27では、コントローラ9は、取得した計測値の中に温度閾値を超えているものがないかをチェックする。複数の計測値のなかで一つでも温度閾値を超えていた場合、その計測値に対応するスイッチング素子が過熱するおそれがあることが判明する。その場合、コントローラ9は、電力変換器2の出力を制限してスイッチング素子の負荷を下げる。具体的には、コントローラ9は、インバータ3の出力電流の上限値を下げる(ステップS28)。なお、インバータ3の出力は交流であるので、インバータ3の出力電流の上限値とは、正確には、出力電流(交流)の実効値の上限値を意味する。
先に述べたように、コントローラ9は、上位コントローラ104から指令される目標出力が実現されるように電圧コンバータ10とインバータ3を制御する。そして、コントローラ9は、電流センサ8によってインバータ3の出力をモニタし、フィードバックコントロールを行っている。しかし、コントローラ9は、上位コントローラ104から指令される目標出力にかかわらず、インバータ3の出力(電力変換器2の出力)が出力上限値を超えないように電圧コンバータ10とインバータ3を制御する。ステップS27の処理によって出力上限値が下げられると、電力変換器2の最大出力が下がるので、各スイッチング素子に加わる負荷が軽減される。その結果、スイッチング素子の過熱が防止される。
なお、全ての計測値が温度閾値を超えていない場合(ステップS27:NO)、全てのスイッチング素子が適正温度範囲であるので、コントローラ9はそのまま図3の処理を終える。
ステップS23にて、いずれかの計測値が異常値を示していた場合(ステップS23:YES)、コントローラは、図2のステップS14にてメモリに格納されているポイント積算値を読み出し、異常値を出力した温度センサに対応するポイント積算値が他の温度センサのポイント積算値よりも高いか否かをチェックする(ステップS24)。異常値を出力した温度センサのポイント積算値が最高値であった場合(他のポイント積算値よりも高かった場合)、コントローラ9は、温度閾値を下げる(ステップS24:YES、S25)。そして、コントローラ9は、異常値を除外し(ステップS26)、残りの計測値を温度閾値と比較する(ステップS27)。ステップS24が実行された後のステップS27の温度閾値は、温度閾値の初期値よりも下がっている。
先に述べたように、ポイント積算値が最高値の場合、そのポイント積算値に対応する温度センサの計測対象のスイッチング素子は他のスイッチング素子よりも温度が高くなる傾向がある。その場合、温度閾値が初期値のままであると、残りの温度センサの計測値が温度閾値を下回っていても故障した温度センサに対応するスイッチング素子の温度は温度閾値を超えているおそれがある。それゆえ、ステップS25にて、故障した温度センサに対応するスイッチング素子の温度と、残りのスイッチング素子の温度との平均的な差に相当するマージンの分だけ温度閾値を下げることで、残りの計測値を使って故障した温度センサに対応するスイッチング素子を含む全スイッチング素子の熱保護を図る。
なお、異常値を出力した温度センサのポイント積算値が最高値でなかった場合は(ステップS24:NO)、先に述べたように、温度閾値を下げない。温度閾値を下げないことで、温度センサが故障したときに出力制限が過度に加わることを防止する。
上記説明した通り、実施例の電力変換器2は、いずれかの温度センサが故障した場合、全てのスイッチング素子の熱保護を図りつつ、電力変換器2に過度の出力制限が加わることを防止する。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。図2で示した温度センサの順位付けの処理は一例である。温度センサの順位付けの処理は、図2の処理以外の処理であってもよい。例えば、コントローラ9は、計測値の低い順に大きくなるポイントを、温度センサのポイント積算値に加えてもよい。そうすると、最も小さいポイント積算値の温度センサが基準温度センサとして特定される。コントローラ9は、次のようにして基準温度センサを特定してもよい。コントローラ9は、複数の温度センサ5a-5fの計測値に対して特定の相関を有するポイントを、同時に取得した計測値に応じてそれぞれの温度センサに付与する。コントローラ9は、それぞれの温度センサの過去のポイント積算値から、同時に取得した計測値の中で最も高温になる確率の高い前記温度センサを特定する。
上記の処理の他にも、例えばコントローラは、過去の複数の計測値の移動平均が最も高かった温度センサを基準温度センサとして特定してもよい。
温度センサの故障検知は、計測値が異常であるか否かのチェックだけでなく、他の手段も含まれていてもよい。例えば、温度センサが定期的に所定の信号(アライブ信号)を出力するように構成されている場合、コントローラは、アライブ信号が途絶えたら故障していると判断してもよい。
電圧コンバータ10のスイッチング素子14a、14bに対しても同様の熱保護処理が実行されてもよい。また、電圧コンバータ10のスイッチング素子14a、14bのそれぞれに対応する温度センサの計測値を上記した図2、図3で示した処理の中に組み込んでもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:電力変換器 3:インバータ 4a-4f、14a、14b:スイッチング素子 5a-5f:温度センサ 9:コントローラ 10:電圧コンバータ 100:電気自動車 101:メインバッテリ 102:モータ 104:上位コントローラ

Claims (2)

  1. 電力変換用の複数のスイッチング素子を備えている電力変換器であり、
    複数の前記スイッチング素子のそれぞれの温度を計測する複数の温度センサと、
    前記温度センサの計測値の中で最も高い温度が所定の温度閾値を超えた場合に前記電力変換器の出力を制限するコントローラと、
    を備えており、
    前記コントローラは、
    複数の前記温度センサの前記計測値を経時的に繰り返し取得し、
    経時的に取得した過去の複数の前記温度センサの前記計測値に基づいて、同時に取得した前記計測値の中で最も高温になる確率の高い温度センサを特定し、
    特定された前記温度センサの故障が検知された場合に前記温度閾値を下げる、電力変換器。
  2. 前記コントローラは、
    前記計測値に対して特定の相関を有するポイントを、同時に取得した計測値に応じてそれぞれの前記温度センサに付与し、
    それぞれの前記温度センサの過去の前記ポイントの積算値から、同時に取得した前記計測値の中で最も高温になる確率の高い前記温度センサを特定する、請求項1に記載の電力変換器。
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