JP2016093018A - インバータ制御装置 - Google Patents

インバータ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016093018A
JP2016093018A JP2014226578A JP2014226578A JP2016093018A JP 2016093018 A JP2016093018 A JP 2016093018A JP 2014226578 A JP2014226578 A JP 2014226578A JP 2014226578 A JP2014226578 A JP 2014226578A JP 2016093018 A JP2016093018 A JP 2016093018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
discharge
circuit
inverter control
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014226578A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6334367B2 (ja
Inventor
船場 誠司
Seiji Senba
誠司 船場
光一 八幡
Koichi Yahata
光一 八幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2014226578A priority Critical patent/JP6334367B2/ja
Publication of JP2016093018A publication Critical patent/JP2016093018A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6334367B2 publication Critical patent/JP6334367B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)
  • Protection Of Static Devices (AREA)

Abstract

【課題】高電圧測定用分圧回路が故障した場合において信頼性の高いバックアップ機能を少ないオーバーヘッドで提供する。【解決手段】本発明に係るインバータ制御装置は、インバータ回路に接続される平滑コンデンサと並列にDCラインを介して接続される放電回路部と、前記インバータ回路を制御する制御部と、を備え、前記放電回路部は、前記平滑用コンデンサの電荷を放電する放電抵抗と、当該放電抵抗と直列に接続される放電スイッチング素子と、当該放電抵抗に流れる電流を検知する電流センサと、を有し、前記制御部は、前記放電スイッチング素子が通電状態における前記電流センサの検出値に基づいて前記DCライン間電圧を推定する。【選択図】図1

Description

本発明は、インバータ制御装置に関し、特に電動車両のインバータ回路の放電回路に係わるものである。
(インバータ)
電動車両のモータ駆動用インバータは、高電圧バッテリから供給された直流電力を車両駆動モータに供給する交流電力に変換する機能を備えている。そのためにインバータはIGBTなどのスイッチング素子を有しており、このモータ駆動用のスイッチング素子がオンやオフを繰り返すことにより直流電力から交流電力への変換を行う。
(放電回路)
インバータには前記スイッチング素子のオン・オフ動作の際、瞬時に大電流を出力するために平滑コンデンサを有している。インバータ装置には電源を切った後に、この平滑コンデンサに残存する電荷を放電するための放電回路が設けられる。放電回路は、主に放電抵抗、放電スイッチング素子、制御回路から構成され、放電抵抗とスイッチング素子の直列回路が平滑コンデンサと並列に接続されている。そして制御回路が上位からの指令に基づいて放電スイッチング素子を導通させて平滑コンデンサを放電する。
電動車両では高電圧バッテリとインバータは、コンタクタと呼ばれるリレー装置で接続されており、車両のキーがオンされるとコンタクタがオンされ、高電圧バッテリとインバータの直流電源入力が接続される。またキーがオフされるとコンタクタがオフされ、高電圧バッテリとインバータの直流電源入力が遮断される。
放電回路は車両がキーオフされた場合や、衝突事故が起こった時など放電が必要な場合に使用される。この時、コンタクタをオフしてから制御回路が放電スイッチング素子を導通させて平滑コンデンサを放電する必要がある。なぜならばコンタクタがオンしたまま放電しようと放電スイッチング素子をオンさせても放電抵抗には高電圧バッテリから電流が供給され続け、平滑コンデンサは放電されない。さらに放電抵抗に長時間大電流が流れ続けると放電抵抗が発熱してその定格温度を越え、放電抵抗が焼損してしまう。
(従来例 放電回路)
特許文献1には放電回路の従来例が示されている。平滑コンデンサの電圧をマイコンで測定するための分圧回路を有している。この分圧回路を用いてマイコンが放電中の平滑コンデンサの電圧を逐次測定し,コンタクタがオンになると時間経過に伴う平滑コンデンサの電圧が正常時の推移から乖離することを検知する。これによってコンタクタがオンになっている場合は放電を中止し、放電抵抗を焼損から保護している。
(従来例 3相ショート)
また電動車両では電力を効率的に利用するために、制動時や坂を下る時などにモータを外力で回転させて発電機として働かせ、逆起電力を利用して直流電源を充電している。しかし、インバータが故障して無制御発電機動作モード(UCG動作モード)になった場合,モータの回転数が高くなり大きな電圧が発生するため、モータ駆動用スイッチング素子や平滑コンデンサが耐圧破壊を起こしてしまうことがある。そこで、このような耐圧破壊を防止するため、従来の電力変換装置では過電圧を抑制する手段が設けられている。
例えば特許文献2には、無制御発電機動作モードにおいてインバータから直流電源に入力される電圧を分圧回路とマイコンで逐次測定し、その測定結果に基づいて、電圧が所定の値以上である場合、下アームのモータ駆動用スイッチング素子を全てオンとし、上アームを全てオフとし,モータの出力端子を電源の基準電位(接地端子)に接続することにより、モータと基準電位(接地端子)の間に電流を還流させて過電圧を抑制する方法(3相ショート制御)が述べられている。
以上説明したような従来の放電方法もしくは過電圧抑制方法では高電圧の直流電源電圧を分圧回路で低電圧に分圧した電圧をマイコンで測定している。そのため分圧回路が故障した場合には,高電圧の直流電源電圧を測定できないので放電や過電圧抑制が正常に動作せず,放電抵抗やモータ駆動用スイッチング素子や平滑コンデンサの信頼性を低下させてしまうおそれがあった。
特許5094797号公報 特許5433608号公報
上記問題を鑑み、本発明は高電圧測定用分圧回路が故障した場合において信頼性の高いバックアップ機能を少ないオーバーヘッドで提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するために本発明に係るインバータ制御装置は、インバータ回路に接続される平滑コンデンサと並列にDCラインを介して接続される放電回路部と、前記インバータ回路を制御する制御部と、を備え、前記放電回路部は、前記平滑用コンデンサの電荷を放電する放電抵抗と、当該放電抵抗と直列に接続される放電スイッチング素子と、当該放電抵抗に流れる電流を検知する電流センサと、を有し、前記制御部は、前記放電スイッチング素子が通電状態における前記電流センサの検出値に基づいて前記DCライン間電圧を推定する。
本発明により、高電圧測定用分圧回路が故障した場合において信頼性の高いバックアップ機能を提供する。
本発明の第1の実施例におけるインバータの構成図である。 本発明の第1の実施例におけるパワードライバの構成図である。 本発明の第1の実施例におけるDCライン間電圧監視による放電回路保護のタイミングチャートである。 本発明の実施形態に係る放電抵抗によるDCライン間電圧測定の放電パルスを示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施例におけるインバータの構成図である。 本発明の第2の実施例におけるパワードライバの構成図である。 本発明の第2の実施例におけるDCライン間電圧監視による3相ショート制御のタイミングチャートである。
(図1 図2 インバータ及び放電回路)
図1は本発明の放電回路を有する第1の実施例のインバータの構成図である。
インバータ101は外部で高電圧の電源として高電圧バッテリ129に接続される。つまり高電圧バッテリ129の正極はコンタクタ104を介してインバータのDCラインの正極107に、また高電圧バッテリ129の負極はインバータのDCラインの負極108に接続されている。インバータ101は外部の上位コントローラ102によってコントロールされ、インバータ101の出力132によって3相モータ105を駆動する。なお上位コントローラ102はバッテリコントローラ103を介し、コンタクタ制御信号106によってコンタクタ104の開閉を制御する。
インバータ101は主にモータコントローラ112、パワードライバ127、平滑コンデンサ126から構成され、インバータ101はモータコントローラ112がゲート信号132によってパワードライバ127を制御し、パワードライバ127及びその出力132を介して3相モータ105を駆動している。パワードライバ127の構成を図2に示す。パワードライバ127はゲートドライブ回路202とIGBTモジュール203で構成されている。IGBTモジュール203は3相モータ105を駆動するためにU相、V相、W相の計3相分の出力回路となっており、各相には上下直列接続された2つのIGBTを有している。ここで上側のIGBTは上アームと呼ばれ、そのコレクタ端子はDCラインの正極107に、またエミッタ端子は相の出力端子に接続されている。また下側のIGBTは下アームと呼ばれ、そのコレクタ端子は相の出力端子に、またエミッタ端子はDCラインの負極108に接続されている。ゲートドライブ回路202はUVW各相及び上下アーム毎(計6つ)にフォトカプラ、ドライバ回路がある。例えばW相下アームにおいてはモータコントローラ112からのゲート信号132のうちW相上アーム用ゲート信号220がフォトカプラ206を通ってドライバ回路208に入力され、W相下アームIGBTのゲート211を駆動する。
図1に戻ってインバータ101はその他に平滑コンデンサ126の放電のための放電抵抗124、放電スイッチ125、電流センサ130及び放電制御回路100を有している。
放電抵抗124とスイッチング素子125及び電流センサ130は直列に接続され、それが平滑コンデンサ126と並列に接続されている。放電制御回路100はマイコン119、マイコン用電源118、フォトカプラ113及び115、分圧回路117、バッファ123から構成される。マイコン用電源118はインバータのDCラインからマイコンの電源電圧5Vを供給する。フォトカプラ113はモータコントローラ110からの放電指令信号114をマイコン119に伝達する。フォトカプラ115はマイコン119からのエラー信号115をモータコントローラ112に伝達する。分圧回路117は高精度の上側抵抗Ra、下側抵抗Rbの2つの抵抗による直列回路になっており、DCライン電圧即ち平滑コンデンサ126の電圧をRb / (Ra+Rb) に分圧してマイコン119の電圧測定回路(AD変換回路)で測定できる電圧範囲に変換している。これにより分圧出力電圧をHVdivとするとDCライン電圧HVDCは次式で計算できる。
〔数1〕 HVDC = (Ra + Rb) / Rb×HVdiv
バッファ123はマイコン119から出力される放電制御信号128(5Vレベル)をスイッチング素子125のゲート動作レベル信号(15Vレベル)にレベル変換して、スイッチング素子125のゲートに与える。マイコン119はモータコントローラ112からフォトカプラ113を介して放電指令信号114を受信し、スイッチング素子125を制御する放電制御信号128を出力する。またマイコン119は平滑コンデンサ126の電圧を分圧回路117を介して測定し、平滑コンデンサ126の電圧が放電の最終目標電圧まで下がったら放電を終了する。
なお電流センサ130は放電時の放電電流を測定し、電流値に応じた電圧信号をマイコン119に出力する。マイコン119は電流センサの出力信号を電圧測定回路(AD変換回路)で測定して、放電制御信号128と電流センサ130の出力信号を比較し、整合しない場合、エラー信号116を出力する。具体的には放電している場合つまり放電制御信号128を’H’レベルとしているときに電流センサ130によって放電電流が流れていない事が示された場合は放電回路断線故障としてエラー信号116を出力する。また放電していない場合つまり放電制御信号128を’L’レベルとしているときに電流センサ130によって放電電流が流れている事が示された場合は放電回路短絡故障としてエラー信号116を出力する。
(図3 放電電圧監視)
図3は放電中にコンタクタがオンになる場合における放電回路保護のタイミングチャートである。モータコントローラ112が放電回路100への放電指令信号114をアクティブにしたとする。するとマイコン119は放電制御信号128を'L'レベルから'H'レベルにして(301)、放電を開始する。この時刻をT0とする。すると平滑コンデンサ126の電圧204が初期値V0から放電抵抗124の抵抗値Rdと平滑コンデンサ126の容量値Cの時定数で低下を始める(304)。マイコン119は平滑コンデンサ126の電圧204を一定時間毎に時刻T1、T2…Tn-1におけるそれぞれの電圧V1、V2…Vn-1を測定し、平滑コンデンサ126の時間によって決まる電圧基準値303と比較する。そして時刻Tnでコンタクタが放電中にもかかわらず誤動作によってオフからオンになると、平滑コンデンサ126の電圧Vn 308は電圧基準値303を上回る。するとマイコン119は放電異常と判定し、放電制御信号128を'H'レベルから'L'レベルにし(309)、放電を中止する。
このように放電中の間、平滑コンデンサ126の電圧即ちDCライン電圧を監視し、異常を検知したら直ちに放電を停止する事により放電抵抗124の焼損を防いでいる。
(電圧センサ故障時のDCライン電圧測定)
さて先に述べたように分圧回路117はDCライン107〜108間の高電圧をマイコン119の電圧測定回路(AD変換回路)で測定できる電圧範囲に変換している。つまり分圧回路117が故障した場合、それを使ったDCライン電圧の測定が出来なくなる。そこでこの状態でインバータ101においてDCライン電圧の測定が必要になった場合は、分圧回路117の代わりに放電抵抗124と電流センサ130を使って測定する。
具体的には分圧回路117の上側抵抗が断線故障もしくは下側抵抗が短絡故障すると分圧回路117の出力電圧は下側抵抗を介して基準電圧すなわち0Vに張り付く。また上側抵抗が短絡故障もしくは下側抵抗が断線故障すると分圧回路117の出力電圧は上側抵抗を介してマイコンの電源電圧以上になる。そこでマイコン119はマイコンの電圧測定回路(AD変換回路)の入力電圧が0Vになったか、もしくは5V以上になった場合、マイコン119は分圧回路117が故障した事を検知する。
マイコン119が分圧回路117の故障を検知した後、DCライン電圧の測定が必要になった場合、マイコン119は放電を行い放電抵抗124に放電電流Id 122を流す。そこでマイコン119は電流センサ130の出力電圧 131をマイコン119の電圧測定回路(AD変換回路)で測定し、その値から放電電流Id 122を得てこのときのDCライン電圧計算値HVDC1は次式で表される。
〔数2〕 HVDC1 = Rd ×Id
ここでRdは放電抵抗の抵抗値である。
(図4 放電抵抗を使ったDCライン電圧測定における放電パルス)
この際、放電抵抗の焼損を避けるため、放電は出来る限り短パルスで行い、DCライン電圧を繰り返し測定する事が必要な場合はパルスのデューティ比を出来る限り低くする事が望ましい。図4にDCライン電圧測定用放電パルスの例を示す。DCライン電圧測定のタイミングにおいて、放電制御信号128としてパルス幅5usのパルス信号を出力すると、それに伴い放電電流Id 122も5usの間流れる。そしてこのときの放電電流に伴う電流センサ130の出力信号131も5usのパルス信号として出力される。そしてマイコン119はこの5usの間に出力信号131の電圧測定を行い、DCライン電圧を計算する。
このとき繰り返し測定の周期を100us、放電パルス幅を5usとすれば、デューティ比は5%となり放電抵抗の平均消費電力は継続的に放電させた場合の5%で済む。DCライン電圧500V、放電抵抗500Ωの場合、放電抵抗の消費電力は500V2/500Ω×5%=500W×5%=25Wとなり、放電抵抗として定格電力30〜40Wの小型のものが使用できる。
(図5 図6 バックアップ3相ショート回路)
図5は本発明の3相ショート回路を有する第2の実施例のインバータの構成図である。
インバータ501は先に説明したインバータ101とほぼ同様であるがモータコントローラが故障した時に3相ショートを行うバックアップ保護機能が追加されている。つまりモータコントローラ506は自身の故障を検知したことを示すバックアップ指令信号503が追加されている。このバックアップ指令信号503はフォトカプラ505を通ってマイコン119に入力される。またマイコン507には3相ショート指令信号504の出力が追加されている。そしてパワードライバ502は3相ショート指令信号504により3相ショートを行う機能が追加されている。
パワードライバ502の構成を図6に示す。パワードライバ502は図2のパワードライバ127に対し、下アームの3つのドライバ回路の前段にOR論理回路が追加されており、フォトカプラからの出力と3相ショート指令信号504のどちらかがアクティブであればアクティブとなる信号がドライバ回路に入力されるようになっている。例えばW相下アームの場合、ドライバ回路208の前段にOR論理回路601があり、フォトカプラ206の出力と3相ショート指令信号504が入力され、これらのどちらかがアクティブな場合にアクティブとなる信号がOR論理回路601からドライバ回路208に出力され、ドライバ回路208はIGBT 211のゲートにオン信号を出力する。なおOR論理回路はゲートロジックICでなくオープンコレクタ形式もしくはオープンドレイン形式出力回路を用いたワイヤードオア回路でも良い。
そしてモータコントローラ506が故障してゲート信号132が出力されなくなった場合、保護動作としてマイコン507がモータコントローラ506に代わって3相ショート制御を行う。
また放電電流Id 122を測定する電流センサ508はシャント抵抗となっており、その抵抗値Rsは放電抵抗124の抵抗Rd、分圧回路117の上側抵抗Ra、下側抵抗Rbに対してRd : Rs = Ra : Rb となるように次式のように決められている。
〔数3〕 Rs = (Rb / Ra)×Rd
(図7 バックアップ3相ショートの動作)
図7はモータコントローラ506の故障した時、マイコン507がモータコントローラ506に代わって3相ショート制御を行い、IGBTモジュール及び平滑コンデンサを保護する場合のタイミングチャートである。
本実施例のインバータ501ではモータコントローラ506が故障すると、車両の上位コントローラ102がコンタクタ104をオフする。モータコントローラ506はゲート信号132を出力できなくなるので、パワードライバ502のIGBTはこの時点で一旦3相上下アームすべてオフとなる。そしてモータコントローラ506が故障した事を示す信号バックアップ指令信号 503が'H'レベルから'L'レベルに落ちる(703)。するとマイコン507が3相ショート制御を始める。このマイコン507が3相ショート制御を行っている間、マイコン507は分圧回路117を介して一定の時間間隔でDCライン間電圧を測定している。
3相ショート制御の開始直後、DCライン間電圧があらかじめ設定された3相ショートオフ閾値電圧702より大きければ3相ショート信号504を'H'にする(704)。そうすると下アームゲート3相すべての下アームのIGBTがオンし、3相ショートを行う。そして3相ショートが行われるとモータの逆起電力電流が下アームのIGBT及び還流ダイオードを介してモータとDCラインの負極108の間を還流し、平滑コンデンサ126に充電されなくなるので、DCライン間電圧が下がっていく(705)。ここで3相ショートオフ閾値電圧702はマイコン電源118が活動できるDCライン間電圧の下限より余裕を持って高い電圧に設定されている。
次にDCライン間電圧が下がり続け、3相ショートオフ閾値電圧702を下回ると(706)、マイコン507が3相ショート信号504を'H'から'L'にする(707)。そうすると3相すべての下アームのIGBTがオフになり、再びIGBTは3相上下アームすべてオフとなる。これによってDCライン間電圧の下降が止まり、マイコン電源118の活動下限を下回る事を防ぐことができる。ここでモータ105が回転していると、逆起電力電流が上アームの還流ダイオードを介してDCラインの正極107に戻り、平滑コンデンサ126を充電しDCライン間電圧が上昇する(708)。
次にDCライン間電圧が上がり続け、あらかじめ設定された3相ショートオン閾値電圧701を上回ると(709)、マイコン507が3相ショート信号504を'L'から'H'にする(710)。そうすると3相すべての下アームのIGBTがオンし、3相ショートを行う。これによって再び、DCライン間電圧の上昇が止まり(711)、DCライン間電圧がパワードライバ502や平滑コンデンサ126の耐圧を上回る事を防ぐことができる。
(電圧センサ故障時のDCライン電圧測定)
さて先に述べたように分圧回路117はDCライン107〜108間の高電圧をマイコン119の電圧測定回路(AD変換回路)で測定できる電圧範囲に変換している。つまり分圧回路117が故障した場合、それを使ったDCライン電圧の測定が出来なくなる。そこでこの状態でインバータ501においてDCライン電圧の測定が必要になった場合は、分圧回路117の代わりに放電抵抗124と電流センサ508を使って測定する。
具体的には分圧回路117の上側抵抗が断線故障もしくは下側抵抗が短絡故障すると分圧回路117の出力電圧は下側抵抗を介して基準電圧すなわち0Vに張り付く。また上側抵抗が短絡故障もしくは下側抵抗が断線故障すると分圧回路117の出力電圧は上側抵抗を介してマイコンの電源電圧以上になる。そこでマイコン119はマイコンの電圧測定回路(AD変換回路)の入力電圧が0Vになったか、もしくは5V以上になった場合、マイコン119は分圧回路117が故障した事を検知する。
マイコン119が分圧回路117の故障を検知した後、DCライン電圧の測定が必要になった場合、マイコン119は放電を行い放電抵抗124に放電電流Id 122を流す。そこでマイコン119は電流センサ508の出力電圧Vs 131をマイコン119の電圧測定回路(AD変換回路)で測定し、その値からDCライン電圧の計算値HVDC2は次式で表される。
〔数4〕 HVDC2 = (Rd + Rs)×Id = (Rd + Rs)×Vs/Rs=(Rd + Rs)/Rs×Vs
ここでRdは放電抵抗の抵抗値、Rsは電流センサ508のシャント抵抗値である。
(計算効率化について)
また前記の通りRsはRd : Rs = Ra : Rb となるように(数3)のように決められているので、(数4)は次式のようにも表わすことができる。
〔数5〕 HVDC2=(Ra+Rb)/Rb×Vs
これは(数1)でHVdivがVsになったものと同一である。これによりマイコン507におけるDCライン間電圧の計算処理においてVsをHVdivと等価的に使うことができ、(数4)に対応するために新たな計算処理を追加する必要がなくなる。
ここで電流センサ508はシャント抵抗を用いているが、ホール素子などを用いたものであっても内部回路のゲイン設計や外部に電圧変換回路を追加するなどして出力電圧/測定電流ゲインAcs(V/A)をRa/Rb=Rd/Acsを満足するようにすれば同様となる。
(キャリブレーションについて)
また先に説明した通り、分圧回路117はDCライン間電圧を高精度で測定するために高精度な抵抗で構成されている。しかし一般的に放電抵抗は定格電力が大きく抵抗値の精度は高くない。そこで高精度な電圧測定ができるように実測を用いたフィッティング係数KFを設け、DCライン間電圧HVDC3を次式で計算するとよい。
〔数6〕 HVDC3=KF×Vs
このKFは分圧回路117が故障していないときに短パルスのテスト放電を行い、HVDC3が分圧回路117を使って測定したDCライン間電圧値HVDCと一致するように設定される。すなわち(数6)のKFは次式で決定される。
〔数7〕 KF = HVDC / Vs
これにより放電抵抗を使った場合のDCライン間電圧計算は分圧回路117を使った場合のそれと合うように補正されるので、抵抗精度の高くない放電抵抗を使っても、高精度な測定が可能となる。
ここで電流センサ508はシャント抵抗を用いているが、ホール素子などを用いたものであってもDCライン間電圧HVDC3をVsの代わりに測定電流Idを使って同様の方法で計算できる。
なお、KFの設定のための放電電流の測定は分圧回路117が故障していない状態で平滑コンデンサ126を放電する時の放電開始の最初の測定(図3のT0のタイミング)で良い。またKFの設定は放電の機会毎に行い、随時更新するのが望ましい。
(図4 放電抵抗を使ったDCライン間電圧測定における放電パルス)
この際、放電抵抗の焼損を避けるため、放電は出来る限り短パルスで行い、DCライン電圧を繰り返し測定する事が必要な場合はパルスのデューティ比を出来る限り低くする事が望ましい。図4にDCライン電圧測定用放電パルスの例を示す。DCライン電圧測定のタイミングにおいて、放電制御信号128としてパルス幅5usのパルス信号を出力すると、それに伴い放電電流Id 122も5usの間流れる。そしてこのときの放電電流に伴う電流センサ130の出力信号131も5usのパルス信号として出力される。そしてマイコン119はこの5usの間に出力信号131の電圧測定を行い、DCライン電圧を計算する。
このとき繰り返し測定の周期を100us、放電パルス幅を5usとすれば、デューティ比は5%となり放電抵抗の平均消費電力は継続的に放電させた場合の5%で済む。DCライン電圧500V、放電抵抗500Ωの場合、放電抵抗の消費電力は500V2/500Ω×5%=500W×5%=25Wとなり、放電抵抗として定格電力30〜40Wの小型のものが使用できる。
以上に述べたように本発明を用いれば、高電圧測定用分圧回路が故障しても,放電抵抗が焼損しない短い時間で放電抵抗に電流を流し,そのとき流れる電流から高電圧直流電源電圧を推定できるので,放電抵抗の焼損を招くことなく放電することが可能となる。また高電圧直流電源電圧を推定できるので,3相ショート制御を行い,モータ駆動用スイッチング素子や平滑コンデンサを過電圧破壊から守ることができる。また放電抵抗の小型化、低コスト化ができ、インバータ装置の小型化・低コスト化が図れる。
また放電抵抗と電圧センサの出力電圧/測定電流ゲインの比を高精度分圧回路の抵抗比と同じにするので、計算処理の共通化が可能となり、メモリサイズ及び計算負荷・計算時間の増大を防ぐ事ができる。
また精度の高くない放電抵抗を用いてもあらかじめ高精度分圧回路を用いた補正を行うので、DCライン間電圧を高精度で測定でき、放電抵抗保護と3相ショート制御の信頼性向上が図れる。
209…ゲートドライブ回路の絶縁電源回路、204…ゲートドライブ回路のW相上アーム用フォトカプラ、205…ゲートドライブ回路のW相上アーム用ドライバ回路

Claims (9)

  1. インバータ回路に接続される平滑コンデンサと並列にDCラインを介して接続される放電回路部と、
    前記インバータ回路を制御する制御部と、を備え、
    前記放電回路部は、前記平滑用コンデンサの電荷を放電する放電抵抗と、当該放電抵抗と直列に接続される放電スイッチング素子と、当該放電抵抗に流れる電流を検知する電流センサと、を有し、
    前記制御部は、前記放電スイッチング素子が通電状態における前記電流センサの検出値に基づいて前記DCライン間電圧を推定するインバータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のインバータ制御装置であって、
    前記制御部は、前記DCライン間電圧を測定するための電圧センサと、前記電圧センサの故障検知手段とを有し、
    さらに前記制御部は、前記故障検知手段の検知結果に基づき前記電圧センサが故障した時、前記スイッチング素子が通電状態における前記電流センサの検出値に基づいて前記DCライン間電圧を推定するインバータ制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインバータ制御装置であって、
    前記平滑用コンデンサの電圧の測定するタイミングにおいて、前記スイッチング素子が通電するインバータ制御装置。
  4. 請求項3に記載のインバータ制御装置であって、
    前記スイッチング素子の通電は、前記平滑用コンデンサの電圧の測定するタイミングを含むパルス通電になっているインバータ制御装置。
  5. 請求項2ないし4に記載のいずれかのインバータ制御装置であって、
    前記DCライン間電圧を前記スイッチング素子が通電状態における前記電流センサの検出値に基づいて、前記DCライン間電圧を推定するための係数を有し、
    前記係数は、前記電圧センサが故障する以前に前記スイッチング素子が通電状態における前記電流センサの検出値に基づいた前記DCライン間電圧の推定値が前記DCライン間電圧を前記電圧センサで測定した値と一致するように設定されるインバータ制御装置。
  6. 請求項5に記載のインバータ制御装置であって、
    前記係数の設定は、前記平滑用コンデンサの電荷を放電する際に行われるインバータ制御装置。
  7. 請求項1に記載のインバータ制御装置であって、
    前記電流センサは、前記放電抵抗の抵抗値と前記電流センサの出力電圧/測定電流ゲインの比を高電圧測定用分圧回路の抵抗比と同一にするインバータ制御装置。
  8. 請求項7記載のインバータ制御装置であって、
    前記電圧センサの故障検知手段を有し、
    前記制御部は、前記電圧センサが故障した時、前記スイッチング素子が通電状態における前記電流センサの検出値に基づいて、前記DCライン間電圧を推定するインバータ制御装置。
  9. 請求項7または請求項8のインバータ制御装置であって、
    前記電流センサとしてシャント抵抗を有し、
    前記電流センサは、前記放電抵抗と前記シャント抵抗の抵抗比を高電圧測定用分圧回路の抵抗比と同一にするインバータ制御装置。
JP2014226578A 2014-11-07 2014-11-07 インバータ制御装置 Expired - Fee Related JP6334367B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014226578A JP6334367B2 (ja) 2014-11-07 2014-11-07 インバータ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014226578A JP6334367B2 (ja) 2014-11-07 2014-11-07 インバータ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016093018A true JP2016093018A (ja) 2016-05-23
JP6334367B2 JP6334367B2 (ja) 2018-05-30

Family

ID=56017341

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014226578A Expired - Fee Related JP6334367B2 (ja) 2014-11-07 2014-11-07 インバータ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6334367B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109038757A (zh) * 2018-09-05 2018-12-18 国充充电科技江苏股份有限公司 一种放电式直流电网用充电桩系统
JP2019030198A (ja) * 2017-08-03 2019-02-21 株式会社デンソー 電源システム
JP6804703B1 (ja) * 2020-02-04 2020-12-23 三菱電機株式会社 電力変換装置および電力変換システム
CN112470388A (zh) * 2019-06-14 2021-03-09 东芝三菱电机产业系统株式会社 电力变换装置及电动机制动方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012120436A (ja) * 2012-01-05 2012-06-21 Hitachi Automotive Systems Ltd 電力変換装置
JP2014166033A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Toyota Motor Corp 電源装置
JP2014192957A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Toyota Motor Corp 電源装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012120436A (ja) * 2012-01-05 2012-06-21 Hitachi Automotive Systems Ltd 電力変換装置
JP2014166033A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Toyota Motor Corp 電源装置
JP2014192957A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Toyota Motor Corp 電源装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019030198A (ja) * 2017-08-03 2019-02-21 株式会社デンソー 電源システム
CN109038757A (zh) * 2018-09-05 2018-12-18 国充充电科技江苏股份有限公司 一种放电式直流电网用充电桩系统
CN109038757B (zh) * 2018-09-05 2023-12-05 国充充电科技江苏股份有限公司 一种放电式直流电网用充电桩系统
CN112470388A (zh) * 2019-06-14 2021-03-09 东芝三菱电机产业系统株式会社 电力变换装置及电动机制动方法
CN112470388B (zh) * 2019-06-14 2023-09-01 东芝三菱电机产业系统株式会社 电力变换装置及电动机制动方法
JP6804703B1 (ja) * 2020-02-04 2020-12-23 三菱電機株式会社 電力変換装置および電力変換システム
WO2021156948A1 (ja) * 2020-02-04 2021-08-12 三菱電機株式会社 電力変換装置および電力変換システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6334367B2 (ja) 2018-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8970155B2 (en) Power inverter
US10541539B1 (en) Converter, inverter, AC motor driving apparatus, and air conditioner using the same
US8976551B2 (en) Power converter
KR20190040463A (ko) 전기 자동차를 위한 인버터
CN107458231B (zh) 驱动用于永磁同步马达的逆变电路的控制器和方法
JP6361466B2 (ja) 放電制御装置、及び、これを備える電力変換装置
WO2011118259A1 (ja) 放電制御装置
JP2012005229A (ja) 電力変換装置
KR20150054812A (ko) 인버터용 작동 상태 회로, 및 인버터의 작동 상태 설정 방법
JP6183460B2 (ja) インバータ装置
JP6334367B2 (ja) インバータ制御装置
US9941815B2 (en) Power conversion apparatus with overcurrent simulating circuit
JP2012120376A (ja) インバータ装置
US10972017B2 (en) Control unit for controlling an inverter, inverter and method for operating an inverter
US20220393633A1 (en) Power converter control circuit
JP5111208B2 (ja) 電力変換装置
JP7326440B2 (ja) コンバータ装置、産業機械
US9240751B2 (en) Phase current detection system
CN108462151B (zh) 用于保护电动马达防止过热的方法和布置系统
JP6788489B2 (ja) 電気回路およびその制御装置
JP7322653B2 (ja) スイッチの駆動装置
JP2018161016A (ja) 巻線形誘導機の制御システム、制御装置、および制御方法
JP2013099187A (ja) 電力変換装置
KR101624027B1 (ko) 멀티레벨 인버터 소자를 보호하는 초기 충전 시스템 및 초기 충전 방법
JP2018057225A (ja) インバータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161125

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170117

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6334367

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees