JP7393545B2 - ワーク加工装置 - Google Patents

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Description

本明細書は、ワーク加工装置に関する。
ワーク加工装置の一形式として、特許文献1には、監視範囲の精度向上が容易な工具異常判別システムが開示されている。この工具異常判別システムにおいて、監視範囲の上限しきい値(上限値)は、高負荷側ピークホールド値、低負荷側ピークホールド値と高負荷側ピークホールド値との差(ピークホールド差)、及びオフセット量に基づいて設定されている。また、監視範囲の下限しきい値(下限値)は、低負荷側ピークホールド値、ピークホールド差、及びオフセット量に基づいて設定されている。
特再表2013/108435号公報(国際公開第2013/108435号)
上述した特許文献1に記載されているワーク加工装置において、監視範囲の上下限値の設定が可能となっているが、上下限値をより簡易に設定することが要請されている。
このような事情に鑑みて、本明細書は、監視範囲の上下限値をより簡易に設定することができるワーク加工装置を開示する。
本明細書は、加工工具を使用してワークの加工を実行可能であるワーク加工装置であって、前記ワークの加工に係る物理量であって検出可能である検出可能物理量を、前記検出可能物理量の状態を監視するための監視範囲において所定間隔の検出時点毎に検出する検出部と、前記検出部によって実際に検出された実検出データである加工データを記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記憶されている前記実検出データを、前記監視範囲の監視開始時点から監視終了時点までの間にて予め設定された前記検出時点の数に応じて分割することにより一または複数のグループを形成するグループ形成部と、前記グループ形成部によって形成された前記グループ毎に、該各グループに属する前記実検出データに基づいて前記監視範囲の上限値及び下限値を設定する設定部と、を備えたワーク加工装置を開示する。
本開示によれば、監視範囲の監視開始点から監視終了点までの間に予め設定された検出ポイントの数に応じて形成されたグループ単位にて、監視範囲の上限値及び下限値を設定することが可能となる。すなわち、検出ポイントの数及び監視範囲の監視開始点から監視終了点までの実検出データに基づいて監視範囲の上下限値を設定することが可能となる。したがって、ワーク加工装置において、監視範囲の上下限値をより簡易に設定することが可能となる。
ワーク加工装置が適用された加工システム10を示す正面図である。 図1に示す旋盤モジュール30Aを示す側面図である。 旋盤モジュール30Aを示すブロック図である。 入出力装置を示す正面図である。 上下限値調整画面を示す図である。 図1に示すドリミルモジュール30Bを示す側面図である。 ドリミルモジュール30Bを示すブロック図である。 図3に示す制御装置47にて実施されるプログラムを表すフローチャートである。 図3に示す制御装置47にて実施されるプログラム(監視範囲自動指定サブルーチン)を表すフローチャートである。 図3に示す制御装置47にて実施されるプログラム(解像度調整サブルーチン)を表すフローチャートである。 解像度が「1」である場合における監視範囲のグループ及び上下限値を示す図である。 解像度が「3」である場合における監視範囲のグループ及び上下限値を示す図である。 解像度が「5」である場合における監視範囲のグループ及び上下限値を示す図である。
(加工システム)
以下、ワーク加工装置が適用された加工システムの一例である一実施形態について説明する。加工システム(ライン生産設備)10は、図1に示すように、複数のベースモジュール20と、そのベースモジュール20に設けられた複数(本実施形態では10個)の作業機モジュール30と、多関節ロボット(以下、ロボットと称する場合もある。)70(例えば、図2参照)と、を備えている。加工システム10は、複数のモジュール(ベースモジュール20や作業機モジュール30)をライン化して構成され、ワークWを機械加工する。以下の説明では、加工システム10に関する「前後」,「左右」,「上下」を、加工システム10の正面側から見た場合における前後,左右,上下として扱うこととする。
ベースモジュール20は、ワーク搬送装置であるロボット70及びロボット70を制御するロボット制御装置(不図示)を備えている。ロボット70は、マニュピレーション機能を有しておりワークWを解放可能に把持して搬送可能であると共に、移動(自走)機能を有しておりワークWを把持したまま移動可能である。
作業機モジュール30は、複数種類あり、旋盤モジュール30A、ドリミルモジュール30B、加工前ストックモジュール30C、加工後ストックモジュール30D、検測モジュール30E、仮置モジュール30Fなどである。
(旋盤モジュール)
旋盤モジュール30Aは、旋盤がモジュール化されたものである。旋盤は、加工対象物であるワークWを回転させて、固定した切削工具43aで加工する「ワーク加工装置」である。切削工具43aは、ワークWを加工する「加工工具」である。ワーク加工装置は、切削工具43a(加工工具)を使用してワークWの加工を加工工程(加工プログラム)に沿って実行可能である。旋盤モジュール30Aは、図2に示すように、可動ベッド41、主軸台42、工具台43、工具台移動装置44、加工室45、走行室46及びモジュール制御装置47(以下、制御装置47と称する場合もある。)を有している。
可動ベッド41は、複数の車輪41aを介してベースモジュール20に設けられたレール(不図示)上を前後方向に沿って移動する。主軸台42は、ワークWを回転可能に保持するものである。主軸台42は、前後方向に沿って水平に配置された主軸42aを回転可能に支持する。主軸42aの先端部にはワークWを把持するチャック42bが設けられる。主軸42aは、回転伝達機構42cを介してサーボモータ42dによって回転駆動される。サーボモータ42dの電流(駆動電流)は、電流センサ42e(図3参照)によって検出され、その検出結果は後述する制御装置47に出力されている。
工具台43は、切削工具43aに送り運動を与える装置である。工具台43は、いわゆるタレット型の工具台であり、ワークWの切削をする複数の切削工具43aが装着される工具保持部43bと、工具保持部43bを回転可能に支持するとともに所定の切削位置に位置決め可能である回転駆動部43cと、を有している。
工具台移動装置44は、工具台43ひいては切削工具43aを上下方向(X軸方向)及び前後方向(Z軸方向)に沿って移動させる装置である。工具台移動装置44は、工具台43をX軸方向に沿って移動させるX軸駆動装置44aと、工具台43をZ軸方向に沿って移動させるZ軸駆動装置44bとを有している。
X軸駆動装置44aは、可動ベッド41に設けられたコラム48に対して上下方向に沿って摺動可能に取り付けられたX軸スライダ44a1と、X軸スライダ44a1を移動させるためのサーボモータ44a2とを有している。Z軸駆動装置44bは、X軸スライダ44a1に対して前後方向に沿って摺動可能に取り付けられたZ軸スライダ44b1と、Z軸スライダ44b1を移動させるためのサーボモータ44b2とを有している。Z軸スライダ44b1には、工具台43が取り付けられている。サーボモータ44a2の電流(駆動電流)は、電流センサ44a3(図3参照)によって検出され、その検出結果は後述する制御装置47に出力されている。サーボモータ44b2の電流(駆動電流)は、電流センサ44b3によって検出され、その検出結果は後述する制御装置47に出力されている。
加工室45は、ワークWを加工するための部屋(空間)であり、加工室45の入出口45a1は、図示しないモータによって駆動するシャッタ45cによって開閉され、ロボット70に保持されたワークWが入出される。尚、シャッタ45cの開状態(開位置)を実線にて、閉状態(閉位置)を二点鎖線にて示す。走行室46は、加工室45の入出口45a1に臨んで設けられた部屋(空間)である。走行室46内は、ロボット70が走行可能である。
(モジュール制御装置、入出力装置など)
制御装置(モジュール制御装置)47は、主軸42a、回転駆動部43c、工具台移動装置44などを駆動制御する制御装置である。制御装置47は、図3に示すように、入出力装置47a、記憶装置47b、通信装置47c、回転駆動部43c、電流センサ42e,44a3,44b3及びサーボモータ42d,44a2,44b2に接続されている。制御装置47は、マイクロコンピュータ(不図示)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続された入出力インターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも不図示)を備えている。CPUは、各種プログラムを実施して、入出力装置47a、記憶装置47b、通信装置47c及び電流センサ42e,44a3,44b3からデータを取得したり、入出力装置47a、主軸42a(サーボモータ42d)、回転駆動部43c及び工具台移動装置44(サーボモータ44a2,44b2)を制御したりする。RAMは同プログラムの実施に必要な変数を一時的に記憶するものであり、ROMは前記プログラムを記憶するものである。
入出力装置47aは、図1に示すように、作業機モジュール30の前面に設けられており、作業者が各種設定、各種指示などを制御装置47に入力したり(入力装置)、作業者に対して運転状況やメンテナンス状況などの情報を表示したり(出力装置)するためのものである。入出力装置47aは、HMI(ヒューマンマシンインターフェース)、マンマシンインターフェースなどの人間と機械とが情報をやり取りする装置である。
入出力装置47aは、図4に示す入出力装置11である。入出力装置11は、表示パネル11a、各個操作補助ボタン11b、警報ブザー11c、USB差込口11d、編集可/不可セレクトキー11e、非常停止ボタン11f、自動/各個セレクトスイッチ11g、運転準備ボタン11h、自動起動ボタン11i、連続切ボタン11j、NC起動ボタン11k、NC一時停止ボタン11l、主軸起動ボタン11m、主軸停止ボタン11n、タレット正転ボタン11o、タレット逆転ボタン11p、扉インターロックセレクトキー11q、扉ロック解除ボタン11r、実行ボタン11s、及び異常リセットボタン11tを備えている。
表示パネル11aは、各種情報を表示するタッチパネル式のモニターである。USB差込口11dは、データを入出力する際にUSBを差し込むためのポートである。編集可/不可セレクトキー11eは、記憶装置47b,57bや制御装置内の記憶装置に記憶されている加工プログラムやパラメータ等(例えば負荷監視範囲)のデータの編集操作を行うときに使用する。セレクトキー11eが左位置に位置するときには編集操作ができず、右位置に位置するときに編集操作が可能となる。尚、ドリミルモジュール30Bの入出力装置57aの構成もスイッチ/ボタンが多少異なるものの旋盤モジュール30Aの入出力装置47aの構成とほぼ同様である。
(表示パネル)
表示パネル11aには、図5に示す上下限値調整画面100が表示可能である。上下限値調整画面100は、負荷データを表示可能であるデータ表示部110、及び負荷データの負荷監視範囲(監視範囲の上下限値)を調整するための操作部120が表示されている。操作部120は、作業者によって入力操作可能である後述の各操作キー121~146を備えている。
波形表示キー121は、負荷データの波形全体を表示するためのキーである。縦軸キー122は、負荷データの波形表示の拡大・縮小を縦軸に反映するためのキーである。横軸キー123は、負荷データの波形表示の拡大・縮小を横軸に反映するためのキーである。表示縮小キー124は、負荷データの波形表示を縮小するためのキーである。表示拡大キー125は、負荷データの波形表示を拡大するためのキーである。保存キー126は、負荷データの負荷監視範囲の変更を保存するためのキーである。リターンキー127は、データ表示部110の表示を前の画面(一つ前の画面)に戻し、または操作を一つ前に戻すためのキーである。
表示軸選択キー128は、負荷データを表示する(監視範囲を調整したい)軸を選択するためのキーである。ここで、「軸」は、ワークWを加工するために駆動制御される駆動軸であり、例えば旋盤モジュール30Aでは切削工具43aの上下方向駆動軸であるX軸、切削工具43aの前後方向駆動軸であるZ軸、及びワークWを回転可能に支持する主軸42aである。表示位置移動キー129は、一連の負荷データのうち表示させたい所望の箇所(例えば、監視範囲)に表示位置(表示枠)を移動するためのキーである。
プログラム表示キー130は、データ表示部110に負荷データに代えてまたは同時に加工プログラムを表示するためのキーである。監視範囲左方移動キー131は、編集対象(変更対象)となる負荷データの監視範囲を編集(変更)するために左方向に移動させるためのキーである。選択中監視範囲表示ダイアログ132は、編集するために現在選択されている監視範囲の場所(監視箇所)を表示するダイアログを表示するためのキーである。このダイアログは、現在選択中(編集中)の監視範囲の順番と加工プログラム中の監視範囲の総数とを表示可能である。監視範囲右方移動キー133は、編集対象となる負荷データの監視範囲を編集するために右方向に移動させるためのキーである。
調整(編集)範囲開始位置指定キー134は、編集(調整)対象となる負荷データの監視範囲のうち、上限値及び/または下限値を編集(調整)する範囲(調整範囲)の開始位置を指定するためのキーである。調整(編集)範囲終了位置指定キー135は、編集(調整)対象となる負荷データの監視範囲のうち、上限値及び/または下限値を編集(調整)する範囲(調整範囲)の終了位置を指定するためのキーである。このように指定した開始位置と終了位置とにより規定された範囲を指定範囲ともいう。
上限値拡大キー136は、調整範囲(指定範囲)の上限値を広げる(換言すると、上限値を画面の上下方向に沿って拡大する)ためのキーである。この場合、指定範囲の変更(調整)後の上限値は、変更(調整)前の上限値を上方に向けて平行移動されたものとなるが、その移動量は、作業者が任意に設定することが可能である。上限値縮小キー137は、調整範囲(指定範囲)の上限値を狭める(換言すると、上限値を画面の上下方向に沿って縮小する)ためのキーである。この場合、指定範囲の変更後の上限値は、変更前の上限値を下方に向けて平行移動されたものとなるが、その移動量は、作業者が任意に設定することが可能である。
下限値拡大キー138は、調整範囲(指定範囲)の下限値を広げる(換言すると、下限値を画面の上下方向に沿って拡大する)ためのキーである。この場合、指定範囲の変更後の下限値は、変更前の下限値を下方に向けて平行移動されたものとなるが、その移動量は、作業者が任意に設定することが可能である。下限値縮小キー139は、調整範囲(指定範囲)の下限値を狭める(換言すると、下限値を画面の上下方向に沿って縮小する)ためのキーである。この場合、指定範囲の変更後の下限値は、変更前の下限値を上方に向けて平行移動されたものとなるが、その移動量は、作業者が任意に設定することが可能である。
上限値最大化キー140は、調整範囲(指定範囲)の上限値を指定範囲内の最大値まで広げる(換言すると、上限値をその最大値に統一する)ためのキーである。この場合、指定範囲の上限は、指定範囲内の最大値にて平らにすることが可能となる。尚、上限値は、指定範囲内の最大値まででなく、指定範囲内の最大値より大きい値である任意の値(例えば負荷データの取り得る最大値未満)まで広げるようにしてもよい。上限値最小化キー141は、調整範囲(指定範囲)の上限値を指定範囲内の最小値まで狭める(換言すると、上限値をその最小値に統一する)ためのキーである。この場合、指定範囲の上限は、指定範囲内の最小値にて平らにすることが可能となる。尚、上限値は、指定範囲内の最小値まででなく、指定範囲内の最小値より小さい値である任意の値(例えば指定範囲の下限値より大きい値)まで狭めるようにしてもよい。
下限値最小化キー142は、調整範囲(指定範囲)の下限値を指定範囲内の最小値まで広げる(換言すると、下限値をその最小値に統一する)ためのキーである。この場合、指定範囲の下限は、指定範囲内の最小値にて平らにすることが可能となる。尚、下限値は、指定範囲内の最小値まででなく、指定範囲内の最小値より小さい値である任意の値(例えば0(ゼロ)より大きい値)まで広げるようにしてもよい。下限値最大化キー143は、調整範囲(指定範囲)の下限値を指定範囲内の最大値まで狭める(換言すると、下限値をその最大値に統一する)ためのキーである。この場合、指定範囲の下限は、指定範囲内の最大値にて平らにすることが可能となる。尚、下限値は、指定範囲内の最大値まででなく、指定範囲内の最大値より大きい値である任意の値(例えば指定範囲の上限値より小さい値)まで狭めるようにしてもよい。
リセットキー144は、編集操作をリセットするためのキーである。尚、キーは、スイッチ、押しボタンのことである。
解像度縮小キー145は、ワークの加工状態を検出する度合・程度である感度を鋭く(高く)するためのキーであり、感度に係る解像度を減少させるためのキーである。解像度は、監視範囲の上下限範囲に対する実データの出入りの度合を示すものであり、解像度が小さいほど感度が高く、すなわち実データに対して上下限範囲が狭く設定されている。逆に、解像度が大きいほど感度が低く、すなわち実データに対して上下限範囲が広く設定されている。
ここで、「解像度」は、グループを構成する加工ポイントの数(加工ポイント数)により規定されており、すなわち、1グループあたりの加工ポイント数により規定されている。例えば、解像度が「1」である場合には、1グループあたりの加工ポイント数は「1」であり(図11参照)、解像度が「3」である場合には、1グループあたりの加工ポイント数は「3」であり(図12参照)、解像度が「5」である場合には、1グループあたりの加工ポイント数は「5」である(図13参照)。
加工ポイントは一定間隔にて配置されているので、加工ポイント数が増大すると、1グループの長さ(グループ長)が増大するとともに、解像度が拡大する。一方、加工ポイント数が減少すると、1グループの長さ(グループ長)が減少するとともに、解像度が縮小する。尚、「解像度」は、監視範囲(監視区間)をグループ毎に分割することにより、細分化する度合を示す精細度とも言える。「グループ」は、監視範囲の上下限値を設定するために使用する負荷データを検出する加工ポイントの集団である。
解像度拡大キー146は、感度を鈍くするためのキーであり、解像度を増大させるためのキーである。尚、解像度縮小キー145及び解像度拡大キー146を設ける代わりに、解像度設定キー(不図示)を設けるようにしてもよい。解像度設定キーは、解像度を設定するためのキーである。解像度設定キーをオンすると、解像度の数量(値)を入力可能な画面の解像度入力欄に解像度の数量を入力操作することが可能である。尚、解像度の数量は、入力キー(不図示)によって入力操作が可能である。また、解像度設定キーは、監視軸(監視対象である軸)や監視箇所(監視対象である箇所)を指定して指定した軸や箇所についてそれぞれ個別に解像度を設定(調整)するために使用することも可能である。この場合の解像度設定キーは、個別調整用解像度設定キーである。一方、解像度設定キーは、監視軸や監視箇所を指定せずに、全監視軸及び全監視箇所について一括に解像度を設定(調整)するために使用することも可能である。この場合の解像度設定キーは、一括調整用解像度設定キーである。
記憶装置47bは、旋盤モジュール30Aの制御に係るデータ、例えば、制御プログラム(加工プログラム)、制御プログラムで使用するパラメータ、各種設定や各種指示に関するデータ、負荷データ(加工データ)などを記憶している。通信装置47cは、インターネット(またはLAN(ローカルエリアネットワーク))を介して、同一加工システム内における他のモジュールとの間の相互通信、異なる加工システムとの間の相互通信、又は複数の加工システムを統括管理する統括コンピュータとの間の相互通信を行うための装置である。
(ドリミルモジュール)
ドリミルモジュール30Bは、ドリルによる孔開けやミーリング加工等を行うマシニングセンタがモジュール化されたものである。マシニングセンタは、固定したワークWに対し、回転する工具(回転工具)を押し当てて加工する「ワーク加工装置」である。ドリミルモジュール30Bは、図6に示すように、可動ベッド51、主軸ヘッド52、主軸ヘッド移動装置53、ワークテーブル54、加工室55、走行室56及びモジュール制御装置57(本明細書にて制御装置57と称する場合もある。)を有している。
可動ベッド51は、複数の車輪51aを介してベースモジュール20に設けられたレール(不図示)上を前後方向に沿って移動する。主軸ヘッド52は、主軸52aを回転可能に支持する。主軸52aの先端(下端)部には、ワークWの切削をする切削工具52b(例えば、ドリルやエンドミル等)が主軸チャックを介して装着可能である。主軸52aは、サーボモータ52cによって回転駆動される。主軸チャックは、切削工具52bをクランプ/アンクランプする。サーボモータ52cの電流(駆動電流)は、電流センサ52d(図7参照)によって検出され、その検出結果は後述する制御装置57に出力されている。切削工具52bは、ワークWを加工する「加工工具」である。
主軸ヘッド移動装置53は、主軸ヘッド52ひいては切削工具52bを上下方向(Z軸方向)、前後方向(Y軸方向)及び左右方向(X軸方向)に沿って移動させる装置である。主軸ヘッド移動装置53は、主軸ヘッド52をZ軸方向に沿って移動させるZ軸駆動装置53aと、主軸ヘッド52をX軸方向に沿って移動させるX軸駆動装置53bと、主軸ヘッド52をY軸方向に沿って移動させるY軸駆動装置53cと、を有している。Z軸駆動装置53aは、X軸スライダ53eに対して摺動可能に取り付けられたZ軸スライダ53dをZ軸方向に沿って移動させる。Z軸スライダ53dには、主軸ヘッド52が取り付けられている。X軸駆動装置53bは、Y軸スライダ53fに対して摺動可能に取り付けられたX軸スライダ53eをX軸方向に沿って移動させる。Y軸駆動装置53cは、可動ベッド51に設けられた本体58に対して摺動可能に取り付けられたY軸スライダ53fをY軸方向に沿って移動させる。Z軸駆動装置53a、X軸駆動装置53b及びY軸駆動装置53cは、内蔵の各サーボモータ53a1,53b1,53c1(図7参照)をそれぞれ駆動源として機能する。各サーボモータ53a1,53b1,53c1の電流(駆動電流)は、各電流センサ53a2,53b2,53c2(図7参照)によってそれぞれ検出され、それら検出結果は後述する制御装置57に出力されている。
ワークテーブル54は、チャック54bを介してワークWを固定保持する。ワークテーブル54は、本体58の前面に設けられたワークテーブル回転装置54aに固定されている。ワークテーブル回転装置54aは、前後方向に沿って延びる軸線まわりに回転駆動される。
加工室55は、ワークWを加工するための部屋(空間)であり、加工室55の入出口55a1は、図示しないモータによって駆動するシャッタ55cによって開閉され、ロボット70に保持されたワークWが入出される。走行室56は、加工室55の入出口55a1に臨んで設けられた部屋(空間)である。走行室56内は、ロボット70が走行可能である。尚、隣り合う走行室46(または56)は、加工システム10の並設方向全長に亘って連続する空間を形成する。
(モジュール制御装置、入出力装置など)
制御装置(モジュール制御装置)57は、主軸52a、主軸ヘッド移動装置53などを駆動制御する制御装置である。制御装置57は、図7に示すように、入出力装置57a、記憶装置57b、通信装置57c、ワークテーブル54、電流センサ52d,53a2,53b2,53c2及びサーボモータ52c,53a1,53b1,53c1に接続されている。制御装置57は、マイクロコンピュータ(不図示)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続された入出力インターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも不図示)を備えている。CPUは、各種プログラムを実施して、入出力装置57a、記憶装置57b、通信装置57c及び電流センサ52d,53a2,53b2,53c2からデータを取得したり、入出力装置57a、主軸52a(サーボモータ52c)及び主軸ヘッド移動装置53(サーボモータ53a1,53b1,53c1)を制御したりする。RAMは同プログラムの実施に必要な変数を一時的に記憶するものであり、ROMは前記プログラムを記憶するものである。
入出力装置57aは、図1に示すように、作業機モジュール30の前面に設けられており、入出力装置47aと同様に機能する。記憶装置57bは、ドリミルモジュール30Bの制御に係るデータ、例えば、制御プログラム(加工プログラム)、制御プログラムで使用するパラメータ、各種設定や各種指示に関するデータ、負荷データ(加工データ)などを記憶している。通信装置57cは、通信装置47cと同様な装置である。
(ストックモジュール、検測モジュール等)
加工前ストックモジュール30Cは、加工システム10にワークWを投入するモジュール(ワーク投入モジュール)である。加工後ストックモジュール30Dは、加工システム10によって実施されるワークWに対する一連の加工工程が完了した完成品を収納して排出するモジュール(ワーク排出モジュール)である。検測モジュール30Eは、上流にて加工されたワークW(例えば加工中又は加工後のワークW)を検測(測定、計測)するもの(計測装置)である。仮置モジュール30Fは、加工システム10による一連の加工工程中において、ワークWを仮置きするためのものである。検測モジュール30E及び仮置モジュール30Fは、旋盤モジュール30A及びドリミルモジュール30Bと同様に、走行室(不図示)を有している。
(ワークの加工)
さらに、上述したワーク加工装置(旋盤モジュール30A)によるワークWの加工(切削)について図8に示すフローチャートに沿って説明する。制御装置47は、本フローチャートに沿った処理を実施する。
制御装置47は、ステップS102において、旋盤モジュール30Aにて新たなワークWの加工(所定数量)の開始の指示があったか否かを判定する。制御装置47は、ワークWを加工するための加工プログラムが新たに開始されている場合には、ワークWの加工開始の指示があったと判定し(ステップS102にて「YES」)、プログラムをステップS104に進める。制御装置47は、ワークWを加工するための加工プログラムが新たに開始されていない場合には、ワークWの加工開始の指示がなかったと判定し(ステップS102にて「NO」)、ワークWの加工開始指示があるまでステップS102の判定処理を繰り返し実施する。
制御装置47は、ステップS104において、先に開始されたワークWの加工(所定数量)の終了の指示があったか否かを判定する。制御装置47は、加工プログラムが全ての所定数量について終了した場合には、ワークWの加工終了の指示があったと判定し(ステップS104にて「YES」)、本フローチャートを終了する。制御装置47は、加工プログラムが終了していない場合には、ワークWの加工終了の指示がなかったと判定し(ステップS104にて「NO」)、プログラムをステップS106に進める。
制御装置47は、ステップS106において、ワークWの加工を加工プログラムに従って実施する。加工プログラムは、切削工具43aによってワークWを加工(加工処理)する加工処理命令(加工小工程)及びワークWを加工しない処理である非加工処理命令を一または複数含んでおり、制御装置47は、加工プログラムの順番に沿って加工処理や非加工処理を実施する。
加工処理には、切削加工、研削加工などが含まれる。切削加工には、旋盤やターニングセンタを使用することで回転するワークWに刃具を当てて削る旋削加工、マシニングセンタやフライス盤を使用することで固定したワークWに回転する刃具を当てて削るフライス加工、マシニングセンタやボール盤を使用することで固定したワークWに回転するドリルを当てて穴を開ける穴加工などが含まれる。
加工処理命令は、切削工具43a(加工工具)によってワークWの加工(加工処理)をするための命令である。加工プログラムは、切削工具43a(加工工具)によってワークWの加工を実行するためのプログラムであり、複数の加工処理命令を有している。例えば、加工プログラムがGコード(G機能)などで構成されるNCプログラムである場合には、加工プログラムは複数のブロックにより構成されている。Gコードは、切削工具43aの動き、主軸42aの回転制御などを準備するための機能である。各ブロックは、1または複数のワードから形成されている。ワードは、「英文字+数字」の組み合わせや「英文字+コード」の組み合わせで表される。ブロックは、ワーク加工装置の動作の一単位を構成するものであり、動作の一単位には、加工工具の早送り動作(加工を伴わない移動)、加工工具の切削を伴う移動(動作)などがある。すなわち、ブロックには、加工工具の切削を伴う移動(動作)によりワークWの加工をするための命令である加工処理命令が含まれている。一つの加工プログラムが一つの加工工程に対応しており、各加工処理命令が加工工程を構成する各加工小工程に対応している。
加工処理命令は、例えば、Gコードのうち切削送り指令である「G1」、円弧補間指令である「G2」,「G3」などを含むブロックで示されている。尚、非加工処理命令は、例えば、Gコードのうち位置決め指令である「G0」などを含むブロックで示されている。
制御装置47は、ステップS108において、ワークWの加工に係る物理量であって検出可能である検出可能物理量である加工負荷を、加工負荷(検出可能物理量)の状態を監視するための監視範囲において所定間隔の検出ポイント毎に検出する(検出部)。尚、加工負荷は、加工データD(加工データDは実際に検出された実検出データである。)として検出される。具体的には、加工負荷は、ワークWを切削工具43aにより切削(加工)する際に発生する負荷であり、加工に対して抵抗となる物理量(加工抵抗)である。ここでは、加工負荷は、駆動する側(本実施例では、上述した各サーボモータ)に対して、加工抵抗を発生させるワークWや切削工具43a(駆動される側)が及ぼす力や消費するエネルギーの大きさをいい、例えば駆動軸にかかるトルク負荷のことをいう。
ステップS108においては、制御装置47は、主軸42aを駆動するためのサーボモータ42dの駆動電流を検出した電流センサ42eから取得し、その検出電流からサーボモータ42dの加工負荷(主軸42aにかかるトルク負荷(主軸加工負荷))を導出することができる。例えば、加工負荷は、駆動電流と加工負荷との相関関係を示すマップまたは演算式を使用することにより、検出電流に対応する加工負荷として導出される。尚、この相関関係は、加工負荷が大きくなるほど駆動電流が大きくなるという関係である。主軸加工負荷と同様に、サーボモータ44a2の加工負荷であるX軸加工負荷、及びサーボモータ44b2の加工負荷であるZ軸加工負荷も導出することができる。
尚、加工負荷の検出は、所定の短時間(本実施例のサンプリング周期は、数msec(例えば8msec))毎に実施される。加工負荷の検出は、一連の加工プログラム(加工工程)において所定の複数の加工ポイントにて実施されるようになっており、同じ加工プログラムであれば、ワークW毎に同じ加工ポイントにて加工負荷をそれぞれ検出することが可能となっている。すなわち、加工プログラムに含まれている複数の加工処理命令に対応する加工小工程においても、所定の複数の加工ポイントにて加工負荷の検出が実施されるということであり、同じ加工小工程(加工処理命令)であれば、ワークW毎に同じ加工ポイントにて加工負荷をそれぞれ検出することが可能となっている。このように、加工ポイントは、加工負荷を検出するための検出ポイントである。
例えば、加工回数毎において加工ポイント毎に加工負荷が検出・記憶される。すなわち、1回目のワーク加工の加工データ(サンプリングデータ)の各加工ポイント(サンプリングポイント)と2回目以降のワーク加工の各サンプリングデータの各加工ポイント(サンプリングポイント)とは、全て同一の加工ポイントである。加工ポイントは、例えば、加工工程中ひいては加工小工程中の任意の加工場所であり、加工時刻、すなわち加工開始時刻からの経過時間でもよい。
例えば、図11に示すように、1回目のワーク加工の負荷データ(サンプリングデータ)は、三角印で示されている。1回目のサンプリングデータは破線で結ばれている。2回目のワーク加工のサンプリングデータは、四角印で示されている。2回目のサンプリングデータは一点鎖線で結ばれている。3回目のワーク加工のサンプリングデータは、丸印で示されている。3回目のサンプリングデータは二点鎖線で結ばれている。直近のワーク加工の負荷データは、×印で示されている。直近の負荷データは実線で結ばれている。また、監視範囲の上下限値は太い実線で示されている。また、図11において、各負荷データ(サンプリングデータを含む)は、加工ポイント(縦方向の破線で示す)上に配設されている。加工ポイントは、例えば、加工工程中の任意の加工場所であり、加工時刻、すなわち加工開始時刻からの経過時間でもよい。図12,13においても図11と同様に負荷データ及び監視範囲の上下限値が示されている。
制御装置47は、ステップS110において、検出した加工負荷(実検出データ)を一連の負荷データ(加工データD(図5参照))として記憶装置47bに記憶する。加工データDは、加工されるワークW毎に加工ポイントにて(サンプリング周期間隔にて)記憶されている。換言すると、ワークW毎の負荷データは加工ポイントと関連付けされて記憶されることが可能である。すなわち、加工対応データDaは、加工ポイントを介して加工小工程と関連付けが可能であり、ひいては加工小工程と対応付けされている加工処理命令と関連付けが可能である。このように、加工データDは、上記各加工処理命令にそれぞれ関連付け可能である複数の加工対応データDaを有している。例えば、図5には、加工データDの一部が示されており、加工対応データDaは、負荷監視範囲R1~R14にそれぞれ含まれている負荷データであり、ワークWの加工の際に生じた負荷データである。このように、上述したステップS106~110の処理は、負荷データをサンプリング(検出)するための処理である。
(監視範囲自動指定処理)
次に、制御装置47は、加工負荷(検出可能な物理量)の状態を監視するための監視範囲を自動的に指定する(ステップS114:自動指定部)。尚、監視範囲は、加工工程に沿って加工負荷(検出可能物理量)の状態を監視(判定)するための範囲である。負荷データが監視範囲の上下限値の範囲(上下限範囲)内にあれば、加工負荷は正常状態であり、監視範囲の上下限範囲外であれば、加工負荷は異常状態である。監視範囲は、加工工程に沿った方向では監視を開始する監視開始ポイント(監視開始点)から監視を終了する監視終了ポイント(監視終了点)までの間の範囲(この範囲を監視区間という場合がある。)である。監視範囲は、加工負荷の大きさに沿った方向では上限値と下限値とによって規定される範囲(上下限範囲)である。
具体的には、制御装置47は、ステップS110の処理後プログラムをステップS112に進め、フラグF1が1であるか否かを判定する。制御装置47は、ワークWの加工が開始された後から監視範囲の自動指定が終了するまでの間は、フラグF1は「0」であり、ステップS112にて「NO」と判定し、プログラムをステップS114に進める。制御装置47は、監視範囲の自動指定が終了となった場合には、フラグF1は「1」に設定され(ステップS118)、ステップS112にて「YES」と判定し、ステップS114,116の処理を省略してプログラムをステップS120以降に進める。
尚、フラグF1は、監視範囲の自動指定が終了されたか否かを示すフラグであり、フラグF1が「1」であるときに監視範囲の自動指定が終了済みである旨を示し、フラグF1が「0」であるときに監視範囲の自動指定が未終了である旨を示す。尚、ワーク加工開始指示があったときに、フラグF1は「0」に設定される。
また、ステップS116において、制御装置47は、監視範囲の自動指定が終了したか否かを判定する。制御装置47は、監視範囲の自動指定が終了した場合には、ステップS116にて「YES」と判定し、プログラムをステップS118に進めてフラグF1を1に設定する。制御装置47は、監視範囲の自動指定が終了していない場合には、ステップS116にて「NO」と判定し、プログラムをステップS114に戻し監視範囲の自動指定を実施する。
制御装置47は、ステップS114において、図9に示す監視範囲自動指定サブルーチンを実施する。最初に、制御装置47は、ステップS202において、監視範囲の候補である仮監視範囲を自動的に設定する。すなわち、制御装置47は、加工プログラムに含まれている処理命令(ブロック)毎にその処理命令種に基づいて仮監視範囲を設定する。具体的には、制御装置47は、ブロックに加工処理命令が含まれている場合には、そのブロック(加工ブロック)による加工小工程は仮監視範囲であると判定し、一方、ブロックに加工処理命令でない非加工処理命令が含まれている場合には、そのブロック(非加工ブロック)による工程は監視範囲となりえないと判定する。例えば、ブロックにGコードのうち加工処理命令(「G1」、「G2」、「G3」など)が含まれている場合には、制御装置47は、この加工処理命令を含むブロックに対応する加工小工程を仮監視範囲として自動的に設定することが可能となる。
制御装置47は、ステップS204において、加工ポイントひいては加工小工程と紐づけされている(関連付けされている)負荷データ(加工データ)を記憶装置47bから取得する。そして、制御装置47は、ステップS206において、予め自動設定された仮監視範囲(加工ブロック)と加工対応データDaとを関連付ける。仮監視範囲(加工ブロック)は加工ポイントと紐づけされており(関連付けされており)、加工対応データDaも加工ポイントと紐づけされている。その結果、制御装置47は、仮監視範囲(加工ブロック)と加工対応データDaとを加工ポイントを介して関連付けすることが可能となる。ひいては、制御装置47は、加工プログラムと加工データとを関連付けすることが可能となる。その後、制御装置47は、本サブルーチンの処理を終了する。
(監視範囲の上下限値の自動設定)
説明を図8に示すステップS120以降に進める。すなわち、制御装置47は、監視範囲の自動指定が終了すると、自動的に指定した監視範囲の解像度を設定する(初期設定;ステップS124,126)とともに監視範囲の上下限値を設定する(ステップS128)。例えば、制御装置47は、ワークWの加工(ワーク加工)をN回実施し、N回分の負荷データ(実検出データ)を使用することにより、初期設定された解像度にて監視範囲の上下限値を自動的に設定する。
具体的には、制御装置47は、1回目からN回目までのワーク加工を実施し、ワーク加工毎の負荷データを記憶し(ステップS120,122にてそれぞれ「NO」と判定)、ワーク加工毎の負荷データを監視範囲において解像度(解像度のデフォルト値(初期値))にてグループ化し(ステップS120,122にて「NO」,「YES」と判定後、ステップS124,126にて)、ワーク加工毎の負荷データを使用して監視範囲の上下限値を設定する(ステップS128にて)。
制御装置47は、ステップS124において、解像度の初期値を記憶装置47bから取得する。本実施形態では、解像度の初期値は、例えば、「1」に設定されている。そして、制御装置47は、ステップS126において、取得した解像度の初期値に基づいて(応じて)グループを形成する。グループは、監視範囲の上下限値を設定するために使用する負荷データを検出する加工ポイントの集団である。すなわち、制御装置47は、記憶装置47bに記憶されているN回分の負荷データ(実検出データ)を、監視範囲の監視開始点(監視開始ポイント)から監視終了点(監視終了ポイント)までの間にて予め設定された解像度(すなわち検出ポイント数)に応じて分割することにより複数のグループを形成する(グループ形成部)。尚、解像度が監視範囲の区間長と同じである場合(グループ長と監視範囲の区間長とが同じである場合)には、形成されるグループは1つとなる。
制御装置47は、ステップS128において、グループ毎に監視範囲の上限値と下限値を設定する。さらに、制御装置47は、ステップS128において、その設定した監視範囲の上下限値及び負荷データ(実検出データ)を入出力装置47aのデータ表示部110に表示する。尚、表示される負荷データは、N回分の負荷データだけでなく、監視対象のデータ(例えば、直近の検出データ)を含めてもよく、過去全ての負荷データを含めてもよい。また、負荷データを表示せずに、監視範囲の上下限値のみを表示するようにしてもよい。
本実施形態では、上述した「N回」を3回に設定しており、図11-13に示されるように、3回分の負荷データ(サンプリングデータ)、直近の負荷データ、及び設定された上下限値を有する監視範囲がデータ表示部110に表示されている。1回目のサンプリングデータは三角印+破線で、2回目のサンプリングデータは四角印+一点鎖線で、3回目のサンプリングデータは丸印+二点鎖線で、直近の検出データは×印+実線で示されている。
詳述すると、例えば、制御装置47は、上記ステップS126(グループ形成部)によって形成されたグループ毎に、該各グループに属するN回分の負荷データ(実検出データ)に基づいて監視範囲の上限値及び下限値を設定する(設定部)。本実施形態では、制御装置47は、グループ毎に、加工ポイントのN個分の実検出データ(負荷検出値)のうち最大値を当該加工ポイントの上限値(加工ポイント上限値)とし、最小値を当該加工ポイントの下限値(加工ポイント下限値)として設定する。次に、制御装置47は、当該グループにおいて加工ポイント上限値のうち最大値をグループの上限値(グループ上限値)とし、当該グループにおいて加工ポイント下限値のうち最小値をグループの下限値(グループ下限値)として設定する。
尚、監視範囲の上下限値を設定する際には、上述した負荷データの最大・最小を取る方法に限られず、N回分の負荷データを使用する他の方法を使用してもよい。例えば、負荷データの平均値を取るようにしてもよく、その平均値をオフセットした値を使用するようにしてもよい。
図11に示すように、解像度(または解像度のデフォルト値)が「1」である場合には、グループは1つの加工ポイントにより構成される。すなわち、グループは、加工ポイント毎に設けられることになり、加工ポイント毎に監視範囲の上限値と下限値が設定される。第1グループG101は、監視開始ポイントである第1加工ポイントにより構成され、第10グループG110は、監視終了ポイントである第10加工ポイントにより構成されている。同様に、第2-第9グループは、第2-第9加工ポイントによりそれぞれ構成されている。
また、図12に示すように、解像度(または解像度のデフォルト値)が「3」である場合には、グループは3つの加工ポイントにより構成される。すなわち、グループは、3つの加工ポイント毎に設けられることになる。グループ毎において、監視範囲の上限値としてグループ上限値が設定され、監視範囲の下限値としてグループ下限値が設定される。
具体的には、第1グループG21は、監視開始ポイントである第1加工ポイント~第3加工ポイントにより構成されており、第2グループG22は、第4加工ポイント~第6加工ポイントにより構成されており、第3グループG23は、第7加工ポイント~第9加工ポイントにより構成されている。第1グループG21の上限値は、第3加工ポイントの上限値であり、第1グループG21の下限値は、第2加工ポイントの下限値である。第2グループG22の上限値は、第5加工ポイントの上限値であり、第2グループG22の下限値は、第6加工ポイントの下限値である。第3グループG23の上限値は、第7-9加工ポイントの上限値であり、第3グループG23の下限値は、第7-8加工ポイントの下限値である。その結果、監視範囲の上限値は、第1-第3グループG21-23のグループ上限値により形成され、監視範囲の下限値は、第1-第3グループG21-23のグループ下限値により形成される。
また、図13に示すように、解像度(または解像度のデフォルト値)が「5」である場合には、グループは5つの加工ポイントにより構成される。すなわち、グループは、5つの加工ポイント毎に設けられることになる。グループ毎において、監視範囲の上限値としてグループ上限値が設定され、監視範囲の下限値としてグループ下限値が設定される。
具体的には、第1グループG31は、監視開始ポイントである第1加工ポイント~第5加工ポイントにより構成されており、第2グループG32は、第6加工ポイント~第10加工ポイントにより構成されている。第1グループG31の上限値は、第5加工ポイントの上限値であり、第1グループG31の下限値は、第2加工ポイントの下限値である。第2グループG32の上限値は、第6-10加工ポイントの上限値であり、第2グループG32の下限値は、第6加工ポイントの下限値である。その結果、監視範囲の上限値は、第1-第2グループG31-32のグループ上限値により形成され、監視範囲の下限値は、第1-第2グループG21-32のグループ下限値により形成される。
尚、グループ上限値と加工ポイント上限値が一致している加工ポイントにおいては、その加工ポイントを含む所定範囲の上限値を所定値にてオフセットした上限値(オフセット上限値)として設定するようにしてもよい。グループ下限値と加工ポイント下限値が一致している加工ポイントにおいては、その加工ポイントを含む所定範囲の下限値を所定値にてオフセットした下限値(オフセット下限値)として設定するようにしてもよい。これにより、グループ上限値と加工ポイント上限値が一致している加工ポイントにおいて、加工負荷の監視判定の感度を所定値にて調整し、加工負荷の監視を適切に実施することが可能となる。また、監視開始ポイントを基準にグループを設定するようにしたが、監視開始ポイント以外の加工ポイントを基準にグループを設定するようにしてもよい。
また、制御装置47は、ステップS130において、フラグF2を1に設定する。フラグF2は、N回分の負荷データを使用してデフォルトの解像度にて監視範囲の上下限値が設定されたか否かを示すフラグであり、フラグF2が「1」であるときにデフォルトの解像度にて監視範囲の上下限値が設定済みである旨を示し、フラグF2が「0」であるときにデフォルトの解像度にて監視範囲の上下限値が未設定である旨を示す。尚、ワーク加工開始指示があったときに、フラグF2は「0」に設定される。
尚、ステップS120において、フラグF2が1であるか否かが判定される。制御装置47は、ワークWの加工が開始された後から監視範囲の上下限値が設定されるまでの間は、フラグF2は「0」であり、ステップS120にて「NO」と判定する。制御装置47は、監視範囲の上下限値が設定済みとなった場合には、フラグF2は「1」となり(ステップS130)、ステップS120にて「YES」と判定し、ステップS122~130の処理を省略してプログラムをステップS132以降に進める。
また、ステップS122において、上述したワーク加工、加工負荷の検出及び負荷データの記憶がN回実施されたか否かを判定する。制御装置47は、1回目のワーク加工を開始した後であって、N回目のワーク加工が終了する前までは、ワーク加工等がN回終了していないと判定し(ステップS122にて「NO」)、プログラムをステップS104に戻す。制御装置47は、N回目のワーク加工が終了すると、ワーク加工等がN回終了したと判定し(ステップS122にて「YES」)、プログラムをステップS124に進める。
(作業者の手動操作による監視範囲の解像度調整及び上下限値調整)
次に、制御装置47は、先にステップS128にて自動的に上下限値を設定した監視範囲の解像度を手動で調整(設定)したり、先にステップS128にて自動的に設定した監視範囲の上下限値を手動で調整(設定)したりする。これにより、作業者は、手動操作によって、監視範囲の上下限値をより簡便に調整することができる。
(監視範囲の解像度の調整)
具体的には、制御装置47は、作業者の解像度調整操作にしたがって設定済みの監視範囲の解像度を調整(変更)することが可能である(ステップS134:監視範囲解像度調整部)。作業者が、監視範囲の解像度の調整が必要であると考えた場合には、監視範囲の解像度を調整するための解像度調整操作を行う。尚、監視範囲の解像度の調整が不要であると考えた場合には、作業者は解像度調整操作が不要の旨の操作(調整不要操作)を行う。
解像度調整操作は、作業者が解像度を調整(解像度調整)したい監視範囲を含む軸を選択したり、解像度調整したい監視範囲を選択したり、選択した監視範囲の解像度を拡大・縮小したりする操作である。具体的には、解像度調整したい軸を選択する場合、作業者は、表示軸選択キー128を操作する。解像度調整したい監視範囲(加工小工程)を個別に選択する場合、作業者は、表示位置移動キー129、監視範囲左方移動キー131及び監視範囲右方移動キー133のうちいずれかを操作する。尚、解像度調整したい監視範囲を一括に選択するようにしてもよい。
解像度を拡大する場合、作業者は、解像度拡大キー146を操作する。一方、解像度を縮小する場合、作業者は、解像度縮小キー145を操作する。尚、解像度を拡大・縮小する場合には、作業者が解像度拡大キー146及び/または解像度縮小キー145を操作した後に(または操作と同時に)、解像度の数量を手動で入力することが可能である。また、解像度を拡大(または縮小)する際には、作業者が解像度拡大キー146(または解像度縮小キー145)を操作する度に解像度が所定量ずつ増大(減少)することも可能である。このように、解像度、すなわち検出ポイントの数は作業者の入出力装置47aへの入力操作によって設定変更可能(設定可能)である。また、調整後の解像度を保存する場合、作業者は、保存キー126を操作する。これにより、調整後の解像度(解像度の数量)は記憶装置47bに記憶することが可能である。
尚、解像度の調整は、監視軸や監視箇所を指定せずに全監視軸及び全監視箇所について一括で実施することも可能である。この場合、作業者は、一括調整用解像度設定キー(上述した)をオンし、解像度の数量を入力(調整)可能な画面を表示させ、その画面の解像度入力欄に解像度の数量を入力するための入力キー(上述した)を操作して所望の解像度の数量を入力する。この一連の操作が解像度調整操作である。
制御装置47は、監視範囲に対する上述の解像度調整操作がなかった場合には、ステップS132にて「NO」と判定し、プログラムをステップS136以降に進める。一方、制御装置47は、監視範囲に対する解像度調整操作があった場合には、ステップS132にて「YES」と判定し、監視範囲の解像度の全部または一部を解像度調整操作に応じて変更(調整)し、変更後(調整後)の監視範囲を表示する(ステップS134)。制御装置47は、ステップS134において、先に初期設定または再設定された監視範囲の解像度を解像度調整操作に基づいて設定可能である(設定部)。その後、制御装置47は、プログラムをステップS136に進める。
具体的には、制御装置47は、ステップS134において、図10に示す解像度調整サブルーチンを実施する。最初に、制御装置47は、ステップS302において、上述したステップS124と同様に、先に作業者による解像度調整操作によって設定・記憶された解像度(解像度の数量)を記憶装置47bから取得する。
制御装置47は、ステップS304において、上述したステップS126と同様に、グループを形成する。そして、制御装置47は、ステップS306において、上述したステップS128と同様に、監視範囲の上下限値を再設定(調整)し、その再設定した監視範囲の上下限値及び負荷データ(実検出データ)を入出力装置47aのデータ表示部110に表示する。これにより、既に設定された監視範囲の上下限値を、作業者の手動により変更された解像度に応じて容易に調整(変更)することが可能となる。換言すると、解像度、すなわち検出ポイントの数を作業者の入力操作に応じて変更することにより、監視範囲の上下限値を調整(変更)することが可能である。その後、制御装置47は、本サブルーチンの処理を終了する。
(監視範囲の上下限値の調整)
また、制御装置47は、作業者の上下限値調整操作にしたがって設定済みの監視範囲の上下限値を調整することができる(ステップS138:監視範囲上下限値調整部)。作業者が、監視範囲の上下限値の調整が必要であると考えた場合には、監視範囲の上下限値を調整するための上下限値調整操作を行う。尚、監視範囲の調整が不要であると考えた場合には、作業者は調整操作が不要の旨の操作(調整不要操作)を行う。
上下限値調整操作は、作業者が調整したい監視範囲を含む軸を選択したり、調整したい監視範囲を選択したり、監視範囲のうち調整したい範囲(調整範囲、指定範囲)を指定したり、指定範囲(ひいては監視範囲)の上限値を拡大・縮小したり、指定範囲の下限値を拡大・縮小したりする操作である。
具体的には、調整したい軸を選択する場合、作業者は、表示軸選択キー128を操作する。調整したい監視範囲(加工小工程)を選択する場合、作業者は、表示位置移動キー129、監視範囲左方移動キー131及び監視範囲右方移動キー133のうちいずれかを操作する。
編集(調整)対象となる負荷データの監視範囲のうち、上限値及び/または下限値を編集(調整)する範囲(調整範囲)の開始位置を指定する場合、作業者は、調整(編集)範囲開始位置指定キー134を操作する。調整範囲の終了位置を指定する場合、作業者は調整(編集)範囲終了位置指定キー135を操作する。
上限値を拡大する場合、作業者は、上限値拡大キー136または上限値最大化キー140を操作する。上限値を縮小する場合、作業者は、上限値縮小キー137または上限値最小化キー141を操作する。下限値を拡大する場合、作業者は、下限値拡大キー138または下限値最小化キー142を操作する。下限値を縮小する場合、作業者は、下限値縮小キー139または下限値最大化キー143を操作する。尚、編集後の監視範囲を保存する場合、作業者は、保存キー126を操作する。
制御装置47は、監視範囲に対する上述の上下限値調整操作がなかった場合には、ステップS136にて「NO」と判定し、プログラムをステップS140以降に進める。一方、制御装置47は、監視範囲に対する上下限値調整操作があった場合には、ステップS136にて「YES」と判定し、監視範囲の上下限値の全部または一部を調整操作に応じて変更(調整)し、変更後(調整後)の監視範囲を表示する(ステップS138)。制御装置47は、ステップS138において、先に初期設定または再設定された監視範囲の上下限値を上下限値調整操作に基づいて設定可能である(設定部)。その後、制御装置47は、プログラムをステップS140に進める。
制御装置47は、ステップS140において、検出した加工負荷である負荷検出値が監視範囲の上下限値の範囲内であるか否かを判定する。このとき、監視範囲の上下限値は、初期設定の上下限値(ステップS128)、解像度変更によって再設定された上下限値(ステップS134)、または上下限調整操作によって設定された上下限値(ステップS138)である。制御装置47は、負荷検出値が監視範囲の上下限値の範囲内であると判定した場合には(ステップS140にて「YES」)、プログラムをステップS104に戻し、上述したステップS104~110の一連の処理を加工プログラムの順番に沿って実施する。制御装置47は、負荷検出値が監視範囲の上下限値の範囲内でないと判定した場合には(ステップS140にて「NO」)、プログラムをステップS142以降に進め、ワークWの加工を停止するとともに警告を発し(ステップS142)、その後、本フローチャートを終了する。
尚、上述した工作機械(ドリミルモジュール30B)によるワークWの加工(切削)についても、上述した旋盤モジュール30Aと同様に図8に示すフローチャートに沿った制御が実施可能である。この場合、制御は、制御装置47に代えて制御装置57によって行われる。また、作業者による手動操作によって、監視が必要な監視範囲の選択を実施できるようにしてもよい。
(本実施形態の作用効果)
上述した実施形態によるワーク加工装置(旋盤モジュール30A,ドリミルモジュール30B)は、切削工具43a,52b(加工工具)を使用してワークWの加工を実行可能であるワーク加工装置であって、ワークWの加工に係る物理量であって検出可能である加工負荷(検出可能物理量)を、加工負荷の状態を監視するための監視範囲において所定間隔の検出ポイント毎に検出する検出部(制御装置47,57:ステップS108)と、ステップS108によって実際に検出された実検出データである加工データを記憶する記憶装置47b,57bと、記憶装置47b,57bに記憶されている実検出データを、監視範囲の監視開始点から監視終了点までの間にて予め設定された検出ポイントの数(解像度)に応じて分割することにより一または複数のグループを形成するグループ形成部(制御装置47,57:ステップS126,304)と、ステップS126,304によって形成されたグループ毎に、該各グループに属する実検出データに基づいて監視範囲の上限値及び下限値を設定する設定部(制御装置47,57:ステップS128,306)と、を備えている。
これによれば、監視範囲の監視開始点から監視終了点までの間に予め設定された検出ポイントの数(解像度)に応じて形成されたグループ単位にて、監視範囲の上限値及び下限値を設定することが可能となる。すなわち、検出ポイントの数(解像度)及び監視範囲の監視開始点から監視終了点までの実検出データに基づいて監視範囲の上下限値を設定することが可能となる。したがって、旋盤モジュール30A,ドリミルモジュール30Bにおいて、監視範囲の上下限値をより簡易に設定することが可能となる。また、取得した加工データを所望の検出ポイントにてグループ化することが可能となるので、シビアな監視から簡易的な監視まで幅広い監視をユーザのニーズに応じて容易に実施することができる。
また、検出ポイントの数(解像度)は、作業者の入力装置47a,57aへの入力操作によって設定変更可能である。
これによれば、検出ポイントの数は、監視範囲の監視区間の分割に寄与するパラメータであり、作業者の入力操作によって変更可能であるので、作業者の検出ポイント数の入力操作により簡便かつ確実に監視範囲の上下限値の調整(変更)を実施することができる。
尚、上述した実施形態においては、ワークWの加工工程の運転中に加工負荷の検出、監視範囲の設定及び監視範囲の調整を実施するようにしたが、加工工程の前にワーク加工の試運転を実施し、試運転中に加工負荷の検出、監視範囲の設定を実施するとともに試運転中または加工工程中にて監視範囲の調整を実施するようにしてもよい。この場合、上述した設定部は、前記加工工程に沿って前記検出可能物理量の状態を監視するための監視範囲を、前記加工工程の試運転中における前記検出部によって実際に検出された実検出データに基づいて設定する。
また、上述した実施形態においては、加工工具として切削工具を使用するようにしたが、ワークWを加工する他の加工工具を使用するようにしてもよい。また、検出可能物理量として加工負荷を使用するようにしたが、ワークWの加工に係る他の物理量であって検出可能である物理量を使用するようにしてもよい。
30A…旋盤モジュール(ワーク加工装置)、30B…ドリミルモジュール(ワーク加工装置)、43a,52b…切削工具(加工工具)、47,57…制御装置(検出部、設定部、グループ形成部)、S108…ステップS108(検出部)、S126,304…ステップS126,304(グループ形成部)、S128,306…ステップS128,306(設定部)、W…ワーク。

Claims (2)

  1. 加工工具を使用してワークの加工を実行可能であるワーク加工装置であって、
    前記ワークの加工に係る物理量であって検出可能である検出可能物理量を、前記検出可能物理量の状態を監視するための監視範囲において所定間隔の検出時点毎に検出する検出部と、
    前記検出部によって実際に検出された実検出データである加工データを記憶する記憶装置と、
    前記記憶装置に記憶されている前記実検出データを、前記監視範囲の監視開始時点から監視終了時点までの間にて予め設定された前記検出時点の数に応じて分割することにより一または複数のグループを形成するグループ形成部と、
    前記グループ形成部によって形成された前記グループ毎に、該各グループに属する前記実検出データに基づいて前記監視範囲の上限値及び下限値を設定する設定部と、
    を備えたワーク加工装置。
  2. 前記検出時点の数は、作業者の入力装置への入力操作によって設定変更可能である請求項1に記載のワーク加工装置。
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