JP7393304B2 - シミュレーション方法、シミュレーション装置、プログラム及び膜形成方法 - Google Patents

シミュレーション方法、シミュレーション装置、プログラム及び膜形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、シミュレーション方法、シミュレーション装置プログラム及び膜形成方法に関する。
基板上に硬化性組成物を配置し、硬化性組成物を型と接触させ、硬化性組成物を硬化させることによって基板上に硬化性組成物の硬化物からなる膜を形成する膜形成技術がある。このような膜形成技術は、インプリント技術や平坦化技術に適用される。インプリント技術では、パターンを有する型を用いて、基板上の硬化性組成物と型のパターンとを接触させて硬化性組成物を硬化させることによって基板上の硬化性組成物に型のパターンが転写される。平坦化技術では、平坦面を有する型を用いて、基板上の硬化性組成物と平坦面とを接触させて硬化性組成物を硬化させることによって平坦な上面を有する膜が形成される。
基板上には、硬化性組成物が液滴の状態で配置され、その後、硬化性組成物の液滴に型が押し付けられる。これにより、基板上の硬化性組成物の液滴が広がって硬化性組成物の膜が形成される。この際、厚さが均一な硬化性組成物の膜を形成することや膜に気泡が残存しないことなどが重要であり、これを実現するために、硬化性組成物の液滴の配置や硬化性組成物への型の押し付けの方法及び条件などが調整される。このような調整を、装置を用いた試行錯誤によって実現するためには、膨大な時間と費用とを必要とする。そこで、このような調整を支援するシミュレータの開発が望まれている。
特許文献1には、パターン形成面に配置された複数の液滴の濡れ広がり及び合一(液滴の接合)を予測するためのシミュレーション方法が開示されている。かかるシミュレーション方法では、パターン形成面をモデル化した解析面が複数の解析セルに分割され、また、液滴は、解析面上のドロップサイトごとに配置される。特許文献1では、ドロップサイトは、m×nの格子状に分割した領域であると定義され、解析セルとは別個の概念であると説明されている。
通常、液滴の挙動を計算する場合、液滴の寸法(大きさ)よりも十分に小さい計算要素(解析セル)を定義する必要がある。しかしながら、このような小さい計算要素を定義しながら、例えば、1つのショット領域などの広い領域の全域にわたって液滴の挙動を計算することは、極めて現実性に乏しく、許容可能な時間内に計算結果を得ることができない可能性がある。
特許第5599356号公報
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、硬化性組成物の膜を形成する処理における硬化性組成物の挙動をより短時間で計測するために有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としてのシミュレーション方法は、第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と第2部材とを接触させ、前記第1部材と前記第2部材との間の空間に前記硬化性組成物の膜を形成する処理における前記硬化性組成物の挙動を予測するシミュレーション方法であって、前記硬化性組成物の複数の液滴のそれぞれについて、前記液滴の輪郭を、前記液滴の代表点、前記代表点から前記輪郭上の点に向かう方向、及び、前記代表点から前記輪郭上の点までの距離で定義し、前記硬化性組成物の複数の液滴のそれぞれについて、前記輪郭の内側の領域の面積を、前記第1部材と前記第2部材との間の距離の変化に応じて、前記液滴の体積及び前記第1部材と前記第2部材との間の距離から得られる前記液滴の面積に一致させるように前記代表点から前記輪郭上の点までの距離を求める、ことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、硬化性組成物の膜を形成する処理における硬化性組成物の挙動をより短時間で計測するために有利な技術を提供することができる。
本発明の実施形態における膜形成装置及びシミュレーション装置の構成を示す概略図である。 一般的な手法における計算格子を例示する図である。 本発明の一側面としてのシミュレーション方法を説明するためのフローチャートである。 硬化性組成物の液滴要素の概念を示す図である。 20個の角度で定義された硬化性組成物の液滴要素を示す図である。 一般的な手法における計算格子を例示する図である。 型の運動による液滴要素の面積の変化を模式的に示す図である。 液滴要素の広がりの一例を示す図である。 液滴要素の広がりの一例を示す図である。 隣接する液滴要素が接合しているかどうかを判定する処理を説明するための図である。 複数の液滴要素の接合によって気泡の閉じ込めが発生した状態を示す図である。 図1に示すシミュレーション装置によって硬化性組成物の液滴の挙動を計算した一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。更に、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態における膜形成装置IMP及びシミュレーション装置1の構成を示す概略図である。膜形成装置IMPは、基板Sの上に配置された硬化性組成物IMの複数の液滴と型Mとを接触させ、基板Sと型Mとの間の空間に硬化性組成物IMの膜を形成する処理を実行する。膜形成装置IMPは、例えば、インプリント装置として構成されてもよいし、平坦化装置として構成されてもよい。ここで、基板Sと型Mとは相互に入れ替え可能であり、型Mの上に配置された硬化性組成物IMの複数の液滴と基板Sとを接触させ、型Mと基板Sとの間の空間に硬化性組成物IMの膜が形成されてもよい。従って、包括的には、膜形成装置IMPは、第1部材の上に配置された硬化性組成物IMの複数の液滴と第2部材とを接触させ、第1部材と第2部材との間の空間に硬化性組成物IMの膜を形成する処理を実行する装置である。本実施形態では、第1部材を基板Sとし、第2部材を型Mとして説明するが、第1部材を型Mとし、第2部材を基板Sとしてもよい。この場合、以下の説明における基板Sと型Mとを相互に入れ替えればよい。
インプリント装置では、パターンを有する型Mを用いて、基板Sの上の硬化性組成物IMに型Mのパターンが転写される。インプリント装置では、パターンが設けられたパターン領域PRを有する型Mが用いられる。インプリント装置では、基板Sの上の硬化性組成物IMと型Mのパターン領域PRとを接触させ、基板Sのパターンを形成すべき領域と型Mとの間の空間に硬化性組成物IMを充填させ、その後、硬化性組成物IMを硬化させる。これにより、基板Sの上の硬化性組成物IMに型Mのパターン領域PRのパターンが転写される。インプリント装置では、例えば、基板Sの複数のショット領域のそれぞれに硬化性組成物IMの硬化物からなるパターンが形成される。
平坦化装置では、平坦面を有する型Mを用いて、基板Sの上の硬化性組成物IMと型Mの平坦面とを接触させ、硬化性組成物IMを硬化させることによって、平坦な上面を有する膜が形成される。平坦化装置では、基板Sの全域をカバーする寸法(大きさ)を有する型Mが用いられる場合、基板Sの全域に硬化性組成物IMの硬化物からなる膜が形成される。
硬化性組成物としては、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する材料が使用される。硬化用のエネルギーとしては、電磁波や熱などが用いられる。電磁波は、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される光、具体的には、赤外線、可視光線、紫外線などを含む。このように、硬化性組成物は、光の照射、或いは、加熱により硬化する組成物である。光の照射により硬化する光硬化性組成物は、少なくとも重合性化合物と光重合開始剤とを含有し、必要に応じて、非重合性化合物又は溶剤を更に含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。硬化性組成物の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下である。
基板の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂などが用いられる。必要に応じて、基板の表面に、基板とは別の材料からなる部材が設けられてもよい。基板は、例えば、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスを含む。
本明細書及び添付図面では、基板Sの表面に平行な方向をXY平面とするXYZ座標系で方向を示す。XYZ座標系におけるX軸、Y軸及びZ軸のそれぞれに平行な方向をX方向、Y方向及びZ方向とし、X軸周りの回転、Y軸周りの回転及びZ軸周りの回転のそれぞれをθX、θY及びθZとする。X軸、Y軸、Z軸に関する制御又は駆動は、それぞれ、X軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向に関する制御又は駆動を意味する。また、θX軸、θY軸、θZ軸に関する制御又は駆動は、それぞれ、X軸に平行な軸の周りの回転、Y軸に平行な軸の周りの回転、Z軸に平行な軸の周りの回転に関する制御又は駆動を意味する。また、位置は、X軸、Y軸及びZ軸の座標に基づいて特定される情報であり、姿勢は、θX軸、θY軸及びθZ軸の値で特定される情報である。位置決めは、位置及び/又は姿勢を制御することを意味する。
膜形成装置IMPは、基板Sを保持する基板保持部SHと、基板保持部SHを駆動することで基板Sを移動させる基板駆動機構SDと、基板駆動機構SDを支持するベースSBとを有する。また、膜形成装置IMPは、型Mを保持する型保持部MHと、型保持部MHを駆動することで型Mを移動させる型駆動機構MDとを有する。
基板駆動機構SD及び型駆動機構MDは、基板Sと型Mとの相対位置が調整されるように、基板S及び型Mの少なくとも一方を移動させる相対移動機構を構成する。かかる相対移動機構による基板Sと型Mとの相対位置の調整は、基板Sの上の硬化性組成物IMと型Mとの接触のための駆動、及び、基板Sの上の硬化した硬化性組成物IMからの型Mの分離のための駆動を含む。また、相対移動機構による基板Sと型Mとの相対位置の調整は、基板Sと型Mとの位置合わせを含む。基板駆動機構SDは、基板Sを複数の軸(例えば、X軸、Y軸及びθZ軸の3軸、好ましくは、X軸、Y軸、Z軸、θX軸、θY軸及びθZ軸の6軸)に関して駆動するように構成されている。型駆動機構MDは、型Mを複数の軸(例えば、Z軸、θX軸及びθY軸の3軸、好ましくは、X軸、Y軸、Z軸、θX軸、θY軸及びθZ軸の6軸)に関して駆動するように構成されている。
膜形成装置IMPは、基板Sと型Mとの間の空間に充填された硬化性組成物IMを硬化させるための硬化部CUを有する。硬化部CUは、例えば、型Mを介して硬化性組成物IMに硬化用のエネルギーを与えることによって、基板Sの上の硬化性組成物IMを硬化させる。
膜形成装置IMPは、型Mの裏面側(基板Sに対面する面の反対側)に空間SPを形成するための透過部材TRを有する。透過部材TRは、硬化部CUからの硬化用のエネルギーを透過させる材料で構成され、基板Sの上の硬化性組成物IMに対して硬化用のエネルギーを与えることを可能にする。
膜形成装置IMPは、空間SPの圧力を制御することによって、型MのZ軸方向への変形を制御する圧力制御部PCを有する。例えば、圧力制御部PCが空間SPの圧力を大気圧よりも高くすることによって、型Mは、基板Sに向けて凸形状に変形する。
膜形成装置IMPは、基板Sの上に硬化性組成物IMを配置、供給又は分配するためのディスペンサDSPを有する。但し、膜形成装置IMPには、他の装置によって硬化性組成物IMが配置された基板Sが供給(搬入)されてもよい。この場合、膜形成装置IMPは、ディスペンサDSPを有していなくてもよい。
膜形成装置IMPは、基板S(又は基板Sのショット領域)と型Mとの位置ずれ(位置合わせ誤差)を計測するためのアライメントスコープASを有していてもよい。
シミュレーション装置1は、膜形成装置IMPにおいて実行される処理における硬化性組成物IMの挙動を予測する計算を実行する。具体的には、シミュレーション装置1は、基板Sの上に配置された硬化性組成物IMの複数の液滴と型Mとを接触させ、基板Sと型Mとの間の空間に硬化性組成物IMの膜を形成する処理における硬化性組成物IMの挙動を予測する計算を実行する。
シミュレーション装置1は、例えば、汎用又は専用のコンピュータにシミュレーションプログラム21を組み込むことによって構成される。なお、シミュレーション装置1は、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのPLD(Programmable Logic Device)によって構成されてもよい。また、シミュレーション装置1は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって構成されてもよい。
シミュレーション装置1は、本実施形態では、プロセッサ10と、メモリ20と、ディスプレイ30と、入力デバイス40とを有するコンピュータにおいて、メモリ20にシミュレーションプログラム21を格納することによって構成される。メモリ20は、半導体メモリであってもよいし、ハードディスクなどのディスクであってもよいし、他の形態のメモリであってもよい。シミュレーションプログラム21は、コンピュータによって読み取り可能なメモリ媒体に格納されて、又は、電気通信回線などの通信設備を介してシミュレーション装置1に提供されてもよい。
図2は、一般的な手法において、基板Sと型Mとの間の空間における硬化性組成物IMの挙動をシミュレーションする際に定義される計算格子を例示する図である。一般的な手法において、計算格子は、計算のための最小単位である計算要素の集合体である。図2において、格子を構成するように配置された複数の微小な矩形の各々が計算要素である。基板Sの解析対象の領域、例えば、ショット領域に計算格子が定義される。一般的な手法では、硬化性組成物IMの液滴の挙動を解析するために、硬化性組成物IMの液滴の寸法よりも十分に小さい計算要素からなる計算格子が定義され、硬化性組成物IMの液滴の体積が各々の計算要素の体積に対して占める割合として表現される。例えば、半導体製造における標準的な画角である26mm×33mmの領域に、数十nm前後の膜厚となる硬化性組成物の液膜を、数pLの液滴を配置することで形成する場合を考える。この場合、数万滴の液滴を同時に取り扱うことになるため、このような微細な計算要素からなる計算格子を定義すると、計算量が膨大なものとなり、許容可能な時間内に計算結果が得られることは期待できない。
基板Sと型Mとの間の空間に最終的に形成される硬化性組成物IMの膜には、気泡(欠陥)が存在しないことが要求される。硬化性組成物IMにおける気泡の有無をシミュレーションするためには、硬化性組成物IMの液滴間に気泡が閉じ込められる際の液滴の挙動を正確に追跡する必要がある。ここで、一般的な手法では、図2に示すように、硬化性組成物IMの液滴の形状を計算要素に対する液滴の体積分率の分布として表現する。従って、隣接する液滴同士の接合を精度よく計算するためには、液滴の輪郭を十分に表現(解像)できるような非常に小さい計算要素を定義しなければならず、計算コストの増大を招いてしまう。このような計算を1つのショット領域の全域にわたって行うことを考えると、許容可能な時間内に計算結果が得られることは期待できない。
図3を参照して、シミュレーション装置1によって実行されるシミュレーション方法を説明する。かかるシミュレーション方法は、工程として、S001、S002、S003、S004、S005及びS006を含む。S001は、シミュレーションに必要な条件(シミュレーションの条件)を設定する工程である。S002は、S001で設定されたシミュレーション条件に基づいて、硬化性組成物IMの初期状態を設定する工程である。S001及びS002は、それらを併せた1つの工程、例えば、準備工程として理解されてもよい。S003は、型Mの運動を計算して、型Mの位置(基板Sと型Mとの間の距離)を更新(計算)する工程である。S004は、S003で更新された型Mの位置に基づいて、硬化性組成物IMの複数の液滴のそれぞれについて、型Mで押し広げられる液滴の挙動(液滴の流動)を計算する。S005は、S004で計算された液滴の挙動に基づいて、硬化性組成物IMの複数の液滴のうち隣接する液滴(液滴同士)が接合したかどうかを判定する工程である。S006は、計算(シミュレーション)における時刻が終了時刻に達したかどうかを判定する。計算における時刻が終了時刻に達していなければ、時刻を次の時刻に進めて、S003に移行する。一方、計算における時刻が終了時刻に達していれば、シミュレーション方法が終了する。シミュレーション装置1は、S001、S002、S003、S004、S005及びS006をそれぞれ実行するハードウェア要素の集合体として理解されてもよい。
以下、S001、S002、S003、S004、S005及びS006のそれぞれについて詳細に説明する。
S001では、シミュレーションに必要な条件として各種のパラメータが設定される。パラメータは、基板Sの上における硬化性組成物IMの液滴の配置、各液滴の体積、硬化性組成物IMの物性値、型Mの表面の凹凸(例えば、パターン領域PRのパターンの情報)に関する情報、基板Sの表面の凹凸に関する情報などを含む。また、パラメータは、型駆動部MDが型Mに与える力の時間プロファイル、圧力制御部PCが空間SP(型M)に与える圧力のプロファイルなどを含む。
S002では、硬化性組成物IMの複数の液滴のそれぞれの初期状態が設定される。かかる初期状態は、基板Sの上に配置された硬化性組成物IMの各液滴が濡れ広がった際の各液滴の輪郭(の形状)及び高さを含む。かかる初期状態は、硬化性組成物IMの物性値を用いて静的な釣り合い状態を仮定して算出することも可能である。また、硬化性組成物IMの物性値に加えて、硬化性組成物IMの液滴を基板Sの上に配置してからの経過時間などを入力とし、一般的な流体シミュレーションを実行することで、動的な濡れ広がり挙動から初期状態を算出することも可能である。
本実施形態におけるシミュレーション方法では、硬化性組成物IMの各液滴は、図4に示すように、液滴要素DRPとしてモデル化される。図4は、硬化性組成物IMの液滴要素DRPの概念を示す図である。図4を参照するに、計算領域内のi番目の液滴要素をDRPと表記し、以後、下付き添え字iは、液滴要素DRPの番号を表すものとする。
まず、硬化性組成物IMの液滴要素の内部に代表点が設定される。かかる代表点の座標をCi(x0,y0)とする。硬化性組成物IMの液滴要素の代表点は、液滴の重心としてもよいし、液滴の重心とは異なる点(位置)としてもよいが、液滴の輪郭の内側に設定する必要がある。また、硬化性組成物IMの液滴要素の代表点を通る直線で規定される基準線が設定される。そして、硬化性組成物IMの液滴要素の代表点から見て、角度θ(代表点と液滴の輪郭上の点とを結ぶ線と基準線とのなす角)の位置にある液滴要素の輪郭上(外周上)の点までの距離を半径r(θ)と表現する。半径r(θ)は、角度θごとに異なる値となる。ここで、液滴要素の輪郭上の各点が隣接する液滴要素に接合しているかどうかを示す情報を併せて保持する。隣接する液滴要素に接合した輪郭上の点は、その時点で位置が固定される。換言すれば、硬化性組成物IMの複数の液滴のうち隣接する液滴と接合した液滴について、かかる液滴の接合した部分に対応する、代表点から輪郭上の点までの距離、即ち、半径r(θ)を固定する。半径r(θ)が固定された角度θの領域を、図4に太線で示すように、固定領域FIXとする。一方、半径r(θ)が固定されていない角度θの領域を、図4に実線で示すように、自由領域FREとする。硬化性組成物IMの液滴の初期状態において、全ての角度θは自由領域に属する。
実際のプログラムとして本実施形態のシミュレーション方法を実装する場合には、角度θを有限個に分割して取り扱う(即ち、液滴の輪郭を定義するために、液滴の輪郭上に有限個の点が設定される)ことが考えられる。図5は、20個の角度θ(k=1~20)で定義(分割)された硬化性組成物IMの液滴要素を示す図である。この際、角度θは、360度を等分割して設定してもよいし、任意の角度を設定してもよい。有限個の角度で表される液滴要素の輪郭上の隣接する点同士の間の輪郭を求める際には、任意の補間を適用することができる。例えば、隣接する輪郭上の点を線で結んでもよいし、より高次の補間を適用することもできる。
このように、本実施形態では、硬化性組成物IMの液滴要素の輪郭上の有限個の点の間の輪郭(形状)も精度よく表現することが可能である。一方、計算格子を定義する一般的な手法(従来技術)において、液滴要素の輪郭の表現精度を本実施形態と同等にするためには、図6に示すように、非常に多くの計算要素が必要となる。具体的には、図5に示す液滴要素を計算格子上で表現することを考えると、少なくとも24個×22個(=528個)の計算要素が必要となり、計算要素と同数の情報を格納する必要があることがわかる。それに対して、本実施形態では、硬化性組成物IMの液滴要素を20個の情報で表現することができる。実際には、硬化性組成物IMの複数の液滴を同時に扱う必要があるため、本実施形態と一般的な手法との差が更に増大する。本実施形態では、液滴の数に比例する情報量を扱うだけでよいが、一般的な手法では、液滴と液滴との間の領域にも計算要素を設定する必要があるため、更に多くの計算格子が必要となり、計算時間の増大を招いてしまう。このように、本実施形態は、計算格子を定義する一般的な手法と比較して、著しく少ない計算コストで、硬化性組成物IMの液滴の輪郭を表現することが可能である。
S003では、型Mの運動が計算され、型Mの位置が更新される。型Mの運動は、硬化性組成物IMの液滴や液滴同士が接合した液膜が押しつぶされる際に発生する力、気体の流動に起因する力、型Mに印加する荷重、型Mの弾性変形の影響などを考慮した力学計算によって計算される。また、予め求めた計算における各時刻に対応する型Mの位置を用いて、現在の時刻に対応する型Mの位置を更新してもよい。
計算格子を定義する一般的な手法において、基板Sの上に配置された硬化性組成物IMの液滴の広がりを計算するためには、液滴の流動に関する方程式を解く必要がある。このような硬化性組成物IMの液滴の流動に関する方程式は、一般に、全計算要素に対する連立方程式となる。従って、硬化性組成物IMの液滴の接合を精度よく判定可能な計算要素(サイズ)を用いた場合、計算コストが膨大になるため、現実的な時間の範囲内で計算結果を得ることが期待できない。
そこで、本実施形態では、一般的な手法とは異なり、硬化性組成物IMの液滴の流動に関する方程式(連立方程式)を解かずに、液滴の挙動を計算する手法を提案し、計算コストの大幅な削減及び計算精度の両立を図っている。
S004では、型Mで押し広げられる液滴要素DRPの挙動が計算される。S004は、液滴要素DRPが型Mと接触しているかどうかを判定する工程を含む。S002で得られた液滴要素DRPの高さhdrp,iと、液滴要素DRPの代表点(x0,y0)における型Mと基板Sとの間の距離hとを比較し、以下の式(1)を満たす場合には、液滴要素DRPが型Mと接触したと判定する。
Figure 0007393304000001
一方、式(1)を満たさない場合、計算における現在の時刻において、液滴要素DRPは、型Mと接触していないと判定する。この場合、液滴要素DRPの挙動の計算は行われない。
型Mと接触したと判定された液滴要素DRPについて、型Mの運動によって押し広げられる挙動を計算する。この過程において、硬化性組成物IMの液滴の体積は保存(維持)される。従って、液滴要素DRPの体積Vと、現在の時刻における液滴要素位置における距離hとを用いて、現在の時刻における液滴要素DRPの面積Snewは、以下の式(2)で表すことができる。
Figure 0007393304000002
1つ前の時刻における液滴要素DRPの面積をSoldとすると、1つ前の時刻から現在の時刻にいたる間の型Mの運動によって、液滴要素DRPの面積がΔSだけ変化することになる。従って、液滴要素DRPの面積の変化ΔSは、以下の式(3)で表される。図7は、型Mの運動による液滴要素DRPの面積の変化ΔSを模式的に示す図である。
Figure 0007393304000003
一方、液滴要素の面積Sは、以下の式(4)に示すように、半径r(θ)と関連づけることができる。
Figure 0007393304000004
本実施形態のシミュレーション方法では、液滴要素の広がりは、半径r(θ)の増減によって表現される。隣接する液滴要素と接合した領域(部分)、即ち、固定領域FIXに含まれる角度方向に対しては、図8に示すように、液滴要素と隣接する液滴要素とが互いに広がろうとする(液滴要素がぶつかり合う)。この場合、液滴要素の広がりと隣接する液滴要素の広がりとが打ち消され、上述した角度方向には、それ以上広がらないとみなせる。従って、液滴要素の面積の変化ΔSは、隣接する液滴と接合していない自由領域FREに含まれる角度方向に広がることで現れる。
また、液滴要素の内部は型Mで一様に押しつぶされていることから、液滴要素は、自由領域FREに属する角度方向に一様な大きさで広がるとみなすことができる。従って、1つ前の時刻からの液滴要素の面積の変化ΔSは、以下の式(5)で表すことができる。
Figure 0007393304000005
式(5)において、Δrは、半径r(θ)の変化(増分)であり、自由領域FREに属する角度に対して共通の値である。
但し、基板Sに凹凸構造が存在する場合や型Mに微細パターンが形成されている場合には、基板Sの上に配置された硬化性組成物IMの液滴(液滴要素)は、図9に示すように、異方的に広がることがわかっている。このような場合には、異方性を表す重みづけ関数f(θ)を導入し、液滴要素の面積の変化ΔSを、以下の式(6)で表せばよい。
Figure 0007393304000006
重みづけ関数f(θ)は、角度θと、型Mに形成された微細パターンなどによって生じる特徴方向(例えば、微細パターンの方向)とに依存して計算される。なお、基板Sの上に配置された硬化性組成物IMの液滴(液滴要素)が等方的に広がる場合には、重みづけ関数f(θ)は、以下の式(7)を満たす。
Figure 0007393304000007
半径r(θ)の変化Δrは、以下の式(8)で求めることができる。
Figure 0007393304000008
このようにして求めた半径r(θ)の変化Δrを用いれば、現在の時刻における半径rnew(θ)は、1つ前の時刻における半径rold(θ)を用いて、以下の式(9)で表すことができる。
Figure 0007393304000009
このように、硬化性組成物IMの複数の液滴のそれぞれについて、型Mと基板Sとの間の距離の変化に応じて、液滴の体積及び型Mと基板Sとの間の距離から得られる液滴の面積に一致するように、液滴の代表点から輪郭上の点までの距離を求める。従って、本実施形態のシミュレーション方法によれば、硬化性組成物IMの液滴の流動に関する方程式を解くことなく、液滴の挙動を表現(計算)することができる。
S005では、隣接する液滴要素が接合したかどうかが判定される。S004において、液滴要素の輪郭を計算した結果、自由領域FREに属する角度θの輪郭上の点が、隣接する液滴要素の内部(輪郭の内側)に入ることが発生する。この場合、かかる角度θにおける半径r(θ)が固定される(即ち、液滴の接合した部分に対応する、代表点から輪郭上の点までの距離を固定する)。換言すれば、かかる角度θは、固定領域FIXに含まれるようになり、それ以降の時刻において、かかる角度θの方向には、硬化性組成物IMの液滴要素の広がり(流動)は発生しない。S005では、隣接する液滴要素の全ての組について、上述したように、液滴同士が接合したかどうかを判定する。
図10を参照して、隣接する液滴要素が接合しているかどうか、即ち、液滴の輪郭上の点が隣接する液滴の輪郭の内側に位置しているかどうかを判定する処理について説明する。まず、液滴要素DRP(第1液滴)に着目し、液滴要素DRPの自由領域FREに属する角度方向の輪郭上の点Pを考える。液滴要素DRPに隣接する液滴要素を液滴要素DRP(第2液滴)とし、点Pと液滴要素DRPの代表点C(中心)とを結ぶ線分PCの長さを求める。また、線分PCと液滴要素DRPの基準線とのなす角(角度)θを求め、角度θにおける液滴要素DRPの半径QCの長さを求める。そして、半径QCの長さと線分PCの長さとを比較して、半径QCの長さが線分PCの長さよりも長い場合に、液滴要素DRPの輪郭上の点Pが隣接する液滴要素DRPの輪郭の内側に位置している、即ち、接合していると判定する。一方、半径QCの長さが線分PCの長さよりも短い場合には、液滴要素DRPの輪郭上の点Pが隣接する液滴要素DRPの輪郭の内側に位置していない、即ち、接合していないと判定する。なお、図10では、液滴要素DRPの輪郭上の点Pが隣接する液滴要素DRPの内部に大きく貫入しているように図示しているが、これは、本実施形態の特徴を強調して表現したものである。実際の計算においては、時刻の間隔を十分に細かくすることで、液滴要素DRPの輪郭上の点Pが隣接する液滴要素DRPの内部に貫入する貫入量を無視可能な大きさにすることができる。
隣接する液滴要素の間において、固定領域FIXの一部を共有する場合、両者は接合しているとみなすことができる。複数の液滴要素が接合していくと、図11に示すように、液滴要素の間に囲まれた領域に気泡が閉じ込められ、気泡領域が形成される。図11は、複数の液滴要素の接合によって気泡の閉じ込めが発生した状態を示す図である。このように、本実施形態のシミュレーション方法によれば、気泡が閉じ込められるタイミングを精度よく捉えることができる。また、液滴要素の間に囲まれた領域に閉じ込められた気泡の体積を簡便に算出することが可能である。具体的には、図11に示すように、三角形C1C2C3の面積から、斜線で示す液滴要素の面積を差し引くことで、気泡領域の面積を算出することができる。また、気泡が閉じ込められた時刻における型Mと基板Sとの間の距離を、気泡領域の面積にかけることによって、液滴要素の間に囲まれた領域に閉じ込められた気泡の体積を算出することができる。
図12は、本実施形態のシミュレーション方法を実装したシミュレーション装置1によって硬化性組成物IMの液滴の挙動(広がり)を計算した一例を示す図である。型Mと基板Sとの間の距離は、図12の中心ほど近く、図12の中心から離れるほど遠くなっている。図12を参照するに、基板Sの上の硬化性組成物IMの液滴の配置に応じて、複雑な液滴同士の接合の様子などが表現できていることがわかる。
S003、S004及びS005を含む計算工程は、予め設定された複数の時刻について実行される。複数の時刻は、例えば、型Mが初期位置から降下を開始する時刻から、複数の液滴と接触し、複数の液滴がつぶされながら広がり、複数の液滴が相互に結合し、最終的に1つの膜を形成し、硬化性組成物の硬化がなされるべき時刻までの期間内で任意に設定される。複数の時刻は、典型的には、一定の時間間隔で設定される。
S006では、計算における時刻が終了時刻に達したかどうかが判定される。上述したように、計算における時刻が終了時刻に達していなければ、時刻を次の時刻に進めてS003に移行し、計算における時刻が終了時刻に達していれば、シミュレーション方法が終了する。一例において、S006では、現在の時刻が指定された時間刻み分だけ進められて、新たな時刻とされる。そして、新たな時刻が終了時刻に達した場合、計算が完了したと判定される。
S003からS005の順番は入れ替えてもよい。例えば、S004、S005、S003の順番で実施する場合、硬化性組成物IMの液滴の挙動の計算に用いる型Mの位置を、1つ前の時刻に対応する型Mの位置とすることによって、同様に処理することができる。
上述したように、本実施形態によれば、基板Sの上に配置された硬化性組成物IMの各液滴が型Mによって押し広げられ、互いに接合していく挙動を、非常に少ない計算コストで実現可能である。また、硬化性組成物IMの液滴同士の接合の過程において、液滴の間に閉じ込められる気泡の体積についても精度よく算出することができる。
なお、本実施形態においては、外周上の点を、代表点を通る基準線と代表点と外周上の点とを結ぶ線とのなす角、及び、代表点と外周上の点とを結ぶ線の長さで表現したが、これに限定されるものではない。例えば、上述した角度の代わりに計算空間のx軸やy軸、任意の基準線とのなす角を用いてもよい。また、上述した角度と長さを用いた表現の代わりに代表点から外周上に向かう、或いは、その逆向きのベクトル表現を用いたり、代表点と外周上の点の座標セットを用いたりしてもよい。このように、代表点から外周上の点までの向きと距離がわかる他の方法で表現してもよい。
本発明は、上述の実施形態の1つ以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1つ以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
1:シミュレーション装置 10:プロセッサ 20:メモリ 21:シミュレーションプログラム 30:ディスプレイ 40:入力デバイス

Claims (14)

  1. 第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と第2部材とを接触させ、前記第1部材と前記第2部材との間の空間に前記硬化性組成物の膜を形成する処理における前記硬化性組成物の挙動を予測するシミュレーション方法であって、
    前記硬化性組成物の複数の液滴のそれぞれについて、前記液滴の輪郭を、前記液滴の代表点、前記代表点から前記輪郭上の点に向かう方向、及び、前記代表点から前記輪郭上の点までの距離で定義し、
    前記硬化性組成物の複数の液滴のそれぞれについて、前記輪郭の内側の領域の面積を、前記第1部材と前記第2部材との間の距離の変化に応じて、前記液滴の体積及び前記第1部材と前記第2部材との間の距離から得られる前記液滴の面積に一致させるように前記代表点から前記輪郭上の点までの距離を求める、
    ことを特徴とするシミュレーション方法。
  2. 第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と第2部材とを接触させ、前記第1部材と前記第2部材との間の空間に前記硬化性組成物の膜を形成する処理における前記硬化性組成物の挙動を予測するシミュレーション方法であって、
    前記処理を行う条件に対応する、前記複数の液滴の配置情報、及び、各液滴の体積の情報を少なくとも含むシミュレーション情報を取得する第1工程と、
    前記第1部材と前記第2部材との間の距離を取得する第2工程と、
    前記硬化性組成物の複数の液滴のそれぞれについて、前記第1工程で取得された前記シミュレーション情報と、前記第2工程で取得された前記第1部材と前記第2部材との間の距離とに基づいて、前記液滴の代表点から前記液滴の輪郭上に定義された複数の点のそれぞれまでの距離を求める第3工程と、
    を有することを特徴とするシミュレーション方法。
  3. 前記第3工程は、前記処理における前記第1部材の上に配置された前記硬化性組成物の液滴を前記第2部材に接触させるタイミングから前記硬化性組成物を硬化させるまでのタイミングまでの期間内の所定のタイミングにおける、前記液滴の代表点から前記輪郭上の前記複数の点のそれぞれまでの距離を求めることを特徴とする請求項2に記載のシミュレーション方法。
  4. 前記第1部材の上の硬化性組成物の複数の液滴のそれぞれについて、前記液滴の輪郭上の前記複数の点を、前記液滴の代表点の位置座標と、前記代表点を中心として伸びる複数の方向とに基づいて定義する工程を更に有することを特徴とする請求項2又は3に記載のシミュレーション方法。
  5. 前記第1部材と前記第2部材との間の距離の変化に応じて、前記硬化性組成物の複数の液滴のうち隣接する液滴が接合したかどうかを、前記液滴の代表点の位置座標と、前記代表点から前記輪郭上の点までの距離とに基づいて判定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  6. 前記隣接する液滴のうちの第1液滴の輪郭上の点が前記隣接する液滴のうちの第2液滴の輪郭の内側に位置しているかを判定し、
    前記第1液滴の輪郭上の点が前記第2液滴の輪郭の内側に位置している場合には、前記第1液滴と前記第2液滴とが接合したと判定し、
    前記第1液滴の輪郭上の点が前記第2液滴の輪郭の内側に位置していない場合には、前記第1液滴と前記第2液滴とが接合していないと判定する、
    ことを特徴とする請求項に記載のシミュレーション方法。
  7. 前記硬化性組成物の複数の液滴のうち隣接する液滴と接合した液滴について、当該液滴の接合した部分に対応する、前記代表点から前記輪郭上の点までの距離を固定する、
    ことを特徴とする請求項又はに記載のシミュレーション方法。
  8. 前記液滴の輪郭を定義するために設定される前記液滴の輪郭上の有限個の点を除く前記液滴の輪郭上の点を、前記代表点から前記輪郭上の前記有限個の点までの距離を用いて補間する、
    ことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  9. 前記液滴の輪郭を定義するために設定される前記液滴の輪郭上の有限個の点を除く前記液滴の輪郭上の点を、前記有限個の点を線でつなぐことで求める、
    ことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  10. 前記液滴の輪郭を定義するために設定される前記液滴の輪郭上の有限個の点は、前記第1部材と前記第2部材との間の距離の変化に応じて、隣接する液滴に接合するまで一定の方向に移動する、
    ことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  11. 前記代表点は、当該代表点に対応する液滴の内部に含まれる、
    ことを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
  12. 第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と第2部材とを接触させ、前記第1部材と前記第2部材との間の空間に前記硬化性組成物の膜を形成する処理における前記硬化性組成物の挙動を予測するシミュレーション装置であって、
    前記硬化性組成物の複数の液滴のそれぞれについて、前記液滴の輪郭を、前記液滴の代表点、前記代表点から前記輪郭上の点に向かう方向、及び、前記代表点から前記輪郭上の点までの距離で定義し、
    前記硬化性組成物の複数の液滴のそれぞれについて、前記輪郭の内側の領域の面積を、前記第1部材と前記第2部材との間の距離の変化に応じて、前記液滴の体積及び前記第1部材と前記第2部材との間の距離から得られる前記液滴の面積に一致させるように前記代表点から前記輪郭上の点までの距離を求める、
    ことを特徴とするシミュレーション装置。
  13. 請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載のシミュレーション方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  14. 第1部材の上に配置された硬化性組成物の複数の液滴と第2部材とを接触させ、前記第1部材と前記第2部材との間の空間に前記硬化性組成物の膜を形成する膜形成方法であって、
    請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載のシミュレーション方法で予測される硬化性組成物の挙動に基づいて、前記硬化性組成物の膜の形成条件を決定する工程と、
    前記決定された前記形成条件に基づいて、前記硬化性組成物の膜を形成する工程と、
    を有することを特徴とする膜形成方法。
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