JP7392230B2 - 2液型ポリウレタン組成物、反応射出成形体及び反応射出成形方法 - Google Patents

2液型ポリウレタン組成物、反応射出成形体及び反応射出成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリオール、2液型ポリウレタン組成物、反応射出成形体及び反応射出成形方法に関する。
反応射出成形は、2液又はそれ以上からなる低分子量、低粘度の配合組成物を金型内に混合噴射し、重合反応及び発泡させて成形することを特徴とする、合成樹脂成形法の一つである。反応射出成形は、大型で複雑な部品を容易に製造できるため、自動車用のウレタン・バンパー等の成形に用いられる。
特許文献1には、水酸基及び/又はアミノ基を末端に有するポリエーテル及び/又は水酸基を末端に有するポリエステル、鎖延長剤、ポリイソシアネート並びにフィラーを含む組成物を反応射出成形することにより、イソシアネート系強化反応射出成形体を製造する方法が記載されている。
特開平1-253414号公報
しかし、特許文献1に記載された反応射出成形体の製造方法は、成形体の硬化速度が遅いため、生産性を向上させる余地があった。また、成形後、成形体にまだ熱が残る状態で使用した型から成形体を外した場合、成形体が変形するという問題があった。効率よく成形体を生産するためには、このような変形を抑制すること、すなわち、成形体の耐熱性の向上が求められている。
本発明は、反応射出成形体の生産性を向上できる、ポリオール、2液型ポリウレタン組成物、反応射出成形体及び反応射出成形方法の提供を課題とする。
[1] ポリオールを含む第1の液状組成物と、イソシアネート化合物を含む第2の液状組成物と、を含む、ポリウレタンエラストマーの反応射出成形体製造用に使用される2液型ポリウレタン組成物であって、前記ポリオールは、不飽和度が0.010meq/g以下であり、数平均分子量が10000以下であり、分子量分布が1.040未満であるポリオールであ、分子鎖中にオキシエチレン基とオキシプロピレン基とがランダムに配列した構造を有する又は分子鎖の末端部分のみにオキシエチレン基を有するポリオールである、2液型ポリウレタン組成物
[2] 前記ポリオールは、25℃における粘度が2000mPa・s以下である、[1]に記載の2液型ポリウレタン組成物
[3] 前記ポリオールは、ポリエーテルポリオールである、[1]又は[2]に記載の2液型ポリウレタン組成物
] 前記第1の液状組成物が、さらに、鎖伸長剤及び触媒を含む、[~[3]のいずれかに記載の2液型ポリウレタン組成物。
] 前記第1の液状組成物が、さらに、内添離型剤を含む、[のいずれかに記載の2液型ポリウレタン組成物。
] 前記第1の液状組成物が、さらに、フィラーを含む、[]~[]のいずれか1つに記載の2液型ポリウレタン組成物。
] 前記フィラーが、ガラスファイバー、ガラスバブル(ガラス微小中空球)、ガラスビーズ、ガラスフレーク、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、ジルコニア粒子、酸化インジウムスズ粒子、硫酸バリウム粒子、炭酸カルシウム粒子及びケイ酸カルシウム粒子からなる群から選択される少なくとも1種である、[]に記載の2液型ポリウレタン組成物。
] []~[]のいずれか1つに記載の2液型ポリウレタン組成物を、型内で硬化させてなる反応射出成形体。
[9] 25mm×175mm×3mmの前記反応射出成形体を、150mmオーバーハングした状態で、120℃で1時間放置し、室温で30分冷却後、垂れた距離であるヒートサグが10mm未満である、[8]に記載の反応射出成形体。
10] []~[]のいずれか1つに記載の2液型ポリウレタン組成物に含まれる第1の液状組成物と第2の液状組成物とを混合し、得られた混合物を閉じた金型に導入し、前記混合物を硬化させ、生成した反応射出成形体を金型から除去する、反応射出成型方法。
本発明によれば、反応射出成形体の生産性を向上できる、ポリオール、2液型ポリウレタン組成物、反応射出成形体及び反応射出成形方法を提供できる。
ポリオールの数平均分子量(Mn)、質量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)は、ポリスチレン重合体をリファレンスとして用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって求めた、所謂ポリスチレン換算分子量である。
ポリオールの不飽和度は、JIS K 1557-3:2007に準拠して測定した値である。
水酸基価は、JIS K 1557-1:2007に準拠して測定した値である。水酸基換算分子量は、該水酸基価から求められる分子量である。
液体の25℃における粘度は、JIS Z 8803:2011に準拠して25℃で測定した粘度である。
[ポリオール]
本発明のポリオールは、不飽和度が0.010meq/g以下であり、数平均分子量(Mn)が10000以下であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.040未満であり、分子鎖中にオキシエチレン基とオキシプロピレン基とがランダムに配列した構造を有するか、又は分子鎖の末端部分のみにオキシエチレン基を有することを特徴とする。
本発明のポリオールが分子鎖の末端部分のみにオキシエチレン基を有する場合において、オキシエチレン基は、2個以上が連続していることが好ましい。
上記不飽和度は、0.010meq/g以下であり、0.009meq/g以下が好ましく、0.008meq/g以下がより好ましく、0.007meq/g以下がさらに好ましい。上記不飽和度は、通常、0.001meq/g以上である。
上記不飽和度が0.010meq/g以下であると、反応射出成形体の硬化時間をより短縮できる。
上記数平均分子量(Mn)は、10000以下であり、9000以下が好ましく、8500以下がより好ましく、7500以下がさらに好ましい。上記Mnは、通常、1000以上である。
上記Mnが10000以下であると、ポリオールをより低粘度化でき、反応射出成形に用いる2液型ポリウレタン組成物の取扱い性がより良好となる。また、金型汚れが抑制されやすく、金型を外す際にかかる力がより小さくなり、より複雑な形状の反応射出成形体が得られる。
上記分子量分布(Mw/Mn)は、1.040未満であり、1.039以下が好ましく、1.037以下がより好ましく、1.035以下がさらに好ましい。
上記分子量分布(Mw/Mn)が1.040未満であると、ポリオールをより低粘度化でき、反応射出成形に用いる2液型ポリウレタン組成物の取扱い性がより良好となる。また、より複雑な形状の反応射出成形体が得られる。
本発明のポリオールの25℃における粘度は、2000mPa・s以下が好ましく、1800mPa・s以下がより好ましく、1600mPa・s以下がさらに好ましい。25℃における粘度は、通常、500mPa・s以上である。
上記25℃における粘度が2000mPa・s以下であると、ポリオールの粘度が充分に低く、反応射出成形に用いる2液型ポリウレタン組成物の取扱い性がより良好となる。また、より複雑な形状の反応射出成形体が得られる。
本発明のポリオールの平均水酸基数は、2.0~8.0が好ましく、2.3~6.5がより好ましく、2.5~4.5がさらに好ましい。
上記平均水酸基数が2.0~8.0であると、成形体の伸びと伸び強度の様な、相反する力学物性を両立できる。
本発明のポリオールの水酸基価は、5~45mgKOH/gが好ましく、10~35mgKOH/gがより好ましく、15~25mgKOH/gがさらに好ましい。
上記水酸基価が5~45mgKOH/gであると、成形時に重要な金型内の流動性と、成形体の外観品質とを両立できる。
本発明のポリオールのオキシエチレン基の含有量は、本発明のポリオールの全質量に対して5質量%以上が好ましい。上記オキシエチレン基の含有量が高いほど、本発明のポリオールの親水性が高くなる。
本発明のポリオールのオキシエチレン基の含有量は、本発明のポリオールの全質量に対して35質量%以下が好ましい。自動車用バンパー外皮等の屋外で使用される成形体の場合、吸水寸法安定性の点から、オキシエチレン基の含有量は、あまり高くないことが好ましい。
なお、本発明のポリオールを用いて得られるポリウレタンエラストマーからなる成形体の親水性が問題とならない場合には、本発明のポリオールのオキシエチレン基の含有量もまた、問題とならない。
本発明のポリオールは、ポリエーテルポリオール又はポリエステルエーテルポリオールが好ましく、ポリエーテルポリオールがより好ましい。
[ポリオールの製造方法]
本発明のポリオールの製造方法は、複合金属シアン化物錯体触媒(本明明細書において「DMC触媒」という場合がある。)の存在下で、複数の水酸基を有する開始剤に、環状エーテル等の環状モノマーを重合させて中間ポリオールを製造する工程(初期工程)を有する。
本発明のポリオールが、分子鎖の末端部分のみにオキシエチレン基を有する場合、本発明のポリオールの製造方法は、さらに、得られた中間ポリオールに、重合触媒としてアルカリ金属の水酸化物を用いて、所定量のエチレンオキシドを開環付加重合させる工程(重合工程)を有する。
中間ポリオールを製造する際に、DMC触媒を用いることにより、副生成物である不飽和結合を有するモノオールの生成を抑え、得られるポリオールの不飽和度を低くできる。得られるポリオールの不飽和度を低くするためには、従来から使用されてきたアルカリ触媒(例えば、水酸化カリウム)よりも金属イオンの半径が大きい水酸化セシウムを用いる方法が知られているが、この方法では、不飽和度の低下が不十分であった。
<DMC触媒>
本発明のポリオールの製造方法におけるDMC触媒は、公知のものを用いることができる。具体的には、下記式(1)で表される複合金属シアン化物錯体を、本発明のポリオールの製造方法において用いることができる。
[M (CN)e(M )h(HO)i(L)・・・(1)
式(1)中、M~Mは金属原子を、Xはハロゲン原子を、Lは有機配位子を、a、b、c、d、e、f、g、h、iは金属の原子価又は有機配位子の配位数等により変わり得る数を、それぞれ表す。
及びMは、それぞれ独立に、Zn(II)、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Ni(II)、Mo(IV)、Mo(VI)、Al(III)、V(V)、Sr(II)、W(IV)、W(VI)、Mn(II)、Cr(III)、Cu(II)、Sn(II)及びPb(III)からなる群から選択される少なくとも1種の金属原子が好ましく、Zn(II)又はFe(II)がより好ましい。なお、金属の原子記号に続く括弧内のローマ数字は原子価を表す(以下、同様)。1分子中のM及びMは、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよいが、互いに同じであることが好ましい。
は、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)及びV(V)からなる群から選択される少なくとも1種の金属原子が好ましく、Co(II)又はFe(III)がより好ましい。1分子中に複数のMが含まれるときは、それぞれのMは、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよいが、互いに同じであることが好ましい。
Xは、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子からなる群から選択される少なくとも1種のハロゲン原子が好ましく、塩素原子又は臭素原子がより好ましい。1分子中に複数のXが含まれるときは、それぞれのXは、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよいが、互いに同じであることが好ましい。
Lは、アルコール、エーテル、ケトン、エステル、アミン及びアミドからなる群から選択される少なくとも1種の有機配位子が好ましく、アルコールがより好ましい。
上記有機配位子は、水溶性の有機配位子が好ましく、具体例として、t-ブチルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t-ペンチルアルコール、イソペンチルアルコール、N,N-ジメチルアセトアミド、エチレングリコールジメチルエーテル(グライムともいう。)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライムともいう。)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグライムともいう。)、エチレングリコールモノ-t-ブチルエーテル、イソプロピルアルコール及びジオキサンが挙げられる。ジオキサンとしては、1,4-ジオキサンでも、1,3-ジオキサンでもよいが、1,4-ジオキサンが好ましい。
これらの有機配位子の中でも、t-ブチルアルコール、t-ペンチルアルコール及びエチレングリコールモノ-t-ブチルエーテルからなる群から選択される1種、又はt-ブチルアルコールとエチレングリコールモノ-t-ブチルエーテルとの組合せが好ましい。このような有機配位子を用いた場合には、特に高い重合活性が得られ、得られるポリオールの分子量分布(Mw/Mn)をより狭くできる。
上記DMC触媒として、特に触媒活性の点で、有機配位子Lがt-ブチルアルコールであるもの、又はエチレングリコールモノ-t-ブチルエーテルであるものが好ましい。
式(1)において、M及びMが互いに同一で、Zn(II)又はFe(II)であり、MがCo(III)又はFe(III)であり、Xがハロゲン原子であり、Lがt-ブチルアルコール又はエチレングリコールモノ-t-ブチルエーテルであるものが好ましく、M及びMがいずれもZn(II)であり、MがCo(III)であり、Xがハロゲン原子であり、Lがt-ブチルアルコールであるものがより好ましい。
上記DMC触媒の製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法を適宜用いることができる。例えば、(i)ハロゲン化金属塩と、シアノメタレート酸及びアルカリ金属シアノメタレートの一方又は両方と、を水溶液中で反応させて得られる反応生成物に有機配位子を配位させ、次いで、生成した固体成分を分離し、分離した固体成分をさらに有機配位子水溶液で洗浄する方法、又は(ii)有機配位子水溶液中でハロゲン化金属塩と、シアノメタレート酸及びアルカリ金属シアノメタレートの一方又は両方と、を反応させ、得られる反応生成物(固体成分)を分離し、その分離した固体成分をさらに有機配位子水溶液で洗浄する方法によって得られるケーキ(固体成分)をろ過分離し、さらに乾燥させる方法が挙げられる。
上記DMC触媒を製造する際に用いるアルカリ金属シアノメタレートのシアノメタレートを構成する金属は、式(1)のMに相当する。
上記シアノメタレート酸又は上記アルカリ金属シアノメタレートとしては、H[Co(CN)]、Na[Co(CN)]及びK[Co(CN)]からなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、Na[Co(CN)]又はK[Co(CN)]がより好ましい。
<開始剤>
開始剤は、1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物である。開始剤が2個以上の水酸基を有すると、ポリエーテルポリオール、ポリエステルエーテルポリオール、ポリエーテルポリカーボネートポリオール等の水酸基を2個以上有するポリオールが得られる。
開始剤の水酸基数は2~8が好ましく、3~6がより好ましい。
開始剤の水酸基数が8以下であると、得られるポリオールの分子量分布をより狭くできる。
また、水酸基数が2~8の開始剤を使用することにより、得られるポリオールの水酸基数を2~8とすることができる。
2種以上の開始剤を併用する場合は、開始剤の平均水酸基数は、2~8が好ましく、3~6がより好ましい。
開始剤の数平均分子量(Mn)は、30~4000が好ましく、300~3000がより好ましく、600~3000がさらに好ましい。
数平均分子量(Mn)が30以上の開始剤を用いることにより、DMC触媒存在下における上記重合反応又は共重合反応が開始するまでの時間を短くできる。
数平均分子量(Mn)が4000以下の開始剤を用いると、開始剤の粘度が高すぎず、上記重合反応又は共重合反応が均一になりやすい。
なお、開始剤としての低分子アルコール等、同じ分子量の分子のみから構成されている場合は、化学式から求められる分子量を数平均分子量(Mn)とみなす。
開始剤の数平均分子量(Mn)は、それを使用して得られるポリオールの数平均分子量(Mn)よりも低い。開始剤の数平均分子量とそれを使用して得られるポリオールの数平均分子量との差(即ち、環状モノマーが開環した単位の量)は、500以上が好ましく、1000以上がより好ましい。
開始剤の水酸基価は、6300mgKOH/g以下が好ましく、560mgKOH/g以下がより好ましく、280mgKOH/g以下がさらに好ましい。さらに、開始剤の水酸基価は、目的とするポリオールの水酸基価よりも30mgKOH/g以上高いことが好ましく、40mgKOH/g以上高いことがより好ましい。
開始剤としては、例えば、2価アルコール、3価以上の多価アルコール、糖類及びその誘導体、並びにフェノール類が挙げられる。
上記2価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール及び1,4-シクロヘキサンジオールが挙げられる。
上記3価以上の多価アルコールの具体例としては、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール及びトリペンタエリスリトールが挙げられる。
上記糖類及びその誘導体の具体例としては、グルコース、ソルビトール、デキストロース、フラクトース、スクロース及びメチルグルコシドが挙げられる。
上記フェノール類の具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ノボラック、レゾール及びレゾルシンが挙げられる。
また、これらの化合物にアルキレンオキシドを公知の方法で重合させて得られる、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール又はポリオキシテトラメチレングリコールも開始剤として使用できる。
上記開始剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて、使用できる。
<環状モノマー>
本発明のポリオールの製造方法において用いる環状モノマーは、その少なくとも一部が環状エーテルである。環状エーテル以外の環状モノマーは環状エーテルと併用される。環状エーテル以外の環状モノマーとしては、環状エステル、環状ポリカルボン酸無水物及び環状カーボネートからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
初期工程と重合工程に使用する環状モノマーとしては、環状エーテルのみであってもよく環状エーテルと他の環状モノマーとを併用してもよい。また、初期工程と重合工程に使用する環状モノマーの種類は異なっていてもよい。ただし、初期工程と重合工程のいずれにおいても環状モノマーの少なくとも一部は環状エーテルである。なお、初期工程及び重合工程については、後述する。
また、他の環状モノマーが環状ポリカルボン酸無水物の場合、環状ポリカルボン酸無水物と環状エーテルは交互重合してエステル結合が生成することより、ポリオールを得るためには環状ポリカルボン酸無水物と環状エーテルの総量に対する環状エーテルの割合は50モル%を越える必要がある。ただし、ポリオールは部分的にポリエステル鎖を有していてもよいことより、反応させる環状モノマーの一部は環状ポリカルボン酸無水物と環状エーテルの等モル混合物であってもよい。
環状エステル等では、それ自身で開環付加重合しうるので、重合反応に環状エーテルは必須ではなく、反応させる環状モノマーの一部としては環状エーテルの割合が50モル%未満の環状モノマーを使用できる。例えば、環状エステルと環状エーテルとを別々に順次反応させるとポリエステル鎖とポリエーテル鎖とがブロック状に結合したポリエーテルエステル鎖が形成される。
(環状エーテル)
環状エーテルは、エポキシ環及びオキセタン環のうち一方又は両方を有する化合物が好ましく、エポキシ環を1個有する化合物が好ましい。
環状エーテルとしては、アルキレンオキシドが好ましい。
アルキレンオキシド以外のエポキシ環を1個有する化合物としては、ハロゲン含有アルキレンオキシド、シクロペンテンオキシド及びシクロヘキセンオキシド等のシクロアルケンオキシド、スチレンオキシド等のアリール置換アルキレンオキシド、並びにグリシジルアルキルエーテル及びグリシジルアルキルエステル等グリシジル化合物が例示される。
上記アルキレンオキシドは、炭素数が2~20のアルキレンオキシドが好ましい。
上記アルキレンオキシドの具体例としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド、スチレンオキシド及び炭素数5~20のα-オレフィンオキシドが挙げられる。
上記アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド及び2,3-ブチレンオキシドからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。ただし、分子鎖の末端部分のみにオキシエチレン基を有するポリオールを製造する場合には、初期工程で用いられるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド以外のアルキレンオキシドが選択される。
上記アルキレンオキシドは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて、使用できる。
上記アルキレンオキシドを2種以上使用する場合、アルキレンオキシドの重合は、ランダム重合、ブロック重合、ランダム重合とブロック重合の併用いずれでもよい。ただし、分子鎖中にオキシエチレン基とオキシプロピレン基とがランダムに配列した構造を有するポリオールを製造する場合には、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのランダム重合を含むようにする。
初期工程と重合工程に使用する環状モノマーがいずれも環状エーテルのみである場合、初期工程と重合工程に使用する環状モノマーの種類が異なっていてもよい。この環状モノマーの種類としては、環状エーテルの種類のみならず、2種以上の環状エーテルの混合物の場合、混合割合の異なる環状モノマーも意味する。
(環状エステル)
環状エステルは、炭素数3~9の環状エステル、いわゆるラクトンである。環状エステルとしては、β-プロピオラクトン、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトン、メチル-ε-カプロラクトン、α-メチル-β-プロピオラクトン、β-メチル-β-プロピオラクトン、メトキシ-ε-カプロラクトン、及びエトキシ-ε-カプロラクトンからなる群より選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
上記環状エステルとしては、δ-バレロラクトン又はε-カプロラクトンが好ましく、ε-カプロラクトンがより好ましい。
環状エーテルと環状エステルを組み合わせて使用する場合、初期工程と重合工程に使用する環状モノマーの総量に対する環状エーテルの割合は50モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましい。
(環状ポリカルボン酸無水物)
環状ポリカルボン酸無水物としては、環状ジカルボン酸無水物が好ましい。具体的には以下の化合物が挙げられる。
無水マレイン酸、無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、オクタデセニル無水コハク酸等の脂肪族ジカルボン酸無水物、無水フタル酸等の芳香族ジカルボン酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、3-メチル-ヘキサヒドロ無水フタル酸、4-メチル-ヘキサヒドロ無水フタル酸、3-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸、4-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸等の脂環族ジカルボン酸無水物。無水マレイン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸が好ましく、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸がより好ましい。
環状ポリカルボン酸無水物は単独では開環付加重合せず、環状エーテルと交互重合することによりポリエステル鎖を形成する。従って、環状ポリカルボン酸無水物はそれと等モル以上の環状エーテルと混合して使用され、その混合物が環状モノマーとして使用される。その場合、環状ポリカルボン酸無水物に対して等モルを越えた量の環状エーテルは、それ自身で重合してエーテル結合を形成する。
環状エーテルと環状ポリカルボン酸無水物を組み合わせて使用する場合、初期工程と重合工程に使用する環状モノマーの総量に対する環状エーテルの割合は50モル%を超える量であり、60モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましい。
(環状カーボネート)
環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
ポリエーテルポリカーボネートポリオール又はポリエーテルポリカーボネートモノオールを製造する際に用いるアルキレンオキシドは、プロピレンオキシド、又は1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシドが好ましい。
環状エーテルと環状カーボネートを組み合わせて使用する場合、初期工程と重合工程に使用する環状モノマーの総量に対する環状エーテルの割合は50モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましい。
<重合溶媒>
重合反応又は共重合反応においては、その反応に悪影響を及ぼさない溶媒を適宜用いてもよい。かかる重合溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、エチルメチルケトンが挙げられる。重合溶媒を用いない場合は、最終生成物であるポリオールからの溶媒除去工程が不要となり生産性を高めることができる。また、重合溶媒に含まれる水分や酸化防止剤の影響によってDMC触媒の触媒活性が低下する場合があり、重合溶媒を用いないことによって、そのような不都合の発生を防止できる。
<製造工程>
本発明のポリオールの製造方法は、バッチ式で行うことが好ましい。製造工程は、具体的には、初期工程及び重合工程を有し、以下のように実施できる。
(初期工程)
まず、撹拌手段及び温度調節手段を備えた耐圧反応容器内(反応系)に、開始剤の全量とDMC触媒の全量を入れ、混合して反応液を調製する。通常、開始剤は粘性液体であり、DMC触媒は粒子状又は粒子を含むスラリー状である。上記反応液は必要に応じて重合溶媒を含んでもよい。また反応液は、DMC触媒の製造工程において必要に応じて添加された成分を含んでもよい。
本発明のポリオールの製造方法における、開始剤とDMC触媒の「混合」とは、両者が全体として均一に混ざり合った状態をいい、初期工程では、両者がこのような「混合」状態にあることが必要である。
本発明のポリオールの製造方法の初期工程における混合手段としては、DMC触媒と開始剤(必要に応じて添加される成分を含む)を充分に混合できる手段であれば特に制限されない。混合手段として、通常は、撹拌手段が用いられる。撹拌手段の撹拌動力としては、4~500kW/mが好ましく、8~490kW/mがより好ましく、12~480kW/mがさらに好ましい。ここで、撹拌動力は公知の値から算出される値のことであり、この値は耐圧反応容器内の内容物の容量及び粘度、反応容器の形状、ならびに撹拌翼の形状及び回転数等から算出される、内容物の単位液量あたりの所要動力である。本発明においては、上記反応液が耐圧反応容器内の内容物に該当する。
本発明のポリオールの製造方法の初期工程における撹拌手段としては、具体的には、撹拌翼、窒素ガス等の不活性ガスによるバブリング、電磁波、超音波等による撹拌が挙げられるが、撹拌翼による撹拌が好ましい。撹拌翼の好ましい例としては、特開2003-342361号公報に記載されている撹拌翼を挙げることができる。撹拌翼は特に大型翼が好ましく、神鋼パンテック社製FULLZONE(登録商標)翼、住友重機械工業社製MAXBLEND(登録商標)翼等の大型翼を用いることができる。また、パドル翼、ピッチパドル翼、タービン翼及びプロペラ翼等を用いることもできる。その際、耐圧反応容器の内径(内側の半径)に対して撹拌翼半径は、20~99%が好ましく、30~90%がより好ましく、40~80%が特に好ましい。撹拌翼半径は大きいほどずれ応力が大きくなり、粘性液体(開始剤)と粒子(DMC触媒)との接触機会が増える。従って、本発明のポリオールの製造方法における初期工程は、大きな撹拌翼半径を有する撹拌を備えた耐圧反応容器内で行うことが好ましい。
本発明の初期工程に用いる耐圧反応容器の形状、材質は特に問わないが、材質は耐熱性のガラス又は金属製容器が好ましい。
次に、好ましくは耐圧反応容器内を窒素置換する。これにより反応液中の酸素が除去される。反応液中の酸素量としては対窒素量で1質量%以下が好ましい。
本発明の初期工程における耐圧反応容器内の圧力は、絶対圧力で0.020MPa以下が好ましい。絶対圧力で0.015MPa以下がより好ましく、絶対圧力で0.010MPa以下が特に好ましい。絶対圧力で0.020MPaを超える場合は、重合に伴う耐圧反応容器内の空間容積の低下に伴う圧力上昇が激しくなるため好ましくない。なお、耐圧反応容器内の排気は、触媒の活性向上効果にはならないが、開始剤の水分が多すぎる場合に工程上必要な場合は、行ってもよい。
ついで、反応液を撹拌しながら加熱して昇温した後、上記反応液の温度が所定の初期温度にある状態で、環状モノマー(以下、初期工程用環状モノマーともいう。)を供給して反応させる(初期工程)。本明細書における初期温度とは、初期工程用環状モノマーの供給開始の際の反応液の温度をいう。
反応液の初期温度は120~165℃であり、好ましくは125~150℃、特に好ましくは130~140℃である。初期温度が上記範囲の下限値以上であると触媒活性が格段に良くなり、上記範囲の上限値以下であると反応液に含まれる成分自身の熱分解が起こる心配がない。
具体的には、反応液を撹拌しながら初期温度まで昇温し、上記反応液の温度が維持された状態で環状モノマーの供給を開始することが好ましい。例えば、反応液が所定の初期温度に達したら加熱を止め、反応液の温度が降下しはじめる前に環状モノマーの供給を開始する。加熱を止めてから環状モノマーの供給開始までの時間は特に問わないが、効率の点から、1時間以内が好ましい。
反応液を所定温度まで昇温させるための昇温時間は10分間~24時間が好ましく、15分間~2時間が特に好ましい。昇温時間が上記範囲の下限値以上であると反応液を均一に昇温することができ、上記範囲の上限値以下であると時間的に効率がよい。
初期工程用環状モノマーは、ポリオールの製造において、開始剤に重合させる環状モノマーであり、製造しようとするポリオールがポリエーテルポリ(モノ)オールである場合、初期工程用環状モノマーは重合反応に用いられる環状エーテルである。また製造しようとするポリオールがポリエステルエーテルポリ(モノ)オールであって、共重合反応において環状エステル又は環状ポリカルボン酸無水物と環状エーテルとを重合させる場合、初期工程用環状モノマーは上記共重合反応に用いられる環状エステル又は環状ポリカルボン酸無水物と環状エーテルとの混合物である。ブロック重合の場合は上記共重合反応に用いられる環状エステル又は環状エーテルのいずれかである。
初期工程用環状モノマーの供給量は、少なすぎるとDMC触媒の活性化が不充分となり、多すぎると暴走反応が起こる。従って、反応液に含まれる開始剤の100質量部に対して5~20質量部が好ましく、8~15質量部がより好ましく、10~12質量部がさらに好ましい。
初期工程用環状モノマーの供給は、耐圧反応容器を密閉した状態で行う。反応液に環状モノマーが供給されると、その直後は、未反応の環状モノマーの気化に伴って耐圧反応容器の内圧が上昇する。ついで、DMC触媒が初期活性化されると環状モノマーと開始剤との反応が生じ、耐圧反応容器の内圧が低下しはじめると同時に反応熱により反応液の温度が上昇する。供給された環状モノマーの全量が反応し終えると、耐圧反応容器の内圧は供給前と同程度にまで低下し反応熱による反応液の温度上昇はなくなる。
本明細書における初期工程とは、初期工程用環状モノマーの供給を開始してから、上記環状モノマーの反応終了までの工程をいう。初期工程用環状モノマーの反応終了は耐圧反応容器の内圧低下によって確認できる。すなわち、初期工程の終了とは、耐圧反応容器の内圧が環状モノマー供給前と同程度まで低下した時をいう。初期工程は10分間~24時間が好ましく、15分間~3時間が特に好ましい。上記範囲の下限値以上であると、DMC触媒を活性化することができ、上記範囲の上限値以下であると時間的に効率がよい。
本発明では、初期工程における反応液の最高温度が、上記反応液の初期温度より15℃~50℃高い。上記最高温度は初期温度より20℃以上高いことが好ましく、25℃以上高いことが特に好ましい。環状モノマーと開始剤との反応による発熱量は大きいため、通常は、加熱を施さなくても反応液の温度は初期温度より15℃以上高い最高温度にまで上昇し、その後は冷却しなくても次第に温度が低下する。環状モノマーの量が多いほど、反応熱による反応液の温度上昇は大きい。反応液の冷却は、温度が上がり過ぎた時、必要に応じて行えばよい。最高温度に達した後は、温度が低下する時間を短縮するために反応液を冷却することが好ましい。
反応液の加熱方法としては、熱媒による加熱、蒸気等の気体による加熱、電熱ヒーターによる加熱等が挙げられる。反応液及び環状モノマーの性状の点から、熱媒や蒸気による加熱が好ましい。加熱設備としては、反応容器内部に加熱管を設ける設備、反応容器周囲に加熱槽を設ける設備、反応容器外の加熱槽へポンプを用いて循環冷却する設備等が挙げられる。反応容器周囲に熱媒が流通する加熱槽を設けるのが好ましい。
反応液の冷却方法としては、冷媒による冷却、気体による冷却等が挙げられる。冷却効率の点から、水等の冷媒による熱交換での冷却方法が好ましい。冷却設備としては、反応容器内部に冷却管を設ける設備、反応容器周囲に冷却槽を設ける設備、反応容器外の冷却槽へポンプを用いて循環冷却する設備等が挙げられる。反応液の加熱方法とのバランス、及び温度調節の点から、反応容器内部に冷却管を設けるのが好ましい。
また、上記冷媒の温度、冷媒の流通速度、冷媒の流通タイミングによって反応液の温度を制御することができる。
上記反応液の温度を初期温度よりも15℃以上高い温度にまで上昇させることにより、得られるポリオールの分子量分布をより狭くできる。上記反応液の最高温度が、初期温度との差が50℃を超えて高くなると反応容器の耐圧構造上好ましくない。
上記最高温度は、135~180℃が好ましく、140~175℃がより好ましく、145~170℃が特に好ましい。
初期工程における反応液の温度は、環状モノマーと開始剤との反応に伴って上記反応液の温度が上昇して最高温度に達した後、上記環状モノマーの反応が終了するまで、初期温度以上の温度範囲に保たれることが好ましく、初期温度より15℃以上高い温度範囲に保たれることが特に好ましい。
(重合工程)
初期工程終了後、反応系に環状モノマーを新たに供給するとともに、反応液の温度を所定の重合温度に調整し、撹拌しながら重合反応させることにより、目的のポリオールを得る。
すなわちポリオールがポリエーテルポリ(モノ)オールである場合は、環状エーテルを新たに供給して重合反応を行う。また、初期工程に環状モノマーとして環状エーテルと他の環状エーテルとを使用した場合、重合工程に環状エーテルのみを使用しても、ポリエステルエーテルポリ(モノ)オール等が得られる。
また、初期工程の環状モノマーの如何にかかわらず、重合工程で環状エーテルと他の環状モノマーを併用することにより環状エーテル以外の環状モノマーが重合した単位を有するポリオールが得られる。例えば、ポリオールがポリエステルエーテルポリ(モノ)オールを製造する場合は、環状エーテルと環状エステル又はカルボン酸無水物とを供給して共重合反応を行う。環状エーテルと環状エステル又はカルボン酸無水物とを同時に供給して共重合反応を行うと、ランダム共重合鎖が形成される。また、環状エーテルと環状エステルとを別々に順次供給すると、ブロック共重合鎖が形成される。
本発明のポリオールの製造方法の重合工程に用いる耐熱反応容器としては、耐圧製オートクレーブ容器を用いるのがよいが、アルキレンオキシド等の沸点が高い場合は耐高圧でなくてもよい。材質は特に問わない。なお、反応容器は、上記初期工程で用いた容器をそのまま用いることが可能である。
本発明のポリオールの製造方法の重合工程において、DMC触媒存在下、初期工程の生成物(開始剤に環状モノマーが反応した化合物)と環状モノマーの反応時においては、反応液を、上記初期工程と同様、撹拌手段を用いて撹拌することが好ましい。撹拌手段の撹拌動力としては、4~500kW/mが好ましく、8~490kW/mがより好ましく、12~480kW/mがいっそう好ましい。撹拌翼については、プロペラ翼、パドル翼、マックスブレンド翼、ディスクタービンが使用でき、反応容器内を均一に混合するためには大型翼が好ましい。その他として、乳化や分散に使用されるディスパー、ホモミキサー、コロイドミル、ナウターミキサー等も使用できる。また、撹拌翼を用いず超音波による混合を用いてもよい。これらの撹拌方法は組み合わせて使用してもよい。一般的な撹拌翼を使用する撹拌法を用いる場合は、反応液に反応器の気相部のガスが多量に取り込まれて撹拌効率が低下することがない範囲で撹拌翼の回転速度をできるだけ速くすることが好ましい。
本発明の重合工程における重合方法としては、バッチ法が好ましいが、環状モノマー及び上記初期工程の生成物とDMC触媒とを含む混合物の添加と重合工程の生成物であるポリオールの抜き出しを同時に行う連続法でも行うこともできる。特に、開始剤の水酸基1個あたりの平均分子量が300以下の場合は、連続法が好ましい。
重合工程において環状モノマーが供給されると、その直後は、未反応の環状モノマーの気化に伴って耐圧反応容器の内圧が上昇する。ついで、環状モノマーの重合反応が生じ、耐圧反応容器の内圧が低下しはじめると同時に反応熱が生じる。供給された環状モノマーの全量が反応し終えると、耐圧反応容器の内圧は環状モノマー供給前と同程度にまで低下する。
重合工程における環状モノマーの反応終了は耐圧反応容器の内圧低下によって確認できる。
重合工程において環状モノマーを反応させる際の反応液の温度(重合温度)は、125~180℃が好ましく、125~160℃が特に好ましい。重合温度が上記範囲の下限値以上であると、良好な反応速度が得られ、最終生成物における未反応物の残存量を低くできる。また上記範囲の上限値以下であるとDMC触媒の高い活性が良好に保たれ、分子量分布を小さくできる。
重合工程における環状モノマーの反応が終了した後、反応液を冷却し、反応生成物の精
製を行うことが好ましい。
重合工程における環状モノマーの供給速度は、得られる重合体の分子量分布を狭くできることから、できるだけ遅くすることが好ましいが、生産効率が低下するため、これらを比較衡量して定めることが好ましい。具体的な供給速度としては、最終生成物として予定しているポリオールの全質量に対して1~200質量%/時間が好ましい。なお、重合反応途中での供給速度を逐次変えてもよい。
本発明の重合工程における反応時間は10分~40時間が好ましく、30分~24時間が特に好ましい。反応時間が上記範囲の下限値以上であると反応の制御が可能であるが、上記範囲の上限値以下であると、効率の点で好ましい。
本発明の重合工程における耐圧反応容器内の圧力は、操作や設備が容易である点で、絶対圧力で1MPa以下が好ましく、0.8MPa以下が特に好ましい。
上記のようにDMC触媒を用いた重合を行って得られたポリオールに、さらにDMC触媒以外の重合触媒を用いて、エチレンオキシドを開環付加重合させたものを最終のポリオールとする。上記開環付加重合は、重合触媒として例えば水酸化カリウム等、アルカリ金属触媒を好適に用いて公知の手法で行うことができる。エチレンオキシドを反応させて末端を1級水酸基に変換し、1級水酸基の割合の高いポリオールを得る。エチレンオキシドを末端に開環付加させる反応にはDMC触媒の使用は不適当であり、アルカリ金属触媒を使用することが好ましい。本発明において、DMC触媒を使用した環状モノマーの重合の後に、DMC触媒以外の触媒を使用してエチレンオキシドを重合させる工程は、重合工程の一部とみなす。
なお、上述した製造方法によって得られたポリオールから、必要に応じて、DMC触媒の除去処理及びDMC触媒の失活処理を行なってもよい。その方法としては、例えば、合成珪酸塩(マグネシウムシリケート、アルミニウムシリケート等)、イオン交換樹脂、及び活性白土等から選択される吸着剤を用いた吸着法や、アミン、水酸化アルカリ金属、リン酸、乳酸、コハク酸、アジピン酸、酢酸等の有機酸及びその塩、又は硫酸、硝酸、塩酸等の無機酸による中和法、中和法と吸着法を併用する方法等を用いることができる。上記アルカリ金属触媒を使用した1級水酸基化を行った場合も、同様にアルカリ金属触媒を失活化し除去できる。
こうして得られたポリオールには、長期間の貯蔵時における劣化を防止するために、必要に応じて安定化剤を添加してもよい。
安定化剤としてはBHT(ジブチルヒドロキシルトルエン)等のヒンダードフェノール系酸化防止剤が挙げられる。
上述した製造方法で得られた、本発明のポリオールは、不飽和度が0.010meq/g以下であり、数平均分子量(Mn)が10000以下であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.040未満であり、分子鎖中にエチレンオキシド単位とプロピレンオキシド単位とがランダムに配列した構造を有するか、又は分子鎖の末端部分のみにエチレンオキシド単位を有する。
本発明のポリオールの製造方法は、特定の温度で初期工程を行うことにより、得られるポリオールの不飽和度を0.010meq/g以下、分子量分布(Mw/Mn)を1.040未満と狭くできる。これによりポリオールが低粘度化され取り扱い性が向上する。
[2液型ポリウレタン組成物]
本発明の2液型ポリウレタン組成物は、第1の組成物と、第2の組成物と、を含む。
<第1の組成物>
第1の組成物は、上述した本発明のポリオールを含む。
第1の組成物は、さらに、鎖伸長剤及び触媒を含んでもよい。
(鎖伸長剤)
第1の組成物に含まれる本発明のポリオールと第2の組成物に含まれるイソシアネート化合物との反応によって、ポリウレタンエラストマーが得られる。第1の組成物が鎖伸長剤を含む場合には、得られるポリウレタンエラストマーは、イソシアネート化合物と鎖伸長剤からなるハードセグメントと、本発明のポリオールからなるソフトセグメントとのブロックコポリマーとなる。
鎖伸長剤は、イソシアネート基と付加反応しうる官能基を1分子中に2~4個有する比較的低分子量の化合物である。
上記鎖伸長剤の水酸基換算分子量は、400以下が好ましい。
上記鎖伸長剤として、ポリオール系鎖伸長剤及びアミン系鎖伸長剤の一方又は両方を使用できる。
上記ポリオール系鎖伸長剤として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,4-ジヒドロキシシクロヘキサン、トリエタノールアミン、N-アルキルジエタノールアミン、ビスフェノールA-アルキレンオキシド付加物、グリセリン及びトリメチロールプロパンが例示される。これらの中でも、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール及び1,6-ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
上記ポリオール系鎖伸長剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて、使用できる。
上記アミン系鎖伸長剤は、例えば、芳香族アミン又は脂肪族アミンである。
上記芳香族アミンとしては、芳香族ジアミンが好ましい。上記芳香族ジアミンの中でも、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基及び電子吸引性基からなる群から選択される少なくとも1個の置換基をアミノ基が結合している芳香核に有する置換芳香族ジアミンが好ましい。上記電子吸引性基は、ハロゲン原子、トリハロメチル基、ニトロ基、シアノ基及びアルコキシカルボニル基からなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、塩素原子、トリフルオロメチル基及びニトロ基からなる群から選択される少なくとも1種がより好ましい。
上記置換芳香族ジアミンとしては、ジアミノベンゼン誘導体又はジフェニルメタンジアミン誘導体が好ましい。上記ジアミノベンゼン誘導体としては、例えば、トルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン及びモノクロルジアミノベンゼンが挙げられる。上記ジフェニルメタンジアミン誘導体としては、例えば、メチレンジアニリン、4,4’-メチレンビス(2-クロロアニリン)、4,4’-メチレンビス(3-クロロ-2,6-ジエチルアニリン)が挙げられる。
上記脂肪族アミンとしては、例えば、アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、低分子量ポリオキシアルキレンポリオールの水酸基の一部又は全部をアミノ基に置換して得られるポリアミンが挙げられる。
上記アミン系伸長剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて、使用できる。
第1の組成物が鎖伸長剤を含む場合の上記鎖伸長剤の含有量は、本発明のポリオールの100質量部に対して、5~50質量部が好ましく、10~45質量部がより好ましく、15~40質量部がさらに好ましい。
(触媒)
上記触媒としては、第3級アミン、有機錫化合物及び分子内にポリイソシアネートと反応し得るヒドロキシ基や第1級及び2級のアミノ基を有する反応型触媒が挙げられる。
上記第3級アミンとして、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチル-(3-アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルグアニジン、1,3,5-トリス(N,N-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-S-トリアジン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N’-ジメチルピペラジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、1-メチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、1-イソブチル-2-メチルイミダゾール、1-ジメチルアミノプロピルイミダゾール及びN-メチル-N-(N,N-ジメチルアミノエチル)エタノールアミンが例示される。
上記有機錫化合物として、ジブチル錫ジラウレート及びジオクチル錫ジラウレートが例示される。
上記反応型触媒としては、2-ヒドロキシメチルトリエチレンジアミン、ヒドロキシトリエチレンジアミン、ヒドロキシメチルトリエチレンジアミン、ヒドロキシエチルトリエチレンジアミン、N,N,N’-トリメチル-N’-ヒドロキシエチル-ビスアミノエチルエーテル、N,N,N’-トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N-ジメチルアミノエトキシエタノールが挙げられる。反応型触媒としては、2-ヒドロキシメチルトリエチレンジアミン、N,N,N’-トリメチル-N’-ヒドロキシエチル-ビスアミノエチルエーテルが好ましい。具体例としては、東ソー社製のR-ZETAやハンツマン社製のJEFFCAT ZF-10が挙げられる。
上記触媒は、第3級アミン及び有機錫化合物の一方又は両方が好ましい。
上記触媒は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて、使用できる。
第1の組成物が触媒を含む場合の上記触媒の含有量は、本発明のポリオールの100質量部に対して、0.01~5.0質量部が好ましく、0.05~2.0質量部がより好ましく、0.08~1.0質量部がさらに好ましい。
(内添離型剤)
第1の組成物は、さらに、内添離型剤を含んでもよい。
反応射出成形方法による成形体の製造方法においては、成形体に粘着性があるため、金型からの脱型の際には、離型剤の使用が望ましい。離型剤には、金型に塗布する外部離型剤と、反応原料に添加する内添離型剤がある。外部離型剤は、成形体の離型の際にそのほとんどが成形体に付着して除去されるため、成形サイクル毎に毎回清掃後、塗布する時間が必要で、生産性を著しく悪くする欠点がある。内添離型剤は、原料中に含まれるため外部離型剤の場合のようなモールドの清掃、塗布のための時間が不要で、生産性が向上する利点がある。
上記内添離型剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、金属石けんにアミンを加えたものの他に脂肪酸を必要に応じて使用するもの(国際公開第84/03288号)、脂肪酸に加えてそのアルカリ金属塩を使用するもの(米国特許明細書第4220727号)、脂肪酸に加えてそのエステルを使用するもの(米国特許明細書第4130698号)、アミンの脂肪酸との塩(米国特許明細書第3726952号、米国特許明細書第3993606号、米国特許明細書第4098731号)、アミンに第1級アミンあるいはエステル又はアシド基を含むアミンが含まれる、脂肪酸とアミンとの塩(米国特許明細書第3726952号)、第1級、第2級又は第3級アミンを含むポリシロキサン(米国特許明細書第3993606号)、第3級アミン窒素と炭素との比が1:3~1:12であり、エステル又はアシド基が存在しない第3級アミン(米国特許明細書第4098731号)、及びカルボキシ官能性シリコーン液体Q2-7119(米国特許明細書第4076695号明細書)が挙げられる。
これらの中でも、米国特許明細書第4076695号に開示された、カルボキシ官能性シロキサン、カルボキシ官能性シロキサンの存在下で反応される第3級アミンとエポキシドとの反応生成物及び脂肪酸含有物質からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
上記内添離型剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて、使用できる。
第1の組成物が内添離型剤を含む場合の上記内添離型剤の含有量は、本発明のポリオールの100質量部に対して、30質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましく、10質量部以下がさらに好ましい。
(フィラー)
第1の組成物は、さらに、フィラーを含んでもよい。
フィラーは、第1の液状組成物と第2の液状組成物とを反応させて得られるポリウレタンエラストマーの引張強度、破断強度、衝撃強度等の物性を向上させる効果、硬化収縮を抑制する効果等がある。また、低比重(1未満)のフィラーを使用すると、配合量にもよるが、ポリウレタンエラストマーの比重を1以下とすることができる。
上記フィラーとしては、有機フィラー及び無機フィラーのいずれも使用でき、無機フィラーが好ましい。
上記有機フィラーとしては、例えば、樹脂ファイバー、樹脂ビーズ及び樹脂バルーンが挙げられる。
上記樹脂ファイバー、上記樹脂ビーズ又は樹脂バルーンを構成する樹脂としては、例えば、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、エステル樹脂、ポリアミド、ポリイミド、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート及びセルロースが挙げられる。
上記樹脂ファイバーの直径は、0.01~0.3μmが好ましく、0.02~0.25μmが好ましい。上記樹脂ファイバーの長さは、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、3μm以下がさらに好ましい。
上記樹脂ビーズ及び上記樹脂バルーンの直径は、0.01~0.3μmが好ましく、0.02~0.25μmが好ましい。
上記無機フィラーとしては、例えば、ガラスファイバー、ガラスバブル(ガラス微小中空球)、ガラスビーズ、ガラスフレーク、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、ジルコニア粒子、ITO(酸化インジウムスズ)粒子、硫酸バリウム粒子、炭酸カルシウム粒子及びケイ酸カルシウム粒子が挙げられる。
上記無機フィラーが粒子状のフィラーである場合の平均粒子径は、0.01~0.3μmが好ましく、0.02~0.25μがより好ましい。
上記無機フィラーが繊維状のフィラーである場合の直径は、0.01~0.3μmが好ましく、0.02~0.25μがより好ましい。上記繊維状のフィラーの長さは、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、3μm以下がさらに好ましい。
上記フィラーとしては、強度が高く、低比重の成形体が得られることから、ガラスバブル及びカーボンファイバーを併用することが好ましい。
第1の組成物がフィラーを含む場合の上記フィラーの含有量は、本発明のポリオールの100質量部に対して、50質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、30質量部以下がさらに好ましい。
(その他の成分)
第1の組成物液は、さらに、本発明の効果を妨げない範囲で、上述した成分以外の、その他の成分を含んでもよい。
上記その他の成分としては、例えば、安定剤、難燃剤及び防黴剤が挙げられる。
上記安定剤の例としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤及び光安定剤が挙げられる。
上記難燃剤の例としては、ワックス、石鹸及びシリコンオイルが挙げられる。
上記防黴剤の例としては、ペンタクロロフェノール、ペンタクロロフェノールラウレート及びビス(トリ-n-ブチル錫)オキシドが挙げられる。
<第2の組成物>
第2の組成物は、イソシアネート化合物を含む。
上記イソシアネート化合物は、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物である。上記イソシアネート化合物として、芳香族ポリイソシアネートを使用することが好ましい。
上記芳香族ポリイソシアネート化合物の具体例として、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トリレンジイソシアネート及びこれらの変性物が挙げられる。上記芳香族ポリイソシアネートとしては、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートの液状変性物が好ましい。上記変性物としては、例えば、プレポリマー型変性物又はカルボジイミド変性物が挙げられる。
上記イソシアネート化合物のイソシアネート基含有量は、12質量%が好ましく、18質量%以上がより好ましい。
第2の組成物は、上記イソシアネート化合物以外に、本発明の効果を妨げない範囲で、上記イソシアネート化合物以外の、任意成分を含んでもよい。
このような任意成分としては、第1の組成物に含むことができる、内添離型剤、フィラー及びその他の成分が挙げられる。
[反応射出成形体]
本発明の反応射出成形体は、上述した本発明の2液型ポリウレタン組成物を、型内で硬化させて得られる。
本発明の反応射出成形体は、本発明のポリオールを含む第1の液状組成物と、イソシアネート化合物を含む第2の液状組成物を成形型直前で混合し、直ちに成形型中に射出し、成形型中でポリウレタンエラストマーを形成し、充分に硬化させた後に成形型から脱型することで得られる。
本発明のポリオールとイソシアネート化合物との反応により得られるポリウレタンエラストマーは、硬化速度が速いため、第1の組成物及び第2の組成物を成形型内に射出してから脱型するまでの時間を短縮でき、生産効率が向上する。
[反応射出成形方法]
本発明の反応射出成型方法は、上述した本発明の2液型ポリウレタン組成物に含まれる第1の組成物と第2の組成物とを混合し、得られた混合物を閉じた金型に導入し、上記混合物を硬化させ、生成した反応射出成形体を金型から除去する方法である。
反応射出成形に供する際の第1の組成物及び第2の組成物の液温、射出圧力、射出量、型温等の条件は、従来の反応射出成形と同様にして、適宜設定すればよい。
第1の組成物と第2の組成物とを混合する際の、第1の組成物と第2の組成物の量比は、イソシアネートインデックスで0.8~1.3が好ましく、0.9~1.2がより好ましい。ここで、イソシアネートインデックスは、(第2の組成物中のイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル数/第1の液状組成物中の活性水素基(水酸基、アミノ基)の合計モル数)×100で与えられる指数である。
本発明の反応射出成型方法では、本発明のポリオールとイソシアネート化合物との反応により得られるポリウレタンエラストマーの硬化速度が速いため、第1の組成物及び第2の組成物を成形型内に射出してから脱型するまでの時間を短縮でき、生産効率が向上する。
[作用機序]
本発明のポリオールは分子量分布(Mw/Mn)が1.040未満と極めて狭い。一般に、分子量分布(Mw/Mn)が1に近づくほど、分布が狭く、単一分子量に近づく。
本発明においては、分子量分布(Mw/Mn)が極めて狭く、単一分子量に近いポリオールを使用することにより、イソシアネート化合物とポリオールとの反応性のバラツキが少なくなり、短時間で反応が終了するので、硬化速度が速くなるものと推定される。
以下では、実施例によって本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は後述する実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の変形が可能である。
製造例2及び例4~6が実施例に相当し、製造例1及び例1~3が比較例に相当する。
[調製例1]
・TBA-DMC触媒の調製
t-ブチルアルコール(以下「TBA」と表記する。)が配位した亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(DMC触媒)を下記のようにして調製した。
500mLのフラスコに塩化亜鉛の10.2gと水の10gとからなる水溶液を入れた。塩化亜鉛水溶液を毎分300回転の回転速度で撹拌しながら、カリウムヘキサシアノコバルテート(K[Co(CN)])の4.2gと水の75gとからなる水溶液を、30分間かけて塩化亜鉛水溶液に滴下した。この間、フラスコ内の混合溶液を40℃に保った。カリウムヘキサシアノコバルテート水溶液の滴下が終了した後、フラスコ内の混合物をさらに30分撹拌した後、TBAの80g、水の80g及びポリオールPの0.6gからなる混合物を添加し、40℃で30分間、さらに60℃で60分間撹拌した。
上記ポリオールPは、水酸化カリウム(以下「KOH」と表記する。)触媒の存在下に、プロピレングリコールにプロピレンオキシド(以下「PO」と表記する。)を開環付加重合させ、脱アルカリ精製して得られた、1分子当たりの平均水酸基数が2、数平均分子量(Mn)が2000のポリオキシプロピレンジオールである。
得られた混合物を、直径125mmの円形ろ紙と微粒子用の定量ろ紙(No.5C、ADVANTEC社製)とを用いて加圧下(0.25MPa)でろ過し、複合金属シアン化物錯体を含む固体(ケーキ)を得た。
上記ケーキをフラスコに移し、TBAの36gと水の48gとからなる混合液を添加して30分撹拌した後、上記と同じ条件で加圧ろ過を行ってケーキを得た。
上記ケーキをフラスコに移し、さらにTBAの108gと水の12gとからなる混合液を添加して30分撹拌し、TBA-水混合液に複合金属シアン化物錯体触媒が分散されたスラリーを得た。上記スラリーにポリオールPの120gを添加した後、減圧下、80℃で3時間、さらに115℃で3時間、揮発性成分を竜許して、スラリー状のDMC触媒(TBA-DMC触媒)を得た。上記スラリー中に含まれるDMC触媒(固体触媒成分)の濃度(有効成分濃度)は、5.33質量%であった。
[製造例1]
・ポリオール1の製造
本例で用いた開始剤(a1)は、KOH触媒を用いてグリセリンにPOを開環付加重合し、さらに合成吸着剤(キョーワド600S、協和化学工業社製)を用いて精製して製造したポリオキシプロピレントリオールである。
耐圧反応容器としては、アンカー翼1組と、45°傾斜2枚羽根のパドル翼2組を取り付けた撹拌機を備えるとともに、冷却水が流通する冷却管が容器内部に設けられたステンレス鋼製(JIS-SUS-316)の耐圧反応器(容量10L、直径200mm、高さ320mm)を用いた。
反応液の温度測定は、耐圧反応容器内部の下部に設置した温度計で液温を測定した。
まず、耐圧反応容器内に、開始剤(a1)の1000gと、42gの48%KOH水溶液を触媒として加えた。
次いで、耐圧反応容器内を窒素置換した後に反応液を撹拌しながら加熱し、120℃(初期温度)に達したら加熱を止め、耐圧反応容器内の水分を減圧下で除去した。
その後、POの4728gを耐圧反応容器内に供給し、内圧の変化がなくなり、反応が終了したことを確認した後、エチレンオキシド(以下「EO」と表記する。)の950gを耐圧反応容器内に追加供給して付加させた(重合工程)。内圧の変化がなくなり、反応が終了したことを確認した後、合成吸着剤(キョーワド600S、協和化学工業社製)を用いて触媒を中和し、除去する作業を行った。
こうして得られたポリオール1は末端にオキシエチレン基を有し、平均水酸基数は3、水酸基価は28.5mgKOH/g、数平均分子量(Mn)は5900、不飽和度は0.060meq/g、分子量分布(Mw/Mn)は1.25、25℃における粘度は1100mPa・sであった。
[製造例2]
・ポリオール2の製造
本例で用いた開始剤(a1)は、製造例1と同様に製造したポリオキシプロピレントリオールである。
耐圧反応容器や反応液の温度測定方法も製造例1と同様である。
まず、耐圧反応容器内に、開始剤(a1)の1000gと、調製例1で製造したTBA-DMC触媒スラリーを投入して反応液とした。TBA-DMC触媒スラリーの投入量は、反応液中におけるTBA-DMC触媒の金属の濃度(以下「初期触媒金属濃度」という。)が46ppmとなる量とした。
次いで、耐圧反応容器内を窒素置換した後、反応液を撹拌しながら加熱し、135℃(初期温度)に達したら加熱を止め、撹拌を続けながら、POの120g(開始剤の100質量部に対して12質量部)を耐圧反応容器内に供給して反応させた。
POを耐圧容器内に供給すると(初期工程の開始)、耐圧反応容器の内圧が一旦上昇し、その後漸次低下して、POを供給する直前の耐圧容器の内圧と同じになったことを確認した(初期工程の終了)。この間、内圧の低下が始まると、それに続いて反応液の温度がいったん上昇し、その後漸次低下した。反応液の最高温度は165℃であった。本例では、反応液の温度上昇が止まった後に冷却を行った。
その後、POを供給して反応させ、続いてKOH触媒を用いて末端にEOを付加させた(重合工程)。すなわち、反応液を撹拌しながら、135℃まで冷却したことを確認し、135℃を保ちながら、POの4728gを耐圧反応容器内に供給した。内圧の変化がなくなり、反応終了したことを確認した後、KOH触媒の20g(最終製品に対して有効成分濃度0.3%)を添加して、120℃で2時間の脱水によるアルコラート化を行った。続いて、反応液を120℃に保ちながら、EOの950gを耐圧反応容器内に追加供給した。内圧の変化がなくなり、反応終了したことを確認した後、合成吸着剤(キョーワド600S、協和化学工業社製)を用いて触媒中和、除去作業を行った。
こうして得られたポリオール2の平均水酸基数は3、水酸基価は24.0mgKOH/g、数平均分子量(Mn)は7000、不飽和度は0.007meq/g、分子量分布(Mw/Mn)は1.03、25℃における粘度は1500mPa・sであった。
[例1~6]
反応射出成形装置(高圧発泡機)により、射出圧力150kg/cm、射出量300g/秒、各成分の液温30~40℃に調整し、反応射出成形を行った。
表1に示す各成分を混合して調製した第1の組成物及びポリイソシアネート化合物(変性MDI:C-1050、東ソー社製)からなる第2の組成物を、反応射出成形装置の原料タンクに装入し、両者をインシアネートインデックスが表1に示す値(100、105又は110)となる割合で混合して射出した。なお、インシアネートインデックスは、(第2の組成物中のイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル数/第1の組成物中のポリオール及び鎖延長剤の活性水素基の合計モル数)×100で求められる指数である。
成形型として、キャビティーが500mm×500mm×3mmの平型を用い、ゲートはランナーゲートとした。型温を70~80℃に調整し、反応射出成形を行った。
得られた成形体を25℃、湿度50%の恒温恒湿槽内に3日間放置した後、物性(密度、D硬度、伸び、伸び強度、引裂強度、ヒートサグ、曲げ弾性率)を測定した。測定の方法は以下の通りである。結果を表1に示す。
<密度>
JIS K 7112:1999に準拠して、成形体の密度を測定した。
<D硬度>
JIS K 7215:1986に準拠して、タイプDデュロメータを用いて、成形体のD硬度を測定した。
<伸び、伸び強度>
JIS K 7161:2014に準拠して、成形体の伸び及び伸び強度を測定した。
<引裂強度>
JIS K 7128-2:1998に準拠して、成形体の引裂強度を測定した。
<ヒートサグ>
25mm×175mm×3mmのサンプルを、150mmオーバーハングした状態で、120℃で1時間放置し、室温で30分冷却後、垂れた距離を測定した。
<曲げ弾性率>
JIS K 7171:2016に準拠して、成形体の曲げ弾性率を測定した。
Figure 0007392230000001
表1中の用語は以下の意味である。
・ポリオール1・・・製造例1で製造したポリオール
・ポリオール2・・・製造例2で製造したポリオール
・鎖伸長剤1・・・ジエチルトルエンジアミン
・触媒1・・・トリエチレンジアミン
・触媒2・・・ジブチルチンジラウレート
・イソシアネートインデックス・・・第2の組成物中のイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル数/第1の組成物中のポリオールの水酸基とジエチルトルエンジアミンのアミノ基の合計モル数
[結果の説明]
本発明のポリオールを用いた、実施例に相当する例4~6は、ヒートサグが小さく、硬化速度が速いことが示された。
これに対して、比較例に相当する例1~3は、ヒートサグが10mm以上であり、硬化速度が遅かった。
これらの結果から、本発明のポリオールを用いると、反応射出成形体の生産性を向上できることがわかる。
本発明のポリオールを用いて反応射出成形により製造された成形体は、例えば、ダクトカバー、プレート、ハウジング、荷物室又はエンジン室のカバー、バンパー、バイザー及びスカート、パイプ、並びに圧力容器及びタンク用の部材として使用できる。

Claims (10)

  1. ポリオールを含む第1の液状組成物と、イソシアネート化合物を含む第2の液状組成物と、を含む、ポリウレタンエラストマーの反応射出成形体製造用に使用される2液型ポリウレタン組成物であって、
    前記ポリオールは、不飽和度が0.010meq/g以下であり、数平均分子量が10000以下であり、分子量分布が1.040未満であるポリオールであ、分子鎖中にオキシエチレン基とオキシプロピレン基とがランダムに配列した構造を有する又は分子鎖の末端部分のみにオキシエチレン基を有するポリオールである、2液型ポリウレタン組成物
  2. 前記ポリオールは、25℃における粘度が2000mPa・s以下である、請求項1に記載の2液型ポリウレタン組成物
  3. 前記ポリオールは、ポリエーテルポリオールである、請求項1又は2に記載の2液型ポリウレタン組成物
  4. 前記第1の液状組成物が、さらに、鎖伸長剤及び触媒を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の2液型ポリウレタン組成物。
  5. 前記第1の液状組成物が、さらに、内添離型剤を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の2液型ポリウレタン組成物。
  6. 前記第1の液状組成物が、さらに、フィラーを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の2液型ポリウレタン組成物。
  7. 前記フィラーが、ガラスファイバー、ガラスバブル(ガラス微小中空球)、ガラスビーズ、ガラスフレーク、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、ジルコニア粒子、酸化インジウムスズ粒子、硫酸バリウム粒子、炭酸カルシウム粒子及びケイ酸カルシウム粒子からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項に記載の2液型ポリウレタン組成物。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の2液型ポリウレタン組成物を、型内で硬化させてなる反応射出成形体。
  9. 25mm×175mm×3mmの前記反応射出成形体を、150mmオーバーハングした状態で、120℃で1時間放置し、室温で30分冷却後、垂れた距離であるヒートサグが10mm未満である、請求項8に記載の反応射出成形体。
  10. 請求項1~7のいずれか1項に記載の2液型ポリウレタン組成物に含まれる第1の液状組成物と第2の液状組成物とを混合し、得られた混合物を閉じた金型に導入し、前記混合物を硬化させ、生成した反応射出成形体を金型から除去する、反応射出成型方法。
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