JP7389559B2 - ローラチェーン - Google Patents

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Description

本発明は、コンベヤ等の搬送用又は駆動用ローラチェーンに係り、詳しくはローラとブシュとの間の潤滑油をシールリングでシールしたローラチェーンに関する。
従来、ローラ端面と内プレートの内側面との間にシールリングを挟持して、ローラとブシュとの間に潤滑油を封入したローラチェーンは、知られている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1のローラチェーンは、ローラの内周両端に環状の内壁面を設け、該内壁面に環状弾性体のオイルシール(シールリング)を入れて、該オイルシールを、ローラ、ブシュ及び内プレートで挟持して、ローラをブシュより浮上支持する。これにより、オイルシールは、ローラとブシュとの間の潤滑油を保持すると共に、該オイルシールの弾性体の運動エネルギーの吸収能力を利用して、スプロケットとの噛合衝撃を緩和する。
特許文献2のローラチェーンは、内プレートの内側面にブシュを囲むように凹部を形成し、更に該凹部の底面にリング状の凹溝を形成して、該凹溝に断面O字状の弾性体からなるシールリングを嵌込み、該シールリングをローラ両端面に遊動自在に配置されたシールリングとの間で挟持している。これにより、ローラとブシュとの間の軸受部に潤滑油を封入し、かつシールプレート及びシールリングが凹部内に配置されているので、ローラがスプロケットとの噛合等により外周面が摩耗しても、シールリングにスプロケット歯が接触することがない。
実開昭56-71545号公報 特許第4519501号公報
前記特許文献1のローラチェーンは、ローラをオイルシール(シールリング)により浮かせてブシュに支持しているため、スプロケットにローラチェーンが噛合する際、スプロケットからローラに受ける衝撃荷重がローラから直接シールリングに作用し、シールリングを比較的早期に破損してしまうことがある。
また、前記特許文献2のローラチェーンは、内プレートの内側面に大きな凹部を形成し、更にその底面に小さな凹溝を形成し、該凹溝にシールリングを嵌込むものであって、内プレートのブシュ孔の周りに2段の大きな環状の切欠きが形成されて内プレートの剛性が低下する。特に、ピン孔が形成される外プレートに比し、内プレートは、ピン孔に比して大径のブシュ孔を有するので、該内プレートに上記凹部を形成すると、内プレートの剛性を大きく低下する。このため、ローラチェーンに引張り荷重が作用すると、内プレートが拡がる方向に変形し、ブシュを曲げ変形してピンとブシュとの円滑な摺動を妨げると共にローラの滑らかな回転を阻害し、チェーンの走行に支障を来す虞がある。また、内プレートの剛性を確保するには、内プレートの板厚を大きくする必要があり、シールリング無しの標準仕様のローラチェーンを上記シール付きローラチェーンに置換えようとする場合、上記内プレートの板厚が厚くなることによってチェーンの外リンクの外幅及び内リンクの内幅の組立寸法を変更せざるを得ず、これによりスプロケットの歯幅やチェーンに取付けられるアタッチメント等を寸法も併せて変更せざるを得ず、上記置換えに大幅な費用と手間を要することになる。
そこで、本発明は、ローラの端面にシールリング収納用の凹部を形成し、ローラとブシュとの間の潤滑油を保持し得るものでありながら、上述した課題を解決したローラチェーンを提供することを目的とするものである。
本発明は、1対の外プレート(7)の両端部をピン(9)で連結した外リンク(3)と、1対の内プレート(4)の両端部をブシュ(5)で連結すると共に該ブシュにローラ(6)を被嵌した内リンク(2)と、を前記ブシュ(5)に前記ピン(9)を嵌挿することにより交互に連結してなる、ローラチェーン(1)において、
前記内プレート(4)は、その内側面(4d)及び外側面(4c)が平坦面からなり、
前記ローラ(6)の両端面に、前記ブシュ(5)を囲むように前記ブシュに連通された凹部(15)を形成し、
前記凹部は、前記ピンの径方向に延びる底面と、前記底面から前記ピンの軸方向に延設され、前記ブシュの外周面と前記径方向対向する内周面と、を有し、
シールプレート全体が前記凹部に収納されるように前記底面に前記シールプレートを遊動自在に受入れると共に、該凹部において前記シールプレート上にシールリングを収納し、
該シールリングは、前記凹部から所定量突出して前記内プレートの平坦面に接触して、該突出した所定量により規定される所定の潰し代にて前記ブシュと前記ローラとの間の軸受部に介在する潤滑油をシールしてなる、
ことを特徴とするローラチェーンにある。
前記シールリング(17,17,17)は、弾性発泡体からなる。
前記シールリング(17)は、断面矩形状の平角リングからなる。
前記平角リングからなるシールリング(17)は、クロロプレンスポンジゴムからなる。
前記ブシュ(5)と前記ピン(9)との間の軸受部(C)に介在する潤滑油をシールするシール装置(S1)を備え、
該シール装置(S1)は、前記外プレート(7)の内側面に、前記ピン(9)を嵌合するピン孔(7a)に同芯状に凹溝(11)を形成し、
前記外プレート(7)と前記内プレート(4)との間に前記ブシュ(5)を囲むように遊動自在にシールプレート(13)を介在し、
前記外プレート(7)の凹溝(11)にシールリング(12)を収納して、該シールリングは、前記凹溝(11)から所定量突出して前記シールプレート(13)に接触して、前記突出した所定量により規定される所定の潰し代にて前記軸受部(C)に介在する潤滑油をシールしてなる。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明は、ローラの両端面に形成した凹部にシールリングを収納し、該シールリングによりブシュとローラとの間の軸受部に介在する潤滑油をシールし、かつ異物の前記軸受部への侵入を阻止して、ローラの回転を長期に亘って滑らかに保持し得るものでありながら、内プレートは、両側面及び外側面が平坦面からなり、所定の肉厚で剛性を保持して、シールリングを有するローラチェーンでありながら、シールリングのない標準仕様のローラチェーンと略同じ寸法を適用することが可能であり、スプロケット及びアタッチメント等の互換性が可能となる。
前記凹部の底面にシールプレートを遊動自在に受入れ、その上に前記シールリングを収納したので、シールリングは、内プレート及びブシュと略一体に回転し、シールプレートを介してローラと相対回転を許容するので、ローラを滑らかに回転すると共に、シールリングの摩耗を低減して、シール付きローラチェーンの寿命を長期化することができる。
前記シールリングは、凹部からの突出量により規定される所定の潰し代にて前記軸受部をシールするので、ローラがスラスト方向に移動しても、シールリングは、上記潰し代にてシールリングと内プレートとの間に隙間が生じないように保持し、かつシールリングが過度に圧潰されることを阻止して、シールリングによる軸受部の密封性を長期に亘って確保することができる。
シールリングを弾性発泡体から形成すると、シールリングの圧縮に伴う摩耗が少なく、長期に亘ってシールリングの密封性を確保することができる。
シールリングを平角リングとすると、内プレート及びシールプレートとの接触面積が大きくなり、接触圧を低減すると共に、シール性を長期に亘って保持し、特にクロロプレンスポンジゴムを採用することにより、その性能を高めることができる。
前記ブシュとピンとの間の軸受部用のシール装置を備えると、ローラチェーン全体での軸受部にシール装置を備え、ローラチェーンの滑らかな走行を長期に亘って維持することができる。
本発明の実施の形態に係るコンベヤ用ローラチェーンを示す一部断面した平面図。 その一部を拡大した断面図。 一部を変更した実施の形態を示す断面図。 一部を変更した実施の形態を示す断面図。 一部を変更した実施の形態を示す断面図。 他の実施の形態を示す断面図。
以下、図面に沿って、本発明をコンベヤ用ローラチェーンに適用した実施の形態について説明する。コンベヤ用ローラチェーン1は、図1に示すように、交互に連結された内リンク2と外リンク3とからなり、内リンク2は、1対の内プレート4,4と、これら両リンクプレートの両端部を連結するブシュ5,5と、これらブシュに回転自在に被嵌されたローラ6,6とからなり、外リンク3は、上記内プレートと同じ形状の1対の外プレート7,7と、これら両リンクプレートの両端部を連結するピン9,9とからなる。ブシュ5,5にピン9,9が挿入され、かつピン9がその頭部9a及び先端部に挿入された割りピン10により抜止めされて、両リンク2,3が交互に連結されて無端状に構成されている。該ローラチェーン1は、アタッチメント等により各種運搬部材に連結され、駆動スプロケットにより駆動されて、コンベヤ用として用いられる。
図2に詳示するように、外プレート7の内側面7bには、ピン孔7aを中心とした円環(リング)状に凹溝11が形成されており、該凹溝には断面O字状のゴム等の弾性体からなるシールリング(Oリング)12が嵌込まれている。また、ブシュ5はその両端外周側が削られて、小径でかつ僅かな突出量からなるボス部5aが形成されており、該ボス部5aは内プレート4から突出しており、該突出ボス部5aにリング(ワッシャ)状のシールプレート13が回転自在に遊嵌されている。該シールプレート13及び突出ボス部5aは、比較的小さく(薄い)かつ遊嵌関係を保持するためボス部がシールプレートより僅かに突出しており、該シールプレート13は、外プレート7と内プレート4との間に介在すると共に、該シールプレートの側面に上記シールリング12が当接して、シール装置S1を構成する。
シールリング(Oリング)12は、自然長状態において、上記凹溝11から所定量突出しており、シールリング12が所定量圧縮した状態でシールプレート13に接触するように、外プレート7,7の間隔Aがピン9の頭部9aと割りピン10により規定されていると共に、内プレート4,4の間隔Bがブシュ5により規定されている。シールプレート13は、ブシュの突出ボス部5a及び内プレート4の外側面4cに摺動自在に支持されている。そして、チェーン組立時、又は組立後グリースガン等により、ピン9とブシュ5との間隔(軸受部)Cにグリース等の潤滑油が塗布又は注入され、該潤滑油は、上記シールリング12のシールプレート13への圧接により密封される。
前記内プレート4の長手方向両端部にはブシュ孔4bが形成されており、該ブシュ孔4bにブシュ5が、前記内プレート4の外側面4cより前記ボス部5aが突出するように圧入されて固定されている。内プレート4の内側面4d及び外側面4cは、平坦面からなり、また外プレート7の外側面7cも平坦面からなる。前記ピン9の先端部9bは、先細形状になっていると共に、一部に平坦面9cが切欠かれて該平坦面がピン孔7aに嵌合して回止めされている。
前記ローラ6の両端面には前記ブシュ5を囲むように凹部15が形成されており、該凹部15は、ブシュ5に連通する。また、該凹部の底面15aに遊動自在にシールプレート16が受入れられている。上記凹部15には断面O字状の弾性体からなるシールリング17が上記シールプレート16の上に収納されており、該シールリング17は、内プレート4の内側面4d及びブシュ5に接触する。
該シールリング17は、自然長状態において、上記凹部15から所定量突出しており、シールリング17が所定量圧縮した状態で内プレート4の内側面4d及びシールプレート16に接触するように、ローラ6の長さD及び内プレート4,4の内側面4dの間隔Bが規定されている。そして、チェーン組立時等、ブシュ5とローラ6との間隔(軸受部)Eにグリース等の潤滑油が注入又は塗布されて、該潤滑油は、上記シールリング17の内プレート内側面4d及びシールプレート16への密接により封入される。これにより、シールリング17は、内プレート4の内側面4d及びブシュ5の外径面に接触して、ローラ6とブシュ5との軸受部Eに介在する潤滑油をシールするシール装置S2を構成する。
即ち、内プレート4の内側面間隔をB、ローラ6の長さをD、凹部15の底面15aの間隔をG、シールプレート16の板厚をt、シールリング17の装着状態での厚さをJ、該シールチェーンの自然状態での厚さをJ’(図示せず)とすると、
D<B=2J+2t+G<2J’+2t+G
となる。シールリング17の潰し代(J’-J)は、
J’-J<B-D
となる。従って、シールリング17の潰し代は、内リンク2とローラ6との隙間(B-D)で規制され、シールリング17が過度に圧潰されることを防止し、かつ上記内リンクとローラ6との隙間は、僅かでよく、シールリングを用いない標準仕様のノンシールローラチェーンと本シールローラチェーン1、特にスプロケットと噛合する内リンク2部分は、同一規格を適用することが可能となる。
なお、ブシュ5に径方向の貫通孔を穿設し、ピン9との間の軸受部Cとローラ6との間の軸受部Eとを連通して、ピン9から軸受部Cに潤滑油を充填する際、軸受部Eにも供給できるようにしてもよい。
本ローラチェーン1は、以上のような構成を有するので、駆動スプロケットにより駆動されて走行する。ローラチェーン1は、スプロケットとの噛合い時等、内リンク2と外リンク3とが屈曲し、この際ピン9とブシュ5とが相対的に擦れ合う軸受部Cを構成するが、該軸受部Cには潤滑油がシールリング12により封入されており、長期に亘り上記屈曲を滑らかに保持し得る。また、本ローラチェーン1は、スプロケットとの噛合時等、ブシュ5に対してローラ6が回転して、ブシュ5とローラ6との隙間Eで軸受部を構成するが、該軸受部Eにはシールリング17により潤滑油が封入されており、長期に亘って上記ローラ6の滑らかな回転を保持し得る。この際、シールリング17は、内プレート4との摩擦接触により一体に動き、また、シールプレート16(13も同様)は、摩擦係数が高いシールリング17との接触により、その間を殆ど摺動・移動することがなく、シールリング17と略々一体に動き、従ってローラ6は、潤滑油を介してシールプレート16と相対回転することにより滑らかに回転する。
なお、シールリング12及びシールプレート13によるシール装置S1により、ピン9とブシュ5との間の軸受部Cに塵埃等が侵入することが防止され、またシールリング17及びシールプレート16によるシール装置S2により、ブシュ5とローラ6との間の軸受部Eに塵埃等が侵入することが防止され、塵埃等が軸受部に侵入することによる摩耗の早期進行は防止されている。
図3に示すローラチェーン1は、ローラの形状を一部変更したものであり、他の部分は、先の実施の形態と同じなので、同一符号を付して説明を省略する。ローラチェーン1のローラ6は、凹部15の外径側に環状の突出部21を有する。該突出部21は、凹部15の外径側面15cから延びるように形成され、径方向に所定長さの平坦面21aが形成されている。従って、該突出部平坦面21aが内プレート4の内側面4dに接して、ローラ6のスラスト方向移動が規制される。また、該突出部平坦面21aがシールリング17の潰し代を規制し、従って該突出部平坦面21aを基準として凹部15の深さが規定され、ローラ6の端面6aに対して凹部15の深さは、浅くなる。
図4に示すローラチェーン1は、上記図3に示すローラの形状を一部変更したものであり、他の部分は、図3に示す実施の形態と同じなので、同一符号を付して説明を省略する。ローラ6は、両端面にシールリング17収納用の凹部15を有し、更にその外径側に平坦面21aを有する突出部21を備える。また、ローラの一端面6a1に連結して外径方向に突出するフランジ22を有する。
図5に示す実施の形態は、先の実施の形態の凹部を変更したものであり、他の部分は、先の実施の形態と同じであるので、同一符号を付して説明を省略する。ローラチェーン1のローラ6は、両端面にシールリング収納用の凹部15を有する。該凹部15は、端面6aの一部を切削した凹溝形状からなり、両側面及び底面を有し、前記ブシュ5に連通する凹部15に比して深さ及び幅も小さい。該凹部15に収納されるシールリング17及びシールプレート16は、先の実施の形態に比して大幅に小さく、シールリング17は、凹部15から一部突出して内プレート4の内側面4dに接触する。
図6は、シールリングに平角リングを用いた実施の形態を示す。本実施の形態も、シールリング以外の構成は、先の実施の形態と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。本ローラチェーン1は、外プレート7の内側面7bに形成された凹溝11及びローラ6の両端面に形成された凹部15を有し、上記凹溝11及び凹部15には断面矩形状の平角リング123,17が収納される。軸受部C用のシール装置S1は、平角リング12の突出端面がブシュ5に遊動自在に支持されたシールプレート13に接触しており、軸受部E用のシール装置S2は、平角リング17が凹部15の底面に遊動自在に受入れられたシールプレート16に接触している。上記平角リング12,17は、ニトリルゴム、クロロプレンゴム等の弾性発泡体からなり、上記シールプレート13,16は、タフトライド処理が施された炭素鋼からなる。
上記平角リング12の突出平面は、適正な潰し代でシールプレート13に接触して、軸受部Cの潤滑油をシールして、ブシュ5とピン9との屈曲を長期に亘って滑らかに維持すると共に、シールプレート13と平面的に接触して、平角リング12をシールプレート13及び外プレート7とを一体的に回転して、平角リング12の摩耗を低減する。
上記平角リング17の突出平面は、適正な潰し代で平坦面からなる内プレート4の内側面4dに接触して、軸受部Eの潤滑油をシールして、ブシュ5に対するローラ6の回転を長期に亘って滑らかに維持すると共に、内プレート4の内側面4d及びシールプレート16に平面的に接触し、平角リング17をシールプレート16及び内プレート4と一体的に回転して平角リング17の摩耗を低減する。なお、軸受部C用のシール装置S1には、先の実施の形態のように断面O又はX字状のシールリングを装着し、軸受部E用のシール装置S2のみに平角リングを用いてもよい。
前記シールローラチェーン1,1,1,1,1は、内プレート4の内側面4d及び外側面4cが平坦面からなり、所望の剛性を有するため、板厚を厚くする必要がないことが相俟って、ブシュ5とローラ6との間の軸受部E用のシール装置S2更にブシュ5とピン9との間の軸受部C用のシール装置S1が存在しても、従来のシールのない標準仕様のローラチェーンと略同じ寸法となって同じ規格を適用することが可能である。なお、軸受部C用のシール装置S1を用いずに、該部分をシールのない標準タイプとして、更に一般規格に合せるようにしてもよい。また、シールリングは、断面O字状のOリング12,17、断面矩形状の平角リング12,17に限らず、断面X字状のXリング、断面多角状の面状リング等のどのような形状のシールリングでもよい。また、シールリングは、一般的にゴム等の弾性体が用いられるが、ニトリルゴム、クロロプレンゴム等の独立気泡発泡体(スポンジゴム)が用いられてもよい。平角リングの場合、独立気泡発泡体が好ましく、特にクロロプレンスポンジゴムで形成することにより、良好なシール状態を長期に亘って維持し得る。シールプレート16,13は、タフトライド等の熱処理を施した炭素鋼からなるが、これに限らず、熱処理や高硬度の表面処理を施工した金属、自己潤滑性を有する合成樹脂(エンジニアリングプラスチック)又は焼結材等でよく、更にこれらを組合せたものでもよい。
なお、シール装置S2のシールリング17,17は、ブシュ5に接触しているとしても、ローラ6を支持するものではなく、ローラ6は、軸受部Eで支持される。
また、本シールローラチェーンは、エスカレータを含むあらゆる運搬(コンベア)用ローラチェーンに用いて好適であるが、これに限らず、オートバイ用、産業用等の動力伝達用ローラチェーンに適用可能である。また、ローラの形状は、上記実施の形態に限らず、どのような形状にも適用可能である。
ついで、本発明に係るローラチェーンとシールを有さない標準仕様のローラチェーン(標準品)とに実施した摩耗試験について説明する。
シールリングの異なる本発明に係る実施例1,実施例2,実施例3及びシールリングのない標準品の各ローラチェーンに摩耗試験を行った。各ローラチェーンの部品組合せを表1に示す。
Figure 0007389559000001
実施例1のOリング(断面O字状)は、水素添加ニトリルゴム(HNBR)からなる。実施例2及び3の平角シールリングは、クロロプレンスポンジゴムからなり、実施例2が板厚4mmであり、実施例3が板厚5mmである。
試験条件は、チェーンサイズ;DK19152M、チェーン速度;20m/min、スプロケット歯数;駆動、従動とも8T、スプロケット回転数;16.4rpmであり、初期塗油は、標準品は、防錆油のみであり、実施例1,2,3は、ピン~ブシュ~ローラ間にMoS2(二硫化モリブデン)入りグリースを塗布し、途中給油はなし(無給油)とした。チェーンのローラが珪砂を巻込みながらスプロケットに噛込むように珪砂を堆積させて試験した。
摩耗試験後のブシュ外径及びローラ内径の摩耗量の合計値を表2に示す。
Figure 0007389559000002
本発明の実施例1,2,3は、標準品に比べて優れた耐摩耗性を有することが認められる。特に、実施例2は、優れた耐摩耗性を有し、シールリングの脱落、ブシュ摩滅(ブシュ開口部の外径摩耗量3mm以上)がなく、ローラ回転不良がなく、他の実施例2,3に比較しても最も優れた性能を有している。
実施例2が良好であった要因として、
(1)クロロプレンスポンジゴムによって、ローラのスラスト方向への荷重作用時の追随性が高かった
(2)平面リング(板厚4mm)の潰し代が適切であり、スポンジゴムの弾性が失われずにシール性を維持できたと共に、ローラの回転性を妨げることがなかった
等が考えられる。
1,1,1,1,1 ローラチェーン
2 内リンク
3 外リンク
4 内プレート
4c 外側面
4d 内側面
5 ブシュ
6 ローラ
7 外プレート
7a ピン孔
7b 内側面
9 ピン
11 凹溝
12,12 シールリング
13 シールプレート
15,15 凹部
16,16 シールプレート
17,17,17 シールリング
17 平角リング
C,E 軸受部
S1,S2 シール装置

Claims (5)

  1. 1対の外プレートの両端部をピンで連結した外リンクと、1対の内プレートの両端部をブシュで連結すると共に該ブシュにローラを被嵌した内リンクと、を前記ブシュに前記ピンを嵌挿することにより交互に連結してなる、ローラチェーンにおいて、
    前記内プレートは、その内側面及び外側面が平坦面からなり、
    前記ローラの両端面に、前記ブシュを囲むように前記ブシュに連通された凹部を形成し、
    前記凹部は、前記ピンの径方向に延びる底面と、前記底面から前記ピンの軸方向に延設され、前記ブシュの外周面と前記径方向対向する内周面と、を有し、
    シールプレート全体が前記凹部に収納されるように前記底面に前記シールプレートを遊動自在に受入れると共に、該凹部において前記シールプレート上にシールリングを収納し、
    該シールリングは、前記凹部から所定量突出して前記内プレートの平坦面に接触して、該突出した所定量により規定される所定の潰し代にて前記ブシュと前記ローラとの間の軸受部に介在する潤滑油をシールしてなる、
    ことを特徴とするローラチェーン。
  2. 前記シールリングは、弾性発泡体からなる、
    請求項1記載のローラチェーン。
  3. 前記シールリングは、断面矩形状の平角リングからなる、
    請求項1又は2記載のローラチェーン。
  4. 前記シールリングは、クロロプレンスポンジゴムからなる、
    請求項3記載のローラチェーン。
  5. 前記ブシュと前記ピンとの間の軸受部に介在する潤滑油をシールするシール装置を備え、
    該シール装置は、前記外プレートの内側面に、前記ピンを嵌合するピン孔に同芯状に凹溝を形成し、
    前記外プレートと前記内プレートとの間に前記ブシュを囲むように遊動自在にシールプレートを介在し、
    前記外プレートの凹溝にシールリングを収納して、該シールリングは、前記凹溝から所定量突出して前記シールプレートに接触して、前記突出した所定量により規定される所定の潰し代にて前記軸受部に介在する潤滑油をシールしてなる、
    請求項1ないし4のいずれか1項記載のローラチェーン。
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