JP7386764B2 - 制御バルブ - Google Patents

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Description

本発明は、パイロット圧によってスプールが操作される制御バルブに関する。
制御バルブとして特許文献1には、スプール(文献ではメインスプール)に作用するパイロット圧の制御でスプールを移動させ、この移動により作動油の流量を制御する制御バルブ(文献では電磁流量制御弁)が記載されている。
この特許文献1に記載される制御バルブは、ハウジングに対し移動自在に収容されたスプールの一端側に通孔を介してパイロット圧を作用させ、スプールの他端側にパイロット圧の作用方向と逆方向にスプリングの付勢力を作用させるように構成されている。また、ハウジングには、ソレノイドの駆動により、通孔を介してスプールの一端側にパイロット圧を作用させるパイロット操作部を備えている。
特開2019-196779号公報
特許文献1に記載される制御バルブは、ソレノイドに供給する電流によりパイロット圧を設定し、このように設定されるパイロット圧とスプリングの付勢力とがバランスする位置までスプールを移動させることで作動油の流量の制御を可能にしている。
この構成の制御バルブは、トラクタ等の作業車においてバケットやブーム等の作業装置の油圧アクチュエータを制御するために用いられることも多く、例えば、レバー類の操作によってパイロット圧を制御するものでは、レバー類を決まった操作量(例えば、決まった操作角)だけ操作した場合に、この操作に対応する量(比例する量)だけ作業装置が作動することになる。
しかしながら、例えば、作業装置を制御する場合には、レバー類を決まった量だけ操作した場合でも、その操作量に対する作業装置の作動量を変更したい場合もあり、改善の余地がある。
このような理由から、パイロット圧が一定の比率で変化した場合でも、パイロット圧に対するスプールの移動量の比率を異ならせることが可能な制御バルブが求められる。
本発明に係る制御バルブの特徴構成は、スプール軸芯に沿う方向への移動により作動油の給排を制御するスプールと、パイロット圧が作用することにより、前記スプールを前記スプール軸芯に沿う方向に移動させる第1受圧部と、前記第1受圧部に作用するパイロット圧に抗する方向に付勢力を作用させる第1付勢機構とを備え、前記第1付勢機構が、互いにばね定数が異なる圧縮コイル型の主スプリングと、圧縮コイル型の従スプリングとを備え、パイロット圧の作用時に前記主スプリングを圧縮させた後に前記従スプリングを圧縮させる圧縮管理部を備え、
前記圧縮管理部が、前記スプールの方向に開口する開口が形成された油室と、前記油室の内部側から前記開口を閉塞可能な可動壁体と、を備え、
前記主スプリングのばね定数が、前記従スプリングのばね定数より大きく、
前記主スプリングが、一端を前記スプールに当接させ、他端を前記可動壁体の外面に当接させる位置に配置され、前記従スプリングが、一端を前記可動壁体の内面に当接させ、他端を前記油室の内面に当接させる位置に配置され、
前記圧縮管理部は、
前記スプールが予め設定された第1設定領域にある状態では、
前記開口を開放する側への前記可動壁体の移動を阻止するように、前記従スプリングの付勢力と、前記可動壁体に対して前記油室から作用する圧力を受ける受圧面積と、前記油室と前記油室の外部側とを連通させるように前記可動壁体に形成された連通孔の流路断面積と、が設定され、
前記スプールが前記第1設定領域を越えて、予め設定された第2設定領域に達した場合に、
前記可動壁体の前記開口を開放する側への移動を許容するように、前記従スプリングの付勢力と、前記可動壁体に対して前記油室から作用する圧力を受ける受圧面積と、前記油室と前記油室の外部側とを連通させるように前記可動壁体に形成された連通孔の流路断面積が設定されている点にある。
この特徴構成によると、第1受圧部にパイロット圧が作用した場合には、圧縮管理部が主スプリングを先に圧縮させ状態でスプールを移動させ、この後に、従スプリングを圧縮させる状態でスプールを移動させることになる。また、主スプリングのばね定数と従スプリングのばね定数とが異なるため、例えば、パイロット圧が直線的に上昇した場合でも、第1付勢機構からスプールに作用する付勢力が変化し、スプールを、例えば、折れ曲がったラインとなる特性に従って移動させることも可能となる。
従って、パイロット圧が一定の比率で変化した場合でも、パイロット圧に対するスプールの移動量の比率を異ならせることが可能な制御バルブが構成された。
また、これによると、従スプリングのばね定数が、主スプリングのバネ定数より小さく設定されるものの、パイロット圧一定の比率で上昇する状況でスプールが作動の作動した場合には、油室に封入された作動油が可動壁体の移動を規制するため、先に主スプリングを圧縮させ、この後に従スプリングを圧縮させる。これにより、パイロット圧が一定の比率で上昇する場合でも、主スプリングの圧縮に伴い、所定の勾配で表される特性直線に従ってスプールを移動させ、この後に従スプリングの圧縮に伴い、前述した所定の勾配より急勾配となる特性直線に従ってスプールを移動させることが可能となる。
上記構成に加えた構成として、前記スプールが、前記第1受圧部と反対側に第2受圧部を備え、前記第2受圧部に作用するパイロット圧に抗する方向に付勢力を作用させる第2付勢機構を備え、前記第1受圧部と前記第2受圧部とにパイロット圧が作用しない状態で前記スプールが中立ポジションに保持されても良い。
これによると、第2受圧部にパイロット圧を作用させることにより、第1受圧部にパイロット圧を作用させた場合のスプールの移動方向と逆方向にスプールを移動させることが可能となり、第1受圧部と第2受圧部とにパイロット圧が作用しない状態でスプールを中立ポジションに保持できる。
制御バルブを含む油圧回路図である。 制御バルブの断面図である。 圧縮管理部の作動を連続的に示す断面図である。 パイロット圧とスプールの移動量と関係の特性をグラフ化した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔制御バブル〕
図1、図2に示すように、バルブハウジング1にスプール10を収容し、スプール10のスプール軸芯Xに沿う方向での一方の端部に第1受圧部R1を形成し、スプール10の他方の端部に第2受圧部R2を形成し、第1受圧部R1にパイロット圧を作用させる第1パイロットバルブPV1と、第2受圧部R2にパイロット圧を作用させる第2パイロットバルブPV2とをバルブハウジング1の外部に備えて制御バルブVが構成されている。
この制御バルブVは、トラクタ等の車両に備えたローダ(図示せず)のバケットの角度を決める複動型のバケットシリンダ2に供給する作動油を制御する。制御バルブVのスプール10は、作業ポジションSと、中立ポジションNと、第1ダンプポジションD1と、第2ダンプポジションD2との各ポジションに移動自在に構成されている。尚、これらのポジションは、スプール軸芯Xに沿う方向で所定長さの領域となる。
スプール10は、スプール軸芯Xに沿う方向に移動自在にバルブハウジング1に収容され、スプール10の2箇所の端部のうち、第2受圧部R2が形成された側に付勢力を作用させる第1付勢機構F1と、第1受圧部R1が形成された側に付勢力を作用させる第2付勢機構F2とを備えている。また、スプール10は、第1受圧部R1と第2受圧部R2との何れにもパイロット圧が作用しない状況で中立ポジションNに保持される。
尚、第1付勢機構F1の付勢方向は、第1受圧部R1に作用するパイロット圧に抗する方向であり、第2付勢機構F2の付勢方向は、第2受圧部R2に作用するパイロット圧に抗する方向である。
この制御バルブVは、第1パイロットバルブPV1から第1受圧部R1に作用するパイロット圧の制御によりスプール10を、第1ダンプポジションD1と、第2ダンプポジションD2とに設定でき、第2パイロットバルブPV2から第2受圧部R2に作用するパイロット圧の制御により作業ポジションSに設定できる。
具体的には、第1パイロットバルブPV1と第2パイロットバルブPV2との何れもソレノイドに供給する電流を増大させることでスプール10に作用するパイロット圧を上昇させ、パイロット圧に比例してスプール10を移動させることにより、作動油の給排量を増大させ、バケットシリンダ2の作動速度を増大させる。
〔バルブハウジングとスプール〕
図1、図2に示すように、バルブハウジング1は、油圧ポンプPから作動油が供給されるメインポンプポートMPと、作動油を排出するタンクポートTと、バケットシリンダ2を伸長させる作動油を送り出す伸長側ポートCAと、バケットシリンダ2を収縮させる作動油を送り出す収縮側ポートCBと、第1パイロットバルブPV1からパイロット油が供給される第1パイロットポートPP1と、第2パイロットバルブPV2からパイロット油が供給される第2パイロットポートPP2とが形成されている。
第1パイロットバルブPV1と、第2パイロットバルブPV2とは電磁ソレノイドに供給される電流に比例する圧力のパイロット油を送り出すように構成されている。また、第1パイロットバルブPV1と第2パイロットバルブPV2とに対して小容量のパイロットポンプQから作動油が供給される。尚、この制御バルブVは、パイロットポンプQを用いずに、油圧ポンプPからの作動油の一部をパイロット油として第1パイロットバルブPV1と第2パイロットバルブPV2とに供給するように構成されても良い。
図2には、中立ポジションNにスプール10があるバルブハウジング1の断面を示している。バルブハウジング1は、一方の端部(図2では右端)に第1パイロットポートPP1が形成され、他方の端部(図2では左端)に第2パイロットポートPP2が形成されている。また、バルブハウジング1は、3つのメインポンプポートMPと、2つのタンクポートTと、伸長側ポートCAと、収縮側ポートCBとが形成されている。尚、図2に示す3つのメインポンプポートMPは、図1の油圧回路のメインポンプポートMPと連通し、図2に示す2つのタンクポートTは、図1の油圧回路のタンクポートTと連通する。
図2に示すように、スプール10は、第1受圧部R1に近い位置から、第2受圧部R2の方向に向けて第1ランド部11と、第2ランド部12と、第3ランド部13と、第4ランド部14と、第5ランド部15との5つのランド部が形成されている。
〔スプールの制御形態〕
このような構成であるため、制御バルブVは、図1、図2に示すように、第1パイロットバルブPV1から第1受圧部R1に作用するパイロット圧を上昇させることでスプール10を第1ダンプポジションD1と、第2ダンプポジションD2とに、この順序で切り換えることが可能となる。
つまり、スプール10が第1ダンプポジションD1に設定された場合には、前述した5つのランド部のうち、対応するものが作動油を制御することで、メインポンプポートMPからの作動油を伸長側ポートCAに供給すると共に、バケットシリンダ2から収縮側ポートCBを介して戻された作動油をタンクポートTに排出する。
また、スプール10が第2ダンプポジションD2に設定された場合には、前述した5つのランド部のうち、対応するものが作動油を制御することにより、メインポンプポートMPからの作動油を伸長側ポートCAに供給すると同時に、バケットシリンダ2から収縮側ポートCBを介して戻される作動油を伸長側ポートCAに供給することによりバケットシリンダ2の作動速度の高速化が図られる。
これに対し、スプール10が作業ポジションSに設定された場合には、前述した5つのランド部のうち、対応するものが作動油を制御することにより、メインポンプポートMPからの作動油を収縮側ポートCBに供給すると共に、バケットシリンダ2から伸長側ポートCAに戻される作動油をタンクポートTに排出する。
〔付勢機構〕
図2、図3に示すように、第1付勢機構F1は、所定のばね定数の圧縮コイル型の主スプリング3と、この主スプリング3よりバネ定数が小さい圧縮コイル型の従スプリング4と、圧縮管理部Cとを備えている。また、図2に示すように、第2付勢機構F2は、圧縮コイル型の中立スプリング8で構成されている。
圧縮管理部Cは、図2、図3に示すように、主スプリング3と、従スプリング4との間に挟み込まれる可動壁体5と、可動壁体5をスプール軸芯Xに沿う方向に移動自在に収容する油室6とで構成されている。この油室6と、可動壁体5とはサブアッシとしてバルブハウジング1に備えられている。
油室6は、円筒状の外壁部6aと、この外壁部6aのうち、主スプリング3の方向の部位でスプール軸芯Xに直交する姿勢の縦壁部6bの中央部分を取り除いた形状となる開口6cと、外壁部6aのうち開口6cと反対側の部位に螺合状態で閉塞するプラグ6dとを備えている。
可動壁体5は、縦壁部6bに形成された開口6cの内周縁となる位置に対し、従スプリング4の付勢力で当接する位置に配置されている。この可動壁体5の中央部分には連通孔5aが形成されている。この構成から、圧縮管理部Cは、油室6に作動油を封入した状態で可動壁体5が開口6cを閉塞する状態が維持される。
つまり、主スプリング3は、一端をスプール10に当接させ、他端を可動壁体5に当接させている。また、従スプリング4は、一端を可動壁体5に当接させ、他端をプラグ6dの内面(油室6の内壁の一例)に当接させている。
この制御バルブVは、第1付勢機構F1と第2付勢機構F2とがスプール10に対して互いに逆方向に付勢力を作用させるように構成され、夫々の付勢力がバランスする状態でスプール10が中立ポジションNに維持される。
〔制御バルブの作動〕
この制御バルブVは、図1、図2に示すように第1パイロットバルブPV1の制御でパイロット圧を上昇させることにより、スプール10を中立ポジションNから第1ダンプポジションD1に移動させ、更に、第2ダンプポジションD2に移動させることが可能である。
また、スプール10が第1ダンプポジションD1に対応する領域にある場合には、主スプリング3の付勢力をスプール10に作用させ、スプール10が第2ダンプポジションD2にある場合には、既に圧縮状態にある主スプリング3の付勢力と、従スプリング4の付勢力とをスプール10に作用させるように第1付勢機構F1が構成されている。
図3(I)には、スプール10が中立ポジションNにある状態での第1付勢機構F1を示しており、この状態において主スプリング3のばね長さの値を主中立長LaNとし、従スプリング4のばね長さの値は従中立長Lbnとしている。
また、スプール10が第1ダンプポジションD1および第2ダンプポジションD2にある場合の主スプリング3のばね長さの値を、夫々、主第1長La1と主第2長La2としている。これと同様にスプール10が第1ダンプポジションD1および第2ダンプポジションD2にある場合の従スプリング4のばね長さの値を、従第1長Lb1と従第2長Lb2としている。
また、図3(I)に示す状態を基準にして、図3(II)に示すように主スプリング3が圧縮される状況と、図3(III)に示すように従スプリング4が圧縮される状況とを説明する。
つまり、第1受圧部R1に作用するパイロット圧の上昇に伴い、スプール10が図3(I)に示す状態(中立ポジションN)から図3(II)に示す第1ダンプポジションD1の領域に移動した場合には、圧縮管理部Cの可動壁体5が、主スプリング3から圧力が作用する状況でも、油室6に封入された作動油により殆ど移動することはなく、スプール10の移動に伴い主スプリング3だけが圧縮される。これにより、主スプリング3の付勢力だけがスプール10に作用し、第1受圧部R1に作用するパイロット圧とバランスする位置にスプール10が保持される。
すなわち、主スプリング3の伸縮方向の両端部のうち、スプール10に作用する側とは反対側の端部は、可動壁体5に当接した状態で受け止められている。そして、可動壁体5は、油室6における開口6cが形成された縦壁部6bに向けて、主スプリング3の付勢方向とは反対側に押し当てられている。可動壁体5を縦壁部6bに向けて付勢する従スプリング4のバネ定数は、主スプリング3のバネ定数よりも小さいものであり、主スプリング3の付勢方向に対抗する方向に作用する従スプリング4の付勢力は、主スプリング3の付勢力よりも小さい。しかしながら、可動壁体5が油室6内から縦壁部6bに向けて開口6cを閉塞するように押し当てられている。この状態では、油室6に封入されている作動油は、可動壁体5に形成された連通孔5aを通してしか、油室6を出ることができない。
そして、この連通孔5aは、油室6を出入りする作動油に対して大きな通油抵抗が作用するように、十分に小さい流路断面積に設定されている。このように大きな通油抵抗が作用する連結孔5aが形成された可動壁体5は、主スプリング3の付勢力よりも小さい従スプリング4の付勢力によって主スプリング3の付勢方向とは逆方向に付勢されるものでありながら、連通孔5aでの通油抵抗が主スプリング3の付勢力に抗する方向に作用することで、スプール10が中立ポジションNから第1ダンプポジションD1に至る範囲(第1設定領域に相当する)では、油室6の開口6cを閉塞した状態が維持されることになる。
また、スプール10が第1ダンプポジションD1の領域にある場合には、主スプリング3のばね長さの値が主第1長La1となる。この主第1長La1は、主スプリング3が圧縮されることにより主中立長LaNより小さい値となる。更に、スプール10が第1ダンプポジションD1にある場合でも、可動壁体5が移動しないため、従スプリング4は圧縮されず、従第1長Lb1は従中立長Lbnと略同じ値に維持される。
つまり、スプール10が第1ダンプポジションD1の領域にある状態では、主スプリング3の付勢方向とは逆方向に作用する従スプリング4の付勢力と、連通孔5aでの通油抵抗によって可動壁体5が縦壁部6bから離れる側への移動に抵抗を与える作用力と、の総和が、主スプリング3が主第1長La1に圧縮されるまでの間における主スプリング3の付勢力と釣り合う状態となる。
圧縮管理部Cは、スプール10が第1ダンプポジションD1を超えて第2ダンプポジションD2の領域に達した場合に、可動壁体5の移動を許容するように従スプリング4の付勢力と、可動壁体5に対して油室6から作用する圧力を受ける受圧面積と、可動壁体5の連通孔5aの流路断面積が設定されている。
すなわち、スプール10の第1受圧部R1に作用するパイロット圧が高められるにともなって、スプール10が第1ダンプポジションD1を超えて第2ダンプポジションD2に向けて移動する。このようにしてスプール10が第1ダンプポジションD1を超えて第2ダンプポジションD2に至る範囲(第2設定領域に相当する)では、主スプリング3の付勢力が、その付勢力とは逆向きの従スプリング4自体の付勢力と、可動壁体5が縦壁部6bから離れる側への移動に対する抵抗となる連通孔5aでの通油抵抗と、の総和よりも大きくなる。これによって、可動壁体5の縦壁部6bから離れる側への移動が許容される。
このように、スプール10が予め設定された第1設定領域(実施形態では、スプール10が中立ポジションNから第1ダンプポジションD1に至る範囲)にある状態では、油室6の開口6cを開放する側への可動壁体5の移動を阻止するように、従スプリング4の付勢力と、可動壁体5に対して油室6から作用する圧力を受ける受圧面積と、油室6と油室6の外部側とを連通させるように可動壁体5に形成された連通孔5aの流路断面積と、が設定されている。また、スプール10が第1設定領域を越えて、予め設定された第2設定領域(実施形態では、スプール10が第1ダンプポジションD1を超えて第2ダンプポジションD2に至る範囲)に達した場合に、油室6の開口6cを開放する側への可動壁体5の移動を許容するように、従スプリング4の付勢力と、可動壁体5に対して油室6から作用する圧力を受ける受圧面積と、油室6と油室6の外部側とを連通させるように可動壁体5に形成された連通孔5aの流路断面積が設定されている。
この構成のため、スプール10が第2ダンプポジションD2に所定位置まで移動した場合には、従スプリング4が圧縮され、従スプリング4の従第2長Lb2は、従中立長Lbnより小さい値となる。尚、スプール10が第2ダンプポジションD2の領域にある場合には、主スプリング3の主第2長La2は、主第1長La1と略同じ値に維持される。
つまり、スプール10が第2ダンプポジションD2にある場合には、既に圧縮されている主スプリング3の付勢力と、従スプリング4の付勢力とがスプール10に作用することになり、この付勢力と第1受圧部R1に作用するパイロット圧とがバランスする位置にスプール10が保持される。
特に、従スプリング4のバネ定数は、主スプリング3のバネ定数より小さいため、スプール10が第2ダンプポジションD2にある状況で、パイロット圧を一定の比率で上昇させた場合のスプール10の移動量は、スプール10が第1ダンプポジションD1にある状況でパイロット圧を一定の比率で上昇させた場合の移動量より大きくなり作動油の供給量の切換を可能にする。
このようにパイロット圧の変化に対するスプール10の移動量をグラフFxとして図4に示している。この図では、スプール10の移動量を縦軸に取り、パイロット圧の変化を横軸に取っており、パイロット圧を一定の比率で上昇させた場合に、同図に示す第1ダンプポジションD1に対応する領域でのグラフFxは比較的緩やかな勾配であるが、第2ダンプポジションD2に示す領域でのグラフFxは、第1ダンプポジションD1に対応する領域より急勾配となる。
つまり、スプール10が第1ダンプポジションD1の領域にある場合には、設定された変化率でスプール10を移動させ、スプール10が第2ダンプポジションD2の領域にある状況で第1ダンプポジションD1の領域にある場合より大きい変化率でスプール10を移動させ、作動油の流量の増大も可能にすることが理解できる。
、第2パイロットバルブPV2にパイロット圧を作用させ、スプール10を作業ポジションSに操作した場合には、中立スプリング8の付勢力とパイロット圧とがバランスする位置にスプール10が保持される。
〔実施形態の作用効果〕
このように制御バルブVは、主スプリング3と、従スプリング4との2つのスプリングを直列に配置したものでありながら、スプール10が第1ダンプポジションD1と、第2ダンプポジションD2との2つのポジションにある場合に、2つのスプリングの異なるバネ定数の付勢力をスプール10に作用させ、スプール10の移動特性を異ならせた形態でのスプール10の移動を可能にしている。
特に、設定されたばね定数の主スプリング3と、主スプリング3よりばね定数が小さい従スプリング4とを直接に備えた構成でありながら、パイロット圧が上昇した場合には、圧縮管理部Cが、バネ定数の大きい主スプリング3を先に圧縮させ、この後の従スプリング4を圧縮させる作動を行わせ、ばね定数が異なる2種のスプリングを単純に直列に配置したものでは得られない特性でのスプール10の移動を実現している。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)スプール10が1つのポジションの領域で移動する際に、スプリングからスプール10に作用する付勢力を切り換える(ばね定数を切り換える)ように構成する。このように構成することにより、スプール10に作用するパイロット圧が一定の比率で上昇した場合でも、例えば。ポジションの領域の中央より一方の端部側でのスプール10の移動速度を、他方の端部側でのスプール10の移動速度より高速化することも可能となる。
(b)圧縮管理部Cの構成として、可動壁体5の外周を外壁部6aの内周に接触させる状態で配置することにより、従スプリング4を圧縮する形態で可動壁体5が開口6cの内周から離間する際に、油室6の作動油が、可動壁体5の外周を介して排出される際の油室6の圧力低下を抑制する。このように構成することにより、従スプリング4が圧縮される際でも油室6の圧力を高く維持し、従スプリング4の付勢力を適正にスプール10に作用させることが可能となる。
尚、本発明において、可動壁体5が開口6cを閉塞可能であるとは、油室6が完全な密閉状態となることを意味するものではなく、油室6の開口6cを閉じる箇所に可動壁体5を位置させて、開口6cが可動壁体5によって塞がれた状態となることが可能であることを意味する。
つまり、実施形態として可動壁体5に連通孔5aを備えた構造のものを例示していることから明らかなように、閉塞可能である状態でも、油室6からの作動油の出入りが完全に阻止された密閉状態ではない。説明を加えると、油室6からの作動油の出入りが完全に阻止された密閉状態ではなく、連通孔5aの流路断面積と関連した作動油の粘性による流動抵抗と、従スプリング4の開口6c側への押圧力と、の総和が、主スプリング3の付勢力に打ち勝つ状態では、可動壁体5が油室6を閉じる位置にあり、前記流動抵抗と従スプリング4の開口6c側への押圧力と、の総和よりも主スプリング3の付勢力が大きくなると、可動壁体5が開口6cを塞ぐ位置から離れて、油室6の開口6cを開く状態となる。
(c)例えば、第1受圧部R1に作用するパイロット圧を一定の比率で上昇させた場合に、移動の初期にスプール10を、設定された速度(パイロット圧の単位上昇に対する移動量)で移動させ、スプール10が設定された位置まで移動した後に、初期の変化率より低い速度でスプール10を移動させるように付勢機構として、2種のスプリング(例えば、主スプリング3および従スプリング4)と、圧縮管理部Cとを用いる。
つまり、実施形態では図4のグラフFxのように、パイロット圧の上昇の後半部分でスプール10の移動量が増大するが、この別実施形態(c)では、パイロット圧の上昇の後半部分でスプール10の移動量が低減するように付勢機構が構成される。
(d)スプール10で制御される作動油の供給先として、ドーザ装置に限るものではなく、例えば、作業装置を昇降させるアクチュエータであっても良い。
本発明は、パイロット圧でスプールを作動させる制御バルブに利用できる。
3 主スプリング
4 従スプリング
5 可動壁体
6 油室
6c 開口
10 スプール
C 圧縮管理部
N 中立ポジション
X スプール軸芯
F1 第1付勢機構
F2 第2付勢機構
R1 第1受圧部
R2 第2受圧部

Claims (2)

  1. スプール軸芯に沿う方向への移動により作動油の給排を制御するスプールと、
    パイロット圧が作用することにより、前記スプールを前記スプール軸芯に沿う方向に移動させる第1受圧部と、
    前記第1受圧部に作用するパイロット圧に抗する方向に付勢力を作用させる第1付勢機構とを備え、
    前記第1付勢機構が、互いにばね定数が異なる圧縮コイル型の主スプリングと、圧縮コイル型の従スプリングとを備え、パイロット圧の作用時に前記主スプリングを圧縮させた後に前記従スプリングを圧縮させる圧縮管理部を備え、
    前記圧縮管理部が、前記スプールの方向に開口する開口が形成された油室と、前記油室の内部側から前記開口を閉塞可能な可動壁体と、を備え、
    前記主スプリングのばね定数が、前記従スプリングのばね定数より大きく、
    前記主スプリングが、一端を前記スプールに当接させ、他端を前記可動壁体の外面に当接させる位置に配置され、前記従スプリングが、一端を前記可動壁体の内面に当接させ、他端を前記油室の内面に当接させる位置に配置され、
    前記圧縮管理部は、
    前記スプールが予め設定された第1設定領域にある状態では、
    前記可動壁体の前記開口を開放する側への移動を阻止するように、前記従スプリングの付勢力と、前記可動壁体に対して前記油室から作用する圧力を受ける受圧面積と、前記油室と前記油室の外部側とを連通させるように前記可動壁体に形成された連通孔の流路断面積と、が設定され、
    前記スプールが前記第1設定領域を越えて、予め設定された第2設定領域に達した場合に、
    前記開口を開放する側への前記可動壁体の移動を許容するように、前記従スプリングの付勢力と、前記可動壁体に対して前記油室から作用する圧力を受ける受圧面積と、前記油室と前記油室の外部側とを連通させるように前記可動壁体に形成された連通孔の流路断面積が設定されている制御バルブ。
  2. 前記スプールが、前記第1受圧部と反対側に第2受圧部を備え、前記第2受圧部に作用するパイロット圧に抗する方向に付勢力を作用させる第2付勢機構を備え、
    前記第1受圧部と前記第2受圧部とにパイロット圧が作用しない状態で前記スプールが中立ポジションに保持される請求項1に記載の制御バルブ。
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