JP7386090B2 - コンクリート片の剥落防止工法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 ・施工日:平成31年2月12日~平成31年3月15日・施工場所:兵庫県宝塚市安倉北5丁目 安倉高架橋、兵庫県宝塚市米谷1丁目 宝塚高架橋、兵庫県川西市加茂6丁目 川西高架橋・公開内容:変性シリコーン樹脂及びエポキシ樹脂を含む主剤とアミノシラン化合物を含む硬化剤よりなる、コンクリート片の剥落防止工法に用いる接着樹脂キットを、発明者である服部俊及び田中昭博が発明したところ、出願人であるコニシ株式会社は、当該接着樹脂キットを西日本高速道路メンテナンス関西株式会社(茨木市西駅前町5番1号)に納入し、平成30年度神戸地区橋梁下部補修工事に使用することにより、公開した。
本発明は、橋梁、トンネル又は建築物等のコンクリート構造物の表面からコンクリート片が剥落するのを防止する工法に関するものである。
従来より、コンクリート躯体の表面からコンクリート片が剥落するのを防止するため、以下の工法で、コンクリート躯体の表面を硬化接着樹脂で被覆することが行われている。すなわち、コンクリート躯体の表面側に、接着樹脂組成物を塗布する第一工程と、第一工程で塗布された接着樹脂組成物上に網状シートを貼着する第二工程と、第二工程で貼着された網状シート上に接着樹脂組成物を塗布する第三工程と、第三工程で塗布された接着樹脂組成物上に保護層を設ける工程よりなる工法が採用されている(特許文献1、請求項1)。そして、接着樹脂組成物としては、架橋性シリル基を有する硬化性樹脂(以下、「変成シリコーン樹脂」ともいう。)とエポキシ樹脂を含むものが用いられており(特許文献1、請求項6)、この接着樹脂組成物を硬化せしめてコンクリート躯体の表面を被覆するのである。すなわち、変成シリコーン樹脂及びエポキシ樹脂を硬化させた硬化接着樹脂で被覆することが提案されている。
しかるに、かかる工法の場合、コンクリート躯体と被覆された硬化接着樹脂の一体性を評価するため、引張接着強さ試験を行うと、十分な引張接着強さが実現できないという憾みがあった。具体的には、引張接着強さ試験を行うと、網状シートの箇所で硬化接着樹脂が層間破壊を起こしやすいということがあった。
特開2019-35233号公報
本発明の課題は、コンクリート躯体の表面を硬化接着樹脂で被覆する、コンクリート片の剥落防止工法において、引張接着強さ試験の際に、網状シートの箇所で硬化接着樹脂が層間破壊を起こしにくい工法を提供することにある。
本発明は、硬化接着樹脂を得るための接着樹脂組成物として、特定のものを用いることにより、上記課題を解決したものである。すなわち、本発明は、コンクリート躯体の表面側に、接着樹脂組成物を塗布する第一工程と、該第一工程で塗布された接着樹脂組成物上に網状シートを貼着する第二工程と、該第二工程で貼着された網状シート上に接着樹脂組成物を塗布する第三工程よりなるコンクリート片の剥落防止工法において、前記接着樹脂組成物が、架橋性シリル基を有する硬化性樹脂100質量部に対し、エポキシ樹脂5~20質量部及びアミノシラン化合物又はケチミンシラン化合物1~10質量部を含み、該架橋性シリル基を有する硬化性樹脂と該エポキシ樹脂と該アミノシラン化合物又は該ケチミンシラン化合物との少なくとも三者によって硬化接着樹脂が形成されることを特徴とするコンクリート片の剥落防止工法に関するものである。
本発明の第一工程は、コンクリート躯体の表面側に接着樹脂組成物を塗布する工程である。この第一工程は、コンクリート躯体の表面に直接接着樹脂組成物を塗布してもよいし、コンクリート躯体の表面に設けたプライマー層の表面に接着樹脂組成物を塗布してもよい。コンクリート躯体の表面と接着樹脂組成物の密着性が十分であるときは、プライマー層を設ける必要性は少ない。コンクリート躯体の表面と接着樹脂組成物の密着性が不十分であるときは、この密着性を向上させるためプライマー層を設けるのが好ましい。プライマー層を設けるには、コンクリート躯体の表面にエポキシ系樹脂等よりなる従来公知のプライマーを塗布すればよい。
第一工程で用いる接着樹脂組成物は、架橋性シリル基を有する硬化性樹脂とエポキシ樹脂とアミノシラン化合物又はケチミンシラン化合物を含んでいる。架橋性シリル基を有する硬化性樹脂としては、いわゆる変成シリコーン樹脂やシリル化ウレタン樹脂と呼称されているものを採用すればよい。具体的には、主鎖がアクリル骨格で末端又は側鎖に架橋性シリル基を有するアクリル系変成シリコーン樹脂、主鎖がポリオキシアルキレン骨格で末端に架橋性シリル基を有するポリエーテル系変成シリコーン樹脂又は主鎖にウレタン結合を持ち末端又は側鎖に架橋性シリル基を有するシリル化ウレタン樹脂等が、単独で又は混合して用いられる。本発明は、屋外で用いられるコンクリート構造物を構築する工法であるので、耐候性に優れたアクリル系変成シリコーン樹脂を単独で又は他の変成シリコーン樹脂やシリル化ウレタン樹脂と混合して採用するのが好ましい。架橋性シリル基を有する硬化性樹脂の数平均分子量は任意であり、1000~500000の範囲、特に好ましくは10000~300000の範囲で適宜採用しうる。
エポキシ樹脂としては、従来公知のエポキシ樹脂を採用すればよい。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂又はネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルやポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂が、単独で又は混合して用いられる。エポキシ樹脂のエポキシ当量は任意であり、100~400の範囲で適宜採用しうる。
アミノシラン化合物としても、従来公知のものを採用すればよい。具体的には、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン又はN-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン等を単独で又は混合して用いればよい。アミノシラン化合物は、主として、架橋性シリル基を有する硬化性樹脂及びエポキシ樹脂と反応し、両者を架橋して硬化接着樹脂の引張接着強さを向上させるものである。
ケチミンシラン化合物は、アミノシラン化合物とケトンの脱水縮合により生成する化合物で、従来公知のものを採用すればよい。具体的には、3-トリメトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン又は3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン等を単独で又は混合して用いればよい。ケチミンシラン化合物は、湿気によりアミノシラン化合物を生成するもので、上述したアミノシラン化合物と同様に硬化接着樹脂の引張接着強さを向上させるものである。
接着樹脂組成物中には、可塑剤や充填剤等の他の物質が含有されていてもよい。可塑剤は、接着樹脂組成物の物性を調整したり、粘度を調整して塗布しやすくするためのものである。特に、アクリル樹脂よりなる可塑剤(以下、「アクリル系可塑剤」という。)を用いれば、塗布しやすくなると共に、耐候性に優れているため、主として屋外で用いられる本発明に係る工法においては、好適である。アクリル系可塑剤は、数平均分子量が1500~8000程度のものであり、一般的に無官能のポリアクリレートである。充填剤は接着樹脂組成物の増量及び強度向上のために用いられるものであり、炭酸カルシウム、表面処理炭酸カルシウム又はガラスバルーン等の従来公知の材料が単独で又は混合して用いられる。
接着樹脂組成物は、一液型の組成物として提供されてもよいし、二液型等の接着樹脂キットとして提供されてもよい。一液型の組成物とする場合、ケチミンシラン化合物を配合する。アミノシラン化合物を配合すると、提供中に接着樹脂組成物が硬化してしまい、塗布しにくくなる。二液型等の接着樹脂キットとして提供する場合、アミノシラン化合物でもケチミンシラン化合物でも使用しうるが、アミノシラン化合物及びケチミンシラン化合物は、架橋性シリル基を有する硬化性樹脂及びエポキシ樹脂とは別個に提供される。すなわち、具体的には、架橋性シリル基を有する硬化性樹脂とエポキシ樹脂を含むA剤と、アミノシラン化合物又はケチミンシラン化合物を含むB剤との組み合わせとして提供される。
接着樹脂キットのA剤中には、脱水剤が含有されているのが好ましい。架橋性シリル基を有する硬化性樹脂は湿気によって硬化するので、A剤中から湿気を除去するためである。脱水剤としては、酸化カルシウムやテトラエトキシシラン等の従来公知のものを採用しうる。接着樹脂キットのB剤中には、架橋性シリル基を有する硬化性樹脂の硬化触媒及びエポキシ樹脂の硬化剤が含有されているのが好ましい。前者の硬化触媒としてはジブチル錫等の従来公知のものが採用され、後者の硬化剤としてもポリアミン化合物やジアミンとケトンの脱水縮合物であるケチミン化合物等の従来公知のものが採用される。これらの硬化触媒を均一に分散混合するため、液状の無官能アクリル系可塑剤をB剤中に配合しておくのが好ましい。
接着樹脂組成物中の各化合物の配合量は、架橋性シリル基を有する硬化性樹脂100質量部に対し、エポキシ樹脂は5~20質量部であり、アミノシラン化合物又はケチミンシラン化合物は1~10質量部である。また、任意に配合される、アクリル系可塑剤は5~15質量部程度であり、充填剤は50~200質量部程度であり、脱水剤、硬化剤及び硬化触媒は1~20質量部程度である。
本発明の第二工程は、第一工程で塗布された接着樹脂組成物上に網状シートを貼着する工程である。網状シートを貼着するには、第一工程で塗布された接着樹脂組成物が未硬化の状態において、接着樹脂組成物上に網状シートを積層押圧すればよい。網状シートとしては、従来公知のものを採用すればよい。具体的には、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維或いはアラミド繊維等の合成繊維又は炭素繊維やガラス繊維等の無機繊維よりなる2軸或いは3軸メッシュシート、合成繊維製編織物又は合成樹脂製ネット等が用いられる。
本発明の第三工程は、第二工程で貼着された網状シート上に接着樹脂組成物を塗布する工程である。第三工程で用いる接着樹脂組成物は、第一工程で用いた接着樹脂組成物と同一である。第三工程は、第一工程で塗布された接着樹脂組成物が未硬化の状態で行われてもよいし、硬化した後に行われてもよい。
第三工程によって、コンクリート躯体の表面側を硬化接着樹脂で被覆することにより、本発明に係る工法は完了する。すなわち、硬化接着樹脂表面に保護層を設ける工程が不要となる。これは、硬化接着樹脂の引張接着強さが固有的に高いので、経年劣化しても引張接着強さを高く維持しうるからである。しかしながら、従来公知の保護層を設けても差し支えないことは、もちろんである。
本発明に係るコンクリート片の剥落防止工法に用いる接着樹脂組成物は、架橋性シリル基を有する硬化性樹脂とエポキシ樹脂とアミノシラン化合物又はケチミンシラン化合物の少なくとも三者によって硬化接着樹脂が生成されるもので、高引張接着強さの硬化接着樹脂が得られるという効果を奏する。特に、硬化性樹脂として、主鎖がアクリル骨格で末端又は側鎖に架橋性シリル基を有するアクリル系変成シリコーン樹脂を採用し、アクリル系可塑剤を配合した接着樹脂組成物を用いれば、硬化接着樹脂の耐候性も向上し、経年劣化しにくいという効果も奏する。
実施例1
[A剤の準備]
主鎖がポリアクリル酸エステルで末端又は側鎖に架橋性シリル基を有する重合体と主鎖がポリオキシアルキレンで末端に架橋性シリル基を有する重合体の混合物(カネカ株式会社製「S942」)100質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製「jER828」)7質量部、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル3質量部、表面処理炭酸カルシウム(平均一次粒径0.08μm)23.5質量部、重質炭酸カルシウム(一次粒径範囲0.2~4.0μm)100質量部及びガラスバルーン(スリーエムジャパン株式会社製「グラスバブルスS22」)6.5質量部を、プラネタリーミキサーに仕込んで常温減圧下で1時間攪拌した。その後、酸化カルシウム10質量部、テトラエトキシシラン7質量部及びエポキシシラン化合物である3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エボニックジャパン株式会社製「Dynasylan-GLYMO」)13質量部を加え、均一に混合しA剤を得た。
[B剤の準備]
アクリル系可塑剤(東亜合成株式会社製「ARUFON UP-1000」)10質量部及び表面処理炭酸カルシウム(平均一次粒径0.08μm)23.5質量部を、プラネタリーミキサーに仕込んで、減圧下110℃で1時間脱水を行った。その後、アミノシラン化合物であるN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM 602」)2質量部、エポキシ樹脂の硬化剤であるところのケチミン化合物(イソホロンジアミンとメチルイソブチルケトンの脱水縮合物)5質量部及び架橋性シリル基を有する硬化性樹脂の硬化触媒であるところのジブチル錫1.5質量部を加え、均一に混合しB剤を得た。
上記準備したA剤とB剤を組み合わせ、二液型の接着樹脂キットを得た。
実施例2
B剤を準備する際に、アミノシラン化合物であるN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM 602」)の添加量を4質量部に変更する他は、実施例1と同一の方法で接着樹脂キットを得た。
実施例3
B剤を準備する際に、アミノシラン化合物であるN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM 602」)の添加量を6質量部に変更する他は、実施例1と同一の方法で接着樹脂キットを得た。
実施例4
B剤を準備する際に、アミノシラン化合物であるN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM 602」)2質量部に代えて、アミノシラン化合物であるN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM 603」)4質量部を採用する他は、実施例1と同一の方法で接着樹脂キットを得た。
実施例5
B剤を準備する際に、アミノシラン化合物であるN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM 602」)2質量部に代えて、アミノシラン化合物である3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM 903」)4.5質量部を採用する他は、実施例1と同一の方法で接着樹脂キットを得た。
実施例6
B剤を準備する際に、アミノシラン化合物であるN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM 602」)2質量部に代えて、ケチミンシラン化合物である3-トリメトキシシリル-N-(1,3-ジメチルブチリデン)プロピルアミンの加水分解縮合物(信越化学工業株式会社製「KBM 9103」)7.5質量部を採用する他は、実施例1と同一の方法で接着樹脂キットを得た。
比較例1
B剤を準備する際に、アミノシラン化合物であるN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM 602」)を添加しない他は、実施例1と同一の方法で接着樹脂キットを得た。
[引張接着強さの測定]
縦150mm、横70mm及び厚さ10mmのモルタルを被着体として準備した。この被着体表面にプライマー(コニシ株式会社製「ボンド VMプライマー」)を塗布し、23℃の環境下で4時間放置して、被着体表面に100g/m2のプライマー層を形成した。一方、実施例1~6及び比較例1で得られた接着樹脂キットのA剤とB剤を均一に混合し、接着樹脂組成物を得た。被着体のプライマー層上に、この接着樹脂組成物の塗布量が0.5kg/m2となるように塗布し、次いで網状シートであるビニロン製2軸メッシュシート(コニシ株式会社製「ボンド スクエアネット」)を貼着し、続けて網状シート上から上記接着樹脂組成物の塗布量が0.7kg/m2となるように塗布した。そして、温度50℃で湿度95%の雰囲気下で24時間養生し、被着体の表面が硬化接着樹脂で被覆された試験片を得た。
被着体に形成された硬化接着樹脂の引張接着強さ(N/mm2)を、日本建築仕上学会認定の現場用引張試験機(サンコーテクノ株式会社製「テクノテスター(登録商標)RT-2000LDII」)を用いて測定した。
この結果を表1に示した。
[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
引張接着強さ(N/mm2
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 1.58
実施例2 1.83
実施例3 2.32
実施例4 1.80
実施例5 1.76
実施例6 1.74
比較例1 1.39
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表1に結果から分かるように、実施例1~6の接着樹脂キットを用いて得られた硬化接着樹脂は、比較例1の接着樹脂キットを用いた得られた硬化接着樹脂に比べて、引張接着強さが高くなっている。

Claims (6)

  1. コンクリート躯体の表面側に、接着樹脂組成物を塗布する第一工程と、該第一工程で塗布された該接着樹脂組成物上に網状シートを貼着する第二工程と、該第二工程で貼着された網状シート上に該接着樹脂組成物を塗布する第三工程よりなるコンクリート片の剥落防止工法において、
    前記接着樹脂組成物が、架橋性シリル基を有する硬化性樹脂100質量部に対し、エポキシ樹脂5~20質量部及びアミノシラン化合物又はケチミンシラン化合物1~10質量部を含み、該架橋性シリル基を有する硬化性樹脂と該エポキシ樹脂と該アミノシラン化合物又は該ケチミンシラン化合物との少なくとも三者によって硬化接着樹脂が形成されることを特徴とするコンクリート片の剥落防止工法。
  2. 第一工程の前に、コンクリート躯体の表面側にプライマー層を設ける請求項1記載のコンクリート片の剥落防止工法。
  3. 第三工程の後に、保護層を設ける工程を含まない請求項1記載のコンクリート片の剥落防止工法。
  4. 接着樹脂組成物が、さらにアクリル樹脂よりなる可塑剤を含んでいる請求項1記載のコンクリート片の剥落防止工法。
  5. 請求項1記載のコンクリート片の剥落防止工法に用いる接着樹脂組成物を得るための接着樹脂キットであって、該接着樹脂キットは架橋性シリル基を有する硬化性樹脂とエポキシ樹脂を含むA剤と、アミノシラン化合物又はケチミンシラン化合物を含むB剤との組み合わせであり、架橋性シリル基を有する硬化性樹脂100質量部に対し、エポキシ樹脂5~20質量部及びアミノシラン化合物又はケチミンシラン化合物1~10質量部の質量割合であることを特徴とする接着樹脂キット。
  6. B剤中にアクリル樹脂よりなる可塑剤が含まれている請求項5記載の接着樹脂キット。
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