JP7384737B2

JP7384737B2 - コンロ用バーナ並びにガスコンロ

Info

Publication number: JP7384737B2
Application number: JP2020071192A
Authority: JP
Inventors: 総一郎柴山; 一浩浅井
Original assignee: Rinnai Corp
Current assignee: Rinnai Corp
Priority date: 2020-04-10
Filing date: 2020-04-10
Publication date: 2023-11-21
Anticipated expiration: 2040-04-10
Also published as: CN113513756A; JP2021167700A; TW202138716A

Description

本発明は、混合気が供給されるバーナボディと、バーナボディ上に載置され、外周面に開口する上下２段の炎口を有するバーナキャップとを備えるコンロ用バーナ並びにガスコンロに関する。

この種のコンロ用バーナにおいて、バーナキャップは、一般的に、環状の下キャップ部材と環状の上キャップ部材とで構成され、バーナボディと下キャップ部材との間に下段炎口が画成され、下キャップ部材と上キャップ部材との間に上段炎口が画成される。

そして、従来、このようなコンロ用バーナとして、特許文献１により、下キャップ部材の上面外周部に第１環状壁を立設すると共に、上キャップ部材の下面外周部に、第１環状壁に着座する第２環状壁を垂設し、上段炎口を、上炎口部分と下炎口部分との上下２部分に分割して、第１環状壁に、第１環状壁の上端から下方に凹入する下炎口部分となる溝を周方向の間隔を存して複数形成し、第２環状壁に、第２環状壁の下端から上方に凹入する上炎口部分となる溝を周方向の間隔を存して、且つ、下炎口部分となる溝に対し周方向に位置をずらして複数形成したものが知られている。

然し、特許文献１に記載のコンロ用バーナでは、下炎口部分の火炎によって上炎口部分の火炎への二次空気の供給が阻害され易くなる。そのため、コンロ用バーナの上方に位置する被加熱物たる調理容器の加熱に効率的に寄与する上炎口部分での燃焼性が悪くなり、熱効率（調理容器の加熱効率）の向上を図ることが困難になっている。

特開２０１９－１４３９５９号公報

本発明は、以上の点に鑑み、上炎口部分での燃焼性を改善して熱効率を向上できるようにしたコンロ用バーナ並びにこのコンロ用バーナを搭載したガスコンロを提供することをその課題としている。

上記課題を解決するために、本願の第１発明は、混合気が供給されるバーナボディと、バーナボディ上に載置され、外周面に開口する上下２段の炎口を有するバーナキャップとを備え、バーナキャップは、環状の下キャップ部材と環状の上キャップ部材とで構成され、バーナボディと下キャップ部材との間に下段炎口が画成され、下キャップ部材と上キャップ部材との間に上段炎口が画成されるコンロ用バーナであって、下キャップ部材の上面外周部に第１環状壁が立設されると共に、上キャップ部材の下面外周部に、第１環状壁に着座する第２環状壁が垂設され、上段炎口は、上炎口部分と下炎口部分との上下２部分に分割されて、第１環状壁に、第１環状壁の上端から下方に凹入する下炎口部分となる溝が周方向の間隔を存して複数形成され、第２環状壁に、第２環状壁の下端から上方に凹入する上炎口部分となる溝が周方向の間隔を存して、且つ、下炎口部分となる溝に対し周方向に位置をずらして複数形成されるものにおいて、第１環状壁の上端面と、上炎口部分となる溝の上底面とは、径方向外方に向かって上方に傾斜しており、上炎口部分となる溝の上底面の上方への傾斜角は、第１環状壁の上端面の上方への傾斜角よりも大きいことを特徴とする。
また、本願の第２発明は、ガスコンロであって、上記第１発明のコンロ用バーナを搭載したことを特徴とする。

本発明（第１発明）によれば、上炎口部分となる溝の上底面の上方への傾斜角を大きくすることで、上炎口部分の火炎が上方に立上り易くなって、下炎口部分の火炎から遠ざかる。そのため、下炎口部分の火炎による上炎口部分の火炎への二次空気の供給の阻害を抑制できる。従って、コンロ用バーナの上方に位置する調理容器の加熱に効率的に寄与する上炎口部分での燃焼性が良好になり、上炎口部分の火炎が調理容器に向けて立上り易くなることと相俟って、熱効率が向上する。

また、本発明において、下炎口部分となる溝の第１環状壁の上端からの凹入深さは、上炎口部分となる溝の第２環状壁の下端からの凹入深さよりも小さいことが望ましい。これによれば、下炎口部分の火炎が小さくなって、この火炎による上炎口部分の火炎への二次空気の供給の阻害をより効果的に抑制できる。従って、上炎口部分での燃焼性がより良好になり、熱効率を一層向上できる。

本発明の実施形態のコンロ用バーナが搭載されたガスコンロの要部の斜視図。図１のＩＩ－ＩＩ線で切断した断面図。実施形態のコンロ用バーナの斜視図。実施形態のコンロ用バーナの要部の拡大断面図。

図１、図２を参照して、ＴＰは、ガスコンロの図示省略したコンロ本体の上面を覆う天板である。ガスコンロには、天板ＴＰに開設したバーナ用開口ＴＰａに臨ませて、天板ＴＰ上の五徳Ｇに載せる鍋等の調理容器を加熱するコンロ用バーナ１が搭載されている。

図３も参照して、コンロ用バーナ１は、混合気が供給されるバーナボディ２と、バーナボディ２上に載置され、天板ＴＰのバーナ用開口ＴＰａを通して天板ＴＰの上方に突出するバーナキャップ３とを備えている。バーナキャップ３の外周面には、上下２段の炎口４Ｕ，４Ｌが周方向の間隔を存して複数開口している。尚、五徳Ｇの複数の五徳爪Ｇａと同一方位に位置するバーナキャップ３の周方向複数箇所の部分には、五徳爪Ｇａに火炎が触れて不完全燃焼することを防止するため、上段炎口４Ｕを形成せずに下段炎口４Ｌのみを形成している。

より詳細に説明すれば、バーナボディ２は、外側の筒体２１と内側の筒体２２と中間の筒体２３との内外３重の筒体を有している。バーナキャップ３は、内周部にバーナボディ２の中間筒体２３に嵌合する筒部３Ｌａを垂設した環状の下キャップ部材３Ｌと、内周部にバーナボディ２の内側筒体２２に嵌合する筒部３Ｕａを垂設した環状の上キャップ部材３Ｕとで構成されている。そして、バーナボディ２の外側筒体２１と下キャップ部材３Ｌとの間に下段炎口４Ｌが画成され、下キャップ部材３Ｌと上キャップ部材３Ｕとの間に上段炎口４Ｕが画成される。

上段炎口４Ｕは、上炎口部分４Ｕａと下炎口部分４Ｕｂとの上下２部分に分割されている。具体的に説明すれば、下キャップ部材３Ｌの上面外周部には、第１環状壁３１_１が立設され、上キャップ部材３Ｕの下面外周部には、第１環状壁３１_１に着座する第２環状壁３１_２が垂設されている。そして、第１環状壁３１_１に、第１環状壁３１_１の上端から下方に凹入する上段炎口４Ｕの下炎口部分４Ｕｂとなる溝が周方向の間隔を存して複数形成されている。更に、第２環状壁３１_２に、第２環状壁３１_２の下端から上方に凹入する上段炎口４Ｕの上炎口部分４Ｕａとなる溝が周方向の間隔を存して、且つ、下炎口部分４Ｕｂとなる溝に対し周方向に位置をずらして複数形成されている。これにより、上炎口部分４Ｕａと下炎口部分４Ｕｂは周方向に位置をずらして千鳥状に配置されることになる。

下キャップ部材３Ｌの下面外周部には、バーナボディ２の外側筒体２１の上端部に着座する第３環状壁３１_３が垂設されている。第３環状壁３１_３には、第３環状壁３１_３の下端から上方に凹入する下段炎口４Ｌとなる溝が周方向の間隔を存して複数形成されている。

また、コンロ用バーナ１には、点火電極１１と火炎検知素子たる熱電対１２とが付設されている。そして、下キャップ部材３Ｌの周方向１箇所には、点火電極１１に対向するターゲット部３２（図３参照）が突設されており、点火電極１１とターゲット部３２との間での火花放電により下段炎口４Ｌに点火される。また、上キャップ部材３Ｕには、点火電極１１の設置部に合致する周方向１箇所に位置させて、点火電極１１への煮こぼれの落下を防止する庇部３３が突設されている。更に、バーナ用開口ＴＰａとコンロ用バーナ１との間の隙間から煮こぼれが落下することを防止するため、バーナ用開口ＴＰａを上方から覆うカバーリング１３がバーナボディ２に外挿されている。

また、コンロ用バーナ１は、バーナボディ２の内側筒体２２と中間筒体２３との間の空間に連通する上段炎口４Ｕ用の第１混合管５Ｕと、バーナボディ２の外側筒体２１と中間筒体２３との間の空間に連通する下段炎口４Ｌ用の第２混合管５Ｌとを備える。第１混合管５Ｕには、共通のガス供給路６から分岐した第１分岐路６Ｕを介して燃料ガスが供給される。第２混合管５Ｌには、ガス供給路６から分岐した第２分岐路６Ｌを介して燃料ガスが供給される。そして、第１と第２の各混合管５Ｕ，５Ｌ内で燃料ガスと各混合管５Ｕ，５Ｌに吸い込まれる一次空気とが混合され、第１混合管５Ｕからの混合気がバーナボディ２の内側筒体２２と中間筒体２３との間の空間及び下キャップ部材３Ｌと上キャップ部材３Ｕとの間の空間を介して上段炎口４Ｕから噴出する。また、第２混合管５Ｌからの混合気がバーナボディ２の外側筒体２１と中間筒体２３との間の空間及び外側筒体２１と下キャップ部材３Ｌとの間の空間を介して下段炎口４Ｌから噴出する。

ガス供給路６には、点火時に強制開弁され、熱電対１２の起電力低下で失火が検知されたときに閉弁される電磁安全弁６１と、点火時に開弁され、消火時に閉弁される元弁６２とが介設されている。また、第１と第２の各分岐路６Ｕ，６Ｌには、図示省略した火力調節用のレバーや摘みから成る操作部材に連動して開度が変化する第１と第２の各流量調節弁６３Ｕ，６３Ｌが介設されている。操作部材は、弱火位置から強火位置まで操作できるようになっている。操作部材を弱火位置から強火位置まで操作すると、第２流量調節弁６３Ｌの開度が最小開度から次第に増加する。一方、第１流量調節弁６３Ｕは、操作部材が所定の中間位置に達するまで開弁されず、中間位置を超えたところで所定開度まで急に開き、その後の強火位置への操作で開度が次第に増加する。そして、操作部材を弱火位置から中間位置まで操作したときに、上段炎口４Ｕに混合気が供給されて、下段炎口４Ｌから上段炎口４Ｕに火移りする。

図４を参照して、本実施形態では、第１環状壁３１_１の上端面と、上炎口部分４Ｕａとなる溝の上底面とは、径方向外方に向かって上方に傾斜している。そして、上炎口部分４Ｕａとなる溝の上底面の上方への傾斜角θａを、第１環状壁３１_１の上端面の上方への傾斜角θｂよりも大きくしている。更に、下炎口部分４Ｕｂとなる溝の第１環状壁３１_１の上端からの凹入深さＤｂを、上炎口部分４Ｕａとなる溝の第２環状壁３１_２の下端からの凹入深さＤａよりも小さくしている。

これによれば、上炎口部分４Ｕａの火炎（上炎口部分４Ｕａから噴出する混合気の燃焼で形成される火炎）が、上炎口部分４Ｕａとなる溝の上底面の上方への傾斜角θａを大きくすることで、上方に立上り易くなって、下炎口部分４Ｕｂの火炎から遠ざかる。そのため、下炎口部分４Ｕｂの火炎による上炎口部分４Ｕａの火炎への二次空気の供給の阻害を抑制できる。従って、五徳Ｇに載せる調理容器の加熱に効率的に寄与する上炎口部分４Ｕａでの燃焼性が良好になり、上炎口部分４Ｕａの火炎が調理容器に向けて立上り易くなることと相俟って、熱効率（調理容器の加熱効率）が向上する。更に、下炎口部分４Ｕｂとなる溝の凹入深さＤｂを小さくすることで、下炎口部分４Ｕｂの火炎が小さくなって、この火炎による上炎口部分４Ｕａの火炎への二次空気の供給の阻害をより効果的に抑制できる。従って、上炎口部分４Ｕａでの燃焼性がより良好になり、熱効率を一層向上できる。

以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態では、上段炎口４Ｕと下段炎口４Ｌとに第１と第２の各混合管５Ｕ，５Ｌから個別に混合気が供給されるようにしているが、上段炎口４Ｕと下段炎口４Ｌとに共通の混合管から混合気を供給するようにしてもよい。

１…コンロ用バーナ、２…バーナボディ、３…バーナキャップ、３Ｌ…下キャップ部材、３Ｕ…上キャップ部材、３１_１…第１環状壁、３１_２…第２環状壁、４Ｕ…上段炎口、４Ｕａ…上炎口部分、４Ｕｂ…下炎口部分、４Ｌ…下段炎口、θａ…上炎口部分となる溝の上底面の傾斜角、θｂ…第１環状壁の上端面の傾斜角、Ｄａ…上炎口部分となる溝の凹入深さ、Ｄｂ…下炎口部分となる溝の凹入深さ。

Claims

混合気が供給されるバーナボディと、バーナボディ上に載置され、外周面に開口する上下２段の炎口を有するバーナキャップとを備え、バーナキャップは、環状の下キャップ部材と環状の上キャップ部材とで構成され、バーナボディと下キャップ部材との間に下段炎口が画成され、下キャップ部材と上キャップ部材との間に上段炎口が画成されるコンロ用バーナであって、
下キャップ部材の上面外周部に第１環状壁が立設されると共に、上キャップ部材の下面外周部に、第１環状壁に着座する第２環状壁が垂設され、
上段炎口は、上炎口部分と下炎口部分との上下２部分に分割されて、第１環状壁に、第１環状壁の上端から下方に凹入する下炎口部分となる溝が周方向の間隔を存して複数形成され、第２環状壁に、第２環状壁の下端から上方に凹入する上炎口部分となる溝が周方向の間隔を存して、且つ、下炎口部分となる溝に対し周方向に位置をずらして複数形成されるものにおいて、
第１環状壁の上端面と上炎口部分となる溝の上底面とは、径方向外方に向かって上方に傾斜しており、上炎口部分となる溝の上底面の上方への傾斜角は、第１環状壁の上端面の上方への傾斜角よりも大きいことを特徴とするコンロ用バーナ。
前記下炎口部分となる溝の前記第１環状壁の上端からの凹入深さは、前記上炎口部分となる溝の前記第２環状壁の下端からの凹入深さよりも小さいことを特徴とする請求項１記載のコンロ用バーナ。
請求項１又は２記載のコンロ用バーナが搭載されていることを特徴とするガスコンロ。