JPH11344209A - ガスバーナ - Google Patents

ガスバーナ

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Publication number
JPH11344209A
JPH11344209A JP24689498A JP24689498A JPH11344209A JP H11344209 A JPH11344209 A JP H11344209A JP 24689498 A JP24689498 A JP 24689498A JP 24689498 A JP24689498 A JP 24689498A JP H11344209 A JPH11344209 A JP H11344209A
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JP
Japan
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flame
burner
main body
holes
flame hole
Prior art date
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Pending
Application number
JP24689498A
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English (en)
Inventor
Toshimichi Obara
敏道 小原
Hiroyuki Mitsutomi
博之 光冨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍋に火炎が当たり易くて熱効率を向上でき、
しかも煮こぼれ等による炎孔の詰まりが発生しにくいよ
うにでき、さらに火炎に二次空気が供給されやすくて火
炎を短くできるガスバーナを提供する。 【解決手段】 バーナ本体1内の空間2からバーナ本体
1を外部の側面まで連通するように複数の炎孔3を穿設
する。この炎孔3をバーナ本体1内から外部に行く程上
になるように傾斜させる。炎孔3の形状を上下に偏平で
水平方向に幅の広い形状にする。これにより、一次空気
が混合された燃料ガスが上下に偏平で水平方向の幅の広
い炎孔3から斜め上方に噴出されてこの炎孔3で燃焼し
て火炎Aが形成されるが、この火炎Aは水平方向に幅の
ある薄膜状になると共にコアンダー効果によりバーナ本
体1の外部の側面に沿って上向きに向けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス器具の燃焼部
を構成するブンゼン燃焼方式のガスバーナに関し、詳し
くはガスコンロに適したガスバーナの構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のガスコンロに用いるガスバーナに
あっては、円形のバーナ本体にバーナ本体内からバーナ
本体の外周に連通する炎孔を設けて形成されており、燃
料ガスと一次空気とを混合した混合ガスが混合管からバ
ーナ本体内に供給され、バーナ本体内の空間から一次空
気が混合された燃料ガスが炎孔から噴出されて炎孔から
炎孔の軸方向に突出するように火炎が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、炎孔で形成
される火炎は鍋等の調理器具の底部に当たり易くするた
めに上方に向くようにすると共に鍋等の調理器具の底部
の中心に近い位置に当たるようにすることが熱効率から
好ましい。ところが、バーナ本体の上面に炎孔を設ける
と、鍋等の調理器具からの煮こぼれが直接炎孔に入いる
ことにより炎孔詰まりを起こし易くて手入れが大変にな
るという問題がある。このために炎孔はバーナ本体の外
周の上部に斜め外方に向けて斜め上方に向けて設けてあ
るものが多い。しかしこのように炎孔を設けたものでは
外方に向けて斜め上方に火炎が突出して鍋等の調理器具
の底面に火炎が当たりにくく、熱効率が悪いという問題
がある。また上面に炎孔を設けるものに比べて煮こぼれ
による目詰まりが発生しにくいが、やはり目詰まりしや
すくて手入れがしにくいという問題がある。またこの種
のガスバーナの炎孔は丸穴或いは縦スリットが殆どであ
り、燃焼するとき火炎に二次空気が供給されにくくて火
炎が長くなる(二次空気がスムーズに供給されて火炎が
短い程よい)という問題がある。
【0004】本発明は叙述の点に鑑みてなされたもので
あって、鍋に火炎が当たり易くて熱効率を向上でき、し
かも煮こぼれ等による炎孔の詰まりが発生しにくいよう
にでき、さらに火炎に二次空気が供給されやすくて火炎
を短くできるガスバーナを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の請求項1のガスバーナは、バーナ本体1内の空
間2からバーナ本体1を外部の側面まで連通するように
複数の炎孔3を穿設し、この炎孔3をバーナ本体1内か
ら外部に行く程上になるように傾斜させ、炎孔3の形状
を上下に偏平で水平方向に幅の広い形状にして成ること
を特徴とする。一次空気が混合された燃料ガスが上下に
偏平で水平方向の幅の広い炎孔3から斜め上方に噴出さ
れてこの炎孔3で燃焼して火炎Aが形成されるが、この
火炎Aは水平方向に幅のある薄膜状になると共にコアン
ダー効果によりバーナ本体1の外部の側面に沿って上向
きに向けられる。これにより火炎Aが鍋4a等の調理器
具4の底面に当たりやすくなり、熱効率よく鍋4a等の
調理器具4を加熱することができる。また炎孔3がバー
ナ本体1の側面に設けてあることで鍋4a等の調理器具
4からの煮こぼれが直接炎孔3に入ることによる炎孔詰
まりを防止できる。また水平方向に幅が広くて薄膜状の
火炎Aが形成されることにより、バーナ本体1の下方か
らのドラフトの力により上向きに流れる新鮮空気との接
触が非常によく(二次空気との接触が非常によく)、火
炎Aは短炎で一酸化炭素の排出を抑制することが可能に
なり、さらに薄膜の火炎Aのために窒素酸化物の排出も
抑制できる。このようにすることで、ブンゼン式の燃焼
でありながら短炎で燃焼を完了できるのでガスコンロの
場合、五徳高さを下げることが可能で(バーナ本体1と
鍋4a等の調理器具4との距離を従来のものより大幅に
小さくすることができる)、その結果加熱効率を上昇で
き、ガスコンロの場合、周囲温度の上昇を抑えることが
できる。
【0006】また本発明の請求項2のガスバーナは、請
求項1において、バーナ本体1を円形にし、バーナ本体
1内の空間2からバーナ本体1の外周面に連通するよう
に炎孔3を穿設したことを特徴とする。円形のバーナ本
体1の外周面から上向きに火炎aが形成され、円形のバ
ーナ本体1の外周面に炎孔3が形成されるものでも鍋4
a等の調理器具4の中心にできるだけ近い位置に火炎A
を当てることができて熱効率を向上できる。
【0007】また本発明の請求項3のガスバーナは、請
求項1または請求項2において、炎孔3を上下に複数列
に並べて形成したことを特徴とする。複数列の炎孔3に
水平方向に幅の広い薄膜状の火炎Aを形成でき、薄膜状
の火炎Aを形成するものでも火炎Aの数を増やして熱量
を多くできる。
【0008】また本発明の請求項4のガスバーナは、請
求項1乃至請求項3のいずれかにおいて、上下に偏平で
水平方向に幅の広い炎孔3はが水平方向の中央部の上下
幅を狭くすると共に水平方向の両側に向かって上下幅を
広くして成ることを特徴とする。上下に偏平で水平方向
に幅の広い炎孔3であっても、炎孔の水平方向に亙って
燃料ガスの噴出する流速を略均等にできて火炎Aを略矩
形状に形成でき、鍋4aの調理器具4を加熱する熱効率
を向上できる。
【0009】また本発明の請求項5のガスバーナは、請
求項1または請求項3または請求項4において、バーナ
本体1を環状に形成し、バーナ本体1内の空間2からバ
ーナ本体1の内周面に連通するように炎孔3を穿設した
ことを特徴とする。環状のバーナ本体1の内周面から上
向きに火炎Aが形成され、鍋4a等の調理器具4の中心
部に近い位置に火炎Aを当てることができて熱効率を向
上できる。
【0010】また本発明の請求項6のガスバーナは、請
求項1または請求項3または請求項4において、バーナ
本体1を棒状とし、バーナ本体1の長手方向と平行な側
面に複数の炎孔3を設けると共に複数のバーナ本体1を
並列に並べて成ることを特徴とする。棒状のバーナ本体
1でも火炎Aを上向きに向けて熱効率を向上でき、しか
も棒状のバーナ本体1を密に並べて効果的に加熱するこ
とができる。
【0011】また本発明の請求項7のガスバーナは、請
求項1または請求項3または請求項4において、外周面
に内方に凹没する凹曲面5を周方向に多数個設けた略多
角形状にバーナ本体1を形成し、このバーナ本体1の外
周面に連通するように炎孔3を設けて成ることを特徴と
する。炎孔3を設ける外周面の周方向の長さを短くする
ことなく、火炎Aを形成する位置をできるだけ中心部に
寄せることができて鍋4a等の調理器具4を加熱する熱
効率を向上できる。
【0012】また本発明の請求項8のガスバーナは、請
求項1乃至請求項7のいずれかにおいて、炎孔3を上下
に複数列設け、下段に位置する炎孔3群では水平方向に
隣合う炎孔3間の仕切り部6の外部側の面をバーナ本体
1の外部の面より内方に引っ込ませて成ることを特徴と
する。下段の炎孔3群では仕切り部6の外面が引っ込ん
でいることにより下段の炎孔3群に炎孔3が並ぶ方向に
連続した火炎Aを形成でき、火炎Aの安定性を向上でき
ると共にターンダウン比の向上を図ることができる。
【0013】また本発明の請求項9のガスバーナは、請
求項1乃至請求項7のいずれかにおいて、炎孔3を上下
に複数列設け、下段に位置する炎孔3群では水平方向に
隣合う炎孔間の仕切り部6のうち適宜の仕切り部6に上
下の高さの低い部分を設けて隣合う炎孔3を水平方向に
連通させて成ることを特徴とする。上下に高さの低い仕
切り部6がある部分では隣合う炎孔3の火炎Aが繋が
り、火炎Aを安定性を向上できると共にターンダウン比
の向上を図ることができる。
【0014】また本発明の請求項10のガスバーナは、
請求項1乃至請求項9のいずれかにおいて、バーナ本体
1の外面に炎孔3の下方の位置で保炎強化用の突起15
を設けて成ることを特徴とする。炎孔3の下方に保炎強
化用の突起15を設けたことにより、下からのドラフト
による空気の流れで火炎Aが炎孔3より離れるのを防止
でき、炎の安定化を図ることができる。
【0015】また本発明の請求項11のガスバーナは、
バーナ本体1内の空間2からバーナ本体1を外部の側面
まで連通するように複数の炎孔3を穿設し、この炎孔3
をバーナ本体1内から外部に行く程上になるように傾斜
させ、炎孔3の形状を上下に偏平で水平方向に幅の広い
形状にし、各炎孔3よりも上方におけるバーナ本体1の
側面部1eと上面部1dとの間のコーナー部1fを上部
に行く程内側に向けて湾曲するような断面円弧状に形成
したことを特徴とする。一次空気が混合された燃料ガス
が上下に偏平で水平方向の幅の広い炎孔3から斜め上方
に噴出されてこの炎孔3で燃焼して火炎Aが形成される
が、この火炎Aは上部に行く程内側に向けて湾曲したコ
ーナー部1fに引き寄せられて、コアンダー効果がより
発揮されて火炎Aが内側に向くようになり、火炎Aが鍋
4a等の調理器具4の底部の中心に近い位置に確実に当
たるようになり、熱効率よく調理器具4を加熱できるよ
うになる。
【0016】また本発明の請求項12のガスバーナは、
請求項1乃至請求項11のいずれかにおいて、炎孔3の
軸方向の一端部側を入口20側とし、他端部側を出口2
1側とし、入口20側の開口幅mと出口21側の開口幅
nとを略同寸法としたことを特徴とする。炎孔3の開口
幅が軸方向に略一定となり、これにより混合ガスが炎孔
3の出口21から噴出する際の乱れを抑えることがで
き、火炎Aの安定化と一次空気吸引量の向上を図ること
ができると共に、逆火による消火音の発生等を防止でき
るようになる。
【0017】また本発明の請求項13のガスバーナは、
請求項1乃至請求項12のいずれかにおいて、炎孔3内
の略中央位置に逆火防止用リブ22を突設させたことを
特徴とする。混合ガスが炎孔3の出口21側から噴出す
る際の濡れ辺長をリブ22によって大きくすることがで
き、逆火の発生を防止できる。
【0018】また本発明の請求項14のガスバーナは、
請求項1または請求項11において、バーナ本体1の中
心部に二次空気を通過させる上下に開口した開口部23
を設けると共に、バーナ本体1の外周面及び上記開口部
23に面した内周面に炎孔3をそれぞれ形成したことを
特徴とする。バーナ本体1の中心部の開口部23内を二
次空気が通過することで、内周面側の炎孔3により形成
される火炎Aがコアンダー効果により略垂直に立ち上が
り、これによって、内側の火炎A同士の衝突を防止で
き、内側の炎孔3に二次空気が吸引されやすくなり、調
理器具4の底面の中心に近い位置に火炎Aを確実に当て
ることができるようになり、より熱効率を高めることが
できる。
【0019】また本発明の請求項15のガスバーナは、
請求項1乃至請求項14のいずれかにおいて、炎孔3を
上下に複数列に並べて形成し、各炎孔3をバーナ本体1
内から外部に行く程上になるように傾斜させると共に、
上段の炎孔3の傾斜角度を下段の炎孔3の傾斜角度より
も大きく設定したことを特徴とする。コアンダー効果を
利用したガスバーナにおいて、上下多段の炎孔3をそれ
ぞれ上向きに傾斜させると共に、上段の炎孔3の傾斜角
度の方を大きくしたので、上段の炎孔3程上向きとな
り、従って、上下多段に炎孔3を配列した場合でも、上
段の炎孔3からの火炎Aが下段の炎孔3からの火炎Aに
よって乱されることなく、上下の火炎A全体を上向きの
炎に形成することができるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1はガスバーナの実施の形態一
例の概略を示すものである。ガスバーナのバーナ本体1
は本例の場合、円形であって、バーナ本体1に一体に混
合管7を一体に設けてある。混合管7の入口8にはガス
ノズル9を配置してあり、ガスノズル9から燃料ガスを
噴出すると、入口8から一次空気が吸入されて混合管7
内で燃料ガスと空気とが混合されてバーナ本体1内の空
間2に供給される。バーナ本体1の外周には周方向に亙
るように多数の炎孔3を穿設してある。この炎孔3はバ
ーナ本体1内の空間2からバーナ本体1の外周面に連通
するように穿孔してあり、バーナ本体1内からバーナ本
体1の外周面に向けて斜め上に上がるように傾斜させて
ある。つまり、垂直方向に対してαの角度傾斜するよう
に炎孔3を形成してある。またこの炎孔3は上下方向に
偏平で水平方向に細長い矩形状に形成されている。
【0021】このガスバーナは、一次空気が混合された
燃料ガスが上下に偏平で水平方向の幅の広い炎孔3から
斜め上方に噴出されてこの炎孔3で燃焼して火炎Aが形
成されるが、この火炎Aは水平方向に幅のある薄膜状に
なると共にコアンダー効果によりバーナ本体1の略垂直
な外周面に沿って上向きに向けられる。ここで火炎Aの
A1は外炎、A2は内炎である。このように火炎Aが上
向きとなると、バーナ本体1の上に調理器具4として鍋
4aを置いて加熱した場合、図2(a)のように火炎A
が鍋4aの底面に当たり、火炎Aが鍋4aの底面に向け
て略垂直に当たって確実に当たると共に鍋4aの中心に
近い側に当たり、熱効率よく鍋4aを加熱することがで
きる。ちなみに、従来のガスバーナでは図2(b)のよ
うに斜め上方に火炎Aが吐出し、鍋4aの底面に火炎A
が当たりにくいと共に鍋4aの中心から離れる方向に火
炎Aが当たり、鍋4aを加熱するときの熱効率が悪い。
また炎孔3がバーナ本体1の外周面に開口していること
により、調理器具4からの煮こぼれが直接炎孔3に入る
ことによる炎孔詰まりを防止できる。また水平方向に幅
が広くて薄膜状の火炎Aが形成されることにより、バー
ナ本体1の下方からのドラフトの力により上向きに流れ
る新鮮空気との接触が非常によく、火炎Aは短炎で一酸
化炭素の排出を抑制することが可能になり、さらに薄膜
の火炎Aのために窒素酸化物の排出も抑制できる。この
ようにすることで、ブンゼン式の燃焼でありながら短炎
で燃焼を完了できるので、五徳高さを下げることが可能
で、その結果加熱効率を上昇でき、周囲温度の上昇を抑
えることができる。なお、本例の場合、バーナ本体1は
円形に形成されているが、円形以外に角形であってもよ
く、また円環状、角環状等の形状であってもよい。
【0022】次に図3に示す実施の形態について述べ
る。本例も上記例と基本的に同じであり、異なる点だけ
を述べる。本例もバーナ本体1の外周面に炎孔3を設け
てあるが、上記のように炎孔3を周方向の全周に亙って
設けるだけでなく、上下に複数列に炎孔3を設けてあ
る。図3の例では上下に2列に炎孔3を穿孔してある。
また上下に隣合う炎孔3の周方向の位置を半ピッチづつ
ずらせてある。この例の炎孔3も、上記例と同様にバー
ナ本体1内から外周面に向けて上に行くように傾斜して
おり、また炎孔3の形状は上下に偏平で水平方向に長い
矩形状になっている。この例の場合も、炎孔3の火炎A
は薄膜状で上方に向いているが、複数列の炎孔3に火炎
Aが形成されるために薄膜状の火炎Aを形成するもので
も火炎Aの数を増やして熱量を多くできる。また上下の
炎孔3の位置を周方向にずらせることで周方向に亙って
均等に均等に加熱することができる。
【0023】次に図4に示す実施の形態について述べ
る。本例も上記例と基本的に同じであり、異なる点だけ
を述べる。本例もバーナ本体1の外周面に上下方向に偏
平で水平方向に長い炎孔3を周方向に設けてあるが、単
に水平方向に細長い炎孔3を設けるだけでなく、各炎孔
3の形状が炎孔3の水平方向の中央で上下幅Wが狭くな
り、水平方向の両端に向けて徐々に上下幅Wが広くなる
ようにしてある。この例の炎孔3も、上記例と同様にバ
ーナ本体1内から外周面に向けて上に行くように傾斜し
ている。この例のように水平方向に細長い形状の炎孔3
の上下幅Wを中央部から徐々の両端に向けて広くしてあ
ると、炎孔3から噴出するガスの流速が水平方向に亙っ
て均等になり、炎孔3から突出するように形成される火
炎Aは矩形状になる。これにより火炎Aが鍋4a等の調
理器具4の底面に均等に当たると共に鍋4aの調理器具
4の底面に水平方向に広く当たって効果的に加熱するこ
とができる。
【0024】次に図5に示す実施の形態について述べ
る。本例も上記例と基本的に同じであり、異なる点だけ
を述べる。本例の場合、バーナ本体1は円環状に形成さ
れており、バーナ本体1の内周面に炎孔3が周方向に穿
孔されている。この例の炎孔3も、バーナ本体1内から
外周面に向けて上に行くように傾斜しており、また炎孔
3の形状は上下に偏平で水平方向に長い矩形状になって
いる。しかしてガスノズル9から燃料ガスを矢印aのよ
うに噴出すると、入口8から矢印bに示すように一次空
気が吸入されて混合管7内で燃料ガスと空気とが混合さ
れてバーナ本体1内の空間2に供給され、バーナ本体1
の内周の炎孔3から混合ガスが噴出されて火炎Aが形成
されるが、このとき矢印cに示すように二次空気が供給
されると共にコアンダー効果により矢印dのように火炎
Aの向きが上向きに向けられる。これにより調理器具4
としての鍋4aの底面に火炎Aが中心に近い位置で確実
に当たり、熱効率よく鍋4を加熱することができる。な
お、本例の場合、円環状のバーナ本体1の内周に炎孔3
を設けてあるが、バーナ本体1の外周にも炎孔3が設け
てあってもよい。また本例の場合、バーナ本体1が円環
状になっているが、角環状等の環状であってもよい。
【0025】次に図6に示す実施の形態について述べ
る。本例も上記例と基本的に同じであり、異なる点だけ
を述べる。本例の場合、バーナ本体1が棒状になってお
り、この棒状のバーナ本体1を長手方向が平行になるよ
うに複数個並設してある。本例の場合、棒状のバーナ本
体1を2個並設してある。そして棒状のバーナ本体1の
長手方向と平行な両側面に炎孔3を穿孔してある。この
例の炎孔3も、バーナ本体1内から外周面に向けて上に
行くように傾斜しており、また炎孔3の形状は上下に偏
平で水平方向に長い矩形状になっている。このガスバー
ナも、コアンダー効果にて火炎Aを上向きに向けること
ができ、矢印eのような二次空気の吸引効果が期待で
き、このためにバーナ本体1を密に配列できる。これに
より燃焼面負荷を大きく取れ、機器をコンパクトに設計
することが可能となる。なお、上記のような構成のガス
バーナは、フライヤーのような調理器具4の油槽4bを
加熱したりするのに用いられる。
【0026】次に図7(a)に示す実施の形態について
述べる。本例も上記例を基本的に同じであり異なる点だ
けを述べる。本例の場合、外周面に内方に凹没する凹曲
面5を周方向に多数個設けた略多角形状にバーナ本体1
を形成してあり、このバーナ本体1の外周面に連通する
ように炎孔3を設けてある。この例の炎孔3も、バーナ
本体1内から外周面に向けて上に行くように傾斜してお
り、また炎孔3の形状は上下に偏平で水平方向に長い矩
形状になっている。このようにすると、図7(b)に示
すようにバーナ本体1を円形にしたものと外周面の周方
向の長さを同一にして(炎孔負荷を同一にして)より火
炎Aが中心部側に位置するように形成することが可能で
あり、加熱効率を更に向上することが可能となる。この
ようにバーナ本体1を多角形状に形成する場合、角が3
〜6個にすることが望ましい。
【0027】次に図8に示す実施の形態について述べ
る。本例も基本的に同じであり、異なる点だけを述べ
る。本例の場合、バーナ本体1が上部材1aと下部材1
bとその間の中間部材1cを組み合わせることにより形
成され、中間部材1cを介在することで炎孔3を周方向
に亙って上下に2段に設けてある。中間部材1cは円環
状の中間板10の上下に仕切り部6を突設して形成して
あり、この中間部材1cを上部材1aと下部材1bとの
間に介在するだけで上下に2列に炎孔3を形成できて容
易に炎孔3を形成できる。この例の炎孔3もバーナ本体
1内から外周面に向けて上に行くように傾斜しており、
また炎孔3の形状は上下に偏平で水平方向に長い矩形状
になっている。また上下の炎孔3は周方向に半ピッチづ
つずれている。
【0028】次に図9に示す実施の形態について述べ
る。本例も図8の例と基本的に同じであり、異なる点だ
けを述べる。本例の場合、中間部材1aの下の仕切り部
6が外面がバーナ本体1の外面より内周側に引っ込ませ
て下の仕切り部6の外面に凹段部11を形成してある。
この例の炎孔3もバーナ本体1内から外周面に向けて上
に行くように傾斜しており、また炎孔3の形状は上下に
偏平で水平方向に長い矩形状になっている。このように
下に位置する仕切り部6の外面に凹段部11があると、
下に位置する炎孔3群の形成される火炎Aは周方向に連
続的に繋がり、炎の安定性を向上できると共にダーンダ
ウン比を向上できる。
【0029】次に図10に示す実施の形態について述べ
る。本例も図8の例と基本的に同じであり、異なる点だ
けを述べる。本例の場合、中間部材1aの下の仕切り部
6のうち1つ置きの仕切り部6が上下高さの低いものと
してあり、この上下の高さの低い仕切り部6の部分で水
平方向に隣合う炎孔3を連通させる連通隙間12を形成
してある。この例の炎孔3もバーナ本体1内から外周面
に向けて上に行くように傾斜しており、また炎孔3の形
状は上下に偏平で水平方向に長い矩形状になっている。
このように下に位置する仕切り部6に連通隙間12があ
ると、下に位置する炎孔3群の形成される火炎Aは周方
向に繋がる部分ができ、炎の安定性を向上できると共に
ダーンダウン比を向上できる。
【0030】次に図11、図12に示す実施の形態につ
いて述べる。本例も上記例と基本的に同じであり、異な
る点だけを述べる。図11(a)の例の場合、図3で説
明したものと同様に円形のバーナ本体1に内部の空間2
から外周面に貫通するように上下に複数列の炎孔3を穿
孔してある。この例の炎孔3もバーナ本体1内から外周
面に向けて上に行くように傾斜しており、また炎孔3の
形状は上下に扁平で水平方向に長い矩形状になってい
る。そして下段の炎孔3群の下方に周方向に亙るように
保炎強化用の突起15を突設してある。つまり、バーナ
本体1の外周面にリング状となるように保炎強化用の突
起15を突設してある。図11(b)の例の場合、図5
で説明したものと同様に内部の空間2から内周面に貫通
するように炎孔3を穿孔してある。この例の炎孔3もバ
ーナ本体1内から内周面に向けて上に行くように傾斜し
ており、また炎孔3の形状は上下に扁平で水平方向に長
い矩形状になっている。そして下段の炎孔3群の下方に
周方向に亙るように保炎強化用の突起15を突設してあ
る。つまり、バーナ本体1の内周面にリング状となるよ
うに保炎強化用の突起15を突設してある。このように
保炎強化用の突起15を設けた場合、保炎強化用の突起
15の上方の炎孔3に図12(a)のように火炎Aが形
成されるが、図12(b)の矢印fのような下からドラ
フトによる空気の流れでも火炎Aが炎孔3より離れるの
を防止でき、炎の安定化を図ることができる。
【0031】次に図13、図14に示す実施の形態につ
いて述べる。本例は図1の例と基本的に同じであり、特
徴とする点を述べる。本例の場合、図1で説明したもの
と同様、バーナ本体1内の空間2からバーナ本体1を外
部の側面まで連通するように複数の炎孔3を穿設し、こ
の炎孔3をバーナ本体1内から外部に行く程上になるよ
うに傾斜させ、炎孔3の形状を上下に偏平で水平方向に
幅の広い形状にしてある。さらに、各炎孔3よりも上方
におけるバーナ本体1の側面部1eと上面部1dとの間
のコーナー部1f全周を、上部に行く程内側に向けて湾
曲するような断面円弧状に形成してある。ここで、コー
ナー部1fの曲率半径はバーナ本体1の最大半径Lの略
1/2までが好ましく、例えば5mmの曲率半径R1
ら約10mmの曲率半径R2の間がより好ましい。これ
によりコーナー部1fは半球状に近い形状となり、コア
ンダー効果をより発揮させて、火炎を内側に寄せること
ができ、熱効率を高めることができるようになる。ちな
みに、火炎が上向きであると燃焼ガスの流れは図15の
矢印イで示すように、鍋4a等の調理器具4の底部の中
心から遠い位置に当たり、加熱効率をあまり高めること
ができないが、これに対して本実施形態では、炎孔3の
上方のコーナー部1fが円弧面となっているので、燃焼
ガスの流れがコアンダー効果によって円弧面に引き寄せ
られて、図13の矢印ニで示すように、火炎Aが内側に
向くようになり、これに伴い図14の矢印ロで示すよう
に、火炎Aが鍋4a等の調理器具4の底部の中心に近い
方向に向けることができ、熱効率よく鍋4aを加熱でき
るものである。
【0032】次に図16に示す実施の形態について述べ
る。本例は上記例と基本的に同じであり、異なる点だけ
を述べる。図16の例の場合、図13、図14で説明し
たものと同様に、円形のバーナ本体1の周方向に沿って
複数の炎孔3を間隔をあけて形成してある。この例の炎
孔3においては、炎孔3の軸方向の一端部側(バーナ本
体1の内周面側)を入口20とし、他端部側(バーナ本
体1の外周面側)を出口21とし、炎孔3間の仕切り部
6を内周側から外周側に行く程徐々に広くなるような三
角形状に形成することによって、炎孔3の入口20側の
開口幅mと出口21側の開口幅nとを略同寸法(m≒
n)に設定したものである。
【0033】ちなみに従来では、図17に示すように、
円形状のバーナ本体1においては、炎孔3間の仕切り部
6の幅が一定であるために、炎孔3の入口20側の開口
幅m′よりも出口21側の開口幅n′が大きくなって、
混合ガスが炎孔3の出口21から噴出する際に渦による
乱れが生じ、火炎が不安定となったり、一次空気の吸引
量が低下したりするという問題があり、さらには逆火に
よって大きな消火音が起こったりするという問題があ
る。これに対して、図16に示す本実施形態にあって
は、炎孔3間の仕切り部6の幅を異ならせて、炎孔3の
開口幅をm≒nとすることで、混合ガスが噴出する際の
乱れを抑えることができ、これに伴い火炎の安定化と一
次空気吸引量の向上を図ることができると同時に、消火
時の逆火による消火音の発生を防止することができる。
また仕切り部6の形状を変えるという簡単な改良で済む
ので、コストも低く抑えることができるという利点もあ
る。
【0034】次に図18及び図19に示す実施の形態に
ついて述べる。本例は上記図16の例と基本的に同じで
あり、異なる点だけを述べる。図18の例の場合、図1
6で説明したものと同様に、円形のバーナ本体1の周方
向に沿って複数の炎孔3を間隔をあけて形成されている
と共に、炎孔3間の仕切り部6を三角形状に形成してあ
る。さらにこの例の炎孔3においては、逆火防止対策と
して炎孔3内の略中央位置に逆火防止用リブ22を突設
させてある。このリブ22は、図18(a)に示すよう
に、バーナ本体1の内周側から外周側に行く程徐々に幅
が広くなるくさび形状をしており、その最大幅rは炎孔
3の開口幅nよりも短く且つリブ22の長さsは炎孔3
の軸方向の長さtより短く形成されている。さらに図8
(b)に示すように、リブ22の高さpは仕切り部6の
高さqよりも低く形成されている。このように炎孔3内
の略中央位置にくさび形の小突起形状のリブ22を設置
することによって、炎孔3の出口21側の開口幅を狭く
して逆火を防止できる構造となる。つまり、混合ガスが
噴出する際の濡れ辺長をリブ22によって大きくするこ
とができるので、火炎の安定化を図ることができる。ま
た、リブ22の高さpを低くし且つ幅rを小さくするこ
とで、一次空気の吸引率をなるべく減少させないように
しながら、1つの炎孔3から形成される火炎がリブ22
によって完全に分離されることなく、1つにつながった
火炎を形成できるようになり、これにより、火力を絞っ
たときの逆火に対して強い炎孔形状とすることができ
る。しかも一次空気の吸引率をなるべく減少させないよ
うにすることで、一次空気の吸引量が大きくなり、低N
Ox化を図ることができるものである。
【0035】なお、逆火防止用リブ22の形状は図18
の形状に限らず、図19(a)のようにリブ22の長さ
1を炎孔3の長さtと略同じにしてもよいものであ
り、また図19(b)のようにリブ22の外側端部を炎
孔3の出口21よりも凹んだ位置に配置するようにして
もよいものであり、要するに逆火を防止できるものであ
れば、そのリブ22の形状及び大きさは問わない。
【0036】次に図20に示す実施の形態について述べ
る。本例ではバーナ本体1が筒状に形成されており、そ
の中心部に二次空気を通過させる上下に開口した開口部
23が設けられている。さらにバーナ本体1の外周面及
び上記開口部23に面した内周面に炎孔3がそれぞれ形
成されていると共に、各炎孔3をバーナ本体1内から内
周面に向けて上に行くように傾斜させてある。しかし
て、バーナ本体1内に供給される混合ガスは、バーナ本
体1の外周の炎孔3及び内周の炎孔3からそれぞれ噴出
されると共に、図20の矢印ホ,ヘに示すように二次空
気が外周側及び内周側からそれぞれ供給され、内周側及
び外周側から火炎Aがそれぞれ形成されるようになる。
このとき、バーナ本体1の中心部の開口部23内を二次
空気が通過することで、内周面側の炎孔3により形成さ
れる火炎がコアンダー効果により略垂直に立ち上がり、
これにより、内側の火炎同士の衝突を防止できると共
に、内側の炎孔3に二次空気が吸引されやすくなる。従
って、コアンダー効果により内周の火炎Aと外周の火炎
Aがそれぞれ上向きに立ち上がることで、調理器具の底
面の中心により近い位置に火炎Aを確実に当てることが
できるようになり、鍋等をより効率よく加熱できる結
果、燃焼性能と熱効率の向上を図ることができるもので
ある。
【0037】次に図21に示す実施の形態について述べ
る。本例は前記図8〜図12の例と基本的に同じであ
り、異なる点だけを述べる。この例の場合、円形のバー
ナ本体1の周方向に沿って炎孔3群が形成されていると
共に、この炎孔3群を上下に3列に並べて形成されてい
る。そして各炎孔3はバーナ本体1内から外部に行く程
上になるように傾斜しており、且つ、上段の炎孔3の傾
斜角度α3と中段の炎孔3の傾斜角度α2と下段の炎孔3
の傾斜角度α1を、α1<α2<α3となるように設定して
ある。しかして、コアンダー効果を利用したガスバーナ
において、上下多段の炎孔3をそれぞれ上向きに傾斜さ
せると共に、上段の炎孔3の傾斜角度の方を大きくする
ことで、上段の炎孔3程上向きとなり、従って、上下多
段に炎孔3を配列した場合でも、上段の炎孔3からの火
炎が下段の炎孔3からの火炎によって乱されることな
く、上下の火炎全体を上向きの炎に形成することができ
るようになり、結果として熱効率を高めることができる
ものとなる。なお、炎孔3は上下3段に限らず、2段或
いは4段以上であってもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明の請求項1の発明は、バーナ本体
内の空間からバーナ本体を外部の側面まで連通するよう
に複数の炎孔を穿設し、この炎孔をバーナ本体内から外
部に行く程上になるように傾斜させ、炎孔の形状を上下
に偏平で水平方向に幅の広い形状にしているので、一次
空気が混合された燃料ガスが上下に偏平で水平方向の幅
の広い炎孔から斜め上方に噴出されてこの炎孔で燃焼し
て火炎が形成されるが、この火炎は水平方向に幅のある
薄膜状になると共にコアンダー効果によりバーナ本体の
外部の側面に沿って上向きに向けられるものであって、
火炎が上に向けられることで火炎が鍋等の調理器具の底
面に当たりやすくなって熱効率よく鍋等の調理器具を加
熱することができるものであり、また炎孔がバーナ本体
の側面に設けてあることで鍋等の調理器具からの煮こぼ
れが直接炎孔に入ることによる炎孔詰まりを防止できる
ものであり、また水平方向に幅が広くて薄膜状の火炎が
形成されることにより、バーナ本体の下方からのドラフ
トの力により上向きに流れる新鮮空気との接触が非常に
よく、火炎は短炎で一酸化炭素の排出を抑制することが
可能になるものであり、さらに薄膜の火炎のために窒素
酸化物の排出も抑制できるものである。
【0039】また本発明の請求項2の発明は、請求項1
において、バーナ本体を円形にし、バーナ本体内の空間
からバーナ本体の外周面に連通するように炎孔を穿設し
たので、円形のバーナ本体の外周面から上向きに火炎が
形成されるものであって、円形のバーナ本体の外周面に
炎孔が形成されるものでも鍋等の調理器具の中心にでき
るだけ近い位置に火炎を当てることができて熱効率を向
上できるものである。
【0040】また本発明の請求項3の発明は、請求項1
または請求項2において、炎孔を上下に複数列に並べて
形成したので、複数列の炎孔に水平方向に幅の広い薄膜
状の火炎を形成できて低NOx化が図れ、薄膜状の火炎
を形成するものでも火炎数を増やして熱量を多くできる
ものである。
【0041】また本発明の請求項4の発明は、請求項1
乃至請求項3のいずれかにおいて、上下に偏平で水平方
向に幅の広い炎孔は水平方向の中央部の上下幅を狭くす
ると共に水平方向の両側に向かって上下幅を広くしてい
るので、上下に偏平で水平方向に幅の広い炎孔であって
も、炎孔の水平方向に亙って燃料ガスの噴出する流速を
略均等にできて火炎を略矩形状に形成できるものであっ
て、鍋の調理器具を加熱する熱効率を向上できるもので
ある。
【0042】また本発明の請求項5の発明は、請求項1
または請求項3または請求項4において、バーナ本体を
環状に形成し、バーナ本体内の空間からバーナ本体の内
周面に連通するように炎孔を穿設したので、環状のバー
ナ本体の内周面から上向きに火炎が形成されるものであ
って、鍋等の調理器具の中心部に近い位置に火炎を当て
ることができて熱効率を向上できるものである。
【0043】また本発明の請求項6の発明は、請求項1
または請求項3または請求項4において、バーナ本体を
棒状とし、バーナ本体の長手方向と平行な側面に複数の
炎孔を設けると共に複数のバーナ本体を並列に並べてい
るので、棒状のバーナ本体でも火炎を上向きに向けて熱
効率を向上できるものであり、しかも棒状のバーナ本体
を密に並べて効果的に加熱することができるものであ
る。
【0044】また本発明の請求項7の発明は、請求項1
または請求項3または請求項4において、外周面に内方
に凹没する凹曲面を周方向に多数個設けた略多角形状に
バーナ本体を形成し、このバーナ本体の外周面に連通す
るように炎孔を設けているので、炎孔を設ける外周面の
周方向の長さを短くすることなく、火炎を形成する位置
をできるだけ中心部に寄せることができるものであっ
て、鍋等の調理器具を加熱する熱効率を向上できるもの
である。
【0045】また本発明の請求項8の発明は、請求項1
乃至請求項7のいずれかにおいて、炎孔を上下に複数列
設け、下段に位置する炎孔群では水平方向に隣合う炎孔
間の仕切り部の外部側の面をバーナ本体の外部の面より
内方に引っ込ませているので、下段の炎孔群に炎孔が並
ぶ方向に連続した火炎を形成できるものであって、火炎
の安定性を向上できると共にターンダウン比の向上を図
ることができるものである。
【0046】また本発明の請求項9の発明は、請求項1
乃至請求項7のいずれかにおいて、炎孔を上下に複数列
設け、下段に位置する炎孔群では水平方向に隣合う炎孔
間の仕切り部のうち適宜の仕切り部に上下に高さの低い
部分を設けて隣合う炎孔を水平方向に連通させているの
で、上下に高さの低い仕切り部がある部分では隣合う炎
孔の火炎が繋がるものであって、火炎の安定性を向上で
きると共にターンダウン比の向上を図ることができるも
のである。
【0047】また本発明の請求項10の発明は、請求項
1乃至請求項9のいずれかにおいて、バーナ本体1の外
面に炎孔の下方の位置で保炎強化用の突起を設けている
ので、下からのドラフトによる空気の流れで火炎が炎孔
より離れるのを防止でき、炎の安定化を図ることができ
るものである。
【0048】また本発明の請求項11の発明は、バーナ
本体内の空間からバーナ本体を外部の側面まで連通する
ように複数の炎孔を穿設し、この炎孔をバーナ本体内か
ら外部に行く程上になるように傾斜させ、炎孔の形状を
上下に偏平で水平方向に幅の広い形状にし、各炎孔より
も上方におけるバーナ本体の側面部と上面部との間のコ
ーナー部を上部に行く程内側に向けて湾曲するような断
面円弧状に形成したので、一次空気が混合された燃料ガ
スが上下に偏平で水平方向の幅の広い炎孔から斜め上方
に噴出されてこの炎孔で燃焼して火炎が形成されるが、
このとき炎孔の上方は上部に行く程内側に向けて湾曲し
たコーナー部の断面円弧形状となっているので、コアン
ダー効果がより発揮されて火炎が内側に向くようにな
り、これにより、火炎が鍋等の調理器具の底部の中心に
近い位置に確実に当たり、熱効率をより向上させること
ができる。
【0049】また本発明の請求項12の発明は、請求項
1乃至請求項12のいずれかにおいて、炎孔の軸方向の
一端部側を入口側とし、他端部側を出口側とし、入口側
の開口幅と出口側の開口幅とを略同寸法としたので、炎
孔内の混合ガスが炎孔の出口から噴出する際の乱れを少
なくすることができ、これに伴い火炎の安定化と一次空
気吸引量の向上を図ることができると同時に、消火時の
逆火による消火音の発生を防止することができる。
【0050】また本発明の請求項13の発明は、請求項
1乃至請求項12のいずれかにおいて、炎孔内の略中央
位置に逆火防止用リブを突設させたから、リブによって
炎孔の出口側の開口幅を狭くして、炎孔の出口側から混
合ガスが噴出する際に濡れ辺長を大きくとることがで
き、逆火の発生を防止でき、火炎の安定化と一次空気吸
引量の向上を図ることができ、窒素酸化物の低減を図る
ことができる。
【0051】また本発明の請求項14の発明は、請求項
1または請求項11において、バーナ本体の中心部に二
次空気を通過させる上下に開口した開口部を設けると共
に、バーナ本体の外周面及び上記開口部に面した内周面
に炎孔をそれぞれ形成したので、バーナ本体の中心部の
開口部内を二次空気が通過することで、内周面側の炎孔
により形成される火炎がコアンダー効果により略垂直に
立ち上がり、これによって、内側の火炎同士の衝突を防
止でき、内側の炎孔に二次空気が吸引されやすくなり、
調理器具の底面の中心に近い位置に火炎が確実に当た
り、燃焼性能と熱効率の向上を図ることができる。
【0052】また本発明の請求項15の発明は、請求項
1乃至請求項14のいずれかにおいて、炎孔を上下に複
数列に並べて形成し、各炎孔をバーナ本体内から外部に
行く程上になるように傾斜させると共に、上段の炎孔の
傾斜角度を下段の炎孔の傾斜角度よりも大きく設定した
ので、コアンダー効果を利用したガスバーナにおいて、
上下多段の炎孔をそれぞれ上向きに傾斜させると共に、
上段の炎孔の傾斜角度の方を大きくしたので、上段の炎
孔程上向きとなり、従って、上下多段に炎孔を配列した
場合でも、上段の炎孔からの火炎が下段の炎孔からの火
炎によって乱されることなく、上下の火炎全体を上向き
の炎に形成することができるようになり、熱効率をより
一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、(a)は概
略斜視図、(b)はバーナ本体の断面図である。
【図2】(a)は同上のガスバーナの使用時の状態を説
明する説明図、(b)は比較のための従来例のガスバー
ナの使用時の状態を説明する説明図である。
【図3】同上の他例を示す正面図である。
【図4】同上の他例を示す正面図である
【図5】同上の他例を示す断面図である。
【図6】同上の他例を示し、(a)は斜視図、(b)は
使用状態の正面図である。
【図7】(a)は同上の他例を説明する説明図、(b)
は比較例の説明図である。
【図8】同上の他例を示し、(a)は斜視図、(b)は
(a)のX−X線断面図である。
【図9】同上の他例を示し、(a)は斜視図、(b)は
(a)のY−Y線断面図である。
【図10】同上の他の例の断面図である。
【図11】(a)は同上の他の例の斜視図、(b)は同
上の他の例の断面図である。
【図12】(a)(b)は同上の火炎の状態を説明する
断面図である。
【図13】同上の他の例を示し、バーナ本体のコーナー
部を円弧形状とした場合の断面図である。
【図14】同上の火炎の状態を説明する側面図である。
【図15】同上のバーナ本体のコーナー部を円弧形状と
しない場合の火炎の状態を説明する側面図である。
【図16】同上の他例を示し、(a)は一部破断した平
面図、(b)は側面断面図である。
【図17】従来の炎孔を説明する一部破断した平面図で
ある。
【図18】同上の他例を示し、(a)は一部破断した平
面図、(b)は斜視図である。
【図19】同上の他例を示し、(a)は逆火防止用リブ
の長さを長くした場合の一部破断平面図、(b)は逆火
防止用リブの長さを短くした場合の一部破断平面図であ
る。
【図20】同上の他例を示す側面図である。
【図21】同上の他例を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 バーナー本体 1d 上面部 1e 側面部 2 空間 3 炎孔 4 調理器具 4a 鍋 5 凹曲面 20 入口 21 出口 22 逆火防止用リブ 23 開口部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナ本体内の空間からバーナ本体を外
    部の側面まで連通するように複数の炎孔を穿設し、この
    炎孔をバーナ本体内から外部に行く程上になるように傾
    斜させ、炎孔の形状を上下に偏平で水平方向に幅の広い
    形状にして成ることを特徴とするガスバーナ。
  2. 【請求項2】 バーナ本体を円形にし、バーナ本体内の
    空間からバーナ本体の外周面に連通するように炎孔を穿
    設したことを特徴とする請求項1記載のガスバーナ。
  3. 【請求項3】 炎孔を上下に複数列に並べて形成したこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載のガスバー
    ナ。
  4. 【請求項4】 上下に偏平で水平方向に幅の広い炎孔は
    水平方向の中央部の上下幅を狭くすると共に水平方向の
    両側に向かって上下幅を広くして成ることを特徴とする
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のガスバーナ。
  5. 【請求項5】 バーナ本体を環状に形成し、バーナ本体
    内の空間からバーナ本体の内周面に連通するように炎孔
    を穿設したことを特徴とする請求項1または請求項3ま
    たは請求項4記載のガスバーナ。
  6. 【請求項6】 バーナ本体を棒状とし、バーナ本体の長
    手方向と平行な側面に複数の炎孔を設けると共に複数の
    バーナ本体を並列に並べて成ることを特徴とする請求項
    1または請求項3または請求項4記載のガスバーナ。
  7. 【請求項7】 外周面に内方に凹没する凹曲面を周方向
    に多数個設けた略多角形状にバーナ本体を形成し、この
    バーナ本体の外周面に連通するように炎孔を設けて成る
    ことを特徴とする請求項1または請求項3または請求項
    4記載のガスバーナ。
  8. 【請求項8】 炎孔を上下に複数列設け、下段に位置す
    る炎孔群では水平方向に隣合う炎孔間の仕切り部の外部
    側の面をバーナ本体の外部の面より内方に引っ込ませて
    成ることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか
    に記載のガスバーナ。
  9. 【請求項9】 炎孔を上下に複数列設け、下段に位置す
    る炎孔群では水平方向に隣合う炎孔間の仕切り部のうち
    適宜の仕切り部に上下の高さの低い部分を設けて隣合う
    炎孔を水平方向に連通させて成ることを特徴とする請求
    項1乃至請求項7のいずれかに記載のガスバーナ。
  10. 【請求項10】 バーナ本体の外面に炎孔の下方の位置
    で保炎強化用の突起を設けて成ることを特徴とする請求
    項1乃至請求項9のいずれかに記載のガスバーナ。
  11. 【請求項11】 バーナ本体内の空間からバーナ本体を
    外部の側面まで連通するように複数の炎孔を穿設し、こ
    の炎孔をバーナ本体内から外部に行く程上になるように
    傾斜させ、炎孔の形状を上下に偏平で水平方向に幅の広
    い形状にし、各炎孔よりも上方におけるバーナ本体の側
    面部と上面部との間のコーナー部を上部に行く程内側に
    向けて湾曲するような断面円弧状に形成したことを特徴
    とするガスバーナ。
  12. 【請求項12】 炎孔の軸方向の一端部側を入口側と
    し、他端部側を出口側とし、入口側の開口幅と出口側の
    開口幅とを略同寸法としたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項11のいずれかに記載のガスバーナ。
  13. 【請求項13】 炎孔内の略中央位置に逆火防止用リブ
    を突設させたことを特徴とする請求項1乃至請求項12
    のいずれかに記載のガスバーナ。
  14. 【請求項14】 バーナ本体の中心部に二次空気を通過
    させる上下に開口した開口部を設けると共に、バーナ本
    体の外周面及び上記開口部に面した内周面に炎孔をそれ
    ぞれ形成してなることを特徴とする請求項1または請求
    項11記載のガスバーナ。
  15. 【請求項15】 炎孔を上下に複数列に並べて形成し、
    各炎孔をバーナ本体内から外部に行く程上になるように
    傾斜させると共に、上段の炎孔の傾斜角度を下段の炎孔
    の傾斜角度よりも大きく設定したことを特徴とする請求
    項1乃至請求項14のいずれかに記載のガスバーナ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012127563A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Rinnai Corp コンロ用バーナ
JP2018013253A (ja) * 2016-07-19 2018-01-25 日本電気硝子株式会社 バーナノズルおよびスルーポートバーナ
JP2021167700A (ja) * 2020-04-10 2021-10-21 リンナイ株式会社 コンロ用バーナ並びにガスコンロ

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