JP7382173B2 - 環状フレーム - Google Patents

環状フレーム Download PDF

Info

Publication number
JP7382173B2
JP7382173B2 JP2019151559A JP2019151559A JP7382173B2 JP 7382173 B2 JP7382173 B2 JP 7382173B2 JP 2019151559 A JP2019151559 A JP 2019151559A JP 2019151559 A JP2019151559 A JP 2019151559A JP 7382173 B2 JP7382173 B2 JP 7382173B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin layer
annular frame
resin
workpiece
adhesion promoting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019151559A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021034492A (ja
Inventor
法久 有福
昌照 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Corp filed Critical Disco Corp
Priority to JP2019151559A priority Critical patent/JP7382173B2/ja
Publication of JP2021034492A publication Critical patent/JP2021034492A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7382173B2 publication Critical patent/JP7382173B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dicing (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Description

本発明は、環状フレームに関する。
半導体ウェーハや樹脂パッケージ基板など各種板状の被加工物を切削ブレードやレーザー光線で加工する際、被加工物のハンドリング性を高めるため、環状フレームの開口に被加工物をダイシングテープで固定することにより、フレームユニットの形態にするのが一般的である(特許文献1参照)。
特開平10-242083号公報
ダイシングテープは樹脂で形成されており、基材層の上に粘着層(糊層)が積層されている。粘着層は柔らかいため、例えば切削ブレードで被加工物を切断する際、粘着層が貼着される側の面である裏面側に欠けを発生させる原因となってしまうという問題があった。また、ダイシングテープが被加工物の凹凸面に貼着されると特に、ダイシングテープを剥離する際に粘着層が被加工物に残渣として残ってしまうおそれがあるという問題があった。
そこで、粘着層の無い樹脂層をダイシングテープの代わりに貼着する技術が考案された。これにより、欠けの発生を抑えると共に、残渣を無くす事ができるようになった。しかしながら、樹脂層は、粘着層がないため、一般的に用いられる金属(主にSUS)製の環状フレームにくっつきにくく、剥がれやすいという課題が有った。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、樹脂層を好適に貼着することができ、樹脂層の剥がれやすさを低減する金属製の環状フレームを提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の環状フレームは、被加工物を収容する開口部を有し、該開口部を覆いかつ軟化点より低温では粘着性を有さず軟化点より高温に加熱されると軟化して被加工物に接着する樹脂層によって被加工物が該開口部に固定される環状フレームであって、金属製の環状フレーム本体と、該環状フレーム本体の該樹脂層が接触する面に配置された、該樹脂層の接着を促進するとともに、該樹脂層より融点が高い樹脂製の接着促進部材と、を備える。
該接着促進部材は、溶解度パラメーター(SP値)が7~12の樹脂で形成されていてもよい。
該接着促進部材は、該開口部の周囲に連続的、又は断続的に配置されていてもよい。
本願発明は、樹脂層を好適に貼着することができ、樹脂層の剥がれやすさを低減することができる。
図1は、実施形態1に係る環状フレームの表面側からの斜視図である。 図2は、実施形態1に係る環状フレームの断面図である。 図3は、実施形態1に係る環状フレームが使用されたフレームユニットの表面側からの斜視図である。 図4は、実施形態1に係る環状フレームが使用されたフレームユニットの断面図である。 図5は、実施形態1に係る環状フレームが使用されたフレームユニットの裏面側からの斜視図である。 図6は、実施形態1に係る環状フレームを使用してフレームユニットを形成する方法の第1段階を示す断面図である。 図7は、実施形態1に係る環状フレームを使用してフレームユニットを形成する方法の第2段階を示す断面図である。 図8は、実施形態1に係る環状フレームを使用してフレームユニットを形成する方法の変形例の第2段階を示す断面図である。 図9は、実施形態1に係る環状フレームを使用してフレームユニットを形成する方法の変形例の第3段階を示す断面図である。 図10は、実施形態1に係る環状フレームを使用してフレームユニットを形成する方法の変形例の第4段階を示す断面図である。 図11は、実施形態2に係る環状フレームの裏面側からの斜視図である。 図12は、実施形態2に係る環状フレームが使用されたフレームユニットの裏面側からの斜視図である。 図13は、実施形態3に係る環状フレームの裏面側からの斜視図である。 図14は、実施形態3に係る環状フレームが使用されたフレームユニットの裏面側からの斜視図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る環状フレーム1を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る環状フレーム1の表面5側からの斜視図である。図2は、実施形態1に係る環状フレーム1の断面図である。環状フレーム1は、図1及び図2に示すように、環状フレーム本体2と、接着促進部材3と、を備える。
環状フレーム本体2は、金属製であり、例えば、SUS製である。環状フレーム本体2は、中央に円形状の開口部4を有しており、表面5と裏面6とを有する板状に形成されている。接着促進部材3は、実施形態1では、平面方向において環状フレーム本体2と同様の形状を有している。すなわち、接着促進部材3は、環状フレーム本体2の開口部4と同様の形状の開口部7を中央に有している。接着促進部材3は、環状フレーム本体2の裏面6側に配置されている。接着促進部材3は、環状フレーム本体2の裏面6側において、後述する樹脂層20(図3、図4及び図5等参照)の接着を促進する樹脂製の部材である。環状フレーム1は、環状フレーム本体2の裏面6側に接着促進部材3が配置されることで、開口部4と開口部7とが連通して一体に形成された開口部8を有する。
接着促進部材3は、実施形態1では、例えば、環状フレーム本体2の裏面6側において、接着促進部材3を構成する化合物と溶剤とを含む塗料を塗布し、溶剤を揮発させることで、環状フレーム本体2の裏面6側に形成される。なお、接着促進部材3は、本発明では、この方法で形成される形態に限定されず、例えば、不図示の接着剤を介して、環状フレーム本体2の裏面6側に接着促進部材3を接着して形成してもよいし、不図示のねじ等を通して、不図示のねじ穴が形成された環状フレーム本体2の裏面6側に、当該ねじ穴に対向する位置に貫通孔が形成された接着促進部材3をねじ止めして形成してもよい。
接着促進部材3は、実施形態1では、溶解度パラメータ(Solubility Parameter、SP値)が7以上12以下の樹脂化合物またはこれら樹脂化合物の混合物で形成されていることが好ましい。接着促進部材3は、溶解度パラメータが7以上12以下である場合、後述する樹脂層20に使用される樹脂と溶解度パラメータが適切に近いので、樹脂層20の接着を促進するという機能をより好適に果たすことができる。
ここで、接着促進部材3に使用される7以上12以下の樹脂化合物は、例えば、エポキシ樹脂、ウレタンゴム、フェノール樹脂、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、ポリエチレンテレフタレート(Poly Ethylene Terephthalate、PET)、シリコーンゴム等から選択される一種または二種以上を挙げることができる。
また、接着促進部材3は、実施形態1では、後述する樹脂層20より融点が高い材料で構成されていることが好ましい。接着促進部材3は、樹脂層20より融点が高い材料で構成されている場合、後述する樹脂層形成ステップにおいて樹脂層20の元となる樹脂を軟化及び溶融する際に、樹脂層20の元となる樹脂よりも先に軟化及び溶融しないので、より好適に樹脂層20を形成することを可能にする。
本発明の実施形態1に係る環状フレーム1を使用して形成されるフレームユニット100について、図面に基づいて説明する。図3は、実施形態1に係る環状フレーム1が使用されたフレームユニット100の表面5側からの斜視図である。図4は、実施形態1に係る環状フレーム1が使用されたフレームユニット100の断面図である。図5は、実施形態1に係る環状フレーム1が使用されたフレームユニット100の裏面6側からの斜視図である。
フレームユニット100は、図3、図4及び図5に示すように、実施形態1に係る環状フレーム1と、被加工物10と、樹脂層20と、を備える。被加工物10は、環状フレーム1の開口部8に収容され、開口部8の裏面6側を覆う樹脂層20に裏面16側が接着されることにより、開口部8に固定されて支持される。樹脂層20は、環状フレーム1において、環状フレーム本体2の接着促進部材3が配置された側である裏面6側に、接着促進部材3を介して接触して設けられ、開口部8の裏面6側を覆う。樹脂層20は、シート状であり、接着促進部材3を介して環状フレーム本体2の裏面6側と対向し、被加工物10の裏面16側が載置されて固定される固定面21と、固定面21とは反対側に向けて露出した露出面22と、が形成される。なお、フレームユニット100は、実施形態1では、樹脂層20に被加工物10の裏面16側が接着された形態について説明しているが、本発明ではこれに限定されず、樹脂層20に被加工物10の表面14側が接着されていてもよい。
被加工物10は、実施形態1では、シリコン、サファイア、ガリウムヒ素などを基板12とする円板状の半導体ウェーハや光デバイスウェーハである。被加工物10は、図3に示すように、交差(実施形態1では、直交)する複数の分割予定ライン13で区画された表面14の各領域にそれぞれデバイス15が形成されている。被加工物10及びデバイス15は、表面14とは反対側の裏面16が平坦に形成されている。被加工物10は、不図示の切削ブレードやレーザー光線等で加工されることにより、各分割予定ライン13に沿って分割されて、個々のデバイス15に分割される。なお、被加工物10は、実施形態1では、デバイス15の表面が平坦であってもよく、電極バンプ等が搭載されて凹凸を有していてもよい。
樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂は、実施形態1では、軟化点より低温の硬化状態では、流動性を有さない剛体であり、実質的に粘着剤のような粘着性を有さないため、被加工物10の裏面6等と粘着することが抑制される。また、樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂は、軟化点より高温の軟化状態では、流動性を有するものの、実質的に粘着剤のような粘着性は概ね見られないため、被加工物10の裏面6等と粘着することが低減される。
樹脂層20は、例えば熱可塑性樹脂で構成される。樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂は、具体的には、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ビニル系樹脂、ポリアセタール、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4-メチル-1-ペンテン),ポリ(1-ブテン)等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン-6,ナイロン-66,ポリメタキシレンアジパミド等のポリアミド、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルイミド、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレン、エーテルポリブタジエン樹脂、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素樹脂、エチレン-不飽和カルボン酸共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、アイオノマー、エチレン-酢酸ビニル-無水マレイン酸三元共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化樹脂、並びに、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂等から選択される一種または二種以上を挙げることができる。
樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂に使用される上記のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を構成する不飽和カルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、及び、無水イタコン酸等が例示される。ここで、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレンと不飽和カルボン酸の2元共重合体のみならず、更に他の単量体が共重合された多元共重合体を包含するものである。エチレン・不飽和カルボン酸共重合体に共重合されていてもよい上記他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n-ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルのような不飽和カルボン酸エステルなどが例示される。
樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂の軟化点は、実施形態1では、0℃以上300℃以下の範囲内の温度である。樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂は、上で例示した化合物群が使用されるので、軟化点が0℃以上300℃以下の範囲内の温度となる。樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂は、上で例示した異なる種類の化合物を混ぜることで、軟化点を調整することができ、例えば、軟化点を加工中の被加工物10の温度である40℃~100℃程度よりも高い温度に調整することで、当該加工中に軟化状態となることを防止することができる。
樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂は、例えば、試験法JIS K 7210-1もしくは7210-2による条件を温度が190°Cかつ荷重が21.18Nでのメルトマスフローレート(Melt mass-Flow Rate、MFR)が、0.01g/10min以上500g/10min以下、好ましくは0.1g/10min以上100g/10min以下、より好ましくは0.3g/10min以上50g/10min以下であるものが使用される。すなわち、樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂は、190℃以上の高温化で軟化状態になっている場合でも、流動性は小さく、実質的に粘着剤のような粘着性が概ね見られない固い材料のものが例示される。
樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂は、当該熱可塑性樹脂より熱膨張係数が小さいフィラーが混合されてもよい。樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂に混合されるフィラーは、当該熱可塑性樹脂より熱膨張係数が小さい無機充填剤または有機充填剤が好適に使用される。樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂は、このようなフィラーが混合されることにより、後述のように樹脂層20を形成する際に発生する熱膨張及び熱収縮を低減及び防止することができ、これに伴い、被加工物10が撓んだり変形したりすることを防止することができる。
樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂に混合されるフィラーは、無機充填剤であることが好ましく、具体的には、溶融シリカ、結晶性シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ベリリウム、酸化鉄、酸化チタン、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、マイカ、ガラス、石英、雲母等が好適に使用される。また、樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂に混合されるフィラーは、上記の2種類以上を混合して使用しても良い。樹脂層20を構成する熱可塑性樹脂に混合されるフィラーは、上記した無機充填剤のうち、溶融シリカや結晶性シリカ等のシリカ類が使用されることが好ましく、この場合、フィラーのコストを好適に抑制することができる。
本発明の実施形態1に係る環状フレーム1を使用してフレームユニット100を形成する形態について、図面に基づいて説明する。図6は、実施形態1に係る環状フレーム1を使用してフレームユニット100を形成する方法の第1段階を示す断面図である。図7は、実施形態1に係る環状フレーム1を使用してフレームユニット100を形成する方法の第2段階を示す断面図である。図8は、実施形態1に係る環状フレーム1を使用してフレームユニット100を形成する方法の第3段階を示す断面図である。実施形態1に係る環状フレーム1を使用してフレームユニット100を形成する方法(以下、フレームユニット形成方法、と称する)では、被加工物10の裏面16側に樹脂層20を接着したフレームユニット100を形成する方法について説明しているが、本発明ではこれに限定されず、被加工物10の表面14側に樹脂層20を接着したフレームユニット100を形成してもよい。
実施形態1に係るフレームユニット形成方法では、まず、図6に示すように、環状フレーム1の開口部8の中に被加工物10を位置付ける(準備ステップ)。
フレームユニット形成方法の準備ステップでは、具体的には、図6に示すように、所定の保持テーブル30の保持面31の中央領域に円盤状に窪んで形成された第1載置部32に被加工物10を、表面14側を下方に向け、裏面16側を上方に向けて、嵌め合せるようにして載置する。また、フレームユニット形成方法の準備ステップでは、保持面31の外周領域に第1載置部32を囲繞するように円環状に窪んで形成された第2載置部33に環状フレーム1を、環状フレーム本体2の表面5側を下方に向け、接着促進部材3側を上方に向けて、嵌め合せるようにして載置する。なお、フレームユニット形成方法の準備ステップでは、第1載置部32への被加工物10の載置と、第2載置部33への環状フレーム1の載置との順番を問わない。このようにして、フレームユニット形成方法の準備ステップでは、保持テーブル30の保持面31上において、環状フレーム1の開口部8の中に被加工物10を位置付ける。
フレームユニット形成方法では、次に、図7に示すように、第1載置部32に載置された被加工物10の裏面16側、第2載置部33に載置された環状フレーム1の接着促進部材3側、及び、保持テーブル30の保持面31における第1載置部32と第2載置部33との間の領域に、樹脂層20の元となる樹脂を供給し(樹脂供給ステップ)、樹脂供給ステップで供給した樹脂に基づいて、樹脂層20を形成する(樹脂層形成ステップ)。
フレームユニット形成方法では、実施形態1では、実質的に樹脂供給ステップ及び樹脂層形成ステップを同時並行で実施する。フレームユニット形成方法の樹脂供給ステップ及び樹脂層形成ステップでは、具体的には、実施形態1では、まず、図7に示すように、被加工物10の裏面16側及び環状フレーム1の接着促進部材3側に渡って、樹脂層20の元となる樹脂でシート状に形成された樹脂シート25を載置する。樹脂シート25は、単層でも多層でも良いし、粘着層(糊層)が無くても良い。フレームユニット形成方法の樹脂供給ステップ及び樹脂層形成ステップでは、次に、ローラー36で、載置した樹脂シート25上を、被加工物10の裏面16側及び環状フレーム1の接着促進部材3側に向けて押圧しながら、全面に渡って転がすことで、樹脂シート25を被加工物10の裏面16側及び環状フレーム1の接着促進部材3側に圧着する。ここで、樹脂製の接着促進部材3は、金属製の環状フレーム本体2よりも樹脂シート25との親和性が高いので、樹脂シート25が好適に圧着され、貼着される。
フレームユニット形成方法の樹脂供給ステップ及び樹脂層形成ステップでは、さらに、図7に示すように、樹脂シート25の載置と並行して、保持テーブル30の内部に備えられた熱源34により被加工物10及び環状フレーム1側から樹脂シート25を加熱する。樹脂シート25は、このように熱源34により保持テーブル30を加熱しているため、軟化されながらローラー36で圧着され、貼着される。
これにより、樹脂シート25は、図7に示すように、樹脂層20となり、フレームユニット100が得られる。また、樹脂シート25において被加工物10の裏面16側が貼着された側の面は固定面21となり、樹脂シート25において露出した側の面は、露出面22となる。
なお、フレームユニット形成方法の樹脂供給ステップ及び樹脂層形成ステップでは、本発明ではこれに限定されず、ローラー36に代えて所定の温度に加熱された熱圧着ローラーを使用して、樹脂シート25を被加工物10の裏面16側及び環状フレーム1の接着促進部材3側に熱圧着してもよい。この場合でも、樹脂製の接着促進部材3は、金属製の環状フレーム本体2よりも樹脂シート25との親和性が高いので、樹脂シート25が好適に熱圧着される。
樹脂供給ステップ及び樹脂層形成ステップでは、次に、樹脂シート25に基づいて形成した樹脂層20を冷却する。樹脂供給ステップ及び樹脂層形成ステップでは、実施形態1では、熱源34を有する保持テーブル30からフレームユニット100を搬出して熱源34から遠ざけることにより、大気により樹脂層20を自然に空冷することで、硬化状態の樹脂層20を形成する。なお、樹脂供給ステップ及び樹脂層形成ステップでは、保持テーブル30からのフレームユニット100の搬出による樹脂層20の空冷に代えて、熱源34の停止による樹脂層20の空冷を実施してもよい。
フレームユニット形成方法によって実施形態1に係る環状フレーム1を使用して形成したフレームユニット100は、フレームユニット100において環状フレーム1の開口部8に収容され、樹脂層20よって支持及び固定された被加工物10の加工に、好適に供することができる。具体的には、フレームユニット100における環状フレーム1を不図示のクランプで把持し、フレームユニット100における樹脂層20の露出面22を不図示のチャックテーブルの保持面で吸引保持した状態で、不図示の切削装置の切削液供給部から被加工物10の表面14に切削液を供給しながら、切削装置に装着された切削ブレードを軸心回りに回転させて、不図示の駆動源によりチャックテーブルまたは切削装置の切削ブレードを加工送り、割り出し送り、及び切り込み送りすることで、被加工物10を表面14側から好適に切削加工することができる。例えば、分割予定ライン13に沿って被加工物10を表面14側から切削することで、被加工物10を各デバイス15に分割する。
また、上記と同様にフレームユニット100を保持した状態で、被加工物10の表面14に向けて、不図示のレーザー照射装置からレーザー光線を照射することで、被加工物10を表面14側からレーザー加工することができる。なお、このレーザー加工では、レーザー光線は、パルス状のものが使用されても良い。例えば、所謂アブレーション加工をすることで、被加工物10をハーフカットしたり、各デバイス15に分割したりしてもよいし、改質層を内部に形成してもよい。
実施形態1に係る環状フレーム1は、以上のように、金属製の環状フレーム本体2の樹脂層20が接触する側の面に相当する裏面6側に配置され、樹脂層20の接着を促進する樹脂製の接着促進部材3を備える。このため、実施形態1に係る環状フレーム1は、環状フレーム本体2が金属製であっても、粘着層(糊層)の無い樹脂シート25からなる樹脂層20でも好適に貼着することができ、樹脂層20の剥がれやすさを低減するという作用効果を奏する。これにより、実施形態1に係る環状フレーム1は、より好適に、開口部8で被加工物10を収容し、開口部8を覆う樹脂層20によって被加工物10を開口部8に固定することができるという作用効果を奏する。このため、実施形態1に係る環状フレーム1は、さらに、開口部8で収容及び固定した被加工物10を、被加工物10の表面14からの切削加工やレーザー加工に好適に供することができるという作用効果を奏する。
また、実施形態1に係る環状フレーム1は、接着促進部材3が、溶解度パラメーター(SP値)が7~12の樹脂で形成されている。このため、実施形態1に係る環状フレーム1は、金属製の環状フレーム本体2よりも樹脂層20を構成する樹脂との親和性が高いので、樹脂層20を好適に貼着して形成することができるという作用効果を奏する。
また、実施形態1に係る環状フレーム1は、接着促進部材3が、樹脂層20より融点が高い材料で形成されている。このため、実施形態1に係る環状フレーム1は、樹脂層20を貼着する際に、樹脂層20を構成する樹脂よりも先に軟化及び溶融しないので、より好適に樹脂層20を形成することができるという作用効果を奏する。
〔変形例〕
本発明の実施形態1に係る環状フレーム1を使用してフレームユニット100を形成する方法の変形例を図面に基づいて説明する。図8は、実施形態1に係る環状フレーム1を使用してフレームユニット100を形成する方法の変形例の第2段階を示す断面図である。図9は、実施形態1に係る環状フレーム1を使用してフレームユニット100を形成する方法の変形例の第3段階を示す断面図である。図10は、実施形態1に係る環状フレーム1を使用してフレームユニット100を形成する方法の変形例の第4段階を示す断面図である。図8、図9及び図10は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
変形例に係るフレームユニット形成方法は、実施形態1に係るフレームユニット形成方法において、樹脂供給ステップで供給する樹脂の形態を変更し、これに伴い、樹脂層形成ステップの形態を変更し、樹脂供給ステップと樹脂層形成ステップとをこの順でそれぞれ別々のステップで実施するように変更したものである。
変形例に係るフレームユニット形成方法における樹脂供給ステップでは、実施形態1に係るフレームユニット形成方法における樹脂供給ステップにおいて、樹脂シート25を載置及び圧着して供給する代わりに、樹脂片27を供給する。
変形例に係る樹脂供給ステップでは、具体的には、図8に示すように、被加工物10の裏面16側及び環状フレーム1の接着促進部材3側に、1個または複数個の塊状又は粒状の樹脂片27を供給する。変形例に係る樹脂供給ステップでは、樹脂片27を、被加工物10の裏面16側及び環状フレーム1の接着促進部材3側に広く分散して供給することが好ましい。変形例に係る樹脂供給ステップでは、図8に示す変形例では、14個の樹脂片27が供給されているが、本発明はこれに限定されず、1個から13個でもよく、15個以上でもよい。
変形例に係る樹脂層形成ステップでは、樹脂供給ステップで供給した樹脂片27を加熱しつつ、軟化した樹脂片27を被加工物10の裏面16、環状フレーム1の接着促進部材3及びそれらの間の保持面31の部分に沿って押し広げ、被加工物10の裏面16側及び環状フレーム1の接着促進部材3側を覆う実施形態1と同様の樹脂層20を形成する。
変形例に係る樹脂層形成ステップでは、具体的には、まず、熱源34により、被加工物10及び環状フレーム1側から樹脂片27を徐々に加熱し、軟化する。変形例に係る樹脂層形成ステップでは、これに合わせて、図9に示すように、内部に熱源42を有する押圧部材40の加熱された押圧面41を、樹脂片27が供給された被加工物10の裏面16及び環状フレーム1の接着促進部材3に向けて接近させる。ここで、押圧部材40は、平坦な面状に形成された押圧面41が保持テーブル30の保持面31と対向して設けられ、内部に備えられた熱源42で押圧面41側を加熱する。これにより、変形例に係る樹脂層形成ステップでは、押圧部材40の押圧面41が樹脂片27の一部と接触し、さらに押圧することで、押圧部材40側から樹脂片27が徐々に加熱され、軟化する。
変形例に係る樹脂層形成ステップでは、そして、平坦な面である押圧部材40の押圧面41で、被加工物10の裏面16上及び環状フレーム1の接着促進部材3上の軟化した樹脂片27を押圧して、押圧面41と被加工物10の裏面16上、環状フレーム1の接着促進部材3及びそれらの間の保持面31の部分に沿って変形させて押し広げる。これにより、変形例に係る樹脂層形成ステップでは、図10に示すように、実施形態1と同様の樹脂層20を形成する。変形例に係る樹脂層形成ステップでは、樹脂層20は、押圧面41で押された面である露出面22が、押圧面41に沿って平坦に形成される。
変形例に係る樹脂層形成ステップでは、保持テーブル30の熱源34及び押圧部材40の熱源42により樹脂片27を加熱して、少なくとも被加工物10の裏面16と環状フレーム1の接着促進部材3とのうちいずれかと対向及び接触する領域の部分を軟化及び溶融することで、樹脂片27に基づいて形成される樹脂層20を被加工物10の裏面16側に貼着するとともに、環状フレーム1の接着促進部材3を介して、環状フレーム1における環状フレーム本体2の裏面6側に貼着する。ここで、樹脂製の接着促進部材3は、金属製の環状フレーム本体2よりも樹脂片27に基づく樹脂層20との親和性が高いので、樹脂層20が好適に貼着される。
変形例に係る樹脂層形成ステップでは、押圧部材40を被加工物10から退避させることで、押圧部材40内の熱源42による樹脂層20の加熱を停止し、実施形態1と同様に熱源34を有する保持テーブル30からフレームユニット100を搬出して熱源34から遠ざけることにより、保持テーブル30内の熱源34による樹脂層20の加熱を停止することで、軟化状態の樹脂層20の冷却を開始させる。変形例に係る樹脂層形成ステップでは、この場合、熱源34及び熱源42から離間した位置で、大気により樹脂層20を十分に空冷することで、硬化状態の樹脂層20が形成される。
なお、変形例に係る樹脂層形成ステップでは、実施形態1と同様に、押圧部材40の退避及び保持テーブル30からのフレームユニット100の搬出による樹脂層20の空冷に代えて、熱源34及び熱源42の停止による樹脂層20の空冷を実施してもよい。変形例に係る樹脂層形成ステップでは、この場合、樹脂層20の冷却後に、樹脂層20の形成のために被加工物10の裏面16に向けて押圧していた押圧部材40を被加工物10から退避させて、フレームユニット100を取り出す。
変形例に係る樹脂層形成ステップでは、押圧面41に離型材料が塗布された押圧部材40を使用することが好ましく、この場合、押圧部材40の押圧面41と軟化及び溶融した樹脂片27及び樹脂層20との間の貼着をさらに抑制することができる。押圧面41に塗布される離型材料としては、フッ素樹脂が好適なものとして例示される。他にも、離型シートとして機能する平坦な樹脂製のシートを押圧面41に配置しておき、追って、樹脂層20からめくって剥離しても良い。なお、押圧面41に配置する樹脂製のシートは、表面に離型材料が塗布されていることが好ましい。
樹脂層形成ステップでは、実施形態1の変形例では、熱源34及び熱源42により、被加工物10側及び押圧部材40側の両側から樹脂片27を加熱して軟化しているが、本発明はこれに限定されず、熱源34及び熱源42のうちいずれか一方により、被加工物10側及び押圧部材40側のうちいずれか一方から樹脂片27を加熱して軟化してもよい。変形例に係る樹脂層形成ステップでは、これらの場合、樹脂片27を加熱する側の熱源34または熱源42だけが設けられている装置系で実行しても良い。また、変形例に係る樹脂層形成ステップでは、熱源34及び熱源42を樹脂片27の加熱及び軟化に使用するか否かに応じて、軟化状態の樹脂層20の冷却を適宜変更することができる。
また、変形例に係る樹脂層形成ステップでは、押圧部材40で樹脂層20を押圧したまま、熱源34及び熱源42による加熱を停止するとともに、押圧部材40を空冷又は水冷等で冷却することで、押圧部材40により樹脂層20を冷却してもよい。
また、実施形態1の変形例では、保持テーブル30と押圧部材40とが大気中に配置され、大気中で樹脂層形成ステップを実施しているが、本発明では、この形態に限定されず、例えば、保持テーブル30と押圧部材40とが減圧チャンバ内に収容され、減圧状態下で樹脂層形成ステップを実施してもよい。ここで、樹脂層形成ステップを実施する減圧状態は、例えば、真空チャンバの内圧が10Pa~10Pa程度の低真空であり、真空チャンバに連通して設けられたドライポンプや油回転ポンプ等で実現される。減圧状態下で樹脂層形成ステップを実施した場合、樹脂層形成ステップを実施中の樹脂層20の内部及び被加工物10と樹脂層20との間に空気が噛み込まれることを低減及び防止することにより、追って得られるフレームユニット100における樹脂層20の内部及び被加工物10と樹脂層20との間に空気が噛み込まれることを低減及び防止することができる。
実施形態1に係る環状フレーム1は、以上のように、実施形態1に係るフレームユニット形成方法により樹脂シート25に基づいて樹脂層20を形成することと同様に、変形例に係るフレームユニット形成方法により樹脂片27に基づいて樹脂層20を形成することができるので、樹脂層20を構成する樹脂の供給形態に依らず、環状フレーム本体2が金属製であっても、樹脂層20を好適に貼着することができ、樹脂層20の剥がれやすさを低減するという作用効果を奏する。
なお、実施形態1の変形例に係るフレームユニット形成方法では、樹脂層形成ステップにおいて、樹脂片27に基づいて形成される樹脂層20を被加工物10の裏面16側に貼着するとともに、環状フレーム1の接着促進部材3を介して、環状フレーム1における環状フレーム本体2の裏面6側に貼着しているが、本発明ではこれに限定されず、以下のようにさらに変形して実施してもよい。
具体的には、まず、準備ステップを飛ばして、環状フレーム1の接着促進部材3側についてのみ、樹脂供給ステップ及び樹脂層形成ステップを実施する。これにより、樹脂片27に基づいて形成される樹脂層20を、環状フレーム1の接着促進部材3を介して、環状フレーム1における環状フレーム本体2の裏面6側に貼着することで、樹脂層20付きの環状フレーム1を形成する。次に、この樹脂層20付きの環状フレーム1を使用して、被加工物10の裏面16側について、準備ステップ及び樹脂供給ステップを実質的に同時に実施する。すなわち、樹脂層20付きの環状フレーム1の開口部8の中央に被加工物10を位置付けることで、環状フレーム1に貼着された樹脂層20を被加工物10の裏面16側に供給する。その後、被加工物10の裏面16側について、樹脂層形成ステップを実施する。これにより、環状フレーム1に貼着された樹脂層20を加熱して、軟化及び溶融して、被加工物10の裏面16側に貼着することで、フレームユニット100を得る。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る環状フレーム1-2を図面に基づいて説明する。図11は、実施形態2に係る環状フレーム1-2の裏面6側からの斜視図である。図12は、実施形態2に係る環状フレーム1-2が使用されたフレームユニット100-2の裏面6側からの斜視図である。図11及び図12は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る環状フレーム1-2は、図11に示すように、実施形態1に係る環状フレーム1において、接着促進部材3を接着促進部材3-2に変更したものである。実施形態2に係る接着促進部材3-2は、環状フレーム本体2の裏面6側における開口部4に沿った一部の領域に、開口部4の全周を囲繞するように配置されている。すなわち、実施形態2に係る接着促進部材3-2は、実施形態1に係る接着促進部材3において、平面方向における形状が径方向内側に縮小したものであり、開口部7に沿ったドーナツ状である。
実施形態2に係る環状フレーム1-2を使用して形成されるフレームユニット100-2は、図12に示すように、実施形態1に係るフレームユニット100において、平面方向における樹脂層20が形成される領域が、接着促進部材3-2が配置された領域内に制限、縮小されたものである。
実施形態2に係る環状フレーム1-2は、以上のように、実施形態1に係る環状フレーム1において、接着促進部材3-2を配置した領域を環状フレーム本体2の裏面6側における開口部4側に縮小したものである。このため、実施形態2に係る環状フレーム1-2は、接着促進部材3-2を配置した領域の縮小に応じて樹脂層20を形成する領域を制限、縮小することで、実施形態1と同様の作用効果を奏するものとなる。また、実施形態2に係る環状フレーム1-2は、実施形態1に係る環状フレーム1に比して、接着促進部材3-2を配置した領域を縮小しているので、接着促進部材3-2の配置に係るコストを低減することができ、効率よく樹脂層20を形成することができるという作用効果を奏するものとなる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係る環状フレーム1-3を図面に基づいて説明する。図13は、実施形態3に係る環状フレーム1-3の裏面6側からの斜視図である。図14は、実施形態3に係る環状フレーム1-3が使用されたフレームユニット100-3の裏面6側からの斜視図である。図13及び図14は、実施形態1及び実施形態2と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態3に係る環状フレーム1-3は、図13に示すように、実施形態2に係る環状フレーム1-2において、接着促進部材3-2を接着促進部材3-3に変更したものである。実施形態3に係る接着促進部材3-3は、環状フレーム本体2の裏面6側における開口部4に沿った一部の領域に、開口部4の周囲に断続的に配置されている。すなわち、実施形態3に係る接着促進部材3-3は、実施形態2に係る接着促進部材3-2において、開口部7に沿った連続的なドーナツ状を断続的に変更したものである。
実施形態3に係る環状フレーム1-3では、図13に示す例では、4個に分割された接着促進部材3-3が約90°の位相角で等間隔に配置されているが、本発明はこれに限定されず、2個または3個に分割されていてもよく、5個以上に分割されていてもよく、不均一な間隔に配置されていてもよい。分割された接着促進部材3-3は、本発明では、少なくとも大きな間隙を有して配置されていなければよい。
実施形態3に係る環状フレーム1-3を使用して形成されるフレームユニット100-3は、図14に示すように、実施形態2に係るフレームユニット100-2と同様の領域に樹脂層20を形成したものである。実施形態3に係るフレームユニット100-3では、接着促進部材3-3が配置されていない領域に樹脂層20が形成されているが、接着促進部材3-3が断続的に配置されており、大きな間隙を有することなく配置されているため、接着促進部材3-3同士の間の部分が樹脂層20との間の接着力を大きく低減させることはないので、樹脂層20との間で十分な接着強度を得ることができる。
実施形態3に係る環状フレーム1-3は、以上のように、実施形態2に係る環状フレーム1-2において、環状フレーム本体2の裏面6側において開口部4に沿って連続的に配置された接着促進部材3-2を断続的な接着促進部材3-3に変更したものである。このため、実施形態1及び実施形態2と同様の作用効果を奏するものとなる。また、実施形態3に係る環状フレーム1-3は、実施形態2に係る環状フレーム1-2に比して、接着促進部材3-3を配置した領域をさらに縮小しているので、接着促進部材3-3の配置に係るコストをさらに低減することができ、さらに効率よく樹脂層20を形成することができるという作用効果を奏するものとなる。
すなわち、実施形態1,2,3に係る環状フレーム1,1-2,1-3は、それぞれ、接着促進部材3,3-2,3-3が、環状フレーム本体2の開口部4の周囲に連続的又は断続的に配置されている。このため、実施形態1,2,3に係る環状フレーム1,1-2,1-3は、いずれも、環状フレーム本体2が金属製であっても、樹脂層20を好適に貼着することができ、樹脂層20の剥がれやすさを低減するという作用効果を奏するものとなっている。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、上記した各実施形態及び変形例において使用する樹脂層20は、紫外線からの回路保護や回路の秘匿を目的として、黒などの暗色に着色されていてもよく、紫外線吸収剤を混練させてもよい。
1,1-2,1-3 環状フレーム
2 環状フレーム本体
3,3-2,3-3 接着促進部材
4,7,8 開口部
5,14 表面
6,16 裏面
10 被加工物
20 樹脂層
21 固定面
22 露出面
25 樹脂シート
27 樹脂片
30 保持テーブル
40 押圧部材
100,100-2,100-3 フレームユニット

Claims (3)

  1. 被加工物を収容する開口部を有し、該開口部を覆いかつ軟化点より低温では粘着性を有さず軟化点より高温に加熱されると軟化して被加工物に接着する樹脂層によって被加工物が該開口部に固定される環状フレームであって、
    金属製の環状フレーム本体と、
    該環状フレーム本体の該樹脂層が接触する面に配置された、該樹脂層の接着を促進するとともに、該樹脂層より融点が高い樹脂製の接着促進部材と、を備える環状フレーム。
  2. 該接着促進部材は、溶解度パラメーター(SP値)が7~12の樹脂で形成されている請求項1に記載の環状フレーム。
  3. 該接着促進部材は、該開口部の周囲に連続的、又は断続的に配置されている請求項1または請求項2に記載の環状フレーム。
JP2019151559A 2019-08-21 2019-08-21 環状フレーム Active JP7382173B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019151559A JP7382173B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 環状フレーム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019151559A JP7382173B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 環状フレーム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021034492A JP2021034492A (ja) 2021-03-01
JP7382173B2 true JP7382173B2 (ja) 2023-11-16

Family

ID=74676119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019151559A Active JP7382173B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 環状フレーム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7382173B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004193237A (ja) 2002-12-10 2004-07-08 Disco Abrasive Syst Ltd 粘着シートを具備するウェハー保持部材,及び粘着シートの剥離方法
US20060154066A1 (en) 2003-12-15 2006-07-13 The Furukawa Electric Co., Ltd. Wafer-processing tape and method of producing the same
JP2013247136A (ja) 2012-05-23 2013-12-09 Disco Abrasive Syst Ltd テープ及び該テープを使用した板状物の加工方法
US20160326403A1 (en) 2014-01-08 2016-11-10 Lintec Corporation Composite Sheet For Protective-Film Formation

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59139645A (ja) * 1983-01-31 1984-08-10 Hitachi Ltd ウエ−ハ支持装置
JP2008041748A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Shin Etsu Polymer Co Ltd 半導体ウェーハ用の固定治具

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004193237A (ja) 2002-12-10 2004-07-08 Disco Abrasive Syst Ltd 粘着シートを具備するウェハー保持部材,及び粘着シートの剥離方法
US20060154066A1 (en) 2003-12-15 2006-07-13 The Furukawa Electric Co., Ltd. Wafer-processing tape and method of producing the same
JP2013247136A (ja) 2012-05-23 2013-12-09 Disco Abrasive Syst Ltd テープ及び該テープを使用した板状物の加工方法
US20160326403A1 (en) 2014-01-08 2016-11-10 Lintec Corporation Composite Sheet For Protective-Film Formation

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021034492A (ja) 2021-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7418184B2 (ja) 保護部材の設置方法、被加工物の加工方法及び保護部材の製造方法
TWI295818B (ja)
KR20180081461A (ko) 수지 패키지 기판의 가공 방법
JP5762213B2 (ja) 板状物の研削方法
JP2004235465A (ja) 接合方法、接合装置及び封止部材
JP2003209073A (ja) 半導体ウエハの加工方法
JP7382173B2 (ja) 環状フレーム
KR20220155204A (ko) 보호 부재를 갖는 피가공물의 제조 방법, 피가공물의 가공 방법 및 피가공물의 보호 부재
JP7308665B2 (ja) 被加工物の加工方法
JP7362333B2 (ja) 保護部材の設置方法、被加工物の加工方法、保護層付き被加工物及びフレームユニット
JP7462441B2 (ja) 保護部材の設置方法、被加工物の加工方法、保護部材の製造方法及び被加工物の保護部材
JP7304775B2 (ja) ウェーハの加工方法
JP6994965B2 (ja) ダイボンド用樹脂の敷設方法
JP2022073714A (ja) 保護部材付き被加工物の製造方法、被加工物の加工方法及び保護部材付き被加工物
JP2022073712A (ja) フレームユニットの製造方法、被加工物の加工方法、フレームユニット及びシート
JP2023085764A (ja) 保護部材の設置方法
JP7275208B2 (ja) 基板加工方法
JP2022073713A (ja) 保護部材付き被加工物の製造方法、被加工物の加工方法及び保護部材付き被加工物
US20210111036A1 (en) Mounting method of work
JP6411142B2 (ja) 保護被膜の被覆方法
JP7382171B2 (ja) 樹脂シートの剥離方法
JP2022020953A (ja) 保護部材付きウェーハの製造方法、ウェーハの加工方法、及び、保護部材
TW202326844A (zh) 晶圓的加工方法
JP2024060735A (ja) 加工方法
JP2022073749A (ja) ウェーハの加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220617

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230516

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7382173

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150