JP7380414B2 - 渦輪空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、渦輪空調装置に関し、より詳しくは、主ダクトに接続された分岐ダクトの吹出口から冷房又は暖房等の調和空気を断続的な渦輪状にして送風する渦輪空調装置に関する。
冷房又は暖房等の調和空気を渦輪状にして送風する渦輪空調装置が、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1には、図8に示すように、空調機に接続された主ダクト101がその天板上で連通されたハウジング102と、ハウジング102の側壁部102aに連結された分岐ダクト104とを備え、分岐ダクト104の吹出口から冷房又は暖房等の調和空気を断続的な渦輪状にして送風する渦輪空調装置100であって、ハウジング102内には、主ダクト101から送給される調和空気TKを分岐ダクト104へ案内する案内側壁105aを有し、調和空気TKが案内側壁105aに当たる風圧によってハウジング102に対して周方向に回転可能に形成された回転内筒105を備えた渦輪空調装置100が開示されている。
また、ハウジング102の側壁部102aには、複数の分岐ダクト104が略放射状に連結されている。そして、回転内筒105の1つの出口部105b(案内側壁105aの外縁部)から供給される調和空気TKを複数の分岐ダクトに分配し、断続的な渦輪の状態で略放射状に複数の作業域へ送風する構成となっている。その結果、複数の作業域における空調環境を一つの渦輪空調装置100によって改善することができる。
特開2019-158164号公報
しかしながら、上記渦輪空調装置100では、主ダクト101から供給される調和空気TKを回転内筒105内でL字状に屈曲させて1つの出口部105bへ向けて送り出すので、回転内筒105の揺れが生じやすく、回転内筒105を支える構成部品(例えば、回転軸等)に対する負荷が増大して、故障につながるという問題があった。また、省エネ等の観点から、一部の分岐ダクト104の吹出口を閉鎖した場合、回転内筒105内を流れる調和空気TKの流れが一時的に停止又は減速することになり、回転内筒105の回転速度が不規則となって、渦輪の生成が不安定となりやすいという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、調和空気を1つの回転内筒から複数の分岐ダクトに分配して渦輪を生成する渦輪空調装置において、回転内筒の揺れに伴う故障が生じにくく、一部の分岐ダクトの吹出口を閉鎖した場合にも、安定した渦輪の生成が可能な渦輪空調装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る渦輪空調装置は、次のような構成を有している。
(1)空調機に接続された主ダクトがその天板上で連通されたハウジングと、前記ハウジングの側壁部に略放射状に連結された複数の分岐ダクトと、前記ハウジング内に装着され、前記主ダクトから送給される前記調和空気を前記分岐ダクトへ案内する案内側壁を有し、前記調和空気が前記案内側壁に当たる風圧によって前記ハウジングに対して周方向に回転可能に形成された回転内筒と、を備え、前記分岐ダクトの吹出口から冷房又は暖房等の調和空気を断続的な渦輪状にして送風する渦輪空調装置であって、
前記回転内筒には、前記案内側壁の外縁部に形成された前記調和空気の出口部を周方向で複数備え、回転中心軸に対して対称な位置に配置された2つ以上の前記出口部が、前記ハウジングの側壁部に連結された前記分岐ダクトの入口部と、同時に近接可能に形成されていることを特徴とする。
本発明においては、回転内筒には、案内側壁の外縁部に形成された調和空気の出口部を周方向で複数備え、回転中心軸に対して対称な位置に配置された2つ以上の出口部が、ハウジングの側壁部に連結された分岐ダクトの入口部と、同時に近接可能に形成されているので、主ダクトから供給される調和空気を回転内筒内で対称な方向へ分割して出口部へ向けて送り出すことができる。そのため、回転内筒の揺れが生じにくく、回転内筒を支える構成部品に対する負荷が減少して、故障を低減させることができる。また、一部の分岐ダクトの吹出口を閉鎖した場合にも、回転内筒内を流れる調和空気の流れが一時的に停止又は減速する時間を短縮できる。その結果、回転内筒の回転速度のバラツキを低減して、渦輪の生成を安定化させることができる。
よって、本発明によれば、調和空気を1つの回転内筒から複数の分岐ダクトに分配して渦輪を生成する渦輪空調装置において、回転内筒の揺れに伴う故障が生じにくく、一部の分岐ダクトの吹出口を閉鎖した場合にも、安定した渦輪の生成が可能な渦輪空調装置を提供することができる。
(2)(1)に記載された渦輪空調装置において、
前記回転内筒には、複数の傾斜ガイド面を有し、前記主ダクトから供給される前記調和空気の流れを前記傾斜ガイド面を介して前記回転内筒の各出口部に向けて分流させる分流ブロックが装着されていることを特徴とする。
本発明においては、回転内筒には、複数の傾斜ガイド面を有し、主ダクトから供給される調和空気の流れを傾斜ガイド面を介して各出口部に向けて分流させる分流ブロックが装着されているので、主ダクトから供給される調和空気を、複数の出口部に対してそれぞれ略均等に分配させることができる。そのため、回転内筒の揺れをより一層低減させることができる。また、それぞれ略均等に分配された調和空気が、各分岐ダクトに所定の速さで断続的に供給されることによって、分岐ダクトの吹出口から送風される調和空気による渦輪を、より安定して形成させることができる。
(3)(2)に記載された渦輪空調装置において、
前記分流ブロックは、前記回転内筒の回転中心軸を中心に周方向へ変位可能に装着されていることを特徴とする。
本発明においては、分流ブロックは、回転内筒の回転中心軸を中心に周方向へ変位可能に装着されているので、調和空気を分流する傾斜ガイド面を調和空気による風圧を受ける案内側壁に対して近接する方向、又は離間する方向に変位させることができる。そのため、分流ブロックによって分配した調和空気の案内側壁に対する風圧を調節して、回転内筒の回転速度を必要な値に調整することができる。その結果、分岐ダクトの閉鎖状態や、主ダクトから送給される調和空気の風速、風量等に応じて、回転内筒の回転速度を調整して、分岐ダクトの吹出口から送風される調和空気による渦輪を、より一層安定して形成させることができる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載された渦輪空調装置において、
前記分岐ダクトには、長手方向に形成された複数の中空部がダクト内に略均等に配置された整流体を前記吹出口の近傍に備えていることを特徴とする。
本発明においては、分岐ダクトには、長手方向に形成された複数の中空部がダクト内に略均等に配置された整流体を吹出口の近傍に備えているので、分岐ダクトの内部を通過する調和空気の流れを、ダクト中心部からダクト内壁近傍まで略均一化させることができる。そのため、回転内筒から分岐ダクト内に送給される調和空気の流れに偏りがあっても、吹出口の手前で調和空気を均整化して、安定した渦輪を形成することができる。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載された渦輪空調装置において、
前記ハウジングには、前記回転内筒の回転中心軸を支持する軸受け装置が装着された底板を備え、
前記底板は、前記ハウジングを建屋内に懸架した状態で、前記ハウジングから下方へ離脱可能に連結されていることを特徴とする。
本発明においては、ハウジングには、回転内筒の回転中心軸を支持する軸受け装置が装着された底板を備え、底板は、ハウジングを建屋内に懸架した状態で、ハウジングから下方へ離脱可能に連結されているので、ハウジングを建屋から下方へ降ろすことなく建屋内に懸架したままの状態で、回転内筒を支持する底板を下方へ離脱させることができる。そのため、回転内筒及び軸受け装置の点検をより迅速かつ簡単に行うことができ、本渦輪空調装置の故障を未然に回避又は低減させることができる。
(6)(5)に記載された渦輪空調装置において、
前記回転内筒は、樹脂素材で形成された本体部と、当該本体部の下端に連結された金属製の支持板とを備え、前記支持板が前記軸受け装置の可動軸に連結されていることを特徴とする。
本発明においては、回転内筒は、樹脂素材で形成された本体部と、当該本体部の下端に連結された金属製の支持板とを備え、支持板が軸受け装置の可動軸に連結されているので、回転内筒を軽量化しつつ、回転内筒に対するハウジングの支持構造をより一層強固に形成することができる。また、回転内筒を軽量化することによって、回転内筒の回転に伴う揺れが生じにくくなり、回転内筒を支える軸受け装置に対する負荷が減少して、より一層故障の低減に繋げることができる。
本発明によれば、調和空気を1つの回転内筒から複数の分岐ダクトに分配して渦輪を生成する渦輪空調装置において、回転内筒の揺れに伴う故障が生じにくく、一部の分岐ダクトの吹出口を閉鎖した場合にも、安定した渦輪の生成が可能な渦輪空調装置を提供することができる。
本実施形態に係る渦輪空調装置の側方から見た概略断面図である。 図1に示すA矢視図である。 図1に示すB-B断面図である。 図2に示すC矢視図である。 図1に示す回転内筒とハウジングの底板との組付け状態を表す斜視図である。 図5に示す回転内筒と底板との分解組立図である。 図1に示す本渦輪空調装置のハウジングから回転内筒と底板とを一緒に下方へ離脱させた状態の概略断面図である。 特許文献1に記載された渦輪発生装置を表す概略断面図である。
次に、本発明に係る実施形態である渦輪空調装置について、図面を参照して詳細に説明する。はじめに、本渦輪空調装置の構造及び動作方法について詳細に説明し、その後、その変形例について簡単に説明する。
<本渦輪空調装置の構造及び動作方法>
まず、本実施形態に係る渦輪空調装置の構造及び動作方法を、図1~図7を用いて詳細に説明する。図1に、本実施形態に係る渦輪空調装置の側方から見た概略断面図を示す。図2に、図1に示すA矢視図を示す。図3に、図1に示すB-B断面図を示す。図4に、図2に示すC矢視図を示す。図5に、図1に示す回転内筒とハウジングの底板との組付け状態を表す斜視図を示す。図6に、図5に示す回転内筒と底板との分解組立図を示す。図7に、図1に示す本渦輪空調装置のハウジングから回転内筒と底板とを一緒に下方へ離脱させた状態の概略断面図を示す。
図1~図7に示すように、本実施形態に係る渦輪空調装置10は、空調機(図示しない)に接続された主ダクト1がその天板21上で連通されたハウジング2と、ハウジング2の側壁部22に略放射状に連結された複数の分岐ダクト3と、ハウジング2内に装着され、主ダクト1から送給される調和空気TKを分岐ダクト3へ案内する案内側壁41を有し、調和空気TKが案内側壁41(第1内壁部411)に当たる風圧HPによってハウジング2に対して周方向(図3に示す矢印Qの方向)に回転可能に形成された回転内筒4と、を備え、分岐ダクト3の吹出口31から冷房又は暖房等の調和空気TKを断続的な渦輪R状にして送風する渦輪空調装置10である。
なお、空調機は、冷房又は暖房等の調和空気TKを調整して所定量の風量を送風する送風機であり、既設の空調機を利用することができる。空調機は、建屋の上部に設置されている。また、主ダクト1は、空調機から送風される調和空気TKをハウジング2内に供給する略円筒状のダクトである。
また、図1、図3、図5、図6に示すように、回転内筒4は、複数(例えば、2つ)の案内側壁41と、案内側壁41の上端に接続され主ダクト1と略同一内径の通孔421が形成された円環状上蓋42と、案内側壁41の下端に接続され円環状上蓋42と略同一外径の円盤状下蓋43と、を備えている。2つの案内側壁41は、回転中心軸4Jに対して対称に形成されている。また、案内側壁41は、外壁が円弧状に形成されると共に、内壁が回転中心軸4Jに対して凹状に湾曲して形成された第1内壁部411と、内壁が回転中心軸4Jに対して凸状に湾曲して形成された第2内壁部412とを備え、第1内壁部411と第2内壁部412とが略S字状の湾曲面を形成している。
したがって、主ダクト1から送給される調和空気TKの風圧HPは、略S字状の湾曲面の内、凹状に湾曲された第1内壁部411が、より多く受けることになる。その結果、回転内筒4は、調和空気TKが案内側壁41の内、主に第1内壁部411に当たる風圧HPによって、ハウジング2に対して周方向(図3に示す矢印Qの方向)に回転する。
また、図1、図2、図5、図7に示すように、ハウジング2には、回転内筒4の回転中心軸4Jを支持する軸受け装置25が装着された底板24を備え、底板24は、ハウジング2を建屋内に懸架した状態で、ハウジング2から下方へ離脱可能に連結されている。具体的には、ハウジング2には、底板24を下方へ離脱可能に連結する環状フランジ部23を備え、環状フランジ部23には、ハウジング2を建屋内に懸架する吊りボルト26が連結されている。底板24は、略六角形状に形成され、吊りボルト26等との干渉を避ける逃げ溝241の近傍にてボルト242を介して環状フランジ部23に連結されている。そのため、ハウジング2を建屋から下方へ降ろすことなく、吊りボルト26によって建屋内に懸架したままの状態で、ボルト242を外し、回転内筒4を支持する底板24を下方へ離脱させることができる。その結果、回転内筒4及び軸受け装置25の点検をより迅速かつ簡単に行うことができ、本渦輪空調装置10の故障を未然に回避又は低減させることができる。なお、軸受け装置25は、例えば、回転軸に対してベアリングが上下2段に形成された構造が好ましい。
なお、ハウジング2は、平面視で正六角形に形成された天板21と、天板21の下方に位置し天板21の外縁より所定の幅だけ大きく形成された環状フランジ部23と、天板21の外縁と環状フランジ部23の内縁とを鉛直状に連結する複数(6つ)の側壁部22と、環状フランジ部23の外縁と同一の大きさに形成され環状フランジ部23に下方からボルト242を介して締結された底板24とで構成する箱体である。隣接する側壁部22の交差部には、回転内筒4の外周面との隙間を詰める仕切り板27が接続されている。
また、天板21には、主ダクト1と同一径の貫通孔が中央部に形成され、当該貫通孔に沿って上方へ起立する主ダクト接続フランジ211が形成されている。主ダクト1は、主ダクト接続フランジ211を介して天板21に連結されている。また、側壁部22には、分岐ダクト3と同一径の貫通孔が中央部に形成され、当該貫通孔に沿って側方へ突出する分岐ダクト接続フランジ221が形成されている。分岐ダクト3は、分岐ダクト接続フランジ221を介して側壁部22に連結されている。
また、図1、図3、図5、図6に示すように、回転内筒4には、案内側壁41の外縁部41Gに形成された調和空気TKの出口部4Dを周方向で複数備え、回転中心軸4Jに対して対称な位置に配置された2つ以上の出口部4Dが、ハウジング2の側壁部22に連結された分岐ダクト3の入口部32と、同時に近接可能に形成されている。ここでは、出口部4Dは、全部で2つ備え、回転内筒4の回転中心軸4Jに対して対称な位置に1つずつ矩形状に形成されている。また、分岐ダクト3は、全部で6つ備え、ハウジング2の各側壁部22に1つずつ接続されている。
上記構成によって、主ダクト1から供給される調和空気TKを回転内筒4内で対称な方向へ分割して出口部4Dへ向けて送り出すことができる。そのため、回転内筒4の揺れが生じにくく、回転内筒4を支える構成部品(例えば、軸受け装置25等)に対する負荷が減少して、故障を低減させることができる。また、一部の分岐ダクト3の吹出口31を閉鎖した場合にも、回転内筒4内を流れる調和空気TKを、閉鎖されていない他の分岐ダクト3へ送給させることができる。そのため、回転内筒4内を流れる調和空気TKの流れが一時的に停止又は減速する時間を短縮できる。その結果、回転内筒4の回転速度のバラツキを低減して、渦輪Rの生成を安定化させることができる。
また、回転内筒4には、複数(例えば、2つ)の傾斜ガイド面441を有し、主ダクト1から供給される調和空気TKの流れを傾斜ガイド面441を介して各出口部4Dに向けて分流させる分流ブロック44が装着されている。傾斜ガイド面441は、円柱状の外周面442に交差して上方に向けて傾斜し、傾斜ガイド面441同士が山型に交差する上端部443が、回転中心軸4Jを通過して水平且つ直線状に形成されている。そのため、主ダクト1から供給される調和空気TKを、複数(例えば、2つ)の出口部4Dに対してそれぞれ略均等に分配させることができる。その結果、回転内筒4の揺れをより一層低減させることができる。また、分流ブロック44によって、それぞれ略均等に分配された調和空気TKが、各分岐ダクト3に所定の速さで断続的に供給されることによって、分岐ダクト3の吹出口31から送風される調和空気TKによる渦輪Rを、より安定して形成させることができる。
また、分流ブロック44は、回転内筒4の回転中心軸4Jを中心に周方向へ変位可能に装着されている。分流ブロック44の外周面442の外径は、円環状上蓋42の通孔421と同一径に形成されている。ここでは、分流ブロック44は、傾斜ガイド面441が出口部4Dの方向に対して回転中心軸4Jを中心に変位角αだけ第1内壁部411側へ変位して装着されている。変位角αは、分流ブロック44の上端部443における外周面442と案内側壁41の略S字状の湾曲面とが当接している所定の範囲βで、増減させることができる。分流ブロック44の下端は、円盤状下蓋43の上面に締結されている。
上記構成によって、調和空気TKを分流する傾斜ガイド面441を調和空気TKによる風圧HPを受ける案内側壁41(第1内壁部411)に対して近接する方向、又は離間する方向に変位させることができる。したがって、分流ブロック44の変位角αを増減させることによって、分配した調和空気TKの案内側壁41(第1内壁部411)に対する風圧HPを調節して、回転内筒4の回転速度を必要な値に調整することができる。その結果、分岐ダクト3の閉鎖状態や、主ダクト1から送給される調和空気TKの風速、風量等に応じて、回転内筒4の回転速度を適切な値に調整でき、分岐ダクト3の吹出口31から送風される調和空気TKによる渦輪Rを、より一層安定して形成させることができる。
また、分流ブロック44における傾斜ガイド面441の下端外縁には、位置合わせ用マーク44Mが1つ形成され、円盤状下蓋43には、等ピッチで複数(例えば、4つ)の目盛43Mが形成されている。分流ブロック44の位置合わせ用マーク44Mを、円盤状下蓋43の目盛43Mのいずれか1つに一致させることによって、分流ブロック44の周方向への変位角αを簡単に調節することができる。
また、回転内筒4は、樹脂素材(例えば、難燃性発泡素材)で形成された本体部4Hと、当該本体部4Hの下端に連結された金属製(例えば、アルミ製)の支持板45とを備え、支持板45が軸受け装置25の可動軸251に連結されている。支持板45は、略十字状に形成され、各先端部に円盤状下蓋43と連結するリベット451が装着されている。また、支持板45の回転中心部には、軸受け装置25の可動軸251を締結するナット452が装着されている。ここで、本体部4Hとは、案内側壁41と円環状上蓋42と円盤状下蓋43と分流ブロック44とを意味する。これによって、回転内筒4を軽量化しつつ、回転内筒4に対するハウジング2の支持構造を、より一層強固に形成することができる。また、回転内筒4を軽量化することによって、回転内筒4の回転に伴う揺れが生じにくくなり、回転内筒4を支える軸受け装置25に対する負荷が減少して、より一層故障の低減に繋げることができる。
また、図1、図2、図4に示すように、分岐ダクト3には、長手方向に形成された複数の中空部331がダクト内に略均等に配置された整流体33を吹出口31の近傍に備えている。中空部331は、六角形断面のハニカム構造が好ましい。これによって、分岐ダクト3の内部を通過する調和空気TKの流れを、ダクト中心部からダクト内壁近傍まで略均一化させることができる。そのため、回転内筒4から分岐ダクト3内に送給される調和空気TKの流れに偏りがあっても、吹出口31の手前で調和空気TKを均整化して、安定した渦輪Rを形成することができる。
なお、分岐ダクト3の吹出口31には、分岐ダクト3の内径より小さい貫通孔が形成された分離板311が接続されている。また、整流体33と分離板311との間には、所定の隙間が形成されている。そのため、整流体33の中空部331で整流された調和空気TKを分離板311によってクランク状に屈曲させることができる。調和空気TKの流れを分離板311によって屈曲させることによって、吹出口31の近傍で負圧効果を生じさせ、吹出口31から送出された調和空気TKと周囲の空気との剥離効果が増大する。これによって、安定した渦輪Rの生成を促進することができる。
<変形例>
上述した実施形態は、本発明の要旨を変更しない範囲で変更することができる。例えば、本実施形態によれば、回転内筒4には、案内側壁41の外縁部41Gに形成された調和空気TKの出口部4Dを周方向で2つ備え、2つの出口部4Dが、ハウジング2の側壁部22に連結された分岐ダクト3の入口部32と、同時に近接可能に形成されているが、必ずしもこれに限ることはない。
変形例の渦輪空調装置10Bでは、回転内筒4には、案内側壁41の外縁部41Gに形成された調和空気TKの出口部4Dを周方向で例えば4つ備え、回転中心軸4Jに対して対称な位置に配置された2つ以上の出口部4Dが、ハウジング2の側壁部22に連結された分岐ダクト3の入口部32と、同時に近接可能に形成されても良い。この場合、分岐ダクト3は、出口部4Dの2倍超の例えば9つ形成されているとよい。ここで、回転内筒4には、4つの傾斜ガイド面441を有し、主ダクト1から供給される調和空気TKの流れを各傾斜ガイド面441を介して各出口部4Dに向けて分流させる分流ブロック44が装着されていることが好ましい。なお、分流ブロック44は、回転内筒4の回転中心軸4Jを中心に周方向へ変位可能に装着されている。
また、回転内筒4の回転中心軸4Jを支持する軸受け装置25が底板24に装着されているが、必ずしも、これに限る必要はない。例えば、軸受け装置25は、回転内筒4の回転中心軸4Jを底板24に対して支持すると共に、ハウジング2の天板21に対しても支持可能に形成しても良い。また、ハウジング2には、回転内筒4を回転中心軸4Jを中心に周方向へ回転させる補助動力を設けても良い。また、分流ブロック44には、調和空気TKの風圧HPを受けて回転内筒4を周方向(矢印Qの方向)へ回転させる羽根部を設けても良い。
<作用効果>
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る渦輪空調装置10、10Bによれば、回転内筒4には、案内側壁41の外縁部41Gに形成された調和空気TKの出口部4Dを周方向で複数備え、回転中心軸4Jに対して対称な位置に配置された2つ以上の出口部4Dが、ハウジング2の側壁部22に連結された分岐ダクト3の入口部32と、同時に近接可能に形成されているので、主ダクト1から供給される調和空気TKを回転内筒4内で対称な方向へ分割して出口部4Dへ向けて送り出すことができる。そのため、回転内筒4の揺れが生じにくく、回転内筒4を支える構成部品に対する負荷が減少して、故障を低減させることができる。また、一部の分岐ダクト3の吹出口31を閉鎖した場合にも、回転内筒4内を流れる調和空気TKの流れが一時的に停止又は減速する時間を短縮できる。その結果、回転内筒4の回転速度のバラツキを低減して、渦輪Rの生成を安定化させることができる。
よって、本実施形態によれば、調和空気TKを1つの回転内筒4から複数の分岐ダクト3に分配して渦輪Rを生成する渦輪空調装置10、10Bにおいて、回転内筒4の揺れに伴う故障が生じにくく、一部の分岐ダクト3の吹出口31を閉鎖した場合にも、安定した渦輪Rの生成が可能な渦輪空調装置10、10Bを提供することができる。
また、本実施形態によれば、回転内筒4には、複数の傾斜ガイド面441を有し、主ダクト1から供給される調和空気TKの流れを傾斜ガイド面441を介して各出口部4Dに向けて分流させる分流ブロック44が装着されているので、主ダクト1から供給される調和空気TKを、複数の出口部4Dに対してそれぞれ略均等に分配させることができる。そのため、回転内筒4の揺れをより一層低減させることができる。また、それぞれ略均等に分配された調和空気TKが、各分岐ダクト3に所定の速さで断続的に供給されることによって、分岐ダクト3の吹出口31から送風される調和空気TKによる渦輪Rを、より安定して形成させることができる。
また、本実施形態によれば、分流ブロック44は、回転内筒4の回転中心軸4Jを中心に周方向へ変位可能に装着されているので、調和空気TKを分流する傾斜ガイド面441を調和空気TKによる風圧HPを受ける案内側壁41に対して近接する方向、又は離間する方向に変位させることができる。そのため、分流ブロック44によって分配した調和空気TKの案内側壁41に対する風圧HPを調節して、回転内筒4の回転速度を必要な値に調整することができる。その結果、分岐ダクト3の閉鎖状態や、主ダクト1から送給される調和空気TKの風速、風量等に応じて、回転内筒4の回転速度を適正な値に調整でき、分岐ダクト3の吹出口31から送風される調和空気TKによる渦輪Rを、より一層安定して形成させることができる。
また、本実施形態によれば、分岐ダクト3には、長手方向に形成された複数の中空部331がダクト内に略均等に配置された整流体33を吹出口31の近傍に備えているので、分岐ダクト3の内部を通過する調和空気TKの流れを、ダクト中心部からダクト内壁近傍まで略均一化させることができる。そのため、回転内筒4から分岐ダクト3内に送給される調和空気TKの流れに偏りがあっても、吹出口31の手前で調和空気TKを均整化して、安定した渦輪Rを形成することができる。
また、本実施形態によれば、ハウジング2には、回転内筒4の回転中心軸4Jを支持する軸受け装置25が装着された底板24を備え、底板24は、ハウジング2を建屋内に懸架した状態で、ハウジング2から下方へ離脱可能に連結されているので、ハウジング2を建屋から下方へ降ろすことなく建屋内に懸架したままの状態で、回転内筒4を支持する底板24を下方へ離脱させることができる。そのため、回転内筒4及び軸受け装置25の点検をより迅速かつ簡単に行うことができ、本渦輪空調装置10、10Bの故障を未然に回避又は低減させることができる。
また、本実施形態によれば、回転内筒4は、樹脂素材で形成された本体部4Hと、当該本体部4Hの下端に連結された金属製の支持板45とを備え、支持板45が軸受け装置25の可動軸251に連結されているので、回転内筒4を軽量化しつつ、回転内筒4に対するハウジング2の支持構造をより一層強固に形成することができる。また、回転内筒4を軽量化することによって、回転内筒4の回転に伴う揺れが生じにくくなり、回転内筒4を支える軸受け装置25に対する負荷が減少して、より一層故障の低減に繋げることができる。
本発明は、主ダクトに接続された分岐ダクトの吹出口から冷房又は暖房等の調和空気を渦輪状にして送風する渦輪空調装置として利用できる。
1 主ダクト
2 ハウジング
3 分岐ダクト
4 回転内筒
4D 出口部
4H 本体部
4J 回転中心軸
10、10B 渦輪空調装置
21 天板
22 側壁部
23 環状フランジ部
24 底板
25 軸受け装置
26 吊りボルト
31 吹出口
32 入口部
33 整流体
41 案内側壁
41G 外縁部
44 分流ブロック
45 支持板
251 可動軸
331 中空部
441 傾斜ガイド面
Q 周方向
HP 風圧
R 渦輪
TK 調和空気

Claims (6)

  1. 空調機に接続された主ダクトがその天板上で連通されたハウジングと、前記ハウジングの側壁部に略放射状に連結された複数の分岐ダクトと、前記ハウジング内に装着され、前記主ダクトから送給される調和空気を前記分岐ダクトへ案内する2つの案内側壁を有し、前記調和空気が前記案内側壁に当たる風圧によって前記ハウジングに対して周方向に回転可能に形成された回転内筒と、を備え、前記分岐ダクトの吹出口から冷房又は暖房等の調和空気を断続的な渦輪状にして送風する渦輪空調装置であって、
    前記回転内筒には、前記案内側壁の外縁部に形成された前記調和空気の出口部を周方向で2つ備え、回転中心軸に対して対称な位置に配置された2つの前記出口部が、前記ハウジングの側壁部に連結された前記分岐ダクトの入口部と、同時に近接可能に形成されていること
    2つの前記案内側壁は、前記回転中心軸に対して対称に形成されていること、
    前記案内側壁は、外壁が円弧状に形成されると共に、内壁が前記回転中心軸に対して凹状に湾曲して形成された第1内壁部と、前記内壁が前記回転中心軸に対して凸状に湾曲して形成された第2内壁部とを備え、前記第1内壁部と前記第2内壁部とが略S字状の湾曲面を形成していることを特徴とする渦輪空調装置。
  2. 請求項1に記載された渦輪空調装置において、
    前記回転内筒には、複数の傾斜ガイド面を有し、前記主ダクトから供給される前記調和空気の流れを前記傾斜ガイド面を介して前記回転内筒の各出口部に向けて分流させる分流ブロックが装着されていることを特徴とする渦輪空調装置。
  3. 請求項2に記載された渦輪空調装置において、
    前記分流ブロックは、前記回転内筒の回転中心軸を中心に周方向へ変位可能に装着されていることを特徴とする渦輪空調装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された渦輪空調装置において、
    前記分岐ダクトには、長手方向に形成された複数の中空部がダクト内に略均等に配置された整流体を前記吹出口の近傍に備えていることを特徴とする渦輪空調装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された渦輪空調装置において、
    前記ハウジングには、前記回転内筒の回転中心軸を支持する軸受け装置が装着された底板を備え、
    前記底板は、前記ハウジングを建屋内に懸架した状態で、前記ハウジングから下方へ離脱可能に連結されていることを特徴とする渦輪空調装置。
  6. 請求項5に記載された渦輪空調装置において、
    前記回転内筒は、樹脂素材で形成された本体部と、当該本体部の下端に連結された金属製の支持板とを備え、前記支持板が前記軸受け装置の可動軸に連結されていることを特徴とする渦輪空調装置。
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