JP7378351B2 - 釣竿 - Google Patents

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Description

本発明は、外側竿体と内側竿体を備えた釣竿に関する。
下記特許文献1の釣竿の元竿は、断面円形の円形部と、断面略三角形の竿尻部とを有している。元竿の竿尻部の内周面には保持体が装着されている。この保持体によって、収納状態の元上竿の竿尻部が保持される。このように、元竿が断面略三角形の竿尻部を有する場合には、円形部と竿尻部との芯ずれが生じやすいという問題がある。芯ずれが生じると、元上竿を元竿にスムーズに収納しにくくなり、元竿から元上竿をスムーズに突出させにくくなる。
実用新案登録第2517885号公報
本発明は、非円形部を有する外側竿体の芯ずれを防止して、内側竿体のスムーズな出退が可能な釣竿を提供することを課題とする。
本発明に係る釣竿は、外側竿体と、前記外側竿体に収納された収納状態と前記外側竿体から突出した突出状態とに切り替え可能であって各状態において前記外側竿体に保持される内側竿体と、を備え、前記外側竿体は、断面が非円形である非円形部と、前記非円形部よりも竿先側に設けられ、断面が円形である円形部と、前記非円形部の近傍における前記円形部の内周面に設けられ、径方向内側に向けて突出する円環凸部と、を有している。
この釣竿の外側竿体は、非円形部の近傍における円形部の内周面に円環凸部を有している。この外側竿体は、第1マンドレルと第2マンドレルが軸線方向に同軸に接続された二本継ぎマンドレルによって製造される。第1マンドレルは第2マンドレルの竿先側に位置する。第1マンドレルによって円形部の大部分が形成され、第2マンドレルによって円形部の残部と非円形部が形成される。そして、第1マンドレルと第2マンドレルの継ぎ目によって円環凸部が形成される。円環凸部は、継ぎ目跡である。外側竿体を一本のマンドレルで製造すると、一本のマンドレルの全長が長くなる。この一本のマンドレルを全長対応マンドレルと称すると、全長対応マンドレルにおける円形部と非円形部との間で芯ずれが生じやすい。従って、全長対応マンドレルで外側竿体を製造すると、外側竿体の円形部と非円形部との間で芯ずれが生じやすい。それに対して、二本継ぎマンドレルで外側竿体を製造する場合、第2マンドレルの全長は全長対応マンドレルの全長よりも短くなる。そのため、高精度に第2マンドレルを作製することができる。さらに、第1マンドレルと第2マンドレルでそれぞれに適した加工法を使い分けることができる。従って、二本継ぎマンドレルによって外側竿体が製造されることにより、外側竿体における円形部と非円形部との間の芯ずれが防止される。
好ましくは、前記円環凸部よりも竿先側の前記円形部の外周に設けられたリールシートを更に備え、前記リールシートの竿尻端から前記円環凸部までの軸線方向の第1長さと、前記円環凸部から非円形部の竿尻端までの軸線方向の第2長さとの比が、1:2以上である。この構成によれば、第2長さが第1長さの二倍以上と長いが、二本継ぎマンドレルによって外側竿体における円形部と非円形部との間の芯ずれが防止される。
好ましくは、前記外側竿体は、繊維強化樹脂を含むプリプレグからなり、前記円環凸部は、前記プリプレグの樹脂からなる。この構成によれば、第1マンドレルと第2マンドレルとの間の継ぎ目で強化繊維が影響を受けにくい。そのため、継ぎ目における外側竿体の強度低下を防止することができる。
以上のように、外側竿体における円形部と非円形部との間の芯ずれが防止され、内側竿体をスムーズに出退できる。
本発明の一実施形態における釣竿の要部を示し、元上竿の突出状態を示す縦断面図。 同釣竿の要部を示し、元上竿の収納状態を示す縦断面図。 (a)は図1の要部拡大図、(b)は図2の要部拡大図。 図3(a)のA-A端面図。 図3(a)のB-B端面図。 図3(a)のC-C端面図。 図3(b)のD-D端面図。 同釣竿の尻スリーブを前側から見た斜視図。 同釣竿の保持部材を前側から見た斜視図。 同釣竿の元竿を示す縦断面図。 (a)は図10のE部拡大図、(b)は(a)のF部拡大図。 同元竿の製造に使用される二本継ぎマンドレルを示す正面図。 同二本継ぎマンドレルの分離状態を示す一部断面を含む正面図。
以下、本発明の一実施形態に係る釣竿について図1~図13を参酌しつつ説明する。尚、釣竿の中心線の方向を前後方向とし、竿先側を前側、竿尻側を後側とする。釣竿は、竿本体と、リールシート1と、尻スリーブ2と、保持部材3と、尻カバー4と、尻キャップ5と、尻クッション6とを備えている。リールシート1と尻スリーブ2は、竿本体に装着されている。保持部材3と尻カバー4は、尻スリーブ2に装着されている。尻キャップ5は、尻スリーブ2に装着されている。尻クッション6は、尻キャップ5に装着されている。
<竿本体>
竿本体は、複数の竿体を備えている。竿本体は、図1及び図2に示すように、外側竿体としての元竿7と、内側竿体としての元上竿8と、図示しない穂先竿等の竿体とを備えている。元竿7は、複数の竿体のうち最も後側に位置する竿体である。元上竿8は、元竿7に収納される収納状態と、元竿7から前側に突出する突出状態とを切り替え可能である。図1(a)に、元上竿8が元竿7から前側に引き出された突出状態を示している。図1(b)に、元上竿8が元竿7に収納された収納状態を示している。元上竿8は、収納状態と突出状態のそれぞれにおいて元竿7に保持される。収納状態において、元上竿8の前端部(竿先部)は、元竿7から前側に僅かに突出する。収納状態において元竿7から前側に突出する元上竿8の突出部分は、元竿7から元上竿8を前側に引き出す際に把持される把持部8aである。尚、元竿7と元上竿8は、何れも中空であり、繊維強化樹脂を含むプリプレグから形成される。プリプレグの樹脂は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂である。
<元上竿8(内側竿体)>
元上竿8は、円筒状である。元上竿8は、全長に亘って断面円形である。元上竿8は、後側に向けて徐々に拡径している。元上竿8の把持部8aの後側の外周面には、図示しない肉盛り部が形成されている。肉盛り部は、径方向外側に膨出している。肉盛り部は、収納状態において元竿7の前端部の内周面に嵌合する。収納状態において元上竿8の肉盛り部が元竿7の前端部の内周面に嵌合することにより、元上竿8の前端部が元竿7の前端部に保持される。
<元竿7(外側竿体)>
元竿7は、中空状のリアグリップ部11を一体的に備えた竿体である。元竿7は、断面が円形である円形部としての主部10と、断面が非円形である非円形部としてのリアグリップ部11を有している。主部10とリアグリップ部11は、一体的に形成されている。主部10は、元竿7の前部である。主部10の中心線が元竿7の中心線7aである。図4に元竿7の中心線7aを示している。主部10は、断面円形であり、円筒状である。主部10は、径略一定のストレート形状であってもよいし、後側に向けて僅かなテーパ率で拡径していてもよい。主部10にリールシート1が装着される。主部10のうちリールシート1が装着される部分に、補強層が設けられてもよい。
<リアグリップ部11>
リアグリップ部11は、主部10の後側に連続している。リアグリップ部11は、主部10よりも径方向外側に膨出している。リアグリップ部11は、元竿7の後部である。リアグリップ部11は、断面非円形の筒状である。図4に、主部10の断面形状を二点鎖線で示し、リアグリップ部11の断面形状を実線で示している。元竿7の断面形状は、主部10からリアグリップ部11にかけて徐々に径方向外側に膨出しつつ円形から非円形に変化している。リアグリップ部11には、釣竿を持つ手の肘や前腕が当てられる。また、両手でキャストする場合には、リールシート1を持つ手とは反対側の手でリアグリップ部11が把持される。リアグリップ部11の軸線方向の長さは任意であるが、片方の手で把持できる程度の長さであって、一般的な大人の手の人差し指から小指までの四本の指に相当する長さ以上が好ましい。リアグリップ部11は、リールシート1から後側に離れている。リアグリップ部11の少なくとも後部は、ストレート形状である。
リアグリップ部11の断面形状は、任意であるが、例えば角丸多角形状である。本実施形態におけるリアグリップ部11の断面形状は、図4に示すように、角丸形状であって、上下逆向きの逆三角形あるいは逆台形である。尚、以下の説明では、リアグリップ部11の断面形状を逆三角形として説明する。リアグリップ部11の断面形状は、下側を頂点とする角丸二等辺三角形である。リアグリップ部11は、上面部11aと、上面部11aの左右両隣に位置する左右両角部11cと、角部11cの隣りであって上面部11aとは反対側に位置する左右両側面部11bと、左右両側面部11b同士の間に位置する下側境界部11dとを有している。上面部11aは、第1曲面部であって、横断面視において第1曲率半径を有する。角部11cは、第2曲面部であって、横断面視において第2曲率半径を有する。側面部11bは、第3曲面部であって、横断面視において第3曲率半径を有する。第2曲率半径は、第1曲率半径よりも小さい。第3曲率半径は、第2曲率半径よりも大きい。
上面部11aと左右両側面部11bは、横断面視において三角形の三つの辺を構成している。上面部11a及び左右両側面部11bは、径方向外側に向けて湾曲している。上面部11aと左右両側面部11bとの間には、それぞれ角部11cが設けられている。角部11cは前後方向に延びている。リアグリップ部11は、左右両角部11cにおいて最も径方向外側に膨出している。リアグリップ部11の上面部11aに腕や肘が当てられる。左右両側面部11b同士の間には下側境界部11dが設けられている。下側境界部11dは二等辺三角形の頂点となる。下側境界部11dは、径方向外側に湾曲した湾曲面である。下側境界部11dの横断面視における曲率半径は、左右両角部11cの横断面視における曲率半径(第2曲率半径)よりも大きい。リアグリップ部11の横断面形状は、左右対称形状である。リアグリップ部11における上面部11aの周方向の長さは、リアグリップ部11における左右両側面部11bと下側境界部11dとを合わせた部分の周方向の長さよりも短い。
図10に元竿7を上下方向に切断したときの縦断面図を示している。主部10の内周面に円環凸部12が形成されている。円環凸部12は、リアグリップ部11の近傍に位置している。円環凸部12は、環状である。円環凸部12は、径方向内側に向けて突出している。図11に、円環凸部12の近傍を拡大図で示している。円環凸部12は、主部10の後端部の内周面に全周に亘って形成されている。円環凸部12の径方向内側への突出量は僅かであり、円環凸部12は筋状である。円環凸部12の径方向内側への突出量Pは、円環凸部12の形成箇所における主部10の肉厚Tよりも小さい。
元竿7は、円環凸部12を境として前後二つの領域に区画される。即ち、元竿7は、第1筒部13と、第1筒部13の後側に連続する第2筒部14に区画される。第1筒部13と第2筒部14の境界部に円環凸部12が位置する。第1筒部13は、主部10の全長のうち大部分を占めている。第2筒部14の大部分は、リアグリップ部11であり、第2筒部14の前端部は主部10の後端部である。本実施形態において第1筒部13は、第2筒部14よりも長い。リールシート1は、主部10に装着される。リールシート1の後端から円環凸部12までの軸線方向の第1長さL1は、第2筒部14の長さ即ち第2長さL2よりも短い。第2長さL2は、円環凸部12から元竿7の後端までの軸線方向の長さである。第1長さL1と第2長さL2の比は、1:2以上であることが好ましい。つまり、第2長さL2は、第1長さL1の二倍以上であることが好ましい。
<元竿7の製造方法>
元竿7は、二本継ぎマンドレル60によって製造される。図12及び図13に二本継ぎマンドレル60を示している。二本継ぎマンドレル60は、第1マンドレル61と第2マンドレル62からなる。第1マンドレル61と第2マンドレル62は、軸線方向に着脱可能に接続される。第1マンドレル61は、第2マンドレル62の前側に位置する。第1マンドレル61と第2マンドレル62の接合構造は任意であるが、例えば第1マンドレル61の後部には後側に向けて突出する嵌合凸部61aが形成され、第2マンドレル62に貫通孔62aが形成される。嵌合凸部61aは、第1マンドレル61の主部61bの後側に形成される。嵌合凸部61aは、断面円形であり、主部61bよりも一段小径であって且つ主部61bと同軸である。第2マンドレル62の貫通孔62aは、嵌合凸部61aに対応して断面円形である。第1マンドレル61の嵌合凸部61aが第2マンドレル62の貫通孔62aに挿通し、第1マンドレル61と第2マンドレル62が同軸となる。その他、第2マンドレル62の前端部には、後側に向けて凹んだ非貫通の嵌合凹部62aが形成されてもよい。第1マンドレル61の嵌合凸部61aが第2マンドレル62の嵌合凹部62aに嵌合し、第1マンドレル61と第2マンドレル62が同軸となるように、構成してもよい。
第1マンドレル61は、元竿7の第1筒部13を製造するためのものである。第2マンドレル62は、元竿7の第2筒部14を製造するためのものである。第1マンドレル61と第2マンドレル62の継ぎ目63によって円環凸部12が形成される。円環凸部12は、継ぎ目跡である。二本継ぎマンドレル60の全長は、元竿7の全長よりも長く、前後にそれぞれ余裕分を有している。図12に二点鎖線で元竿7の前端と後端の位置を示している。図12において元竿7の全長を符号LAで示している。二本継ぎマンドレル60にプリプレグが巻回されて加熱焼成される。その後、二本継ぎマンドレル60から竿体が分離され、竿体の前後の余裕分が切断されて元竿7が完成する。プリプレグの樹脂が第1マンドレル61と第2マンドレル62の継ぎ目63に入り込み、そのまま硬化することによって、円環凸部12が継ぎ目跡として形成される。
このように、第2マンドレル62の全長は、二本継ぎマンドレル60の全長よりも短い。そのため、第2マンドレル62を高精度に作製することができる。そして、二本継ぎマンドレル60によって元竿7が製造されることにより、主部10とリアグリップ部11との間の芯ずれが防止される。従って、元上竿8が元竿7にスムーズに収納され、また、元上竿8が元竿7からスムーズに引き出される。また、第1長さL1に対して第2長さL2が二倍以上である場合には、二本継ぎマンドレル60を用いる効果が大きい。更に、リールシート1の近傍を把持した際に、その手の腕がリアグリップ部11の上面部に当たりやすくなる。そのため、釣竿を安定させることができる。円環凸部12がプリプレグの樹脂から形成されていると、プリプレグの強化繊維が影響を受けにくい。そのため、継ぎ目63における元竿7の強度低下も防止される。
<リールシート1>
リールシート1は、竿本体の外周面に装着されている。リールシート1は、元竿7の主部10に装着されている。リールシート1には、リールのリール脚100が取り付けられる。本実施形態のリールシート1は、スピニングリールを取り付けることに適している。スピニングリールは、使用状態において釣竿の下側に位置する。但し、両軸受けリールを取り付けることに適したリールシート1であってもよい。両軸受けリールは、使用状態において釣竿の上側に位置する。尚、釣竿は、延べ竿であってもよい。
<尻スリーブ2>
尻スリーブ2は、筒状である。尻スリーブ2は、保持部材3よりも硬質である。尻スリーブ2は、硬質の合成樹脂や金属から構成されてよい。尻スリーブ2は、竿本体の後端部(竿尻部)の内周面に装着されている。具体的には、元竿7の後端部の内側に装着されている。尻スリーブ2は、元竿7の後端開口部から元竿7に挿入されている。尻スリーブ2の外周面が元竿7の後端部の内周面に接着されている。尻スリーブ2は、リアグリップ部11に装着されている。尻スリーブ2の大部分はリアグリップ部11の内側に位置し、尻スリーブ2の後部のみリアグリップ部11から後側に突出している。
図8に尻スリーブ2を単体の状態で示している。尻スリーブ2の外周面には、リアグリップ部11の内周面に装着される第1及び第2取付面部21,22と、保持部材3が外嵌装着される座面部23とが設けられている。第1及び第2取付面部21,22の断面形状は、リアグリップ部11の内周面の断面形状に対応している。第1及び第2取付面部21,22のの断面形状は、角丸の逆三角形である。第1取付面部21は、尻スリーブ2の前端部に位置している。第2取付面部22は、第1取付面部21から後側に離れている。第2取付面部22の前後方向(軸線方向)の長さは第1取付面部21の前後方向の長さよりも長い。第2取付面部22には、全周に亘って溝24が形成されている。溝24に接着剤を溜めることができ、溝24は、接着溜まりとして機能する。溝24は、前後に間隔をあけて複数形成されている。尚、第1取付面部21と第2取付面部22のうち少なくとも第2取付面部22がリアグリップ部11の内周面に接着される。第1取付面部21は第2取付面部22よりも若干小さくてもよい。
第1取付面部21と第2取付面部22との間に座面部23が位置している。座面部23の前側に第1取付面部21が隣接し、座面部23の後側に第2取付面部22が隣接している。座面部23は、第1及び第2取付面部21,22に対して一段径方向内側に凹んでいる。座面部23の断面形状は、全体として、第1及び第2取付面部21,22の断面形状と同様に角丸の逆三角形である。座面部23には、径方向に貫通した複数の抜き孔25が形成されている。抜き孔25は、周方向に間隔をあけて合計三箇所に形成されている。三つの抜き孔25によって、座面部23も周方向に三箇所に分断されている。
第2取付面部22の後側には、フランジ26が全周に亘って形成されている。フランジ26は、第2取付面部22よりも径方向外側に向けて突出している。フランジ26の断面形状は、第1及び第2取付面部21,22の断面形状と同様に角丸の逆三角形である。フランジ26の前側の側面が元竿7の後端面に当接する。フランジ26が元竿7の後端面に当接することにより、尻スリーブ2はそれ以上前側には移動できず、元竿7に対する尻スリーブ2の前後方向の位置が定まる。フランジ26の外周面は、元竿7の後端部の外周面と面一、あるいは、元竿7の後端部の外周面に対して若干径方向外側に突出する。尻スリーブ2の外周面のうちフランジ26よりも後側の部分は、断面円形である。フランジ26の後側に尻カバー4が外嵌装着される。尻カバー4は、好ましくは各種のゴムからなる。尻カバー4は筒状である。
尻スリーブ2の内周面の断面形状は、円形である。尻スリーブ2の内周面の直径は、元上竿8の後端部の外周面の直径よりも大きい。尻スリーブ2の内周面と元上竿8の後端部の外周面との間には全周に亘って隙間が存在する。尻スリーブ2の内周面の前端部には、前側に向けて拡径するテーパ面29aが形成されている。尻スリーブ2の内周面の後端部には、雌ネジ部29bが形成されている。雌ネジ部29bに尻キャップ5が螺合する。
<保持部材3>
保持部材3は、収納状態における元上竿8の後端部を保持する。図9に保持部材3を単体で示している。保持部材3は、筒状である。保持部材3は、軟質であり、具体的には、尻スリーブ2よりも軟質である。保持部材3は、シリコンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム等の各種のゴムから構成される。保持部材3の断面形状は、リアグリップ部11の断面形状に対応している。保持部材3の断面形状は、角丸の逆三角形である。保持部材3は、上面部30と、上面部30の左右両隣に位置する左右両角部32と、角部32の隣りであって上面部30とは反対側に位置する左右両側面部31と、左右両側面部31同士の間に位置する下側境界部33とを有している。保持部材3がリアグリップ部11の径方向内側に装着された状態において、保持部材3はリアグリップ部11の内周に沿う。保持部材3がリアグリップ部11の径方向内側に装着された状態において、保持部材3の上面部30は、リアグリップ部11の上面部11aに対応し、上面部11aの径方向内側に位置する。保持部材3の左右両角部32は、リアグリップ部11の左右両角部11cに対応し、左右両角部11cの径方向内側に位置する。保持部材3の左右両側面部31は、リアグリップ部11の左右両側面部11bに対応し、左右両側面部11bの径方向内側に位置する。保持部材3の下側境界部33は、リアグリップ部11の下側境界部11dに対応し、下側境界部11dの径方向内側に位置する。
上面部30及び左右両側面部31は、それぞれ径方向外側に向けて湾曲している。上面部30と左右両側面部31との間に、それぞれ角部32が設けられている。角部32の横断面視における曲率半径は、上面部30の横断面視における曲率半径や左右両側面部31の横断面視における曲率半径よりも小さい。角部32は前後方向に延びている。二つの角部32によって保持部材3は周方向に二つの領域に区画される。即ち、保持部材3は、第1領域と第2領域に区画される。第1領域は、左右両角部32に対して上側の部分であって、上面部30である。第2領域は、左右両角部32に対して下側の部分であって、左右両側面部31及び左右両側面部31同士の間の下側境界部33である。上面部30の周方向の長さは、左右両側面部31と下側境界部33を合わせた部分の周方向の長さよりも短い。下側境界部33は、径方向外側に湾曲した湾曲面である。下側境界部33の横断面視における曲率半径は、左右両角部32の横断面視における曲率半径よりも大きい。保持部材3の横断面形状は、左右対称形状である。
保持部材3は、元上竿8を保持するための複数の嵌合突起を有している。嵌合突起は、保持部材3の内周面に設けられている。嵌合突起は、保持部材3の内周面から径方向内側に向けて突出している。嵌合突起は、前後方向に沿って延びている。嵌合突起は、保持部材3の全長に亘って形成されている。嵌合突起は、第1突起34と、第1突起34よりも径方向内側に突出する第2突起35を有している。具体的には、嵌合突起は、一つの第1突起34と二つの第2突起35から構成されている。尚、第1突起34及び第2突起35の個数はそれぞれ変更してよい。
第1突起34は、径方向内側の端部に第1嵌合面34aを有している。第1嵌合面34aは、収納状態の元上竿8の外周面に接して元上竿8の後端部を保持する。第1嵌合面34aは、第1突起34の径方向内側の端面である。第2突起35は、径方向内側の端部に第2嵌合面35aを有している。第2嵌合面35aは、収納状態の元上竿8の外周面に接して元上竿8の後端部を保持する。第2嵌合面35aは、第2突起35の径方向内側の端面である。第1及び第2嵌合面34a,35aは、径方向を法線方向とする平面であることが好ましい。収納状態において、元上竿8の後端部の外周面が第1及び第2嵌合面34a,35aに嵌合する。詳細には、収納状態において、元上竿8の後端部の外周面に第1及び第2嵌合面34a,35aが横断面視において点接触する。第1及び第2嵌合面34a,35aは、元竿7の中心線7aからの径方向の距離が互いに等しい。第1突起34の前端面は、前側に向けて拡径する第1テーパ面34bである。第2突起35の前端面は、前側に向けて拡径する第2テーパ面35bである。第1及び第2テーパ面34b,35bは、元上竿8を第1及び第2嵌合面34a,35aに誘導する。
第1突起34は、上面部30の内周面に設けられている。第1突起34は、リアグリップ部11の上面部11aに対応して設けられ、上面部11aの径方向内側に位置する。第1突起34は、上面部30の内周面の周方向の中央部に設けられている。二つの第2突起35は、左右両側面部31の内周面にそれぞれ設けられている。第2突起35は、リアグリップ部11の側面部11bに対応して設けられ、側面部11bの径方向内側に位置する。左右の第2突起35は、第1突起34を中心として左右対称に配置されている。
保持部材3は、尻スリーブ2の座面部23に外嵌装着される。保持部材3の前後方向の長さは、尻スリーブ2の座面部23の前後方向の長さよりも若干短い。尻スリーブ2の座面部23に保持部材3の内周面が当接する。保持部材3の弾性力によって尻スリーブ2の座面部23に保持部材3の内周面が密着する。第1突起34及び第2突起35は、尻スリーブ2の抜き孔25に嵌り込んで、尻スリーブ2の内周面よりも径方向内側に突出する。保持部材3の外周面は、第1及び第2取付面部21,22よりも径方向内側に位置する。
図3及び図7のように、収納状態において元上竿8の後端部が第1突起34及び第2突起35の径方向内側に嵌合する。第1及び第2嵌合面34a,35aに元上竿8の後端部の外周面が横断面視において点接触する。即ち、横断面視において元上竿8の後端部の外周面が第1突起34及び二つの第2突起35によって三点で支持され、収納状態に保持される。
<尻キャップ5と尻クッション6>
図3のように、尻キャップ5は、前端開口後端閉口の円筒状である。尻キャップ5は、尻カバー4の後端部を閉じるための栓部50と、栓部50から前側に延びる円筒部51とを有している。円筒部51の外周面に雄ネジ部52が形成されている。雄ネジ部52が尻スリーブ2の雌ネジ部29bに螺合する。尻クッション6は、尻キャップ5の前側に位置する。尻クッション6は、尻キャップ5の円筒部51に装着される。尻クッション6は、円柱状であって、各種のゴムからなる。収納状態において元上竿8の後端面が尻クッション6の前面に当接して、それ以上元上竿8は後側には移動できない。尻キャップ5は、尻スリーブ2に着脱自在であり、尻クッション6は、尻キャップ5と一体となって尻スリーブ2に着脱される。
1 リールシート
2 尻スリーブ
3 保持部材
4 尻カバー
5 尻キャップ
6 尻クッション
7 元竿(外側竿体)
7a 中心線
8 元上竿(内側竿体)
8a 把持部
10 主部(円形部)
11 リアグリップ部(非円形部)
11a 上面部
11b 側面部
11c 角部
11d 下側境界部
12 円環凸部
13 第1筒部
14 第2筒部
21 第1取付面部
22 第2取付面部
23 座面部
24 溝
25 抜き孔
26 フランジ
29a テーパ面
29b 雌ネジ部
30 上面部
31 側面部
32 角部
33 下側境界部
34 第1突起
34a 第1嵌合面
34b 第1テーパ面
35 第2突起
35a 第2嵌合面
35b 第2テーパ面
50 栓部
51 円筒部
52 雄ネジ部
60 二本継ぎマンドレル
61 第1マンドレル
61a 嵌合凸部
61b 主部
62 第2マンドレル
62a 嵌合凹部
63 継ぎ目
100 リール脚

Claims (3)

  1. 外側竿体と、
    前記外側竿体に収納された収納状態と前記外側竿体から突出した突出状態とに切り替え可能であって各状態において前記外側竿体に保持される内側竿体と、を備え、
    前記外側竿体は、
    断面が非円形である非円形部と、
    前記非円形部よりも竿先側に設けられ、断面が円形である円形部と、
    前記非円形部の近傍における前記円形部の内周面に設けられ、径方向内側に向けて突出する円環凸部と、
    を有している、釣竿。
  2. 前記円環凸部よりも竿先側の前記円形部の外周に設けられたリールシートを更に備え、
    前記リールシートの竿尻端から前記円環凸部までの軸線方向の第1長さと、前記円環凸部から非円形部の竿尻端までの軸線方向の第2長さとの比が、1:2以上である、請求項1記載の釣竿。
  3. 前記外側竿体は、繊維強化樹脂を含むプリプレグからなり、
    前記円環凸部は、前記プリプレグの樹脂からなる、請求項1又は2記載の釣竿。
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