JP7377032B2 - 回転電機のステータの製造方法、回転電機に用いられるセグメントコイルの管理方法 - Google Patents

回転電機のステータの製造方法、回転電機に用いられるセグメントコイルの管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、回転電機のステータの製造方法、回転電機に用いられるセグメントコイルの管理方法に関するものである。
従来、モータ等の回転電機のステータを構成するステータコイルを、例えば、特許文献1に示すように複数のセグメントコイルを溶接して構成するものが知られている。このようなステータコイルは、非常に多くのセグメントコイルを用いて構成されているため、各セグメントコイルは、一定の品質を維持する必要がある。
特開2018-107863号公報
しかしながら、従来、溶接する前のセグメントコイルの品質が基準を満たしていなかった場合、何が原因で品質を満たすことができなかったかを検証するために多くの時間を要してしまうといった問題があった。
本発明の目的は、品質が基準を満たしていないセグメントコイルが見つかった場合、出来るだけ短時間で品質悪化の原因を見つけ出すことが可能な回転電機のステータの製造方法、回転電機に用いられるセグメントコイルの管理方法を提供することにある。
本発明は、好ましくは、夫々のセグメントコイルに識別情報を表示したことを特徴としている。
本発明によれば、品質が基準を満たしていないセグメントコイルが見つかった場合、出来るだけ短時間で品質悪化の原因を見つけ出すことができる。
実施形態1に係る回転電機のロータ及びステータを示す分解斜視図である。 実施形態1に係るステータの斜視図である。 実施形態1の製造設備でのステータ製造工程を表す工程図である。 実施形態1のセグメントコイルを表す斜視図である。 実施形態1のコイルエンドの溶接部分を表す拡大図である。 実施形態1の製造設備でのセグメントコイル製造工程を表す工程表である。 実施形態1の製造設備でのセグメントコイル製造工程を表す概略図である。 実施形態1のコイル線に被覆された絶縁膜の分子配向性を示す概略図である。 実施形態1の識別コード付与装置及び付与方法を表す概略図である。 直線偏光UVレーザー光の偏光方向と絶縁膜の分子配向方向とが一致した場合を表す概略図である。 直線偏光UVレーザー光の偏光方向と絶縁膜の分子配向方向とが直行した場合を表す概略図である。 絶縁膜の分子配向方向に直行する直線偏光UVレーザー光を照射する様子を表す概略図である。 実施形態1のセグメントコイルへ識別コードとして二次元コード付与位置を示す概略図である。 実施形態1のセグメントコイルに識別コードとして二次元コードを付与した部分の拡大概略図である。 他の実施形態のセグメントコイルに識別コードとして二次元コードを付与した部分の拡大概略図である。
以下、本発明の回転電機のステータ、回転電機のステータの製造方法、回転電機に用いられるセグメントコイルの管理方法を実現する形態を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る回転電機1のロータ10及びステータ11を示す分解斜視図、図2は、実施形態1に係るステータ11の斜視図である。回転電機1は、例えば図示しない電動車両の駆動輪を駆動もしくは、駆動輪からの回生制動力によって発電する3相(U相、V相、W相)8極の交流型の永久磁石同期モータとして構成される。回転電機1は、円筒状のステータ11と、ステータ11の内部に回転自在に収容されるロータ10とを備える。
ステータ11は、複数の円環状の電磁鋼板を積層して構成されるステータコア12と、ステータコア12に波巻き状に巻回される平角線により形成された3相分のステータコイル13U、13V、13W(総称してステータコイル13とも記載する。)と、を備える。ステータコア12にはそれぞれ、多数のティースおよびスロットが周方向(回転電機1の回転方向に同じ)に等間隔で交互に形成され、端部に3相分の端子が接続されている。
図4は、実施形態1のセグメントコイル131を表す斜視図である。ステータコイル13は、断面形状が四角形の平角線を松葉状に折り曲げたセグメントコイル131を、ステータコア12内で円周方向に複数組み合わせて構成される。1周目のコイルの終端と、2周目のコイルの始端との間は、サブコイルセグメントによって連結される。
セグメントコイル131の松葉の頂点側の折曲部は、周方向に延びて松葉の頂点部で隣のレイヤーにシフトする。セグメントコイル131は、周方向に斜めに延びているので、1ピッチずれたセグメントコイルとは、上下に重なって延びることができる。隣のレイヤーにシフトする頂点も1ピッチずれているので、干渉することがなく、上下が入れ替わる交差がなされる。隣接するコイルエンド131a(図4(b)参照)間の溶接位置で前述とは逆のレイヤーにシフトする。ここでも1ピッチずれたセグメントコイル131と上下が入れ替わる。
図3は、実施形態1の製造設備でのステータ製造工程を表す工程図である。
ステップS1では、ステータコア12を供給する。
ステップS2では、ステータコア12に製造番号を刻印する。
ステップS3では、絶縁紙であるスロットライナ12aを成形し、ステータコア12の内周に形成されたスロットに沿って挿入する。
ステップS4では、コイル挿入治具に複数のセグメントコイル131をセットする。この時点におけるセグメントコイル131のコイルエンド131a付近は、図4(a)に示すように、折り曲げられておらず、直線形状である。
ステップS5では、複数のセグメントコイル131が一組にセットされたステータコイル13をステータコア12に挿入する。尚、一組にセットされたステータコイル13をステータコア12に挿入できない場合には、ステータコイル13を構成する複数のセグメントコイル131に付与された識別コードを読み込み、後述する管理PCに記録された情報を更新する。
後述するように、セグメントコイル131には、個別に識別コードが付与され、セグメントコイル131の品質は、識別コードに基づいて個別に管理されている。しかしながら、一つのセグメントコイル131としては一定の品質基準を満たしていたとしても、複数を組み合わせたステータコイル13の状態だと、不具合が生じる場合がある。そこで、検査機がステータコイル13の状態で不具合が生じると認識したときは、不具合が生じたステータコイル13を構成するセグメントコイル131を廃棄すると共に、廃棄されたセグメントコイル13の識別コードと紐付けられた製造ライン及び加工時刻に基づいて、不具合と認識されたセグメントコイル131を製造した折り曲げ機の加工量及びプレス機の加工条件を補正する。
ステップS6では、コイル拡張・捻り工程を実施し、図4(b)に示すように、コイルエンド131a付近を折り曲げると共に捻りを加え、コイルエンド131aを隣のレイヤーにシフト可能とする。
ステップS7では、コイルエンド131aを切断し、所望の適切な長さにする。
ステップS8では、コイルエンド131aと、隣接する隣のレイヤーのコイルエンド131aとを溶接接合する。図5は、実施形態1のコイルエンドの溶接部分を表す拡大図である。溶接部分は、周方向に沿って等間隔で複数配置される。周方向に沿って配置された溶接部分を接合部配列層と定義したとき、接合部配列層は、内径側に沿って外側層及び内側層が配置される。
ステップS9では、コイルの所定のセグメントコイル131に端子を接続する。
ステップS10では、周方向二列に並んだ溶接部分の外側層と内側層との間に絶縁紙である段間紙を挿入する。
ステップS11では、ステータとコイルとの間の隙間にワニスを流し込み、ステータコア12とコイルとを固定するワニス処理を行い、ステータ製造工程を終了する。
図6は、実施形態1の製造設備でのセグメントコイル製造工程を表す工程表、図7は、実施形態1の製造設備でのセグメントコイル製造工程を表す概略図である。セグメントコイル製造工程は、工程管理コンピュータ(以下、管理PC)によって、識別コード情報と折り曲げ機の加工量、プレス機の加工条件が設定される。
ステップS101では、巻線材料をセットする。巻線材料とは、断面方形の導体金属材料301であって、表面が絶縁膜300で被覆されたコイル線が巻かれたものである。
ステップS102では、アンコイラにより巻線材料の歪を取りながらコイル線を送り出す。
ステップS103では、コイル線が巻線材料として巻かれていた際に付与された歪の水平及び垂直方向の矯正を行い、真っ直ぐなコイル線とする。
ステップS104では、コイル線の端部(溶接される部分)の絶縁膜300を剥離する。
ステップS105では、折り曲げ機により平面方向においてU字状に曲げ加工を行うと共に、コイル線の表面(すなわち絶縁膜300)に識別情報である識別コードを付加し、切断する。実施形態1では、セグメントコイル131の一本ごとに識別コードとして二次元コード200を付与する。図13は、セグメントコイル131に識別コードを付与する位置を表す概略図である。二次元コード200は、複数のセグメントコイル131をコイルとして一組にセットした場合でも、外部から読み取ることが可能な2箇所の位置に付与される。また、コイルとして平角線を採用しているため、二次元コード200を平らな部分に表示することができ、情報の表示性及び読み取り性を確保している。
ステップS106では、識別コードを読み取ると共に、プレス機によってU字状に折り曲げた折曲部をプレス曲げ加工する。これにより、セグメントコイル131は、隣のレイヤーにシフト可能となる。そして、プレス曲げ加工されたセグメントコイル131に対して三次元寸法計測を行い、識別コード及び計測結果を管理PCに出力する。管理PCでは、加工時刻と三次元寸法計測結果と識別コードとを紐付ける。そして、三次元寸法計測結果に基づいて、品質が一定の基準を満たしているか否かを判断し、基準を満たしている場合はステップS107へと進み、基準を満たしていない場合は、本加工品を廃棄すると共に、破棄された本加工品の識別情報を管理PCに記録する。具体的には、基準を満たしていない製品の識別情報から、該識別情報と紐付けられた加工時刻に対応する折曲げ機の加工量やプレス機の加工条件を検索し、検索された加工量及び加工条件の補正計算を行う。そして、折曲げ機及びプレス機に対し、補正された加工量及び加工条件を出力する。
ステップS107では、ステータ組立工程(図3のステップS4)へ移行する。
ここで、セグメントコイル131の一本ごとに識別コードを付与する理由について説明する。セグメントコイル131を製造する工程では、折り曲げ機による曲げ工程と、プレス機によるプレス曲げ工程を有する。それぞれの工程では、所定の曲げ量となるように加工され、加工後も三次元寸法計測により所定のバラツキの範囲内か否かをチェックするため、一本ごとに識別コードを付与する必要がないようにも思われる。しかしながら、ステータコイル13は、複数のセグメントコイル131を組み合わせて一つのコイルとするため、仮に一本ごとのセグメントコイル131の歪が所定のバラツキの範囲内であったとしても、全てのセグメントコイル131がバラツキ範囲の一方側に偏っていると、ステータコイル13として組み上げた際、ステータコア12に形成されたスロットに挿入できないおそれがある。
この場合、ステータコイル13を構成するセグメントコイル131の識別コードを確認し、この識別コードが付与された製造ラインにおける加工時刻に対応した折り曲げ機やプレス機のセッティングを補正する。このように、セグメントコイル131の一本ごとに識別コードを有するため、出来るだけ短時間で品質悪化の原因を発見できる。このような観点から、セグメントコイル131の一本ごとに識別コードを付与することは、製造管理上、極めて重要である。
図8は、実施形態1のコイル線に被覆された絶縁膜の分子配向性を示す概略図である。コイル線を絶縁性の樹脂で被覆する際は、ポリイミド系樹脂もしくはポリアミド系樹脂(以下、これらを総称して樹脂材料とも記載する。)を高温溶融状態で塗布し、冷却させて絶縁膜300とする。高温溶融状態での樹脂材料は、図8(a)に示すように分子方向がランダムであり、配向性は無い。しかしながら、樹脂材料の冷却プロセスにおいて、導体金属材料301よりも樹脂材料の線膨張係数に差があり、樹脂材料の熱収縮率が導体金属材料の熱収縮率より大きい。よって、樹脂材料が収縮する際に絶縁膜300に引張力が発生し、伸延配向現象により導体金属材料301の外周方向(コイル線の延在方向に直行する方向)に沿って分子配向が整列する分子配向性を有することを見出した。実施形態1では、この分子配向性を利用して、直線偏光レーザー光による識別コード付与を行うこととした。
図9は、実施形態1の識別コード付与装置及び付与方法を表す概略図である。実施形態1の識別コード付与装置は、YVO4近赤外線固体レーザー光源を使用し、波長1064nmの近赤外線をレンズで集光し、波長変換結晶により第三高調波を取り出し、波長355nmの紫外線であるUVレーザー光をガルバノミラーで反射させて所望の位置に照射する。ガルバノミラーで反射されたUVレーザー光は、グランレーザープリズムにより直線偏光UVレーザー光に変換され、絶縁膜300の所定の位置に照射され、絶縁膜300の表面に微細な溝を形成することで印字する。
図10は、直線偏光UVレーザー光の偏光方向と絶縁膜の分子配向方向とが一致した場合を表す概略図である。図10(a)に示すように、絶縁膜300の表面に溝を形成する際、分子配向方向と同じ方向に直線偏光したUVレーザー光を照射すると、図10(b)に示すように、UVレーザー光が絶縁膜300の表面の分子のみ昇華・分子移動反応によって溝を形成できたとしても、UVレーザー光が絶縁膜300の奥まで透過してしまい、絶縁膜300の材料変質や、導体金属材料301への入熱による金属材料の特性変化を招くおそれがある。
図11は、直線偏光UVレーザー光の偏光方向と絶縁膜300の分子配向方向とが直行した場合を表す概略図である。図11(a)に示すように、絶縁膜300の表面に溝を形成する際、分子配向方向と直交方向に直線配向したUVレーザー光を照射すると、図11(b)に示すように、UVレーザー光が絶縁膜300の表面の分子のみ昇華・分子移動反応によって溝を形成する。このとき、UVレーザー光は、絶縁膜300の分子配向方向と直行しているため、絶縁膜300の奥に透過できないため、溝以外の絶縁膜300の材料変質や、導体金属材料301への入熱による特性変化を招くことがない。よって、絶縁膜300や導体金属材料301に悪影響を与えることなく識別コードを付与できる。尚、実施形態1では、分子配向方向と直交方向に直線配向したUVレーザー光としたが、必ずしも直行する必要はなく、分子配向方向と交差する方向であれば、その分だけ絶縁膜300やコイル自体に与える悪影響を抑制できる。
図12は、絶縁膜の分子配向方向に直行する直線偏光UVレーザー光を照射する様子を表す概略図である。図12に示すように、グランレーザープリズムによってUVレーザー光を分子配向方向と直行する方向に直線偏光させ、絶縁膜300の表面に照射する。そして、絶縁膜300の表面に、識別コードの認識パターンに対応する溝を形成する。
図13は、実施形態1のセグメントコイルへ識別コードとして二次元コード付与位置を示す概略図、図14は、実施形態1のセグメントコイルに識別コードとして二次元コードを付与した部分の拡大概略図である。図13,14に示すように、二次元コード200を複数の溝の組み合わせによって絶縁膜300の表面に形成する。
このように、レーザー光を照射して識別情報を形成する方法としては、例えば特開2005-346600号公報に開示されているようなレーザーマーキング法が知られている。このレーザーマーキング法は、レーザー光によって表面を溶かしたり、焦がしたり、剥離させたりすることで識別情報を形成する。また、特開2006-247489号公報に開示されている識別情報の形成方法では、基材表面に液滴によって識別情報を表示させ、レーザー光によって液滴を乾燥させることで識別情報を印刷する。
しかしながら、特開2005-346600号公報のレーザーマーキング法を、例えば構造体の表面に塗布されている膜のような非常に薄い基材に対して実施すると、レーザー光によって膜に穴があいてしまい、膜の機能を満たさなくなるという問題がある。
また、特開2006-247489号公報のように、識別情報を印刷で形成しようとすると、印刷後に他の部材と接触することで剥がれたり、消失したりすることで、識別できなくなるおそれがあった。
そこで、実施形態1では、UVレーザー光によって絶縁膜300の表面に識別コードの認識パターン溝を形成することとした。これにより、識別情報を表示する部分における膜の厚みを必要とせず、かつ、識別情報が剥がれたり、消失したりすることを極力抑制することが可能な識別情報の形成方法及び識別情報の確認方法を提供できる。
以上説明したように、実施形態1にあっては、下記に列挙する作用効果が得られる。
(1)複数のスロットを備えたステータコア12と、
夫々に識別情報である二次元コード200が表示された複数のセグメントコイル131が各スロット内に配置され、コイルエンドにてセグメントコイル131同士を接合することによって構成されるステータコイル13と、
を備えた回転電機のステータである。
よって、品質が基準を満たしていないセグメントコイル131が見つかった場合、出来るだけ短時間で品質悪化の原因を見つけ出すことができる。
(2)セグメントコイル131の二次元コード200は、セグメントコイル131の表面に塗布されている絶縁膜300(絶縁層)に表示されている。すなわち、セグメントコイル131の表面に識別情報を表示することができ、識別情報を容易に確認することができる。
(3)セグメントコイル131の識別情報は、絶縁膜300に溝として形成されている。よって、他の部材との接触によって剥がれたり、消失したりすることを回避することができる。
(4)絶縁膜300は、ポリイミド系樹脂もしくはポリアミド系樹脂の層である。よって、導体金属材料301と樹脂材料との線膨張係数のち外によって生じる伸延配向現象により分子配列を一方向に整えることができ、直線偏光されたUVレーザー光によって絶縁膜300の奥にはUVレーザー光を届かせることなく、絶縁膜300の表面のみに加工を施すことで識別情報を表示できる。
(5)セグメントコイル131の識別情報は、二次元コード200である。よって、小さなスペースで多くの情報を記録できる。
(6)セグメントコイル131は、断面が四角形である。よって、平らな部分に識別情報を表示することができ、識別情報の表示性及び読み取り容易性を確保できる。
(7)複数の金属製のセグメントコイル131がステータコア12に設けられたスロット内に配置され、コイルエンドにてセグメントコイル131同士が接合された回転電機のステータの製造方法であって、
所定の形状に成形され、表面に絶縁膜300(絶縁層)が塗布された複数のセグメントコイル131の絶縁膜300に識別情報を表示する工程と、
識別情報が表示されたセグメントコイル131が、品質を満たしているか否かを判別し、品質を満たしていないセグメントコイル131を排除し、排除されたセグメントコイル131の識別情報を管理する工程と、
品質を満たした複数のセグメントコイル131をステータコア12の各スロット内に配置し、先端を所定の位置まで変形させる工程と、
セグメントコイル131の先端を他のセグメントコイル131の先端と接合する工程と、
を含む。
よって、品質が基準を満たしていないセグメントコイル131が見つかった場合、出来るだけ短時間で品質悪化の原因を見つけ出すことができる。
(8)セグメントコイル131の識別情報部分は、レーザーによって溝を形成することで表示させる。よって、他の部材との接触によって剥がれたり、消失したりすることを回避することができる。
(9)絶縁膜300は、ポリイミド系樹脂もしくはポリアミド系樹脂であり、絶縁膜300の表面に、セグメントコイル131の軸線方向に対して、異なる方向に直線偏光されたUVレーザー光を照射して溝を形成する。よって絶縁膜300の奥にはUVレーザー光を届きにくくなり、絶縁膜300の表面に精度良く加工を施すことができる。
(10)UVレーザー光の偏光方向は、セグメントコイル131の軸線方向に対して、ほぼ垂直としている。よって、絶縁膜300の奥にはUVレーザー光が届くことがなく、絶縁膜300の表面に精度良く加工を施すことができる。
(11)UVレーザー光は、紫外線レーザーであり、グランレーザープリズムを用いて直線偏光されている。すなわち、偏光プリズムを透過波長に応じて選択することで、容易に直線偏光させることができる。
(12)複数のセグメントコイル131がステータコア12に設けられたスロット内に配置され、コイルエンド131aにてセグメントコイル131同士が接合された回転電機に用いられるコイルセグメント131の管理方法であって、
接合される前の夫々のセグメントコイル131には、識別情報が表示されており、
所定の形状に成形されたセグメントコイル131の品質を検査し、
検査の結果、品質が悪化した場合、識別情報に基づいて、品質悪化の原因を解析する。
よって、品質が基準を満たしていないセグメントコイル131が見つかった場合、出来るだけ短時間で品質悪化の原因を見つけ出すことができる。
(13)接合される前の夫々のセグメントコイル131は、複数の製造ラインで成型されると共に、識別情報と製造ラインの関係が管理されており、
セグメントコイル131の品質が悪化した場合、識別情報により製造ラインを特定する。よって、不具合が生じた製造ラインを特定することができる。
(14)接合される前の夫々のセグメントコイル131は、識別情報毎に製造するための作業を行った時刻が管理されており、
セグメントコイル131の品質が悪化した場合、識別情報により作業を行った時刻を特定する。よって、不具合が生じた際の時刻を特定することができ、時刻に紐付けられた加工量や加工条件を補正できる。
(15)セグメントコイル131の品質が悪化した場合、品質悪化の原因を解析した結果に基づいて、製造設備に対して製造条件の補正を行う。よって、品質が悪化した場合、加工量や加工条件を随時補正することで、品質が悪化した製品の製造を抑制できる。
(16)製造設備は、セグメントコイル131の折り曲げ機を備え、セグメントコイル131の品質状態に応じて、折り曲げ加工量の補正を行う。よって、折曲げ機での折り曲げ加工による品質悪化を随時修正できる。
(17)製造設備は、セグメントコイル131のプレス機を備え、セグメントコイル131の品質状態に応じて、プレス機のプレス加工条件の補正を行う。よって、プレス機によるプレス加工の品質悪化を随時修正できる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明を実現するための実施形態に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施形態1では、回転電機としてトルクを発生するモータに適用した例を示したが、オルタネータのような発電機でもよいし、ハイブリッド車両や電動車両に適用される制駆動トルクを発生可能なモータジェネレータに適用してもよい。
また、実施形態1では、UVレーザー光を直線偏光させ、絶縁膜300に溝を形成することで識別コードを付与したが、印刷技術等を用いてもよい。具体的には、絶縁膜300の色と異なる色に着色された液体を塗布・乾燥させて識別コードを印字してもよい。図15は、他の実施形態のセグメントコイルに識別コードとして二次元コードを付与した部分の拡大概略図である。図15に示すように、細い線状に印刷されたインクによって二次元コード200を表現することで、識別コードを付与してもよい。尚、印刷方法としては、単にインクを噴射し自然乾燥させてもよいし、UVインクを噴射し紫外線照射によって硬化させてもよく、特に限定しない。
(18)セグメントコイル131の識別情報部分は、絶縁層300における他の部位に対して異なる色に着色が施されている。よって、他の部位と異なる色に着色されているため、識別情報の認識精度を向上できる。
(19)セグメントコイルの識別情報部分は、着色された液体を塗布し、乾燥させて表示させる。よって、実施形態1に比べて簡易な装置で識別情報を付与できる。
1 回転電機
10 ロータ
11 ステータ
12 ステータコア
13 ステータコイル
131 セグメントコイル
131a コイルエンド
200 二次元コード
300 絶縁膜
301 導体金属材料

Claims (8)

  1. 複数の金属製のセグメントコイルがステータコアに設けられたスロット内に配置され、コイルエンドにて前記セグメントコイル同士が接合された回転電機のステータの製造方法であって、
    所定の形状に成形され、表面に絶縁層が塗布された複数の前記セグメントコイルの前記絶縁層に識別情報を表示する工程と、
    前記識別情報が表示された前記セグメントコイルが、品質を満たしているか否かを判別し、品質を満たしていない前記セグメントコイルを排除し、排除された前記セグメントコイルの前記識別情報を管理する工程と、
    品質を満たした複数の前記セグメントコイルを前記ステータコアの各スロット内に配置し、先端を所定の位置まで変形させる工程と、
    前記セグメントコイルの先端を他のセグメントコイルの先端と接合する工程と、
    を含み、
    前記絶縁層は、ポリイミド系樹脂もしくはポリアミド系樹脂であり、
    前記セグメントコイルの識別情報部分は、前記樹脂層の表面に、前記セグメントコイルの軸線方向に対して、ほぼ垂直方向に直線偏光されたレーザーを照射して溝を形成することで表示させることを特徴とする回転電機のステータの製造方法。
  2. 前記レーザーは、紫外線レーザーであり、プリズムを用いて直線偏光されていることを特徴とする請求項に記載の回転電機のステータの製造方法。
  3. 複数のセグメントコイルがステータコアに設けられたスロット内に配置され、コイルエンドにて前記セグメントコイル同士が接合された回転電機に用いられるコイルセグメントの管理方法であって、
    接合される前の夫々の前記セグメントコイルには、識別情報が表示されており、
    所定の形状に成形された前記セグメントコイルが前記ステータコアの前記スロット内に挿入可能か否かに基づいて、前記セグメントコイルの品質を検査し、
    検査の結果、品質が悪化した場合、前記識別情報に基づいて、品質悪化の原因を解析することを特徴とする回転電機に用いられるセグメントコイルの管理方法。
  4. 接合される前の夫々の前記セグメントコイルは、複数の製造ラインで成型されると共に、前記識別情報と製造ラインの関係が管理されており、
    前記セグメントコイルの品質が悪化した場合、前記識別情報により製造ラインを特定することを特徴とする請求項に記載の回転電機に用いられるセグメントコイルの管理方法。
  5. 接合される前の夫々の前記セグメントコイルは、前記識別情報毎に製造するための作業を行った時刻が管理されており、
    前記セグメントコイルの品質が悪化した場合、前記識別情報により作業を行った時刻を特定することを特徴とする請求項に記載の回転電機に用いられるセグメントコイルの管理方法。
  6. 前記セグメントコイルの品質が悪化した場合、品質悪化の原因を解析した結果に基づいて、製造設備に対して製造条件の補正を行うことを特徴とする請求項に記載の回転電機に用いられるセグメントコイルの管理方法。
  7. 前記製造設備は、前記セグメントコイルの折り曲げ機を備え、前記セグメントコイルの品質状態に応じて、折り曲げ加工量の補正を行うことを特徴とする請求項に記載の回転電機に用いられるセグメントコイルの管理方法。
  8. 前記製造設備は、前記セグメントコイルのプレス機を備え、前記セグメントコイルの品質状態に応じて、プレス機のプレス加工条件の補正を行うことを特徴とする請求項に記載の回転電機に用いられるセグメントコイルの管理方法。
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