JP7372155B2 - 転動部品の疲労度推定方法、転動部品の疲労度推定装置、転動部品の疲労度推定プログラム - Google Patents
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Description
<疲労度推定システムの構成>
図1は、実施の形態1に係る疲労度推定システムの構成を表す模式図である。図1を参照して、疲労度推定システムは、疲労度推定装置14と、照射部11と、X線検出器12と、ミクロ組織観察部23とを備える。
図2は、図1に示した疲労度推定装置のハードウエア構成を表す図である。疲労度推定装置14は、入力部17と、CPU(Central Processing Unit)15と、メモリ16と、表示部18とを備える。
図3は、図1に示した疲労度推定装置の機能構成を表す図である。図3に示す疲労度推定装置14は、入力部17と、表示部18と、記憶部61と、制御部60と、データ準備部21と、判断部31と、荷重推定部32と、寿命算出部33と、第1疲労度算出部34と、第1疲労度推定部41と、診断部70とを備える。記憶部61はメモリ16によって実現される。制御部60と、データ準備部21と、判断部31と、荷重推定部32と、寿命算出部33と、第1疲労度算出部34と、第1疲労度推定部41と、診断部70とは、CPU15がメモリ16に記憶された疲労度推定プログラムを実行することによって実現される。
図4は、疲労度の推定処理の手順を表すフローチャートである。以下、図3および図4を参照しながら、図1に示した疲労度推定システムにおける疲労度の推定処理を説明する。
本開示に従った転動部品の疲労度推定方法は、回転による繰り返し負荷が加えられる転動部品から転動部品の疲労度を推定するためのデータを取得するステップ(ステップ(S110))を備える。当該取得するステップ(ステップ(S110))は、転動部品のミクロ組織に関する第1データを得るステップと、転動部品の疲労部にX線を照射することで、転動部品に関するX線分析値の測定データである第2データを得るステップと、を含む。転動部品の疲労度推定方法は、さらに、取得するステップ(ステップ(S110))において得られたデータに基づき、転動部品の疲労部において、組織変化が起こっているか否かを判断するステップ(ステップ(S120))と、当該判断するステップ(ステップ(S120))での判断結果と上記取得するステップ(ステップ(S110))で得られたデータとに基づき、転動部品の内部起点型の損傷に関する第1疲労度を推定するステップ(ステップ(S131)~ステップ(S134)およびステップ(S141))と、を備える。第1疲労度を推定するステップでは、判断するステップ(ステップ(S120))において、組織変化が起こっていないと判断された場合に、第2データに基づき転動部品に作用していた荷重を推定するステップ(ステップ(S132))と、荷重と転動部品の使用条件とに基づき寿命を算出するステップ(ステップ(S133))と、転動部品の回転回数と上記寿命とから転動部品の第1疲労度を算出するステップ(ステップ(S134))と、が実施される。また、第1疲労度を推定するステップでは、判断するステップ(ステップ(S120))において、組織変化が起こっていると判断された場合に、予め決定された第2データと第1疲労度との関係に基づき、第2データから第1疲労度を推定するステップ(ステップ(S141))が実施される。
<疲労度推定システムの構成>
図5は、実施の形態2に係る疲労度推定システムの構成を表す模式図である。図5を参照して、疲労度推定システムは、基本的には図1に示した疲労度推定システムと同様の構成を備えるが、表面形状測定器13を備える点が図1に示した疲労度推定システムと異なっている。
図6は、図5に示した疲労度推定装置の機能構成を表す図である。図6に示す疲労度推定装置14は、基本的に図3に示した疲労度推定装置14と同様の機能構成を備えるが、図3に示した疲労度推定装置14の構成に加えて、接触応力推定部51、寿命推定部53、第2疲労度推定部54、疲労度決定部55を備える点が図3に示した疲労度推定装置14と異なっている。制御部60と、データ準備部21と、判断部31と、荷重推定部32と、寿命算出部33と、第1疲労度算出部34と、第1疲労度推定部41と、診断部70と、接触応力推定部51と、寿命推定部53と、第2疲労度推定部54と、疲労度決定部55とは、CPU15がメモリ16に記憶された疲労度推定プログラムを実行することによって実現される。
図7は、疲労度の推定処理の手順を表すフローチャートである。以下、図6および図7を参照しながら、図5に示した疲労度推定システムにおける疲労度の推定処理を説明する。図7に示した疲労度の推定処理は、基本的には図4に示した疲労度の推定処理と同様の構成を備えるが、データ取得ステップ(S110)において取得されるデータの種類が増えている点、および表面起点型の損傷についての第2疲労度を推定するためのステップ(S151)~ステップ(S154)を備える点、および第1疲労度および第2疲労度のうち大きい方を転動部品の疲労度として決定するステップ(S155)を備える点が図4に示した疲労度の推定処理と異なっている。以下、具体的に説明する。
上記転動部品の疲労度推定方法において、取得するステップ(ステップ(S110))は、転動部品90の疲労部を測定して表面形状に関する第3データを得るステップを含んでいてもよい。上記転動部品の疲労度推定方法は、取得するステップ(ステップ(S110))で得られたデータに基づき、転動部品90の表面起点型の損傷に関する第2疲労度を推定するステップ(ステップ(S151)~ステップ(S154)を備えていてもよい。第2疲労度を推定するステップは、第2データと第3データとに基づき、転動部品90の疲労部に繰り返し作用している接触応力を推定するステップ(ステップ(S152))と、予め決定された接触応力と寿命との関係(SN線図)に基づき、接触応力から、寿命を推定するステップ(ステップ(S153))と、転動部品90の回転回数と寿命とから転動部品90の第2疲労度を推定するステップ(ステップ(S154))とを含んでいてもよい。上記転動部品の疲労度推定方法は、第1疲労度と第2疲労度とのうち値の大きい方を転動部品90の疲労度として決定するステップ(ステップ(S155))を備えていてもよい。
<疲労度推定の手順>
図8は、疲労度の推定処理の手順を表すフローチャートである。なお、図8に示した疲労度の推定処理を実施する、実施の形態3に係る疲労度推定装置を含む疲労度推定システムは、基本的には実施の形態2に係る疲労度推定システムと同様の構成を備える。以下、図8を参照しながら、本実施の形態に係る疲労度推定システムにおける疲労度の推定処理を説明する。
本開示に従った転動部品の疲労度推定方法は、回転による繰り返し負荷が加えられる転動部品から転動部品の疲労度を推定するためのデータを取得するステップ(ステップ(S110))を備える。当該取得するステップ(ステップ(S110))は、転動部品のミクロ組織に関する第1データを得るステップと、転動部品の疲労部にX線を照射することで、転動部品に関するX線分析値の測定データである第2データを得るステップと、を含む。転動部品の疲労度推定方法は、さらに、取得するステップ(ステップ(S110))において得られたデータに基づき、転動部品の疲労部において、組織変化が起こっているか否かを判断するステップ(ステップ(S120))と、当該判断するステップ(ステップ(S120))での判断結果と取得するステップ(ステップ(S110))で得られたデータとに基づき、転動部品の内部起点型の損傷に関する第1疲労度を推定するステップ(ステップ(S131)~ステップ(S134)およびステップ(S171)~ステップ(S174))と、を備える。第2データは、転動部品に関するX線分析値の深さ方向での分布データを含む。第1疲労度を推定するステップでは、判断するステップ(ステップ(S120))において、組織変化が起こっていないと判断された場合に、第2データに基づき転動部品に作用していた荷重を推定するステップ(ステップ(S131、S132))と、荷重と転動部品の使用条件とに基づき寿命を算出するステップ(ステップ(S133))と、転動部品の回転回数と寿命とから転動部品の第1疲労度を算出するステップと、が実施される。判断するステップ(ステップ(S120))において、組織変化が起こっていると判断された場合に、深さ方向での分布データに基づき転動部品に作用していた荷重を推定するステップ(ステップ(S171、S172))と、荷重と転動部品の使用条件とに基づき寿命を算出するステップ(ステップ(S173))と、転動部品の回転回数と寿命とから転動部品の第1疲労度を算出するステップ(ステップ(S174))とが実施される。
線接触試験機による寿命試験後の試験片に対して、本開示に従った疲労度推定を行った。試験条件を表1に示す。
<疲労の進行が第3段階に至っていない場合の疲労度推定>
(1)残留応力のピーク位置の決定
疲労の進行が第3段階に至っていない場合、残留応力の深さ分布の測定結果から接触応力と荷重の推定を行う。以下の例では残留応力の相当応力を用いるが、周方向の残留応力および軸方向の残留応力を用いても荷重推定は可能である。
残留応力が最大を示す位置と転動体内部に生じる最大せん断応力τmaxの最大値が生じる位置Z45がほぼ一致する(Zσeq≒Z45)ことが知られている。また、線接触の場合、接触楕円の短軸半径bとZ45との間には下記の式(2)の関係がある。なお、ほとんどの軸受は接触楕円の長軸と短軸の比が10以上になるので、転動体の形状に関わらず式(2)を用いても問題ない。
ここで、接触応力と寿命とは下記の式(7)の関係を有するものとする。
あらかじめ実施しておいた転動疲労寿命試験で得られる疲労度とその疲労度まで転動させた試験片のX線応力測定結果のデータベースを用いて、X線応力測定結果から疲労度を推定する。ここでは、Pmax=4.2GPaの線接触試験で得られたデータを用いる。なお、当該試験における試験片の個数は22個である。
上述した実施の形態3に係る疲労度推定方法に関連して、以下のような実験を行った。
<試験片の準備>
線接触型疲労試験機または軸受寿命試験機で寿命試験を行った試験片に対して、X線分析を実施した。線接触型疲労試験機を用いた寿命試験の試験条件を表3に、軸受寿命試験機を用いた寿命試験の試験条件を表4にそれぞれ示す。以下では、前者の試験片を「第1試験片」、後者の試験片を「第2試験片」と呼称する。
第1試験片に関する測定結果を、図16および図17を参照しながら説明する。図16は、第1試験片のX線測定結果である周方向残留応力の深さ方向分布を示すグラフである。図17は、第1試験片のX線測定結果である回折強度のばらつきの深さ方向分布を示すグラフである。なお、図16および図17に示した測定結果を得た第1試験片については、線接触型疲労試験機を用いた寿命試験の試験時間が1700分であった。また、第1試験片についてX線測定後に組織観察を行った結果、第1試験片は第3段階の疲労に達していることを確認した。
第2試験片に関する測定結果を、図18および図19を参照しながら説明する。図18は、第2試験片のX線測定結果である周方向残留応力の深さ方向分布を示すグラフである。図19は、第2試験片のX線測定結果である回折強度のばらつきの深さ方向分布を示すグラフである。なお、図18および図19に示した測定結果を得た第2試験片については、軸受寿命試験機を用いた寿命試験の試験時間が1196.3時間であった。また、第2試験片についてX線測定後に組織観察を行った結果、第2試験片は第3段階の疲労に達していることを確認した。
以下に接触応力(Pmax)を求める計算式を示す。線接触の場合、接触楕円の短軸半径bとZ0との間には下記の式(9)に示す関係がある。なお、ほとんどの軸受は接触楕円の長軸と短軸との比が10以上になるので、転動体の形状に関わらず下記式(9)を用いることができる。
下記の表6に示した条件で試験後の第1試験片の測定結果から、式(13)を用いて接触応力Pmaxを推定した結果を図20に示す。
下記の表7に示した条件で試験後の第2試験片の測定結果から、式(13)を用いて接触応力Pmaxを推定した結果を図21に示す。
前節で推定した第1試験片および第2試験片に関する接触応力を基に疲労度を計算する。接触応力と寿命とは下記の式(17)の関係を有するものとする。
Claims (16)
- 回転による繰り返し負荷が加えられる転動部品から前記転動部品の疲労度を推定するためのデータを取得するステップを備え、
前記取得するステップは、
前記転動部品のミクロ組織に関する第1データを得るステップと、
前記転動部品の疲労部にX線を照射することで、前記転動部品に関するX線分析値の測定データである第2データを得るステップと、を含み、さらに、
前記取得するステップにおいて得られた前記データに基づき、前記転動部品の前記疲労部において、組織変化が起こっているか否かを判断するステップと、
前記判断するステップでの判断結果と前記取得するステップで得られた前記データとに基づき、前記転動部品の内部起点型の損傷に関する第1疲労度を推定するステップと、を備え、
前記第1疲労度を推定するステップでは、
前記判断するステップにおいて、前記組織変化が起こっていないと判断された場合に、前記第2データに基づき前記転動部品に作用していた荷重を推定するステップと、前記荷重と前記転動部品の使用条件とに基づき寿命を算出するステップと、前記転動部品の回転回数と前記寿命とから前記転動部品の前記第1疲労度を算出するステップと、が実施され、
前記判断するステップにおいて、前記組織変化が起こっていると判断された場合に、予め決定された前記第2データと前記第1疲労度との関係に基づき、前記第2データから前記第1疲労度を推定するステップが実施される、転動部品の疲労度推定方法。 - 前記第2データは、前記転動部品の前記疲労部における6成分の残留応力のデータ、前記転動部品の前記疲労部における残留オーステナイト量のデータ、前記転動部品の前記疲労部にて回折した環状の回折X線の中心角に対する回折強度のばらつきを示すデータ、前記回折強度のピークの半価幅のデータ、前記回折強度の平均値のデータ、および前記回折強度の最小値と最大値との差のデータからなる群から選択される少なくとも1つのデータを含む、請求項1に記載の転動部品の疲労度推定方法。
- 回転による繰り返し負荷が加えられる転動部品から前記転動部品の疲労度を推定するためのデータを取得するステップを備え、
前記取得するステップは、
前記転動部品のミクロ組織に関する第1データを得るステップと、
前記転動部品の疲労部にX線を照射することで、前記転動部品に関するX線分析値の測定データである第2データを得るステップと、を含み、さらに、
前記取得するステップにおいて得られた前記データに基づき、前記転動部品の前記疲労部において、組織変化が起こっているか否かを判断するステップと、
前記判断するステップでの判断結果と前記取得するステップで得られた前記データとに基づき、前記転動部品の内部起点型の損傷に関する第1疲労度を推定するステップと、を備え、
前記第2データは、前記転動部品に関する前記X線分析値の深さ方向での分布データを含み、
前記第1疲労度を推定するステップでは、
前記判断するステップにおいて、前記組織変化が起こっていないと判断された場合に、前記第2データに基づき前記転動部品に作用していた荷重を推定するステップと、前記荷重と前記転動部品の使用条件とに基づき寿命を算出するステップと、前記転動部品の回転回数と前記寿命とから前記転動部品の前記第1疲労度を算出するステップと、が実施され、
前記判断するステップにおいて、前記組織変化が起こっていると判断された場合に、前記深さ方向での分布データに基づき前記転動部品に作用していた荷重を推定するステップと、前記荷重と前記転動部品の使用条件とに基づき寿命を算出するステップと、前記転動部品の回転回数と前記寿命とから前記転動部品の前記第1疲労度を算出するステップとが実施される、転動部品の疲労度推定方法。 - 前記深さ方向での分布データは、前記転動部品の前記疲労部にて回折した環状の回折X線の中心角に対する回折強度のばらつきを示すデータの深さ方向での分布データである、請求項3に記載の転動部品の疲労度推定方法。
- 前記転動部品の前記使用条件は、前記転動部品の回転速度、前記転動部品の使用時の温度、前記転動部品の使用時に供給される潤滑油の油種情報、および前記転動部品の使用時に供給される前記潤滑油の汚染度の情報を含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の転動部品の疲労度推定方法。
- 前記第1疲労度に基づき、前記転動部品が交換を要するか否か、または交換時期を通知するステップをさらに備える、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の転動部品の疲労度推定方法。
- 前記取得するステップは、前記転動部品の前記疲労部を測定して表面形状に関する第3データを得るステップを含み、
前記取得するステップで得られた前記データに基づき、前記転動部品の表面起点型の損傷に関する第2疲労度を推定するステップを備え、
前記第2疲労度を推定するステップは、
前記第2データと前記第3データとに基づき、前記転動部品の前記疲労部に繰り返し作用している接触応力を推定するステップと、
予め決定された前記接触応力と寿命との関係に基づき、前記接触応力から、前記寿命を推定するステップと、
前記転動部品の前記回転回数と前記寿命とから前記転動部品の前記第2疲労度を推定するステップとを含み、さらに、
前記第1疲労度と前記第2疲労度とのうち値の大きい方を前記転動部品の疲労度として決定するステップを備える、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の転動部品の疲労度推定方法。 - 前記疲労度に基づき、前記転動部品が交換を要するか否か、または前記転動部品の交換時期を通知するステップをさらに備える、請求項7に記載の転動部品の疲労度推定方法。
- 転動部品の疲労度推定プログラムであって、
コンピュータに、
回転による繰り返し負荷が加えられる転動部品から疲労度を推定するためのデータを取得するステップを実行させ、
前記取得するステップは、
前記転動部品のミクロ組織に関する第1データを得るステップと、
前記転動部品の疲労部にX線を照射することで、前記転動部品に関するX線分析値の測定データである第2データを得るステップと、を含み、さらに、
前記コンピュータに、
前記取得するステップにおいて得られた前記データに基づき、前記転動部品の前記疲労部において、組織変化が起こっているか否かを判断するステップと、
前記判断するステップでの判断結果と前記取得するステップで得られた前記データとに基づき、前記転動部品の内部起点型の損傷に関する第1疲労度を推定するステップと、を実行させ、
前記第1疲労度を推定するステップでは、
前記判断するステップにおいて、前記組織変化が起こっていないと判断された場合に、前記第2データに基づき前記転動部品に作用していた荷重を推定するステップと、前記荷重と前記転動部品の使用条件とに基づき寿命を算出するステップと、前記転動部品の回転回数と前記寿命とから前記転動部品の前記第1疲労度を算出するステップと、が実施され、
前記判断するステップにおいて、前記組織変化が起こっていると判断された場合に、予め決定された前記第2データと前記第1疲労度との関係に基づき、前記第2データから前記第1疲労度を推定するステップが実施される、転動部品の疲労度推定プログラム。 - 転動部品の疲労度推定プログラムであって、
コンピュータに、
回転による繰り返し負荷が加えられる転動部品から疲労度を推定するためのデータを取得するステップを実行させ、
前記取得するステップは、
前記転動部品のミクロ組織に関する第1データを得るステップと、
前記転動部品の疲労部にX線を照射することで、前記転動部品に関するX線分析値の測定データである第2データを得るステップと、を含み、さらに、
前記コンピュータに、
前記取得するステップにおいて得られた前記データに基づき、前記転動部品の前記疲労部において、組織変化が起こっているか否かを判断するステップと、
前記判断するステップでの判断結果と前記取得するステップで得られた前記データとに基づき、前記転動部品の内部起点型の損傷に関する第1疲労度を推定するステップと、を実行させ、
前記第2データは、前記転動部品に関する前記X線分析値の深さ方向での分布データを含み、
前記第1疲労度を推定するステップでは、
前記判断するステップにおいて、前記組織変化が起こっていないと判断された場合に、前記第2データに基づき前記転動部品に作用していた荷重を推定するステップと、前記荷重と前記転動部品の使用条件とに基づき寿命を算出するステップと、前記転動部品の回転回数と前記寿命とから前記転動部品の前記第1疲労度を算出するステップと、が実施され、
前記判断するステップにおいて、前記組織変化が起こっていると判断された場合に、前記深さ方向での分布データに基づき前記転動部品に作用していた荷重を推定するステップと、前記荷重と前記転動部品の使用条件とに基づき寿命を算出するステップと、前記転動部品の回転回数と前記寿命とから前記転動部品の前記第1疲労度を算出するステップとが実施される、転動部品の疲労度推定プログラム。 - 前記コンピュータに、
前記第1疲労度に基づき、前記転動部品が交換を要するか否か、または前記転動部品の交換時期を通知するステップをさらに実行させる、請求項9または請求項10に記載の転動部品の疲労度推定プログラム。 - 前記取得するステップは、前記転動部品の前記疲労部を測定して表面形状に関する第3データを得るステップを含み、
前記コンピュータに、
前記取得するステップで得られた前記データに基づき、前記転動部品の表面起点型の損傷に関する第2疲労度を推定するステップを実行させ、
前記第2疲労度を推定するステップは、
前記第2データと前記第3データとに基づき、前記転動部品の前記疲労部に繰り返し作用している接触応力を推定するステップと、
予め決定された前記接触応力と寿命との関係に基づき、前記接触応力から、前記寿命を推定するステップと、
前記転動部品の回転回数と前記寿命とから前記転動部品の前記第2疲労度を推定するステップとを含み、さらに、
前記コンピュータに、
前記第1疲労度と前記第2疲労度とのうち値の大きい方を前記転動部品の疲労度として決定するステップを実行させる、請求項9または請求項10に記載の転動部品の疲労度推定プログラム。 - 前記コンピュータに、
前記疲労度に基づき、前記転動部品が交換を要するか否か、または前記転動部品の交換時期を通知するステップをさらに実行させる、請求項12に記載の転動部品の疲労度推定プログラム。 - 転動部品のミクロ組織に関する第1データと、前記転動部品の疲労部にX線を照射することで得られる、前記転動部品に関するX線分析値の測定データである第2データとの少なくともいずれか一方に基づき、前記転動部品の疲労部において、組織変化が起こっているか否かを判断する判断部と、
前記判断部において、前記組織変化が起こっていないと判断された場合に、前記第2データに基づき前記転動部品に作用していた荷重を推定する荷重推定部と、
前記荷重と前記転動部品の使用条件とに基づき寿命を算出する寿命算出部と、
前記転動部品の回転回数と前記寿命とから前記転動部品の第1疲労度を算出する第1疲労度算出部と、
前記判断部において、前記組織変化が起こっていると判断された場合に、予め決定された前記X線分析値と前記第1疲労度との関係に基づき、前記第2データから前記第1疲労度を推定する第1疲労度推定部とを備える、転動部品の疲労度推定装置。 - 転動部品のミクロ組織に関する第1データと、前記転動部品の疲労部にX線を照射することで得られる、前記転動部品に関するX線分析値の測定データである第2データとの少なくともいずれか一方に基づき、前記転動部品の疲労部において、組織変化が起こっているか否かを判断する判断部と、
前記第2データに基づき前記転動部品に作用していた荷重を推定する荷重推定部と、
前記荷重と前記転動部品の使用条件とに基づき寿命を算出する寿命算出部と、
前記転動部品の回転回数と前記寿命とから前記転動部品の第1疲労度を算出する第1疲労度算出部と、を備え、
前記第2データは、前記転動部品に関する前記X線分析値の深さ方向での分布データを含み、
前記荷重推定部は、
前記判断部において、前記組織変化が起こっていないと判断された場合に、前記第2データに基づき前記転動部品に作用していた荷重を推定し、
前記判断部において、前記組織変化が起こっていると判断された場合に、前記深さ方向での分布データに基づき前記転動部品に作用していた荷重を推定する、転動部品の疲労度推定装置。 - 前記第2データと、前記転動部品の前記疲労部を測定して得られる表面形状に関する第3データとに基づき、前記転動部品の前記疲労部に繰り返し作用している接触応力を推定する接触応力推定部と、
予め決定された前記接触応力と寿命との関係に基づき、前記接触応力から、前記寿命を推定する寿命推定部と、
前記転動部品の前記回転回数と前記寿命とから前記転動部品の第2疲労度を推定する第2疲労度推定部と、
前記第1疲労度と前記第2疲労度とのうち値の大きい方を前記転動部品の疲労度として決定する疲労度決定部とを備える、請求項14または請求項15に記載の転動部品の疲労度推定装置。
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