JP7370472B2 - 昇圧回路および電圧発生装置 - Google Patents

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Description

本開示は、電圧を昇圧する昇圧回路および電圧発生装置に関する。
電子銃、イオンビーム発生装置、電子顕微鏡などで電子ビームを加速する際に用いられる電圧発生装置は、交流電圧を直流電圧に変換する回路としてコッククロフトウォルトン(CW:Cockcroft-Walton)回路を備えている。この電圧発生装置では、昇圧回路を備えた複数の絶縁基板が積み重ねられており、各昇圧回路で段階的に電圧が昇圧されて、高電圧を生成している。
電圧発生装置の昇圧回路は、低い耐圧の部品で構成されるが、電圧の出力部に近づくにつれて高電圧となる。このため、低電圧部と高電圧部との間に大きな電位差が生じ、各端子間あるいは高電圧部と外周容器との間で放電が発生しやすくなる。このような放電の発生を防ぐためには、絶縁耐量を十分に確保する必要があるが、絶縁耐量を大きくするためには、電圧発生装置が大型化する。
特許文献1に記載の電圧発生装置が備えるCW回路では、基板上において、両端に端部電極を有したコンデンサが直列に接続されるとともに、コンデンサとコンデンサとの接続箇所にダイオードが接続されている。また、基板の端部では、コンデンサとダイオードとの接続部である部品接続部に、高圧出力ケーブルが接続されており、部品接続部が、コンデンサの端部電極と高圧出力ケーブルの先端部との間の空間からはみ出さないように配置されている。これにより、特許文献1に記載の電圧発生装置は、部品接続部の電界を緩和することで放電の発生を防ぎつつ、小型化を実現している。
国際公開第2015/005380号
しかしながら、上記特許文献1の技術では、高圧出力ケーブルの引き回しによっては、コンデンサの端部電極と高圧出力ケーブルの先端部との間の空間に、放電の起点となりやすい部品接続部およびCW回路構成部品のリードフォーミング部を収めることが難しく、CW回路の作製が困難である。また、高圧出力ケーブルの直径として、コンデンサ端部電極に相当する大きさが必要となり、CW回路の作製が困難である。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、容易に作製可能で放電の発生を防ぐことができる昇圧回路を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示は、複数の絶縁基板の各々に配置された複数のコンデンサおよび複数のダイオードで電圧を昇圧する昇圧回路であって、絶縁基板に配置されて電圧を受け付ける入力部と、絶縁基板に配置されて昇圧された電圧を出力する出力部と、絶縁基板に配置された導電性のL型形状の接合金具であるL型形状接合金具と、を備えている。L型形状接合金具は、絶縁基板に取り付けられる板状の第1の底面部と、第1の底面部から特定方向に延びる板状の第1の背面部と、を有している。入力部および出力部では、複数のコンデンサのうち第1のコンデンサと、複数のダイオードのうち第1のダイオードと、複数の絶縁基板間を接続する接続線とが、L型形状接合金具第1の部品接続部で電気的に接続されている。第1のコンデンサに接続された第1のリードの折り曲げられた部分である第1のリードフォーミング部と、第1のダイオードに接続された第2のリードの折り曲げられた部分である第2のリードフォーミング部と、第1の部品接続部とが、第1の背面部の主面に垂直な方向から第1の背面部の主面を見た場合に、第1の背面部の主面の範囲内に収まるとともに、第1の底面部の主面に垂直な方向から第1の底面部の主面を見た場合に、第1の底面部の主面の範囲内に収まるようにL型形状接合金具が配置されている。
本開示にかかる昇圧回路は、容易に作製可能で放電の発生を防ぐことができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるCW回路の構成を示す図 実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるCW回路の動作原理を説明するための図 実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるCW回路の実装構造を示す図 実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるCW回路のステージ間の電位差を説明するための図 実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す斜視図 実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す側面図 実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるL型形状接合金具の構造を示す斜視図 実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージに取り付けられたL型形状接合金具の構成を説明するための図 図8に示した底面部とダイオードとの接続方法を説明するための図 図8に示した背面部とコンデンサとの接続方法を説明するための図 比較例の電圧発生装置が備えるステージの構成部品の実装構造を説明するための図 L型形状接合金具を備える電圧発生装置に対する電界シミュレーションモデルを説明するための図 L型形状接合金具を備えない電圧発生装置に対する電界シミュレーションモデルを説明するための図 図12および図13で説明した電界シミュレーションモデルのシミュレーション結果を説明するための図 実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージに取り付けられたL型形状接合金具の別構成を説明するための図 図15に示した背面部とコンデンサとの接続方法を説明するための図 実施の形態2にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す斜視図 実施の形態2にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す側面図 実施の形態2にかかる電圧発生装置が備えるU型形状接合金具の構造を示す斜視図 実施の形態2にかかる電圧発生装置が備えるステージに取り付けられたU型形状接合金具の構成を説明するための図 図20に示した底面部とダイオードとの接続方法を説明するための図 図20に示した背面部とコンデンサとの接続方法を説明するための図 U型形状接合金具を備える電圧発生装置に対する電界シミュレーションモデルを説明するための図 図23で説明した電界シミュレーションモデルのシミュレーション結果を説明するための図 実施の形態1,2にかかるL型形状接合金具の電気的三重点を説明するための図 実施の形態3にかかる電圧発生装置が備えるステージ上のL型形状接合金具の構成を説明するための図 実施の形態3にかかるL型形状接合金具の電気的三重点を説明するための図 実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージに取り付けられたT型形状接合金具の構成を説明するための図 図28に示した背面部とコンデンサとの接続方法を説明するための図 実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージに取り付けられたU型形状接合金具を説明するための図 図30に示した背面部とコンデンサとの接続方法を説明するための図 実施の形態4にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す斜視図 実施の形態4にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す正面図 実施の形態5にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す斜視図 実施の形態5にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す正面図
以下に、本開示にかかる昇圧回路および電圧発生装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明では、電圧発生装置が備える昇圧回路の一例であるコッククロフトウォルトン回路を、CW回路という。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるCW回路の構成を示す図である。直流高電圧発生装置である電圧発生装置100は、昇圧回路であるCW回路1と、昇圧トランス3A,3Bと、交流電圧を発生させるインバータ回路2とを備えている。ここでは、CW回路1が、対称インバース形のCW回路である場合について説明する。
電圧発生装置100は、例えば、CW回路1を用いて、数十kVから数百kVの電圧を発生させる。電圧発生装置100が発生させた直流高電圧は、例えば、電子ビームを対象物に照射することで加工を行う電子ビーム加工機が、電子ビームを加速させる際に用いられる。電圧発生装置100が発生させた直流高電圧は、電子銃、イオンビーム発生装置、電子顕微鏡などに適用されてもよい。
CW回路1は、多段倍電圧整流回路である。CW回路1の各構成部品は、低い耐圧の部品であるが、CW回路1で電圧が昇圧されていき、最終出力部13からは高電圧が出力されるので、CW回路1にかかる電圧は最終出力部13に近づくにつれて高くなる。なお、ここで説明するCW回路1の昇圧方式、昇圧比、電圧値などは一例である。CW回路1は、何れの昇圧方式のCW回路であってもよい。
対称インバース形のCW回路1は、インバータ回路2に接続された2個の昇圧トランス3A,3Bに接続されている。インバータ回路2は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ:Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ:Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)などのスイッチング素子で構成されたフルブリッジインバータである。インバータ回路2は、kHzオーダーの周波数で駆動される。
昇圧トランス3A,3Bは、インバータ回路2の出力を-数kVから-数十kV(例えば、-10kV)に昇圧する。昇圧トランス3A,3Bは、それぞれ1次巻線と2次巻線とを有しており、昇圧トランス3A,3Bの各2次巻線は互いに直列になるように接続されている。昇圧トランス3A,3Bにおける各巻線の極性は黒点で示している。昇圧トランス3A,3Bの2次巻線は、黒点側同士が接続される。
昇圧トランス3Aが有する2次巻線の双方の端子が、CW回路1の入力端子T1,T2となる。昇圧トランス3Bが有する2次巻線の双方の端子が、CW回路1の入力端子T2,T3となる。入力端子T2は、固定電位に接続されている。
CW回路1は、複数のダイオードと、複数のコンデンサとを用いて構成されている。具体的には、CW回路1は、整流回路部50と、倍電圧昇圧回路部60とを備えている。整流回路部50は、直流コンデンサCaおよびダイオードDa1,Da2を有しており、倍電圧昇圧回路部60は、直流コンデンサCb1、交流コンデンサCb2,Cb3、およびダイオードDb1~Db4を有している。
インバース形のCW回路1は、入力側から見て最初のコンデンサと最初のダイオードとが省略されるので、初段の回路は単純に整流回路部50を構成している。整流回路部50は、入力端子T1~T3に接続され、倍電圧昇圧回路部60は、整流回路部50および最終出力部13に接続されている。整流回路部50では、直流コンデンサCaが入力端子T2に接続され、ダイオードDa1のカソードが入力端子T1に接続され、ダイオードDa2のカソードが入力端子T3に接続されている。
CW回路1では、整流回路部50に、倍電圧昇圧回路部60が段階的に複数接続されている。すなわち、CW回路1では、整流回路部50を構成する直流コンデンサCaおよびダイオードDa1,Da2に、直流コンデンサCb1と、交流コンデンサCb2,Cb3と、ダイオードDb1~Db4とからなる倍電圧昇圧回路部60が、段階的に複数接続されている。この構成により、CW回路1は、多段倍電圧整流回路となっている。整流回路部50の直流コンデンサCaの容量は、倍電圧昇圧回路部60に含まれる直流コンデンサCb1の容量の2倍に設定されている。
倍電圧昇圧回路部60のうち第N段目(Nは自然数)の倍電圧昇圧回路部60を倍電圧昇圧回路部60-Nとすると、倍電圧昇圧回路部60-Nと、倍電圧昇圧回路部60-(N-1)とが接続される。ここで、倍電圧昇圧回路部60-Nが最終出力部13側である場合の、倍電圧昇圧回路部60-Nの構成について説明する。
単位回路である倍電圧昇圧回路部60-Nでは、ダイオードDb1のカソードと、ダイオードDb2のカソードとが接続点61で接続されている。また、ダイオードDb3のアノードと、ダイオードDb4のアノードとが接続点62で接続されている。また、ダイオードDb1のアノードと、ダイオードDb3のカソードとが接続点63で接続され、ダイオードDb2のアノードと、ダイオードDb4のカソードとが接続点64で接続されている。直流コンデンサCb1は、接続点61および接続点62に接続されている。
倍電圧昇圧回路部60-Nの交流コンデンサCb2は、倍電圧昇圧回路部60-Nの接続点63と、倍電圧昇圧回路部60-(N-1)の接続点63とに接続されている。倍電圧昇圧回路部60-Nの交流コンデンサCb3は、倍電圧昇圧回路部60-Nの接続点64と、倍電圧昇圧回路部60-(N-1)の接続点64とに接続されている。倍電圧昇圧回路部60-Nの接続点61は、倍電圧昇圧回路部60-(N-1)の接続点62である。
1段目の倍電圧昇圧回路部60は、2段目の倍電圧昇圧回路部60および整流回路部50に接続されている。1段目の倍電圧昇圧回路部60では、交流コンデンサCb2が、入力端子T1およびダイオードDa1のカソードに接続され、交流コンデンサCb3が、入力端子T3およびダイオードDa2のカソードに接続されている。また、1段目の倍電圧昇圧回路部60では、接続点61が直流コンデンサCaに接続されている。
CW回路1が最終出力部13から出力する電圧は、例えば、電子ビーム発生用の高電圧として利用される。この時、最終出力部13が出力する電圧Vは、昇圧トランス3A,3Bの出力電圧波高値をeとすると、V=(2n-1)eと表される。ただし、nは倍電圧昇圧回路部60の直列数を示す。図1では、倍電圧昇圧回路部60の総直列数が6.5であり、CW回路1が12倍昇圧回路である場合を示している。
次に、CW回路1の動作原理について説明する。図2は、実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるCW回路の動作原理を説明するための図である。図2では、CW回路1内のダイオードDb1,Db3を、電圧の入力側から順番にダイオードD102,D103,・・・,D113で示し、CW回路1内のダイオードDb2,Db4を、電圧の入力側から順番にダイオードD202,D203,・・・,D213で示している。また、CW回路1内の直流コンデンサCb1を、電圧の入力側から順番に直流コンデンサC02,C03,・・・,C07で示している。また、CW回路1内の交流コンデンサCb2を、電圧の入力側から順番に交流コンデンサC11,C12,・・・,C16で示し、CW回路1内の交流コンデンサCb3を、電圧の入力側から順番に交流コンデンサC21,C22,・・・,C26で示している。
また、整流回路部50のダイオードDa1,Da2を、ダイオードD101,D201で示し、直流コンデンサCaを直流コンデンサC01で示している。なお、図2において、CW回路1の接続点の横に記載している電圧値は、接続点の電圧値である。
交流電源E1,E2は、それぞれ波高値(=e)が等しく、それぞれ位相が180度異なる正弦波電圧E(=esinωt)と-E(=-esinωt)とを発生させる。波高値のeは、負の値である。
交流電源E1が、最高の電圧eを発生する時刻において、直流コンデンサC01はダイオードD101を介して電圧eまで充電される。この時、交流電源E2は、-0.92eとなっているので、交流コンデンサC21は、ダイオードD101,D202を介して1.92eまで充電される。
次に交流電源E2が電圧eとなった時、交流コンデンサC21の高電圧端子の電位は2.92eとなる。この電位によって、直列接続された直流コンデンサC01,C02は、ダイオードD203を介して電圧2.92eまで充電される。これと同時に、直列接続された交流コンデンサC11,C12は、ダイオードD203,D104を介して電圧2.83eまで充電される。再度、交流電源E1が電圧eとなった時、次段の直列接続された直流コンデンサC01,C02,C03は、ダイオードD105を介して4.67eまで充電される。CW回路1内では、このようなコンデンサ充電が繰り返され、最終出力部13からの最終段出力が電圧12eとなる。
直流コンデンサC01の容量のみ、他の直流コンデンサの容量の2倍(2C)とする理由は、サージの発生防止のためである。例えば、負荷が絶縁破壊を起こすことによって、直流コンデンサC01~C07に急激な放電が生じる場合、直列接続された各直流コンデンサC01~C07の放電電荷量はすべて等しいので、すべての直流コンデンサC01~C07の両端電圧はeとなり、その他では電圧は2eとなる。このため、1段目の直流コンデンサC01のみ、容量を2Cとすることで、正常時の充電電荷量はすべて2eCとなる。この結果、急激な放電が生じてもすべての直流コンデンサC01~C07の端子電圧は等しく零となり、異常となるものは無く、サージ電圧の発生は防止される。
次に、CW回路1の実装構造について説明する。図3は、実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるCW回路の実装構造を示す図である。図3では、CW回路1が配置された円筒形の外周容器30を、筒軸を含んだ平面で切断した場合の断面図を示している。板状のステージ31A~31Cの上面と平行な面内の2つの軸であって互いに直交する2つの軸をX軸およびY軸とする。また、X軸およびY軸に直交する軸をZ軸とする。なお、以下の説明では、外周容器30の底面側を下側といい、ステージ31Aの配置されている側を上側という場合がある。
電圧発生装置100のCW回路1は、設置された円筒形の外周容器30内に配置される。外周容器30の底部には、底板7が設けられており、底板7の上面には、2つの昇圧トランス3A,3Bが配置されている。なお、外周容器30内は空気で満たされるが、絶縁耐量を向上するために、外周容器30を密閉ケースとし、外周容器30内にドライエアー、窒素、水素、または六フッ化硫黄が充填されていてもよい。すなわち、CW回路1が形成される絶縁基板10が配置される雰囲気環境は、ドライエアー、窒素、水素、または六フッ化硫黄で満たされていてもよい。
外周容器30内では、昇圧トランス3A,3Bよりも上部側に、複数のステージが配置されている。図3では、3つのステージ31A,31B,31Cが、外周容器30内で、等間隔に段積みされている場合を示している。ステージ31Cが下から1段目のステージであり、ステージ31Bが下から2段目のステージであり、ステージ31Aが下から3段目のステージである。
ステージ31A~31Cおよび底板7は、それぞれの上面および下面が平行となるように配置されている。図3では、底板7の上側にステージ31Cが配置され、ステージ31Cの上側にステージ31Bが配置され、ステージ31Bの上側にステージ31Aが配置されている場合を示している。
接続線51X,51Yは、絶縁基板10間を接続する配線である。昇圧トランス3A,3Bはステージ31Cに電気的に接続されている。ステージ31Cは、接続線51Xを介して、ステージ31Bに電気的に接続され、ステージ31Bは、接続線51Yを介して、ステージ31Aに電気的に接続されている。なお、図3では、昇圧トランス3A,3B間の接続線、昇圧トランス3A,3Bとステージ31Cとの接続線は図示を省略している。
ステージ31A,31B,31Cは、板状の絶縁基板10を用いて構成されている。ステージ31Aの絶縁基板10の下面はステージ31Bの絶縁基板10の上面に対向し、ステージ31Bの絶縁基板10の下面はステージ31Cの絶縁基板10の上面に対向している。
外周容器30内では、昇圧トランス3A,3Bからの出力電圧がステージ31C、ステージ31B、ステージ31Aの順番で段階的に昇圧され、最終出力部13から出力される。
CW回路1を構成するステージ31A~31Cには、ステージ間を接続する入力部11および出力部12が設けられている。入力部11および出力部12は、絶縁基板10の基板端に配置されている。入力部11は、下側の絶縁基板10から電圧を受け付け、出力部12は、CW回路1で昇圧された電圧を上側の絶縁基板10に出力する。
ステージ31Cの出力部12およびステージ31Bの入力部11は、接続線51Xとの接続部分に設けられている。ステージ31Bの出力部12およびステージ31Aの入力部11は、接続線51Yとの接続部分に設けられている。
CW回路1では、ステージ31Cの出力部12とステージ31Bの入力部11とが電気的に接続され、ステージ31Bの出力部12とステージ31Aの入力部11とが電気的に接続されている。
このように、電気的に接続されたステージ31A~31Cが等間隔に段積みされることで、最上段のステージ31Aの最終出力部13から、昇圧された直流高電圧が出力される。ステージ31A~31Cは、樹脂スペーサを介して段積みされてもよいし、ステージ間に支柱6を介してボルト等で固定することで段積みされてもよい。支柱6は、図3に示すように外周容器30の一部であってもよいし、外周容器30とは別構成であってもよい。
実施の形態1では、放電の起点となりやすい各ステージ31A~31Cの入力部11と出力部12において、薄板部材をL字形状に折り曲げて形成された金具(以下、L型形状接合金具71という)が配置されることで放電の発生が防止されている。L型形状接合金具71は、絶縁基板10に固定される導電性のL型形状の接合金具である。
各ステージ間の電位差について説明する。図4は、実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるCW回路のステージ間の電位差を説明するための図である。ここでは、CW回路1への入力電圧を±10kV、すなわち昇圧トランス3A,3Bでフルブリッジインバータの出力を±10kVに昇圧する場合のステージ間の電位差について説明する。
CW回路1への入力電圧が±10kVである場合、1ステージあたり約-40kV昇圧されることで、3ステージ目の出力電圧は-120kVになる。図4に示すとおり、各ステージ間には最大-80kVの電位差のある箇所が存在する。例えば、2段目のステージであるステージ31Bの入力部11における-40kVと、3段目のステージであるステージ31Aの出力部12における-120kVとの電位差は-80kVである。よって、各ステージ31A~31Cは、等間隔に段積みされているので、一方のステージの入力部11と他方のステージの出力部12との間が最大の電位差となる。つまり、一方のステージの入力部11と他方のステージの出力部12との間が最も放電が起こりやすい箇所であるといえる。
ここで、放電について説明する。放電の起こりやすさは電界の大きさで決まり、空気中で放電する電界の大きさは約3kV/mmとされる。電界の大きさは、放電が発生する可能性がある箇所(以下、放電候補という)となる2点間の電位差、2点間の距離、および2点の外形で決まる。ところが、放電候補となる2点が、何れも無限平行平板であれば、電位差と距離のみで電界が決まる。この空間の状態は、平等電界と呼ばれる。
これに対して、放電候補となる2点が、無限平行平板でなく突起物(例えば針)の場合、電界の大きさは、放電候補となる2点間の電位差、2点間の距離、および外形で決まる。電位差および距離が一定である場合、放電候補となる2点の外形が鋭角であるほど電界は大きくなり、球体に近づくほど電界は小さくなる。この空間の状態は、不平等電界と呼ばれる。
電位差が一定の場合、放電の発生を防ぐには放電候補となる2点の距離を離すか、2点の外形を工夫しなければならないが、距離を離すだけでは電圧発生装置が大型化してしまう。そこで、実施の形態1では、放電候補となる2点のうちの少なくとも1点の外形を工夫することで、2点間の距離を近づける。すなわち、CW回路1において、ステージ間の距離を近づける。
ステージ31A~31Cの入力部11および出力部12は、絶縁基板10の端部である基板端に配置されている。実施の形態1にかかる電圧発生装置100では、入力部11および出力部12に対してL型形状接合金具71が配置されることで、入力部11および出力部12における放電の発生が防止される。
図5は、実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す斜視図である。図6は、実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す側面図である。図5および図6は、1ステージ分の構造を示している。なお、ステージ31A~31Cは同様の構造を有しているので、ここではステージ31Aの構造について説明する。図6では、図5のAX1方向からステージ31Aを見た場合のステージ31Aの構造を示している。
ステージ31Aは、絶縁基板10と、コンデンサ4と、ダイオード5と、L型形状接合金具71とを備えている。なお、絶縁基板10の例はプリント基板である。図5の例では、絶縁基板10に複数のコンデンサ4と、複数のダイオード5と、複数のL型形状接合金具71とが配置されている場合を示している。
電圧発生装置100では、コンデンサ4、ダイオード5、L型形状接合金具71といった部品が実装された絶縁基板10が支柱6に固定されることで、昇圧回路としてのCW回路1が構成されている。なお、図5では、コンデンサ4、ダイオード5、およびL型形状接合金具71の配置位置も示しているが、コンデンサ4、ダイオード5、およびL型形状接合金具71は図5に示す配置位置に限らない。
コンデンサ4のリード9Aおよびダイオード5のリード9Bとの部品接続部である導電性パターン部70には、絶縁基板10の上面側から下面側にスルーホールが形成されている。
コンデンサ4のリード9Aおよびダイオード5のリード9Bは、絶縁基板10へ向かって折り曲げられ(リードフォーミングされ)、絶縁基板10の上面側からスルーホールに通されて、絶縁基板10の下面側に引き出される。絶縁基板10の下面にはスルーホールの周囲に、導電性パターンが配置されており、コンデンサ4のリード9Aと、ダイオード5のリード9Bと、絶縁基板10の導電性パターンとが、はんだにより電気的に接続されている。
一方で、ステージ31Aの入力部11および出力部12の部品接続部には、L型形状接合金具71が配置される。入力部11および出力部12の部品接続部では、コンデンサ4のリード9Aと、ダイオード5のリード9Bと、接続線51Yと、絶縁基板10の導電性パターンとが、L型形状接合金具71によって電気的に接続されている。したがって、入力部11および出力部12の部品接続部は、L型形状接合金具71上の位置である。入力部11および出力部12の部品接続部が、第1の部品接続部である。
リード9Aのうち第1の部品接続部に接続されるリード9Aが第1のリードであり、リード9Bのうち第1の部品接続部に接続されるリード9Bが第2のリードである。
コンデンサ4のうち、基板端に配置されて入力部11または出力部12と部品接続部で接続されるコンデンサ4が第1のコンデンサである。ダイオード5のうち、基板端に配置されて入力部11または出力部12と部品接続部で接続されるダイオード5が第1のダイオードである。
ここで、L型形状接合金具71について説明する。図7は、実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるL型形状接合金具の構造を示す斜視図である。L型形状接合金具71は、導電性の薄板部材(例えばアルミ、銅など)の片端が上方向に折り曲げられて形成された、断面がL字型形状の金具である。L型形状接合金具71は、第1の底面部である板状の底面部91Aと、上方向に折り曲げられた第1の背面部である板状の背面部92Aとを有している。
L型形状接合金具71は、底面部91Aが絶縁基板10に取り付けられる。背面部92Aは、底面部91Aから垂直な方向に延びるとともに一方の主面が絶縁基板10の外側を向いている。
また、L型形状接合金具71は、底面部91Aにはボルトを通すことができるボルト通し穴99Pを有し、背面部92Aにはリード9Aを通すことができるリード通し穴98を有している。
なお、L型形状接合金具71は、薄板部材を必ずしも直角に折り曲げられていなくてもよい。また、L型形状接合金具71は、一枚の薄板部材で構成されてもよいし、複数枚の薄板部材が組み合わされて構成されてもよい。
また、底面部91Aのボルト通し穴99Pのボルト穴径および位置は、何れの寸法および位置であってもよい。また、背面部92Aのリード通し穴98のリード穴径および位置は、何れの寸法および位置であってもよい。
L型形状接合金具71は、L型形状接合金具71の外周部において突起があると放電しやすくなるので、外周部の電界を緩和するために、底面部91Aおよび背面部92Aにおけるエッジ97には、丸みを帯びるようにエッジ加工が施されている。
また、L型形状接合金具71は、L型形状接合金具71の外周部の縁に対して面取り加工が施されている。なお、面取り加工は、突起をできる限り小さくするために、R(radius,アール)面取り加工が好ましい。
L型形状接合金具71は、薄板部材の折り曲げ、穴あけ、エッジ加工、および面取り加工のみで作製することができ、特殊な加工は不要なので、L型形状接合金具71を配置することによって電圧発生装置100の作製コストが大きく増加することはない。
図8は、実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージに取り付けられたL型形状接合金具の構成を説明するための図である。なお、図8は、図5に示したL型形状接合金具71の拡大部Bである。また、図9は、図8に示した底面部とダイオードとの接続方法を説明するための図である。さらに、図10は、図8に示した背面部とコンデンサとの接続方法を説明するための図である。
図8では、ステージ31Aに取り付けられたL型形状接合金具71の斜視図を示している。図9では、図8のCX1方向からL型形状接合金具71を見た場合のL型形状接合金具71の構造を示している。すなわち、図9では、L型形状接合金具71を正面から見た図を示している。図10では、図8のDX1方向からL型形状接合金具71を見た場合のL型形状接合金具71の構造を示している。すなわち、図10では、L型形状接合金具71を側面から見た図を示している。
底面部91Aに形成されたボルト通し穴99Pおよび絶縁基板10に形成されたボルト通し穴99Qにボルトが通され、ボルトにナットが螺合されることで、L型形状接合金具71が絶縁基板10に固定される。なお、ボルトおよびナットは導電性の材料とする。図8の例では、底面部91Aに形成されたボルト通し穴99Pおよび絶縁基板10に形成されたボルト通し穴99Qに、ボルト80A,80B,80Cが通されている。ボルト80Aは固定用ナット81Aで固定され、ボルト80Bは固定用ナット81Bで固定され、ボルト80Cは固定用ナット81Cで固定される。
図9では、L型形状接合金具71の底面部91A、ダイオード5および接続線51Yを絶縁基板10に接続する方法を説明する。絶縁基板10では、ボルト通し穴99P,99Qにボルト80A,80Cが通され、ボルト80A,80Cがそれぞれ固定用ナット81A,81Cで固定されている。ボルト80A,80Cのねじ部の先端部には、それぞれ被せ用ナット82A,82Cが更に設けられている。
ダイオード5のリード9Bは、底面部91Aの方向へリードフォーミングされ、リード9Bの先端部が固定用ナット81Aと被せ用ナット82Aとの間に挟み込まれ、固定用ナット81Aと被せ用ナット82Aとが締結される。これにより、ダイオード5はL型形状接合金具71と電気的に接続される。
また、接続線51Yの先端部は、固定用ナット81Cと被せ用ナット82Cとの間に挟み込まれ、固定用ナット81Cと被せ用ナット82Cとが締結される。これにより、接続線51Yは、L型形状接合金具71と電気的に接続される。
図9では、リード9Aの曲げられた部分であるリードフォーミング部を、リードフォーミング部21Aとして示し、リード9Bの曲げられた部分であるリードフォーミング部を、リードフォーミング部21Bとして示している。L型形状接合金具71に接続されるリードフォーミング部21Aが第1のリードフォーミング部であり、L型形状接合金具71に接続されるリードフォーミング部21Bが第2のリードフォーミング部である。以下、リードフォーミング部21A,21Bを区別する必要がない場合には、リードフォーミング部21A,21Bをリードフォーミング部21という場合がある。
図10では、L型形状接合金具71の底面部91Aおよびコンデンサ4を絶縁基板10に接続する方法を説明する。絶縁基板10では、ボルト通し穴99P,99Qにボルト80Bが通され、ボルト80Bが、固定用ナット81Bで固定されている。ボルト80Bのネジ部の先端部には、被せ用ナット82Bが更に設けられている。
コンデンサ4のリード9Aは、背面部92Aのリード通し穴98に通され、底面部91Aの方向へリードフォーミングされ、リード9Aの先端部が固定用ナット81Bと被せ用ナット82Bとの間に挟み込まれ、固定用ナット81Bと被せ用ナット82Bとが締結される。これにより、コンデンサ4は、L型形状接合金具71と電気的に接続される。
このように、構造部品であるコンデンサ4、ダイオード5、および接続線51Yと、L型形状接合金具71との接続は、ボルトとナットのみの固定であるので、はんだ付け作業は不要である。
また、L型形状接合金具71をL型形状とし、L型形状接合金具71の内側を絶縁基板10の外に向かって配置すれば、ボルト80A~80Cの締結作業は容易になる。すなわち、L型形状接合金具71の底面部91Aが、背面部92Aよりも絶縁基板10の外側になるようにL型形状接合金具71を配置することで、ボルト80A~80Cの締結作業は容易になる。これにより、電圧発生装置100の組立作業性を向上させることができる。なお、コンデンサ4のリード9Aの先端部、ダイオード5のリード9Bの先端部、および接続線51Yの先端部に圧着端子を設けることにより、さらに組立作業性を向上させることができる。
ここで、電圧発生装置100におけるステージ31A~31C上において放電が起きやすい箇所を説明する。図11は、比較例の電圧発生装置が備えるステージの構成部品の実装構造を説明するための図である。比較例の電圧発生装置は、L型形状接合金具71を備えていない。
比較例の電圧発生装置では、コンデンサ4のリード9Aおよびダイオード5のリード9Bが絶縁基板10の上面側からスルーホールに通されて、絶縁基板10の下面側に引き出される。そして、絶縁基板10の下面でリード9A,9Bがはんだ付けされることによりコンデンサ4およびダイオード5が絶縁基板10に接合される。
ところが、絶縁体の樹脂で覆われたダイオード5のボディー、および絶縁体の樹脂で覆われたコンデンサ4からは、ボディーが絶縁体であるため放電は起こりにくいが、導体であるリード9A,9Bからは放電が起こりやすい。また、コンデンサ4およびダイオード5が絶縁基板10へ実装される際には、絶縁基板10との部品接続部およびリード9A,9Bの曲げられた部分であるリードフォーミング部21A,21Bは突起(鋭角)になる場合がある。比較例の電圧発生装置では、リードフォーミング部21A,21Bが突起になる場合があり、L型形状接合金具71を備えていないので、高電界になりやすい。
一方で、実施の形態1の電圧発生装置100では、図9および図10に示すように、電界集中となりやすい、コンデンサ4およびダイオード5との部品接続部およびリード9A,9Bのリードフォーミング部21を、絶縁基板10の外側から見てL型形状接合金具71に包含させている。具体的には、電圧発生装置100では、背面部92Aの主面に垂直な方向から背面部92Aの主面を見た場合に、リードフォーミング部21と、L型形状接合金具71が有する部品接続部とが、背面部92Aの主面の範囲内に収まるようにL型形状接合金具71が配置されている。また、電圧発生装置100では、底面部91Aの主面に垂直な方向から底面部91Aの主面を見た場合に、リードフォーミング部21と、L型形状接合金具71が有する部品接続部とが、底面部91Aの主面の範囲内に収まるようにL型形状接合金具71が配置されている。すなわち、電圧発生装置100では、電界集中となりやすい部分が、絶縁基板10の外側から見て背面部92Aおよび底面部91Aに投影することができるように、背面部92Aおよび底面部91Aが配置されている。換言すると、電圧発生装置100では、絶縁基板10の外側から背面部92Aの主面(おもて面または裏面)が正面となるように、部品接続部およびリードフォーミング部21を見ると、部品接続部およびリードフォーミング部21が、背面部92Aの主面内に収まっている。また、電圧発生装置100では、絶縁基板10の外側から底面部91Aの主面(おもて面または裏面)が正面となるように、部品接続部およびリードフォーミング部21を見ると、部品接続部およびリードフォーミング部21が、底面部91Aの主面内に収まっている。
部品接続部およびリードフォーミング部21は、L型形状接合金具71に包含される領域内で同電位であるので、電界はL型形状接合金具71の外周形状に依存する。すなわち、電圧発生装置100では、部品接続部およびリードフォーミング部21の突起には電界集中が発生せず、放電を防ぐことができる。
なお、L型形状接合金具71は、リードフォーミング部21をL型形状接合金具71の背面部92Aでいかに投影できるかが重要である。そのため、背面部92Aの高さ寸法は、部品接続部およびリードフォーミング部21の高さ位置よりも大きくすることが望ましい。また、同様の理由で、リードフォーミング部21の水平方向において、部品接続部およびリードフォーミング部21は背面部92Aにより近いことが望ましい。
つぎに、L型形状接合金具71の電界緩和の効果を確認するために実施した電界シミュレーションモデルによるシミュレーションについて説明する。図12は、L型形状接合金具を備える電圧発生装置に対する電界シミュレーションモデルを説明するための図である。図13は、L型形状接合金具を備えない電圧発生装置に対する電界シミュレーションモデルを説明するための図である。図12では、実施の形態1の電圧発生装置100がL型形状接合金具71を備える場合の電界シミュレーションモデル151Aを示し、図13では、比較例の電圧発生装置がL型形状接合金具71を備えない場合の電界シミュレーションモデル151Bを示している。なお、比較例の電圧発生装置は、絶縁基板に固定される底面部91Aは備えている。
電界シミュレーションモデル151A,151Bでは、構成部品のリードフォーミング部に見立てた針152が配置されている。
電界シミュレーションモデル151A,151Bでは、以下の(1)から(4)の条件を用いた。
(1)電界シミュレーションモデル151A,151Bにおける底面部91Aの底面の寸法は、縦寸法L1=20mm、横寸法L2=40mmとする。また、電界シミュレーションモデル151Aでは、高さ寸法L5=51mmの背面部92Aが設けられるものとする。ただし、電界シミュレーションモデル151A,151Bの板厚は考慮しないものとする。
(2)針152は、高さ寸法L3=30mmとし、針152の先端部は鋭角とする。
(3)針152は、底面部91Aの左端部155から、5mm、20mm、および35mm離れた3箇所に直線状に配置する。
(4)電界シミュレーションモデル151A,151Bに-60kVを通電する。
ここでは電界シミュレーションモデル151A,151Bが、測定位置153における電界強度をシミュレーションする場合について説明する。測定位置153は、針152の先端部よりも高さ寸法L4=+1mmだけ高い位置である。
図14は、図12および図13で説明した電界シミュレーションモデルのシミュレーション結果を説明するための図である。図14では、電界シミュレーションモデル151A,151Bを用いて、底面部91Aの左端部155から距離Xにおける電界強度をシミュレーションした結果を示している。
図14の横軸は、針152の左端部155からの距離Xであり、縦軸は電界強度である。図14に示すシミュレーション結果では、図13のL型形状接合金具71が無い電界シミュレーションモデル151Bにおける電界の最大値を1に規格化した場合の、電界強度161A,161Bを示している。電界強度161Aが、電界シミュレーションモデル151Aによるシミュレーション結果であり、電界強度161Bが、電界シミュレーションモデル151Bによるシミュレーション結果である。
シミュレーション結果より、針152が位置する箇所での電界強度は高いものとなっていることが分かる。また、図13のL型形状接合金具71が無い電界シミュレーションモデル151Bよりも、図12のL型形状接合金具71が有る電界シミュレーションモデル151Aの方が全体として電界強度は小さいことが分かる。すなわち、L型形状接合金具71の包含される領域内では同電位となっていることを意味し、針152のような電界集中となりやすい部分を有していても、L型形状接合金具71の包含される領域内に配置されれば、電界を緩和できることが分かる。
このように実施の形態1では、放電の起点となりやすい各ステージ31A~31Cの基板端である入力部11および出力部12に、L型形状接合金具71が配置され、L型形状接合金具71にコンデンサ4といった構成部品が接続されている。これにより、電圧発生装置100では、高圧出力ケーブルといった接続線51Y、コンデンサ4などの位置関係は問題とならず、電界を緩和することができ、放電の発生を防ぐことができる。すなわち、電圧発生装置100では、絶縁耐量を十分に確保することができるので、昇圧回路を大型化する必要はなく、小型化された昇圧回路を実現できる。
(実施の形態1の変形例)
実施の形態1は、上記した形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。実施の形態1の変形例として、例えば、次の(a)から(c)がある。
(a)本変形例では、図10の例から、L型形状接合金具71の構成部品の接続方法を変更することで、L型形状接合金具71の外周形状を変更せずに、図10の例よりも組立作業を容易にする。
図15は、実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージに取り付けられたL型形状接合金具の別構成を説明するための図である。なお、図15は、図5に示したL型形状接合金具71の拡大部Bに対応している。また、図16は、図15に示した背面部とコンデンサとの接続方法を説明するための図である。なお、図15および図16の各構成要素のうち図8および図10に示す電圧発生装置100の構成要素と同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。
図15では、ステージ31Aに取り付けられたL型形状接合金具71の斜視図を示している。図16では、図15のDX2方向からL型形状接合金具71を見た場合のL型形状接合金具71の構造を示している。すなわち、図16では、L型形状接合金具71を側面から見た図を示している。
実施の形態1の変形例では、L型形状接合金具71は、底面部91Aに2つのボルト通し穴99Pを有し、背面部92Aに1つのボルト通し穴99Rを有している。なお、底面部91Aおよび背面部92Aのボルト通し穴99P,99Rのボルト穴径および位置は、図16に示すボルト穴径および位置に限定されるものではない。
底面部91Aに形成されたボルト通し穴99Pおよび絶縁基板10に形成されたボルト通し穴99Qにボルトが通され、ボルトにナットが螺合されることで、L型形状接合金具71が絶縁基板10に固定される。図16の例では、底面部91Aに形成されたボルト通し穴99Pおよび絶縁基板10に形成されたボルト通し穴99Qに、ボルト80A,80Cが通される。ボルト80Aは固定用ナット81Aで固定され、ボルト80Cは固定用ナット81Cで固定される。
図16に示す実施の形態1の変形例でも、図8で説明した処理と同様の処理によって、L型形状接合金具71の底面部91Aと、ダイオード5と、接続線51Yとが絶縁基板10に固定される。
背面部92Aのボルト通し穴99Rには、ボルト80Dが通され、ボルト80Dのねじ部の先端部に被せ用ナット82Dが設けられている。コンデンサ4のリード9Aは、リードフォーミングされ、リード9Aの先端部がL型形状接合金具71と被せ用ナット82Dとの間に挟み込まれ、L型形状接合金具71と被せ用ナット82Dとが締結される。これにより、コンデンサ4は、L型形状接合金具71と電気的に接続される。
この場合において、コンデンサ4のリード9Aのリードフォーミング部21Aおよびリードフォーミング部21Aから被せ用ナット82Dに向かって延びるリード9Aの先端部は、L型形状接合金具71の背面部92Aに添わせて(接触させて)配置される。すなわち、コンデンサ4のリード9Aのうち、リードフォーミング部21から部品接続部である被せ用ナット82Dまでは、背面部92Aに接触している。これにより、コンデンサ4のリード9Aのリードフォーミング部21Aは、L型形状接合金具71と同電位であるので、電界はL型形状接合金具71の外周形状に依存し、リードフォーミング部21Aには電界が集中しない。この結果、電圧発生装置100は、放電を防ぐことができる。
このような構成により、実施の形態1にかかる変形例では、電界緩和の効果を失うことなく、図8で説明したL型形状接合金具71のリード通し穴98にコンデンサ4のリード9Aを通すことなく、コンデンサ4をL型形状接合金具71へ接続できる。
(b)本変形例では、図10の例から、L型形状接合金具の外周形状を逆T型の接合金具(以下、T型形状接合金具74という)に変更し、構成部品の接続方法を変更することで、図10の例よりも電界緩和をより確実にする。
図28は、実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージに取り付けられたT型形状接合金具の構成を説明するための図である。なお、図28は、図5に示したL型形状接合金具71の拡大部Bに対応している。また、図29は、図28に示した背面部とコンデンサとの接続方法を説明するための図である。なお、図28および図29の各構成要素のうち図8および図10に示す電圧発生装置100の構成要素と同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。
まず、T型形状接合金具74の構造について説明する。図28では、ステージ31Aに取り付けられたT型形状接合金具74の斜視図を示している。図29では、図28のDX4方向からT型形状接合金具74を見た場合の、T型形状接合金具74の構造を示している。すなわち、図29では、T型形状接合金具74を側面から見た図を示している。T型形状接合金具74は、図28のDX4方向から見た場合に、逆T型の形状となっている。
T型形状接合金具74は、L型形状接合金具71の背面部92Cから見て、底面部91Aとは反対方向に底面部91Cを備えている。すなわち、底面部91A,91Cは、背面部92Cを挟んで対向する位置に配置されている。底面部91Cは、底面部91Aと同様の形状を有している。T型形状接合金具74は、複数枚の薄板部材が組み合わされて構成される。このように、T型形状接合金具74は、L型形状接合金具71を含んだ構造となっており、L型形状接合金具71に底面部91Cが追加された形状となっている。
また、底面部91Cには、ボルトを通すことができるボルト通し穴99Wが設けられている。また、絶縁基板10には、ボルトを通すことができるボルト通し穴99Yが設けられている。ボルト通し穴99Wおよびボルト通し穴99Yにボルトが通され、ボルトにナットが螺合されることで、T型形状接合金具74が絶縁基板10に固定される。
なお、T型形状接合金具74の底面部91Aと底面部91Cとは絶縁基板10に取り付けられるが、背面部92Cは絶縁基板10に対して、必ずしも垂直である必要はない。
T型形状接合金具74は、L型形状接合金具71と同様に、外周部の電界を緩和するために、底面部91Aおよび底面部91C、背面部92Cにおけるエッジ97には、丸みを帯びるようにエッジ加工が施されている。また、T型形状接合金具74は、T型形状接合金具74の外周部の縁に対して面取り加工が施されている。
図29に示す変形例でも、図9で説明した処理と同様の処理によって、T型形状接合金具74の底面部91Aと、ダイオード5と、接続線51Yとが絶縁基板10に固定される。
底面部91Cのボルト通し穴99Wには、ボルト80Iが通され、ボルト80Iは固定用ナット81Iで固定される。ボルト80Iのねじ部の先端部には、被せ用ナット82Iが更に設けられている。コンデンサ4のリード9Aは、リードフォーミングされ、リード9Aの先端部がT型形状接合金具74と被せ用ナット82Iとの間に挟み込まれ、T型形状接合金具74と被せ用ナット82Iとが締結される。これにより、コンデンサ4は、T型形状接合金具74と電気的に接続される。
これにより、コンデンサ4のリード9Aのリードフォーミング部21は、T型形状接合金具74により包含することができるので、電界を緩和できる。
図10の例では、リード通し穴98の加工後に生じるバリ等の突起が原因で、電界が集中する場合があった。一方で、T型形状接合金具74では、外周形状をT型とし構成部品の接続方法を変更することで、リード通し穴98は不要となり、リード通し穴98で発生する電界を排除することができる。また、全ての構成部品の接続部およびリードフォーミング部21を背面部92Cの主面の範囲内および底面部91A,91Cの範囲内に収めることができる構成となるので、電界緩和の効果をより確実にすることができる。
さらに、L型形状接合金具71では底面部91Aのみを絶縁基板10に固定していたが、T型形状接合金具74では底面部91Aおよび底面部91Cを絶縁基板10に固定できる。これにより、絶縁基板10への接触面積が大きくなるので、振動に対して強くT型形状接合金具74を固定することができる。
(c)本変形例では、図10の例から、L型形状接合金具の外周形状をU型の接合金具(以下、U型形状接合金具72という)に変更し、構成部品の接続方法を変更することで、図10の例よりも電界緩和の効果を高める。
図30は、実施の形態1にかかる電圧発生装置が備えるステージに取り付けられたU型形状接合金具を説明するための図である。なお、図30は、図5に示したL型形状接合金具71の拡大部Bに対応している。また、図31は、図30に示した背面部とコンデンサとの接続方法を説明するための図である。なお、図30および図31の各構成要素のうち図8および図10に示す電圧発生装置100の構成要素と同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。
まず、U型形状接合金具72の構造について説明する。図30では、ステージ31Aに取り付けられたU型形状接合金具72の斜視図を示している。図31では、図30のDX5方向からU型形状接合金具72を見た場合の、U型形状接合金具72の構造を示している。すなわち、図31では、U型形状接合金具72を側面から見た図を示している。U型形状接合金具72は、図30のDX5方向から見た場合に、U型形状となっている。図30,31に示すU型形状接合金具72は、図20で説明したU型形状接合金具72と同様の構造を有している。
U型形状接合金具72は、第2の底面部である板状の底面部91Bと、上方向に折り曲げられた第2の背面部である板状の背面部92Bと、上方向に折り曲げられた板状の正面部93Bとを有している。すなわち、U型形状接合金具72は、L型形状接合金具71を含んだ構造となっており、L型形状接合金具71に正面部93Bが追加された形状となっている。
U型形状接合金具72では、正面部93Bから見て、電界集中となりやすい部分を背面部92Bに投影することができ、かつ背面部92Bから見て、電界集中となりやすい部分を正面部93Bに投影することができる。すなわち、電界集中となりやすい部分を正面部93Bと背面部92Bとの両方で、互いに投影することができるので、L型形状接合金具71よりも電界緩和の効果を高くすることができる。
このように実施の形態1では、背面部92Aの主面に垂直な方向から背面部92Aの主面を見た場合に、リードフォーミング部21A,21B、およびL型形状接合金具71における部品接続部が、背面部92Aの主面の範囲内に収まるようにL型形状接合金具71が絶縁基板10上の基板端に配置されている。これにより、CW回路1は、ステージ31A~31Cの基板端における電界を緩和することができる。また、L型形状接合金具71の絶縁基板10上への固定はボルトおよびナットが用いられるので、L型形状接合金具71の固定は容易である。したがって、CW回路1は、容易に作製可能であり、かつ放電の発生を防ぐことができる。
実施の形態2.
つぎに、図17から図22を用いて実施の形態2について説明する。前述の実施の形態1では基板端の電界を緩和することはできるが、各ステージ31A~31Cの内部、例えば図5に示す導電性パターン部70において、部品接続部およびリードフォーミング部などに電界が集中する場合がある。そこで、実施の形態2では、ステージ31A~31C上の内部領域においても電界緩和できるように、薄板部材を略U字形状に折り曲げて形成されたU型形状接合金具72を配置することで、導電性パターン部70における放電の発生を防ぐ。U型形状接合金具72は、絶縁基板10に固定される導電性のU型形状の接合金具である。
図17は、実施の形態2にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す斜視図である。図18は、実施の形態2にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す側面図である。図17および図18は、1ステージ分の構造を示している。なお、ステージ31A~31Cは同様の構造を有しているので、ここではステージ31Aの構造について説明する。図18では、図17のAX2方向からステージ31Aを見た場合のステージ31Aの構造を示している。図17および図18の各構成要素のうち図5および図6に示す実施の形態1のステージ31Aと同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。
実施の形態2のステージ31Aは、絶縁基板10と、コンデンサ4と、ダイオード5と、L型形状接合金具71と、U型形状接合金具72とを備えている。図17の例では、絶縁基板10に複数のコンデンサ4と、複数のダイオード5と、複数のL型形状接合金具71と、複数のU型形状接合金具72とが配置されている場合を示している。
電圧発生装置100では、コンデンサ4、ダイオード5、L型形状接合金具71、U型形状接合金具72といった部品が実装された絶縁基板10が支柱6に固定されることで、CW回路1が構成されている。なお、図17では、コンデンサ4、ダイオード5、L型形状接合金具71、およびU型形状接合金具72の配置位置も示しているが、コンデンサ4、ダイオード5、L型形状接合金具71、およびU型形状接合金具72は図17に示す配置位置に限らない。
ステージ31Aの入力部11および出力部12に配置される構成部品の部品接続部には、L型形状接合金具71が配置される。コンデンサ4のリード9A、ダイオード5のリード9B、および接続線51Yは、L型形状接合金具71を介して絶縁基板10に電気的に接続されている。
一方で、ステージ31Aの内部領域における構成部品の部品接続部には、U型形状接合金具72が配置される。コンデンサ4のリード9A、ダイオード5のリード9Bと絶縁基板10とは、U型形状接合金具72を介して電気的に接続されている。したがって、ステージ31Aの内部領域における部品接続部は、U型形状接合金具72上の位置である。ステージ31Aの内部領域における部品接続部が、第2の部品接続部である。ステージ31Aの内部領域の例は、図5に示した導電性パターン部70が配置される領域である。
リード9Aのうち、第2の部品接続部に接続されるリード9Aが第3のリードであり、リード9Bのうち、第2の部品接続部に接続されるリード9Bが第4のリードである。
コンデンサ4のうち第2の部品接続部で接続されるコンデンサ4が第2のコンデンサである。ダイオード5のうち第2の部品接続部で接続されるダイオード5が第2のダイオードである。
ここで、U型形状接合金具72について説明する。図19は、実施の形態2にかかる電圧発生装置が備えるU型形状接合金具の構造を示す斜視図である。U型形状接合金具72は、導電性の薄板部材(例えばアルミ、銅など)の両端が上方向に折り曲げられて形成された、断面がU字型形状の金具である。U型形状接合金具72は、第2の底面部である板状の底面部91Bと、上方向に折り曲げられた第2の背面部である板状の背面部92Bと、上方向に折り曲げられた板状の正面部93Bとを有している。
U型形状接合金具72は、底面部91Bにはボルトを通すことができるボルト通し穴99Sを有し、背面部92Bにはボルト通し穴99Tを有し、正面部93Bにはボルト通し穴99Uを有する。
なお、U型形状接合金具72は、薄板部材が必ずしも直角に折り曲げられていなくてもよい。また、U型形状接合金具72は、一枚の薄板部材で構成されてもよいし、複数枚の薄板部材が組み合わされて構成されてもよい。
また、U型形状接合金具72は、2つのL型形状の金具が組み合わされて構成されてもよい。また、底面部91B、背面部92B、および正面部93Bのボルト通し穴99S,99T,99Uのボルト穴径および位置は、図19に示したボルト穴径および位置に限定されるものではない。
U型形状接合金具72は、L型形状接合金具71と同様に、U型形状接合金具72の外周部に突起があると放電しやすくなるので、外周部の電界を緩和するために、背面部92Bおよび正面部93Bにおけるエッジ97には、丸みを帯びるようにエッジ加工が施されている。
また、U型形状接合金具72は、L型形状接合金具71と同様に、U型形状接合金具72の外周部の縁に対して面取り加工が施されている。なお、面取り加工は、突起をできる限り小さくするために、R面取り加工が好ましい。
U型形状接合金具72は、薄板部材の折り曲げ、穴あけ、エッジ加工、および面取り加工のみで作製することができ、特殊な加工は必要ないので、U型形状接合金具72を配置することによって電圧発生装置100の作製コストが大きく増加することはない。
図20は、実施の形態2にかかる電圧発生装置が備えるステージに取り付けられたU型形状接合金具の構成を説明するための図である。なお、図20は、図17に示したU型形状接合金具72の拡大部Cである。また、図21は、図20に示した底面部とダイオードとの接続方法を説明するための図である。さらに、図22は、図20に示した背面部とコンデンサとの接続方法を説明するための図である。
図20では、ステージ31Aに取り付けられたU型形状接合金具72の斜視図を示している。図21では、図20の正面部93Bから背面部92Bに向かってU型形状接合金具72を見た場合のU型形状接合金具72の構造を示している。すなわち、図21では、底面部91Bを、正面部93Bの主面および背面部92Bの主面に平行で、底面部91Bの主面に垂直な面で切断した場合の、U型形状接合金具72の断面図を示している。図22では、図20のDX3方向からU型形状接合金具72を見た場合のU型形状接合金具72の構造を示している。すなわち、図22では、U型形状接合金具72を側面から見た図を示している。
底面部91Bに形成されたボルト通し穴99Sおよび絶縁基板10に形成されたボルト通し穴99Qにボルトが通され、ボルトにナットが螺合されることで、U型形状接合金具72が絶縁基板10に固定される。なお、ボルトおよびナットは導電性の材料とする。
図21では、U型形状接合金具72の底面部91Bおよびダイオード5a,5bを絶縁基板10に接続する方法について説明する。絶縁基板10では、底面部91Bに形成されたボルト通し穴99Sおよび絶縁基板10に形成されたボルト通し穴99Qに、ボルト80E,80Fが通される。ボルト80Eは固定用ナット81Eで固定され、ボルト80Fは固定用ナット81Fで固定される。ボルト80E,80Fのねじ部の先端部には、それぞれ被せ用ナット82E,82Fが更に設けられている。
ダイオード5aのリード9Bは、底面部91B方向へリードフォーミングされ、リード9Bの先端部が固定用ナット81Eと被せ用ナット82Eとの間に挟み込まれ、固定用ナット81Eと被せ用ナット82Eとが締結される。これにより、ダイオード5aはU型形状接合金具72と電気的に接続される。
ダイオード5bのリード9Bは、底面部91B方向へリードフォーミングされ、リード9Bの先端部が固定用ナット81Fと被せ用ナット82Fとの間に挟み込まれ、固定用ナット81Fと被せ用ナット82Fとが締結される。これにより、ダイオード5bはU型形状接合金具72と電気的に接続される。この場合において、ダイオード5aのリード9Bおよびダイオード5bのリード9Bは、互いに接触しないように配置される。接触することにより、その接触部分が鋭角となり、放電の起点となる可能性があるためである。例えば、ダイオード5a,5bは、異なる高さに配置される。
これにより、ダイオード5a,5bとU型形状接合金具72との部品接続部を、U型形状接合金具72に包含させることができる。また、リード9Bのリードフォーミング部21Bを、U型形状接合金具72に包含させることができる。すなわち、電圧発生装置100では、電界集中となりやすい部分が、正面部93Bおよび背面部92Bに挟まれている。換言すると、電圧発生装置100では、正面部93Bの主面が正面となるように、部品接続部およびリードフォーミング部21Bを見ると、部品接続部およびリードフォーミング部21Bが、正面部93Bの主面および背面部92Bの主面内に収まっている。
部品接続部およびリードフォーミング部21Bは、U型形状接合金具72に包含される領域内で同電位であるので、電界はU型形状接合金具72の外周形状に依存する。すなわち、電圧発生装置100では、部品接続部およびリードフォーミング部21Bの突起における電界集中は発生せず、放電を防ぐことができる。
なお、U型形状接合金具72は、L型形状接合金具71と同様に、リードフォーミング部21BをU型形状接合金具72の背面部92Bおよび正面部93Bでいかに投影できるかが重要である。そのため、背面部92Bおよび正面部93Bの高さ寸法は、部品接続部およびリードフォーミング部21Bの高さ位置よりも高くすることが望ましい。また、同様の理由で、リードフォーミング部21Bの水平方向において、部品接続部およびリードフォーミング部21Bは、背面部92Bまたは正面部93Bにより近いものとするか、背面部92Bと正面部93Bとの間を狭くすることが望ましい。
図22では、背面部92Bおよびコンデンサ4aを絶縁基板10に固定する方法、正面部93Bおよびコンデンサ4bを絶縁基板10に接続する方法について説明する。絶縁基板10では、背面部92Bのボルト通し穴99Tにボルト80Gが通され、ボルト80Gのねじ部の先端部が被せ用ナット82Gで締結されている。正面部93Bのボルト通し穴99Uには、ボルト80Hが通され、ボルト80Hのねじ部の先端部が被せ用ナット82Hで締結されている。
コンデンサ4aのリード9Aは、被せ用ナット82Gの方向へリードフォーミングされ、リード9Aの先端部がU型形状接合金具72と被せ用ナット82Gとの間に挟み込まれ、U型形状接合金具72と被せ用ナット82Gとが締結される。これにより、コンデンサ4aはU型形状接合金具72と電気的に接続される。同様にして、コンデンサ4bのリード9Aは、被せ用ナット82Hの方向へリードフォーミングされ、リード9Aの先端部がU型形状接合金具72と被せ用ナット82Hとの間に挟み込まれ、U型形状接合金具72と被せ用ナット82Hとが締結される。これにより、コンデンサ4bはU型形状接合金具72と電気的に接続される。U型形状接合金具72に接続されるリードフォーミング部21Aが第3のリードフォーミング部であり、U型形状接合金具72に接続されるリードフォーミング部21Bが第4のリードフォーミング部である。
このように、実施の形態2の電圧発生装置100では、図21および図22に示すように、電界集中となりやすい、コンデンサ4およびダイオード5との部品接続部およびリード9A,9Bのリードフォーミング部21を、U型形状接合金具72に包含させている。具体的には、電圧発生装置100では、背面部92Bの主面に垂直な方向から背面部92Bの主面を見た場合に、リードフォーミング部21A,21Bと、U型形状接合金具72が有する部品接続部とが、背面部92Bの主面の範囲内に収まるようにU型形状接合金具72が配置されている。同様に、正面部93Bの主面に垂直な方向から正面部93Bの主面を見た場合に、リードフォーミング部21A,21Bと、U型形状接合金具72が有する部品接続部とが、正面部93Bの主面の範囲内に収まるようにU型形状接合金具72が配置されている。また、電圧発生装置100では、底面部91Bの主面に垂直な方向から底面部91Bの主面を見た場合に、リードフォーミング部21A,21Bと、U型形状接合金具72が有する部品接続部とが、底面部91Bの主面の範囲内に収まるようにU型形状接合金具72が配置されている。
すなわち、電圧発生装置100では、正面部93Bから見て、電界集中となりやすい部分を背面部92Bに投影することができ、かつ背面部92Bから見て、電界集中となりやすい部分を正面部93Bに投影することができ、かつ底面部91Bから見て、電界集中となりやすい部分を底面部91Bに投影することができるように、正面部93B、背面部92B、および底面部91Bが配置されている。換言すると、電圧発生装置100では、絶縁基板10の外側から背面部92Aの主面が正面となるように、部品接続部およびリードフォーミング部21を見ると、部品接続部およびリードフォーミング部21が、正面部93Bおよび背面部92Bの主面内に収まっている。また、電圧発生装置100では、絶縁基板10の外側から底面部91Bの主面が正面となるように、部品接続部およびリードフォーミング部21を見ると、部品接続部およびリードフォーミング部21が、底面部91Bの主面内に収まっている。
また、コンデンサ4a,4bのリード9Aのリードフォーミング部21Aおよびリードフォーミング部21Aから被せ用ナット82G,82Hに向かって延びるリード9Aの先端部は、U型形状接合金具72の背面部92Bおよび正面部93Bに添わせて(接触させて)配置される。すなわち、コンデンサ4のリード9Aのうち、リードフォーミング部21Aから部品接続部である被せ用ナット82G,82Hまでは、背面部92Bおよび正面部93Bに接触している。これにより、コンデンサ4a,4bのリード9Aのリードフォーミング部21Aは、U型形状接合金具72と同電位であるので、電界はU型形状接合金具72の外周形状に依存し、リードフォーミング部21Aには電界が集中しない。この結果、電圧発生装置100は、放電を防ぐことができる。
つぎに、U型形状接合金具72の電界緩和の効果を確認するために実施した電界シミュレーションモデルによるシミュレーションについて説明する。図23は、U型形状接合金具を備える電圧発生装置に対する電界シミュレーションモデルを説明するための図である。図23では、実施の形態2の電圧発生装置100がU型形状接合金具72を備える場合の電界シミュレーションモデル151Cを示している。なお、比較例の電圧発生装置は、図13での説明と同様に、絶縁基板に固定される底面部91Bは備えている。
電界シミュレーションモデル151Cでは、構成部品のリードフォーミング部に見立てた針152が配置されている。
電界シミュレーションモデル151Cでは、以下の(5)から(8)の条件を用いた。
(5)電界シミュレーションモデル151Cにおける底面部91Bの底面の寸法は、縦寸法L1=20mm、横寸法L2=40mmとする。また、電界シミュレーションモデル151Cでは、高さ寸法L5=51mmの背面部92Bおよび正面部93Bが設けられるものとする。ただし、電界シミュレーションモデル151Cの板厚は考慮しないものとする。
(6)針152は、高さ寸法L3=30mmとし、針152の先端部は鋭角とする。
(7)針152は、底面部91Bの左端部155から、5mm、20mm、および35mm離れた3箇所に直線状に配置する。
(8)電界シミュレーションモデル151Cに-60kVを通電する。
ここでは電界シミュレーションモデル151Cが、測定位置153における電界強度をシミュレーションする場合について説明する。測定位置153は、針152の先端部よりも高さ寸法L4=+1mmだけ高い位置である。
図24は、図23で説明した電界シミュレーションモデルのシミュレーション結果を説明するための図である。なお、図24では、図14と同様に、U型形状接合金具72を備えない場合のシミュレーション結果(図13に示した電界シミュレーションモデル151Bのシミュレーション結果)と、U型形状接合金具72を備える場合のシミュレーション結果(図23に示した電界シミュレーションモデル151Cのシミュレーション結果)とを比較する。すなわち、図24では、電界シミュレーションモデル151B,151Cを用いて、底面部91A,91Bの左端部155から距離Xにおける電界強度をシミュレーションした結果を示している。
図24の横軸は、針152の左端部155からの距離Xであり、縦軸は電界強度である。図24に示すシミュレーション結果では、図13のU型形状接合金具72が無い電界シミュレーションモデル151Bにおける電界の最大値を1に規格化した場合の、電界強度161B,161Cを示している。電界強度161Bが、電界シミュレーションモデル151Bによるシミュレーション結果であり、電界強度161Cが、電界シミュレーションモデル151Cによるシミュレーション結果である。
シミュレーション結果より、針152が位置する箇所での電界強度は高いものとなっていることが分かる。また、図13のU型形状接合金具72が無い電界シミュレーションモデル151Bよりも、図24のU型形状接合金具72が有る電界シミュレーションモデル151Cの方が全体として電界強度は小さいことが分かる。すなわち、U型形状接合金具72の包含される領域内では同電位となっていることを意味し、針152のような電界集中となりやすい部分を有していても、U型形状接合金具72の包含される領域内に配置されれば、電界を緩和できることが分かる。
このように実施の形態2では、背面部92Bの主面に垂直な方向から背面部92Bの主面を見た場合に、リードフォーミング部21A,21B、およびU型形状接合金具72における部品接続部が、背面部92Bの主面の範囲内に収まるようにU型形状接合金具72が絶縁基板10上の内部領域に配置されている。また、正面部93Bの主面に垂直な方向から正面部93Bの主面を見た場合に、リードフォーミング部21A,21B、およびU型形状接合金具72における部品接続部が、正面部93Bの主面の範囲内に収まるようにU型形状接合金具72が絶縁基板10上の内部領域に配置されている。これにより、CW回路1は、ステージ31A~31Cの内部領域における電界を緩和することができる。また、U型形状接合金具72の絶縁基板10上への固定はボルトおよびナットが用いられるので、U型形状接合金具72の固定は容易である。したがって、CW回路1は、容易に作製可能であり、かつ放電の発生を防ぐことができる。このように実施の形態2によれば、実施の形態1の効果に加えて、ステージ31A~31C内部の電界を緩和することができる。
実施の形態3.
つぎに、図25から図27を用いて実施の形態3について説明する。前述の実施の形態2では、L型形状接合金具71およびU型形状接合金具72が配置されることによって、ステージ31A~31C上における構成部品の部品接続部における電界を緩和し、気中(ガス)の放電の発生を防いだ。ところが、実施の形態2では、気中の絶縁物である絶縁基板10に、電極となるL型形状接合金具71またはU型形状接合金具72が配置されることによって、ガス―絶縁物―電極の境界点に電気的三重点(Triple Junction、以下TJ部という)が形成される場合がある。これにより、TJ部に極度の局所的な電界集中が引き起こされ、TJ部での部分放電を引き金とした沿面放電が発生する場合がある。
TJ部で局所的な電界集中を引き起こさないためには、電気力線が絶縁物を局所的に出入りしないように部品が配置される必要がある。このためには、電極と絶縁物とが形成するTJ部の接触角が重要となる。すなわち、絶縁基板10と、L型形状接合金具71またはU型形状接合金具72とが形成するTJ部の接触角が重要となる。
ここで、実施の形態1,2におけるTJ部について説明する。なお、L型形状接合金具71とU型形状接合金具72とでは同様のTJ部となるので、ここではL型形状接合金具71のTJ部について説明する。
図25は、実施の形態1,2にかかるL型形状接合金具の電気的三重点を説明するための図である。図25では、図15のCX2方向からL型形状接合金具71を見た場合のL型形状接合金具71の構造を示している。すなわち、図25では、L型形状接合金具71を正面から見た図を示している。図25では、底面部91Aの端部を拡大して示している。
図25に示すように、絶縁基板10の上側には、L型形状接合金具71が配置されている。これにより、絶縁基板10には底面部91Aが固定され、底面部91Aから絶縁基板10の主面に垂直な方向に背面部92Aが延びている。この場合において、絶縁基板10およびL型形状接合金具71の境界点には、TJ部41が形成される。ここで、図25に示すように絶縁基板10およびL型形状接合金具71が形成するTJ部41の接触角を接触角θとする。接触角θが90°以上の場合、TJ部41には電気力線は集中しないが、L型形状接合金具71自身のエッジによる気中の放電を防ぐために、面取り加工が施されると、接触角θは90度未満(鋭角)となる。この場合、TJ部41には電気力線が集中し、すなわち電界が集中し、沿面放電が発生する。
そこで、実施の形態3では、TJ部41の接触角θを鋭角としないために、L型形状接合金具71と絶縁基板10の間にギャップが設けられることによって、TJ部41での電界集中を緩和し、沿面放電を防ぐ。
図26は、実施の形態3にかかる電圧発生装置が備えるステージ上のL型形状接合金具の構成を説明するための図である。また、図27は、実施の形態3にかかるL型形状接合金具の電気的三重点を説明するための図である。図26,27では、図15のCX2方向からL型形状接合金具71を見た場合のL型形状接合金具71の構造に対応している。すなわち、図26,27では、L型形状接合金具71を正面から見た図を示している。図27では、底面部91Aの端部を拡大して示している。
実施の形態3では、L型形状接合金具71と絶縁基板10との間に、スペーサ73A(例えば、ワッシャ)が設けられている。スペーサ73Aは、底面部91Aに形成されたボルト通し穴99Pおよび絶縁基板10に形成されたボルト通し穴99Qの位置に配置されている。
底面部91Aに形成されたボルト通し穴99P、スペーサ73Aに形成されたボルト通し穴99V、および絶縁基板10に形成されたボルト通し穴99Qにボルトが通され、ボルトにナットが螺合されることで、L型形状接合金具71が絶縁基板10に固定される。図26の例では、ボルト通し穴99P,99V,99Qに、ボルト80A,80Cが通されている。ボルト80Aは、固定用ナット81Aで固定されており、ボルト80Cは固定用ナット81Cで固定されている。
実施の形態3では、L型形状接合金具71と絶縁基板10との間に、スペーサ73Aが配置されているので、L型形状接合金具71と絶縁基板10との間にはギャップが形成される。これにより、電気的三重点の位置は、L型形状接合金具71と絶縁基板10とで形成する境界点ではなく、L型形状接合金具71とスペーサ73Aとで形成される境界点、および絶縁基板10とスペーサ73Aとで形成される境界点となる。
なお、スペーサ73Aは、導体、非導体は問わないが、導体と非導体の違いによって、電気的三重点の位置は異なる。図27の例では、スペーサ73Aが非導体の場合、スペーサ73AとL型形状接合金具71の底面部91Aとの境界点がTJ部41Bとなり、スペーサ73Aが導体の場合、スペーサ73Aと絶縁基板10との境界点がTJ部41Aとなる。
L型形状接合金具71は、底面部91Aの主面と絶縁基板10の主面とが平行になるように配置されるので、スペーサ73Aと底面部91Aとの間のTJ部41B、またはスペーサ73Aと絶縁基板10との間のTJ部41Aの接触角θは、ほぼ90度となる。すなわち、TJ部41A,41Bに電気力線は集中せず、沿面放電は発生しない。
なお、スペーサ73Aは、L型形状接合金具71の底面部91Aに覆われるよう、すなわち、スペーサ73Aは、底面部91Aを上側から見た場合に底面部91Aからはみ出さないように配置されれば、スペーサ73Aからの気中の放電を防ぐことができる。
U型形状接合金具72と絶縁基板10との間にも、L型形状接合金具71と絶縁基板10との間と同様にスペーサ73Aが配置される。L型形状接合金具71と絶縁基板10との間に配置されるスペーサ73Aが第1のスペーサであり、U型形状接合金具72と絶縁基板10との間に配置されるスペーサ73Aが第2のスペーサである。
このように実施の形態3では、L型形状接合金具71と絶縁基板10との間にスペーサ73Aが配置され、U型形状接合金具72と絶縁基板10との間にスペーサ73Aが配置されている。これにより、L型形状接合金具71またはU型形状接合金具72と、絶縁基板10とによって形成されるTJ部41A,41Bにおいて、電界を緩和することができ、沿面放電を抑制することができる。
実施の形態4.
つぎに、図32および図33を用いて実施の形態4について説明する。実施の形態3では、L型形状接合金具71(U型形状接合金具72)と絶縁基板10との間にスペーサ73Aを追加しギャップを形成することで、TJ部41での部分放電を引き金とする沿面放電を抑制した。
しかしながら、実施の形態3では、絶縁基板10上の電位の異なる電極(部品のリード9A,9B、L型形状接合金具71、U型形状接合金具72、ボルト等)間の沿面距離を確保できず、沿面絶縁耐量が不十分な場合がある。そこで、実施の形態4では、絶縁基板10を切り離した分割構造とすることで、電圧発生装置を大型化させず、沿面絶縁耐量を向上させる。
図32は、実施の形態4にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す斜視図である。図33は、実施の形態4にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す正面図である。
図33では、図32のAY1方向からステージ31Aを見た場合のステージ31Aの構造を示している。また、図33では、コンデンサ4と、ダイオード5と、U型形状接合金具72と、接続線51Yとを省略して図示している。
図32および図33は、1ステージ分の構造を示している。なお、ステージ31A~31Cは同様の構造を有しているので、ここではステージ31Aの構造について説明する。図32および図33の各構成要素のうち実施の形態1~3のステージ31Aと同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。
実施の形態4のステージ31Aは、絶縁基板10を3つに分割した場合の、分割後の絶縁基板(以下、分割基板14という)と、コンデンサ4と、ダイオード5と、L型形状接合金具71と、U型形状接合金具72とを備えている。なお、分割基板14の例はプリント基板である。図32の例では、分割基板14に複数のコンデンサ4と、複数のダイオード5と、複数のL型形状接合金具71と、複数のU型形状接合金具72とが配置されている場合を示している。
それぞれの分割基板14は、特定の距離だけ引き離されて配置される。すなわち、それぞれの分割基板14は、分割領域15を介して配置される。コンデンサ4は、1枚の分割基板14上で、L型形状接合金具71とU型形状接合金具72との間に配置され、ダイオード5は、2枚の分割基板14の間を跨ぐように配置される。
なお、図32では、分割基板14、コンデンサ4、ダイオード5、L型形状接合金具71、およびU型形状接合金具72の配置位置を示しているが、分割基板14、コンデンサ4、ダイオード5、L型形状接合金具71、およびU型形状接合金具72は図32に示す配置位置に限らない。例えば、コンデンサ4が、分割領域15を跨ぐように配置されてもよい。
これにより、電極間に分割領域15、すなわちガス層が形成されるので、電極間の沿面距離に関係なく、沿面絶縁耐量を向上させることができる。一方で、分割領域15は、ガス層であり、分割領域15を跨いだダイオード5のリード9B間もしくはコンデンサ4のリード9A間における分割領域15の電界強度は、ガス層幅W1と誘電体層幅W2との比率で決まる。
ここで、ガス層幅W1は、隣接する分割基板14と分割基板14との間の距離であり、誘電体層幅W2は、分割基板14上の電極から分割領域15までの距離である。ガス層幅W1が誘電体層幅W2に対して、相対的に小さいほど、ガス層である分割領域15の電界強度が大きくなる場合がある。そのため、分割領域15の電界強度が絶縁破壊電圧(例えば、空気の場合は約3kV/mmとされる)を超えないように、ガス層幅W1が設計される必要がある。
このように実施の形態4では、ダイオード5もしくはコンデンサ4は分割基板14の配置によって形成される分割領域15を跨ぐように配置される。これにより、分割基板14上の電位の異なる電極間において、沿面絶縁耐量を向上することができ、分割基板14上の表面に沿って発生する沿面放電を抑制することができる。なお、絶縁基板10は、2分割されてもよいし、4分割以上で分割されてもよい。
実施の形態5.
次に、図34および図35を用いて実施の形態5について説明する。実施の形態5では、複数の分割基板14を固定する方法について説明する。
図34は、実施の形態5にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す斜視図である。図35は、実施の形態5にかかる電圧発生装置が備えるステージの構造を示す正面図である。
図35では、図34のAY2方向からステージ31Aを見た場合のステージ31Aの構造を示している。また、図35では、コンデンサ4と、ダイオード5と、U型形状接合金具72と、接続線51Yとを省略して図示している。
図34および図35は、1ステージ分の構造を示している。なお、ステージ31A~31Cは同様の構造を有しているので、ここではステージ31Aの構造について説明する。図34および図35の各構成要素のうち実施の形態1~4のステージ31Aと同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。
電圧発生装置100は、ステージ31Aと、土台となる土台絶縁板32と、土台絶縁板32を支柱6に固定するための固定棒33と、ボルト83~86と、高さが調整されたスペーサ73Bとを備えている。
スペーサ73Bは、それぞれの分割基板14を土台絶縁板32から離して固定する。すなわち、それぞれの分割基板14は、スペーサ73Bを介して土台絶縁板32上に配置されている。
ボルト83は、固定棒33と土台絶縁板32とを固定する。ボルト84は、支柱6と固定棒33とを固定する。ボルト85は、スペーサ73Bとそれぞれの分割基板14とを固定する。ボルト86は、スペーサ73Bと土台絶縁板32とを固定する。
なお、図34の例では、分割基板14、土台絶縁板32には、ボルトを通すためのボルト挿入穴が形成されており、固定棒33、スペーサ73B、および支柱6にはボルトを固定するためのねじ穴が形成されている。具体的には、分割基板14には、ボルト85を通すためのボルト挿入穴が形成されている。また、土台絶縁板32には、ボルト83,86を通すためのボルト挿入穴が形成されている。また、固定棒33にはボルト83を固定するためのねじ穴が形成されている。また、支柱6には、ボルト84を固定するためのねじ穴が形成されている。また、スペーサ73Bには、ボルト85を固定するためのねじ穴と、ボルト86を固定するためのねじ穴とが形成されている。
このように、実施の形態5のステージ31Aでは、土台絶縁板32上に高さが調整されたスペーサ73Bを介して、分割基板14が配置されている。これにより、電圧発生装置100は、ゼロ電位である支柱6と、電位を持つ電極(部品のリード9A,9B、L型形状接合金具71、U型形状接合金具72、ボルト80A,80C等)との沿面距離を確保することができ、沿面絶縁耐量を向上させることができる。
また、土台絶縁板32への分割基板14の固定、分割基板14へのダイオード5、コンデンサ4といった部品の実装等の組立において、ボルト締め作業のみとすることができるので、組立作業性を向上させることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 CW回路、2 インバータ回路、3A,3B 昇圧トランス、4,4a,4b コンデンサ、5,5a,5b,D101~D113,D201~D213,Da1,Da2,Db1~Db4 ダイオード、6 支柱、7 底板、9A,9B リード、10 絶縁基板、11 入力部、12 出力部、13 最終出力部、14 分割基板、15 分割領域、21,21A,21B リードフォーミング部、30 外周容器、31A~31C ステージ、32 土台絶縁板、33 固定棒、41,41A,41B TJ部、50 整流回路部、51X,51Y 接続線、60 倍電圧昇圧回路部、61~64 接続点、70 導電性パターン部、71 L型形状接合金具、72 U型形状接合金具、73A,73B スペーサ、74 T型形状接合金具、80A~80I,83~86 ボルト、81A~81C,81E,81F,81I 固定用ナット、82A~82I 被せ用ナット、91A~91C 底面部、92A~92C 背面部、93B 正面部、97 エッジ、98 リード通し穴、99P~99W,99Y ボルト通し穴、100 電圧発生装置、151A~151C 電界シミュレーションモデル、152 針、153 測定位置、155 左端部、161A~161C 電界強度、C01~C07,Ca,Cb1 直流コンデンサ、C11~C16,C21~C26,Cb2,Cb3 交流コンデンサ、E1,E2 交流電源、T1~T3 入力端子。

Claims (16)

  1. 複数の絶縁基板の各々に配置された複数のコンデンサおよび複数のダイオードで電圧を昇圧する昇圧回路であって、
    前記絶縁基板に配置されて電圧を受け付ける入力部と、
    前記絶縁基板に配置されて昇圧された電圧を出力する出力部と、
    前記絶縁基板に配置された導電性のL型形状の接合金具であるL型形状接合金具と、を備え、
    前記L型形状接合金具は、前記絶縁基板に取り付けられる板状の第1の底面部と、前記第1の底面部から特定方向に延びる板状の第1の背面部と、を有し、
    前記入力部および前記出力部では、前記複数のコンデンサのうち第1のコンデンサと、前記複数のダイオードのうち第1のダイオードと、前記複数の絶縁基板間を接続する接続線とが、前記L型形状接合金具第1の部品接続部で電気的に接続され、かつ前記第1のコンデンサに接続された第1のリードの折り曲げられた部分である第1のリードフォーミング部と、前記第1のダイオードに接続された第2のリードの折り曲げられた部分である第2のリードフォーミング部と、前記第1の部品接続部とが、前記第1の背面部の主面に垂直な方向から前記第1の背面部の主面を見た場合に、前記第1の背面部の主面の範囲内に収まるとともに、前記第1の底面部の主面に垂直な方向から前記第1の底面部の主面を見た場合に、前記第1の底面部の主面の範囲内に収まるように前記L型形状接合金具が配置されている、
    ことを特徴とする昇圧回路。
  2. 複数の絶縁基板の各々に配置された複数のコンデンサおよび複数のダイオードで電圧を昇圧する昇圧回路であって、
    前記絶縁基板に配置されて電圧を受け付ける入力部と、
    前記絶縁基板に配置されて昇圧された電圧を出力する出力部と、
    前記絶縁基板に配置された導電性のL型形状の接合金具であるL型形状接合金具と、を備え、
    前記L型形状接合金具は、前記絶縁基板に取り付けられる板状の第1の底面部と、前記第1の底面部から特定方向に延びる板状の第1の背面部と、を有し、
    前記入力部および前記出力部では、前記複数のコンデンサのうちの第1のコンデンサと、前記複数のダイオードのうちの第1のダイオードと、前記複数の絶縁基板間を接続する接続線とが、前記L型形状接合金具に第1の部品接続部で電気的に接続され、かつ前記第1のコンデンサに接続された第1のリードの折り曲げられた部分である第1のリードフォーミング部と、前記第1のダイオードに接続された第2のリードの折り曲げられた部分である第2のリードフォーミング部と、前記第1の部品接続部とが、前記第1の背面部の主面に垂直な方向から前記第1の背面部の主面を見た場合に、前記第1の背面部の主面の範囲内に収まるように前記L型形状接合金具が配置されており、
    前記第1のリードのうち、前記第1のリードフォーミング部から前記第1の部品接続部までは、前記第1の背面部の主面に接触している、
    ことを特徴とする昇圧回路。
  3. 複数の絶縁基板の各々に配置された複数のコンデンサおよび複数のダイオードで電圧を昇圧する昇圧回路であって、
    前記絶縁基板の基板端に配置されて電圧を受け付ける入力部と、
    前記絶縁基板の基板端に配置されて昇圧された電圧を出力する出力部と、
    前記絶縁基板の基板端に配置された導電性のL型形状の接合金具であるL型形状接合金具と、を備え、
    前記L型形状接合金具は、前記絶縁基板に取り付けられる板状の第1の底面部と、前記第1の底面部から特定方向に延びる板状の第1の背面部と、を有し、
    前記入力部および前記出力部では、前記複数のダイオードのうちの第1のダイオードと、前記複数の絶縁基板間を接続する接続線とが、前記L型形状接合金具に第1の部品接続部で電気的に接続され、かつ前記第1のダイオードに接続された第1のリードの折り曲げられた部分である第1のリードフォーミング部と、前記第1の部品接続部とが、前記第1の背面部の主面に垂直な方向から前記第1の背面部の主面を見た場合に、前記第1の背面部の主面の範囲内に収まるとともに、前記第1の底面部の主面に垂直な方向から前記第1の底面部の主面を見た場合に、前記第1の底面部の主面の範囲内に収まるように前記L型形状接合金具が配置されている、ことを特徴とする昇圧回路。
  4. 前記絶縁基板に配置された導電性のU型形状の接合金具であるU型形状接合金具をさらに備え、
    前記U型形状接合金具は、前記絶縁基板に取り付けられる板状の第2の底面部と、前記第2の底面部から特定方向に延びる板状の第2の背面部と、前記第2の底面部から折り曲げられて特定方向に延びて前記第2の背面部に対向する板状の正面部と、を有し、
    前記コンデンサのうちの第2のコンデンサと、前記ダイオードのうちの第2のダイオードと、前記絶縁基板とが、前記U型形状接合金具第2の部品接続部で電気的に接続され、かつ前記第2のコンデンサに接続された第3のリードの折り曲げられた部分である第3のリードフォーミング部と、前記第2のダイオードに接続された第4のリードの折り曲げられた部分である第4のリードフォーミング部と、前記第2の部品接続部とが、前記第2の背面部の主面に垂直な方向から前記第2の背面部の主面を見た場合に、前記第2の背面部の主面の範囲内に収まるように前記U型形状接合金具が配置されている、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1つに記載の昇圧回路。
  5. 前記正面部の主面に垂直な方向から前記正面部の主面を見た場合に、前記第3のリードフォーミング部と、前記第4のリードフォーミング部と、前記第2の部品接続部とが、前記正面部の主面の範囲内に収まるように前記U型形状接合金具が配置されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の昇圧回路。
  6. 前記第3のリードフォーミング部のうち前記正面部側に配置された前記第3のリードフォーミング部から、前記第2の部品接続部のうち前記正面部側に配置された前記第2の部品接続部までは、前記正面部の主面に接触し、
    前記第3のリードフォーミング部のうち前記第2の背面部側に配置された前記第3のリードフォーミング部から、前記第2の部品接続部のうち前記第2の背面部側に配置された前記第2の部品接続部までは、前記第2の背面部の主面に接触している、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の昇圧回路。
  7. 前記絶縁基板の上面と前記L型形状接合金具の前記第1の底面部との間には、前記第1の底面部の上面側から見て前記第1の底面部からはみ出さないように第1のスペーサが配置されることでギャップが形成されている、
    ことを特徴とする請求項1からの何れか1つに記載の昇圧回路。
  8. 前記絶縁基板の上面と前記U型形状接合金具の前記第2の底面部との間には、前記第2の底面部の上面側から見て前記第2の底面部からはみ出さないように第2のスペーサが配置されることでギャップが形成されている、
    ことを特徴とする請求項4から6の何れか1つに記載の昇圧回路。
  9. 前記L型形状接合金具は、薄板部材の一端が折り曲げられて形成されている、
    ことを特徴とする請求項1からの何れか1つに記載の昇圧回路。
  10. 前記U型形状接合金具は、薄板部材の両端が折り曲げられて形成されている、
    ことを特徴とする請求項4から6の何れか1つに記載の昇圧回路。
  11. 前記絶縁基板が配置される雰囲気環境は、空気、ドライエアー、窒素、水素、または六フッ化硫黄で満たされている、
    ことを特徴とする請求項1から10の何れか1つに記載の昇圧回路。
  12. 前記L型形状接合金具の外周部は、丸みを帯びるようエッジ加工がされており、前記L型形状接合金具の外周部の縁には面取り加工が施されている、
    ことを特徴とする請求項1から11の何れか1つに記載の昇圧回路。
  13. 前記U型形状接合金具の外周部は、丸みを帯びるようエッジ加工がされており、前記U型形状接合金具の外周部の縁には面取り加工が施されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の昇圧回路。
  14. 前記絶縁基板は、複数の分割基板に分割されており、前記コンデンサおよび前記ダイオードの少なくとも1つは、前記分割基板間のガス層を跨ぐように配置されている、
    ことを特徴とする請求項1から13の何れか1つに記載の昇圧回路。
  15. 前記分割基板の土台となる土台絶縁板を備え、
    前記分割基板は、前記土台絶縁板上にスペーサを介して固定され、
    前記土台絶縁板は、支柱に固定されている、
    ことを特徴とする請求項14に記載の昇圧回路。
  16. 交流電圧を発生させるインバータ回路と、
    前記インバータ回路からの出力電圧を昇圧する昇圧トランスと、
    前記昇圧トランスからの出力電圧を昇圧する請求項1から15の何れか1つに記載の昇圧回路と、を備える、
    ことを特徴とする電圧発生装置。
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