JP7370212B2 - 回転削孔施工における孔曲り修正方法及び装置 - Google Patents

回転削孔施工における孔曲り修正方法及び装置 Download PDF

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本発明は、地盤の改良や山留め壁の親杭、基礎杭の打ち込みの工事などで、アースオーガを用いて地盤を削孔する回転削孔施工において、アースオーガ先端の削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった場合に、孔を正規の削孔位置、削孔方向に修正するための、回転削孔施工における孔曲り修正方法及び装置に関する。
地盤の改良を行うための工法として深層混合処理工法が知られている。この工法では、例えば特許文献1に記載されているように、原地盤に対し、撹拌翼を有する掘削撹拌装置を先端に取り付けたアースオーガを掘進させながら(回転削孔施工)、原地盤にセメントミルク等の地盤固化材を注入、撹拌することにより、原地盤に柱状の地盤改良体を形成する。
山留め壁の親杭又は基礎杭を地中に打ち込む工法として、杭を圧入する工法が周知である。この工法では、例えば特許文献2に記載されているように、スクリュを先端に取り付けたアースオーガで地盤又は土砂を掘削しながら(回転削孔施工)、杭を地中に圧入する。
特開2009-228246号公報 実登2515378号
しかしながら、このような地盤の改良や杭の打ち込みのための回転削孔施工のように、アースオーガ(のロッド)の先端に掘削撹拌装置やスクリュなどの削孔機械を取り付けて、削孔機械を地盤に対して回転下降させて削孔機械で地盤を削孔する場合、地盤の固さなどの地盤の不均質性や石、岩などの障害物、施工機械の姿勢制御の影響などを受けて、削孔機械の先端位置が所定の軌道からずれて孔の正規の削孔位置や削孔方向が曲がることがあり、孔が正規の削孔位置から曲がると、地盤改良体や杭を地盤の所定の設計位置に設置できず、出来形を満足できない、また、山留め壁の親杭の打ち込みでは、孔の正規の削孔位置や削孔方向が曲がると、親杭がずれて隙間が生じ、土砂や地下水が流出する恐れがある、という問題がある。
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、地盤の改良や山留め壁の親杭、基礎杭の打ち込み工事などで、アースオーガを用いて地盤を削孔する回転削孔施工を対象に、アースオーガ先端の削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて孔の正規の削孔位置や削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に容易かつ速やかに修正して、回転削孔施工の施工精度の向上を図ることのできる回転削孔施工における孔曲り修正方法及び装置を提供すること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明(1)は、
ロッド駆動部及び前記ロッド駆動部により回転駆動されるロッドを有してなるアースオーガの前記ロッドの先端に各種の削孔機械を取り付けて、前記削孔機械を地盤に対して回転下降させて地盤を削孔する回転削孔施工において、前記削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に修正する回転削孔施工における孔曲り修正方法であって、
前記ロッドに、内軸と、前記内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを有するものを用い、前記削孔機械に、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼と、前記外軸の外周部に前記外軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼とを有するものを採用し、
前記撹拌歯又は前記外軸の前記水平撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、前記削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に対して突入可能に突起を設けておき、
前記削孔機械による地盤の削孔中、前記削孔機械が正規の軌道を外れて、削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がったときに、前記削孔機械を前記削孔した孔が前記正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで戻し、前記削孔した孔の内周面において前記削孔した孔が前記正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった方向とは反対の面をほぐし施工面として、前記突起を前記ほぐし施工面に突入させて前記内軸又は前記外軸の正逆回転により揺動させることにより前記突起で前記ほぐし施工面をほぐし、前記削孔機械を地盤に対する正規の削孔位置、削孔方向に修正する、
ことを要旨とする。
この場合、突起は撹拌歯又は外軸の水平撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、当該外周部から出没して削孔した孔の内周面に対して突入離脱可能に設けることが好ましい。
上記目的を達成するために、本発明(2)は、
ロッド駆動部及び前記ロッド駆動部により回転駆動されるロッドを有してなるアースオーガの前記ロッドの先端に各種の削孔機械を取り付けて、前記削孔機械を地盤に対して回転下降させて地盤を削孔する回転削孔施工において、前記削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に修正する回転削孔施工における孔曲り修正方法であって、
前記ロッドに、内軸と、前記内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを有するものを用い、前記削孔機械に、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、前記外軸の外周部に前記外軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、前記外軸の前記各水平撹拌翼の端部間に連結される垂直撹拌翼とを有するものを採用し、
前記撹拌歯又は前記垂直撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、前記削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に対して突入可能に突起を設けておき、
前記削孔機械による地盤の削孔中、前記削孔機械が正規の軌道を外れて、削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がったときに、前記削孔機械を前記削孔した孔が前記正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで戻し、前記削孔した孔の内周面において前記削孔した孔が前記正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった方向とは反対の面をほぐし施工面として、前記突起を前記ほぐし施工面に突入させて前記内軸又は前記外軸の正逆回転により揺動させることにより前記突起で前記ほぐし施工面をほぐし、前記削孔機械を地盤に対する正規の削孔位置、削孔方向に修正する、
ことを要旨とする。
この場合、突起は撹拌歯又は垂直撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、当該外周部から出没して削孔した孔の内周面に対して突入離脱可能に設けるようにしてもよい。
上記目的を達成するために、本発明(3)は、
ロッド駆動部及び前記ロッド駆動部により回転駆動されるロッドを有してなるアースオーガの前記ロッドの先端に各種の削孔機械を取り付けて、前記削孔機械を地盤に対して回転下降させて地盤を削孔する回転削孔施工において、前記削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に修正する回転削孔施工における孔曲り修正装置であって、
前記ロッドは、内軸と、前記内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを備え、
前記削孔機械は、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼と、前記外軸の外周部に前記外軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼とを有し、
前記撹拌歯又は前記外軸の前記水平撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、前記削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に突入可能に突起が突設され、前記突起は前記内軸又は前記外軸の正逆回転により揺動可能に駆動される、
ことを要旨とする。
この場合、突起は削孔機械の外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、前記削孔機械の外周部から出没して削孔した孔の内周面に対して突入離脱可能に設けられてもよい
上記目的を達成するために、本発明(4)は、
ロッド駆動部及び前記ロッド駆動部により回転駆動されるロッドを有してなるアースオーガの前記ロッドの先端に各種の削孔機械を取り付けて、前記削孔機械を地盤に対して回転下降させて地盤を削孔する回転削孔施工において、前記削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に修正する回転削孔施工における孔曲り修正装置であって、
前記ロッドは、内軸と、前記内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを備え、
前記削孔機械は、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、前記外軸の外周部に前記外軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、前記外軸の前記各水平撹拌翼の端部間に連結される垂直撹拌翼とを有し、
前記撹拌歯又は前記垂直撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、前記削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に突入可能に突起が突設され、前記突起は前記内軸又は前記外軸の正逆回転により揺動可能に駆動される、
ことを要旨とする。
この場合、突起は削孔機械の外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、前記削孔機械の外周部から出没して削孔した孔の内周面に対して突入離脱可能に設けられてもよい。
本発明(1)の回転削孔施工における孔曲り修正方法によれば、地盤の改良、山留め壁の親杭や基礎杭の打ち込みなどの工事で、アースオーガの先端に各種の削孔機械を取り付けて、削孔機械を地盤に対して回転下降させて地盤を削孔する回転削孔施工において、アースオーガのロッドに、内軸と、内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを有するものを用い、削孔機械に、内軸の外周部に内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、内軸の外周部に内軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼と、外軸の外周部に外軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼とを有するものを採用し、撹拌歯又は外軸の水平撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に突入可能に突起を設けておき、削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔機械を削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで戻し、削孔した孔の内周面において削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった方向とは反対の面をほぐし施工面として、削孔機械の突起をほぐし施工面に突入させて内軸又は外軸の正逆回転により揺動させることにより、突起でほぐし施工面をほぐし、削孔機械の地盤に対する正規の削孔位置、削孔方向を修正するようにしたので、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に容易かつ速やかに修正することができ、回転削孔施工の施工精度の向上を図ることができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
本発明(2)の回転削孔施工における孔曲り修正方法によれば、地盤の改良、山留め壁の親杭や基礎杭の打ち込みなどの工事で、アースオーガの先端に各種の削孔機械を取り付けて、削孔機械を地盤に対して回転下降させて地盤を削孔する回転削孔施工において、アースオーガのロッドに、内軸と、内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを有するものを用い、削孔機械に、内軸の外周部に内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、内軸の外周部に内軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、外軸の外周部に外軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、外軸の各水平撹拌翼の端部間に連結される垂直撹拌翼とを有するものを採用し、撹拌歯又は垂直撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に対して突入可能に突起を設けておき、削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔機械を削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで戻し、削孔した孔の内周面において削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった方向とは反対の面をほぐし施工面として、削孔機械の突起をほぐし施工面に突入させて内軸又は外軸の正逆回転により揺動させることにより、突起でほぐし施工面をほぐし、削孔機械の地盤に対する正規の削孔位置、削孔方向を修正するようにしたので、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に容易かつ速やかに修正することができ、回転削孔施工の施工精度の向上を図ることができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
本発明(3)の回転削孔施工における孔曲り修正装置によれば、アースオーガのロッドは、内軸と、内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを備え、削孔機械は、内軸の外周部に内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、内軸の外周部に内軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼と、外軸の外周部に外軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼とを有し、撹拌歯又は外軸の水平撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に突入可能に突起が突設され、突起は内軸又は外軸の正逆回転により揺動可能に駆動されるようにして、地盤の改良、山留め壁の親杭や基礎杭の打ち込みなどの工事で、削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔機械を削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで戻し、削孔した孔の内周面において削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった方向とは反対の面をほぐし施工面として、削孔機械の突起をほぐし施工面に突入させて内軸又は外軸の正逆回転により揺動させることにより、突起でほぐし施工面をほぐし、削孔機械の地盤に対する正規の削孔位置、削孔方向を修正するようにしたので、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に容易かつ速やかに修正することができ、回転削孔施工の施工精度の向上を図ることができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
本発明(4)の回転削孔施工における孔曲り修正装置によれば、アースオーガのロッドは、内軸と、内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを備え、削孔機械は、内軸の外周部に内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、内軸の外周部に内軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、外軸の外周部に外軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、外軸の各水平撹拌翼の端部間に連結される垂直撹拌翼とを有し、撹拌歯又は垂直撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に突入可能に突起が突設され、突起は内軸又は外軸の正逆回転により揺動可能に駆動されるようにして、地盤の改良、山留め壁の親杭や基礎杭の打ち込みなどの工事で、削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔機械を削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで戻し、削孔した孔の内周面において削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった方向とは反対の面をほぐし施工面として、削孔機械の突起をほぐし施工面に突入させて内軸又は外軸の正逆回転により揺動させることにより、突起でほぐし施工面をほぐし、削孔機械の地盤に対する正規の削孔位置、削孔方向を修正するようにしたので、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に容易かつ速やかに修正することができ、回転削孔施工の施工精度の向上を図ることができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
本発明の一実施の形態における回転削孔施工における孔曲り修正方法及び装置のイメージを示す図((a1)は施工開始の状態を示す図(a2)は施工に用いる削孔機械及び本装置の突起を平面的に示す図(b1)は施工開始後、削孔中に、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合で、孔曲りを修正する状態を示す図(b2)は施工に用いる削孔機械及び本装置の突起を平面的に示す図) 同方法及び同装置に用いる削孔機械の一例を示す図 深層混合処理工法での回転削孔施工における本方法及び本装置の適用例を示す図
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。図1(a1)、(b1)に回転削孔施工における孔曲り修正方法のイメージを示している。図1(a2)、(b2)にこの孔曲り修正法方法に用いる削孔機械と削孔機械に取り付ける突起のイメージを平面的に示している。
図1(a1)に示すように、この孔曲り修正方法(以下、本方法という。)は、地盤の改良、山留め壁の親杭や基礎杭の打ち込みなどの工事で、アースオーガA(のロッド5の)の先端に各種の削孔機械Bを取り付けて、削孔機械Bを地盤Gに対して回転下降させて地盤Gを削孔する回転削孔施工において、図1(b1)に示すように、削孔機械Bが地盤Gの削孔中に所定の軌道をずれて、孔G1の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔G1を正規の削孔位置、削孔方向に修正するもので、本方法では、図1(a2)、(b2)に示すように、特に、削孔機械Bの外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、削孔機械Bにより地盤Gに削孔される孔G1の内周面に対して突入可能に突起C1を設けておき、削孔機械Bによる地盤の削孔中、削孔機械Bが正規の軌道を外れて、削孔した孔Gが正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がったときに、削孔機械Bを削孔した孔G1が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで戻し、削孔した孔G1の内周面において削孔した孔G1が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった方向とは反対の面をほぐし施工面G2として、突起C1をほぐし施工面G2に突入させて削孔機械Bの正逆回転により揺動させることにより突起C1でほぐし施工面B2をほぐし、削孔機械Bの地盤Gに対する正規の削孔位置、削孔方向を修正する。
本方法による施工手順をさらに具体的に説明する。
(ステップ1)
削孔機械Bの外周部にあらかじめ孔曲り修正専用の突起C1を設置しておく。この場合、図1(a2)、(b2)に示すように、突起C1を削孔機械Bの外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ突設させるが、この突起C1は、所定の長さに形成し、削孔機械Bの外周部に溶接などにより固定設置して、削孔した孔G1の内周面に対して突入可能にしてもよく、また、削孔機械Bの外周部から出没可能に取り付け、例えば油圧駆動などにより駆動させるようにして、削孔した孔G1の内周面に対して突入離脱可能に設けてもよい。なお、この突起C1は削孔機械Bの外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみあればよく、この場合、突起C1は1本でもよく複数本でもよく、複数本の場合は、各突起C1を削孔方向に一列に配列する。
(ステップ2)
地盤Gの回転削孔施工に当たり、アースオーガA先端の削孔機械Bの先端を地盤G上の設計位置の削孔位置にセットし、設計方向の削孔方向を確認した後、施工を開始する。この場合、傾斜計などにより孔曲りをリアルタイムに計測しながら削孔を進め、削孔した孔G1の傾斜や曲り傾向を把握する。
(ステップ3)
削孔機械Bによる地盤Gの削孔中に、削孔した孔G1に傾斜や曲りが生じた場合、すなわち、削孔機械Bが正規の軌道を外れて、削孔した孔G1が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった場合、アースオーガA先端の削孔機械Bを削孔した孔G1が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで引き戻す。そして、この引き戻した位置の孔G1の内周面でこの孔G1が曲がった方向とは反対の面をほぐし施工面G2とする。
(ステップ4)
続いて、削孔機械Bの外周部に設置した専用の突起C1を利用して、ほぐし施工面G2をほぐす。すなわち、削孔機械Bの外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ設置した突起C1をほぐし施工面G2に突入させて削孔機械Bの正逆回転により揺動させることにより、突起C1でほぐし施工面G2、つまり、孔G1の傾斜、曲り方向とは反対側の地盤を部分的に切削してほぐす。この場合、孔G1の傾斜、曲りの原因となる地盤を集中的に緩めるため、アースオーガA先端の削孔機械Bを孔G1の傾斜、曲りの原因となる地盤に相当する一定深度に固定して削孔機械Bを揺動回転させることにより、専用の突起C1で孔G1の傾斜、曲りの原因となる地盤に繰り返し接触し切削してほぐし緩める。このようにして、これまで削孔機械Bによる削孔の抵抗となっていた掘削した孔G1の傾斜、曲り方向とは反対側の地盤が緩むことによって、孔G1の傾斜、曲りが解消され、削孔機械Bが正規の削孔位置、削孔方向に戻り、削孔機械Bの地盤Gに対する正規の削孔位置、削孔方向が修正される。これにより、削孔した孔G1を正規の削孔位置、削孔方向に修正する。
なお、専用の突起C1を削孔機械Bの外周部に固定設置する場合、この突起C1は施工中常時削孔機械Bの外周部から突出される形式を採り、専用の突起C1を削孔機械Bの外周部に出没可能に取り付けて、油圧駆動などにより駆動する場合、この突起C1は掘削した孔G1の傾斜、曲りの修正時にのみ削孔機械Bの外周部から突出される形式を採る。これら2通りの形式は、アースオーガA先端の削孔機械Bの種類や地盤の施工方法により使い分けることが好ましい。
以上説明したように、本方法によれば、地盤改良、山留め壁の親杭や基礎杭の打ち込みなどの工事で、アースオーガAを用いて地盤Gを削孔する回転削孔施工を対象に、アースオーガA先端の削孔機械Bが地盤Gの削孔中に所定の軌道をずれて削孔した孔G1の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔G1を、孔G1の傾斜や孔曲りが確認された時点で、正規の削孔位置、削孔方向に容易かつ速やかに修正することができ、これにより、回転削孔施工の施工精度の向上を図ることができる。本方法は深層混合処理工法やアースオーガ工法などの回転削孔施工に広く適用可能であり、各工法において上記と同様の作用効果を得ることができる。
また、図1(a1)、(b1)に本方法に用いる回転削孔施工における孔曲り修正装置を併せて示している。なお、この場合、削孔機械Bとして、掘削撹拌装置B1を例示している。図2にこの掘削撹拌装置B1を拡大して示している。
この孔曲り修正装置(以下、本装置という。)は、地盤の改良、山留め壁の親杭や基礎杭の打ち込みなどの工事で、アースオーガAの先端に各種の削孔機械Bを取り付けて、削孔機械Bを地盤Gに対して回転下降させて地盤Gを削孔する回転削孔施工において、削孔機械Bが地盤Gの削孔中に所定の軌道をずれて、孔G1の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔G1を正規の削孔位置、削孔方向に修正するもので、図1(a2)、(b2)に示すように、本装置では、特に、削孔機械Bの外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、削孔機械Bにより地盤Gに削孔される孔G1の内周面に突入可能に突起C1が突設され、突起C1が削孔機械Bの正逆回転により揺動可能に駆動される形式になっている。
本装置は、孔曲り修正専用の突起C1がアースオーガA先端の削孔機械Bの外周部に設けられ、この突起C1が削孔機械Bの正逆回転により揺動駆動されるものであるが、地盤Gの施工方法により削孔機械Bの構造が異なり、削孔機械Bにおける突起C1の取付位置も削孔機械Bの構造に応じて異なる。
例えば、深層混合処理工法の場合、図1に示すように、アースオーガAに削孔機械Bとして掘削撹拌装置B1が設けられる。この場合、アースオーガAはエンジン駆動式又は電動モータ駆動式又は油圧駆動式のロッド駆動部3、4により回転駆動されるロッド5を備え、ロッド5は、内軸と、内軸の外側に相互に相対回転可能に装着される外軸とを有する。掘削撹拌装置B1には種々の形式があるが、一般に次の2つの形式が知られている。第1の形式の掘削撹拌装置は、図2を参考にして説明すると、内軸51の外周部に内軸51と一体回転可能に突設される撹拌歯61と、内軸51の外周部に内軸51と一体回転可能に突設される水平撹拌翼62と、外軸52の外周部に外軸52と一体回転可能に突設される水平撹拌翼63とを備える。この形式では、突起C1は、撹拌歯61又は内軸51の水平撹拌翼62若しくは外軸52の水平撹拌翼63のいずれかでその外周部において掘削方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ設けられ、この場合は、撹拌歯61又は内軸51の水平撹拌翼62若しくは外軸52の水平撹拌翼63の一端で、撹拌歯61又は内軸51の水平撹拌翼62若しくは外軸52の水平撹拌翼63の延長方向に突設される。この突起C1は外周部において掘削方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ突設されるので、例えば、突起C1を撹拌歯61に設ける場合で、撹拌歯61がロッド5を中心に対称的に相互に反対方向に延びる一対の撹拌歯61の場合は、突起C1を片側一方の撹拌歯61の一端(先端)に突設し、また、突起C1を内軸51の水平撹拌翼62若しくは外軸52の水平撹拌翼63に設ける場合で、内軸51の水平撹拌翼62、外軸52の水平撹拌翼63がそれぞれロッド5を中心に対称的に相互に反対方向に延びる一対の水平撹拌翼62、63の場合は、突起C1を片側一方の水平撹拌翼62若しくは63の一端(先端)に突設することになる。なお、この掘削撹拌装置B1のように、内軸51の水平撹拌翼62が外軸52の水平撹拌翼63よりも短い場合で、内軸51の水平撹拌翼62に突起C1を取り付ける場合は、突起C1を内軸51の片側一方の水平撹拌翼62の一端から外軸52の水平撹拌翼63の一端よりも外側に突出するように長さを長くして内軸51の片側一方の水平撹拌翼62の一端に取り付ける。第2の形式の掘削撹拌装置B1は、図2に示すように、内軸51の外周部に内軸51と一体回転可能に突設される撹拌歯61と、内軸51の外周部に内軸51と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼62と、外軸52の外周部に外軸52と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼63と、外軸52の各水平撹拌翼63の端部間に連結される複数の垂直撹拌翼64とを備える。この形式では、突起C1は、撹拌歯61又は外軸52の垂直撹拌翼64のいずれかでその外周部において掘削方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ設け、この場合は、撹拌歯61又は外軸52の垂直撹拌翼64の一端で、撹拌歯61又は外軸52の水平撹拌翼63の延長方向に突設される。この突起C1は外周部において掘削方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ突設されるので、例えば、突起C1を撹拌歯61に設ける場合で、撹拌歯61がロッド5を中心に対称的に相互に反対方向に延びる一対の撹拌歯61の場合は、突起C1を片側一方の撹拌歯61の一端(先端)に突設し、突起C1を外軸52の垂直撹拌翼64に設ける場合で、外軸52の垂直撹拌翼64がロッド5の周囲に一定の間隔で複数配置される場合は、突起C1を複数の垂直撹拌翼64のうち一つの垂直撹拌翼64の一端面(先端面)に、この場合、外軸52の水平撹拌翼63に対応する位置に、突設することになる。なお。撹拌歯61が内軸51に代えて外軸52に設けられる場合は、突起C1は外軸52の撹拌歯61に上記と同様に設けることができ、また、垂直撹拌翼64が外軸52に代えて内軸51の水平撹拌翼62の端部間に設けられる場合は、突起C1は内軸51の垂直撹拌翼64に上記と同様に設けることができる。
また例えば、杭を圧入する工法の場合は、アースオーガAに削孔機械Bとしてスクリュ(図示省略)が設けられる。アースオーガAはエンジン駆動式又は電動モータ駆動式又は油圧駆動式のロッド駆動部3、4により回転駆動されるロッド5を備える。スクリュはロッド5の先端(下端)に設けられる。この場合、突起は、スクリュの外周部において掘削方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ突設される。
また、本装置の突起C1の形状は、棒形(丸棒形、角棒形)、凸形、円錐形、角錐形など、地盤Gに掘削した孔G1の内周面に突入可能で固い地盤Gでもほぐしやすい形状であることが好ましい。
さらに、本装置の突起C1は、本方法で既述したとおり、所定の長さに形成され、削孔機械Bの外周部に溶接などにより固定設置されて、削孔した孔G1の内周面に対して突入可能にしてもよく、削孔機械Bの外周部に出没可能に取り付けられ、例えば油圧駆動などにより駆動するようにして、削孔した孔G1の内周面に対して突入離脱可能に設けられてもよい。この突起C1は削孔機械Bの外周部において掘削方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみあればよく、この場合、突起C1は1本でもよく複数本でもよく、複数本の場合は、各突起C1は削孔方向に一列に配列される。
本装置はかかる構成を備え、本方法の実施に用いることができる。すなわち、地盤の改良、山留め壁の親杭や基礎杭の打ち込みなどの工事で、図1に示すように、アースオーガA(のロッド5の)の先端に各種の削孔機械Bを取り付けて、削孔機械Bを地盤Gに対して回転下降させて地盤Gを削孔する回転削孔施工において、削孔機械Bによる地盤Gの削孔中に、削孔機械Bが正規の軌道を外れて、削孔した孔G1が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がったときに、削孔機械Bが削孔された孔G1が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで引き戻され、この位置で、削孔機械Bの外周部において掘削方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ設けられた突起C1が削孔機械Bの回転により旋回されて、削孔された孔G1が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった方向とは反対の面、すなわち、ほぐし施工面G2に向けて突入され、このほぐし施工面G2の範囲で削孔機械Bの正逆回転により突起C1が揺動されて、この突起C1でほぐし施工面G2をほぐし、削孔機械Bの地盤Gに対する正規の削孔位置、削孔方向を修正し、削孔した孔G1を正規の削孔位置、削孔方向に修正する。
以上説明したように、本装置によれば、地盤改良、山留め壁の親杭や基礎杭の打ち込みなどの工事で、アースオーガAを用いて地盤Gを削孔する回転削孔施工を対象に、アースオーガA先端の削孔機械Bが地盤Gの削孔中に所定の軌道をずれて削孔した孔G1の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、孔G1の傾斜や孔曲りが確認された時点で、削孔した孔G1を正規の削孔位置、削孔方向に容易かつ速やかに修正することができ、これにより、回転削孔施工の施工精度の向上を図ることができる。本装置は深層混合処理工法やアースオーガ工法などの回転削孔施工に広く適用可能であり、各工法において上記と同様の作用効果を得ることができる。
図3に深層混合処理工法での回転削孔施工における本方法及び本装置の適用例を示している。
まず、この深層混合処理工法に用いるアースオーガAについて本装置とともに説明する。図3に示すように、アースオーガAは、クローラクレーン1と、クローラクレーン1により支持されて鉛直方向に立ち上げられたリーダ2と、リーダ2に昇降自在に取り付けられたロータリドライブ3(ロッド駆動部)及びロータリドライブ3下部のギアボックス4(ロッド駆動部)と、ロータリドライブ3の下部にギアボックス4を介して正逆回転可能に連結されたロッド5とを備える。この場合、ロッド5は、図2に示すように、内軸51と外軸52とからなり、内軸51と外軸52はそれぞれロータリドライブ3の回転駆動により相互に反対方向に正逆回転可能になっている。なお、内軸51内には固化材の供給通路が設けられて、この固化材供給通路の下端は内軸51の最下端の固化材吐出口(図示省略)に連通される。このアースオーガA(のロッド5)の先端(下端)には、削孔機械Bとして掘削撹拌装置B1が設けられる。この掘削撹拌装置Bは、内軸51の最下端外周部に内軸51と一体回転可能に突設される撹拌歯61と、内軸51の外周部で撹拌歯61の上方所定の位置に上下方向に所定の間隔を介して内軸51と一体回転可能に突設される複数(この場合、2組一対)の水平撹拌翼62と、外軸52の外周部で撹拌歯61の上方所定の位置、この場合、内軸51の各水平撹拌翼62の上下両側及び各水平撹拌翼62間に、上下方向に所定の間隔を介して外軸52と一体回転可能に突設される複数(この場合、3組一対)の水平撹拌翼63と、外軸52の各水平撹拌翼63は内軸51の各水平撹拌翼62よりも長く、外軸52の各水平撹拌翼63の端部間に連結される複数(この場合、2つ)の垂直撹拌翼64とを備える。この場合、本装置の突起C1は外軸52の一方の垂直撹拌翼64の一端面に外軸52の水平撹拌翼63の延長方向に向けて突設される。
次に、アースオーガAを用いた深層混合処理工法の施工手順とともに本装置を用いた本方法の施工手順ついて説明する。
先ず、図3(ステップ1)に示すように、クローラクレーン1によりリーダ2を設計位置となる削孔位置の近傍所定位置に立設させて、ロッド5先端の掘削撹拌装置B1を設計位置の削孔位置にセットする。
次に、図3(ステップ2)に示すように、アースオーガAのロータリドライブ3が作動されて、掘削撹拌装置B1が回転される。すなわち、内軸51と外軸52が相互に反対方向に相対回転され、これにより、内軸51と一体回転する撹拌歯61及び各水平撹拌翼62と、外軸52と一体回転する各水平撹拌翼63が相互に相反する方向に相対回転する。そして、この掘削撹拌装置B1が地盤Gに対して回転下降されて地盤Gに貫入し地盤Gに丸い孔を掘削しながら、内軸51最下端の固化材吐出口から固化材が吐出される。掘削撹拌装置B1で掘削された土砂は、各水平撹拌翼62、63の相互に相反する相対回転により、水平方向、垂直方向に混練され、掘削土と固化材が効率良く撹拌混合される。また、各垂直撹拌翼64が外軸52の各水平撹拌翼63の端部間にて外軸52の周囲で回転され、各垂直撹拌翼64により、掘削土が円柱状に切り取られる。
この掘削撹拌装置B1による地盤Gの削孔、撹拌中に、掘削撹拌装置B1が正規の軌道を外れて、削孔した孔G1が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がったときは、図1(b1)に示すように、掘削撹拌装置B1が、削孔された孔G1が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで引き戻され、この位置で、掘削撹拌装置B1の外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ設けられた突起C1、この場合、外軸52の一方の垂直撹拌翼64の一端面に外軸52の水平撹拌翼63の延長方向に向けて設けられた突起C1が掘削撹拌装置B1の回転により旋回されて、削孔された孔G1が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった方向とは反対の面、すなわち、ほぐし施工面G2に向けて突入され、このほぐし施工面G2の範囲で掘削撹拌装置Bの正逆回転により突起C1が揺動されて、この突起C1でほぐし施工面G2をほぐし、掘削撹拌装置B1を地盤Gに対する正規の削孔位置、削孔方向に修正する。これにより、削孔した孔G1が正規の削孔位置、削孔方向に修正される。
かくして、図3(ステップ2)、(ステップ3)に示すように、掘削撹拌装置B1が地盤Gの設計位置の掘削位置から設計方向の切削方向、この場合、鉛直方向へ設計深さまで回転下降されて地盤G内が削孔されて、各水平撹拌翼62、63の相反回転により、掘削土と固化材が効率良く撹拌混合され、各垂直撹拌翼64により、掘削土は円柱状に切り取られて、外軸52の水平撹拌翼63の長さと一致する半径を有する円柱状の改良体が造成される。
そして、図3(ステップ4)に示すように、掘削撹拌装置B1は地上に向かって引き上げられる。この引上げ時、ロータリドライブ3の回転方向が貫入時と同じ方向であり、内軸51と外軸52が貫入時と同じ方向に相対回転されて掘削撹拌装置B1が引き上げられ、これにより、固化材と掘削土を混合された改良土が再び撹拌混合されて、施工を完了する。
このように、アースオーガAを用いた深層混合処理工法での回転削孔施工において、アースオーガA先端の掘削撹拌装置B1が地盤Gの削孔中に所定の軌道をずれて削孔した孔G1の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、孔G1の傾斜や孔曲りが確認された時点で、削孔した孔G1を正規の削孔位置、削孔方向に容易かつ速やかに修正することができ、回転削孔施工の施工精度を向上させることができる。
なお、ここでは、深層混合処理工法での回転削孔施工における本方法及び本装置の適用例を示したが、杭の圧入工法での回転削孔施工においても、本方法及び本装置を同様に適用することができ、上記と同様の作用効果を得ることができる。
A アースオーガ
1 クローラクレーン
2 リーダ
3 ロータリドライブ(ロッド駆動部)
4 ギアボックス(ロッド駆動部)
5 ロッド
51 内軸
52 外軸
B 削孔機械
B1 掘削撹拌装置
61 撹拌歯
62 水平撹拌翼
63 水平撹拌翼
64 垂直撹拌翼
C1 突起
G 地盤
G1 孔
G2 ほぐし施工面

Claims (7)

  1. ロッド駆動部及び前記ロッド駆動部により回転駆動されるロッドを有してなるアースオーガの前記ロッドの先端に各種の削孔機械を取り付けて、前記削孔機械を地盤に対して回転下降させて地盤を削孔する回転削孔施工において、前記削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に修正する回転削孔施工における孔曲り修正方法であって、
    前記ロッドに、内軸と、前記内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを有するものを用い、前記削孔機械に、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼と、前記外軸の外周部に前記外軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼とを有するものを採用し、
    前記撹拌歯又は前記外軸の前記水平撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、前記削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に対して突入可能に突起を設けておき、
    前記削孔機械による地盤の削孔中、前記削孔機械が正規の軌道を外れて、削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がったときに、前記削孔機械を前記削孔した孔が前記正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで戻し、前記削孔した孔の内周面において前記削孔した孔が前記正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった方向とは反対の面をほぐし施工面として、前記突起を前記ほぐし施工面に突入させて前記内軸又は前記外軸の正逆回転により揺動させることにより前記突起で前記ほぐし施工面をほぐし、前記削孔機械を地盤に対する正規の削孔位置、削孔方向に修正する、
    ことを特徴する回転削孔施工における孔曲り修正方法。
  2. 突起は撹拌歯又は外軸の水平撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、当該外周部から出没して削孔した孔の内周面に対して突入離脱可能に設ける請求項1に記載の回転削孔施工における孔曲り修正方法。
  3. ロッド駆動部及び前記ロッド駆動部により回転駆動されるロッドを有してなるアースオーガの前記ロッドの先端に各種の削孔機械を取り付けて、前記削孔機械を地盤に対して回転下降させて地盤を削孔する回転削孔施工において、前記削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に修正する回転削孔施工における孔曲り修正方法であって、
    前記ロッドに、内軸と、前記内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを有するものを用い、前記削孔機械に、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、前記外軸の外周部に前記外軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、前記外軸の前記各水平撹拌翼の端部間に連結される垂直撹拌翼とを有するものを採用し、
    前記撹拌歯又は前記垂直撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、前記削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に対して突入可能に突起を設けておき、
    前記削孔機械による地盤の削孔中、前記削孔機械が正規の軌道を外れて、削孔した孔が正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がったときに、前記削孔機械を前記削孔した孔が前記正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がり始めた位置まで戻し、前記削孔した孔の内周面において前記削孔した孔が前記正規の削孔位置、削孔方向から外れて曲がった方向とは反対の面をほぐし施工面として、前記突起を前記ほぐし施工面に突入させて前記内軸又は前記外軸の正逆回転により揺動させることにより前記突起で前記ほぐし施工面をほぐし、前記削孔機械を地盤に対する正規の削孔位置、削孔方向に修正する
    ことを特徴する回転削孔施工における孔曲り修正方法
  4. 突起は撹拌歯又は垂直撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、当該外周部から出没して削孔した孔の内周面に対して突入離脱可能に設ける請求項3に記載の回転削孔施工における孔曲り修正方法
  5. ロッド駆動部及び前記ロッド駆動部により回転駆動されるロッドを有してなるアースオーガの前記ロッドの先端に各種の削孔機械を取り付けて、前記削孔機械を地盤に対して回転下降させて地盤を削孔する回転削孔施工において、前記削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に修正する回転削孔施工における孔曲り修正装置であって、
    前記ロッドは、内軸と、前記内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを備え
    前記削孔機械は、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼と、前記外軸の外周部に前記外軸と一体回転可能に突設される水平撹拌翼とを有し
    前記撹拌歯又は前記外軸の前記水平撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、前記削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に突入可能に突起が突設され、前記突起は前記内軸又は前記外軸の正逆回転により揺動可能に駆動され
    ことを特徴する回転削孔施工における孔曲り修正装置。
  6. ロッド駆動部及び前記ロッド駆動部により回転駆動されるロッドを有してなるアースオーガの前記ロッドの先端に各種の削孔機械を取り付けて、前記削孔機械を地盤に対して回転下降させて地盤を削孔する回転削孔施工において、前記削孔機械が地盤の削孔中に所定の軌道をずれて、孔の正規の削孔位置、削孔方向が曲がった場合に、削孔した孔を正規の削孔位置、削孔方向に修正する回転削孔施工における孔曲り修正装置であって、
    前記ロッドは、内軸と、前記内軸の外側に相互に反対方向に相対回転可能に装着される外軸とを備え、
    前記削孔機械は、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される撹拌歯と、前記内軸の外周部に前記内軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、前記外軸の外周部に前記外軸と一体回転可能に突設される複数の水平撹拌翼と、前記外軸の前記各水平撹拌翼の端部間に連結される垂直撹拌翼とを有し、
    前記撹拌歯又は前記垂直撹拌翼のいずれかでその外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、前記削孔機械により地盤に削孔される孔の内周面に突入可能に突起が突設され、前記突起は前記内軸又は前記外軸の正逆回転により揺動可能に駆動される、
    ことを特徴する回転削孔施工における孔曲り修正装置。
  7. 突起は削孔機械の外周部において削孔方向に対して一定の位置にかつ回転方向に対して一方向にのみ、前記削孔機械の外周部から出没して削孔した孔の内周面に対して突入離脱可能に設けられる請求項5又は6に記載の回転削孔施工における孔曲り修正装置。
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