JP7367315B2 - 衝撃試験装置、衝撃試験方法および衝撃試験プログラム - Google Patents

衝撃試験装置、衝撃試験方法および衝撃試験プログラム Download PDF

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Description

本発明は、衝撃試験装置に関するものであり、特に、試験条件を設定する技術に関するものである。
衝撃環境で使用する電子機器には、開発段階において耐衝撃性能を確認する衝撃試験が要求される。衝撃試験は、実使用環境を想定した衝撃仕様を設定しそれを超える衝撃を何らかの手段で供試体へ印加し耐衝撃性を確認することで行われる。
衝撃試験では、試験対象物である供試体へ印加される衝撃を、試験条件を満たすように設定する必要がある。衝撃試験における試験条件が正しいかは、例えば、衝撃応答スペクトル(Shock Response Spectrum:SRS)を解析することで行われる。SRSとは、供試体へ加わる衝撃加速度波形が、様々な共振周波数を有する1自由度振動系に印加されたときの最大加速度振幅をプロットした波形のことをいう。SRSでは、横軸が共振周波数、縦軸が最大加速度振幅に対応している。SRS上において、仕様は折れ点周波数、加速度ピーク、傾きで与えられ、供試体に加わる衝撃加速度波形から算出したスペクトルを仕様と比較することで、供試体に衝撃仕様以上の衝撃印加がなされたかの判断が行われる。衝撃試験装置では、供試体に加える衝撃が試験条件を満たす必要があり、試験条件を適切に設定する技術の開発が行われている。そのような、衝撃試験装置において試験条件を適切に設定する技術としては、例えば、特許文献1のような技術が開示されている。
特許文献1は、衝撃応答スペクトラムを取得する衝撃試験装置に関するものである。特許文献1の衝撃試験装置は、固有振動数の異なる複数の振り子式ハンマを備え、ハンマを変更することで供試体に加わる衝撃加速度の波形を変化させている。
特開平10-170390号公報
しかしながら、特許文献1の技術は次のような点で十分ではない。特許文献の衝撃試験装置では、衝撃を印加するハンマや衝突面の構造を加速度ピークごとに製作する必要がある。また、機械的な衝突により衝撃を印加する衝撃試験装置では、事前の予備実験で打撃条件を確定させても、試験を繰り返すうちに衝突面とハンマ先端が変形し、試験条件が変化する恐れがある。そのため、特許文献1の技術は、衝撃試験において多大な作業を行うことなく適切な条件を設定し、供試体に衝撃を印加する技術としては十分ではない。
本発明は、上記の課題を解決するため、試験条件を満たす適切な衝撃加速度を自動で供試体に印加することができる衝撃試験装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明の衝撃試験装置は、衝撃印加手段と、検出手段と、制御手段を備えている。衝撃印加手段は、供試体に衝撃を印加する。検出手段は、供試体に印加された衝撃力を検出する。制御手段は、検出手段が検出した衝撃力を基に、衝撃印加手段が供試体に印加する衝撃加速度を制御する。
本発明の衝撃試験方法は、供試体に衝撃を印加し、供試体に印加された衝撃力を検出し、検出した前記衝撃力を基に、供試体に印加する衝撃加速度を制御する。
本発明によると、試験条件を満たす適切な衝撃加速度を自動で供試体に印加することができる。
本発明の第1の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態の構成の概要を示す図である。 衝撃応答スペクトルの例を示した図である。 本発明の第2の実施形態における動作状態を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態の衝撃試験装置の動作フローを示す図である。 本発明の第2の実施形態の衝撃試験装置の動作フローを示す図である。 本発明の第2の実施形態の衝撃試験装置の動作フローを示す図である。 本発明の第2の実施形態の打撃点における衝撃力の例を示した示す図である。 本発明の第2の実施形態における微小変形の例を示した示す図である。 本発明の第2の実施形態における供試体の加速度の例を示した示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるSRS加速度ピークの例を示した示す図である。 本発明の第3の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第3の実施形態における動作状態を模式的に示す図である。 本発明の第4の実施形態の構成の概要を示す図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態の衝撃試験装置は、衝撃印加手段1と、検出手段2と、制御手段3を備えている。衝撃印加手段1は、供試体に衝撃を印加する。検出手段2は、供試体に印加された衝撃力を検出する。制御手段3は、検出手段2が検出した衝撃力を基に、衝撃印加手段1が供試体に印加する衝撃加速度を制御する。
本実施形態の衝撃試験装置は、供試体に衝撃を印加し、検出手段2が検出する衝撃力を基に制御手段3が供試体に印加する衝撃加速度を制御している。このように、本実施形態の衝撃試験装置は、検出した衝撃力を基に供試体に印加する衝撃加速度を制御することで試験条件を調整することができる。そのため、本実施形態の衝撃試験装置は、試験条件を満たす適切な衝撃加速度を自動で供試体に印加することができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図2は、本実施形態の衝撃試験装置10の構成の概要を示す図である。本実施形態の衝撃試験装置10は、本体11と、制御部12と、プレート支持体13と、回転アクチュエータ14と、ハンマ15と、衝撃力検出部16を備えている。本実施形態の衝撃試験装置10は、プレート20にセットされた試験対象物である供試体21の耐衝撃性能を確認する試験装置である。
本体11は、衝撃試験装置10の各部位が内部に取り付けられている。本体11は、衝撃試験時に振動等が発生しないように設計されている。また、本体11は、衝撃試験時に、供試体21がセットされたプレート20にハンマ15が衝突する際の角度等がずれないように設計されている。
制御部12は、試験時の各部位の制御および結果の解析を行う機能を有する。制御部12は、回転アクチュエータ14を制御して、ハンマ15を動かし、供試体21がセットされたプレート20に衝撃を印加する。また、制御部12は、衝撃力検出部16が検出する衝撃力の計測結果を解析し、試験を行う際の条件を決定する。制御部12は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の半導体装置で構成されている。制御部12は、CPU(Central Processing Unit)を用いてコンピュータプログラムを実行することで各処理を行う構成であってもよい。
制御部12は、衝撃力の計測結果を基に供試体21のSRS(Shock Response Spectrum)加速度ピーク値を予測し、予測したSRS加速度ピーク値が試験仕様を満たすように試験条件を決定する。図3は、衝撃応答スペクトル(SRS)の例を模式的に示した図である。制御部12は、SRS加速度ピーク値が試験仕様を満たすように、駆動トルクを調整し衝撃試験の試験条件を決定する。また、本実施形態の制御部12の機能は、第1の実施形態の制御手段3に相当する。
プレート支持体13は、供試体21がセットされたプレート20を固定する機能を有する。プレート支持体13は、供試体21がセットされたプレート20の位置がずれないように構成されている。
回転アクチュエータ14は、ハンマ15を設定された高さまで動かし、自由落下させる機能を有する。また、回転アクチュエータ14は、衝突中に衝撃加速度を調整する機能を有する。回転アクチュエータ14は、例えば、モータを備え、設定された高さまでハンマ15を移動させる。また、回転アクチュエータ14は、ハンマ15の駆動部に印加するトルクによって衝撃加速度を調整する。回転アクチュエータ14の動作条件は、制御部12から駆動トルク指令値として入力される。
ハンマ15は、衝撃試験の試験対象物である供試体21に衝撃を与える。ハンマ15は、あらかじめ設定された形状、並びに材質や硬さ等の特性を満たすように形成されている。
図4は、本実施形態の衝撃試験装置10において、ハンマ15が供試体21がセットされたプレート20を打撃して衝撃を印加する際の状態を模式的に示した図である。図4に示すように、ハンマ15は、回転アクチュエータ14を回転軸として移動し、試験条件に応じた高さから落下することで供試体21がセットされたプレート20に耐衝撃試験を行うための衝撃を印加する。また、回転アクチュエータ14は、衝突中にハンマ15の駆動部に印加するトルクを制御することで衝撃加速度を調整する。また、本実施形態の回転アクチュエータ14およびハンマ15の機能は、第1の実施形態の衝撃印加手段1に相当する。
衝撃力検出部16は、供試体21がセットされたプレート20に衝突した際に、ハンマ15に生じる衝撃力を検出する。衝撃力検出部16には、例えば、加速度センサや力センサが用いられる。また、本実施形態の衝撃力検出部16の機能は第1の実施形態の検出手段2に相当する。
本実施形態の衝撃試験装置10の動作について説明する。図5は、本実施形態の衝撃試験装置10において試験条件を決定する際の動作フローを示すフローチャートである。また、図6は、本実施形態の衝撃試験装置10がSRS加速度ピーク値を予測する際の動作フローを示すフローチャートである。また、図7は、本実施形態の衝撃試験装置10が駆動トルク指令値を算出する際の動作フローを示すフローチャートである。
衝撃試験装置10は、作業者の操作等によって試験条件の設定動作を開始する。試験条件の設定動作を開始すると、制御部12は、回転アクチュエータ14を制御し、ハンマ15をあらかじめ設定された初期位置まで回転させる。初期位置は、前回、同じ供試体21で試験を行なった際の条件として設定されていてもよい。
設定位置にハンマ15が移動すると、制御部12は、回転アクチュエータ14にハンマ15を自由落下させる指示を送る。ハンマ15を自由落下させる指示を受け取ると、回転アクチュエータ14は、ハンマ15の位置を保つために加えている力を解除してハンマ15を自由落下させる。自由落下したハンマ15は、プレート20に向かって落下し、供試体21に衝突する。
ハンマ15が供試体21に衝突すると、衝撃力検出部16が衝撃力を検出する(ステップS11)。衝撃力を検出すると、衝撃力検出部16は、計測した衝撃力のデータを制御部12に送る。
衝撃力のデータが入力されると、制御部12は、衝突判定を行う。衝突判定とは、ハンマ15が供試体21がセットされたプレート20に衝突したかを判断することをいう。衝突判定における衝撃力の閾値は、ハンマ15が供試体21がセットされたプレート20に衝突したときの衝撃力を基にあらかじめ設定されている。
衝突判定において衝撃力が閾値を超えていないとき(ステップS12でNo)、制御部12は、動作を終了し衝突が生じていないことを作業者等に通知する。制御部衝突判定において、衝撃力があらかじめ設定された閾値を超えているとき(ステップS12でYes)、制御部12は、ハンマ15が供試体21に衝突したと判断する。
衝突が発生したと判断すると、制御部12は、計測された衝撃力のデータを基に、供試体21のSR加速度ピーク予測値の算出する(ステップS13)。
SRS加速度ピーク予測値の算出を開始すると制御部12は、打撃点に作用する全衝突時間の衝撃力を予測する(ステップS21)。図8は、打撃点における衝撃力の例を示した図である。図8の横軸は時間、縦軸は打撃点における衝撃力を示している。
衝撃力Fは、衝突時にプレート20の法線方向において必ず微小変形が生じていると仮定すると、微小変形に対する復元力として式1のようにあらわすことができる。制御部12は、現在時刻から衝突終了までの衝撃力Fを、以下の式1をハンマ15およびプレート20の運動方程式に適用し、運動方程式を解くことで予測する。
F=kδ+dδ’ ・・・(式1)
式1のδは変形量、δ’は変形速度、kは剛性係数、dは粘性係数を示している。このとき、プレート20と衝突するハンマ15の先端は球形とみなせると仮定している。また、剛性係数kおよび粘性係数dは、実験結果を基にあらかじめ設定されている。図9は、微小変形の概念を示している。
制御部12は、衝撃力の予測結果と現在時刻までの衝撃力の履歴を組み合わせることで、衝突時間全体の衝撃力の予測値を算出する。
全衝突時間の衝撃力を予測すると、制御部12は、予測した全衝突時間の衝撃力を伝達関数に入力し、供試体21に加わる全衝突時間の加速度の予測値を算出する(ステップS22)。図10は、衝撃が加えられたときの供試体21の加速度の例を示したものである。図10の横軸は時間、縦軸は供試体21の加速度を示している。
制御部12は、加速度の予測値を算出すると供試体21に加わる予測値をSRSに変換する。加速度の予測値をSRSに変換すると、制御部12は、SRS加速度ピーク予測値を算出する(ステップS23)。SRS加速度予測ピーク値には、SRS上における第1ピークの値が用いられる。図11は、SRS加速度ピーク値の例を示したものである。図11の横軸は周波数、縦軸は加速度を示している。図11の例では、第1のピークをSRS加速度ピーク値としている。
SRS加速度ピーク予測値を算出すると、制御部12は、SRS加速度ピーク予測値を基に駆動トルク指令値を算出する(ステップS14)。
駆動トルク指令値の算出を開始すると、制御部12は、SRS加速度ピーク予測値と試験条件の仕様値の範囲と比較する(ステップS31)。SRS加速度ピーク予測値が仕様値の最小値よりも小さいとき(ステップS32でYes)、制御部12は、衝撃力ピークを増加させるように、駆動トルクの値を算出する(ステップS33)。制御部12は、以下の式を満たすように駆動トルクの値を算出する。
peak ∝ Fpeak ・・・(式2)
上記の式2では、SRS加速度ピーク値をSpeak、打撃点に加わる衝撃力のピーク値をFpeakとしている。
制御部12は、衝撃力ピークを増加させるように、駆動トルクの値を算出する際には、駆動トルクの設定値を増加させる。
SRS加速度ピーク予測値が仕様値の最小値よりも大きいとき(ステップS32でNo)、制御部12は、SRS加速度ピーク予測値を仕様値の最大値と比較する。SRS加速度ピーク予測値と試験条件の仕様値の範囲内であったとき(ステップS34でNo)、制御部12は、そのときの駆動トルクの設定値を駆動トルク指令値として確定する(ステップS36)。
SRS加速度ピーク予測値が仕様値の最大値よりも大きいとき(ステップS34でYes)、制御部12は、衝撃力ピークを減少させるように、駆動トルクの値を算出する(ステップS35)。制御部12は、衝撃力ピークを減少させる際には駆動トルクの設定値を減少させる。ステップS33またはステップS35で駆動トルクを算出すると、制御部12は、算出した駆動トルクを駆動トルク指令値として確定する(ステップS36)。制御部12は、確定した駆動トルク指令値で再度試験を実行する。再度試験を実行し衝突試験が続けているとき(ステップS15でNo),制御部12は、ステップS13からの動作を繰りかえす。
駆動トルク指令値でSRS加速度ピーク予測値が仕様値の範囲内になると(ステップS15でYes)、制御部12は、試験条件の確定の動作を完了する。
このような動作でSRS加速度ピークの仕様を満たすような衝撃加速度を供試体21に印加する条件を自動で確定することで、本実施形態の衝撃試験装置10は、状況に応じた適切な条件で衝撃試験を実行することができる。
本実施形態の衝撃試験装置10は、供試体21の衝撃力を衝撃力検出部16において検出し、制御部12において演算処理を行うことでSRS加速度ピーク値を予測している。本実施形態の衝撃試験装置10は、SRS加速度ピーク値が試験仕様を満たすように、衝撃試験を行う際に駆動トルクの値を調整し、SRS加速度ピーク値が試験仕様を満たしたときの駆動トルクを衝撃試験時の設定値として決定している。よって、本実施形態の衝撃試験装置10は、SRS加速度ピーク値が衝撃試験の仕様を満たす供試体21に応じた試験条件を自動で設定することができる。そのため、本実施形態の衝撃試験装置10は、試験条件を満たす適切な衝撃加速度を自動で供試体に印加することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図12は、本実施形態の衝撃試験装置30の構成の概要を示す図である。本実施形態の衝撃試験装置30は、本体31と、制御部32と、プレート支持体33と、回転アクチュエータ34と、ハンマ35と、衝撃力検出部36と、バネ・ダンパ部37を備えている。
本実施形態の衝撃試験装置30は、第2の実施形態と同様に、プレート20にセットされた試験対象物である供試体21の耐衝撃性能を確認する試験装置である。第2の実施形態の衝撃試験装置10は、衝撃力を予測してSRS加速度ピーク予測値を算出している。そのような構成に対し、本実施形態の衝撃試験装置30は、バネ・ダンパ要素が支配的であるため、第2の実施形態における衝撃力モデルのパラメータ同定が不要であることを特徴とする。
本実施形態の本体31、制御部32、プレート支持体33とおよび回転アクチュエータ34の構成と機能は、第2の実施形態の同名称の部位と同様である。また、図13は、本実施形態の衝撃試験装置30において、ハンマ35が供試体21がセットされたプレート20を打撃して衝撃を印加する際の状態を模式的に示した図である。本実施形態の衝撃試験装置30も図13に示すようにハンマ35を回転アクチュエータ34を回転軸として供試体21をセットしたプレート20に衝突させることで衝撃試験を実行する。
ハンマ35は、衝撃試験の試験対象物である供試体21に衝撃を与える。本実施形態のハンマ35は、第2の実施形態のハンマ15と同様の構成に加えバネ・ダンパ部37を備えている。
衝撃力検出部36は、供試体21がセットされたプレート20に衝突した際に、ハンマ35に生じる衝撃力を検出する。衝撃力検出部36は、例えば、加速度センサや力センサを用いて構成される。衝撃力検出部36には、バネ・ダンパ部37の変位量を検出するリニアエンコーダを用いてもよい。
バネ・ダンパ部37は、ハンマ35の本体と供試体21に打撃を与える部分の間に形成されたバネ・ダンパの要素を有する機構である。
本実施形態の衝撃試験装置30の動作について説明する。試験条件の設定動作を開始すると、制御部32は、ハンマ35を移動させ、高さを有する位置から自由落下させる。自由落下したハンマ35は、プレート20に向かって落下し、供試体21に衝突する。衝突が発生し衝撃力を検出すると、衝撃力検出部36は、計測した衝撃力のデータを制御部32に送る。
衝撃力のデータが入力されると、制御部32は、衝突判定を行う。衝突判定は、例えば、衝撃力波形においてあらかじめ設定された閾値を超えているかによって行われる。衝撃力波形の値があらかじめ設定された閾値を超えているとき、制御部32は、ハンマ35の供試体21への衝突が継続していると判断する。
衝突が終了すると、制御部32は、供試体21のSRS加速度ピーク予測値を算出する。 SRS加速度ピーク予測値を算出すると、制御部32は、SRS加速度ピーク予測値の算出結果を基に、試験条件として設定されているSRS加速度ピークを満たすように駆動トルク指令値を算出する。
振動系においては、最も低い固有振動数を有するバネ系が系全体の振動現象を支配する特性を有し、実際に発生する衝撃現象は、バネ・ダンパ部37の振る舞いが支配的となる。そのため、本実施形態では、第2の実施形態の式1の衝撃力モデルによるパラメータ同定を必要としない。
駆動トルク指令値を算出すると、制御部32は、指令トルク指令値を、回転アクチュエータ14に出力する。これらの処理は、SRS加速度ピーク値が試験条件を満たすまで繰り返される。SRS加速度ピーク値が試験条件を満たすと、試験条件を満たす指令トルク指令値を用いた衝撃試験が実行される。
本実施形態の衝撃試験装置30は、第2の実施形態と同様に、SRS加速度ピーク仕様を満たすような衝撃加速度を、試験を自動で行いながら調整し、試験条件を自動で設定することができる。また、本実施形態の衝撃試験装置30は、バネ・ダンパ部の振る舞いが支配的であることから解析処理を簡略化することができる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図14は、本実施形態の衝撃試験装置40の構成の概要を示したものである。本実施形態の衝撃試験装置40は、本体41と、制御部42と、プレート支持体43と、直動アクチュエータ44と、ハンマ45と、衝撃力検出部46を備えている。
本実施形態の衝撃試験装置30は、第2の実施形態と同様に、プレート20にセットされた試験対象物である供試体21の耐衝撃性能を確認する試験装置である。第2の実施形態の衝撃試験装置10は、回転アクチュエータ14によってハンマの駆動を行っているが、本実施形態の衝撃試験装置40は、直動アクチュエータ44によってハンマを駆動することを特徴とする。
本実施形態の本体41、制御部42、プレート支持体43およびハンマ45の構成と機能は、第2の実施形態の同名称の部位と同様である。
直動アクチュエータ44は、プレート20の供試体21に向かって直線状に動作し、ハンマ45を駆動する。直動アクチュエータ44には、例えば、空気圧によってプレート20の供試体21の方向に衝撃を加えるように動作するアクチュエータを用いることができる。
衝撃力検出部46は、供試体21がセットされたプレート20に直動アクチュエータ44で駆動されるハンマ45が衝突した際に、ハンマ45に生じる衝撃力を検出する。衝撃力検出部46は、例えば、加速度センサや力センサを用いて構成される。
本実施形態の衝撃試験装置40の動作について説明する。試験条件の設定動作を開始すると、制御部42は、初期設定値の駆動力指令値で直動アクチュエータ44を制御し、ハンマ45を駆動して、供試体21に衝突させる。衝突が発生し衝撃力を検出すると、衝撃力検出部46は、計測した衝撃力のデータを制御部42に送る。
衝撃力のデータが入力されると、制御部42は、衝突判定を行う。衝突判定は、例えば、衝撃力波形においてあらかじめ設定された閾値を超えているかによって行われる。衝撃力波形の値があらかじめ設定された閾値を超えているとき、制御部42は、ハンマ45の供試体21への衝突が継続していると判断する。
衝突が終了すると、制御部42は、供試体21のSRS加速度ピーク予測値を算出する。SRS加速度ピーク予測値を算出すると、制御部42は、SRS加速度ピーク予測値の算出結果を基に、試験条件として設定されているSRS加速度ピークを満たすように駆動力指令値を算出する。
駆動力指令値を算出すると、制御部42は、指令力指令値を、直動アクチュエータ44に出力する。これらの処理は、SRS加速度ピーク値が試験条件を満たすまで繰り返される。SRS加速度ピーク値が試験条件を満たすと、試験条件を満たす駆動力指令値を用いた衝撃試験が実行される。
本実施形態の衝撃試験装置40のように直動アクチュエータを用いて衝撃試験を実行した場合においても、第2の実施形態と同様に、検出した衝撃力を基に供試体に印加する衝撃加速度を制御することで試験条件を自動で調整することができる。
各実施形態において制御部が行う各処理をCPU等においてコンピュータプログラムを実行する構成とした場合に、コンピュータプログラムは、記録媒体に格納して頒布することもできる。記録媒体としては、例えば、データ記録用磁気テープや、ハードディスクなどの磁気ディスクを用いることができる。また、記録媒体としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクを用いることもできる。不揮発性の半導体メモリを記録媒体として用いてもよい。
1 衝撃印加手段
2 検出手段
3 制御手段
10 衝撃試験装置
11 本体
12 制御部
13 プレート支持体
14 回転アクチュエータ
15 ハンマ
16 衝撃力検出部
20 プレート
21 供試体
30 衝撃試験装置
31 本体
32 制御部
33 プレート支持体
34 回転アクチュエータ
35 ハンマ
36 衝撃力検出部
37 バネ・ダンパ部
40 衝撃試験装置
41 本体
42 制御部
43 プレート支持体
44 直動アクチュエータ
45 ハンマ
46 衝撃力検出部

Claims (9)

  1. バネ・ダンパ機構を介して供試体に衝撃を印加する衝撃印加手段と、
    前記衝撃を印加した際に生じる衝撃力を検出する検出手段と、
    前記検出手段が検出した前記衝撃力を基に、前記衝撃印加手段が前記供試体に印加する衝撃加速度を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする衝撃試験装置。
  2. 前記検出手段の前記衝撃力の検出結果を基に前記供試体の加速度のピーク値を予測する予測手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記加速度のピーク値があらかじめ設定された範囲外であるとき、前記衝撃加速度の設定値を調整することを特徴とする請求項1に記載の衝撃試験装置。
  3. 前記予測手段は、SRS(Shock Response Spectrum)加速度におけるピーク値を予測することを特徴とする請求項2に記載の衝撃試験装置。
  4. 前記予測手段は、SRSにおける第1ピークを前記SRS加速度におけるピーク値とみなすことを特徴とする請求項3に記載の衝撃試験装置。
  5. 前記制御手段は、前記SRS加速度が前記衝撃加速度に比例するとみなして前記衝撃加速度を設定することを特徴とする請求項3または4に記載の衝撃試験装置。
  6. 前記衝撃印加手段は、回転軸に沿って回転し、前記供試体に衝撃を印加するハンマを有することを特徴とする請求項1から5いずれかに記載の衝撃試験装置。
  7. 前記ハンマまたは前記供試体の固定部のいずれかにバネ・ダンパ機構を有することを特徴とする請求項6に記載の衝撃試験装置。
  8. バネ・ダンパ機構を介して供試体に衝撃を印加し、
    前記衝撃を印加した際に生じる衝撃力を検出し、
    検出した前記衝撃力を基に、前記供試体に印加する衝撃加速度を制御することを特徴とする衝撃試験方法。
  9. バネ・ダンパ機構を介して供試体に衝撃を印加する処理と、
    前記衝撃を印加した際に生じる衝撃力を検出する処理と、
    検出した前記衝撃力を基に、前記供試体に印加する衝撃加速度を制御する処理と
    をコンピュータに実行させることを特徴とする衝撃試験プログラム。
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