JP7366182B2 - 吸気装置 - Google Patents
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Description
各スロットルボディの吸気通路を開閉する各スロットルバルブが、共通のスロットルシャフトに一体に取り付けられている。
他方、高回転では、流速が速いため、逆に吸気・排気管を短くかつ太くする必要がある。
並列気筒を備えた内燃機関の吸気通路に設けられた吸気装置であって、
各気筒の燃焼室から延出した吸気通路には、吸気流量を調整するスロットルボディが設けられ、
前記スロットルボディには、同スロットルボディの吸気通路を開閉することで、気筒への吸気流量を制御可能なスロットルバルブがスロットルシャフトに固着されて回動可能に軸支され、
動力源の動力が動力伝達機構を介して前記スロットルシャフトに伝達されて複数の前記スロットルバルブを同調させて同時に回動して吸気通路を開閉する吸気装置において、
前記スロットルバルブのうち少なくとも一つのスロットルバルブは、他のスロットルバルブに対して開き側に位相角度を持っている位相角スロットルバルブであることを特徴とする吸気装置を提供する。
前記位相角スロットルバルブは、アイドリング時の出力が低い側の気筒に連通する吸気通路に配設される。
前記他のスロットルバルブに対する前記位相角スロットルバルブの位相角度は、微小角度である。
前記他のスロットルバルブを支持する第1スロットルシャフトと前記位相角スロットルバルブを支持する第2スロットルシャフトは、互いに別体で、同軸上に配置され、
前記第1スロットルシャフトに第1同調レバーが嵌着され、
前記第2スロットルシャフトに第2同調レバーが嵌着され、
前記第1同調レバーと前記第2同調レバーの間には、位相角度を調整する位相角度調整機構が設けられる。
前記第1同調レバーには、前記動力源の非作動時における前記他のスロットルバルブの全閉開度を調整する第1全閉開度調整手段を備え、
前記第2同調レバーには、前記動力源の非作動時における前記位相角スロットルバルブの全閉開度を調整する第2全閉開度調整手段を備える。
図1は、本発明を適用した一実施の形態に係る吸気装置1の斜視図である。
吸気装置1は、並列気筒を備えた内燃機関の吸気装置であって、各気筒の燃焼室から延出した吸気通路にそれぞれ設けられた円筒状をなす吸気流量を調整する第1スロットルボディ10と第2スロットルボディ20が、互いに平行に並んで連結されて一体化されたものである。
連結筐体部10aと連結筐体部20aは、合体すると、内部に動力伝達機構である減速ギア機構41を収容するギアボックスBaを構成する。
同様に、第2スロットルボディ20には、第2スロットルボディ20の吸気通路を開閉する第2スロットルバルブ21が第2スロットルシャフト22に固着されて回動可能に軸支されている。
第1スロットルシャフト12と第2スロットルシャフト22は、互いに同軸上にある。
第1スロットルシャフト12の内側端部12bには、第1スロットルバルブ11を閉じ側に付勢するリターンスプリング18が巻装されている。
第1スロットルシャフト12の外側端部12cには、第1スロットルバルブ11の開度を検出するスロットルポジションセンサ45が取り付けられる。
第2スロットルシャフト22の内側端部22bには、第2スロットルバルブ21を閉じ側に付勢するリターンスプリング28が巻装されている。
第2スロットルシャフト22の第1スロットルボディ10と反対側の外側端部22cは、第2スロットルボディ20の膨出した外側軸受部20cにベアリング24を介して軸支される。
同様に、第2スロットルボディ20の下側には、第2スロットルボディ20の吸気通路内の第2スロットルバルブ21より下流側に燃料を噴射する第2インジェクタ29が取り付けられている。
モータ40のピニオンギア40aは、ギアボックスBa内に突出する。
また、第2スロットルシャフト22のギアボックスBa内に突出した内側端部22bには、第2同調レバー25(図中、粗い散点模様が施されている)が嵌着され、第2スロットルシャフト22と一体に回動する。
第1同調レバー15と第2同調レバー25の間には、第1スロットルバルブ11に対する第2スロットルバルブ21の位相角度を調整する位相角度調整機構30が設けられる。
また、第1同調レバー15の基部からは同調杆部15Aと略直角の径方向に規制杆部15Bが延出しており、規制杆部15Bの端部が折り曲げられて屈曲片15Baを形成している。
また、第2同調レバー25の基部からは径方向に同調杆部25Aと反対側に規制杆部25Bが延出している。
第1同調レバー15の対向する屈曲片15Aa,15Abのうち一方の屈曲片15Abと第2同調レバー25の屈曲片25Abとの間に、伝達スプリング31が介装される。
支持ピン32は、第1同調レバー15の屈曲片15Abを摺動可能に貫通し、一方の端部の拡径した頭部32hを第2同調レバー25の屈曲片25Abに当接し、この頭部32hと屈曲片15Abとの間に伝達スプリング31が圧縮状態で介装される。
位相角度調整ねじ33の頭部33hと屈曲片15Aaとの間には圧縮スプリング34が介装されており、この圧縮スプリング34の付勢力により、位相角度調整ねじ33の螺入位置を維持することができる。
すなわち、第2スロットルバルブ21が、位相角スロットルバルブに相当する。
また、位相角度調整機構30は、第1同調レバー15の回動を伝達スプリング31を介して、第2同調レバー25の回動に伝達することができる。
2段ギア42は、ギアボックスBaの連結筐体部10aに支持された支軸43に大径ギア42aと小径ギア42bが一体となって回転自在に軸支されており、大径ギア42aがモータ40のピニオンギア40aに噛合し、小径ギア42bが小径ギア42bより大径のセクタギア44と噛合して減速ギア機構41を構成している。
セクタギア44の回転は、第1スロットルシャフト12を第1スロットルバルブ11と一体に回動するとともに、第1同調レバー15を一体に回動する。
第1同調レバー15の回動は、位相角度調整機構30の伝達スプリング31を介して、第2同調レバー25の回動に伝達でき、第2同調レバー25の回動は第2スロットルシャフト12を第2スロットルバルブ21と一体に回動する。
アイドリング時の出力が低い側の気筒に連通する吸気通路に、第2スロットルボディ20を設けて、第2スロットルバルブ21を配設する。
他方の気筒に連通する吸気通路には、第1スロットルボディ10を設けて、第1スロットルバルブ11を配設する。
第1スロットルバルブ11に対する第2スロットルバルブ21の位相角度θは、微小角度である。
ここに言う微小角度は、0度より大きく3度以下の角度である。
位相角度が3度を越えると、アイドリングが不安定となる。
第1スロットルバルブ11は、第1スロットルボディ10の吸気通路を完全に閉じており、全閉開度が0度である。
これに対して、第2スロットルバルブ(位相角スロットルバルブ)21は第1スロットルバルブ11に対して開き側に位相角度θだけ開いており、全閉開度がθ度である。
また、第2同調レバー25には、モータ40が停止時における第2スロットルバルブ21の全閉開度を調整する第2全閉開度調整ボルト26を備えている。
また、第2全閉開度調整ボルト26は、連結筐体部20aに外部から螺入されて、先端を第2同調レバー25の規制杆部25Bの端部に当接して第2スロットルバルブ21の閉じる方向の回動を規制することで、第2スロットルバルブ21の全閉開度を設定する。
第1全閉開度調整ボルト16の頭部側からナット17を螺合して、全閉開度を0度に調整した第1全閉開度調整ボルト16の螺入位置を固定する。
第2全閉開度調整ボルト26の頭部側からナット27を螺合して、全閉開度をθ度に調整した第2全閉開度調整ボルト26の螺入位置を固定する。
すなわち、位相角度調整ねじ33の螺入位置が浅い状態にしておく。
すると、第2スロットルバルブ21は、第1スロットルバルブ11に対して位相角度θより大きい角度に開いており、第2同調レバー25の規制杆部25Bの端部が第2全閉開度調整ボルト26の先端から離れた位置にある。
このようにして、位相角度調整が行われると、第2スロットルバルブ(位相角スロットルバルブ)21は、第1スロットルバルブ11に対して開き側に位相角度θを持って設定される。
第1スロットルバルブ11は、全閉開度が0度で第1スロットルボディ10の吸気通路を完全に閉じており、第2スロットルバルブ(位相角スロットルバルブ)21は、全閉開度がθ度で、第2スロットルボディ20の吸気通路を位相角度θだけ開いている。
なお、図8においては、理解し易いように、位相角度θは多少誇張して示している。
第2スロットルバルブ21は、アイドリング時の出力が低い側の気筒に連通する吸気通路に設けられるので、アイドリング時に第2スロットルバルブ(位相角スロットルバルブ)21を第1スロットルバルブ11に対する位相角度θだけ吸気通路を開き、アイドリング時の出力が低い側の気筒の燃焼効率を向上させることができ、効果的に機関回転数の安定化と未燃焼ガスの抑制を図ることができる。
また、スロットルシャフトを別々に設ける場合、動力源としてのモータをそれぞれのスロットルシャフトに設けてもよい。
そして、スロットルバルブの位相角度は同じにして、モータによる回転角度を異ならせることも可能である。
さらに、動力源としてモータではなく手動によるスロットル操作にも、本発明は適用できる。
10…第1スロットルボディ、10a…連結筐体部、11…第1スロットルバルブ、12…第1スロットルシャフト、13…ベアリング、14…ベアリング、15…第1同調レバー、15A…同調杆部、15Aa,15Ab…屈曲片、15B…規制杆部、15Ba…屈曲片、16…第1全閉開度調整ボルト、17…ナット、18…リターンスプリング、19…第1インジェクタ、
20…第2スロットルボディ、20a…連結筐体部、21…第2スロットルバルブ(位相角スロットルバルブ)、22…第2スロットルシャフト、23…ベアリング、24…ベアリング、25…第2同調レバー、25A…同調杆部、25Aa…屈曲部、25Ac…屈曲片、25B…規制杆部、26…第2全閉開度調整ボルト、27…ナット、28…リターンスプリング、29…第2インジェクタ、
30…位相角度調整機構、31…伝達スプリング、32…支持ピン、33…位相角度調整ねじ、34…圧縮スプリング、
40…モータ、40a…ピニオンギア、41…減速ギア機構、42…2段ギア、42a…大径ギア、42b…小径ギア、43…支軸、44…セクタギア、45…スロットルポジションセンサ、
Ba…ギアボックス。
Claims (4)
- 並列気筒を備えた内燃機関の吸気通路に設けられた吸気装置であって、
各気筒の燃焼室から延出した吸気通路には、吸気流量を調整するスロットルボディ(10,20)が設けられ、
前記スロットルボディ(10,20)には、同スロットルボディ(10,20)の吸気通路を開閉することで、気筒への吸気流量を制御可能なスロットルバルブ(11,21)がスロットルシャフト(12,22)に固着されて回動可能に軸支され、
動力源(40)の動力が動力伝達機構(41)を介して前記スロットルシャフト(12,22)に伝達されて複数の前記スロットルバルブ(11,21))を同調させて同時に回動して吸気通路を開閉する吸気装置において、
前記スロットルバルブ(11,21)のうち少なくとも一つのスロットルバルブは、他のスロットルバルブ(11)に対して開き側に位相角度(θ)を持っている位相角スロットルバルブ(21)であり、
前記位相角スロットルバルブ(21)は、アイドリング時の出力が低い側の気筒に連通する吸気通路に配設されることを特徴とする吸気装置。 - 前記他のスロットルバルブ(11)に対する前記位相角スロットルバルブ(21)の位相角度(θ)は、微小角度であることを特徴とする請求項1に記載の吸気装置。
- 前記他のスロットルバルブ(11)を支持する第1スロットルシャフト(12)と前記位相角スロットルバルブ(21)を支持する第2スロットルシャフト(22)は、互いに別体で、同軸上に配置され、
前記第1スロットルシャフト(12)に第1同調レバー(15)が嵌着され、
前記第2スロットルシャフト(22)に第2同調レバー(25)が嵌着され、
前記第1同調レバー(15)と前記第2同調レバー(25)の間には、位相角度を調整する位相角度調整機構(30)が設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸気装置。 - 前記第1同調レバー(15)には、前記動力源(40)の非作動時における前記他のスロットルバルブ(11)の全閉開度を調整する第1全閉開度調整手段(16)を備え、
前記第2同調レバー(25)には、前記動力源(40)の非作動時における前記位相角スロットルバルブ(21)の全閉開度を調整する第2全閉開度調整手段(26)を備えることを特徴とする請求項3に記載の吸気装置。
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