JP2021032168A - 排気バルブ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】取付け対象体に対する排気バルブ駆動装置の取り付け位置のばらつきを抑制して出力シャフトの位置ばらつきが大きくなることを抑制し、排気バルブの開閉制御を安定させることができる排気バルブ駆動装置を提供する。【解決手段】排気バルブ駆動装置10,10b〜10iは、排気管13に配置されている排気バルブ19とリンク機構25を介して接続されている出力シャフト26と、出力シャフトの回転軸方向AX3と平行な方向に貫通し、排気バルブ駆動装置を取付け対象体24,24b〜24iに固定するために用いられる締結体78が挿入される貫通孔76を有するハウジング35と、取付け対象体に対する排気バルブ駆動装置の取り付け位置を決める位置固定部70,70b〜70g,70h1,70i1と、を備える。【選択図】図6
Description
本開示は、排気バルブ駆動装置に関する。
排気管の排気を制御するバルブに連結されるリンク機構と、リンク機構に駆動力を伝達するアクチュエータとを備える排気バルブ駆動装置において、リンク機構の寸法ばらつきを調整することにより、バルブの開閉制御を安定させる技術が知られている(例えば、特許文献1)。
バルブの開閉制御をより安定させるために、排気バルブ駆動装置を取付け対象体へ組み付ける際の位置ばらつきを抑制することが望まれている。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
本開示の一形態によれば、排気バルブ駆動装置(10,10b〜10i)が提供される。この排気バルブ駆動装置は、排気管(13)に配置されている排気バルブ(19)とリンク機構(25)を介して接続されている出力シャフト(26)と、前記出力シャフトの回転軸方向(AX3)と平行な方向に貫通し、前記排気バルブ駆動装置を取付け対象体(24,24b〜24i)に固定するために用いられる締結体(78)が挿入される貫通孔(76)を有するハウジング(35)と、前記取付け対象体に対する前記排気バルブ駆動装置の取り付け位置を決める位置固定部(70,70b〜70g,70h1,70i1)と、を備える。
この形態の排気バルブ駆動装置によれば、取付け対象体に対する排気バルブ駆動装置の取り付け位置を決める位置固定部と、取付け対象体に固定するための締結体を出力シャフトの回転軸方向と平行な中心軸に沿って挿入するための貫通孔とを備える。したがって、取付け対象体に対する排気バルブ駆動装置の取り付け位置のばらつきを抑制することができる。したがって、出力シャフトの位置ばらつきが大きくなることを抑制し、排気バルブの開閉制御を安定させることができる。
A.第1実施形態:
図1を用いて、第1実施形態の排気バルブ駆動装置10を搭載するエンジン11について説明する。エンジン11は、燃料の燃焼により回転動力を発生する内燃機関であり、例えば、車両走行用の動力源として機能する。エンジン11には、吸気をエンジン11の気筒内へ導く吸気管12と、気筒内で発生した排ガスを大気中に排出する排気管13とが接続され、本実施形態の排気バルブ駆動装置10を含む過給機24が備えられる。
図1を用いて、第1実施形態の排気バルブ駆動装置10を搭載するエンジン11について説明する。エンジン11は、燃料の燃焼により回転動力を発生する内燃機関であり、例えば、車両走行用の動力源として機能する。エンジン11には、吸気をエンジン11の気筒内へ導く吸気管12と、気筒内で発生した排ガスを大気中に排出する排気管13とが接続され、本実施形態の排気バルブ駆動装置10を含む過給機24が備えられる。
過給機24は、空気を取り込んで圧縮してエンジン11に供給すると共に、エンジン11からの排気を実行する。過給機24は、吸気コンプレッサ14と、排気タービン16と、回転軸30とを含んでいる。
吸気コンプレッサ14は、吸気管12に設けられ、内部にコンプレッサホイール14pを備える。コンプレッサホイール14pは、エンジン11への吸気を過給する。吸気コンプレッサ14よりもエンジン11側の吸気管12にはスロットルバルブ15が設けられている。スロットルバルブ15は、車両のアクセルペダルの踏み込み量に応じてエンジン11に供給される吸気量の調整を行う。
排気タービン16は、排気管13に設けられ、内部にタービンホイール16pを備える。タービンホイール16pは、回転軸30を介してコンプレッサホイール14pと接続されている。エンジン11から排出された排ガスの排気エネルギーによりタービンホイール16pが回転されると、回転軸30を介してコンプレッサホイール14pが回転される。排気タービン16よりも排出口側の排気管13には、排ガスを浄化させる触媒17が設けられている。触媒17は、周知なモノリス構造の触媒である。触媒17は、活性化温度に昇温されることで排ガス中に含まれる有害物質を酸化作用と還元作用により浄化する。
排気管13には、排気タービン16を迂回して排ガスを流すバイパス通路18が設けられている。バイパス通路18には、ウェイストゲートバルブ19が設けられている。ウェイストゲートバルブ19は、タービンハウジング16qの内部でバルブ軸20により回動可能に支持されているスイングバルブであり、過給圧を制御する排気バルブとして機能する。ウェイストゲートバルブ19が開弁すると、エンジン11からの排ガスの一部は、バイパス通路18を通って触媒17へ導かれる。
本実施形態において、ウェイストゲートバルブ19の開閉は、ECU(エンジン・コントロール・ユニット)22によって制御される。ECU22は、マイクロプロセッサとメモリとを備えるマイクロコンピュータである。本実施形態の排気バルブ駆動装置10は、ECU22によって駆動されて、排気バルブ駆動装置10とウェイストゲートバルブ19とを接続するリンク機構25によってウェイストゲートバルブ19の開閉を実行する。
図2に示すように、排気バルブ駆動装置10は、取付け対象体としての過給機24に取り付けられている。排気バルブ駆動装置10は、例えば、過給機24のうち吸気コンプレッサ14の近傍となる位置に取り付けられることで、排気タービン16から離れた位置に配置され、排ガスの熱の影響が低減される。
吸気コンプレッサ14は、コンプレッサハウジング14qを備える。コンプレッサハウジング14qは、上述したコンプレッサホイール14pを収容する。排気タービン16は、タービンハウジング16qを備える。タービンハウジング16qは、上述したタービンホイール16pを収容する。タービンハウジング16qの内部には、バイパス通路18が設けられている。
排気バルブ駆動装置10には、後述する出力シャフト26の出力を、バイパス通路18のウェイストゲートバルブ19に伝達するためのリンク機構25が設けられている。リンク機構25は、アクチュエータレバー27と、ロッド28と、バルブレバー29と、を備える4節リンク機構を採用している。アクチュエータレバー27は、排気バルブ駆動装置10の出力シャフト26に接続され、排気バルブ駆動装置10によって回動される。バルブレバー29は、バルブ軸20に結合される。排気バルブ駆動装置10は回動トルクをアクチュエータレバー27に付与する。回動トルクは、ロッド28を介してバルブレバー29に伝達されてウェイストゲートバルブ19を開閉させる。
ECU22は、例えばエンジン11の高回転時には、排気バルブ駆動装置10を制御してウェイストゲートバルブ19の開度を調整して過給機24の過給圧を制御する。ECU22は、例えば冷間始動直後など、触媒17の温度が活性化温度に達していない時には、排気バルブ駆動装置10を制御してウェイストゲートバルブ19を全開にして触媒17の暖機を行う。
図3から図6を用いて、排気バルブ駆動装置10の詳細について説明する。図3には、出力シャフト26の回転軸である中心軸AX3に垂直な平面視での排気バルブ駆動装置10が示されている。図3に示すように、ハウジング35は、第一ハウジング部41と、第二ハウジング部42とを有している。第一ハウジング部41および第二ハウジング部42は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、鉄鋼等の金属材料で形成されている。第一ハウジング部41および第二ハウジング部42は、樹脂で形成されていてもよい。第一ハウジング部41および第二ハウジング部42は、ダイキャスト、重力鋳造、射出成形、プレスのいずれの製法で形成されてもよい。
第二ハウジング部42は、六角ボルトからなるハウジング締結体43により第一ハウジング部41に締結されている。第二ハウジング部42からは、出力シャフト26が突き出ており、アクチュエータレバー27に接続されている。
第一ハウジング部41は、本実施形態において、図6に示すように、例えば六角ボルトなどの締結体78が挿入されるための貫通孔76を備える。貫通孔76は、中心軸AX4とする略円柱状の空間からなる。貫通孔76は、図3に示すように、平面視において第一ハウジング部41の外周に位置し、図6に示すように、中心軸AX4に沿って第一ハウジング部41を貫通している。貫通孔76の中心軸AX4は、出力シャフト26の中心軸AX3と平行する。締結体78は、中心軸AX4に沿って貫通孔76に挿入されて、第一ハウジング部41に設けられる締結孔78hと締結される。これにより、ハウジング35は、排気バルブ駆動装置10の取付け対象体である過給機24のうち吸気コンプレッサ14近傍に取り付けられる。
本実施形態において、第一ハウジング部41は、さらに、過給機24と対向する外側壁面に位置固定部70を備える。位置固定部70は、取付け対象体に対する排気バルブ駆動装置10の取り付け位置を決める機能を有する。位置固定部70の詳細については後述する。
第一ハウジング部41は、図4、図5に示すように、第二ハウジング部42と共に、モータ36と、伝達部37とを収容する収容空間44を形成している。モータ36は、例えば周知の直流モータであり、図5に示すように、収容空間44のうち第一ハウジング部41に形成されたモータ挿入孔46に挿入される。モータ36は、図4に示すように、スクリュ47により第一ハウジング部41に固定される。
図4に示すように、排気バルブ駆動装置10は、複数のギヤからなる伝達部37を有する。伝達部37は、モータ36の回転を減速して出力シャフト26に伝達する平行軸式の減速機である。伝達部37は、ピニオンギヤ51と、第一中間ギヤ52と、第二中間ギヤ53と、出力ギヤ54とを有している。
図4から図6を用いて伝達部37の詳細について説明する。ピニオンギヤ51は、図5に示すように、モータ36のモータ軸55に固定されている。ピニオンギヤ51は、例えば鉄系の焼結金属等の金属で形成された金属ギヤである。
第一中間ギヤ52は、図4および図6に示すように、第一大径外歯部57と第一小径外歯部58とを有する複合ギヤであり、第一中間シャフト56の回転軸AX1を中心に回転自在に支持されている。第一大径外歯部57と第一小径外歯部58は、樹脂で一体的に形成されている。第一大径外歯部57は、大径のギヤであり、図4および図5に示すように、モータ36のモータ軸55に固定されたピニオンギヤ51と噛み合っている。第一小径外歯部58は、第一大径外歯部57と比べて小径なギヤである。
第二中間ギヤ53は、図4および図6に示すように、第二大径外歯部62と第二小径外歯部63とを有する複合ギヤであり、第二中間シャフト61の回転軸AX2を中心に回転自在に支持されている。第二大径外歯部62および第二小径外歯部63は、樹脂で一体的に形成されている。第二大径外歯部62は、大径のギヤであり、図4および図5に示すように、第一中間ギヤ52の第一小径外歯部58と噛み合っている。第二小径外歯部63は、第二大径外歯部62と比べて小径なギヤである。第一中間ギヤ52と第二中間ギヤ53とは、樹脂製に限らず、金属製であってもよく、樹脂製と金属製とを複合してもよい。
出力ギヤ54は、樹脂で形成されたギヤである。出力ギヤ54は、図4および図6に示すように、第二小径外歯部63と噛み合っている。出力ギヤ54には、出力シャフト26が接続されている。出力ギヤ54の中心軸は、出力シャフトの中心軸AX3と一致する。
図6に示すように、出力シャフト26は、第一ハウジング部41に設けられた軸受48と、第二ハウジング部42に設けられた軸受49とにより回転自在に支持されている。出力シャフト26の一端側は、ハウジング35の第二ハウジング部42から突出し、アクチュエータレバー27に接続される。出力シャフト26の他端側には、シール部材45が配置されている。シール部材45は、金属製のいわゆるガスケットである。シール部材45には、ゴムなどの樹脂、セラミックや合金などが採用されてもよい。シール部材45は、ハウジング35の収容空間44をシールして収容空間44への外気や異物の進入を防ぐ。
図3、図6および図7を用いて、本実施形態の排気バルブ駆動装置10が備える位置固定部70の詳細について説明する。図6に示すように、位置固定部70は、本実施形態において、取付け対象体となる過給機24に対向するように、第一ハウジング部41の外側壁面に備えられる。位置固定部70は、第一ハウジング部41と一体的に形成される円柱状の構造体である。第一ハウジング部41との一体成形により、簡易な方法で位置固定部70を形成することができる。
図6に示すように、位置固定部70は、第一ハウジング部41の外壁表面から過給機24に向かって突出し、円柱状の構造体の中心軸AX5が、出力シャフト26の中心軸AX3の軸方向と平行になるように形成される。位置固定部70の形状は、円柱のほか四角柱や六角柱などの角柱や柱体、半球形状などの種々の形状であってもよい。位置固定部70は、過給機24に設けられ位置固定部70の外形と略同一の外形を有する嵌合孔70hに、中心軸AX5に沿った圧入によって嵌め合わされる。
図3には、出力シャフト26と、第二中間シャフト61と、位置固定部70と、締結体78との平面視でのそれぞれの位置が模式的に示されている。図3に示すように、本実施形態において、位置固定部70は、出力シャフト26に近い位置に配置される。より具体的には、位置固定部70は、位置固定部70の中心軸AX5から出力シャフト26の回転軸である中心軸AX3までの距離DAが、位置固定部70の中心軸AX5から貫通孔76の中心軸AX4までの距離DBよりも小さくなる位置に配置されている。
図3とともに図7を用いて、締結体78、位置固定部70および出力シャフト26とのそれぞれの配置と、各部での位置ばらつきの大きさとの関係について説明する。図7には、締結体78の位置ばらつきの大きさを概念的に表した範囲78Xと、出力シャフト26の位置ばらつきの大きさを概念的に表す範囲26Xとが示されている。
範囲78Xは、貫通孔76と締結孔78hとが締結体78を固定できる程度として予め導き出される固定値である。例えば、貫通孔76と締結孔78hとが締結体78の位置をより堅実に固定する場合には、範囲78Xの面積は小さくなり、例えば、貫通孔76と締結体78との間に隙間があり貫通孔76に対して締結体78の位置が変動し得るような場合に、範囲78Xの面積は大きくなる。
範囲26Xは、出力シャフト26の位置ばらつきの範囲を概念的に表している。範囲26Xの大きさは、位置固定部70の位置ばらつきと、締結体78の位置ばらつきとの影響を受けて変動し得る。範囲26Xの大きさは、範囲78Xの接線のうち、位置固定部70を通る2本の直線を共通内接線とする円として導き出される。位置固定部70に位置ばらつきの範囲がある場合には、範囲26Xの大きさは、範囲78Xの接線のうち、位置固定部70の位置ばらつきの範囲との2本の共通内接線に対して内接する円として導き出される。位置固定部70の位置が締結体78に近い位置であるほど、すなわち距離DBが小さくなり距離DAが大きくなるほど範囲26Xの面積は大きくなる。本実施形態では、位置固定部70を出力シャフト26に近い位置に配置して距離DAを距離DBよりも小さくすることにより、範囲26Xの面積を小さくしている。
以上説明したように、本実施形態の排気バルブ駆動装置10によれば、出力シャフト26の中心軸AX3と平行な中心軸AX5に沿って過給機24に向かって突出する位置固定部70と、中心軸AX3と平行な中心軸AX4に沿って過給機24と締結するための貫通孔76とを備える。出力シャフト26の中心軸AX3に垂直な2次元平面において、過給機24に対する排気バルブ駆動装置10の取り付け位置のばらつきを抑制することができる。したがって、出力シャフト26の位置ばらつきが大きくなることを抑制し、ウェイストゲートバルブ19の開閉制御を安定させることができる。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10によれば、位置固定部70は、過給機24の嵌合孔70hに対して、出力シャフト26の中心軸AX3に平行な中心軸AX5に沿った圧入によって嵌め合わされる。圧入による組み付けにより、位置固定部70の位置が取付け対象体である過給機24に対してばらつくことを抑制することができる。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10によれば、出力シャフト26の回転軸AX3に垂直な平面視において、位置固定部70は、位置固定部70の中心軸AX5から出力シャフト26の回転軸である中心軸AX3までの距離DAが、位置固定部70の中心軸AX5から貫通孔76の中心軸AX4までの距離DBよりも小さくなる位置に配置される。したがって、位置固定部70の位置ばらつきと、締結体78の位置ばらつきとによる出力シャフト26の位置ばらつきへの影響を小さくすることができ、出力シャフト26の位置ばらつきをより抑制することができる。
B.第2実施形態:
図8および図9に示すように、第2実施形態の排気バルブ駆動装置10bは、位置固定部の配置位置が異なる点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。排気バルブ駆動装置10bは、位置固定部70に代えて、位置固定部70bを備える。位置固定部70bは、出力シャフト26の中心軸AX3の延長上であって、過給機24bに対向する位置に配置され、過給機24bの嵌合孔70hbに嵌め合わされる。
図8および図9に示すように、第2実施形態の排気バルブ駆動装置10bは、位置固定部の配置位置が異なる点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。排気バルブ駆動装置10bは、位置固定部70に代えて、位置固定部70bを備える。位置固定部70bは、出力シャフト26の中心軸AX3の延長上であって、過給機24bに対向する位置に配置され、過給機24bの嵌合孔70hbに嵌め合わされる。
図10に示すように、位置固定部70bは、第一ハウジング部41の外側壁面を過給機24bに向けて突出させる円柱状の構造体である。位置固定部70bの中心軸AX5は、出力シャフト26の中心軸AX3と一致するように形成される。位置固定部70bは、位置固定部70bの外形と略同一形状の嵌合孔70hbに、中心軸AX5に沿った圧入によって過給機24bと嵌め合わされる。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10bによれば、位置固定部70bは、出力シャフト26の中心軸AX3の延長上に配置される。したがって、出力シャフト26の位置ばらつきを直接的に抑制させることができる。
C.第3実施形態:
図11に示すように、第3実施形態の排気バルブ駆動装置10cは、位置固定部の配置位置と構成部品とが異なる点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。排気バルブ駆動装置10cは、位置固定部70に代えて、位置固定部70cを備える。位置固定部70cは、出力シャフト26の中心軸AX3の延長上であって、過給機24cに対向する位置に配置され、過給機24cの嵌合孔70hcに嵌め合わされる。
図11に示すように、第3実施形態の排気バルブ駆動装置10cは、位置固定部の配置位置と構成部品とが異なる点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。排気バルブ駆動装置10cは、位置固定部70に代えて、位置固定部70cを備える。位置固定部70cは、出力シャフト26の中心軸AX3の延長上であって、過給機24cに対向する位置に配置され、過給機24cの嵌合孔70hcに嵌め合わされる。
図11に示すように、位置固定部70cは、挿入孔71と、嵌合体72とで構成される。挿入孔71は、第一ハウジング部41の外側壁面に形成される貫通孔である。嵌合体72は、いわゆるダボ(dowel)であり、円柱状に加工した金属である。嵌合体72は、樹脂やセラミック、合金などの金属以外の材料を用いてもよい。嵌合体72は、出力シャフト26の中心軸AX3に沿った圧入により、第一ハウジング部41の外壁面から過給機24cに向かって突出する状態で、挿入孔71に嵌め合わされる。挿入孔71に固定された状態の嵌合体72の中心軸AX5は、出力シャフト26の中心軸AX3と一致する。過給機24cは、嵌合体72の突出部分と略同一形状の嵌合孔70hcを備える。嵌合体72のうち第一ハウジング部41から突出する部分が、中心軸AX5に沿った圧入によって嵌合孔70hcに嵌め合わされる。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10cによれば、位置固定部70cは、挿入孔71と、嵌合体72とで構成される。第一ハウジング部41とは別体の構成部品である嵌合体72を用いるので、第一ハウジング部41の形状を大きく変更することなく位置固定部70cを適用して、排気バルブ駆動装置10cを過給機24cに固定することができる。
D.第4実施形態:
図12に示すように、第4実施形態の排気バルブ駆動装置10dは、位置固定部の構成部品および配置位置が異なる点と、嵌合方法が異なる点とにおいて第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。排気バルブ駆動装置10dは、位置固定部70に代えて位置固定部70dを備える。位置固定部70dは、出力シャフト26の中心軸AX3の延長上に配置され、過給機24dの嵌合突起70tdと嵌め合わされる。
図12に示すように、第4実施形態の排気バルブ駆動装置10dは、位置固定部の構成部品および配置位置が異なる点と、嵌合方法が異なる点とにおいて第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。排気バルブ駆動装置10dは、位置固定部70に代えて位置固定部70dを備える。位置固定部70dは、出力シャフト26の中心軸AX3の延長上に配置され、過給機24dの嵌合突起70tdと嵌め合わされる。
図12に示すように、位置固定部70dは、挿入孔71と、シール部材45dとで構成される。挿入孔71は、第3実施形態と同様、第一ハウジング部41の外側壁面のうち、出力シャフト26の中心軸AX3の延長上であって、過給機24bに対向する位置に形成される貫通孔である。シール部材45dは、凹状に加工された金属である。シール部材45dの凹部は、嵌合孔45hとして機能する。シール部材45dは、嵌合孔45hの開口側を過給機24dと対向させた状態で挿入孔71に固定されている。嵌合孔45hは、位置固定部70dに対向する過給機24dの嵌合突起70tdを嵌め合わせられる。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10dによれば、位置固定部70dが、第一ハウジング部41に配置されるシール部材45dを含む。第一ハウジング部41とは別体の構成部品であるシール部材45dを用いるので、第一ハウジング部41の形状を大きく変更することなく、排気バルブ駆動装置10dを過給機24dに固定することができる。
E.第5実施形態:
図13から図15を用いて第5実施形態の排気バルブ駆動装置10eの構成について説明する。第5実施形態の排気バルブ駆動装置10eは、中間ギヤのシャフトの一端側を位置固定部70eとして用いる点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。
図13から図15を用いて第5実施形態の排気バルブ駆動装置10eの構成について説明する。第5実施形態の排気バルブ駆動装置10eは、中間ギヤのシャフトの一端側を位置固定部70eとして用いる点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。
図13および図14に示すように、位置固定部70eは、2つの中間シャフトのうち、第二中間ギヤ53内に配置される第二中間シャフト61eの中心軸AX2の延長上であって、過給機24eに対向する側の端部であり、過給機24eの嵌合孔70heに嵌め合わされる。位置固定部70eは、第一中間ギヤ52の内部に配置される第一中間シャフト56を用いて構成されてもよい。
図14に示すように、第二中間シャフト61eの中心軸AX2に沿った長さは、第1実施形態の排気バルブ駆動装置10が有する第二中間シャフト61の長さよりも大きい。第二中間シャフト61eは、第一ハウジング部41の過給機24eに対向する側の外壁面から一端が突出する状態で第一ハウジング部41に固定されている。本実施形態では、第二中間シャフト61eのうち第一ハウジング部41から突出する部分が位置固定部70eとして機能する。
図15に示すように、過給機24eは、位置固定部70eの外形、すなわち第二中間シャフト61eのうち第一ハウジング部41から突出する部分と略同一の嵌合孔70heを備える。位置固定部70eは、中心軸AX2に沿った圧入によって過給機24eの嵌合孔70heと嵌め合わされる。
図13には、出力シャフト26と、第二中間シャフト61と、位置固定部70eと、締結体78との平面視でのそれぞれの位置が模式的に示されている。図13に示すように、第二中間シャフト61eの中心軸AX2、すなわち位置固定部70eの中心軸AX5から出力シャフト26の中心軸AX3までの距離DA5が、位置固定部70eの中心軸AX5から貫通孔76の中心軸AX4までの距離DB5よりも小さくなるように構成される。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10eによれば、排気バルブ駆動装置10eの構成部品である第二中間シャフト61eを位置固定部70eとして用いる。したがって、部品点数の増加を抑制しつつ位置固定部70eを適用して、排気バルブ駆動装置10eを過給機24eに固定することができる。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10eによれば、出力シャフト26の回転軸AX3に垂直な平面視において、位置固定部70eは、位置固定部70eの中心軸AX5から出力シャフト26の中心軸AX3までの距離DA5が、位置固定部70eの中心軸AX5から貫通孔76の中心軸AX4までの距離DB5よりも小さくなる位置に配置される。これにより、位置固定部70eの位置ばらつきと、締結体78の位置ばらつきとによる出力シャフト26の位置ばらつきへの影響を小さくすることができる。
F.第6実施形態:
図16に示すように、第6実施形態の排気バルブ駆動装置10fは、位置固定部の形状と位置とが異なる点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。図16に示すように、位置固定部70fは、2つの中間シャフトのうち、第二中間シャフト61の中心軸AX2の中心軸AX2の延長上であって、過給機24eに対向する位置に配置され、過給機24fの嵌合孔70hfおよび嵌合突起70tfと嵌め合わされる。位置固定部70fは、第一中間ギヤ52の中心軸AX1の延長上に配置されてもよい。
図16に示すように、第6実施形態の排気バルブ駆動装置10fは、位置固定部の形状と位置とが異なる点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。図16に示すように、位置固定部70fは、2つの中間シャフトのうち、第二中間シャフト61の中心軸AX2の中心軸AX2の延長上であって、過給機24eに対向する位置に配置され、過給機24fの嵌合孔70hfおよび嵌合突起70tfと嵌め合わされる。位置固定部70fは、第一中間ギヤ52の中心軸AX1の延長上に配置されてもよい。
図16に示すように、位置固定部70fは、円筒部71tと、挿入孔71fとで構成される。円筒部71tは、第二中間シャフト61の中心軸AX2の延長上に位置する第一ハウジング部41の外側壁面を過給機24fに向けて突出させる円筒状の構造体である。挿入孔71fは、円筒部71tの内部空間である。挿入孔71fは、第二中間シャフト61を収容するための内部空間を過給機24fに向けて延伸したものである。円筒部71tおよび挿入孔71fの中心軸AX5は、第二中間シャフト61の中心軸AX2と一致する。
過給機24fは、円筒部71tの外形と略同一の嵌合孔70hfと、嵌合孔70hfの中央に位置し、挿入孔71fの外形と略同一の外形を有する嵌合突起70tfとを備える。位置固定部70fの円筒部71tが嵌合孔70hfと嵌め合わされ、位置固定部70fの挿入孔71fに嵌合突起70tfが嵌め合わされることにより、排気バルブ駆動装置10fの過給機24fに対する位置が固定される。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10fによれば、位置固定部70fの円筒部71tと過給機24fの嵌合孔70hfとが嵌め合わせられるとともに、位置固定部70fの挿入孔71fと過給機24fの嵌合突起70tfとが嵌め合わせられる。したがって、排気バルブ駆動装置10fをより堅実に過給機24fに固定することができる。
G.第7実施形態:
第7実施形態の排気バルブ駆動装置10gは、位置固定部の形状と位置とが異なる点と、第二中間シャフト61と長さが異なる第二中間シャフト61gを備える点とにおいて第1実施形態の排気バルブ駆動装置10で相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。図17に示すように、位置固定部70gは、2つの中間シャフトのうち、第二中間シャフト61gの中心軸AX2の延長上に配置され、過給機24gの嵌合突起70tgと嵌め合わされる。第二中間シャフト61gの長さは、第1実施形態での第二中間シャフト61の長さよりも小さい。位置固定部70gは、第一中間ギヤ52の中心軸AX1の延長上に配置されてもよい。
第7実施形態の排気バルブ駆動装置10gは、位置固定部の形状と位置とが異なる点と、第二中間シャフト61と長さが異なる第二中間シャフト61gを備える点とにおいて第1実施形態の排気バルブ駆動装置10で相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。図17に示すように、位置固定部70gは、2つの中間シャフトのうち、第二中間シャフト61gの中心軸AX2の延長上に配置され、過給機24gの嵌合突起70tgと嵌め合わされる。第二中間シャフト61gの長さは、第1実施形態での第二中間シャフト61の長さよりも小さい。位置固定部70gは、第一中間ギヤ52の中心軸AX1の延長上に配置されてもよい。
図17に示すように、位置固定部70gは、挿入孔71gを備える。挿入孔71gは、第二中間シャフト61gを一部に収容する円柱状の内部空間である。挿入孔71gの中心軸AX5は、第二中間シャフト61の中心軸AX2と一致する。取付け対象体となる過給機24gは、挿入孔71gと外形と略同一の外形からなる嵌合突起70tgを備える。位置固定部70gの挿入孔71gに嵌合突起70tgが嵌め合わされる。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10gによれば、第二中間シャフト61gの収容空間を、位置固定部70gとして用いる。したがって、部品点数の増加を抑制しつつ位置固定部70gを適用して、排気バルブ駆動装置10gを過給機24gに固定することができる。
H.第8実施形態:
図18から図20を用いて、第8実施形態の排気バルブ駆動装置10hについて説明する。図18および図19に示すように、第8実施形態の排気バルブ駆動装置10hは、位置固定部の位置が異なる点と、更に中間固定部とを備える点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。
図18から図20を用いて、第8実施形態の排気バルブ駆動装置10hについて説明する。図18および図19に示すように、第8実施形態の排気バルブ駆動装置10hは、位置固定部の位置が異なる点と、更に中間固定部とを備える点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。
図19に示すように、本実施形態において、位置固定部70h1は、出力シャフト26の中心軸AX3の延長上であって、過給機24hに対向する位置に備えられる。位置固定部70h1の構成は、第2実施形態での位置固定部70bと同様である。位置固定部70h1は、過給機24hの第一嵌合孔70hh1と嵌め合わされる。第一嵌合孔70hh1の構成は、第2実施形態での嵌合孔70hbと同様である。
図19に示すように、中間固定部70h2は、第一ハウジング部41の外側壁面を過給機24bに向けて突出させる円柱状の構造体である。中間固定部70h2は、2つの中間シャフトのうち、第二中間ギヤ53内に配置される第二中間シャフト61の中心軸AX2の延長上に配置され、過給機24hの第二嵌合孔70hh2と嵌め合わされる。位置固定部70eは、第一中間ギヤ52の内部に配置される第一中間シャフト56を用いて構成されてもよい。中間固定部70h2の中心軸AX6は、第二中間シャフト61の中心軸AX2と一致する。
図20を用いて、第二嵌合孔70hh2の詳細について説明する。図20に示すように、第二嵌合孔70hh2は、平面視において長尺な形状をしている。より具体的には、第二嵌合孔70hh2は、長方形状の凹部702に、半球状の凹部701と、凹部701に対して線対称の向きとなる半球状の凹部703とを接続して構成される。平面視において、第二嵌合孔70hh2の長手方向の長さを長さL1とし、短手方向の長さを長さL2としたとき、長さL2は、半球状の各凹部701,703の直径と一致し、中間固定部70h2の直径とも一致する。第二嵌合孔70hh2は、長手方向の長さを長さL1、短手方向の長さを長さL2とする長方形であってもよい。
図20に示す方向D1は、中間固定部70h2から位置固定部70h1に向かう方向を表している。より具体的には、方向D1は、中間固定部70h2の中心軸AX6から位置固定部70h1の中心軸AX5に向かう方向である。第二嵌合孔70hh2の長手方向を方向LDとしたとき、方向LDと方向D1とは互いに平行である。換言すれば、第二嵌合孔70hh2は、平面視において出力シャフト26に向かって長尺な形状となるように構成されている。出力シャフト26の回転方向を方向D2としたとき、方向D1と方向D2とは直交する。このように、中間固定部70h2は、出力シャフト26の回転方向に沿って移動できず、第二嵌合孔70hh2の長手方向LDに沿って移動可能な状態で第二嵌合孔70hh2に嵌め合わされる。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10hによれば、位置固定部70h1と、中間固定部70h2との2つの固定部を備える。したがって、排気バルブ駆動装置10fの過給機24fに対する取り付け位置をより堅実に固定することができる。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10hによれば、中間固定部70h2は、中間固定部70h2から位置固定部70h1に向かう方向D1と平行する方向を長手方向LDとする長尺な形状の第二嵌合孔70hh2に対して嵌め合わされる。長手方向LDの長さL1を中間固定部70h2の直径よりも大きくすることで、第二嵌合孔70hh2に対する中間固定部70h2の組み付けを容易なものとすることができる。中間固定部70h2の直径を、第二嵌合孔70hh2の短手方向の長さL2と一致させることで、中間固定部70h2は、出力シャフト26の回転方向D2に沿った移動を抑制し、出力シャフト26の回転方向に沿った位置ばらつきを抑制させることができる。
I.第9実施形態:
図21と図22とを用いて、第9実施形態の排気バルブ駆動装置10iについて説明する。第9実施形態の排気バルブ駆動装置10iは、位置固定部の位置と構成部材とが異なる点と、更に中間固定部とを備える点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。
図21と図22とを用いて、第9実施形態の排気バルブ駆動装置10iについて説明する。第9実施形態の排気バルブ駆動装置10iは、位置固定部の位置と構成部材とが異なる点と、更に中間固定部とを備える点において第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と相違し、それ以外の点は第1実施形態の排気バルブ駆動装置10と同様である。
図21および図22に示すように、本実施形態において、位置固定部70i1は、第一ハウジング部41の外周に位置し、締結体78が挿入されるための貫通孔76の内部に備えられる。中間固定部70i2の構成は、第8実施形態での中間固定部70h2と同様である。中間固定部70i2は、中間固定部70i2の外形と略同一の外形を有する第二嵌合孔70hi2と嵌め合わされる。
図21には、出力シャフト26と、中間固定部70i2と、位置固定部70i1と、締結体78との平面視でのそれぞれの位置が模式的に示されている。図21に示すように、中間固定部70i2の中心軸AX6から出力シャフト26の中心軸AX3までの距離DA9は、中間固定部70i2の中心軸AX6から貫通孔76の中心軸AX4までの距離DB9よりも小さい。
図22を用いて、位置固定部70i1の詳細について説明する。図22に示すように、位置固定部70i1は、円筒嵌合体74で構成される。円筒嵌合体74は、内部に円柱状の挿入孔74hを有する円筒状の金属である。円筒嵌合体74は、ゴムなどの樹脂、セラミックや合金などを採用してもよい。挿入孔74hは、締結体78を過給機24iの締結孔78hに締結する際に、締結体78を通過させる。円筒嵌合体74の中心軸AX7と、挿入孔74hの中心軸とは互いに一致する。円筒嵌合体74は、貫通孔76の中心軸AX4と中心軸AX7とが互いに一致する状態で貫通孔76の内部に固定されている。円筒嵌合体74の中心軸AX7と、出力シャフト26の中心軸AX3とは互いに平行な状態である。
円筒嵌合体74は、第一ハウジング部41の外壁面から過給機24iに向かって一部を突出させる状態で、貫通孔76に固定されている。円筒嵌合体74のうち、第一ハウジング部41から突出する部分が、過給機24iの嵌合孔70hiに嵌め合わされる。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10iによれば、位置固定部70i1は、締結体78が挿入される貫通孔76の内部に備えられる。平面視において、締結体78によって排気バルブ駆動装置10iを過給機24iに締結する位置と、位置固定部70i1によって排気バルブ駆動装置10iを過給機24iに固定する位置とを同一の位置にすることにより、平面視での排気バルブ駆動装置10iと過給機24iとを固定させる位置の数を低減することができる。第一ハウジング部41に設けられる貫通孔76を利用し、第一ハウジング部41とは別体の構成部品である円筒嵌合体74を用いるので、第一ハウジング部41の形状を大きく変更することなく、簡易な構成により、排気バルブ駆動装置10iを過給機24iに固定することができる。
本実施形態の排気バルブ駆動装置10iによれば、出力シャフト26の回転軸AX3に垂直な平面視において、中間固定部70i2は、中間固定部70i2の中心軸AX6から出力シャフト26の中心軸AX3までの距離DA9が、中間固定部70i2の中心軸AX6から貫通孔76の中心軸AX4までの距離DB9よりも小さくなる位置に配置される。これにより、位置固定部70iの位置ばらつきと、締結体78の位置ばらつきとによる出力シャフト26の位置ばらつきへの影響を小さくすることができる。
J.他の実施形態:
(J1)上記各実施形態において、1つの位置固定部、1つの中間固定部、位置固定部と中間固定部との2つの固定部を備える例を示した。これに対して、位置固定部や中間固定部は、1つや2つに限らず、3つ以上の任意の数で構成されてもよい。
(J1)上記各実施形態において、1つの位置固定部、1つの中間固定部、位置固定部と中間固定部との2つの固定部を備える例を示した。これに対して、位置固定部や中間固定部は、1つや2つに限らず、3つ以上の任意の数で構成されてもよい。
(J2)上記第4実施形態において、シール部材45dは、凹状に加工された金属であり、シール部材45の凹部は、嵌合孔45hとして機能する。これに対してシール部材45dは凸状であってもよく、過給機24dに備えられる嵌合孔に嵌め合わされてもよい。
(J3)上記第7実施形態において、位置固定部70gは、2つの中間シャフトのうち、第二中間シャフト61gの中心軸AX2の延長上に配置され、挿入孔71gに過給機24gの嵌合突起70tgが嵌め合わされる。これに対して、第4実施形態で示したシール部材45dと同様のシール部材を挿入孔71gに固定し、シール部材の凹部と嵌合突起70tgとが嵌め合わされてもよい。第一ハウジング部41とは別体の構成部品であるシール部材を用いるので、第一ハウジング部41の形状を大きく変更することなく、排気バルブ駆動装置10gを過給機24gに固定することができる。
(J4)上記第9実施形態において、中間固定部70i2は、中間固定部70i2の外形と略同一の外形を有する第二嵌合孔70hi2と嵌め合わされる。これに対して、第4実施形態で示したシール部材45dと同様のシール部材を、中間固定部70i2の挿入孔に固定し、シール部材の凹部と、過給機24iに設けられる嵌合突起とを嵌め合わされる態様であってもよい。第一ハウジング部41とは別体の構成部品であるシール部材を用いるので、第一ハウジング部41の形状を大きく変更することなく、排気バルブ駆動装置10iを過給機24iに固定することができる。
(J5)第1実施形態において、位置固定部70は、円柱状の凸状構造体であるが、凹状の嵌合孔であってもよく、この場合において過給機24の嵌合突起と嵌め合わされてよい。
(J6)上記各実施形態の位置固定部の凹凸関係や、第一ハウジング部41の形状、取付け対象体である吸気コンプレッサの形状、各シャフトの形状、嵌合体72を利用した嵌合等の例は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。
本開示は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10,10b〜10i…排気バルブ駆動装置、13…排気管、14,14b〜14i…吸気コンプレッサ、19…ウェイストゲートバルブ、25…リンク機構、26…出力シャフト、35…ハウジング、70,70b〜70g,70h1,70i1…位置固定部、76…貫通孔、78…締結体、AX3…回転軸
Claims (11)
- 排気バルブ駆動装置(10,10b〜10i)であって、
排気管(13)に配置されている排気バルブ(19)とリンク機構(25)を介して接続されている出力シャフト(26)と、
前記出力シャフトの回転軸方向(AX3)と平行な方向に貫通し、前記排気バルブ駆動装置を取付け対象体(24,24b〜24i)に固定するために用いられる締結体(78)が挿入される貫通孔(76)を有するハウジング(35)と、
前記取付け対象体に対する前記排気バルブ駆動装置の取り付け位置を決める位置固定部(70,70b〜70g,70h1,70i1)と、を備える、
排気バルブ駆動装置。 - 請求項1に記載の排気バルブ駆動装置であって、
前記出力シャフトの回転軸方向に垂直な平面視において、前記位置固定部から前記出力シャフトの回転軸までの距離(DA)は、前記平面視での前記位置固定部から前記貫通孔までの距離(DB)よりも小さい、
排気バルブ駆動装置。 - 請求項1に記載の排気バルブ駆動装置であって、
前記位置固定部は、前記出力シャフトの中心軸の延長上であって、前記取付け対象体に対向する位置に配置される、
排気バルブ駆動装置。 - 請求項1に記載の排気バルブ駆動装置であって、
前記位置固定部は、前記出力シャフトの回転軸方向と平行な方向に貫通する挿入孔(74h)を有する嵌合体(74)であって、前記貫通孔に嵌め合わされる嵌合体を備え、
前記嵌合体は、前記取付け対象体に向けて突出する状態で前記貫通孔に固定される、
排気バルブ駆動装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の排気バルブ駆動装置であって、
前記位置固定部は、前記ハウジングの内部空間を外気からシールするシール部材(45d)であって、前記ハウジングの外壁のうち前記取付け対象体と対向する位置の外壁に備えられる凹状または凸状のシール部材を含む、
排気バルブ駆動装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の排気バルブ駆動装置であって、
更に、モータ(36)と、
前記モータの回転を前記出力シャフトに伝達する伝達部(37)であって、
前記モータの回転軸(55)と、前記出力シャフトとの間に設けられる中間ギヤ(52,53)と、
前記中間ギヤの回転軸となる中間シャフト(56,61)と、を備える伝達部と、
前記中間シャフトの中心軸(AX1,AX2)の延長上に配置され、前記取付け対象体に対する前記排気バルブ駆動装置の取り付け位置を決める中間固定部(70h2,70i2)を備える、
排気バルブ駆動装置。 - 請求項6に記載の排気バルブ駆動装置であって、
前記中間固定部は、前記ハウジングの内部空間を外気からシールするシール部材であって、前記ハウジングの外壁のうち前記取付け対象体と対向する位置の外壁に備えられる凹状または凸状のシール部材を含む、
排気バルブ駆動装置。 - 請求項6または請求項7に記載の排気バルブ駆動装置であって、
前記出力シャフトの回転軸方向に垂直な平面における前記中間固定部から前記出力シャフトの回転軸までの距離(DA9)は、前記垂直な平面における前記中間固定部から前記貫通孔までの距離(DB9)よりも小さい、
排気バルブ駆動装置。 - 請求項1に記載の排気バルブ駆動装置であって、
更に、モータ(36)と、前記モータの回転を前記出力シャフトに伝達する伝達部(37)とを備え、
前記伝達部は、
前記モータの回転軸(55)と、前記出力シャフトとの間に設けられる中間ギヤ(52,53)と、
前記中間ギヤの回転軸となる中間シャフト(56,61,61e,61g)と、を備え、
前記位置固定部は、前記中間シャフトの中心軸(AX1,AX2)の延長上に配置される、
排気バルブ駆動装置。 - 請求項9に記載の排気バルブ駆動装置であって、
前記位置固定部は、前記ハウジングの内部空間を外気からシールするシール部材であって、前記ハウジングの外壁のうち前記取付け対象体と対向する位置の外壁に備えられる凹状または凸状のシール部材を含む、
排気バルブ駆動装置。 - 請求項9または請求項10に記載の排気バルブ駆動装置であって、
前記出力シャフトの軸方向に垂直な平面視において、前記位置固定部から前記出力シャフトの回転軸までの距離(DA5)は、前記平面視での前記位置固定部から前記貫通孔までの距離(DB5)よりも小さい、
排気バルブ駆動装置。
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