JP7366087B2 - トナー用樹脂組成物及びトナー - Google Patents

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Description

本発明はトナー用樹脂組成物及びトナーに関する。
ポリエステル樹脂は低温定着性に優れることからスチレン・アクリル樹脂とともにトナーバインダーとして利用されている。低温定着性と耐ホットオフセット性を両立させるためには、ポリエステル樹脂の分子量分布を拡大することが必要であり、従来3官能以上の多官能モノマーを用いて架橋することで耐オフセット性を向上させる方法が知られている。しかしこの方法を最近の高速機に対応するトナーに用いても低温定着性、耐高温オフセット共に不充分である。離型剤である低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンや低融点のワックス類は、ポリエステル樹脂との相溶性がスチレン・アクリル系樹脂に比べて低いので、分散性が乏しい上、重合体の粘度差が大きいと均一分散が特に困難となり、トナー表面に露出する離型剤量が多くなり、流動性の悪化やフィルミングの発生という前記諸問題が生じ、トナーの流動性が低下するとともに、連続コピーをとるとベタ画像の白抜けの発生、画像濃度の低下等のトラブルを発生する問題点がある。
ポリエステル樹脂への離型剤の分散不良という問題を解決するため、酸化型ポリプロピレン(例えば特許文献1)やマレイン酸変性ポリプロピレン(例えば特許文献2)を離型剤として使用するものが提案されている。しかしながら、上記のような変性した低分子量ポリプロピレン系樹脂は、未変性物と比較して分散性はやや向上しておりトナーの流動性低下等の悪影響は改善されるものの、未変性物と比較して溶融粘度が高くなるために離型剤本来の機能である離型性が低下してしまい、低温定着性や耐ホットオフセット性が未変性物よりも劣るという欠点を有しており、いまだ満足できるものではない。
また、離型剤(ワックス)の分散剤として、オレフィン樹脂にビニルモノマーをグラフトさせた樹脂を用いることで離型剤(ワックス)の分散性を向上させることが提案されている(特許文献3)。しかしながら、やや分散性は向上し、トナー表面に存在する離型剤(ワックス)量は低減しているものの、いまだ満足できるものではない。
特公昭43-9367号公報 特開昭48-46689号公報 特開2001-249492号公報
本発明は、低温定着性と離型剤分散性とを両立するトナー用樹脂組成物及びトナーを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち本発明は、ポリエステル樹脂、離型剤及びグラフト重合体(B)を含むトナー用樹脂組成物であって、グラフト重合体(B)が結晶性重合体から分岐する側鎖を有する重合体であり、結晶性重合体がビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物と、エチレン及び/又はプロピレンと、を構成単量体として含む重合体であり、側鎖がビニル単量体を構成単量体とする重合体であり、グラフト重合体(B)の酸価が3mgKOH/g以下であることを特徴とするトナー用樹脂組成物;及び前記トナー用樹脂組成物を含むトナーである。
本発明のトナー用樹脂組成物及びトナーは、低温定着性と離型剤分散性に優れる。
以下、本発明を詳述する。
本発明のトナー用樹脂組成物は、トナーバインダー成分としてポリエステル樹脂を含有する。ポリエステル樹脂は、ポリオールと、ポリカルボン酸との重縮合物であり、ポリエステル樹脂としては、結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂等が挙げられる。
ポリオールとしては、ジオール(g)及び3価以上のポリオール(h)が挙げられる。
ポリカルボン酸としては、ジカルボン酸(i)、3価以上のポリカルボン酸(j)及びこれらの酸無水物又は低級アルキルエステル等が挙げられる。
ジオール(g)としては、炭素数2~36のアルキレングリコール、炭素数4~36のアルキレンエーテルグリコール、炭素数4~36の脂環式ジオール、アルキレングリコール又は脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物、ポリラクトンジオール及びポリブタジエンジオール等が挙げられる。
炭素数2~36のアルキレングリコールの具体的な例としては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール及び2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール等が挙げられる。
炭素数4~36のアルキレンエーテルグリコールの具体的な例としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
炭素数4~36の脂環式ジオールの具体的な例としては、1,4-シクロヘキサンジメタノール及び水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
アルキレングリコール又は脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物において、アルキレングリコール又は脂環式ジオールとしては上記が挙げられ、アルキレンオキサイド(以下AOと略記する)付加物としては、エチレンオキサイド(以下EOと略記する)付加物、プロピレンオキサイド(以下POと略記する)付加物及びブチレンオキサイド(以下BOと略記する)付加物等が挙げられる。
ビスフェノールのAO付加物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのAO(EO、PO、BOなど)付加物(付加モル数2~30)等が挙げられる。
ポリラクトンジオールとしては、ポリε-カプロラクトンジオール等が挙げられる。
ジオール(g)として好ましいものは、炭素数2~36のアルキレングリコール、ビスフェノールのAO付加物であり、より好ましくは、炭素数2~12のアルキレングリコール、ビスフェノールAのAO付加物及びこれらの併用である。
3価以上のポリオール(h)としては、炭素数3~36の3価以上の多価脂肪族アルコール、多価脂肪族アルコールのAO付加物(付加モル数2~120)、トリスフェノール(トリスフェノールPAなど)のAO付加物(付加モル数2~30)、ノボラック樹脂(フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど)のAO付加物(付加モル数2~30)、アクリルポリオール[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと他のビニルモノマーの共重合物など]等が挙げられる。
炭素数3~36の3価以上の多価脂肪族アルコールとしては、アルカンポリオール及びその分子内もしくは分子間脱水物並びに糖類(ショ糖等)及びそのメチルグルコシド等が挙げられる。
アルカンポリオール及びその分子内もしくは分子間脱水物の具体例としては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン及びポリグリセリン等が挙げられる。
3価以上のポリオール(h)として好ましいものは、炭素数3~36の3価以上の多価脂肪族アルコール及びノボラック樹脂のAO付加物であり、更に好ましいものはノボラック樹脂のAO付加物である。
ジカルボン酸(i)としては、炭素数4~36のアルカンジカルボン酸、アルケニルコハク酸、炭素数6~40の脂環式ジカルボン酸、炭素数4~36のアルケンジカルボン酸及び炭素数8~36の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
炭素数4~36のアルカンジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸及びデシルコハク酸等が挙げられる。
アルケニルコハク酸としては、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸及びオクタデセニルコハク酸等が挙げられる。
炭素数6~40の脂環式ジカルボン酸としては、ダイマー酸(2量化リノール酸)等が挙げられる。
炭素数4~36のアルケンジカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸及びシトラコン酸等が挙げられる。
炭素数8~36の芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸及びナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
これらのジカルボン酸(i)のうち好ましいものは、炭素数4~36のアルカンジカルボン酸及び炭素数8~36の芳香族ジカルボン酸であり、より好ましくは炭素数4~20のアルカンジカルボン酸及び炭素数8~20の芳香族ジカルボン酸である。
3価以上のポリカルボン酸(j)としては、炭素数9~20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)及び炭素数6~36の脂肪族(脂環式を含む)トリカルボン酸(ヘキサントリカルボン酸及びデカントリカルボン酸等)等が挙げられる。
これらの3価以上のポリカルボン酸(j)のうち好ましいものは、炭素数9~20の芳香族ポリカルボン酸であり、より好ましくはトリメリット酸、ピロメリット酸である。
なお、ジカルボン酸(i)又は3価以上のポリカルボン酸(j)としては、上述のものの酸無水物又は炭素数1~4の低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル及びイソプロピルエステル等)を用いてもよい。
ポリオールとポリカルボン酸の反応比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]のモル比[OH]/[COOH]として、好ましくは1/5~2/1、更に好ましくは1/4~1.5/1、特に好ましくは1/3~1.3/1である。
ポリエステル樹脂の製造方法は、公知の製造方法にて製造することができる。
例えば、ポリオールと、ポリカルボン酸とを、不活性ガス(窒素ガス等)雰囲気中で、反応温度が好ましくは150~280℃、より好ましくは160~250℃、さらに好ましくは170~235℃で重縮合反応させることにより行うことができる。また反応時間は、重縮合反応を確実に行う観点から、好ましくは30分以上、より好ましくは2~40時間である。反応末期の反応速度を向上させるために減圧することも有効である。
このとき必要に応じてエステル化触媒を使用することができる。
エステル化触媒としては、スズ含有触媒、三酸化アンチモン、チタン含有触媒、ジルコニウム含有触媒及び酢酸亜鉛等が挙げられる。
具体的には、スズ含有触媒としては、ジブチルスズオキシド等が挙げられる。
チタン含有触媒としては、チタンアルコキシド、シュウ酸チタン酸カリウム、テレフタル酸チタン、テレフタル酸チタンアルコキシド、特開2006-243715号公報に記載の触媒(チタニウムジヒドロキシビストリエタノールアミネート、チタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート、チタニウムモノヒドロキシトリストリエタノールアミネート、チタニルビストリエタノールアミネート及びそれらの分子内重縮合物等)及び特開2007-11307号公報に記載の触媒(チタントリブトキシテレフタレート、チタントリイソプロポキシテレフタレート、及びチタンジイソプロポキシジテレフタレート等)などが挙げられる。
ジルコニウム含有触媒としては、酢酸ジルコニルが挙げられる。
エステル化触媒の中で好ましくは、低温定着性の観点から、チタン含有触媒であり、更に好ましくは特開2006-243715号公報に記載の触媒及び特開2007-11307号公報に記載の触媒である。
ポリエステル樹脂の酸価は、好ましくは0~75mgKOH/gであり、さらに好ましくは5~30mgKOH/gである。
ポリエステル樹脂の水酸基価は、好ましくは0~120mgKOH/gであり、さらに好ましくは10~60mgKOH/gである。
本発明における酸価及び水酸基価は、JIS K0070-1992の方法で測定することができる。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(以下Tgと略記する)は、好ましくは20~90℃であり、更に好ましくは40~80℃である。20℃以上であれば耐熱保存性に優れ、90℃以下であれば低温定着性に対する阻害が少ない。
本発明におけるTgは、「DSC20、SSC/580」[セイコー電子工業(株)製]を用いて、ASTM D3418-82に規定の方法(DSC)で測定することができる。
ポリエステル樹脂の数平均分子量(以下Mnと略記する場合がある)は、好ましくは1,000~1,000,000であり、更に好ましくは2,000~50,000である。1,000以上であれば本発明のトナーの保存性に優れ、1,000,000以下であれば本発明のトナーの低温定着性に対する阻害が少ない。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量(以下Mwと略記する場合がある)は、好ましくは8,000~10,000,000であり、更に好ましくは9,000~250,000である。8,000以上であれば本発明のトナーの保存性に優れ、10,000,000以下であれば本発明のトナーの低温定着性に対する阻害が少ない。
本発明におけるMn、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、以下の条件で測定することができる。
装置 :「HLC-8120」[東ソー(株)製]
カラム :「TSK GEL GMH6」[東ソー(株)製]2本
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液(不溶解分をグラスフィルターでろ別したもの)
溶液注入量:100μl
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量:500、1,050、2,800、5,970、9,100、18,100、37,900、96,400、190,000、355,000、1,090,000、2,890,000)[東ソー(株)製]
本発明のトナー用樹脂組成物は、トナーバインダー成分としてポリエステル樹脂とともに、他の樹脂も含有させることができる。他の樹脂としては、ポリウレタン樹脂、スチレン樹脂及びエポキシ樹脂等が挙げられる。耐ホットオフセット性の観点からポリウレタン樹脂が好ましい。
ポリウレタン樹脂としては、上記ジオール(g)とポリイソシアネートの重付加物、上記ポリエステル樹脂とポリイソシアネートの重付加物等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6~20の芳香族ポリイソシアネート、炭素数2~18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4~15の脂環式ポリイソシアネート、炭素数8~15の芳香脂肪族ポリイソシアネート及びこれらのポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、及びオキサゾリドン基含有変性物など)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
炭素数6~20の芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、1,3-及び/又は1,4-フェニレンジイソシアネート、2,4-及び/又は2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’-及び/又は4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)又はその混合物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば5~20%)の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)]、1,5-ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4”-トリフェニルメタントリイソシアネート、及びm-又はp-イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等が挙げられる。
炭素数2~18の脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6-ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2-イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2-イソシアナトエチル)カーボネート及び2-イソシアナトエチル-2,6-ジイソシアナトヘキサノエート等が挙げられる。
炭素数4~15の脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2-イソシアナトエチル)-4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボキシレート、2,5-及びは2,6-ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
炭素数8~15の芳香脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、m-及び/又はp-キシリレンジイソシアネート(XDI)及びα,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等が挙げられる。
また、上記ポリイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基及びオキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。
具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのポリイソシアネートの変性物及びこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。
これらのポリイソシアネートのうちで好ましいものは、炭素数6~20の芳香族ポリイソシアネート、炭素数2~18の脂肪族ポリイソシアネート及び炭素数4~15の脂環式ポリイソシアネートであり、より好ましくは、炭素数6~15の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4~12の脂肪族ポリイソシアネート及び炭素数6~15の脂環式ポリイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI及びIPDIである。
本発明のトナー用樹脂組成物は、離型剤を含有する。離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、ワックス類、などが好適に挙げられる。
前記ワックス類としては、例えば、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カルボニル基含有ワックスとしては、例えば、アルカン酸エステル、アルカノールエステル、アルカン酸アミド、アルキルアミド、及びジアルキルケトン、などが挙げられる。
前記アルカン酸エステルとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレート、ベヘン酸ベヘニル、及びステアリン酸ステアリルなどが挙げられる。前記アルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、及びジステアリルマレエートなどが挙げられる。前記アルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミドなどが挙げられる。前記アルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミドなどが挙げられる。前記ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトンなどが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスの中でも、アルカン酸エステルが特に好ましい。
前記ポリオレフィンワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、及びポリプロピレンワックスなどが挙げられる。
前記長鎖炭化水素としては、例えば、パラフィンワックス、及びサゾールワックスなどが挙げられる。
上記離型剤のうち、低温定着性と離型剤分散性の観点から、カルボニル基含有ワックス及び長鎖炭化水素が好ましく、アルカン酸エステル及びパラフィンワックスがより好ましい。
前記離型剤の融点は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、離型剤分散性及び低温定着性の観点から、好ましくは50~100℃であり、より好ましくは60~100℃であり、更に好ましくは65~95℃であり、特に好ましくは70~90℃である。
本発明のトナー用樹脂組成物は、グラフト重合体(B)を含有する。グラフト重合体(B)は結晶性重合体から分岐する側鎖を有する重合体であり、結晶性重合体は、ビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物と、エチレン及び/又はプロピレンと、を構成単量体として含む重合体である。結晶性重合体が、上記から選ばれる化合物とエチレン及び/又はプロピレンとを構成単位として含む重合体であることにより低温定着性が良好となり、結晶性重合体から分岐する側鎖を得られやすくなる。
なお、本発明における結晶性とは融点を有することを意味する。
ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールエチルビニルエーテル、テトラメチレングリコールモノビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等が挙げられる。
ビニルエステル化合物としては、例えば、酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、酢酸イソプロペニル等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、及びベヘニル(メタ)アクリレート等)
本発明において「(メタ)アクリル」とは、メタクリルあるいはアクリルを意味する。
本発明において「(メタ)アクリロイル」とは、メタクリロイルあるいはアクリロイルを意味する。
本発明において「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートあるいはアクリレートを意味する。
結晶性重合体を構成する単量体組成物中のビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物と、エチレン及び/又はプロピレンの合計重量割合は、低温定着性及び離型剤分散性の観点から、80~100重量%であることが好ましく、100重量%であることがより好ましい。なお、結晶性重合体の合成には、エチレン及び/又はプロピレンと、ビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物から選ばれる化合物の1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
結晶性重合体を構成する単量体組成物中のビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物の重量割合は、低温定着性及び離型剤分散性の観点から、5~50重量%であることが好ましく、10~40重量%であることがより好ましい。
結晶性重合体を構成する単量体組成物中のエチレン及び/又はプロピレンの重量割合は、低温定着性及び離型剤分散性の観点から、50~95重量%であることが好ましく、60~90重量%であることがより好ましい。
また、結晶性重合体は、低温定着性と離型剤分散性の観点から、エチレン及び/又はプロピレンとビニルエステル化合物の共重合体であることが好ましく、より好ましくはエチレンとビニルエステル化合物の共重合体であり、特に好ましくはエチレン・酢酸ビニル共重合体(A)である。
エチレン・酢酸ビニル共重合体(A)の具体例としては、例えば東ソー(株)製、ウルトラセン(登録商標)8A56A、ウルトラセン7A55A、ウルトラセン8A56A、ウルトラセン530、旭化成(株)製、サンテック(登録商標)-EVAEM6415等が挙げられる。
前記エチレン・酢酸ビニル共重合体(A)を構成する単量体組成物(A0)中の酢酸ビニルの重量割合は、低温定着性及び離型剤分散性の観点から、好ましくは10~40重量%である。
結晶性重合体から分岐する側鎖は、ビニル単量体を構成単量体とする重合体である。ビニル単量体としては、結晶性重合体から分岐する側鎖を形成するものであれば特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、下記(1)~(10)が挙げられる。
(1)ビニル炭化水素
ビニル炭化水素としては、(1-1)脂肪族ビニル炭化水素、(1-2)脂環式ビニル炭化水素及び(1-3)芳香族ビニル炭化水素等が挙げられる。
(1-1)脂肪族ビニル炭化水素
脂肪族ビニル炭化水素としては、アルケン及びアルカジエン等が挙げられる。
アルケンの具体的な例としてはプロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン及び前記以外のα-オレフィン等が挙げられる。
アルカジエンの具体的な例としてはブタジエン、イソプレン、1,4-ペンタジエン、1,6-ヘキサジエン及び1,7-オクタジエン等が挙げられる。
(1-2)脂環式ビニル炭化水素
脂環式ビニル炭化水素としては、モノ-もしくはジ-シクロアルケン及びアルカジエンが挙げられ、具体的な例としてはシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン及びテルペン類(ピネン、リモネン、インデン等)等が挙げられる。
(1-3)芳香族ビニル炭化水素
芳香族ビニル炭化水素としては、スチレン及びそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキル及び/又はアルケニル)置換体等が挙げられ、具体的にはα-メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4-ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン及びビニルナフタレン等が挙げられる。
(2)カルボキシル基含有ビニルモノマー及びその塩
カルボキシル基含有ビニルモノマー及びその塩としては、炭素数3~30の不飽和モノカルボン酸(塩)、不飽和ジカルボン酸(塩)ならびにその無水物及びそのモノアルキル(炭素数1~24)エステル又はその塩等が挙げられる。
具体的には、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、桂皮酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマー及びこれらの金属塩等が挙げられる。
本発明において「(塩)」とは、酸又はその塩を意味する。
例えば炭素数3~30の不飽和モノカルボン酸(塩)とは、不飽和モノカルボン酸あるいはその塩を意味する。
(3)スルホン基含有ビニルモノマー、ビニル硫酸モノエステル化物及びこれらの塩
スルホン基含有ビニルモノマー、ビニル硫酸モノエステル化物及びこれらの塩としては、炭素数2~14のアルケンスルホン酸(塩)、スチレンスルホン酸(塩)、スチレンスルホン酸(塩)の炭素数2~24のアルキル誘導体、スルホ(ヒドロキシ)アルキル-(メタ)アクリレート(塩)もしくは(メタ)アクリルアミド(塩)、アルキルアリルスルホコハク酸及びポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル等が挙げられる。
具体的には、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、メチルビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、α-メチルスチレンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、2-(メタ)アクリロイルアミノ-2,2-ジメチルエタンスルホン酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3-(メタ)アクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、3-(メタ)アクリルアミド-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸、アルキル(炭素数3~18)アリルスルホコハク酸、ポリ(n=2~30)オキシアルキレン(エチレン、プロピレン、ブチレン:単独、ランダム、ブロックでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル[ポリ(n=5~15)オキシプロピレンモノメタクリレート硫酸エステル等]及びポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル等が挙げられる。
(4)燐酸基含有ビニルモノマー及びその塩:
燐酸基含有ビニルモノマー及びその塩としては、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1~24)燐酸モノエステル(塩)及び(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1~24)ホスホン酸(塩)等が挙げられる。
具体的には、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート及びフェニル-2-アクリロイロキシエチルホスフェート及び2-アクリロイルオキシエチルホスホン酸等が挙げられる。
上記(2)~(4)の塩としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩、アミン塩及び4級アンモニウム塩が挙げられる。
(5)ヒドロキシル基含有ビニルモノマー
ヒドロキシル基含有ビニルモノマーとしては、ヒドロキシスチレン、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1-ブテン-3-オール、2-ブテン-1-オール、2-ブテン-1,4-ジオール、プロパルギルアルコール、2-ヒドロキシエチルプロペニルエーテル及び蔗糖アリルエーテル等が挙げられる。
(6)含窒素ビニルモノマー
含窒素ビニルモノマーとしては、(6-1)アミノ基含有ビニルモノマー、(6-2)アミド基含有ビニルモノマー、(6-3)ニトリル基含有ビニルモノマー、(6-4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニルモノマー及び(6-5)ニトロ基含有ビニルモノマー等が挙げられる。
(6-1)アミノ基含有ビニルモノマーとしては、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t-ブチルアミノエチルメタクリレート、N-アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4ービニルピリジン、2ービニルピリジン、クロチルアミン、N,N-ジメチルアミノスチレン、メチルα-アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N-ビニルピロール、N-ビニルチオピロリドン、N-アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール、及びこれらの塩等が挙げられる。
(6-2)アミド基含有ビニルモノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’-メチレン-ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N-メチルN-ビニルアセトアミド、及びN-ビニルピロリドン等が挙げられる。
(6-3)ニトリル基含有ビニルモノマーとしては、(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン及びシアノアクリレート等が挙げられる。
(6-4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニルモノマーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド及びジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニルモノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)等が挙げられる。
(6-5)ニトロ基含有ビニルモノマーとしてはニトロスチレン等が挙げられる。
(7)エポキシ基含有ビニルモノマー
エポキシ基含有ビニルモノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート及びp-ビニルフェニルフェニルオキサイド等が挙げられる。
(8)ハロゲン元素含有ビニルモノマー
ハロゲン元素含有ビニルモノマーとしては、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン及びクロロプレン等が挙げられる。
(9)アルキルエステル、ビニルエステル、ビニル(チオ)エーテル、ビニルケトン
(9-1)アルキルエステルとしては、例えば炭素数1~50のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、及びベヘニル(メタ)アクリレート等)]等が挙げられる。
(9-2)ビニルエステルとしては、例えばビニルブチレート、プロピオン酸ビニル及び酪酸ビニル等が挙げられる。
(9-3)ビニル(チオ)エーテルとしては、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2-エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2-メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル2-ブトキシエチルエーテル、3,4-ジヒドロ1,2-ピラン、2-ブトキシ-2’-ビニロキシジエチルエーテル、ビニル2-エチルメルカプトエチルエーテル、アセトキシスチレン、及びフェノキシスチレン等が挙げられる。
(9-4)ビニルケトンとしては、例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、及びビニルフェニルケトン等が挙げられる。
(10)その他のビニルモノマー
その他のビニルモノマーとしては、テトラフルオロエチレン、フルオロアクリレート、イソシアナトエチル(メタ)アクリレート及びm-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアネート等が挙げられる。
グラフト重合体(B)の合成には、上記(1)~(10)のビニルモノマーの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよく、低温定着性及び離型剤分散性の観点から好ましくはビニル炭化水素、カルボキシル基含有ビニルモノマー及びその塩、含窒素ビニルモノマー、アルキルエステルであり、より好ましくは芳香族ビニル炭化水素、炭素数3~30の不飽和モノカルボン酸(塩)、ニトリル基含有ビニルモノマー、炭素数1~50のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートであり、さらに好ましくはスチレン、アクリル酸、アクリロニトリル、n-ブチルアクリレートである。
結晶性重合体から分岐する側鎖を構成する単量体のSP値(溶解度パラメータ)は10.5~14.0(cal/cm1/2であることが好ましい。好ましくは10.6~12.0(cal/cm1/2、さらに好ましくは10.7~11.8(cal/cm1/2であり、特に好ましくは10.8~11.5(cal/cm1/2である。SP値が10.0~14.0であればポリエステル樹脂とのSP値差が小さくなり離型剤の分散が良好となる。なお、本発明における結晶性重合体から分岐する側鎖を構成する単量体が2種以上の場合は、単量体のSP値のモル平均により計算することができる。また、本発明におけるSP値は、Fedorsによる方法[Polym.Eng.Sci.14(2)152,(1974)]により計算することができる。
グラフト重合体(B)の結晶性重合体部位の重量割合は、低温定着性及び離型剤分散性の観点から、5~15重量%であることが好ましい。5重量%以上であれば離型剤分散性に優れ、15重量%以下であれば低温定着性及び離型剤分散性に対する阻害が少ない。
グラフト重合体(B)の製造方法は、例えば、結晶性重合体をトルエン、キシレン等の溶剤に溶解または分散させ、100℃~200℃に加熱した後、ビニル単量体の混合物をパーオキサイド系開始剤(ベンゾイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシドベンゾエート等)とともに滴下重合後、溶剤を留去することにより行うことができる。
グラフト重合体(B)の酸価は、3mgKOH/g以下である。好ましくは1mgKOH/g以下であり、更に好ましくは0.5mgKOH/g以下である。酸価が3mgKOH/g以下であれば、グラフト重合体(B)自体がトナー表面に偏在しづらくなり離型剤分散性に優れる。
グラフト重合体(B)の数平均分子量(以下Mnと略記する)は、好ましくは1000~4000であり、更に好ましくは1500~3000である。1000以上であれば離型剤分散性に優れ、4000以下であれば低温定着性及び離型剤分散性に対する阻害が少ない。
グラフト重合体(B)の重量平均分子量(以下Mwと略記する)は、好ましくは8000~35000であり、更に好ましくは10000~25000である。8000以上であれば離型剤分散性に優れ、35000以下であれば低温定着性及び離型剤分散性に対する阻害が少ない。
本発明のトナー用樹脂組成物中のポリエステル樹脂の重量割合は、低温定着性、耐熱保存安定性の観点から、60~95重量%であることが好ましく、70~90重量%であることがより好ましい。
本発明のトナー用樹脂組成物中の離型剤の重量割合は、離型性、耐熱保存安定性の観点から、3~12重量%であることが好ましく、4~10重量%であることがより好ましい。
本発明のトナー用樹脂組成物中のグラフト重合体(B)の重量割合は、低温定着性及び離型剤分散性の観点から、2~12重量%であることが好ましく、4~10重量%であることがより好ましい。
本発明のトナー用樹脂組成物は、ポリエステル樹脂、離型剤及びグラフト重合体(B)を含む。トナー用樹脂組成物中のグラフト重合体(B)の重量比は離型剤の合計重量を100として、好ましくは50~200、より好ましくは90~150である。また、トナー用樹脂組成物中の離型剤の重量比はポリエステル樹脂の合計重量を100として、好ましくは3~15、より好ましくは5~10である。
次に、本発明のトナー用樹脂組成物の製造方法について説明する。
トナー用樹脂組成物の製造方法としては、ポリエステル樹脂、離型剤及びグラフト重合体(B)が均一に混合していれば特に混合方法は限定されず、公知の混合方法としては、例えば粉体混合、溶融混合及び溶剤混合等が挙げられる。また、ポリエステル樹脂、離型剤及びグラフト重合体(B)の混合は、トナーを製造する時に他の必要なトナー原料と共に混合してもよい。
粉体混合する場合の混合装置としては、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー及びバンバリーミキサー等が挙げられる。好ましくはヘンシェルミキサーである。
溶融混合する場合の混合装置としては、反応槽等のバッチ式混合装置及び連続式混合装置が挙げられる。適正な温度で短時間で均一に混合するためには、連続式混合装置が好ましい。連続式混合装置としては、スタティックミキサー、エクストルーダー、コンティニアスニーダー及び3本ロール等が挙げられる。
溶剤混合の方法としては、ポリエステル樹脂、離型剤及びグラフト重合体(B)を有機溶剤(酢酸エチル、THF及びアセトン等)に溶解又は分散し、均一化させた後、脱溶剤及び粉砕する方法や、ポリエステル樹脂、離型剤及びグラフト重合体(B)を有機溶剤(酢酸エチル、THF及びアセトン等)に溶解又は分散し、水中に分散させた後、造粒及び脱溶剤する方法等が挙げられる。
本発明のトナー用樹脂組成物の製造方法としては、上記のうち低温定着性及び離型剤分散性の観点から、溶剤混合が好ましく、ポリエステル樹脂、離型剤及びグラフト重合体(B)を有機溶剤に溶解又は分散し、水中に分散させた後、造粒及び脱溶剤する方法が特に好ましい。
本願発明のトナー用樹脂組成物は樹脂粒子として得ることが好ましい。
ポリエステル樹脂、離型剤及びグラフト重合体(B)を有機溶剤に溶解又は分散し、水中に分散させた後、造粒及び脱溶剤する方法で樹脂粒子を得る場合は、さらに、樹脂微粒子、着色剤及び帯電制御剤等のその他の成分を含んでもよい。
-樹脂微粒子-
前記樹脂微粒子は、水系媒体中で水性分散液を形成しうる樹脂であれば特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂でもよく、例えば、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂及びポリカーボネート樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、微細な球状の樹脂粒子の水性分散液が得られ易い点で、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記ビニル樹脂は、ビニルモノマーを単独重合又は共重合したポリマーであり、例えば、スチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸エステル-(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、及びスチレン-スチレンスルホン酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
ビニル樹脂は、低温定着性、耐熱保存安定性の観点及び微細な球状の樹脂粒子の水性分散液が得られ易い点から好ましくはスチレン-アルキル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン-アルキル(メタ)アクリレート-(メタ)アクリル酸共重合体及びアルキル(メタ)アクリレート共重合体であり、更に好ましくはスチレン-アルキル(メタ)アクリレート及びスチレン-アルキル(メタ)アクリレート-(メタ)アクリル酸共重合体である。
前記樹脂微粒子のMwは、低温定着性の観点から、500~500,000が好ましく、さらに好ましくは1,000~100,000である。
前記樹脂微粒子のMwは、低温定着性の観点から、1,000~1,000,000が好ましく、さらに好ましくは2,000~500,000である。
前記樹脂微粒子のガラス転移温度は、低温定着性の観点から、10℃~200℃が好ましく、さらに好ましくは50℃~90℃である。
前記樹脂微粒子の酸価は、低温定着性及び離型剤分離性の観点から、好ましくは50~400mgKOH/gであり、さらに好ましくは100~250mgKOH/g以下である。
前記樹脂微粒子は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択した公知の方法に従って重合させることにより得ることができるが、該樹脂微粒子の水性分散液として得るのが好ましい。該樹脂微粒子の水性分散液の調製方法としては、例えば、
(1)前記ビニル樹脂の場合、ビニルモノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法、及び分散重合法から選択されるいずれかの重合反応により、直接、樹脂微粒子の水性分散液を製造する方法、
(2)前記ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加乃至縮合系樹脂の場合、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液を適当な分散剤の存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱、又は硬化剤を添加して硬化させて、樹脂微粒子の水性分散体を製造する方法、
(3)前記ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加乃至縮合系樹脂の場合、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法、
(4)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を機械回転式又はジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法、
(5)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂微粒子を得た後、該樹脂微粒子を適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法、
(6)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、又は予め溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂微粒子を析出させ、次に溶剤を除去して樹脂微粒子を得た後、該樹脂微粒子を適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法、
(7)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合
反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱又は減圧等によって溶剤を除去する方法、
(8)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法、などが好適に挙げられる。
-その他の成分-
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、着色剤、帯電制御剤、無機微粒子、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸等が挙げられる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の前記樹脂粒子における含有量は、樹脂粒子の重量に基づき、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、樹脂粒子をトナーとして用いた場合に着色力の観点から、好ましくは1~15重量%であり、更に好ましくは3~10重量%である。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。該樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリブチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記スチレン又はその置換体の重合体としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリp-クロロスチレン樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、などが挙げられる。前記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン-p-クロロスチレン共重合体、スチレン-プロピレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリル酸エチル共重合体、スチレン-アクリル酸ブチル共重合体、スチレン-アクリル酸オクチル共重合体、スチレン-メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-メタクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン-α-クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-アクリロニトリル-インデン共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、スチレン-マレイン酸エステル共重合体、などが挙げられる。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、有色材料を用いると色調が変化することがあるため、無色乃至白色に近い材料が好ましく、例えば、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤は、市販品を使用してもよく、該市販品としては、例えば、第四級アンモニウム塩のボントロンP-51、オキシナフトエ酸系金属錯体のE-82、サリチル酸系金属錯体のE-84、フェノール系縮合物のE-89(いずれもオリエント化学工業株式会社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP-302、TP-415(いずれも保土谷化学工業株式会社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(いずれもヘキスト社製)、LRA-901、ホウ素錯体であるLR-147(日本カーリット株式会社製)、キナクリドン、アゾ顔料;スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子の化合物、などが挙げられる。
前記帯電制御剤は、前記マスターバッチと共に溶融混練させた後、溶解乃至分散させてもよく、前記樹脂粒子の各成分と共に前記有機溶剤に直接、溶解乃至分散させる際に添加してもよく、あるいは樹脂粒子製造後に樹脂粒子表面に固定させてもよい。
前記帯電制御剤の前記樹脂粒子における含有量としては、前記結着樹脂の種類、添加剤の有無、分散方法等により異なり、一概に規定することができないが、例えば、前記結着樹脂100重量部に対し、好ましくは0.1~10重量部であり、更に好ましくは0.2~5重量部である。
樹脂粒子の製造方法としては、例えば、公知の懸濁重合法、乳化凝集法、乳化分散法などの方法を用いて樹脂粒子としてもよい。
トナー用樹脂組成物を含む樹脂粒子をトナーとして使用する場合は、必要に応じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト、マグネタイト及び樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹脂等)により表面をコーティングしたフェライト等のキャリア粒子と混合されて電気的潜像の現像剤として用いられる。キャリア粒子を用いる場合、トナーとキャリア粒子との重量比は、1/99~99/1が好ましい。また、キャリア粒子の代わりに帯電ブレード等の部材と摩擦し、電気的潜像を形成することもできる。
なお、トナーは、キャリア粒子を含まなくてもよい。
トナーは、複写機、プリンター等により支持体(紙、ポリエステルフィルム等)に定着して記録材料とされる。支持体に定着する方法としては、公知の熱ロール定着方法及びフラッシュ定着方法等が適用できる。
トナー及び本発明のトナー用樹脂組成物は電子写真法、静電記録法や静電印刷法等において、静電荷像又は磁気潜像の現像に用いられる。さらに詳しくは、特にフルカラー用に好適な静電荷像又は磁気潜像の現像に用いられる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り「部」は重量部を示す。
<製造例1>[グラフト重合体(B-1)の製造]
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン140部、エチレン・酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、ウルトラセン8A56A、酢酸ビニルの重量割合が20重量%)45部を入れ充分溶解し、窒素置換後、スチレン300部、アクリロニトリル100部、ジ-t-ブチルパーオキサイド19部の混合溶液を170℃で3時間で滴下し、重合し、さらにこの温度で1時間保持した。次いで脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-1)を得た。(B-1)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.5(cal/cm1/2、(B-1)の数平均分子量は2200、重量平均分子量は16000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例2>[グラフト重合体(B-2)の製造]
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン140部、エチレン・酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、ウルトラセン8A56A、酢酸ビニルの重量割合が20重量%)70部を入れ充分溶解し、窒素置換後、スチレン300部、アクリロニトリル100部、ジ-t-ブチルパーオキサイド19部の混合溶液を170℃で3時間で滴下し、重合し、さらにこの温度で1時間保持した。次いで脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-2)を得た。(B-2)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.5(cal/cm1/2、(B-2)の数平均分子量は2300、重量平均分子量は17000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例3>[グラフト重合体(B-3)の製造]
ジ-t-ブチルパーオキサイドを76部使用する以外は製造例1と同様に重合、脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-3)を得た。(B-3)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.5(cal/cm1/2、(B-3)の数平均分子量は1100、重量平均分子量は8000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例4>[グラフト重合体(B-4)の製造]
ジ-t-ブチルパーオキサイドを6部使用する以外は製造例1と同様に重合、脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-4)を得た。(B-4)のを構成する単量体側鎖のSP値は11.5(cal/cm1/2、(B-4)の数平均分子量は4000、重量平均分子量は35000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例5>[グラフト重合体(B-5)の製造]
スチレンを400部使用し、アクリロニトリルを使用しない以外は製造例1と同様に重合、脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-5)を得た。(B-5)の側鎖を構成する単量体のSP値は10.6(cal/cm1/2、(B-5)の数平均分子量は2000、重量平均分子量は15000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例6>[グラフト重合体(B-6)の製造]
スチレンを40部使用し、アクリロニトリルを360部使用する以外は製造例1と同様に重合、脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-6)を得た。(B-6)の側鎖を構成する単量体のSP値は14.0(cal/cm1/2、(B-6)の数平均分子量は2500、重量平均分子量は19000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例7>[グラフト重合体(B-7)の製造]
エチレン・酢酸ビニル共重合体を酢酸ビニルの重量割合が14重量%であるもの(東ソー(株)製、ウルトラセン7A55A)に変更する以外は製造例1と同様に重合、脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-7)を得た。(B-7)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.5(cal/cm1/2、(B-7)の数平均分子量は2200、重量平均分子量は12000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例8>[グラフト重合体(B-8)の製造]
ジ-t-ブチルパーオキサイドを114部使用する以外は製造例1と同様に重合、脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-8)を得た。(B-8)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.5(cal/cm1/2、(B-8)の数平均分子量は900、重量平均分子量は6000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例9>[グラフト重合体(B-9)の製造]
ジ-t-ブチルパーオキサイドを4部使用する以外は製造例1と同様に重合、脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-9)を得た。(B-9)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.5(cal/cm1/2、(B-9)の数平均分子量は5000、重量平均分子量は40000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例10>[グラフト重合体(B-10)の製造]
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン140部、エチレン・酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、ウルトラセン8A56A、酢酸ビニルの重量割合が20重量%)45部を入れ充分溶解し、窒素置換後、スチレン100部、n-ブチルアクリレート300部、ジ-t-ブチルパーオキサイド19部の混合溶液を170℃で3時間で滴下し、重合し、さらにこの温度で1時間保持した。次いで脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-10)を得た。(B-10)の側鎖を構成する単量体のSP値は10.0(cal/cm1/2、(B-10)の数平均分子量は2000、重量平均分子量は15000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例11>[グラフト重合体(B-11)の製造]
スチレンを20部使用し、アクリロニトリルを380部使用する以外は製造例1と同様に重合、脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-11)を得た。(B-11)の側鎖を構成する単量体のSP値は14.2(cal/cm1/2、(B-11)の数平均分子量は2700、重量平均分子量は21000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例12>[グラフト重合体(B-12)の製造]
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン400部、エチレン・酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、ウルトラセン530、酢酸ビニルの重量割合が6重量%)45部を入れ充分溶解し、窒素置換後、スチレン300部、アクリロニトリル100部、ジ-t-ブチルパーオキサイド19部の混合溶液を170℃で3時間で滴下し、重合し、さらにこの温度で1時間保持した。次いで脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-12)を得た。(B-12)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.5(cal/cm1/2、(B-12)の数平均分子量は2200、重量平均分子量は10000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例13>[グラフト重合体(B-13)の製造]
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン140部、エチレン・酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、ウルトラセン8A56A、酢酸ビニルの重量割合が20重量%)45部を入れ充分溶解し、窒素置換後、スチレン300部、アクリロニトリル100部、アクリル酸1.5部、ジ-t-ブチルパーオキサイド19部の混合溶液を170℃で3時間で滴下し、重合し、さらにこの温度で1時間保持した。次いで脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-13)を得た。(B-13)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.5(cal/cm1/2、(B-13)の数平均分子量は2200、重量平均分子量は16000、酸価は3mgKOH/gであった。
<製造例14>[グラフト重合体(B-14)の製造]
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン140部、エチレン・エチルアクリレート共重合体(株式会社NUC製、DPDJ―9169、エチルアクリレートの重量割合が20重量%)45部を入れ充分溶解し、窒素置換後、スチレン300部、アクリロニトリル100部、ジ-t-ブチルパーオキサイド19部の混合溶液を170℃で3時間で滴下し、重合し、さらにこの温度で1時間保持した。次いで脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-14)を得た。(B-14)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.5(cal/cm1/2、(B-14)の数平均分子量は2200、重量平均分子量は16000、酸価は0mgKOH/gであった。
<製造例15>[グラフト重合体(B-15)の製造]
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、オキシ三塩化バナジウム、エチレンアルミニウムセスキクロリドを触媒とし、酢酸ビニル9部、キシレン140部を加え、窒素存在下、エチレンと1-ブテンの混合ガス36部を供給しながら50℃で連続重合し、エチレン・1-ブテン・酢酸ビニル共重合体を得た(1-ブテン重量割合15重量%, 酢酸ビニル重量割合20重量%)。その後、スチレン300部、アクリロニトリル100部、ジ-t-ブチルパーオキサイド19部の混合溶液を170℃で3時間で滴下し、重合し、さらにこの温度で1時間保持した。次いで脱溶剤を行い、グラフト重合体(B-15)を得た。(B-15)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.5(cal/cm1/2、(B-15)の数平均分子量は2200、重量平均分子量は16000、酸価は0mgKOH/gであった。
<比較製造例1>[比較用グラフト重合体(BR-1)の製造]
エチレン・酢酸ビニル共重合体を低分子量ポリエチレン(三洋化成工業(株)製 サンワックス151P)に変更する以外は製造例1と同様に重合、脱溶剤を行い、グラフト重合体(BR-1)を得た。(BR-1)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.5(cal/cm1/2、(BR-1)の数平均分子量は2200、重量平均分子量は9000、酸価は0mgKOH/gであった。
<比較製造例2>[比較用グラフト重合体(BR-2)の製造]
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン140部、エチレン・酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、ウルトラセン8A56A、酢酸ビニルの重量割合が20重量%)45部を入れ充分溶解し、窒素置換後、スチレン300部、アクリロニトリル100部、アクリル酸20部、ジ-t-ブチルパーオキサイド19部の混合溶液を170℃で3時間で滴下し、重合し、さらにこの温度で1時間保持した。次いで脱溶剤を行い、グラフト重合体(BR-2)を得た。(BR-2)の側鎖を構成する単量体のSP値は11.6(cal/cm1/2、(B-1)の数平均分子量は2300、重量平均分子量は17000、酸価は35mgKOH/gであった。
製造例1~15で得られたグラフト重合体(B-1)~(B-15)及び比較製造例1~2で得られた比較用グラフト重合体(BR-1)~(BR-2)の物性値を表1に示す。
Figure 0007366087000001
<製造例16> [非晶性ポリエステル(L-1)の製造]
冷却管、攪拌機、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2モル付加物260部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド3モル付加物200部、ビスフェノールA・エチレンオキサイド3モル付加物270部、テレフタル酸260部、アジピン酸40部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部を入れて、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が20mgKOH/g以下になるまで反応させた後、0.001~0.026MPaの減圧下、水を除去しながら、酸価が1.5mgKOH/g以下になるまで反応させた。次いで、無水トリメリット酸30部を加え、175℃で1時間保持し、非晶性ポリエステル(L-1)を得た。非晶性ポリエステル(L-1)の数平均分子量Mnは3000、酸価は18mgKOH/g、水酸基価は29mgKOH/g、ガラス転移点は57℃であった。
<製造例17> [非晶性ポリエステル(L-2)の製造]
冷却管、攪拌機、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2モル付加物260部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド3モル付加物200部、ビスフェノールA・エチレンオキサイド3モル付加物260部、テレフタル酸260部、アジピン酸60部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部を入れて、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が20mgKOH/g以下になるまで反応させた後、0.001~0.026MPaの減圧下、水を除去しながら、酸価が1.5mgKOH/g以下になるまで反応させた。次いで、無水トリメリット酸30部を加え、175℃で1時間保持し、非晶性ポリエステル(L-2)を得た。非晶性ポリエステル(L-2)の数平均分子量Mnは4000、酸価は19mgKOH/g、水酸基価は18mgKOH/g、ガラス転移点は56℃であった。
<製造例18> [非晶性ポリエステル(L-3)の製造]
冷却管、攪拌機、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2モル付加物250部、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド3モル付加物190部、ビスフェノールA・エチレンオキサイド3モル付加物240部、テレフタル酸240部、アジピン酸30部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部を入れて、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が20mgKOH/g以下になるまで反応させた後、0.001~0.026MPaの減圧下、水を除去しながら、酸価が1.5mgKOH/g以下になるまで反応させた。次いで、無水トリメリット酸30部を加え、175℃で1時間保持し、非晶性ポリエステル(L-3)を得た。非晶性ポリエステル(L-3)の数平均分子量Mnは3000、酸価は10mgKOH/g、水酸基価は33mgKOH/g、ガラス転移点は58℃であった。
<製造例19> [非晶性ポリエステル(L-4)の製造]
冷却管、攪拌機、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管の付いた反応容器中に、プロピレングリコール590部、ビスフェノールA・エチレンオキサイド3モル付加物400部、テレフタル酸430部、コハク酸80部、及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部を入れて、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら酸価が20mgKOH/g以下になるまで反応させた後、0.001~0.026MPaの減圧下、水を除去しながら、酸価が1.5mgKOH/g以下になるまで反応させた。回収されたプロピレングリコールは420部であった。次いで、無水トリメリット酸30部を加え、175℃で1時間保持し、非晶性ポリエステル(L-4)を得た。非晶性ポリエステル(L-4)の数平均分子量Mnは3000、酸価は18mgKOH/g、水酸基価は34mgKOH/g、ガラス転移点は57℃であった。
<製造例20> [反応性プレポリマー(H-1)の製造]
冷却管、攪拌機、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールA・PO2モル付加物439部、ビスフェノールA・PO3モル付加物329部、テレフタル酸206部、アジピン酸90部及び縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート0.5部を投入し、230℃まで徐々に昇温しながら、0.5~2.5kPaの減圧下で10時間反応させた。酸価が1未満となった時点で取り出し、ポリエステル(H0-1)を得た。該樹脂分のTgは45℃、Mnは3900、Mwは11000、水酸基価は25mgKOH/gであった。
次に、攪拌機、加熱冷却装置及び温度計を備えた耐圧反応容器にポリエステル(H0-1)448部、イソホロンジイソシアネート52部及び酢酸エチル500部を投入し、密閉状態で80℃、10時間反応を行い、分子末端にイソシアネート基を含有する反応性プレポリマー(H-1)溶液を得た。反応性プレポリマー(H-1)のウレタン基濃度は2.0、Mnは6900、Mwは25000であった。
<製造例21> [着色剤分散液の製造]
冷却管、攪拌機、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管の付いた反応容器中に、プロピレングリコール557部、テレフタル酸ジメチルエステル569部、アジピン酸184部及び縮合触媒としてテトラブトキシチナネート3部を投入し、180℃で窒素気流下に、生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下で生成するプロピレングリコール及び水を留去しながら4時間反応させ、更に0.007~0.026MPaの減圧下にて1時間反応させた。回収されたプロピレングリコールは175部であった。次いで180℃まで冷却し、無水トリメリット酸121部を加え、常圧密閉下で2時間反応後、220℃、常圧で軟化点が180℃になるまで反応させ、ポリエステル樹脂(Mn=8500)を得た。
ビーカーに銅フタロシアニン20部と着色剤分散剤(アビシア製、ソルスパーズ28000)4部、得られたポリエステル樹脂20部及び酢酸エチル56部を投入して、撹拌して均一分散させた後、ビーズミルによって銅フタロシアニンを微分散して着色剤分散液を得た。着色剤分散液の体積平均粒径は0.2μmであった。
<製造例22> [樹脂微粒子の水性分散液の製造]
攪拌機、加熱冷却装置及び温度計をセットした反応容器に、水790部、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム(三洋化成工業製、エレミノールJS-20)5部を仕込み、200回転/分で撹拌して均一化した。これを加熱して、系内温度75℃まで昇温させた後、10%過硫酸アンモニウム水溶液5部を加えてから、スチレン89.6部、ブチルアクリレート49.0部、及びメタクリル酸61.4部からなるモノマー混合液を2時間かけて滴下した。滴下後、75℃で10時間熟成させることで脂微粒子を含む微粒子分散液1000部を得た。微粒子分散液に含まれる微粒子の体積平均粒径は0.047μmであった。また微粒子分散液の一部を乾燥して樹脂を単離した。該樹脂分のMnは30900、Mwは321000、Tgは60℃、酸価は200mgKOH/g、100℃における損失弾性率は3.5MPaであった。
<製造例23>[離型剤(W-1)の製造]
冷却管、温度計、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応容器に、ベヘン酸104.3部、ベヘニルアルコール100部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5部を投入し、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら2時間反応させ、更に5~20mmHgの減圧下に3時間反応させた後、生成した樹脂を反応容器から取り出し、室温まで冷却後し、融点71℃の離型剤(W-1)を得た。
<製造例24>[離型剤分散液(D-1)の製造]
冷却管、攪拌機、加熱冷却装置及び温度計の付いた反応容器中に、融点71℃の離型剤(W-1)10部、グラフト重合体(B-1)10部及び酢酸エチル80部を投入し、78℃に昇温して同温度で3時間間撹拌した後、1時間かけて30℃まで冷却して離型剤(W-1)を微粒子状に晶析させ、更にウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、離型剤分散液(D-1)を得た。離型剤分散液(D-1)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例25>[離型剤分散液(D-2)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-2)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-2)を得た。離型剤分散液(D-2)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例26>[離型剤分散液(D-3)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-3)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-3)を得た。離型剤分散液(D-3)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例27>[離型剤分散液(D-4)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-4)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-4)を得た。離型剤分散液(D-4)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例28>[離型剤分散液(D-5)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-5)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-5)を得た。離型剤分散液(D-5)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例29>[離型剤分散液(D-6)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-6)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-6)を得た。離型剤分散液(D-6)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例30>[離型剤分散液(D-7)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-7)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-7)を得た。離型剤分散液(D-7)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例31>[離型剤分散液(D-8)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-8)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-8)を得た。離型剤分散液(D-8)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例32>[離型剤分散液(D-9)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-9)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-9)を得た。離型剤分散液(D-9)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例33>[離型剤分散液(D-10)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-10)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-10)を得た。離型剤分散液(D-10)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例34>[離型剤分散液(D-11)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-11)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-11)を得た。離型剤分散液(D-11)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例35>[離型剤分散液(D-12)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-12)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-12)を得た。離型剤分散液(D-12)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例36>[離型剤分散液(D-13)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-13)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-13)を得た。離型剤分散液(D-13)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例37>[離型剤分散液(D-14)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-14)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-14)を得た。離型剤分散液(D-14)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例38>[離型剤分散液(D-15)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(B-15)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(D-15)を得た。離型剤分散液(D-15)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例39>[離型剤分散液(D-16)の製造]
冷却管、攪拌機、加熱冷却装置及び温度計の付いた反応容器中に、融点63℃のパラフィンワックス(日本精蝋株式会社製 Paraffin Wax-145)10部、グラフト重合体(B-1)10部及び酢酸エチル80部を投入し、78℃に昇温して同温度で3時間間撹拌した後、1時間かけて30℃まで冷却してパラフィンワックスを微粒子状に晶析させ、更にウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、離型剤分散液(D-16)を得た。離型剤分散液(D-16)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例40>[離型剤分散液(D-17)の製造]
冷却管、攪拌機、加熱冷却装置及び温度計の付いた反応容器中に、融点53℃のパラフィンワックス(日本精蝋株式会社製 Paraffin Wax-125)10部、グラフト重合体(B-1)10部及び酢酸エチル80部を投入し、78℃に昇温して同温度で3時間間撹拌した後、1時間かけて30℃まで冷却してパラフィンワックスを微粒子状に晶析させ、更にウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、離型剤分散液(D-17)を得た。離型剤分散液(D-17)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<比較製造例3>[離型剤分散液(DR-1)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(BR-1)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(DR-1)を得た。離型剤分散液(DR-1)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<比較製造例4>[離型剤分散液(DR-2)の製造]
グラフト重合体を(B-1)から(BR-2)に変更する以外は製造例24と同様に製造し、離型剤分散液(DR-2)を得た。離型剤分散液(DR-2)の体積平均粒径は0.25μmであった。
<比較製造例5>[ビニル樹脂(VL)の製造]
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン300部を入れ、窒素置換後、スチレン270部、n-ブチルアクリレート30部、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート3部の混合溶液を140℃で3時間で滴下し、重合し、さらにこの温度で1時間保持した。次いで脱溶剤を行い、ビニル樹脂(VL)を得た。ビニル樹脂(VL)の数平均分子量は12000、重量平均分子量は30000、ガラス転移点は68℃、酸価は0mgKOH/gであった。
<比較製造例6>[ビニル樹脂(VH)の製造]
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン75部を入れ、窒素置換後、スチレン200部、n-ブチルアクリレート100部、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート0.8部の混合溶液を140℃で3時間で滴下し、重合し、さらにこの温度で1時間保持した。次いで脱溶剤を行い、ビニル樹脂(VH)を得た。ビニル樹脂(VH)の数平均分子量は40000、重量平均分子量は120000、ガラス転移点は35℃、酸価は0mgKOH/gであった。
<実施例1> [トナー(T-1)の製造]
ビーカーにイオン交換水165部、樹脂微粒子の水性分散液15部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(三洋化成工業製、エレミノールMon-7)26部及び酢酸エチル15部を投入し、均一に混合させた水溶液を得た。次いで別のビーカーに非晶性ポリエステル(L-1)43部、着色分散液22部、離型剤分散液(D-1)37部及び酢酸エチル18部を溶解し、さらに反応性プレポリマー(H-1)溶液10部及びイソホロンジアミン0.2部を投入して均一に混合し、この混合液を先ほど作成した水溶液に全量加えてTKオートホモミキサーで2分間撹拌下して混合液を得た。次いでこの混合液を攪拌機および温度計を備えた反応器に移し、50℃で濃度が0.5重量%以下となるまで酢酸エチルを留去して複合化工程を行い樹脂粒子の水性樹脂分散体を得た。得られた樹脂粒子50部に外添剤としてコロイダルシリカ(日本アエロジル製、アエロジルR972)0.5部をサンプルミルにて混合して、外添処理後のトナー(T-1)を得た。
<実施例2~17> [トナー(T-2)~(T-17)の製造]
離型剤分散液(D-1)を(D-2)~(D-17)に変更する以外は実施例1と同様に製造し、トナー(T-2)~(T-17)を得た。
<実施例18~20> [トナー(T-18)~(T-20)の製造]
非晶性ポリエステル(L-1)を(L-2)~(L-4)に変更する以外は実施例1と同様に製造し、トナー(T-18)~(T-20)を得た。
<比較例1~2> [トナー(TR-1)~トナー(TR-2)の製造]
離型剤分散液(D-1)を(DR-1)~(DR-2)に変更する以外は実施例1と同様に製造し、トナー(TR-1)~トナー(TR-2)を得た。
<比較例3> [トナー(TR-3)の製造]
ビーカーにイオン交換水165部、樹脂微粒子の水性分散液15部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(三洋化成工業製、エレミノールMon-7)26部及び酢酸エチル15部を投入し、均一に混合させた水溶液を得た。次いで別のビーカーにビニル樹脂(VL)43部、着色分散液22部、離型剤分散液(D-1)37部、ビニル樹脂(VH)5部及び酢酸エチル18部を溶解し、この混合液を先ほど作成した水溶液に全量加えてTKオートホモミキサーで2分間撹拌下して混合液を得た。次いでこの混合液を攪拌機および温度計を備えた反応器に移し、50℃で濃度が0.5重量%以下となるまで酢酸エチルを留去して複合化工程を行い樹脂粒子の水性樹脂分散体を得た。得られた樹脂粒子50部に外添剤としてコロイダルシリカ(日本アエロジル製、アエロジルR972)0.5部をサンプルミルにて混合して、外添処理後のトナー(TR-3)を得た。
トナー(T-1)~(T-20)及び(TR-1)~(TR-3)について下記方法で、低温定着性、分散性を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0007366087000002
<低温定着性>
トナーを紙面上に0.8mg/cmとなるように均一に載せる。このとき粉体を紙面に載せる方法は、熱定着機を外したプリンターを用いる。上記の重量密度で粉体を均一に載せることができるのであれば他の方法を用いてもよい。
この紙を加圧ローラーに定着速度(加熱ローラ周速)213mm/sec、定着圧力(加圧ローラ圧)10kg/cmの条件で通した時のコールドオフセットの発生温度(MFT)を測定した。
コールドオフセットの発生温度が低いほど、低温定着性に優れることを意味する。
低温定着性のこの評価条件では130℃以下が好ましいとされる。
◎:125℃以下
○:126~130℃
△:131~135℃
×:136℃以上
<離型剤分散性>
トナー表面に存在するワックス量で、離型剤分散性を評価した。
トナーの表面から0.3μmまでの深さ領域に存在するワックスの量を規定する値として、FTIR-ATR(全反射吸収赤外分光)法により求められる、ワックス由来のピーク(2850cm-1)と前記バインダー樹脂由来のピーク(828cm-1)との強度比(P2850/P828)を用いた。
先ず、試料として、トナー3gを6tの荷重で1分間プレスして40mmφ(厚さ約2mm)のペレットを作製した。そのトナーペレット表面をFTIR-ATR法により測定した。用いた顕微FTIR装置は、島津製作所製 FT-IR 8400を用いた。測定条件は、以下の通りである。
測定モード:ABS
積算回数:64回
分解能:4cm-1
得られたワックス由来のピーク(2850cm-1)とバインダー樹脂由来のピーク(828cm-1)との強度比(P2850/P828)をトナー粒子表面近傍の相対的なワックス量とした。値は測定場所を変えて4回測定した後の平均値を用いた。
強度比(P2850/P828)の値を以下のようにランク分けして評価した。
◎:0.12以下
○:0.13~0.15
△:0.16~0.19
×:0.20以上
本発明の実施例1~20のトナーは低温定着性、離型剤分散性のいずれも優れた性能を示した。
一方で、グラフト重合体(BR-1)を使用した離型剤分散液(DR-1)を用いた(TR-1)は、離型剤分散性が不良となった。
また、グラフト重合体(BR-2)を使用した離型剤分散液(DR-2)を用いた(TR-2)は、離型剤分散性が不良となった。
また、トナーバインダー成分としてポリエステル樹脂ではなくビニル樹脂を用い、グラフト重合体(B-1)を使用した離型剤分散液(D-1)を用いた(TR-3)は、低温定着性及び離型剤分散性が不良となった。
本発明のグラフト重合体(B)は、低温定着性と離型剤分散性を高い水準で両立させることができ、電子写真、静電記録、静電印刷等に用いる静電荷像現像用トナーに用いる樹脂として極めて有用である。

Claims (7)

  1. ポリエステル樹脂、離型剤及びグラフト重合体(B)を含むトナー用樹脂組成物であって、
    グラフト重合体(B)が結晶性重合体から分岐する側鎖を有する重合体であり、
    結晶性重合体がビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物と、エチレン及び/又はプロピレンと、を構成単量体として含む重合体であり、
    側鎖がビニル単量体を構成単量体とする重合体であり、前記グラフト重合体(B)中の結晶性重合体部位の重量割合は5~15重量%であり、
    グラフト重合体(B)の酸価が3mgKOH/g以下であることを特徴とするトナー用樹脂組成物。
  2. 前記グラフト重合体(B)の数平均分子量が1000~4000である請求項1に記載のトナー用樹脂組成物。
  3. 前記結晶性重合体から分岐する側鎖を構成する単量体のSP値が10.5~14.0(cal/cm1/2である請求項1又は2に記載のトナー用樹脂組成物。
  4. 前記結晶性重合体がエチレン・酢酸ビニル共重合体(A)である請求項1~3いずれか1項に記載のトナー用樹脂組成物。
  5. 前記エチレン・酢酸ビニル共重合体(A)を構成する単量体組成物(A0)中の酢酸ビニルの重量割合が10~40重量%である請求項4に記載のトナー用樹脂組成物。
  6. 前記離型剤の融点が60~100℃である請求項1~5いずれか1項に記載のトナー用樹脂組成物。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のトナー用樹脂組成物を含むトナー。
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