JP7364541B2 - 位相調整装置および位相調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動装置の位相調整装置および位相調整方法に関する。
特許文献1に記載される射出成形機の射出装置の駆動装置においては、プランジャーが設けられた可動部は2つの駆動軸により直進駆動される。2つの駆動軸の各々は、モータとモータの回転力を直進運動に変換する駆動力伝達機構を備える。この駆動力伝達機構には、バックラッシ(Backlash)が存在し、2つのモータが回転を開始するタイミングと可動部が動き始めるタイミングとには通常ずれが生ずる。このバックラッシによってその2つの駆動軸の初期位相は揃っていないため、可動部は、主に、一方の駆動軸によってのみに動き出すことになる。2つの駆動軸の初期位相が揃っていないと、機構的に歪みが生じたり、モータへ余分な負荷が加わるとともに、射出機構が傾く芯ずれを起こすという問題が生ずる。したがって、射出成形機の駆動軸の原点調整には、同期制御する2つの駆動軸の初期位相を合わせる調整が必要である。特許文献1においては、同期制御される2つの駆動軸のバックラッシに対する初期位相を合わせるために位相差調整用プーリを設けることが示されている。
特開2016-002745号公報
しかし、特許文献1では、位相差調整用プーリといった新たな機構を設ける必要がある上、調整の具体的な方法については説明されていない。
そこで、本発明は、簡易な構成で同期制御する2つの駆動軸の初期位相を揃えることができる位相調整装置および位相調整方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、可動部を動かすための第1モータおよび第2モータと、前記第1モータの回転力を直進力に変換して前記可動部に伝達する第1駆動力伝達機構と、前記第2モータの回転力を直進力に変換して前記可動部に伝達する第2駆動力伝達機構と、を有する駆動装置の位相調整装置であって、前記第1モータまたは前記第2モータのトルクを取得するトルク取得部と、前記第1モータの回転位置を取得する位置取得部と、前記トルクが閾値を超えるまで前記第1モータを第1回転方向に回転させ、その後、前記トルクが再び前記閾値を超えるまで前記第1モータを前記第1回転方向と逆方向の第2回転方向に回転させる第1モータ制御部と、前記第1モータを前記第1回転方向に回転させて前記トルクが前記閾値を超えたときの前記第1モータの回転位置を第1回転位置として記憶部に記憶させるとともに、前記第1モータを前記第2回転方向に回転させて前記トルクが再び前記閾値を超えたときの前記第1モータの回転位置を第2回転位置として前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記第1回転位置と前記第2回転位置とに基づいて、前記第2駆動力伝達機構のバックラッシ内における前記可動部の相対的な位置と前記第1駆動力伝達機構のバックラッシ内における前記可動部の相対的な位置とが所定の範囲内で一致する前記第1モータの回転位置を第3回転位置として算出する位相位置算出部と、前記第3回転位置まで前記第1モータを回転させる第2モータ制御部と、を備える。
本発明の第2の態様は、可動部を動かすための第1モータおよび第2モータと、前記第1モータの回転力を直進力に変換して前記可動部に伝達する第1駆動力伝達機構と、前記第2モータの回転力を直進力に変換して前記可動部に伝達する第2駆動力伝達機構と、を有する駆動装置の位相調整方法であって、前記第1モータまたは前記第2モータのトルクを取得するトルク取得ステップと、前記第1モータの回転位置を取得する位置取得ステップと、前記トルクが閾値を超えるまで前記第1モータを第1回転方向に回転させる第1モータ制御ステップと、前記第1モータを前記第1回転方向に回転させて前記トルクが前記閾値を超えたときの前記第1モータの回転位置を第1回転位置として記憶部に記憶させる第1記憶制御ステップと、前記トルクが再び前記閾値を超えるまで前記第1モータを前記第1回転方向と逆方向の第2回転方向に回転させる第2モータ制御ステップと、前記第1モータを前記第2回転方向に回転させて前記トルクが再び前記閾値を超えたときの前記第1モータの回転位置を第2回転位置として前記記憶部に記憶させる第2記憶制御ステップと、前記第1回転位置と前記第2回転位置とに基づいて、前記第2駆動力伝達機構のバックラッシ内における前記可動部の相対的な位置と前記第1駆動力伝達機構のバックラッシ内における前記可動部の相対的な位置とが所定の範囲内で一致する前記第1モータの回転位置を第3回転位置として算出する位相位置算出ステップと、前記第3回転位置まで前記第1モータを回転させる第3モータ制御ステップと、を含む。
本発明によれば、簡易な構成で同期制御する2つの駆動軸の初期位相を揃えることができる。
実施の形態における射出装置の上面図である。 実施の形態における制御装置の構成を示す図である。 実施の形態における位相調整方法を説明する概念図である。 実施の形態における位相調整方法を説明するフローチャートである。 第1モータおよび第2モータの原点位置への設定動作を説明するフローチャートである。
本発明に係る位相調整装置および位相調整方法について、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
[実施の形態]
図1は、実施の形態における射出装置10の上面図である。図1に示したX方向、Y方向およびZ方向は互いに直交しており、-Z方向が重力方向である。射出成形機は、射出装置10および型締装置により構成されるが、ここでは、型締装置は示さない。
射出装置10は、駆動装置12と、駆動装置12を制御する制御装置16と、を備える。
駆動装置12は、プランジャー20が設けられた可動部22と、可動部22を動かすための第1モータ26および第2モータ28と、第1駆動力伝達機構32および第2駆動力伝達機構34と、を有する。
第1駆動力伝達機構32は、第1モータ26のモータ軸26aに固定されたプーリ26pと、ボールねじ36と、ボールねじ36に固定されたプーリ36pと、プーリ26pとプーリ36pとの間に掛け渡されるベルト38と、ボールねじ36に螺合するナット36nと、を備える。ボールねじ36は、固定部40を貫通してY方向を回転軸として回転可能であるが固定部40に対するY方向の相対位置は固定されている。ナット36nは可動部22に固定されている。したがって、第1駆動力伝達機構32は第1モータ26の回転力を直進力に変換して可動部22に伝達する。この第1モータ26と第1駆動力伝達機構32とで1つの駆動軸(第1駆動軸)を構成する。
第2駆動力伝達機構34は、第2モータ28のモータ軸28aに固定されたプーリ28pと、ボールねじ42と、ボールねじ42に固定されたプーリ42pと、プーリ28pとプーリ42pとの間に掛け渡されるベルト44と、ボールねじ42に螺合するナット42nと、を備える。ボールねじ42は、固定部40を貫通してY方向を回転軸として回転可能であるが固定部40に対するY方向の相対位置は固定されている。ナット42nは可動部22に固定されている。したがって、第2駆動力伝達機構34は第2モータ28の回転力を直進力に変換して可動部22に伝達する。この第2モータ28と第2駆動力伝達機構34とで1つの駆動軸(第2駆動軸)を構成する。
なお、第1駆動軸と第2駆動軸とは、大きさ、形状等が同一の駆動軸を用いている。したがって、第1駆動力伝達機構32のバックラッシと第2駆動力伝達機構34のバックラッシとはほぼ同じ大きさ(幅)である。
固定部40および固定部46は、Y方向に延伸した4本のバー50を介して接続されている。図1では、-Z方向に存在する2本のバーは重なって見えない。4本のバー50は、可動部22を貫通している。4本のバー50に沿って、可動部22は、Y方向および-Y方向に移動可能である。
可動部22にはプランジャー20を回転駆動させるためのモータ56が設けられている。モータ56のモータ軸56aに固定されたプーリ56pと、プランジャー20に固定されたプーリ20pとの間にはベルト58が掛け渡されている。プランジャー20は、固定部46を貫通してバレル60に挿入されている。したがって、モータ56によりプランジャー20は回転駆動されるとともに、可動部22がY方向に移動することによりプランジャー20はバレル60の内部先端まで挿入される構成になっている。以上の構成により、射出装置10は、バレル60に供給された溶融樹脂等をバレル60先端の開口部から型締装置に射出することができる。
図2は、実施の形態における制御装置16の構成を示す図である。制御装置16は、CPU等のプロセッサとメモリとを有し、メモリに記憶されたプログラムを実行することで、本実施の形態の制御装置16として機能する。制御装置16は、位相調整装置70を備える。図1では示さなかったが、第1モータ26には、第1モータ26の回転位置を測定するエンコーダ74と、第1モータ26のトルク(スカラー値、トルクの絶対値)を測定するトルクセンサ76とが接続されている。
位相調整装置70は、位置取得部80と、トルク取得部82と、モータ制御部84と、記憶制御部86と、位相位置算出部88と、記憶部90と、を備える。
位置取得部80は、エンコーダ74が測定した第1モータ26の回転位置を取得する。トルク取得部82は、トルクセンサ76が測定した第1モータ26のトルクを取得する。トルク取得部82は、例えば、第1モータ26に流れる電流値に基づいて上記トルクを算出して取得する。
モータ制御部84は、第1モータ26および第2モータ28を制御する。モータ制御部84は、後述する制御を実行するために、第1モータ制御部84aおよび第2モータ制御部84bを有する。
記憶制御部86は、第1モータ26の回転位置を記憶部90に記憶させる。
位相位置算出部88は、記憶部90に記憶されている第1モータ26の回転位置に基づいて、調整された位相位置を算出する。この調整された位相位置については後述する。
図3は、実施の形態における位相調整方法を説明する概念図である。図3の(1)には位相調整を開始する前における、可動部22、第1駆動力伝達機構32、および第2駆動力伝達機構34の初期状態の関係が示されている。図3の縦軸は第1モータ26のモータ軸26aの回転位置θを示していて、縦軸の上方向を第1回転方向、下方向を第1回転方向の逆方向である第2回転方向とする。図3に示されるように、第1駆動力伝達機構32と可動部22との位置関係は、第1駆動力伝達機構32のバックラッシの幅だけ自由度が存在する。同様に、第2駆動力伝達機構34と可動部22との位置関係は、第2駆動力伝達機構34のバックラッシの幅だけ自由度が存在する。ここで、第1駆動力伝達機構32のバックラッシとは、第1モータ26と可動部22との間のバックラッシであり、第2駆動力伝達機構34のバックラッシとは、第2モータ28と可動部22との間のバックラッシである。このバックラッシがあるため2つの駆動軸を同期制御する場合は、第1駆動力伝達機構32のバックラッシ内における可動部22の相対的な位置と、第2駆動力伝達機構34のバックラッシ内における可動部22の相対的な位置とは一致していることが好ましい。
例えば、図3の(1)のように、第1駆動力伝達機構32のバックラッシ内における可動部22の相対的な位置と、第2駆動力伝達機構34のバックラッシ内における可動部22の相対的な位置とがずれている状態で、第1モータ26および第2モータ28を第1回転方向に同期して回転させても、主に、第2駆動力伝達機構34によって可動部22が移動してしまう。したがって、第1駆動力伝達機構32のバックラッシ内における可動部22の相対的な位置と、第2駆動力伝達機構34のバックラッシ内における可動部22の相対的な位置とを所定の範囲内で一致させることが好ましい。本実施の形態では、同期制御する2つの駆動軸の初期位相を揃えるために第1モータ26の位相を調整する。図4は、実施の形態における位相調整方法を説明するフローチャートである。
図3の(1)の初期状態において第1モータ26のモータ軸26aの回転位置はθ0である。この状態で図4のフローチャートに沿って位相調整が開始される。
まず、第1モータ制御部84aは、第1モータ26を第1回転方向に回転させる(ステップS1)。このとき、第1モータ制御部84aは、第2モータ28の回転位置を固定させるように制御してもよい。第2モータ28の回転位置を固定することにより、より確実に位相調整を実行することができる。なお、第1モータ26を回転させたとき、可動部22は、第1駆動力伝達機構32のバックラッシの幅の中間位置に位置していたとしても、機械的な摩擦等により動くことがある。
そして、第1モータ制御部84aは、トルク取得部82が取得したトルクが予め定めた閾値を超えたか否かを判定する(ステップS2)。トルクが閾値以下の場合(ステップS2:NO)、ステップS1に戻る。
トルクが閾値を超えた場合(ステップS2:YES)、第1モータ制御部84aは、第1モータ26の回転を停止させる(ステップS3)。そして、ここで、トルクが閾値を超えた場合とは、図3の(2)の状態である。この状態で、第1モータ26と可動部22との第1回転方向に対するバックラッシと、第2モータ28と可動部22との第2回転方向に対するバックラッシとはともに無くなるので、トルクが閾値を超えることになる。そして、第1モータ制御部84aは、位置取得部80が取得した第1モータ26の回転位置を記憶部90に第1回転位置θ1として記憶させる(ステップS4)。
ステップS4の後、第1モータ制御部84aは、第1回転方向と逆方向の第2回転方向に第1モータ26を回転させる(ステップS5)。このとき、第1モータ制御部84aは、第2モータ28の回転位置を固定させるように制御してもよい。第2モータ28の回転位置を固定することにより、より確実に位相調整を実行することができる。
そして、第1モータ制御部84aは、トルク取得部82が取得したトルクが予め定めた閾値を再び超えたか否かを判定する(ステップS6)。トルクが閾値以下の場合(ステップS6:NO)、ステップS5に戻る。
トルクが閾値を再び超えた場合(ステップS6:YES)、第1モータ制御部84aは、第1モータ26の回転を停止させる(ステップS7)。ここで、トルクが閾値を再び超えた場合とは、図3の(3)の状態である。この状態で、第1モータ26と可動部22との第2回転方向に対するバックラッシと、第2モータ28と可動部22との第1回転方向に対するバックラッシとはともに無くなるので、トルクが閾値を再び超えることになる。そして、第1モータ制御部84aは、位置取得部80が取得した第1モータ26の回転位置を記憶部90に第2回転位置θ2として記憶させる(ステップS8)。なお、ステップS2およびステップS6では、回転方向を考慮せずに、単に第1モータ26のトルクの大きさ(絶対値)を基に判断している。
そして、位相位置算出部88は、第1回転位置θ1と第2回転位置θ2との平均値(θ1+θ2)/2を第3回転位置θ3として算出する(ステップS9)。第3回転位置θ3は、調整された位相位置である。
ステップS9の後、第2モータ制御部84bは、第3回転位置θ3まで第1モータ26を回転させる(ステップS10)。このとき、第2モータ制御部84bは、第2モータ28の回転位置を固定させるように制御してもよい。第2モータ28の回転位置を固定することにより、より確実に位相調整を実行することができる。ステップS10の後が図3の(4)の状態である。このように、第2駆動力伝達機構34のバックラッシ内における可動部22の相対的な位置と、第1駆動力伝達機構32のバックラッシ内における可動部22の相対的な位置とを所定の範囲内で一致させることができ、同期制御する2つの駆動軸の初期位相を揃えることができる。
なお、上記では、トルクとして、第1モータ26のトルクを用いるとして説明したが、第2モータ28のトルクを取得してトルクを求めても、上記と同様な位相調整が可能である。また、図3の(3)に示す状態から可動部22を第3回転位置θ3まで、第1回転方向に回転させた場合であっても、機械的な摩擦によって可動部22は動く。したがって、図3の(4)に示す可動部22の位置は、図3の(3)に示す可動部22の位置から移動している。
以上説明したように、実施の形態の位相調整装置70によれば、新たな機構を設ける必要が無く、従来に比べて簡易な構成で同期制御する2つの駆動軸の初期位相を揃えることができる。その結果、機構的な歪みが生じたり、モータへ余分な負荷が加わったり、射出機構が傾く芯ずれが生ずることを防ぐことができる。
図4のフローチャートに従って、位相調整装置70が第1モータ26の位相位置の調整を行った後、モータ制御部84は、第1モータ26および第2モータ28を回転させて原点位置への設定動作を行う。図5は、第1モータ26および第2モータ28の原点位置への設定動作を説明するフローチャートである。ここで、第1モータ26および第2モータ28の原点位置を設定するために可動部22に対するストッパ92(図3参照)が設置されている。ストッパ92で制限された可動部22の位置が可動部22の原点位置である。なお、実際は、可動部22と一緒に移動するプランジャー20の先端がバレル60の内部先端に当接することで、原点位置に戻る。つまり、ストッパ92は、このプランジャー20の先端とバレル60の内部先端とが当接することで可動部22の移動が規制されることを概念的に表したものである。
まず、モータ制御部84は、第1モータ26および第2モータ28を同一の回転方向に同期して回転させる(ステップS11)。
次に、モータ制御部84は、トルク取得部82が取得したトルクが飽和しているか否かを判定する(ステップS12)。トルクが飽和するとは、所定値に達した状態である。トルクが飽和していない場合(ステップS12:NO)、ステップS11に戻る。
トルクが飽和している場合(ステップS12:YES)、エンコーダ74が測定した第1モータ26の回転位置と、図示していないエンコーダが測定した第2モータ28の回転位置とがともに停止しているか否かをモータ制御部84は判定する(ステップS13)。いずれかの回転位置が停止していない場合(ステップS13:NO)、ステップS11に戻る。
第1モータ26の回転位置と、第2モータ28の回転位置とがともに停止している場合(ステップS13:YES)、その回転位置θ4を第1モータ26および第2モータ28の原点位置とする(ステップS14)。ステップS14は、図3の(5)のように可動部22がストッパ92に接触した状態である。これにより、第1モータ26および第2モータ28を回転位置θ4まで回転させれば、第1モータ26および第2モータ28と可動部22とのバックラッシ内における第1モータ26および第2モータ28の位相を揃えた状態で可動部22を原点位置に移動できる。その後、射出装置10の動作を適切に実行することが可能となる。
[実施の形態から得られる発明]
上記実施の形態から把握しうる発明について、以下に記載する。
(第1の発明)
位相調整装置(70)は、可動部(22)を動かすための第1モータ(26)および第2モータ(28)と、第1モータ(26)の回転力を直進力に変換して可動部(22)に伝達する第1駆動力伝達機構(32)と、第2モータ(28)の回転力を直進力に変換して可動部(22)に伝達する第2駆動力伝達機構(34)と、を有する駆動装置(12)の位相調整装置(70)である。位相調整装置(70)は、第1モータ(26)または第2モータ(28)のトルクを取得するトルク取得部(82)と、第1モータ(26)の回転位置を取得する位置取得部(80)と、トルクが閾値を超えるまで第1モータ(26)を第1回転方向に回転させ、その後、トルクが再び閾値を超えるまで第1モータ(26)を第1回転方向と逆方向の第2回転方向に回転させる第1モータ制御部(84a)と、第1モータ(26)を第1回転方向に回転させてトルクが閾値を超えたときの第1モータ(26)の回転位置を第1回転位置(θ1)として記憶部(90)に記憶させるとともに、第1モータ(26)を第2回転方向に回転させてトルクが再び閾値を超えたときの第1モータ(26)の回転位置を第2回転位置(θ2)として記憶部(90)に記憶させる記憶制御部(86)と、第1回転位置(θ1)と第2回転位置(θ2)とに基づいて、第2駆動力伝達機構(34)のバックラッシ内における可動部(22)の相対的な位置と第1駆動力伝達機構(32)のバックラッシ内における可動部(22)の相対的な位置とが所定の範囲内で一致する第1モータ(26)の回転位置を第3回転位置(θ3)として算出する位相位置算出部(88)と、第3回転位置(θ3)まで第1モータ(26)を回転させる第2モータ制御部(84b)と、を備える。
これにより、従来に比べて簡易な構成で同期制御する2つの駆動軸の初期位相を揃えることができる。その結果、機構的な歪みが生じたり、モータへ余分な負荷が加わったり、射出機構が傾く芯ずれが生ずることを防ぐことができる。
第1モータ制御部(84a)および第2モータ制御部(84b)は、第1モータ(26)を回転させているときは、第2モータ(28)の回転位置を固定させてもよい。これにより、より確実に第1モータ(26)の位相調整を実行することができる。
位相位置算出部(88)は、第1回転位置(θ1)と第2回転位置(θ2)との平均値を第3回転位置(θ3)として算出してもよい。これにより、第2モータ(28)と可動部(22)とのバックラッシ内における可動部(22)の相対的な位置と、第1モータ(26)と可動部(22)とのバックラッシ内における可動部(22)の相対的な位置とを精度よく揃えることができる。
第1駆動力伝達機構(32)および第2駆動力伝達機構(34)の各々は、2つのプーリ(26p、36p、28p、42p)、2つのプーリ(26p、36p、28p、42p)に掛け渡されるベルト(38、44)、ボールねじ(36、42)、ボールねじ(36、42)に螺合するナット(36n、42n)を含んでもよい。
駆動装置(12)は、射出装置(10)に設けられていてもよい。
位相調整装置(70)は、射出装置(10)を制御する制御装置(16)に設けられていてもよい。
(第2の発明)
位相調整方法は、可動部(22)を動かすための第1モータ(26)および第2モータ(28)と、第1モータ(26)の回転力を直進力に変換して可動部(22)に伝達する第1駆動力伝達機構(32)と、第2モータ(28)の回転力を直進力に変換して可動部(22)に伝達する第2駆動力伝達機構(34)と、を有する駆動装置(12)の位相調整方法である。位相調整方法は、第1モータ(26)または第2モータ(28)のトルクを取得するトルク取得ステップと、第1モータ(26)の回転位置を取得する位置取得ステップと、トルクが閾値を超えるまで第1モータ(26)を第1回転方向に回転させる第1モータ制御ステップと、第1モータ(26)を第1回転方向に回転させてトルクが閾値を超えたときの第1モータ(26)の回転位置を第1回転位置(θ1)として記憶部(90)に記憶させる第1記憶制御ステップと、トルクが再び閾値を超えるまで第1モータ(26)を第1回転方向と逆方向の第2回転方向に回転させる第2モータ制御ステップと、第1モータ(26)を第2回転方向に回転させてトルクが再び閾値を超えたときの第1モータ(26)の回転位置を第2回転位置(θ2)として記憶部(90)に記憶させる第2記憶制御ステップと、第1回転位置(θ1)と第2回転位置(θ2)とに基づいて、第2駆動力伝達機構(34)のバックラッシ内における可動部(22)の相対的な位置と第1駆動力伝達機構(32)のバックラッシ内における可動部(22)の相対的な位置とが所定の範囲内で一致する第1モータ(26)の回転位置を第3回転位置(θ3)として算出する位相位置算出ステップと、第3回転位置(θ3)まで第1モータ(26)を回転させる第3モータ制御ステップと、を含む。
これにより、従来に比べて簡易な構成で同期制御する2つの駆動軸の初期位相を揃えることができる。その結果、機構的な歪みが生じたり、モータへ余分な負荷が加わったり、射出機構が傾く芯ずれが生ずることを防ぐことができる。
第1モータ制御ステップ、第2モータ制御ステップ、および第3モータ制御ステップにおいて、第1モータ(26)を回転させているときは、第2モータ(28)の回転位置を固定させてもよい。これにより、より確実に第1モータ(26)の位相調整を実行することができる。
位相位置算出ステップは、第1回転位置(θ1)と第2回転位置(θ2)との平均値を第3回転位置(θ3)として算出してもよい。これにより、第2モータ(28)と可動部(22)とのバックラッシ内における可動部(22)の相対的な位置と、第1モータ(26)と可動部(22)とのバックラッシ内における可動部(22)の相対的な位置とを精度良く揃えることができる。
第1駆動力伝達機構(32)および第2駆動力伝達機構(34)の各々は、2つのプーリ(26p、36p、28p、42p)、2つのプーリ(26p、36p、28p、42p)に掛け渡されるベルト(38、44)、ボールねじ(36、42)、ボールねじ(36、42)に螺合するナット(36n、42n)を含んでもよい。
駆動装置(12)は、射出装置(10)に設けられていてもよい。
10…射出装置 12…駆動装置
16…制御装置 20…プランジャー
22…可動部 26…第1モータ
28…第2モータ 32…第1駆動力伝達機構
34…第2駆動力伝達機構 26a、28a、56a…モータ軸
20p、26p、28p、36p、42p、56p…プーリ
36、42…ボールねじ 36n、42n…ナット
38、44、58…ベルト 40、46…固定部
50…バー 56…モータ
60…バレル 70…位相調整装置
74…エンコーダ 76…トルクセンサ
80…位置取得部 82…トルク取得部
84…モータ制御部 84a…第1モータ制御部
84b…第2モータ制御部 86…記憶制御部
88…位相位置算出部 90…記憶部
92…ストッパ

Claims (11)

  1. 可動部を動かすための第1モータおよび第2モータと、前記第1モータの回転力を直進力に変換して前記可動部に伝達する第1駆動力伝達機構と、前記第2モータの回転力を直進力に変換して前記可動部に伝達する第2駆動力伝達機構と、を有する駆動装置の位相調整装置であって、
    前記第1モータまたは前記第2モータのトルクを取得するトルク取得部と、
    前記第1モータの回転位置を取得する位置取得部と、
    前記トルクが閾値を超えるまで前記第1モータを第1回転方向に回転させ、その後、前記トルクが再び前記閾値を超えるまで前記第1モータを前記第1回転方向と逆方向の第2回転方向に回転させる第1モータ制御部と、
    前記第1モータを前記第1回転方向に回転させて前記トルクが前記閾値を超えたときの前記第1モータの回転位置を第1回転位置として記憶部に記憶させるとともに、前記第1モータを前記第2回転方向に回転させて前記トルクが再び前記閾値を超えたときの前記第1モータの回転位置を第2回転位置として前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、
    前記第1回転位置と前記第2回転位置とに基づいて、前記第2駆動力伝達機構のバックラッシ内における前記可動部の相対的な位置と前記第1駆動力伝達機構のバックラッシ内における前記可動部の相対的な位置とが所定の範囲内で一致する前記第1モータの回転位置を第3回転位置として算出する位相位置算出部と、
    前記第3回転位置まで前記第1モータを回転させる第2モータ制御部と、
    を備える、位相調整装置。
  2. 請求項1に記載の位相調整装置であって、
    前記第1モータ制御部および前記第2モータ制御部は、前記第1モータを回転させているときは、前記第2モータの回転位置を固定させる、位相調整装置。
  3. 請求項1または2に記載の位相調整装置であって、
    前記位相位置算出部は、前記第1回転位置と前記第2回転位置との平均値を前記第3回転位置として算出する、位相調整装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の位相調整装置であって、
    前記第1駆動力伝達機構および前記第2駆動力伝達機構の各々は、2つのプーリ、2つの前記プーリに掛け渡されるベルト、ボールねじ、前記ボールねじに螺合するナットを含む、位相調整装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の位相調整装置であって、
    前記駆動装置は、射出装置に設けられている、位相調整装置。
  6. 請求項5に記載の位相調整装置であって、
    前記位相調整装置は、前記射出装置を制御する制御装置に設けられている、位相調整装置。
  7. 可動部を動かすための第1モータおよび第2モータと、前記第1モータの回転力を直進力に変換して前記可動部に伝達する第1駆動力伝達機構と、前記第2モータの回転力を直進力に変換して前記可動部に伝達する第2駆動力伝達機構と、を有する駆動装置の位相調整方法であって、
    前記第1モータまたは前記第2モータのトルクを取得するトルク取得ステップと、
    前記第1モータの回転位置を取得する位置取得ステップと、
    前記トルクが閾値を超えるまで前記第1モータを第1回転方向に回転させる第1モータ制御ステップと、
    前記第1モータを前記第1回転方向に回転させて前記トルクが前記閾値を超えたときの前記第1モータの回転位置を第1回転位置として記憶部に記憶させる第1記憶制御ステップと、
    前記トルクが再び前記閾値を超えるまで前記第1モータを前記第1回転方向と逆方向の第2回転方向に回転させる第2モータ制御ステップと、
    前記第1モータを前記第2回転方向に回転させて前記トルクが再び前記閾値を超えたときの前記第1モータの回転位置を第2回転位置として前記記憶部に記憶させる第2記憶制御ステップと、
    前記第1回転位置と前記第2回転位置とに基づいて、前記第2駆動力伝達機構のバックラッシ内における前記可動部の相対的な位置と前記第1駆動力伝達機構のバックラッシ内における前記可動部の相対的な位置とが所定の範囲内で一致する前記第1モータの回転位置を第3回転位置として算出する位相位置算出ステップと、
    前記第3回転位置まで前記第1モータを回転させる第3モータ制御ステップと、
    を含む、位相調整方法。
  8. 請求項7に記載の位相調整方法であって、
    前記第1モータ制御ステップ、前記第2モータ制御ステップ、および前記第3モータ制御ステップにおいて、前記第1モータを回転させているときは、前記第2モータの回転位置を固定させる、位相調整方法。
  9. 請求項7または8に記載の位相調整方法であって、
    前記位相位置算出ステップは、前記第1回転位置と前記第2回転位置との平均値を前記第3回転位置として算出する、位相調整方法。
  10. 請求項7~9のいずれか1項に記載の位相調整方法であって、
    前記第1駆動力伝達機構および前記第2駆動力伝達機構の各々は、2つのプーリ、2つの前記プーリに掛け渡されるベルト、ボールねじ、前記ボールねじに螺合するナットを含む、位相調整方法。
  11. 請求項7~10のいずれか1項に記載の位相調整方法であって、
    前記駆動装置は、射出装置に設けられている、位相調整方法。
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