JP2006181660A - 部品締結ドライバユニット - Google Patents

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雅彦 足立
Masayuki Saito
正幸 斎藤
Yukihiro Umehara
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Abstract

【課題】ねじ部品をねじ込む時に発生する衝撃トルクによるねじ部品の過剰締め付けを防止しつつ、高速にねじ締め作業を行うことができる部品締結ドライバユニットの提供。
【解決手段】本発明は、ACサーボモータ20の駆動軸20aと駆動工具25とをねじりコイルばね22を介して連結し、駆動軸20aの絶対回転角度を示す信号を出力可能なレゾルバ21と、駆動工具25の絶対回転角度を示す信号を出力可能なレゾルバ24と、制御ユニット3とを備えている。
前記モータ20は、駆動工具25に係合したねじ部品がワークにねじ込まれた時の衝撃トルクによって生じるねじりコイルばね22のねじれ角が、ねじ部品に目標締付トルクが作用した時のねじりコイルばね22のねじれ角以下となる回転速度または出力トルクで駆動制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワークにねじ部品を締め付ける部品締結ドライバユニットに関する。
従来、ワークにねじを締結するため、特許文献1に開示されたねじ締め装置が使用されている。このねじ締め装置は、モータの駆動軸と、この駆動軸の同軸線上に回転自在に設けられた出力軸とをコイルばねで連結し、駆動軸と出力軸との双方の回転を検出するためのエンコーダをそれぞれ設け、さらに出力軸には一体に回転するドライバビットを連結して成るものである。このねじ締め装置を用いてワークにねじを締め付ける場合には、ドライバビットをねじ頭部に係合させ、これをモータの駆動により回転させてねじに回転を付与する。この時、ねじの締め込みに伴ってドライバビットには相応の締付トルクが作用するため、これがドライバビットの回転負荷となってコイルばねがねじれる。結果、2つのエンコーダによって検出されるドライバビットの回転角度とモータ駆動軸の回転角度とに差が生じることとなるため、この回転角度差から締付トルクを割り出すことができる。
特開平2003−166887号公報
上記従来のねじ締め装置においては、ねじがねじ込まれてその頭部座面がワーク表面に着座した時、ねじに慣性による衝撃トルクが作用してしまい、ねじが目標締付トルクを超えて過剰に締め付けられてしまう等の問題が発生していた。また、この衝撃トルクによってコイルばねが過剰にねじれて塑性変形を起こしてしまうなど、ねじ締め装置の構成部品の損壊を招く等の問題も発生していた。このようなことから、従来は衝撃トルクを緩和するための制御や機構が必要になり、装置が複雑・高価になる等の問題が発生していた。
本発明は、上記課題に鑑みて創成されたものであり、ねじ部品をねじ込む時に発生する衝撃トルクによるねじ部品の過剰締め付けを防止しつつ、高速にねじ締め作業を行うことができる部品締結ドライバユニットの提供を目的とする。この目的を達成するために本発明は、回転駆動手段と、ねじ部品に係合可能な駆動工具と、前記回転駆動手段の駆動により回転する駆動軸と前記駆動工具とを一体に回転可能に連結する弾性ねじれ部材と、前記回転駆動手段の駆動軸の回転角度を示す信号を出力可能な第一回転角検出手段と、前記駆動工具の回転角度を示す信号を出力可能な第二回転角検出手段とを有する部品締結ドライバユニットであって、ねじ部品がワークにねじ込まれた時の衝撃トルクによって生じる弾性ねじれ部材のねじれ角が、ねじ部品に目標締付トルクが作用した時の弾性ねじれ部材のねじれ角以下となる回転速度または出力トルクで前記回転駆動手段を駆動制御する制御ユニットを備えていることを特徴とする。
本発明の部品締結ドライバユニットは、ねじ部品がワークにねじ込まれて着座した時等の衝撃トルクから生じる弾性ねじれ部材のねじれ角が、ねじ部品に目標締付トルクが作用した時の弾性ねじれ部材のねじれ角以下となる回転速度または出力トルクで回転駆動手段を駆動制御するものである。このため、ねじ部品がワークに着座するまでのねじ込み段階でねじを高速回転させてねじ込んでも、着座した瞬間に発生する衝撃トルクでねじ部品が目標締付トルク以上のトルクで過剰に締め付けられてしまうことを防止できる。また、弾性ねじれ部材が衝撃トルクの作用で過剰にねじれて塑性変形してしてしまうこともなくなる等、ドライバユニットの部品の損壊を防止することもできる。さらに、ねじ部品が着座する直前にモータを減速したりするような、衝撃トルクを緩和するための制御・機構が一切不要になり、この結果、シンプルで安価な部品締結ドライバユニットを市場に提供することが可能となる等の利点もある。
以下、図面に基づいて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1において、1は部品締結ドライバユニットであり、ツールユニット2と、このツールユニット2を制御する制御ユニット3とを有する。
前記ツールユニット2は、回転駆動手段の一例としてACサーボモータ20(以下、単にモータ20という)を有する。このモータ20には、第一回転角検出手段の一例であるレゾルバ21が組み付けられている。また、モータ20の駆動軸20aには、ねじって使用することを目的とした弾性ねじれ部材の一例のねじりコイルばね22(以下、単にコイルばね22という)の一端が連結してあり、このコイルばね22の他端は伝達軸23に連結されている。この伝達軸23は軸受により回転自在に支持されており、この伝達軸23は、第二回転角検出手段の一例であるレゾルバ24に連結されている。また、このレゾルバ24には、ねじの十字状駆動穴に係合可能な先端形状を成す駆動工具25が伝達軸23と一体に回転するよう連結されている。
前記コイルばね22は、図2(a)および同図(b)に示すように、螺旋状のコイル22a両端にフック形状の支持端22b,22bを形成して成るものであり、コイル22aの内径は、前記駆動軸20aおよび伝達軸23の各軸端部の直径以下の寸法に構成してある。そして、このコイル22aの端部を駆動軸20aおよび伝達軸23の各軸端部に接して嵌合させるとともに、支持端22b,22bを各軸端部に削設された溝20b,23aに嵌合させることで、駆動軸20aおよび伝達軸23と連結されている。このような連結構造を採用することで、駆動軸20aおよび伝達軸23とコイルばね22とを遊びなく、かつ回転力を確実に伝達可能に連結することができ、よって、モータ20の駆動軸20aないし駆動工具25は精度よく一体に回転できる。そして、駆動工具25に回転負荷トルクが作用した場合には、これに伴ってコイルばね22が遅れを生じることなくねじれ、駆動軸20aと駆動工具25との正確な回転角度差が得られる。
また、前記レゾルバ21,24は同様の構造であり、公知の構造のものである。図面で断面を示しているレゾルバ24を例に説明すると、このレゾルバ24は、励磁コイルと位置検出コイルとを備えるステータ24a内に、回転トランス部を有するロータ24bを回転自在に配置して成るものであり、励磁コイルから回転トランス部に励磁電圧を与えると、位置検出コイルには、この励磁電圧波形に対してロータ24bの回転位相に対応する位相の電圧波形の出力電圧が出力される。この励磁電圧と出力電圧との位相差から、固定配置されたステータ24aに対して回転するロータ24bの絶対回転角度を知ることができる。レゾルバ21のロータ(図示せず)には駆動軸20aが、またレゾルバ24のロータ24bには伝達軸23および駆動工具25がそれぞれ一体に連結してある。よって、レゾルバ21は駆動軸20aの絶対回転角度を示す出力電圧を、またレゾルバ24では駆動工具25の絶対回転角度を示す出力電圧をそれぞれ出力する。
前記制御ユニット3は、制御部30と、この制御部30からの指令を受けて前記モータ20を駆動制御するモータ駆動部31と、レゾルバ21,24にそれぞれ励磁電圧を印加するとともに、それぞれの出力電圧から回転角度を割り出すレゾルバ駆動部32,33と、各種情報類を記憶しておくための記憶部34と、各種情報・信号入力を行う操作部35と、各種情報を表示する表示部36と、本ドライバユニット1が搭載されるロボット等(図示せず)との信号送受信を制御する入出力部37とを備えて成る。
前記モータ駆動部31は、速度制御部31aと電流制御部31bと電流センサ31cとで構成されている。また、前記記憶部34には、ドライバユニット1の制御に必要な制御プログラムやレゾルバ駆動部32,33によって割り出された回転角度の差に対応する締付トルク等の固有パラメータのほか、目標締付トルク、目標締付トルクの許容範囲上限値、モータ20の回転速度等、予め操作部35から入力設定することが可能な任意設定パラメータが保存されている。
前記制御部30は、電源が投入されると図3に示すように、
S01:レゾルバ駆動部32,33に励磁指令信号を付与。
S02:レゾルバ駆動部32,33から回転角度を読み込む。
S03:回転角度の差(以下、これを固有回転角度差という)を算出。
S04:固有回転角度差が閾値を超えていないか確認する。閾値を超えていない場合は、S06にジャンプ。
S05:表示部36に部品交換表示指令信号を付与。
S06:レゾルバ駆動部32,33に励磁停止指令信号を付与。
S07:エンド。
となる起動チェック処理を行う。
また、制御部30は、図4および図5に示すように、
S11:スタート指令信号の入力待ち。
S12:モータ駆動部31の速度制御部31aに速度指令信号を送る。
S13:レゾルバ駆動部32,33に励磁指令信号を送る。
S14:レゾルバ駆動部32,33から回転角度を読み込む。
S15:回転角度差を算出。
S16:回転角度差に対応する締付トルクを記憶部34から読み込む。
S17:締付トルクを目標締付トルクと比較し、目標締付トルクに達していない場合は、S14にジャンプ。
S18:締付トルクが目標締付トルクの許容範囲上限値を超えている場合はS20にジャンプ。
S19:表示部36に完了表示指令信号を送り、S21にジャンプ。
S20:表示部36に異常表示指令信号を送る。
S21:モータ駆動部31に停止指令信号を送る。
S22:入出力部37にねじ締め完了信号を送る。
S23:ロボットの待機位置復帰信号を待つ。
S24:レゾルバ駆動部32,33から回転角度を読み込む。
S25:固有回転角度差を算出。
S26:固有回転角度差が閾値を超えていないか確認。閾値を超えていない場合は、S28にジャンプ。
S27:表示部36に部品交換表示指令信号を付与。
S28:レゾルバ駆動部32,33に励磁停止指令信号を送信。
S29:エンド
となるねじ締め処理を実行する。
前記コイルばね22の駆動軸20aおよび伝達軸23と嵌合していないコイル22a部分(以下、この部分を自由部分という)の巻き数と線材の直径とは、数1に示すように、コイルばね22のねじれ角に影響を及ぼす。
Figure 2006181660
本ドライバユニット1は、レゾルバ21,24の信号に基づく回転角度差から締付トルクを検出するものであり、目標締付トルクに対応する回転角度差を得られるようにしておかなければならない。このことから、コイルばね22の前記自由部分は、目標締付トルクに対応する回転角度差に到達するねじれ角が得られるよう、数1によって最適な巻き数、線材径、平均コイル径等が定められている。
次に本発明に係る部品締結ドライバユニット1の作用を述べる。なお、ここでは本ドライバユニット1がロボット(図示せず)に搭載されている状態にあり、駆動工具25の移動路前方には、ねじを保持するチャックユニット(図示せず)が設けられる構造での作用を述べる。
まず、電源が投入された時、本ドライバユニット1においては、上記起動チェック処理が行われる。この処理では、レゾルバ21,24に励磁電圧を印加し、それぞれの出力電圧から回転角度が求められ、その回転角度差(固有回転角度差)が求められる。ドライバユニット1製造過程では、レゾルバ21,24は双方の絶対原点が一致するように調整してツールユニット2に組み付けられる。しかし、コイルばねの経年変化(ヘタリ)や軸受の消耗等が生じると、この絶対原点にずれが生じる。例えば、コイルばね22であれば経年変化により原形復帰できなくなる幅が徐々に大きくなるし、軸受が消耗すると伝達軸や出力軸の摩擦抵抗が増し、これらが本来原位置となる位置まで回転復帰することができなくなる。このようにして、駆動軸20aと駆動工具25との間に固有回転角度差が生じるのであるが、その大きさを電源投入時の起動チェック処理により把握する。
通常、コイルばね22をねじった後、これが完全に原形復帰することは考えられない。また、出力軸等の回転部品には軸受が消耗していなくても、何らかの摩擦抵抗が作用している。よって、固有回転角度差はツールユニット2の各部品が正常な状態の時でも生じてしまう。こういった正常状態での固有回転角度差が現れる領域は、図6に示すように、不感領域といって締付トルクと回転角度差との関係が都度一定にならない領域であり、実際の締付トルク制御には利用することがない。よって、正常状態での固有回転角度差が生じていても問題はない。通常は、回転角度差と締付トルクとの関係が安定する使用領域(図6参照)での利用が想定されているため、その下限値よりも低い領域内の回転角度差を固有回転角度差の閾値として設定して起動チェック処理が行われる。この結果、検出された固有回転角度差が閾値を超えている場合には、表示部36に部品交換を報知するLED点灯や、ディジタル表示器による表示を行う。
起動チェック処理が終わり、次に操作部35のスタートスイッチ(図示せず)が押されると、入出力部37を通じてねじ供給装置およびロボットにスタート指令信号が与えられ、これにより、チャックユニットにはねじ供給装置からねじが供給されるとともに、またロボットの動作によりドライバユニット1がワークのめねじ直上に移動、位置決めされる。このドライバユニット1の位置決めが完了すると、ロボットから入出力部37を通じて制御部30にスタート指令信号が入力される。これを受け、制御ユニット3によりドライバユニット1のモータ20が駆動され、駆動工具25が回転を始める。また、レゾルバ21,24に励磁電圧が印加され、それぞれの出力電圧から回転角度の検出が開始される。続いてロボットの動作により、ツールユニット2がワーク側へ移動すると、駆動工具25はチャックユニットに保持されたねじの駆動穴に係合し、かつ、このねじをチャックユニットから押し出してワークのめねじにねじ込む。この過程で、駆動工具25にはねじをねじ込んで締め付ける時の締付トルク(回転負荷)が作用するため、これに応じてコイルばね22が巻込み方向にねじれ、レゾルバ21,24の各出力電圧から得られる回転角度に差が生じる。制御ユニット3では、この回転角度差に応じた締付トルクが割り出されるとともに、この締付トルクが目標締付トルクに達したか否かが判定される。これが達していない場合は、新たな回転角度差に対応する締付トルクと目標締付トルクとの比較が繰り返される。
ねじが着座して後、締付トルクに応じてコイルばね22がねじれ、レゾルバ21,24の回転角度差に対応する締付トルクが目標締付トルクに達した場合には、モータ20の駆動が停止し、ドライバユニット1はロボットの作動により所定の待機位置に戻される。この時、起動チェック処理と同様にレゾルバ21,24の出力電圧から固有回転角度差が求められ、これが閾値を超えていないか確認される。閾値を超えている場合は、表示部36に部品交換を報知するLED点灯や、ディジタル表示器による表示がなされる。この固有回転角度差の確認処理が完了した後、レゾルバ21,24への励磁電圧印加が停止されてねじ締め処理が完了する。なお、前述のねじ締め作業完了後に固有回転角度差を求めるタイミングであるが、これはロボットの作動により駆動工具25がねじから離れ、かつコイルばね23の原形復帰に伴う反動が収まった後、つまりは駆動工具25の軸心回りの負荷が解除されて後とするのが効果的である。
以上のように、電源投入時と作業完了毎とに固有回転角度差を求めて確認することで、常にコイルばねや回転部品の状態を把握し、これらに異常が生じた時にはすぐに修理・交換することができる。従って、例えばコイルばねの経年変化による回転伝達性能の変化、軸受の劣化・消耗による焼き付き等の不具合に起因する誤った締付トルクの検出を防止し、常に正確な締付トルク検出が可能になり、ねじの締付け精度を高精度に保つことが可能になる。
前述のねじ締め制御の過程において、コイルばね22は、両端部を駆動軸20aおよび伝達軸23の各軸端にしまりばめ的に嵌合させ、かつ支持端22b,22bを溝20b,23aに係合させてあるため、回転負荷が作用しない回転状態でも両軸20a,23と一体に精度よく回転することができる。しかも、回転負荷が作用した場合には、巻き込み方向にねじれて各軸端部と強固に結合する。よって、回転の伝達性、締付トルクに対するねじれ応答性や追従性を一層向上させることができ、微小なトルクでも精度よく検出することが可能である。
また、ねじ締め制御において、モータ20は、回転速度とトルク(≒電流値)とを制御して駆動される。具体的には図7に示すように、予め記憶部34に入力設定されている回転速度に応じた速度指令値が制御部30から速度制御部31aに与えられると、速度制御部31aにおいては、速度指令値に基づく所定の回転速度でモータ20の駆動軸20aが回転するよう、モータ20に与えるトルク指令値(モータ20が所定の出力トルクで駆動するための負荷電流値を負荷するための指令値)が定められ、これが電流制御部31bに与えられ、電流制御部31bは、そのトルク指令値に応じた電流をモータ20に負荷する。この負荷電流値は、電流センサ31cから電流制御部31bにフィードバックされて制御される。また、モータ20の回転速度はレゾルバ21の信号として速度制御部31aにフィードバックされて制御される。これにより、速度制御部31aから電流制御部31bに送られるトルク指令値は時々刻々変化し、これが電流制御部31bでフィードバック制御されることになる。この結果モータ20は、ねじのねじ込み開始からワークに着座する直前までの回転負荷が少ない段階においては、極めて低い出力トルク(≒電流値)で高速駆動し、ねじが着座して後の回転負荷が大きくなる段階においては、高トルクで駆動する。
速度制御部31aから電流制御部31bに与えられるトルク指令値には、目標締付トルクの許容範囲上限のトルクを発生させるための出力トルクに対応する制限値が定められており、この出力トルク以上の出力トルクでモータ20が駆動しないようになっている。また、モータ20の回転速度は、ねじが着座した時の衝撃トルクによるコイルばね22のねじれ角が、目標締付トルクの許容範囲上限のトルクが作用した時のコイルばね22のねじれ角以下となる速度に設定される。
ねじが着座した時の衝撃トルクの大きさは、モータ20の回転速度と慣性モーメントに応じて決まる。また、ねじやめねじ等に異常がない状態でねじをねじ込んだ場合、ねじが着座するまでの段階においては回転負荷が低域で安定して推移する(電流指令値の変動が少ない)ため、回転速度は、ある程度高速域で安定する。よって、どの程度の回転速度でねじをねじ込んで着座させると、どの程度の衝撃トルクが発生するかということを事前に実験等を行って把握し、その回転速度を設定しておくことができる。これにより、衝撃トルクが目標締付トルクの許容範囲上限を超えないレベルの最大の回転速度でねじ締めを行うことができ、こうすることにより、ねじの高速締め付けと、衝撃トルクによる過剰締め付け防止を両立させることができる。しかも、衝撃トルクを和らげるために着座直前位置を検出してモータ20を減速したりするような制御や機構も不要になる。また、衝撃トルクはコイルばね22がねじれることによって吸収されるため、衝撃トルクの作用でモータ20が損傷することも防止できる。万一、ねじやめねじ、あるいはドライバユニット1の構造上の欠陥等が原因で、衝撃トルクが大きくなった場合、コイルばね22のねじれ角は目標締付トルクの許容範囲上限に相当するねじれ角よりも大きくなる。この場合は、表示部36にねじ締めエラー表示がなされ、ねじ締め作業が中止される。
なお、本発明の実施の形態では、回転速度を設定しておき、これに基づいてモータの回転速度と出力トルクを制御する例を紹介したが、モータ20の出力トルクを設定値とする場合にも、同様の考え方を適用して衝撃トルクの発生しない値を決定可能である。すなわち、ねじが着座するまでの段階で回転速度が安定するということは、モータ20の出力トルクも安定しているということであるから、予め実験等を行ってモータ20の出力トルクと衝撃トルクの大きさとの関係を導くことができ、この結果から衝撃トルクが目標締め付けトルクの許容範囲上限以下となる出力トルクを決定し、設定すればよい。このように出力トルクを設定し制御するようにしても、回転速度を設定し制御する場合と効果は同様である。また、以上の説明では真の回転角度差から締付トルクを割り出し、これを目標締付トルクと比較する制御例を紹介したが、回転角度差を直接比較するようにしてもよい。さらに、ねじ締め作業完了毎に固有回転角度差を求めて確認するようにしたが、ねじ締め作業開始に当たってロボットが動作する前に固有回転角度差を求めて確認するようにしてもよい。
本発明に係る部品締結ドライバユニットのブロック説明図。 (a)は本発明に係る部品締結ドライバユニットのねじりコイルばね周辺の拡大図であり、(b)は(a)におけるA−A線に係る断面図。 本発明に係る部品締結ドライバユニットの起動チェック処理のフローチャート。 本発明に係る部品締結ドライバユニットのねじ締め処理の前段を示すフローチャート。 本発明に係る部品締結ドライバユニットのねじ締め処理の後段を示すフローチャート。 本発明に係るレゾルバの特性を示すグラフ。 本発明に係る部品締結ドライバユニットのモータ駆動部に関する制御ブロック図。
符号の説明
1 部品締結ドライバユニット
2 ツールユニット
3 制御ユニット
20 ACサーボモータ
20a 駆動軸
21 レゾルバ
22 ねじりコイルばね
23 伝達軸
24 レゾルバ
25 駆動工具

Claims (1)

  1. 回転駆動手段と、ねじ部品に係合可能な駆動工具と、前記回転駆動手段の駆動により回転する駆動軸と前記駆動工具とを一体に回転可能に連結する弾性ねじれ部材と、前記回転駆動手段の駆動軸の回転角度を示す信号を出力可能な第一回転角検出手段と、前記駆動工具の回転角度を示す信号を出力可能な第二回転角検出手段とを有する部品締結ドライバユニットであって、
    ねじ部品がワークにねじ込まれた時の衝撃トルクによって生じる弾性ねじれ部材のねじれ角が、ねじ部品に目標締付トルクが作用した時の弾性ねじれ部材のねじれ角以下となる回転速度または出力トルクで前記回転駆動手段を駆動制御する制御ユニットを備えていることを特徴とする部品締結ドライバユニット。
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