JP7364178B2 - コインランドリーの利用料金徴収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コインランドリーの利用料金を徴収するための技術に関する。
周知の通り、コインランドリーは、複数台のランドリー機器が設置された店舗である。利用者は、コインランドリーに足を運び、ランドリー機器に衣類等を投入するとともに、該ランドリー機器に硬貨を投入する等して料金を支払うことによって、該ランドリー機器に洗濯、乾燥、あるいは、洗濯乾燥を実行させる。
特許3562580号公報 特開2017-205480号公報
上記の通り、一般的なコインランドリーでは、まず、利用者からの硬貨の投入を受け付け、その後、ランドリー機器が運転を開始する。つまり、前払い方式で利用料金が徴収される。乾燥運転に関しては、利用者から投入された硬貨の枚数に応じて運転時間が決定されて、該運転時間分だけ乾燥運転が実行される。このため、乾燥運転を希望する利用者は、自分の衣類等を乾燥させるために必要な運転時間を予測して、これに応じた枚数の硬貨を投入しなければならない。ところが、必要な運転時間は、乾燥させたい衣類等の種類や量、その日の気温、使用するランドリー機器の仕様や状態、等によって変わってくるものであり、一般の利用者にとって、必要な運転時間を正しく予測することは非常に難しい。
投入された硬貨の枚数が、必要な運転時間よりも短い時間に相当する場合、衣類が十分に乾燥しないうちに乾燥運転が終了されてしまう。この場合、利用者は、もう一度硬貨を投入して、追加で乾燥運転を行わせなければならず、不便や不満を感じてしまう。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、コインランドリーの利用者の満足度を高めることができる技術の提供を目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明のコインランドリーの利用料金徴収方法は、
乾燥運転を開始する運転開始工程と、
乾燥運転が開始された後に、乾燥対象物の乾燥状態に基づいて、乾燥運転を終了するか否かを判断する運転終了判断工程と、
前記運転終了判断工程で乾燥運転を終了すると判断された場合に、乾燥運転を終了する運転終了工程と、
前記運転終了工程の後に、乾燥運転が開始されてから終了されるまでの運転時間に基づいて、利用料金を算出する利用料金算出工程と、
前記利用料金を決済する決済工程と、
を備え、
前記運転終了判断工程において、
利用者に前記乾燥対象物の乾燥状態を確認させるために、ランドリー機器に設けられたドアのロックを解除し、その後に、前記利用者からの乾燥運転の終了指示が取得された場合に、乾燥運転を終了すると判断する。
本発明のコインランドリーの利用料金徴収方法は、
乾燥運転を開始する運転開始工程と、
乾燥運転が開始された後に、乾燥対象物の乾燥状態に基づいて、乾燥運転を終了するか否かを判断する運転終了判断工程と、
前記運転終了判断工程で乾燥運転を終了すると判断された場合に、乾燥運転を終了する運転終了工程と、
前記運転終了工程の後に、乾燥運転が開始されてから終了されるまでの運転時間に基づいて、利用料金を算出する利用料金算出工程と、
前記利用料金を決済する決済工程と、
を備え、
前記運転終了判断工程が、
前記乾燥対象物の乾燥状態の推移を示す推移データを生成する推移データ生成工程と、
前記推移データを利用者の通信端末の表示画面に表示させる表示工程と、
を備え、
前記運転終了判断工程において、
前記通信端末から乾燥運転の終了指示が取得された場合に、乾燥運転を終了する。
本発明によると、前払いされた利用料金に応じた時間分の乾燥運転が行われるのではなく、実際の運転時間に応じて利用料金が算出されてその決済がなされるので、利用者が、乾燥運転が開始される前に必要な運転時間を予測しなくともよい。また、ここでは、実際の乾燥状態に基づいて乾燥運転の終了タイミングが判断されるので、運転時間が必要以上に長くなる、あるいは、運転時間が不十分となる、といった事態が生じにくく、利用者に適正な利用料金が請求される。したがって、コインランドリーの利用者に高い満足感を与えることができる。
また、本発明によると、利用者が、ランドリー機器のドアを開けて中にある乾燥対象物に実際に触れてその乾燥状態を確認して、好みの乾燥状態で乾燥運転を終了させることができる。
本発明によると、前払いされた利用料金に応じた時間分の乾燥運転が行われるのではなく、実際の運転時間に応じて利用料金が算出されてその決済がなされるので、利用者が、乾燥運転が開始される前に必要な運転時間を予測しなくともよい。また、ここでは、実際の乾燥状態に基づいて乾燥運転の終了タイミングが判断されるので、運転時間が必要以上に長くなる、あるいは、運転時間が不十分となる、といった事態が生じにくく、利用者に適正な利用料金が請求される。したがって、コインランドリーの利用者に高い満足感を与えることができる。
また、本発明によると、利用者が、乾燥状態の推移を示す推移データに基づいて、乾燥運転を終了するか否かを決めることができる。したがって、利用者が、好みの乾燥度で乾燥運転を終了させることができる。また、利用者が乾燥状態を確認するためにコインランドリーに足を運ぶ必要がないので、利用者の利便性が向上する。さらに、利用者に乾燥状態を確認させるために乾燥運転が一時的に停止されることがないので、その分だけ運転時間が短くてすむ。
本発明の第1実施形態に係る利用料金徴収システムSYの全体構成を模式的に示す図である。 利用料金徴収システムSYにおいて実現される機能構成を示すブロック図である。 利用料金徴収システムSYにおいて実行される処理の全体の流れを示す図である。 利用料金徴収システムSYにおいて実行される処理の全体の流れを示す図である。 利用料金徴収システムSYにおいて実行される、運転終了フラグの設定に係る処理の流れを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る利用料金徴収システムSYaにおいて実現される機能構成を示すブロック図である。 利用料金徴収システムSYaにおいて実行される、運転終了フラグの設定に係る処理の流れを示す図である。 本発明の第3実施形態に係る利用料金徴収システムSYbにおいて実現される機能構成を示すブロック図である。 利用料金徴収システムSYbにおいて実行される、運転終了フラグの設定に係る処理の流れを示す図である。 利用料金徴収システムSYbにおいて実行される、運転終了フラグの設定に係る処理の流れを示す図である。 利用料金徴収システムSYbにおいて実行される、運転終了フラグの設定に係る処理の流れを示す図である。 利用者端末装置3bのタッチパネル30に表示される受付画面8の構成例を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る利用料金徴収システムSYcにおいて実現される機能構成を示すブロック図である。 利用料金徴収システムSYcにおいて実行される処理の全体の流れを示す図である。 利用料金徴収システムSYcにおいて実行される、運転終了フラグの設定に係る処理の流れを示す図である。 利用料金徴収システムSYcにおいて実行される、運転終了フラグの設定に係る処理の流れを示す図である。 利用者端末装置3cのタッチパネル30に表示される受付画面9の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<<第1実施形態>>
<1.全体構成>
実施形態に係るコインランドリーの利用料金徴収方法について、図1を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係るコインランドリーの利用料金徴収方法を実現するためのシステムである利用料金徴収システムSYの全体構成を模式的に示す図である。
利用料金徴収システムSYは、コインランドリー1の利用料金を徴収するためのシステムであり、複数のコインランドリー1と、サーバ装置2と、コインランドリー1の利用者が保持する利用者端末装置3と、を含んで構成される。
コインランドリー1は、複数のランドリー機器11が設置された店舗である。各ランドリー機器11は、衣類や布製品等に対する乾燥、あるいは、洗濯乾燥を実行する機器である。各ランドリー機器11には、利用者から各種の操作を受け付ける操作パネルが設けられている。また、各ランドリー機器11は、マイクロコンピュータを含んで構成される制御部を備える。マイクロコンピュータは、中央演算処理装置であるCPU、RAM等の揮発性記憶装置からなるメモリ、ROM等の不揮発性記憶装置からなる記憶部、通信ネットワークNを介した接続を司るためのネットワークインターフェース、等を含んで構成される。
サーバ装置2は、CPU、メモリ、記憶部、ネットワークインターフェース、表示部、入力部、等を含んで構成される一般的なパーソナルコンピュータ、あるいは、一般的なパーソナルコンピュータよりも高性能なコンピュータであるワークステーションにより構成される。
利用者端末装置3は、コインランドリー1の利用者が保持する通信端末装置であり、CPU、メモリ、記憶部、ネットワークインターフェース、表示部、入力部、等を含んで構成されて一般的な情報処理機能を実現できるものである。利用者端末装置3としては、具体的には例えば、スマートフォン、タブレット型の通信端末、携帯電話、ノートパソコン、等が想定される。なお、以下の説明では、利用者端末装置3は、表示部と入力部が、タッチパネル30により構成されるものとする。
各コインランドリー1に設置されている各ランドリー機器11、サーバ装置2、および、各利用者端末装置3は、インターネット等の通信ネットワークNを介して、互いにデータの送受信を行うことができるようになっている。
<2.機能ブロック>
次に、利用料金徴収システムSYが備える機能構成について、図1に加え、図2を参照しながら説明する。図2は、利用料金徴収システムSYにおいて実現される機能構成を示すブロック図である。
各コインランドリー1に設置されている各ランドリー機器11は、運転開始に係る処理を行う開始処理部101と、最大の乾燥運転時間(以下「最大運転時間」という)Tを設定する最大運転時間設定部102と、運転開始フラグおよび運転終了フラグの設定を管理するフラグ管理部103と、乾燥運転に係る制御を行う運転制御部104と、乾燥運転を終了するか否かを判断する運転終了判断部105と、を備える。ランドリー機器11が備える各機能部は、ランドリー機器11の制御部を構成するマイクロコンピュータが、メモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。
サーバ装置2は、ランドリー機器11から通知される運転時間から利用料金を算出する利用料金算出部201と、利用料金の決済処理を行う決済処理部202と、を備える。サーバ装置2が備える各機能部は、サーバ装置2を構成するパーソナルコンピュータに所定のアプリケーションソフトウェアがインストールされることによって実現される。
利用者端末装置3は、決済内容等を利用者に通知する決済情報通知部301、を備える。利用者端末装置3が備える各機能部は、利用者端末装置3を構成する通信端末装置に、所定のアプリケーションソフトウェアがインストールされることによって実現される。
<3.処理の流れ>
<3-1.全体の流れ>
次に、利用料金徴収システムSYにおいて実行される処理の全体の流れについて、図3、図4を参照しながら説明する。図3、図4は、該処理の流れを示す図である。
ステップS1:ランドリー機器11の電源が入れられた後、利用者が、ランドリー機器11に設けられている操作パネルから、所定の利用者情報(例えば、識別情報およびパスワード)の入力を行い、運転開始ボタンを操作すると、開始処理部101が該入力操作を受け付ける。
ステップS2:続いて、開始処理部101は、入力された利用者情報を、自機の識別情報とともに、サーバ装置2に通知する。サーバ装置2は、通知された利用者情報を、記憶部に格納されている顧客データベースと照合し、登録済みの利用者情報と合致した場合は、該ランドリー機器11に運転開始許可を通知する。一方、通知された利用者情報が、登録済みの利用者情報のいずれにも合致しなかった場合、サーバ装置2は、該ランドリー機器11に、運転開始を許可しない旨を通知する。開始処理部101は、サーバ装置2から運転開始許可の通知が取得されると、ステップS3の処理に進む。一方、サーバ装置2から運転開始を許可しない旨の通知が取得されると、開始処理部101は、操作パネルにエラーメッセージ等を表示させた上で、再びステップS1の処理に戻る。
ステップS3:サーバ装置2から運転開始許可の通知を取得すると、開始処理部101は、フラグ管理部103に運転開始フラグをオンに設定させる。
ステップS4:また、開始処理部101は、最大運転時間設定部102に最大運転時間Tを設定させる。最大運転時間設定部102は、ドラムに投入された乾燥対象物の重さ等に応じて規定される基準運転時間に、所定の余裕時間を加算し、得られた時間を最大運転時間Tとして設定する。
ステップS5:一方、ランドリー機器11の電源が入れられた後、運転制御部104は、運転開始フラグがオンに設定されているか否かを判断している。
ステップS6:運転開始フラグがオンに設定されていると判断すると、運転制御部104は、ドラムモータ、ファンモータ、および、ガスバーナの各駆動機構の制御を開始することにより、これら各部を順に動作開始させて、乾燥運転を開始させる。また、運転制御部104は、運転時間のカウントアップを開始する。
ステップS7:乾燥運転が開始されると、運転制御部104は、運転終了フラグがオンに設定されているか否かを判断する。運転終了フラグの設定に係る処理については、後に説明する。
ステップS8:運転終了フラグがオンに設定されていると判断すると、運転制御部104は、ドラムモータ、ファンモータ、および、ガスバーナの各駆動機構を制御して、これら各部の動作を順に停止させ、乾燥運転を終了させる。
ステップS9:その後、運転制御部104は、運転時間のカウントアップを停止し、カウントされた運転時間、すなわち、乾燥運転が開始されてから終了されるまでの運転時間を、サーバ装置2に通知する。さらに、運転制御部104は、運転時間のカウントをクリアする。
ステップS10:続いて、運転制御部104は、フラグ管理部103に、運転開始フラグおよび運転終了フラグをいずれもオフに設定させる。
ステップS11:一方、サーバ装置2においては、運転開始許可を通知したランドリー機器11から、運転時間が通知されたか否かが判断されている。
ステップS12:ランドリー機器11から運転時間が通知されると、利用料金算出部201は、通知された運転時間に基づいて利用料金を算出する。具体的には、予め規定された単位時間あたりの料金を該通知された運転時間に乗じた額を、利用料金として取得する。
ステップS13:続いて、決済処理部202が、算出された利用料金を、キャッシュレス決済により決済する。具体的には、決済処理部202は、記憶部に格納されている顧客データベースを参照して、ステップS1で取得された利用者情報と紐付けて登録された口座情報を読み出し、算出された利用料金を該口座から引き落とす。
ステップS14:決済が完了すると、決済処理部202は、利用者端末装置3に決済内容(具体的には、決済された利用料金)を通知する。利用者端末装置3において決済内容の通知が取得されると、決済情報通知部301が、乾燥運転が終了した旨と、通知された決済内容とを表示する通知画面を生成し、これをタッチパネル30に表示させる。利用者はタッチパネル30に表示された通知画面を見ることによって、乾燥運転が終了したことを知得できるとともに、決済内容を確認することができる。
<3-2.運転終了フラグの設定>
次に、運転終了フラグの設定に係る処理の流れについて、図5を参照しながら説明する。図5は、該処理の流れを示す図である。
ステップS101:乾燥運転が開始されると、運転終了判断部105は、最大運転時間Tが経過したか否か、すなわち、運転開始からの経過時間(経過運転時間)が、最大運転時間Tを超えたか否かを判断する。最大運転時間Tが経過したと判断した場合、運転終了判断部105は、乾燥運転を終了させるべきと判断して、ステップS107の処理に進む。一方、最大運転時間Tが経過していないと判断された場合、ステップS102の処理に進む。
ステップS102:利用者は、乾燥運転が開始された後の任意のタイミングでコインランドリー1に足を運び、乾燥対象物の乾燥状態を確認する。具体的には、まず、自分が使用しているランドリー機器11のドアのロック解除を指示する操作ボタンを操作する。ロック解除を指示する操作ボタンの操作が検出された場合、ステップS103の処理に進む。一方、該操作が検出されない場合、ステップS101の処理に戻る。
ステップS103:ドアのロック解除を指示する操作ボタンの操作が検出された場合、運転制御部104は、該操作を受け付けて、乾燥運転を一時的に停止させる。すなわち、運転制御部104は、ドラムモータ、ファンモータ、および、ガスバーナの各駆動機構を制御して、これら各部の動作を一時的に停止させる。その後、運転制御部104は、ドアのロックを解除する。
ドアのロックが解除されると、利用者は、ドアを開き、中にある乾燥対象物に触れて、その乾燥状態を確認する。乾燥対象物が十分に乾燥されていると判断した場合、利用者は、乾燥運転の終了を指示する操作ボタンを操作する。一方、乾燥対象物が十分に乾燥されていないと判断した場合、利用者は、再びドアを閉じて、乾燥運転の再開を指示する操作ボタンを操作する。
ステップS104:乾燥運転の終了を指示する操作ボタンの操作がなされた場合、運転終了判断部105は、乾燥運転を終了させるべきと判断して、ステップS107の処理に進む。
ステップS105:一方、乾燥運転の再開を指示する操作ボタンの操作がなされた場合、運転終了判断部105は、乾燥運転を終了させるべきではないと判断して、ステップS106の処理に進む。
ステップS106:乾燥運転を終了させるべきではないと判断した場合、運転終了判断部105は、運転制御部104に乾燥運転の再開指示を与える。運転制御部104は、該指示に応じて、ドアを再びロックし、ドラムモータ、ファンモータ、および、ガスバーナの各駆動機構を制御して、乾燥運転を再開させる。
ステップS107:乾燥運転を終了させるべきと判断した場合(すなわち、最大運転時間Tが経過したと判断した場合(ステップS101でYES)、あるいは、乾燥運転の終了を指示する操作ボタンの操作がなされた場合(ステップS104でYES))、運転終了判断部105は、フラグ管理部103に、運転終了フラグをオンに設定させる。上記の通り、運転終了フラグがオンに設定されると、乾燥運転が終了される。
<4.効果>
この実施形態によると、乾燥運転を開始する運転開始工程(ステップS6)と、乾燥運転が開始された後に、乾燥対象物の乾燥状態に基づいて、乾燥運転を終了するか否かを判断する運転終了判断工程(ステップS101~ステップS107)と、運転終了判断工程で乾燥運転を終了すると判断された場合に、乾燥運転を終了する運転終了工程(ステップS8)と、運転終了工程の後に、乾燥運転が開始されてから終了されるまでの運転時間に基づいて、利用料金を算出する利用料金算出工程(ステップS12)と、利用料金を決済する決済工程(ステップS13)と、を備える。
この構成によると、前払いされた利用料金に応じた時間分の乾燥運転が行われるのではなく、実際の運転時間に応じて利用料金が算出されてその決済がなされるので、利用者が、乾燥運転が開始される前に必要な運転時間を予測しなくともよい。また、ここでは、実際の乾燥状態に基づいて乾燥運転の終了タイミングが判断されるので、運転時間が必要以上に長くなる、あるいは、運転時間が不十分となる、といった事態が生じにくく、利用者に適正な利用料金が請求される。したがって、コインランドリー1の利用者に高い満足感を与えることができる。
また、この実施形態においては、最大運転時間を設定する設定工程(ステップS4)、を備える。そして、運転終了判断工程において、乾燥対象物の乾燥状態にかかわらず、最大運転時間が経過した時点で、乾燥運転を終了すると判断する(ステップS101)。
この構成によると、乾燥対象物の乾燥状態にかかわらず、最大運転時間Tが経過した時点で、乾燥運転が終了されるので、運転時間が最大運転時間Tを超えることがない。したがって、例えば、利用者が乾燥状態を確認しに来ることを忘れてしまっても、過剰な乾燥運転が行われることがなく、利用者に過大な利用料金が請求されることもない。したがって、利用者は安心してコインランドリー1を使用することができる。
また、この実施形態においては、利用料金の決済が、キャッシュレス決済により行われるので、利用者の利便性が向上する。また、硬貨の投入による現金決済の場合、1枚の硬貨に相当する運転時間が単位時間となるため、運転時間を小刻みに調整することが難しいが、キャッシュレス決済の場合はそのような制約がないため、運転時間を自由に調整することができる。ひいては、利用料金を特に適切なものとすることができる。
また、この実施形態においては、運転終了判断工程において、利用者に乾燥対象物の乾燥状態を確認させるためにランドリー機器11に設けられたドアのロックを解除し(ステップS103)、その後に、利用者からの乾燥運転の終了指示が取得された場合に、乾燥運転を終了すると判断する(ステップS104)。この構成によると、利用者が、ランドリー機器11のドアを開けて中にある乾燥対象物に実際に触れてその乾燥状態を確認して、好みの乾燥状態で乾燥運転を終了させることができる。
また、この実施形態では、乾燥運転が終了した後に、乾燥運転が終了した旨と決済内容とを利用者に通知する通知工程が行われる(ステップS13)。したがって、利用者は、コインランドリー1に待機しておかなくとも、乾燥運転が終了したことを知得することができるとともに、決済内容を確認することができる。
<<第2実施形態>>
第2実施形態に係る利用料金徴収システムSYaについて説明する。利用料金徴収システムSYaは、第1実施形態に係る利用料金徴収システムSYと同様、複数のランドリー機器11aが設置された複数のコインランドリー1と、サーバ装置2と、利用者端末装置3と、を含んで構成される。以下の説明においては、第1実施形態と異なる点を説明する。また、第1実施形態と同じ要素については、同じ符号を用いて表すとともにその説明を省略する。
<1.機能ブロック>
利用料金徴収システムSYaが備える機能構成等について、図6を参照しながら説明する。図6は、利用料金徴収システムSYaにおいて実現される機能構成等を示すブロック図である。
各ランドリー機器11aは、排気管に温度センサ111が設けられている。また、各ランドリー機器11aは、上述した各機能部101~105に加えて、温度センサ111の検出値を取得する温度情報取得部106と、乾燥対象物の乾燥状態を特定する乾燥状態特定部107と、を備える。
<2.処理の流れ>
この実施形態に係る利用料金徴収システムSYaにおいて実行される処理の全体の流れは、第1の実施形態と同様である(図3、図4)。ただし、利用料金徴収システムSYaにおいては、運転終了フラグの設定に係る処理の流れが、第1の実施形態と相違する。以下において、利用料金徴収システムSYaにおいて実行される、運転終了フラグの設定に係る処理について、図7を参照しながら説明する。図7は、該処理の流れを示す図である。
ステップS201:乾燥運転が開始されると、運転終了判断部105は、最大運転時間Tが経過したか否かを判断する。最大運転時間Tが経過したと判断した場合、運転終了判断部105は、乾燥運転を終了させるべきと判断して、ステップS205の処理に進む。一方、最大運転時間Tが経過していないと判断された場合、ステップS202の処理に進む。
ステップS202:続いて、温度情報取得部106が、排気管に設けられている温度センサ111から温度情報を取得したか否かを判断する。すなわち、乾燥運転が開始されると、排気管に設けられている温度センサ111が、予め定められた定期的なタイミングで(例えば、1分毎に)、排気管内の温度情報を取得して、温度情報取得部106に通知するようになっている。温度情報取得部106が温度情報を取得した場合、ステップS203の処理に進む。一方、温度情報が取得されない場合、ステップS201の処理に戻る。
ステップS203:排気管内の温度は、乾燥対象物の乾燥状態と相関関係を有しており、ランドリー機器11aの記憶部には、乾燥対象物の乾燥度と排気管内の温度との相関関係を表した相関データが格納されている。ただし、「乾燥度」とは、乾燥対象物の乾燥状態(乾燥の度合い)を例えば0~100で数値化したパラメータである。乾燥状態特定部107は、温度情報が取得されると、記憶部に格納された相関データを参照して、該温度情報と対応する乾燥度を取得する。これによって、乾燥対象物の乾燥状態が特定される。
ステップS204:続いて、運転終了判断部105は、ステップS203で特定された乾燥度が、所定の第1閾値以上であるか否かを判断する。「第1閾値」は、乾燥対象物が十分に乾燥されたと一般的にみなすことができる乾燥状態と対応する乾燥度の値(例えば、95)であり、予め記憶部に登録されている。つまり、ここでは、乾燥対象物が十分に乾燥されたか否かが判断される。乾燥度が第1閾値以上であると判断した場合、運転終了判断部105は、乾燥運転を終了させるべきと判断して、ステップS205の処理に進む。一方、乾燥度が第1閾値より小さいと判断した場合、運転終了判断部105は、乾燥運転を終了させるべきではないと判断して、ステップS201の処理に戻る。
ステップS205:乾燥運転を終了させるべきと判断した場合(すなわち、最大運転時間Tが経過したと判断した場合(ステップS201でYES)、あるいは、乾燥度が第1閾値以上であると判断した場合(ステップS204でYES))、運転終了判断部105は、フラグ管理部103に、運転終了フラグをオンに設定させる。上記の通り、運転終了フラグがオンに設定されると、乾燥運転が終了される。
<3.効果>
この実施形態においては、運転終了判断工程(ステップS201~ステップS205)において、ランドリー機器11aの排気管に設けられた温度センサ111の検出値を用いて乾燥対象物の乾燥状態を特定し(ステップS202~ステップS203)、該特定された乾燥状態に基づいて乾燥運転を終了するか否かを判断する(ステップS204)。
この構成によると、ランドリー機器11aの排気管に設けられた温度センサ111の検出値を用いて特定された乾燥状態に基づいて、乾燥運転を終了するか否かが判断されるので、利用者が乾燥対象物に実際に触れてその乾燥状態を確認する必要がない。したがって、利用者が乾燥状態を確認するためにコインランドリー1に足を運ぶ必要がなく、利用者の利便性が向上する。また、利用者に乾燥状態を確認させるために乾燥運転が一時的に停止されることがないので、その分だけ運転時間が短くてすむ。
<<第3実施形態>>
第3実施形態に係る利用料金徴収システムSYbについて説明する。利用料金徴収システムSYbは、第1、第2実施形態に係る利用料金徴収システムSY,SYaと同様、複数のランドリー機器11bが設置された複数のコインランドリー1と、サーバ装置2と、利用者端末装置3bと、を含んで構成される。以下の説明においては、第1、第2実施形態と異なる点を説明する。また、第1、第2実施形態と同じ要素については、同じ符号を用いて表すとともにその説明を省略する。
<1.機能ブロック>
利用料金徴収システムSYbが備える機能構成等について、図8を参照しながら説明する。図8は、利用料金徴収システムSYbにおいて実現される機能構成等を示すブロック図である。
各ランドリー機器11bは、排気管に温度センサ111が設けられている。また、各ランドリー機器11bは、上述した各機能部101~107に加えて、乾燥状態の推移を示すデータ(推移データ)D1を生成する推移データ生成部108と、乾燥状態の将来の推移予測を示すデータ(予測データ)D2を生成する予測データ生成部109と、これらの各データD1,D2を利用者端末装置3bに通知するデータ通知部110と、を備える。
利用者端末装置3bは、上述した機能部301に加えて、利用者から乾燥運転の終了指示を受け付ける終了指示受付部302、を備える。
<2.処理の流れ>
この実施形態に係る利用料金徴収システムSYbにおいて実行される処理の全体の流れについては、第1、第2の実施形態と同様である(図3、図4)。ただし、利用料金徴収システムSYbにおいては、運転終了フラグの設定に係る処理の流れが、第1、第2の実施形態と相違する。以下において、利用料金徴収システムSYbにおいて実行される、運転終了フラグの設定に係る処理について、図9~11を参照しながら説明する。図9~図11は、該処理の流れを示す図である。
ステップS301:乾燥運転が開始されると、運転終了判断部105は、最大運転時間Tが経過したか否かを判断する。最大運転時間Tが経過したと判断した場合、運転終了判断部105は、乾燥運転を終了させるべきと判断して、ステップS311の処理に進む。一方、最大運転時間Tが経過していないと判断された場合、ステップS302の処理に進む。
ステップS302:続いて、温度情報取得部106が、排気管に設けられている温度センサ111から温度情報を取得したか否かを判断する。温度情報取得部106が温度情報を取得した場合、ステップS303の処理に進む。一方、温度情報が取得されない場合、ステップS301の処理に戻る。
ステップS303:温度情報が取得されると、乾燥状態特定部107が、記憶部に格納された相関データを参照して、該温度情報と対応する乾燥度を取得する。これによって、乾燥対象物の乾燥状態が特定される。
ステップS304:続いて、推移データ生成部108が、ステップS303で特定された乾燥度が、所定の第2閾値以上であるか否かを判断する。「第2閾値」は、乾燥対象物の乾燥がある程度進んだ状態と対応する乾燥度の値(例えば、70)であり、予め記憶部に登録されている。つまり、ここでは、乾燥対象物の乾燥がある程度進んだか否かが判断される。乾燥度が第2閾値以上であると判断した場合、推移データ生成部108は、推移データD1を生成するべきと判断して、ステップS305の処理に進む。一方、乾燥度が第2閾値より小さいと判断された場合、ステップS301の処理に戻る。
ステップS305:推移データD1を生成するべきと判断した場合、推移データ生成部108は、乾燥運転が開始されてから現時点に至るまでに取得された一群の乾燥度を、該乾燥度と対応する温度情報が取得された時刻に基づいて時系列にまとめたデータを生成して、これを推移データD1として取得する。
ステップS306:乾燥度の推移は、乾燥対象物の種類等に応じて、いくつかのパターンに類型されるところ、記憶部には、推移データD1の類型パターンが予め複数個記憶されている。ステップS305で推移データD1が取得されると、予測データ生成部109は、記憶部に記憶されている複数の類型パターンから、該取得された推移データD1と一致度が最も高いものを抽出し、抽出された類型パターンに基づいて以後の乾燥度の推移を予測して、予測データD2を生成する。
ステップS307:推移データD1および予測データD2が取得されると、データ通知部110が、これらのデータD1,D2を、サーバ装置2を介して、利用者端末装置3に通知する。
ステップS401:利用者端末装置3bでは、終了指示受付部302が、推移データD1および予測データD2が取得されたか否かを判断している。両データD1,D2が取得されると、ステップS402の処理に進む。
ステップS402:推移データD1および予測データD2が取得されると、終了指示受付部302は、終了指示を受け付けるための受付画面8を生成して、タッチパネル30に表示させる。
図12には、受付画面8の構成例が示されている。ここに示されるように、受付画面8には、推移データD1と予測データD2がグラフ形式で表示される。利用者は、受付画面8でこれらのデータD1,D2を見ることによって、現時点でどの程度まで乾燥が進んでいるか、また、今後どのように乾燥度が推移するか、を把握することができる。
受付画面8には、「乾燥を終了する」と表示された終了アイコン81と「乾燥終了を予約する」と表示された終了予約アイコン82が含まれている。また、乾燥終了を予約する場合に、何分後に乾燥を終了するべきかの指定を入力する入力ボックス83が表示されている。利用者は、直ちに乾燥を終了させたい場合、終了アイコン81を操作する。また、乾燥の終了を予約したい場合、入力ボックス83に任意の時間を指定した上で、終了予約アイコン82を操作する。
ステップS403,S404:終了アイコン81の操作が受け付けられた場合、終了指示受付部302は、その旨を、サーバ装置2を介してランドリー機器11bに通知する。
ステップS405,S406:一方、終了予約アイコン82の操作が受け付けられた場合、終了指示受付部302は、その旨を、入力ボックス83に入力された時間(待機時間)とともに、サーバ装置2を介してランドリー機器11bに通知する。
ステップS308:終了アイコン81が操作された旨の通知が取得された場合、運転終了判断部105は、乾燥運転を終了させるべきと判断して、ステップS311の処理に進む。
ステップS309:一方、終了予約アイコン82が操作された旨の通知が取得された場合、運転終了判断部105は、ステップS310の処理に進む。
ステップS310:終了予約アイコン82が操作された旨の通知が取得された場合、運転終了判断部105は、タイマのカウントを開始し、該通知とともに取得された待機時間が経過したか否かを判断する。そして、待機時間が経過したと判断した場合、運転終了判断部105は、乾燥運転を終了させるべきと判断して、ステップS311の処理に進む。
ステップS311:乾燥運転を終了させるべきと判断した場合(すなわち、最大運転時間Tが経過したと判断した場合(ステップS301でYES)、終了アイコン81が操作された旨の通知を取得した場合(ステップS308でYES)、あるいは、終了予約アイコン82が操作された旨の通知を取得し、指定された待機時間が経過した場合(ステップS310でYES))、運転終了判断部105は、フラグ管理部103に、運転終了フラグをオンに設定させる。上記の通り、運転終了フラグがオンに設定されると、乾燥運転が終了される。
<3.効果>
この実施形態においては、運転終了判断工程(ステップS301~ステップS311、ステップS401~ステップS406)が、ランドリー機器11bの排気管に設けられた温度センサ111の検出値に基づいて、乾燥対象物の乾燥状態の推移を示す推移データD1を生成する推移データ生成工程(ステップS302~ステップS305)と、推移データD1を利用者の利用者端末装置3の表示画面であるタッチパネル30に表示させる表示工程(ステップS402)と、を備える。そして、利用者端末装置3から、乾燥運転の終了指示が取得された場合に、乾燥運転を終了すると判断する(ステップS308、ステップS311)。
この構成によると、利用者が、乾燥状態の推移を示す推移データD1に基づいて、乾燥運転を終了するか否かを決めることができる。したがって、利用者が、好みの乾燥度で乾燥運転を終了させることができる。また、利用者が乾燥状態を確認するためにコインランドリー1に足を運ぶ必要がないので、利用者の利便性が向上する。さらに、利用者に乾燥状態を確認させるために乾燥運転が一時的に停止されることがないので、その分だけ運転時間が短くてすむ。
また、この実施形態においては、運転終了判断工程(ステップS301~ステップS311、ステップS401~ステップS406)が、推移データD1に基づいて、乾燥対象物の乾燥状態の将来の推移を予測した予測データD2を生成する予測データ生成工程(ステップS306)を備え、予測データD2が、推移データD1とともに利用者の利用者端末装置3の表示画面であるタッチパネル30に表示される(ステップS402)。また、利用者端末装置3から、乾燥運転の終了予約指示が取得された場合に、指定された待機時間の経過後に乾燥運転を終了すると判断する(ステップS309~ステップS311)。
この構成によると、利用者が、推移データD1および予測データD2に基づいて、乾燥運転を終了するか否かを決めることができる。また、利用者は、任意の時刻に乾燥運転を終了させるように予約することもできる。予測データD2を見れば、乾燥対象物が好みの乾燥状態となる時刻を容易に予測することができるので、利用者は、好みの乾燥状態で乾燥運転を停止させるための適切な待機時間を、容易に特定することができる。
<<第4実施形態>>
第4実施形態に係る利用料金徴収システムSYcについて説明する。利用料金徴収システムSYcは、第1~第3実施形態に係る利用料金徴収システムSY,SYa,SYbと同様、複数のランドリー機器11cが設置された複数のコインランドリー1と、サーバ装置2と、利用者端末装置3cと、を含んで構成される。以下の説明においては、第1~第3実施形態と異なる点を説明する。また、第1~第3実施形態と同じ要素については、同じ符号を用いて表すとともにその説明を省略する。
<1.機能ブロック>
利用料金徴収システムSYc備える機能構成等について、図13を参照しながら説明する。図13は、利用料金徴収システムSYcにおいて実現される機能構成等を示すブロック図である。
各ランドリー機器11cは、排気管に温度センサ111が設けられている。また、各ランドリー機器11cは、上述した各機能部101~107に加えて、乾燥対象物の乾燥度を利用者端末装置3cに通知する乾燥度通知部112を備える。また、この実施形態では、運転時間から利用料金を算出する利用料金算出部113と、利用料金の決済処理を行う決済処理部114とが、各ランドリー機器11cにおいて実現される。
利用者端末装置3cは、終了指示受付部302を備える。
<2.処理の流れ>
<2-1.全体の流れ>
次に、利用料金徴収システムSYcにおいて実行される処理の全体の流れについて、図14を参照しながら説明する。図14は、該処理の流れを示す図である。
ステップS51:ランドリー機器11の電源が入れられた後、開始処理部101が、利用者からの前払い料金の支払いを受け付ける。前払い料金の支払いは、例えば、ランドリー機器11に搭載された精算機、あるいは、コインランドリー1に設けられた精算機に、利用者が現金(例えば、硬貨)を投入することよって行われる。
ステップS52:前払い料金の支払いが受け付けられ、さらに、利用者から乾燥運転の開始指示を受け付けると、開始処理部101は、フラグ管理部103に運転開始フラグをオンに設定させる。
ステップS53:また、開始処理部101は、最大運転時間設定部102に最大運転時間T、最小運転時間S、および、通知待機時間Mを設定させる。最大運転時間設定部102は、ステップS51で支払われた前払いの料金分の運転時間を、最小運転時間Sとして設定する。また、最大運転時間設定部102は、最小運転時間Sから所定時間(例えば、数分程度)を差し引いた時間を、通知待機時間Mとして設定する。
ステップS54:一方、ランドリー機器11の電源が入れられた後、運転制御部104は、運転開始フラグがオンに設定されているか否かを判断している。
ステップS55:運転開始フラグがオンに設定されていると判断すると、運転制御部104は、乾燥運転を開始させる。また、運転制御部104は、運転時間のカウントアップを開始する。
ステップS56:乾燥運転が開始されると、運転制御部104は、運転終了フラグがオンに設定されているか否かを判断する。運転終了フラグの設定に係る処理については、後に説明する。
ステップS57:運転終了フラグがオンに設定されていると判断すると、運転制御部104は、乾燥運転を終了させる。
ステップS58:その後、運転制御部104は、運転時間のカウントアップを停止し、カウントされた運転時間、すなわち、乾燥運転が開始されてから終了されるまでの運転時間を算出して、利用料金算出部113に通知する。さらに、運転制御部104は、運転時間のカウントをクリアする。
ステップS59:続いて、運転制御部104は、フラグ管理部103に、運転開始フラグおよび運転終了フラグをいずれもオフに設定させる。
ステップS60:一方、利用料金算出部113は、通知された運転時間に基づいて利用料金を算出する。具体的には、予め規定された単位時間あたりの料金を該通知された運転時間に乗じた額から、ステップS51で受け付けられた前払い料金を差し引いた不足料金を、利用料金として取得する。この利用料金は、後述する追加の乾燥運転分の利用料金に相当し、追加運転時間に単位時間あたりの料金を乗じた額となっている。
ステップS61:続いて、決済処理部114が、算出された利用料金(すなわち、追加の乾燥運転分の利用料金)を、キャッシュレス決済により決済する。具体的には、利用者が、有価価値が記憶されたICカード等をカードリーダに読み取らせると、決済処理部114は、追加の乾燥運転分の利用料金を、該ICカードから取得する。
<2-2.運転終了フラグの設定>
次に、運転終了フラグの設定に係る処理の流れについて、図15、図16を参照しながら説明する。図15、図16は、該処理の流れを示す図である。
ステップS601:乾燥運転が開始されると、運転終了判断部105は、最大運転時間Tが経過したか否かを判断する。最大運転時間Tが経過したと判断した場合、運転終了判断部105は、乾燥運転を終了させるべきと判断して、ステップS611の処理に進む。一方、最大運転時間Tが経過していないと判断された場合、ステップS602の処理に進む。
ステップS602:続いて、運転終了判断部105は、通知待機時間Mが経過したか否かを判断する。通知待機時間Mが経過したと判断された場合、ステップS603の処理に進む。
ステップS603:ここでは、温度情報取得部106が、排気管に設けられている温度センサ111から温度情報を取得する。
ステップS604:温度情報が取得されると、乾燥状態特定部107が、記憶部に格納された相関データを参照して、該温度情報と対応する乾燥度を取得する。これによって、乾燥対象物の乾燥状態が特定される。
ステップS605:乾燥度が取得されると、乾燥度通知部112が、特定された乾燥度を、サーバ装置2を介して、利用者端末装置3cに通知する。
ステップS701:利用者端末装置3cでは、終了指示受付部302が、乾燥度が取得されたか否かを判断している。乾燥度が取得されると、ステップS702の処理に進む。
ステップS702:乾燥度が取得されると、終了指示受付部302は、終了指示を受け付けるための受付画面9を生成して、タッチパネル30に表示させる。
図17には、受付画面9の構成例が示されている。ここに示されるように、受付画面9には、乾燥対象物の現在の乾燥状態を示す乾燥度が表示される。また、受付画面9には、「追加乾燥を行わない」と表示された終了アイコン91と「追加乾燥を行う」と表示された追加指示アイコン92が含まれている。また、追加の乾燥運転を行う場合に、その運転時間(追加運転時間)の指定を受け付ける入力ボックス93が表示されている。利用者は、追加の乾燥運転を行わずに乾燥運転を終了させたい場合、終了アイコン91を操作する。また、追加の乾燥運転を行わせたい場合、入力ボックス93に任意の時間を入力した上で、追加指示アイコン92を操作する。
ステップS703,S704:終了アイコン91の操作が受け付けられた場合、終了指示受付部302は、その旨を、サーバ装置2を介してランドリー機器11cに通知する。
ステップS705,S706:一方、追加指示アイコン92の操作が受け付けられた場合、終了指示受付部302は、その旨を、入力ボックス93に入力された時間(追加運転時間)とともに、サーバ装置2を介してランドリー機器11cに通知する。
ステップS606,S607:ランドリー機器11cにおいて、終了アイコン91が操作された旨の通知が取得された場合、運転終了判断部105は、追加の乾燥運転を行わずに運転を終了させるべきと判断する。この場合、運転終了判断部105は、最小運転時間Sが経過するのを待って、ステップS611の処理に進む。
ステップS608,S609:一方、ランドリー機器11cにおいて、追加指示アイコン92が操作された旨の通知が、追加運転時間の指定とともに取得された場合、運転終了判断部105は、最小運転時間Sが経過するのを待って、ステップS610の処理に進む。
ステップS610:最小運転時間Sが経過すると、運転終了判断部105は、タイマのカウントを開始し、指定された追加運転時間が経過したか否かを判断する。そして、追加運転時間が経過したと判断した場合、運転終了判断部105は、乾燥運転を終了させるべきと判断して、ステップS611の処理に進む。
ステップS611:乾燥運転を終了させるべきと判断した場合(すなわち、最大運転時間Tが経過したと判断した場合(ステップS601でYES)、終了アイコン91が操作された旨の通知を取得し、最小運転時間Sが経過した場合(ステップS607でYES)、あるいは、追加指示アイコン92が操作された旨の通知を取得し、指定された追加運転時間が経過した場合(ステップS610でYES))、運転終了判断部105は、フラグ管理部103に、運転終了フラグをオンに設定させる。上記の通り、運転終了フラグがオンに設定されると、乾燥運転が終了される。
<3.効果>
この実施形態においては、運転開始工程(ステップS55)の前に、前払い料金の支払いを受け付ける前払い料金受付工程が行われる(ステップS51)。そして、利用料金算出工程(ステップS60)において、乾燥運転が開始されてから終了されるまでの運転時間に対応する料金から前払い料金を差し引いた不足料金が、利用料金として算出される。
この構成によると、乾燥運転の開始に先立って前払い料金の支払いが受け付けられるものの、実際の運転時間は、該前払い料金からではなく、乾燥対象物の乾燥状態から規定される。そして、該実際の運転時間に基づいて、前払い料金からの不足料金に相当する利用料金(すなわち、追加の乾燥運転分の利用料金)が算出されて、決済される。したがって、前払い料金が必要な運転時間よりも短い時間に相当する場合であっても、乾燥対象物が十分に乾燥しない状態で乾燥運転が一律に終了されてしまうことがなく、利用者の満足度が高まる。
<<変形例>>
第1実施形態においては、利用者は、乾燥対象物の乾燥状態を確認した後に、ランドリー機器11の操作パネルに設けられた所定の操作ボタンを操作することで運転終了の指示を入力していたが、これに代えて(あるいは、これに加えて)、利用者が、利用者端末装置3を介して、該指示を入力できるように構成してもよい。
第2実施形態においては、乾燥対象物が十分に乾燥されたか否かを判断する際に用いられる第1閾値の値は、予め記憶部に登録されるものとしたが、この値は、乾燥運転が開始される段階で利用者が任意に設定できるものとしてもよい。
第2実施形態において、ステップS203で取得された乾燥度が、利用者端末装置3に送信されて、利用者端末装置3のタッチパネル30に該通知された乾燥度が表示されるものとし、これを見た利用者から、利用者端末装置3を介して、乾燥を終了するべき旨の指示が受け付けられるものとしてもよい。また、この場合、利用者が、利用者端末装置3を介して乾燥度の取得指示を入力した場合に、温度情報の取得(ステップS202)および乾燥度の特定(ステップS203)が行われ、該特定された乾燥度が利用者端末装置3に送信されるものとしてもよい。
第3実施形態において、予測データD2の作成および通知が省略されてもよい。すなわち、推移データD1だけが生成されて、これが利用者端末装置3bに通知され、利用者端末装置3bに推移データD1だけが表示されるものとしてもよい。
第3実施形態において、推移データD1および予測データD2が生成されるタイミングは、乾燥対象物の乾燥状態に基づいて判断されていたが、利用者からの指示に応じて両データD1,D2が生成されてもよい。具体的には例えば、利用者が、利用者端末装置3を介してデータの生成指示を入力した場合に、推移データD1の生成(ステップS305)および予測データD2の生成(ステップS306)が行われ、生成された両データD1,D2が該利用者端末装置3のタッチパネル30に表示されるものとしてもよい。
第3実施形態においては、利用者は、利用者端末装置3bを介して運転終了の指示を入力していたが、これに代えて(あるいは、これに加えて)、利用者は、ランドリー機器11bの操作パネルに設けられた所定の操作ボタンを操作することで、該指示を入力できるものとしてもよい。
第3実施形態において、乾燥対象物の乾燥がある程度進んだか否かを判断する際に用いられる第2閾値の値は、乾燥運転が開始される段階で利用者が任意に設定できるものとしてもよい。
第4実施形態において、前払い料金は、予め規定された額であってもよいし、利用者が任意に選択した額であってもよい。また、前払い料金の支払いは、有価価値が記憶されたICカード等をカードリーダに読み取らせることによって行われてもよい。
上記の各実施形態では、利用料金の決済は、キャッシュレス決済によって行われていたが、現金決済によって行われてもよい。
上記の各実施形態では、利用料金の決済は、乾燥運転が行われる度に行われていたが、例えば月単位でまとめて行われてもよい。すなわち、ひと月分の利用料金の総額が、一回でまとめて決済されてもよい。
上記の各実施形態において、乾燥運転が終了した後に、正常な乾燥運転が行われたか否かが判断され、正常な乾燥運転が行われていないと判断された場合は、決済が行われないようにしてもよい。この場合、ランドリー機器11,11a,11b,11cの側の不具合等によって正常な乾燥運転が行われなかったにもかかわらず、利用者に利用料金が請求されてしまう、といった事態を回避することができる。また、従来の前払い方式の場合は、ランドリー機器11,11a,11b,11cの側の不具合等によって正常な乾燥運転が行われなかった場合に、コインランドリー1の管理者等が、利用者に利用料金を返金する作業を行わなければならなかったが、この変形例によると、このような手間を省く事ができる。
上記の変形例において、正常な乾燥運転が行われている時間帯がある場合は、正常な乾燥運転が行われた時間分の利用料金だけが決済されるようにしてもよい。この場合、例えば、乾燥運転の途中でランドリー機器11,11a,11bに不具合等が発生した場合であっても、正常な乾燥運転が行われた時間分は、利用者から利用料金を徴収することができる。
上記の各実施形態において、利用者は、ランドリー機器11を使用するにあたって、該ランドリー機器11に設けられた操作パネルから利用者情報の入力を行うものとしたが、該入力は、例えば識別コード(例えば、QRコード(登録商標)、OCRコード、バーコード、等)が示された画面等を利用者端末装置3のタッチパネル30に表示させて、該画面をランドリー機器11に読み取らせることによって行われてもよい。
上記の各実施形態において、最大運転時間Tの設定は、利用者からの最大運転時間Tの指定が受け付けられることによってなされてもよい。具体的には例えば、最大運転時間設定部102が、利用者から、利用料金の限度額の指定を受け付け、該限度額に対応する運転時間を、最大運転時間Tとしてもよい。
上記の各実施形態において、最大運転時間Tが設定されなくともよい。
上記の各実施形態において、ランドリー機器11,11a,11b,11cが備えるものとした各機能部101~114のうちの少なくとも1個が、サーバ装置2あるいは利用者端末装置3,3b,3cにおいて実現されてもよい。
上記の各実施形態において、利用者端末装置3,3b,3cは、コインランドリー1の利用者が保持する通信端末装置であるとしたが、利用者端末装置3,3b,3cは、コインランドリー1等に設置された通信端末装置であってもよい。
上記の各実施形態において、コインランドリー1には、衣類や布製品に対する洗濯のみを実行するランドリー機器(すなわち、乾燥機能を有さないランドリー機器)が設置されていてもよいことはいうまでもない。
上記の各実施形態にて例示された処理は、互いに組み合わされてもよい。例えば、第4実施形態に係る全体の処理の流れにおいて、運転終了フラグの設定が、第1~第3の実施形態において説明した処理によってなされてもよい。
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。また、いうまでもなく、各実施形態にて例示された構成が部分的に互いに組み合わされることも可能である。
1 コインランドリー
11,11a,11b,11c ランドリー機器
111 温度センサ
101 開始処理部
102 フラグ管理部
103 最大運転時間設定部
104 運転制御部
105 運転終了判断部
106 温度情報取得部
107 乾燥状態特定部
108 推移データ生成部
109 予測データ生成部
110 データ通知部
112 乾燥度通知部
113 利用料金算出部
115 決済処理部
2 サーバ装置
201 利用料金算出部
202 決済処理部
3,3b 端末装置
30 タッチパネル
301 決済情報通知部
302 終了指示受付部
SY,SYa,SYb,SYc 利用料金徴収システム

Claims (2)

  1. 乾燥運転を開始する運転開始工程と、
    乾燥運転が開始された後に、乾燥対象物の乾燥状態に基づいて、乾燥運転を終了するか否かを判断する運転終了判断工程と、
    前記運転終了判断工程で乾燥運転を終了すると判断された場合に、乾燥運転を終了する運転終了工程と、
    前記運転終了工程の後に、乾燥運転が開始されてから終了されるまでの運転時間に基づいて、利用料金を算出する利用料金算出工程と、
    前記利用料金を決済する決済工程と、
    を備え、
    前記運転終了判断工程において、
    利用者に前記乾燥対象物の乾燥状態を確認させるために、ランドリー機器に設けられたドアのロックを解除し、その後に、前記利用者からの乾燥運転の終了指示が取得された場合に、乾燥運転を終了すると判断する、
    コインランドリーの利用料金徴収方法。
  2. 乾燥運転を開始する運転開始工程と、
    乾燥運転が開始された後に、乾燥対象物の乾燥状態に基づいて、乾燥運転を終了するか否かを判断する運転終了判断工程と、
    前記運転終了判断工程で乾燥運転を終了すると判断された場合に、乾燥運転を終了する運転終了工程と、
    前記運転終了工程の後に、乾燥運転が開始されてから終了されるまでの運転時間に基づいて、利用料金を算出する利用料金算出工程と、
    前記利用料金を決済する決済工程と、
    を備え、
    前記運転終了判断工程が、
    前記乾燥対象物の乾燥状態の推移を示す推移データを生成する推移データ生成工程と、
    前記推移データを利用者の通信端末の表示画面に表示させる表示工程と、
    を備え、
    前記運転終了判断工程において、
    前記通信端末から乾燥運転の終了指示が取得された場合に、乾燥運転を終了すると判断する、
    コインランドリーの利用料金徴収方法。
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