JP7360163B2 - 回動結合部品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、結合部品の製造方法に関し、さらに詳しくは、自動加工機を用いて、第1部品及び第2部品を切削加工し、当該第1部品と当該第2部品とを互いに回動可能に一体化させた回動結合部品の製造方法に関する。
さまざまな製品において、旋盤加工機等で切削加工された2以上の部品が互いに回動可能に一体化された回動結合部品(以降、単に「回動結合部品」と記載する。)が用いられている。回動結合部品として、例えば、釣り竿の穂先に取り付けられ、釣り糸が結び付けられる部分を釣り竿本体に対して回動可能とする穂先部品といったものが知られている(特許文献1参照)。
図8は、従来から知られている回動結合部品の基本構造を示す模式図である。
特許文献1に示す釣り竿の穂先部品を一例とする回動結合部品801は、図8に示すように、それぞれ切削加工された少なくとも一対の雌部品810(特許文献1では、図1に示す穂先部材2に相当)及び雄部品820(特許文献1では、図1に示す連結部材5に相当)を備えている。回動結合部品801は、雄部品820の外周囲に形成された雄部外周囲溝822a(特許文献1では、図1に示す凹部2Aに相当)に雌部品810の内周部の一部を食い込ませることでカシメ結合され、雌部品810と雄部品820とが分離不可能、且つ、軸Lを回転中心として互いに回動可能で一体化している。
従来、このような回動結合部品801は、旋盤加工機等で雌部品810及び雄部品820をそれぞれ切削加工し、切削加工された雌部品810及び雄部品820を手作業で組み合わせ、カシメ加工機又は手作業によりカシメ結合されることで製造されていた。
特開2007-289011号公報
しかしながら、回動結合部品の従来の製造方法では、雌部品及び雄部品の切削加工と雌部品及び雄部品のカシメ結合とは別々の加工機を用いるため、部品着脱による製造工数の増加、並びに、部品着脱及び手作業による加工精度の悪化を招いてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記した問題を解決するためになされたもので、切削から結合までを全自動で行うことができ、それにより製造工数をより削減し、加工精度をより良好にできる、回動結合部品の製造方法を提供することにある。
[1]本発明の回動結合部品の製造方法は、自動加工機を用いて切削加工された第1部品と第2部品とを互いに回動可能に一体化させた回動結合部品の製造方法であって、自動加工機として、互いに対向する方向からワークをチャック可能なメインスピンドル及びサブスピンドルを有する自動旋盤加工機を準備する準備工程と、ワークをメインスピンドルでチャックして切削加工し、少なくともワークの端部に、第2部品の一部となる部分の外形形状を形成する外形切削工程と、ワークの端部をサブスピンドルでチャックするサブスピンドルチャック工程と、ワークをメインスピンドルとサブスピンドルとの間で切断し、第1ワークと第2ワークとに分断する分断工程と、メインスピンドルにチャックされた第1ワーク及びサブスピンドルにチャックされた第2ワークに対し、一方に雌形状を形成し、他方に雌形状と嵌め合わせ可能な雄形状を形成する結合部切削工程と、
雌形状と前記雄形状とを嵌め合わせ、第1ワークと第2ワークとを組み合わせる組み合わせ工程と、
雌形状と前記雄形状とを嵌め合わせた状態で、雌形状を有する雌部の側面に押し付けツールを押し付けることで第1ワークと第2ワークとを回転可能な状態で一体化させるカシメ工程と、
一体化された第1ワークと第2ワークとをブランク素材から切り落とし、第1部品及び第2部品の回動結合部品として分離させる切り落とし工程と、を含み、
外形切削工程又は結合部切削工程では、雌部に対し雌部外周囲溝を形成し、雄形状を有する雄部に対し、雌形状と雄形状とを嵌め合わせた際に雌部外周囲溝と重なることになる位置に、雄部外周囲溝を形成し、カシメ工程では、押し付けツールを雌部外周囲溝に押し付けることにより、雌部外周囲溝の底を変形させて雄部外周囲溝に嵌まり込ませるようにすることを特徴とする。
本発明の回動結合部品の製造方法は、自動加工機として、メインスピンドル及びサブスピンドルを有する自動旋盤加工機を準備する準備工程を含む。このため、本発明の回動結合部品の製造方法によれば、メインスピンドル及びサブスピンドルそれぞれによってチャックできる自動加工機を使用することから、分離した2ワークそれぞれについて自動で形状加工及び移動させることができる。
本発明の回動結合部品の製造方法は、ワークの端部に、第2部品の一部となる外形形状を形成する外形切削工程、ワークの端部をサブスピンドルでチャックするサブスピンドルチャック工程、ワークを第1ワークと第2ワークとに分断する分断工程、メインスピンドルにチャックされた第1ワーク及びサブスピンドルにチャックされた第2ワークに対し、一方に雌形状を形成し、他方に雄形状を形成する結合部切削工程、を含む。このため、本発明の回動結合部品の製造方法によれば、2ワークを同時に精密に加工できるため、精度良く一対の組み合わせ部品を形成することができる。
また、本発明の回動結合部品の製造方法は、雌形状と雄形状とを嵌め合わせ、第1ワークと第2ワークとを組み合わせる組み合わせ工程と、雌形状と雄形状とを嵌め合わせた状態で、雌部の側面に押し付けツールを押し付けることで第1ワークと第2ワークとを回転可能な状態で一体化させるカシメ工程とを含む。そして、外形切削工程又は結合部切削工程では、雌部に対し雌部外周囲溝を形成し、雄部に対し雄部外周囲溝を形成し、カシメ工程では、押し付けツールを雌部外周囲溝に押し付けることにより、雌部外周囲溝の底を変形させて雄部外周囲溝に嵌まり込ませるようにする。このため、本発明の回動結合部品の製造方法によれば、一対の組み合わせ部品を自動加工機から取り外さずに自動で一体化させることから、製造工数を削減でき、且つ、高精度で結合加工された回動結合部品を製造できる。
その結果、本発明の回動結合部品の製造方法は、切削から結合までを全自動で行うことができ、それにより製造工数をより削減し、加工精度をより良好にできる、回動結合部品の製造方法となる。
[2]本発明の回動結合部品の製造方法においては、押し付けツールとして、第1押し付けツール及び第1押し付けツールとは対向する方向から押し付ける第2押し付けツールを用い、第1押し付けツール及び第2押し付けツールの少なくともいずれか一方が回転ツールであることが好ましい。
このような方法にすることで、バランスよく均等に加締めることができるとともにカシメ部分以外の変形を抑えることができるため、スムーズに回転する回動結合部品を製造することができる。
[3]本発明の回動結合部品の製造方法においては、組み合わせ工程では、メインスピンドルとサブスピンドルの回転を止めて雌形状と雄形状とを嵌め合わせることが好ましい。
このような方法にすることで、変形を引き起こす要因を抑え一対のワークを組み合わせることができるため、スムーズに回転する回動結合部品を製造することができる。
[4]本発明の回動結合部品の製造方法においては、雌部を周壁に囲まれた有底筒状形状に形成し、周壁の雌部外周囲溝を形成する部分の肉厚が0.2mm以上0.4mm以下になるよう、雌部外周囲溝を形成することが好ましい。
このような方法にすることで、カシメ部分を十分に変形させることができるとともに、カシメ部分以外の変形を抑えることができるため、スムーズに回転する回動結合部品を製造することができる。
[5]本発明の回動結合部品の製造方法においては、雌部外周囲溝の幅が雄部外周囲溝の幅よりも僅かに狭くなるよう、雌部外周囲溝及び雄部外周囲溝を形成することが好ましい。
このような方法にすることで、雌部外周囲溝が雄部外周囲溝に無理なく嵌まり込み、その結果、スムーズに回転する回動結合部品を製造することができる。
[6]本発明の回動結合部品の製造方法においては、第1ワークに雌部を形成し、第2ワークに雄部を形成することが好ましい。
このようにすることで、特に薄肉部分が多くなってしまう雌部をメインスピンドルで最初にチャックしたままで加工できるため、より精度よく形成できる。
[7]本発明の回動結合部品の製造方法においては、外形切削工程では、最終的に第1部品になる部分と最終的に第2部品になる部分とが繋がった状態における外形形状を形成することが好ましい。
このような方法にすることで、より最終的に第2部品になる部分の加工に使用可能な工具の幅が広がり、効率よく加工することができる。
[8]本発明の回動結合部品の製造方法においては、結合部切削工程では、雌部の内側を奥側面がすり鉢状の深穴として形成し、雄部の差込先端部分を深穴内径にガタなく嵌まり込む最大外径部位を有するとともに深穴の奥側面に点接触又は線接触する形状に形成することが好ましい。
このような方法にすることで、摺動抵抗を減らしスムーズに回転する回動結合部品を製造することができる。
[9]本発明の回動結合部品の製造方法においては、回動結合部品が釣り竿の穂先部品であってもよい。
釣り竿の穂先部品は、精密な部品でハンドリングが難い部品であり、加工精度をより良好にすることがスムーズな穂先の回転と直結する部品であるため、本発明の回動結合部品の製造方法での製造に適する。
本発明によれば、切削から結合までを全自動で行うことができ、それにより製造工数をより削減し、加工精度をより良好にできる、回動結合部品の製造方法を提供できる。
実施形態1で製造される回動結合部品の縦断面図である。 実施形態1の製造方法を示すフローチャートである。 実施形態1の製造方法に用いられる自動旋盤加工機の主要部の模式図である。 実施形態1の製造方法を示す工程説明図である。 実施形態1のカシメ工程で用いられる押し付けツールの模式図である。 実施形態2で製造される回動結合部品の縦断面図である。 回動結合部品における雄形状の変形例を示す縦断面図である。 従来から知られている回動結合部品の基本構造を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態である回動結合部品の製造方法を説明するが、本発明は、これらの実施形態に限定されるわけではない。なお、各図面は必ずしも実際の寸法を厳密に反映したものではない。
[実施形態1]
(1-1.実施形態1に係る回動結合部品1の構成)
図1は、実施形態1で製造される回動結合部品1の縦断面図である。
回動結合部品1は、具体的な一例としての釣り竿の穂先部品(以下「回動結合部品」と記載する。)である。回動結合部品1は、図1に示すように、軸L中心に互いに回動可能に一体化させた第1部品10と第2部品20とを備える。回動結合部品1は、使用時に第1部品10が釣り竿の先端部に固着されて第2部品20に釣り糸が結ばれ、釣り糸からの入力を釣り竿に伝達するとともに、糸が釣り竿に絡みづらくなるよう第1部品10に対し第2部品が回動する。このため、回動結合部品1は、第1部品10と第2部品20とがなるべくスラストガタなく、なるべくスムーズに回動することが好ましい。
第1部品10は、軸L中心に回転対称形状をした略円柱形状部品として構成されている。第1部品10は、金属製(例えばステンレス製)部品として構成されている。第1部品10は、釣り竿に固定する部分である固定部11と、第2部品20と結合するために固定部11から軸Lに沿って第2部品20側に延びた雌部12とを有している。
固定部11には、釣り具との接合強度を高められるよう、外周面にネジ山形状又は凹凸形状の固定面11aが形成されている。
雌部12には、外周面を一周する雌部外周囲溝12aが形成されている。また、雌部12の内側には、第2部品20側が開口し、奥側面がすり鉢状(ドリルの刃先形状)の深穴12bが形成されている。これにより、雌部12は、周壁に囲まれた有底筒状形状に形成されており、雌形状を有している。深穴12bの側面においては、雌部外周囲溝12aと重なる部分が内側に向けて僅かに突起している。なお、雌部外周囲溝12aと深穴12bの側面との厚みは、0.2mm~0.4mm程度(後述のカシメ工程前ではこの厚みが0.2mm以上0.4mm以下に形成されているが、カシメ工程で僅かに変動してしまう。)に形成されている。
第2部品20は、軸L中心に回転対称形状をした略円柱形状部品として構成されている。第2部品20は、金属製(例えばステンレス製)部品として構成されている。第2部品20は、釣り糸が巻き付けられる先端部21と、第1部品10と結合するために先端部21から軸Lに沿って第1部品10側に延びた雄部22とを有している。
先端部21は、雌部12の外径サイズと同等の外径サイズで形成されている。先端部21には、釣り糸が抜け難くなるよう、外周面に釣り糸巻き付け溝21aが形成されている。
雄部22は、略円柱状の雄形状を有している。雄部22は、雌部12の深穴12bの内径サイズに対応した外径サイズで形成されており、雌部12の深穴12bに対しガタ無くスムーズに回転可能に嵌め合わされている。雄部22には、雌部外周囲溝12aと重なる位置において、外周面を一周する雄部外周囲溝22aが雌部外周囲溝12aの幅よりも僅かに広い幅で形成されている。雄部外周囲溝22aには、雌部12の深穴12bの内面の突起が嵌まり込んでいる。これにより、雌部12に対する雄部22のスラスト方向への移動が制限され、第1部品10と第2部品20とは一体になっている。なお、雌部12の深穴12bの内面の突起の凸面と雄部外周囲溝22aの底面との間は隙間を有している。雄部22の差込先端部分22bは、表面曲面、例えば球面として形成されている。また、雄部22の差込先端部分22bは、雄部22の最大外径部位を有し、その最大外径サイズが根元の外径サイズよりも極僅かに太く形成されている。これにより、雄部22は、雌部12に対し、差込先端部分22bの表面の一部が深穴12bの奥側のすり鉢状の面に対し第1接触部M1において線接触し、最大外径サイズの部分が深穴12bの内周面に対し第2接触部M2において線接触する。すなわち、雌部12の深穴12bと雄部22の差込先端部分22bとは、線接触にて摺動可能に構成されており、面接触にて摺動するよりも摺動抵抗が抑えられている。
(1-2.実施形態1に係る回動結合部品の製造方法)
図2は、実施形態1の製造方法を示すフローチャートである。
図3は、実施形態1の製造方法に用いられる自動旋盤加工機ATの主要部の模式図である。図3では、自動旋盤加工機ATのワークW加工に直接関わる部分のみを示している。
図4は、実施形態1の製造方法を示す工程説明図である。図4では、外形切削工程ST2以降の加工工程について模式的に示している。
図5は、実施形態1のカシメ工程ST7で用いられる押し付けツールT33の模式図である。
なお、本明細書では、素材から回動結合部品1へと加工される過程において、未加工状態ではブランク素材Bと表記し、加工途中の状態(未加工の加工直前状態を含む)ではワークW(第1ワークW1,第2ワークW2)と表記し、加工後の状態では部品(第1部品10,第2部品20)と表記する。また、以下では、加工途中の状態であっても、対応する前述した加工後の部分の名称を用いて、その加工途中の部分を説明する場合がある。
回動結合部品1は、自動加工機を用いて切削加工される第1部品10と第2部品20とを互いに回動可能に一体化させたものである。回動結合部品1は、図2に示すように、準備工程ST1、外形切削工程ST2、サブスピンドルチャック工程ST3、分断工程ST4、結合部切削工程ST5、組み合わせ工程ST6、カシメ工程ST7、及び切り落とし工程ST8を含み、自動加工機内の一連の流れで製造される。
ここで、各工程の一連の流れを詳細に説明する前に、本実施形態で用いられる自動旋盤加工機ATについて図3を参照して説明する。以下では、ワークWの送り方向に沿った方向をZ方向とし、Z方向に対し水平方向(接地面に平行な方向)に直角をなす方向をX方向とし、Z方向に対し垂直方向(接地面に対し垂直な方向)に直角をなす方向をX方向として説明する。また、図3には、各部の移動可能な方向を表すために、X方向に対応するXn、Y方向に対応するYn、及びZ方向に対応するZn(nは重複しない数字)を示している。
自動旋盤加工機ATは、ワークWを一方からチャック可能なメインスピンドルT1と、ワークWを他方からチャック可能なサブスピンドルT2とを備える。また、自動旋盤加工機ATは、バイトやドリルといった複数の加工ツールを保持し、保持したツールをワークWに押し付け可能なメインツールホルダT3、穴あけツールホルダT4、及びサブツールホルダT5をさらに備える。
メインスピンドルT1は、機構部(不図示)、チャック部T11、及びガイド部T12を有する。メインスピンドルT1は、送り機構部(不図示)によってワークWをZ1方向に送り出し及び繰り戻し、チャック部T11によってワークWをチャックして軸線を中心とした回転方向C1に回転させ、ガイド部T12によって回転するワークWの振れを抑えることが可能である。
サブスピンドルT2は、メインスピンドルT1と対向する方向からワークWをチャックし軸線を中心とした回転方向C2に回転させることが可能である。また、サブスピンドルT2は、Z2方向及びX4方向に移動可能である。
メインツールホルダT3は、X方向に延びる加工ツールを保持可能に構成されている。メインツールホルダT3は、ワークWを挟んでX方向で対向させて第1メインツールホルダT3Aと第2メインツールホルダT3Bを有する。第1メインツールホルダT3Aは、X3及びY3方向に移動可能であり、ワークWに対してワークW側面一方側から加工ツールを押し付け可能である。第2メインツールホルダT3Bは、X4及びY4方向に移動可能であり、ワークWに対し、ワークW側面他方側から所望の加工ツールを押し付け可能である。
穴あけツールホルダT4は、Z方向両向きに延びる主に穴あけツールを保持可能に構成されている。穴あけツールホルダT4は、Y5方向に移動可能であり、メインスピンドルT1又はサブスピンドルT2にチャックされたワークWの端面に対し所望の穴あけツールを押し付け可能である。
サブツールホルダT5は、Z方向の背面(サブスピンドルT2のみにチャックされたワークWの端面)向きに延びる背面加工ツールを保持可能に構成されている。サブツールホルダT5は、Y6方向に移動可能であり、サブスピンドルT2のみにチャックされたワークWに対し所望の背面加工ツールを押し付け可能である。
続いて、各工程の一連の流れを詳細に説明する。まず、準備工程ST1では、自動加工機として、上記説明したような、互いに対向する方向からワークWをチャック可能なメインスピンドルT1及びサブスピンドルT2を有する自動旋盤加工機ATを準備する。このような自動旋盤加工機ATとして、例えば、スター精密株式会社製のSW-12RIIといった自動旋盤を採用することができる。
次に、外形切削工程ST2では、図4(a)に示すように、ワークWを、メインスピンドルT1でチャックし回転させ、メインツールホルダT3で保持されているバイトT31等を用いて切削加工する。この際、最終的に第1部品10になる部分と最終的に第2部品20になる部分とが繋がった状態における外形形状を形成する。外形切削工程ST2では、好ましくは、最終的に雌部12になる部分に対し雌部外周囲溝12aを形成し、最終的に雄部22になる部分に対し、雌部12と雄部22とが嵌め合わされた状態において雌部外周囲溝12aと重なることになる位置に、雄部外周囲溝22aを形成する。この後説明する結合部切削工程ST5において、周壁に囲まれた有底筒状形状が形成されることになるが、周壁の雌部外周囲溝12aを形成する部分の肉厚が0.2mm以上0.4mm以下になるよう、雌部外周囲溝12aの深さを設定することが好ましい。また、雌部外周囲溝12aの幅が雄部外周囲溝22aの幅よりも僅かに狭くなるよう、雌部外周囲溝12a及び雄部外周囲溝22aを形成することが好ましい。なお、最終的に第1部品10となる部分及び最終的に第2部品20となる部分の外形形状は、雄部22の差込先端部分22bとなる部分以外の全てをこの段階で加工しておくことが好ましいが、部分的にこの段階ではなく、この後説明する結合部切削工程ST5において加工してもよい。この段階においては、少なくともワークWの端部に、最終的に第2部品20の先端部21となる部分の外形形状を形成する。
次に、サブスピンドルチャック工程ST3では、図4(b)に示すように、ワークWの端部(本実施形態では第2部品20先端部21)をサブスピンドルT2でチャックする。
次に、分断工程ST4では、図4(c)に示すように、メインツールホルダT3で保持されている切断工具T32等を用いて、ワークWをメインスピンドルT1とサブスピンドルT2との間で切断し、第1ワークW1と第2ワークW2とに分断する。これにより、第1ワークW1と第2ワークW2とは、第1ワークW1がメインスピンドルT1にチャックされ、第2ワークW2がサブスピンドルT2にチャックされて、それぞれに対し別々に移動及び加工をすることができるようになる。
次に、結合部切削工程ST5では、図4(d)に示すように、メインスピンドルT1にチャックされた第1ワークW1及びサブスピンドルT2にチャックされた第2ワークW2に対し、第1ワークW1に雌形状を形成し、第2ワークW2に第1ワークに形成する雌形状に対し嵌め合わせ可能な雄形状を形成する。すなわち、第1ワークW1に雌形状を有する雌部12を形成し、第2ワークW2に雄形状を有する雄部22を形成する。より具体的には。結合部切削工程ST5では、メインスピンドルT1にチャックされて回転する第1ワークW1に、穴あけツールホルダT4に保持された穴あけツールT41を押し付け、第1ワークW1に雌部12の深穴12bを形成する。これにより、結合部切削工程ST5では、雌部12の内側には、奥側面が穴あけツールT41の刃先形状に応じてすり鉢状となった深穴12bを形成する。また、同時に結合部切削工程ST5では、サブスピンドルT2にチャックされて回転する第2ワークW2に、サブツールホルダT5に保持された背面加工ツールT51を押し付け、第2ワークW2に雄部22の差込先端部分22bを形成する。結合部切削工程ST5では、差込先端部分22bを深穴12b内径にガタなく嵌まり込む最大外径部位を有するとともに深穴12bの奥側面に線接触する形状に形成する。
次に、組み合わせ工程ST6では、図4(e)に示すように、雄形状と雌形状とを嵌め合わせ、第1ワークW1と第2ワークW2とを組み合わせる。組み合わせ工程ST6では、メインスピンドルT1とサブスピンドルT2の回転を一旦止めて、第1ワークW1に対し、同軸調整しながらゆっくり丁寧に第2ワークW2を近づけ、さらに雄部22を雌部12の奥まで差し込み、雄形状と雌形状とを嵌め合わせることが好ましい。
次に、カシメ工程ST7では、図4(f)に示すように、雄形状と雌形状とを嵌め合わせた状態で、雌形状を有する雌部12の側面にメインツールホルダT3に保持された押し付けツールT33を押し付けることで第1ワークW1と第2ワークW2とを回転可能な状態で一体化させる。より具体的には、カシメ工程ST7では、押し付けツールT33を雌部外周囲溝12aに押し付けることにより、雌部外周囲溝12aの底を変形させて雄部外周囲溝22aに嵌まり込ませるようにして加締める。このとき、ワークWを挟んでX方向に対向する第1メインツールホルダT3A及び第2メインツールホルダT3Bそれぞれに押し付けツールT33(第1押し付けツール,第2押し付けツール)を保持させたうえで、ワークWのX方向両側から、押し付けツールT33を押し付けることが好ましい。また、第1押し付けツール及び第2押し付けツールの少なくとも1つの押し付けツールT33は、例えば図5に示す押し付けツールのように、取り付け部T33aに対し押し付け部T33bが軸T33c中心に回転可能な回転ツールであることが好ましい。なお、このように非常に精密な制御が可能な自動旋盤加工機ATで回転ツールを用いてカシメ加工することによって、製造された回動結合部品1には、従来のカシメ方法に対して、より均一に加締められて歪みが少なく、よりきれに回転ツール形状が転写されたようなカシメ加工跡が表れる。
次に、切り落とし工程ST8では、図4(g)に示すように、一体化された第1ワークW1と第2ワークW2とをブランク素材Bから切り落とし、第1部品10及び第2部品20の回動結合部品1として分離させる。これらの工程を経て、軸L中心に互いに回動可能に一体化させた第1部品10と第2部品20とを備えた回動結合部品1を、特に加工機械を変えることなく一連の流れの自動加工によって製造する。
(1-3.実施形態1における作用・効果)
本実施形態の回動結合部品の製造方法は、自動加工機として、メインスピンドルT1及びサブスピンドルT2を有する自動旋盤加工機ATを準備する準備工程ST1を含む。このため、本実施形態の回動結合部品の製造方法によれば、メインスピンドルT1及びサブスピンドルT2それぞれによってチャックできる自動加工機を使用することから、分離した2ワークW1,W2それぞれについて自動で形状加工及び移動させることができる。
本実施形態の回動結合部品の製造方法は、ワークWの端部に、第2部品20の一部となる外形形状を形成する外形切削工程ST2、ワークWの端部をサブスピンドルT2でチャックするサブスピンドルチャック工程ST3、ワークWを第1ワークW1と第2ワークW2とに分断する分断工程ST4、メインスピンドルT1にチャックされた第1ワークW1及びサブスピンドルT2にチャックされた第2ワークW2に対し、一方に雌形状を形成し、他方に雄形状を形成する結合部切削工程ST5、を含む。このため、本実施形態の回動結合部品の製造方法によれば、2ワークW1,W2を同時に精密に加工できるため、精度良く一対の組み合わせ部品を形成することができる。
また、本実施形態の回動結合部品の製造方法は、雌形状と雄形状とを嵌め合わせ、第1ワークW1と第2ワークW2とを組み合わせる組み合わせ工程ST6と、雌形状と雄形状とを嵌め合わせた状態で、雌部12の側面に押し付けツールT33を押し付けることで第1ワークW1と第2ワークW2とを回転可能な状態で一体化させるカシメ工程ST7とを含む。そして、外形切削工程ST2又は結合部切削工程ST5では、雌部12に対し雌部外周囲溝12aを形成し、雄部22に対し雄部外周囲溝22aを形成し、カシメ工程ST7では、押し付けツールT33を雌部外周囲溝12aに押し付けることにより、雌部外周囲溝12aの底を変形させて雄部外周囲溝22aに嵌まり込ませるようにする。このため、本実施形態の回動結合部品の製造方法によれば、一対の組み合わせ部品10,20を自動加工機ATから取り外さずに自動で一体化させることから、製造工数を削減でき、且つ、高精度で結合加工された回動結合部品を製造できる。
その結果、本実施形態の回動結合部品の製造方法は、切削から結合までを全自動で行うことができ、それにより製造工数をより削減し、加工精度をより良好にできる、回動結合部品の製造方法となる。
本実施形態の回動結合部品の製造方法においては、押し付けツールT33として、第1押し付けツール及び第1押し付けツールとは対向する方向から押し付ける第2押し付けツールを用い、第1押し付けツール及び第2押し付けツールの少なくともいずれか一方が回転ツールであるため、バランスよく均等に加締めることができるとともにカシメ部分以外の変形を抑えることができることから、スムーズに回転する回動結合部品を製造することができる。
本実施形態の回動結合部品の製造方法においては、組み合わせ工程ST6では、メインスピンドルT1とサブスピンドルT2の回転を止めて雌形状と雄形状とを嵌め合わせるため、変形を引き起こす要因を抑え一対のワークW1,W2を組み合わせることができるため、スムーズに回転する回動結合部品を製造することができる。
本実施形態の回動結合部品の製造方法においては、雌部12を周壁に囲まれた有底筒状形状に形成し、周壁の雌部外周囲溝12aを形成する部分の肉厚が0.2mm以上0.4mm以下になるよう、雌部外周囲溝12aを形成するため、カシメ部分を十分に変形させることができるとともに、カシメ部分以外の変形を抑えることができるため、スムーズに回転する回動結合部品を製造することができる。
本実施形態の回動結合部品の製造方法においては、雌部外周囲溝12aの幅が雄部外周囲溝22aの幅よりも僅かに狭くなるよう、雌部外周囲溝12a及び雄部外周囲溝22aを形成するため、雌部外周囲溝12aが雄部外周囲溝22aに無理なく嵌まり込み、その結果、スムーズに回転する回動結合部品を製造することができる。
本実施形態の回動結合部品の製造方法においては、第1ワークW1に雌部12を形成し、第2ワークW2に雄部22を形成するため、特に薄肉部分が多くなってしまう雌部12をメインスピンドルT1で最初にチャックしたままで加工できるため、より精度よく形成できる。
本実施形態の回動結合部品の製造方法においては、外形切削工程ST2では、最終的に第1部品10になる部分と最終的に第2部品20になる部分とが繋がった状態における外形形状を形成するため、より最終的に第2部品20になる部分の加工に使用可能な工具の幅が広がり、効率よく加工することができる。
本実施形態の回動結合部品の製造方法においては、結合部切削工程ST5では、雌部12の内側を奥側面がすり鉢状の深穴12bとして形成し、雄部22の差込先端部分22bを深穴12b内径にガタなく嵌まり込む(M1で摺動)最大外径部位を有するとともに深穴12bの奥側面に線接触(M2で摺動)する形状に形成するため、摺動抵抗を減らしスムーズに回転する回動結合部品を製造することができる。
釣り竿の穂先部品は、精密な部品でハンドリングが難い部品であり、加工精度をより良好にすることがスムーズな穂先の回転と直結する部品であるため、本実施形態の回動結合部品の製造方法での製造に適する。
[実施形態2]
(2-1.実施形態2に係る回動結合部品101の構成)
図6は、実施形態2で製造される回動結合部品101の縦断面図である。
回動結合部品101は、実施形態1と同様、具体的な一例としての釣り竿の穂先部品(である。回動結合部品101は、図6に示すように、軸L中心に互いに回動可能に一体化させた第1部品110と第2部品120とを備える。回動結合部品101は、外形形状が実施形態1の回動結合部品1とほぼ同様であり、機能的にも回動結合部品1と同様であるが、結合部分の雄雌形状が回動結合部品1とは逆である点において回動結合部品1とは異なる。すなわち、回動結合部品101は、第1部品110に雄形状が形成されており、第2部品120に雌形状が形成されている。以下では、回動結合部品101について、実施形態1と異なる部分を説明し、同様の部分については説明を省略する。
第1部品110は、実施形態1の固定部11と同様の固定部111と、固定部111から延びた雄部112とを有している。雄部112は、実施形態1の第2部品20の雄部22と同様の形状となっている。
第2部品120は、実施形態1の先端部21と同様の先端部121と、先端部121から延びた雌部122とを有している。雌部122は、実施形態1の第1部品10の雌部12と同様の形状となっている。
(2-2.実施形態2に係る回動結合部品の製造方法)
上記のように、回動結合部品101は、実施形態1の回動結合部品1と雄雌形状が異なるが、基本的には、実施形態1の回動結合部品1と同様の一連の流れで製造すればよい。すなわち、回動結合部品101は、図2及び4で示す一連の流れで、外形切削工程ST2及び結合部切削工程ST5において、回動結合部品1の雄雌形状とは反対の雄雌形状を形成すればよい。ただし、雌形状においては薄肉部分を形成しなければならないため、サブスピンドルT2でチャックされる第2部品120に雌部122を形成する際には、より注意が必要である。
(2-3.実施形態2における作用・効果)
実施形態2に係る回動結合部品の製造方法は、基本的には実施形態1に係る回動結合部品の製造方法と同様であるため、実施形態1に係る回動結合部品の製造方法と同様、切削から結合までを全自動で行うことができ、それにより製造工数をより削減し、加工精度をより良好にできる、回動結合部品の製造方法となる。
以上、本発明を上記の実施形態に基づき説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記実施形態において記載した構成要素の数、材質、形状、位置、大きさ、角度等は例示であり、本発明の効果を損なわない範囲において変更することが可能である。
(2)上記した実施形態において、雄部22の差込先端部分22bの外径サイズを根元側の外径サイズより極僅かに太くして、差込先端部分22bの一部を雄部22の最大外径部位とするものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、側面の複数箇所において外径サイズが太くなるよう構成してもよいし、摺動抵抗が多少増えてしまうが根元側から差込先端部分22bにかけて同じ外径サイズで構成してもよい。
(3)上記した実施形態において、組み合わせ工程ST6では、メインスピンドルT1とサブスピンドルT2の回転を止めて、雄形状と雌形状とを嵌め合わせるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ゆっくりと回転させながら雄形状と雌形状とを嵌め合わせてもよい。
(4)上記した実施形態において、第1部品又は第2部品に形成される雌形状及び雄形状について、雌形状の奥側面がすり鉢状で、雄形状の差込先端部分の表面が球状の曲面であるものとして説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、以下のような変形も可能である。
図7は、回動結合部品における雄形状の変形例を示す縦断面図である。
図7に示す回動結合部品201は、実施形態1の第1部品10と同様、第1部品210の雌部212に形成された雌形状の奥側面がすり鉢状がすり鉢状に形成されている。一方で、回動結合部品201は、実施形態1の第2部品20とは異なり、第2部品220の雄部222の差込先端部分222bの表面が円錐状に形成されている。これにより、第1部品210と第2部品220とを組み合わせた際、符号M11で付した部分で接触して摺動するとともに、雌部212における雌形状の奥側面に対し雄部222における差込先端部分222bの先端が点接触にて摺動抵抗を抑えられるように構成されている。なお、この例のように円錐状の差込先端部分を有する雄形状に対しては、奥側面が平らな雌形状であっても点接触にて摺動抵抗を抑えられ好ましい。また、奥側面が平らな雌形状に対し、実施形態1と同様、球状の差込先端部分を有する雄形状を組み合わせても、点接触にて摺動抵抗を抑えられ好ましい。
(5)上記した実施形態において、回動結合部品の一例として釣り竿の穂先部品を示し説明したが、本発明を適用できる回動結合部品は釣り竿の穂先部品に限定されるものではない。本発明は、例えば、生活用品や電子部品の回転軸部品、模型の回転軸部品といった、精密でスムーズな回転軸部品の製造方法としても適している。
1,101,201‥回動結合部品、10,110,210‥第1部品、12,122‥雌部、12a,122a,212a‥雌部外周囲溝、深穴‥12b、20,120,220‥第2部品、22,112‥雄部、22a,112a,222a‥雄部外周囲溝、22b,222b‥差込先端部分、AT‥自動加工機(自動旋盤加工機)、B‥ブランク素材、T1‥メインスピンドル、T2‥サブスピンドル、T33‥押し付けツール、W‥ワーク、W1‥第1ワーク、W2‥第2ワーク、ST1‥準備工程、ST2‥外形切削工程、ST3‥サブスピンドルチャック工程、ST4‥分断工程、ST5‥結合部切削工程、ST6‥組み合わせ工程、ST7‥カシメ工程、ST8‥切り落とし工程

Claims (9)

  1. 自動加工機を用いて切削加工された第1部品と第2部品とを互いに回動可能に一体化させた回動結合部品の製造方法であって、
    前記自動加工機として、互いに対向する方向からワークをチャック可能なメインスピンドル及びサブスピンドルを有する自動旋盤加工機を準備する準備工程と、
    前記ワークを前記メインスピンドルでチャックして切削加工し、少なくとも前記ワークの端部に、前記第2部品の一部となる部分の外形形状を形成する外形切削工程と、
    前記ワークの端部を前記サブスピンドルでチャックするサブスピンドルチャック工程と、
    前記ワークを前記メインスピンドルと前記サブスピンドルとの間で切断し、第1ワークと第2ワークとに分断する分断工程と、
    前記メインスピンドルにチャックされた前記第1ワーク及び前記サブスピンドルにチャックされた前記第2ワークに対し、一方に雌形状を形成し、他方に前記雌形状と嵌め合わせ可能な雄形状を形成する結合部切削工程と、
    前記雌形状と前記雄形状とを嵌め合わせ、前記第1ワークと前記第2ワークとを組み合わせる組み合わせ工程と、
    前記雌形状と前記雄形状とを嵌め合わせた状態で、前記雌形状を有する雌部の側面に押し付けツールを押し付けることで前記第1ワークと前記第2ワークとを回転可能な状態で一体化させるカシメ工程と、
    一体化された前記第1ワークと前記第2ワークとをブランク素材から切り落とし、前記第1部品及び前記第2部品の回動結合部品として分離させる切り落とし工程と、を含み、
    前記外形切削工程又は前記結合部切削工程では、前記雌部に対し雌部外周囲溝を形成し、前記雄形状を有する雄部に対し、前記雌形状と前記雄形状とを嵌め合わせた際に前記雌部外周囲溝と重なることになる位置に、雄部外周囲溝を形成し、前記カシメ工程では、前記押し付けツールを前記雌部外周囲溝に押し付けることにより、前記雌部外周囲溝の底を変形させて前記雄部外周囲溝に嵌まり込ませるようにすることを特徴とする、回動結合部品の製造方法。
  2. 前記押し付けツールとして、第1押し付けツール及び当該第1押し付けツールとは対向する方向から押し付ける第2押し付けツールを用い、前記第1押し付けツール及び前記第2押し付けツールの少なくともいずれか一方が回転ツールであることを特徴とする請求項1に記載の回動結合部品の製造方法。
  3. 前記組み合わせ工程では、前記メインスピンドルと前記サブスピンドルの回転を止めて前記雌形状と前記雄形状とを嵌め合わせることを特徴とする請求項1又は2に記載の回動結合部品の製造方法。
  4. 前記雌部を周壁に囲まれた有底筒状形状に形成し、前記周壁の前記雌部外周囲溝を形成する部分の肉厚が0.2mm以上0.4mm以下になるよう、前記雌部外周囲溝を形成することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の回動結合部品の製造方法。
  5. 前記雌部外周囲溝の幅が前記雄部外周囲溝の幅よりも僅かに狭くなるよう、前記雌部外周囲溝及び前記雄部外周囲溝を形成することを特徴とする請求項4に記載の回動結合部品の製造方法。
  6. 前記第1ワークに前記雌部を形成し、前記第2ワークに前記雄部を形成すること特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の回動結合部品の製造方法。
  7. 前記外形切削工程では、最終的に前記第1部品になる部分と最終的に前記第2部品になる部分とが繋がった状態における外形形状を形成することを特徴とする請求項6に記載の回動結合部品の製造方法。
  8. 前記結合部切削工程では、前記雌部の内側を奥側面がすり鉢状の深穴として形成し、前記雄部の差込先端部分を前記深穴内径にガタなく嵌まり込む最大外径部位を有するとともに前記深穴の奥側面に点接触又は線接触する形状に形成することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の回動結合部品の製造方法。
  9. 前記回動結合部品が釣り竿の穂先部品であることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の回動結合部品の製造方法。
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