JP7357502B2 - コンクリートの打設方法 - Google Patents
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Description
本発明に係るコンクリートの打設方法は、コンクリートをコンクリートポンプから配管に圧送している状態において、コンクリートポンプの運転を停止すること、吐出管内に残っているコンクリートの最後尾にピグの先端部が当接するように、ホッパ側から吐出管内にピグを挿入すること、コンクリートポンプを運転させ、この運転によって加圧されたコンクリートによって、ピグを吐出管内から配管内に挿入し、更に配管内にて移動させること、及び、配管に設けられたピグ移動停止手段によりピグの配管内での移動を停止すること、を含む。本発明に係るコンクリートの打設方法では、ピグ移動停止手段によるピグの配管内での移動の停止により、配管の排出口部からのコンクリートの排出が停止する。
コンクリート圧送配管システム10は、コンクリートポンプ車11、接続管12、配管20、及びコンクリートホース30を含んで構成される。
配管20は、鉛直配管部21と水平配管部22と曲管部23とを含んで構成される。鉛直配管部21、水平配管部22、及び曲管部23は、金属製(例えば鋼製)又は樹脂製である。配管20では、上流側から下流側に向かって、鉛直配管部21、曲管部23、水平配管部22の順に連結されている。
コンクリートポンプ車11からのコンクリートを吐出管13、接続管12及び配管20を介してコンクリートホース30まで圧送している状態において、コンクリートポンプ11aの運転の停止を行う。
ステップS1の後に、図4(A)に示すように、コンクリートホース30を配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)から取り外す。
ステップS2の後に、図4(B)に示すように、配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)に蓋体41を取り付ける。蓋体41は、格子状のキャップであり、例えば丸鋼を粗目の格子状に組んで形成され得る。ゆえに、蓋体41は、多数の貫通孔(換言すれば開口部)42を有する。
ステップS2又はステップS3に並行して、又は、ステップS3の後に、図5(A)及び(B)に示すように、ホッパ15側から吐出管13内にピグ35を挿入する。この挿入時には、吐出管13内に残っているコンクリートの最後尾が、当該挿入されたピグ35の先端部35aに当接し得る。尚、ピグ35を吐出管13に挿入しやすくするため、ピグ35の吐出管13への挿入に先立ってホッパ15内のコンクリートを減らしておいてもよい。
ステップS4の後に、ホッパ15にコンクリートを受ける。尚、このときには、ピグ35の後端部35cの後方にコンクリートが満たされた状態となる。
ステップS3の後であって、かつ、ステップS5の後に、コンクリートポンプ11aを運転させる。この運転によって加圧されたコンクリートによって吐出管13内のピグ35が下流側に向かって押圧されて接続管12を経て配管20内に挿入され、更に、図6に示すように、ピグ35が配管20内を移動する。このときには、配管20内を流れるコンクリートによってピグ35が下流側に向かって押圧されることにより、ピグ35が配管20内にて上流側から下流側に向かって移動する。また、このときには、配管20内でピグ35の先端部35aより下流側に存在するコンクリートが、配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)から蓋体41の多数の貫通孔42を通って外部に排出され得る(つまりコンクリートが打設され得る)。
前述のように配管20内を移動するピグ35が蓋体41に到達すると(図7参照)、ピグ35の先端部35aが蓋体41に接触することでピグ35の配管20内での移動が制限される。ゆえに、蓋体41によってピグ35の配管20内での移動が停止される。この蓋体41によるピグ35の配管20内での移動の停止により、配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)からのコンクリートの排出が停止される。このときにピグ35は、配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)を塞いでいる。
ここにおいて、前述のようにピグ35が蓋体41に到達した時点でコンクリートポンプ11aの運転を停止させる。
この中断時間が経過した後、コンクリートの打設を再開するため、まず、蓋体41を配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)から取り外す。これにより、蓋体41によるピグ35の配管20内での移動の停止が解除される。
ステップS8の後に、ピグ35を配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)から撤去する。この撤去手法の第1例では、コンクリートポンプ11aを僅かな時間運転することでピグ35を配管20内のコンクリートで押圧することにより、ピグ35を配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)から排出させる。撤去手法の第2例では、作業員などが当該ピグ35を配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)から引き抜く。
ステップS9の後に、コンクリートホース30を配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)に取り付ける。そして、コンクリートポンプ11aの運転を再開する。これにより、配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)からコンクリートホース30を介しての、コンクリートの排出(コンクリートの打設)が再開される。
コンクリートホース30を配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)から取り外した状態で、ホッパ15側から吐出管13、接続管12、及び配管20内にモルタルを2~3m3程度通すことで、配管20内にモルタルを付着させる。
ステップS11の後に、図5(A)及び(B)に示すように、ホッパ15側から吐出管13内にピグ35を挿入する。
ステップS12の後に、ホッパ15にコンクリートを受ける。尚、このときには、ピグ35の後端部35cの後方にコンクリートが満たされた状態となる。
ステップS13の後に、コンクリートポンプ11aを運転させる。この運転によって加圧されたコンクリートによって吐出管13内のピグ35が下流側に向かって押圧されて接続管12を経て配管20内に挿入され、更に、図6に示すように、ピグ35が配管20内を移動する。このときには、配管20内を流れるコンクリートによってピグ35が下流側に向かって押圧されることにより、ピグ35が配管20内にて上流側から下流側に向かって移動する。そして、ピグ35は、コンクリートと共に、配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)から排出される。ここにおいて、底面2上に打設されたコンクリート中に埋もれたピグ35を探し出して取り出し易くするために、ピグ35にはロープ36が取り付けられている。すわなち、ロープ36はピグ35の回収用である。
配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)からピグ35が排出された後、コンクリートポンプ11aの運転を一旦停止させ、コンクリートホース30を配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)に取り付ける。そして、コンクリートポンプ11aの運転を再開する。
このようにして、コンクリートの打設が開始され得る。
コンクリートポンプ車11からのコンクリートを吐出管13、接続管12及び配管20を介してコンクリートホース30まで圧送している状態において、コンクリートポンプ11aの運転の停止を行う。
ステップS21の後に、図4(A)に示すように、コンクリートホース30を配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)から取り外す。
ステップS22の後に、図5(A)及び(B)に示すように、ホッパ15側から吐出管13内にピグ35を挿入する。尚、ピグ35を吐出管13内に挿入するに先立って、ホッパ15内を空にしておくことが好ましい。
ステップS23の後に、図示しない空気配管から供給される空気の圧力でよって吐出管13内のピグ35を下流側に向けて押圧する。これにより、ピグ35が接続管12を経て配管20内に挿入され、更に、図6に示したのと同様に、ピグ35が配管20内を移動する。このときには、配管20内を流れる空気によってピグ35が下流側に向かって押圧されることにより、ピグ35が配管20内にて上流側から下流側に向かって移動する。このピグ35の移動によって、配管20内に付着して残留していたコンクリートが除去され得る(すなわち配管20内のクリーニングを行うことができる)。そして、ピグ35は、当該空気で押されて、配管20の排出口部20b(水平配管部22の一端部22a)から排出される。
このようにして、コンクリートの打設が終了され得る。
図8は、本実施形態におけるピグ移動停止手段40’を説明するための図である。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
図9は、本実施形態におけるピグ35の概略構成を示す。
前述の第1及び第2実施形態と異なる点について説明する。
図10は、本実施形態におけるコンクリート圧送配管システム10’の概略構成を示す。図11は、本実施形態におけるT字バルブ配管50の開閉状態を示し、図11(A)はT字バルブ配管50の開状態を示し、図11(B)はT字バルブ配管50の閉状態を示す。
前述の第1~第3実施形態と異なる点について説明する。
図12は、本実施形態におけるコンクリート圧送配管システム10”の概略構成を示す。
前述の第1~第4実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、例えば鉛直配管部21の下端部21bに、前述のピグ移動停止手段40,40’が設けられ得る。
尚、出願当初の請求項は以下の通りであった。
[請求項1]
コンクリートが流れる配管内にピグを挿入すること、
前記配管内を流れるコンクリートによって前記ピグを前記配管内にて移動させること、及び、
前記配管に設けられたピグ移動停止手段により前記ピグの前記配管内での移動を停止すること、
を含み、
前記ピグ移動停止手段による前記ピグの前記配管内での移動の停止により、前記配管の排出口部からのコンクリートの排出が停止する、コンクリートの打設方法。
[請求項2]
前記ピグ移動停止手段による前記ピグの前記配管内での移動の停止を解除することにより、前記配管の排出口部からのコンクリートの排出を再開することを更に含む、請求項1に記載のコンクリートの打設方法。
[請求項3]
前記再開時に前記ピグが前記配管の排出口部から排出される、請求項2に記載のコンクリートの打設方法。
[請求項4]
前記ピグ移動停止手段は、前記配管の排出口部に着脱可能に取り付けられて多数の貫通孔を有する蓋体を備える、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載のコンクリートの打設方法。
[請求項5]
前記ピグ移動停止手段は、前記配管の周壁に形成された孔部に抜き差し可能に挿通される棒状部材を備える、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載のコンクリートの打設方法。
[請求項6]
前記孔部が前記配管の排出口部における周壁に形成されている、請求項5に記載のコンクリートの打設方法。
[請求項7]
前記配管の排出口部が前記配管の流入口部よりも低位に位置する、請求項1~請求項6のいずれか1つに記載のコンクリートの打設方法。
[請求項8]
前記配管は、
前記流入口部を上端部に有して鉛直方向に延びる鉛直配管部と、
前記排出口部を一端部に有して水平方向に延びる水平配管部と、
前記鉛直配管部の下端部と前記水平配管部の他端部とを連結する曲管部と、
を含む、請求項7に記載のコンクリートの打設方法。
[請求項9]
前記配管は、前記流入口部を上端部に有し、かつ、前記排出口部を下端部に有して鉛直方向に延びる鉛直配管部を含む、請求項7に記載のコンクリートの打設方法。
Claims (5)
- ホッパ内に受けたコンクリートを加圧して吐出管を介して配管に吐出するコンクリートポンプを用いる、コンクリートの打設方法であって、
コンクリートを前記コンクリートポンプから前記配管に圧送している状態において、前記コンクリートポンプの運転を停止すること、
前記吐出管内に残っているコンクリートの最後尾にピグの先端部が当接するように、前記ホッパ側から前記吐出管内に前記ピグを挿入すること、
前記コンクリートポンプを運転させ、この運転によって加圧されたコンクリートによって、前記ピグを前記吐出管内から前記配管内に挿入し、更に前記配管内にて移動させること、及び、
前記配管に設けられたピグ移動停止手段により前記ピグの前記配管内での移動を停止すること、
を含み、
前記ピグ移動停止手段による前記ピグの前記配管内での移動の停止により、前記配管の排出口部からのコンクリートの排出が停止する、コンクリートの打設方法。 - 前記ピグ移動停止手段によって前記ピグの前記配管内での移動が停止した時点で、前記コンクリートポンプの運転を停止させることを更に含む、請求項1に記載のコンクリートの打設方法。
- 前記ピグ移動停止手段による前記ピグの前記配管内での移動の停止を解除することにより、前記配管の排出口部からのコンクリートの排出を再開することを更に含み、
前記再開時に前記コンクリートポンプを運転することで、前記ピグが前記配管の排出口部から排出される、請求項2に記載のコンクリートの打設方法。 - 前記配管の排出口部にはコンクリートホースが取り付けられており、
前記方法は、
前記コンクリートポンプの運転を停止した後に、前記コンクリートホースを前記配管の排出口部から取り外すこと、及び、
前記ピグが前記配管の排出口部から排出された後に、前記コンクリートホースを前記配管の排出口部に取り付けること、
を更に含む、請求項3に記載のコンクリートの打設方法。 - 前記ホッパ側から前記吐出管内に前記ピグを挿入するに先立って、前記ホッパ内のコンクリートを減らすこと、及び、
前記ホッパ側から前記吐出管内に前記ピグを挿入した後に、前記ホッパ内にコンクリートを受けることで、前記ピグの後端部の後方をコンクリートで満たした状態とすること、
を更に含む、請求項1~請求項4のいずれか1つに記載のコンクリートの打設方法。
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