JP2002129890A - シールド掘進機後部での裏込め材注入方法とその装置 - Google Patents

シールド掘進機後部での裏込め材注入方法とその装置

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JP2002129890A JP2000324817A JP2000324817A JP2002129890A JP 2002129890 A JP2002129890 A JP 2002129890A JP 2000324817 A JP2000324817 A JP 2000324817A JP 2000324817 A JP2000324817 A JP 2000324817A JP 2002129890 A JP2002129890 A JP 2002129890A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 裏込め材の注入操作を中断しても注入材の混
合部において分解清掃を行うことなく継続して裏込め注
入が行えるようにする。 【解決手段】 シールド掘進機1のテール部3からトン
ネル掘削壁覆工部の空間内部に裏込め材を注入するに際
し、モルタルの注入管3(モルタル供給管14)の内部
にチェック弁16を先端に取付けた凝結剤供給管15を
挿入して、前記モルタルの注入管3出口外において前記
凝結剤供給管15のチェック弁16を開かせてモルタル
と凝結剤の混合を行わせつつ注入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド掘進機の
テール部から掘削坑壁と覆工セグメントとの間に生じる
空間部に対する裏込め材の注入を合理的に行わせるとと
もに、注入口近傍での閉塞の発生を予防できてメンテナ
ンスを容易にしたシールド掘進機後部での裏込め材注入
方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シールド掘進機の後方で覆工され
る掘削坑壁と覆工材(セグメント)との間に裏込め材を
注入するには、既に種々の形態のものが提案されて実用
に供されている。その多くは主材となる細骨材を含むモ
ルタルと凝結剤を注入口の手前で混合して注入するよう
にされている。
【0003】このような裏込め材注入装置については、
注入するモルタルと凝結剤とを混合した後に、掘進機の
テール部に取付く注入管に導いて覆工部に送り出すよう
にされている。そのために、モルタルと凝結剤との混合
後の輸送管路が長くなることから次第に管路内壁面に注
入材の一部が付着凝結して管路を狭め、注入を阻害する
ことになる。そして、その注入管内を水洗するには混合
部から前記注入管までの流入管路が長くなると、実質的
に内部を洗浄することが困難であるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
する手段として、特開平10−280884号公報によ
って開示されるように、シールド掘進機のテール部にプ
ッシャーを内蔵される裏込め材注入管の開口部寄りに混
合部が設けられ、この混合部に対してモルタル供給管と
先端にチェック弁を備える凝結剤供給管とが脱着可能に
取付けられ、これらモルタル供給管,凝結剤供給管およ
びチェック弁が分割脱着可能に接続される構成とされた
裏込め注入装置が知られている。
【0005】この公報によって開示される裏込め注入装
置では、裏込め材の注入口近傍でモルタルと凝結剤とを
混合して速やかに覆工部へ注入できるようにされ、その
注入口にプッシャーを設けて裏込め材の注入を停止した
後に混合部を外部と遮断して、混合要部が分解清掃可能
な構造にされている。しかしながら、この方式において
も、注入操作を停止してプッシャーにより混合部を閉鎖
した後、どうしても注入口の一部に混合後の裏込め材が
残留してその注入口を閉塞する状態となる。また、裏込
め注入が終わるとその都度混合部を分解して清掃してお
かないと、次回の注入作業に支障を来たすことになるの
で、分解清掃を必要とし、その分多くの手数を要すると
いう問題点がある。
【0006】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、裏込め材の注入操作を中断しても
注入材の混合部において分解清掃を行うことなく継続し
て裏込め注入が行えるシールド掘進機後部での裏込め材
注入方法とその装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述さ
れた目的を達成するために、第1発明によるシールド掘
進機後部での裏込め材注入方法は、シールド掘進機のテ
ール部からトンネル掘削壁覆工部の空間内部に裏込め材
を注入するに際し、モルタル注入管の内部にチェック弁
を先端に取付けた凝結剤供給管を挿入して、前記モルタ
ル注入管出口外において前記凝結剤供給管のチェック弁
を開かせてモルタルと凝結剤の混合を行わせつつ注入す
ることを特徴とするものである。
【0008】本発明によれば、裏込め材の注入に際して
注入管内でモルタルと凝結剤との混合を行わないので、
注入後に注入口をモルタルで充填するようにすれば注入
材による凝固閉塞が防止され、長期間注入を行わない限
り次の裏込め注入までに供給管の清掃を省略することが
でき、分解洗浄などの作業に要する手間が省け作業効率
の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0009】前記凝結剤供給管は、モルタル注入管内に
挿通して、裏込め材注入時には先端のチェック弁がモル
タル注入管の出口から外に突出され、裏込め材注入停止
時には前記モルタル注入管内に位置するように進退さ
せ、凝結剤供給管先端部での残圧処理を行うようにする
のがよい。こうすると、裏込め材の注入時には注入口の
外側でモルタルと凝結剤の混合が行われつつ注入され、
注入停止後はモルタルが充満している注入管内に凝結剤
供給管が引き込まれるとともに、その供給圧を下げるこ
とによってチェック弁を確実に閉じ、凝結剤の漏洩をな
くして次回の注入操作時まで待機させ、注入材による一
部凝結の発生を解消して分解清掃の手数を省き作業性を
高めることが可能になるという効果がある。なお、モル
タルには遅延剤を混入されているので、凝結剤が混じら
ない限り注入管内は閉塞されない。
【0010】前記モルタル注入管は、長時間注入作業を
行わない場合、凝結剤供給管を系外に引出し、管内を硬
化しない高粘性材で置換しておくようにするのがよい。
こうすると、モルタル注入管内を定常に保持させるとと
もに、凝結剤供給管とチェック弁のメンテナンスが容易
になる。そして、次の注入作業時には凝結剤供給管を注
入管内に挿入することにより速やかに注入作業を再開す
ることができるという効果がある。なお、前記高粘性材
としては、例えばグリースやベントナイト液などが採用
できる。
【0011】次に、前記裏込め材注入方法を具体的に実
施できるように、第2発明による裏込め材注入装置は、
シールド掘進機のテール部に設けられる裏込め材注入装
置において、モルタル注入管の内部にチェック弁を先端
に取付けた可撓性の凝結剤供給管を挿入して、その凝結
剤供給管を系外に設けた進退操作手段により裏込め注入
時に前記モルタル注入管出口に凝結剤供給管の先端部チ
ェック弁を突出開弁させてモルタルと凝結剤の混合を行
わせつつ注入できる構成とされることを特徴とするもの
である。
【0012】本発明においては、裏込め材注入時モルタ
ルを供給するモルタル注入管に挿通された凝結剤供給管
を進退操作手段によって、その先端に取付くチェック弁
をモルタル注入管の出口から外に突出させ、モルタル注
入管にモルタルを供給すると同時に凝結剤供給管に凝結
剤を圧送してチェック弁を開くと、モルタル注入管出口
から噴出するモルタルに凝結剤が混合されて裏込め部に
注入される。したがって、モルタルと凝結剤とは注入管
の外で混合されるので、管内で凝結付着することがな
い。また、裏込め注入の停止時には凝結剤供給管をその
進退操作手段によってモルタル供給管の開口部寄り内側
に引っ込めておくことで、閉弁したチェック弁部分が裏
込め材中に残置されず、モルタルで囲われることになる
ので、次回の注入時まで安全に保たれる。その結果、次
の注入操作を行うとき直ちに作動させることができる。
【0013】また、本発明では、前記テール部には裏込
め材注入口に向かって進退自在なプッシャーが設けら
れ、モルタル注入管はそのプッシャーのヘッドにより開
口端を開閉されるようにして、前記凝結剤供給管の先端
部が、前記モルタル注入管の開口端から前記裏込め材注
入口に進退するように配されているのがよい。こうする
と、プッシャーを前進させるとモルタル注入管開口端並
びに凝結剤供給管端部を裏込め側と完全に遮断できると
ともに、プッシャーのヘッドにより裏込め材注入口を閉
じ、注入された裏込め材による影響が生じないようにす
ることができる。言い換えると、裏込め材注入口の閉塞
が生じることがない。
【0014】また、前記プッシャーにおけるヘッドは、
その前半部のモルタル注入管開口端と対応する部分を前
端側へ切削いだ形状にされるのがよい。こうしておく
と、裏込め注入に際して注入口でのモルタルの流れをよ
くするとともに、凝結剤供給管の注入口開口部への進出
を容易にできて、前記凝結剤供給管の進退操作手段にか
かる負荷を低減でき、円滑に動かすことができるという
効果がある。
【0015】前記プッシャーのヘッドが進退する注入口
部には外部から潤滑剤が注入できる潤滑剤受入れ部が形
成されているのがよい。こうすると、プッシャーを移動
させて裏込め材注入口を閉じた状態で長時間保持される
場合、プッシャーの作動時における潤滑機能が保たれ
て、その移動を阻害されることがない。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、第1発明によるシールド掘
進機後部での裏込め材注入方法および第2発明による裏
込め材注入装置の具体的な実施の形態を、図面を参照し
つつ説明する。
【0017】図1に本実施例の裏込め材注入装置を備え
るシールド掘進機の概要図が示されている。図2に要部
を表わす模式図が、図3に凝結剤供給管の先端部を表わ
す図が、図4に裏込め材注入装置の主要部を示す図が、
それぞれ示されている。
【0018】本実施例のシールド掘進機1は、そのテー
ル部2に裏込め材注入装置10を備えたものであり、テ
ール部2の円周に沿って所要の配分で複数箇所にその裏
込め材注入装置10が設けられている。なお、この裏込
め材注入装置10については、説明の都合上一箇所のも
のを代表して説明する。
【0019】裏込め材注入装置10は、シールド掘進機
1のテール部2のスキンプレート外周面もしくは内周面
に、軸線方向に沿わせて注入口11を後方に開口させて
装着されている。そして、この裏込め材注入装置10は
プッシャー12を内蔵された注入管3がスキンプレート
の内または外に取付けられ、その注入管3の先端部が注
入口11とされ、この注入口11端からややテール部2
内側寄りの位置にベンド管14aの開口端が直結されて
モルタル注入管14が接続されている。
【0020】前記モルタル注入管14は、その他端部を
二股に分岐され、その一方管端部14bをモルタル供給
部に接続され、他方管端部14cにはエアシリンダ17
aを主体とする凝結剤供給管15の進退操作手段17が
組み付けられている。そして、そのモルタル注入管14
内には、進退操作手段17を介して可撓性で比較的硬質
の凝結剤供給管15が前記ベンド管14aの開口端まで
貫通して挿入され、その凝結剤供給管15の後端部が凝
結剤供給部に接続されている。
【0021】前記凝結剤供給管15は、その先端に所定
圧力以上が作用すると開くチェック弁16が取付けられ
ている。その進退操作手段17としては、前記モルタル
注入管14の分岐端部14cに着脱可能に取付くエアシ
リンダ17aにてなり、このエアシリンダ17aのピス
トン17bに凝結剤供給管15が取付けられて、エアシ
リンダ17aのピストン17bが1ストローク前進する
と凝結剤供給管先端のチェック弁16が前記裏込め材注
入口11の外まで突き出され、最後退すると前記チェッ
ク弁16がモルタル供給管14の開口端より内部に引き
込まれるようにされている。なお、前記エアシリンダ1
7aをモルタル注入管14の分岐端部14cに装着した
状態でエアシリンダ17aの先端側とそのモルタル注入
管の分岐端部14c内にはグリース18を充填して、供
給されるモルタルがシリンダ側に流入しないようにされ
る。
【0022】前記モルタル供給部20は、モルタル調整
タンク21からモルタル圧送ポンプ22により流量計2
3を介してモルタル供給管14に接続される。また、凝
結剤の供給部25は、凝結剤調整タンク26から圧送ポ
ンプ27により流量計28を介して凝結剤供給管15に
接続される。そして、それらモルタル供給管路ならびに
凝結剤供給管路には自動操作盤30によって操作される
開閉弁31,32が設けられ、各圧送ポンプ22,27
も自動操作盤30からの指令によって制御されるように
構成されている。
【0023】前記注入口11に設けられているプッシャ
ー12は、図4に示されるように、エアシリンダ12b
によって進退されるヘッド部12aを、前半部において
下向き斜め(図において)に切り削いだ形状にされてい
る。そして、エアシリンダ12bの操作によって最後退
したとき、前記モルタル供給管14のベンド管14a開
口端を全開させて凝結剤供給管15の先端部が注入口1
1端から外に突き出す動作が容易なようにされている。
なお、ヘッド部12aの外周にはシールリング12cが
取付けられ、逆流を防止できるようにされている。ま
た、このプッシャー設置部にはプッシャー12のヘッド
部12aが閉位置にある個所に外部から潤滑剤(グリー
スまたはオイル)が送り込まれる管路19を設けて、閉
止時に潤滑剤がヘッド部12aの周囲に供給できるよう
にされ、休止時など時々潤滑剤を供給することにより進
退動作を円滑にするようにされている。さらに、長時間
の注入作業休止に際して、必要に応じてモルタル供給管
14内の水洗ができるようにプッシャー12内部でヘッ
ド部12aより後方位置に洗浄水供給配管40が接続で
きるようになされている。
【0024】このように構成される裏込め材注入装置1
0によってシールド掘進機1のテール部2後方に裏込め
材を注入するには、自動操作盤30上で予め設定されて
いるプログラムによってモルタル供給部30ならびに凝
結剤供給部25でそれぞれ所要の割合で調整されたモル
タルおよび凝結剤を、モルタル供給管14ならびに凝結
剤供給管15によって供給する指令を与えるとともに、
図5(a),(b)に示されるプッシャーの動作態様説
明図で示されるように、プッシャー12のエアシリンダ
12bを作動させてヘッド部12aを後退させる。な
お、ここで使用される裏込め材となるモルタルおよび凝
結剤については周知の成分のものが使用される。また、
モルタルには適宜遅延剤を混入させ、裏込め後に適宜時
間経過して凝結するようにされる。
【0025】この動作指令により、まずコンプレッサー
35を駆動して、凝結剤供給管15の進退操作手段17
であるエアシリンダ17aを作動させ、エアシリンダ1
7aのピストン17bを1ストローク前進させると、こ
れに取付く凝結剤供給管15が前進されて、その先端部
に取付くチェック弁16が注入口11端から外側に突き
出される。これに対応してモルタル供給管14内を流れ
るモルタルが注入口11に送られてテール部2後方位置
の掘削壁面と覆工セグメントとの空間部に注入される。
このモルタルの注入口11からモルタルが噴出する中に
位置する凝結剤供給管15端のチェック弁16が供給圧
によって開かれると、その周囲を取り巻くように噴出す
るモルタルと凝結剤が混合されつつ裏込めされる。
【0026】注入操作を終えて停止するには、まず凝結
剤の供給を停止させ、進退操作手段17のエアシリンダ
17aを逆作動させてピストン17bを後退させ、この
ピストン17bに繋がる凝結剤供給管15をモルタル供
給管14内で後退させる。凝結剤供給管15は可撓性管
で比較的硬質のものであり、モルタル供給管14内では
モルタルが流動状態にあるので、その凝結剤供給管15
が彎曲を通じての移動に支障はない。そこで、その凝結
剤供給管15を先端のチェック弁16がモルタル供給管
14開口端(ベンド管14a開口端)以内に後退させる
と、その凝結剤供給管15の開閉弁32(進退操作手段
17の後方位置に設けられている)近傍に設けられた排
圧弁34を開いて管内を減圧する(凝結剤の残留分を一
部排出する)。こうすることによって、チェック弁16
は完全に閉じ、モルタルの内部に凝結剤を漏洩させるこ
となく保たれる。
【0027】このようにチェック弁16が後退すると、
その次に図5(a)で示されるように、プッシャー12
のエアシリンダ12bが前進作動してヘッド部12aに
よりモルタル供給管14開口端(ベンド管14a開口
端)を閉じる。すると、そのプッシャー12のヘッド部
12aによってモルタル供給管14の開口部が閉じら
れ、裏込め側と裏込め材(モルタルおよび凝結剤)の供
給路が切離され、しかも前述のように流動性を保つモル
タル内に凝結剤の出口部(チェック弁16)が包まれる
ので注入休止中に注入口11端での裏込め材の凝結付着
が発生することはない。
【0028】シールド掘進機1の進捗で裏込め材注入作
業を開始するには、後退させている凝結剤供給管15
を、その進退操作手段17を作動させて前進させる。な
お、この前にプッシャー12を作動させてヘッド部12
aを後退させ、注入口11を開放させる。この際、プッ
シャー12のヘッド部12aは、先頭部分を斜めに切り
削がれているので、一旦一部を突き出すように作動させ
た後に後退させると、テール部2の後方に充填されて凝
結している裏込め材に対して注入口11の開口端部に存
在する裏込め材を簡単に排出して開口できる。凝結剤供
給管15の前進に際しては、流動性のあるモルタルの中
を突き進むことになるので何ら支障なく移動させること
ができる。それ以後は、前述のようにして所要量の裏込
め材を注入する。
【0029】本実施例においては、前述のようにして裏
込め材の注入操作を行うので、注入の休止時間が短いと
きは、注入・休止を繰り返し行うことができ、従来のよ
うに頻繁に注入作業を停止して注入管部の分解洗浄作業
を必要とせず、長時間にわたって作業を行えるのであ
る。したがって、裏込め注入作業の能率が格段に向上
し、作業性も容易になるという利点がある。なお、例え
ば1週間に1回水洗作業を実施すれば、全体としての作
業性がよくなる。このような水洗作業を実施する場合
は、モルタル供給部30ならびに凝結剤供給部25と各
供給管を切離し、プッシャー12のヘッド部12aを最
大に前進させることにより注入口11端を閉鎖して、洗
浄水供給配管40に洗浄水を送ることによりプッシャー
12の内部空間とモルタル供給管14の開口端が連通す
るので、この開口端からモルタル供給管14内に洗浄水
を逆流させて水洗することができる。
【0030】凝結剤供給管15は可撓性管であるので、
彎曲部であっても全体の長さが短く構成しておけば簡単
にモルタル供給管14内から外部に引き抜いて洗浄・点
検することができる。この凝結剤供給管15の引き抜き
に際しては、エアシリンダ17aをその取付け部から外
すことにより行える。なお、凝結剤供給管15を元に戻
すときにはエアシリンダ17aの装着部管内にグリ−ス
18を再充填してシール機能を与える。
【0031】以上に説明した裏込め材注入装置10は、
トンネル掘進機1のテール部においてスキンプレートの
内周もしくは外周面に装着するものであるが、他の実施
例として、シールドのスキンプレートの一部を切欠いて
裏込め注入装置を組み込むことができる。この実施の形
態を図6によって示している。
【0032】この裏込め材注入装置1Aは、基本的に前
記実施例のものと同様である。したがって、その構成に
おいて前記実施例と同一もしくは同様の部分については
同一の符号を付して説明を省略する。
【0033】この裏込め材注入装置1Aは、シールドの
スキンプレート5の一部を軸線方向に所要幅で切り込
み、その切込み部に所要長さで内部に注入管3となる穴
を軸線方向に穿設してなるブロック体42をスキンプレ
ート5の外周面に揃えて一体に設けられ、その注入管3
穴の先端はテール端に開口し、反対端にシールド内部に
向けて注入管接続部3aが設けられている。この注入管
3はモルタル供給管14と連結され、前述の装置と同様
にモルタル供給部30に繋がれる。また、凝結剤供給管
15は先端にチェック弁16を取付けられた可撓性管で
比較的硬質のものであり、前記モルタル供給管14から
注入管3内に挿通されて開口部からチェック弁16部分
が突き出し可能に設けられている。
【0034】前記凝結剤供給管15は前記実施例と同様
にシールド内部において進退操作手段17によって分岐
されたモルタル供給管14の他端部14bを通じて外部
に出され、凝結剤供給部25に接続されている。なお、
前記ブロック体42に設けられた注入管3穴の先端は、
内周部を丸く面取りして流れをよくするようにされてい
る。また、凝結剤供給管15の先端部外周にはモルタル
の流れを阻害しない形状の浮かし部材43が付され、チ
ェック弁16が開口端から突き出されたときにその周囲
をモルタルが噴出して混合をよくするようにされてい
る。
【0035】このように構成される裏込め材注入装置1
Aによって裏込め注入するに当てっては、前記実施例と
同様にして行い同様の作業効果が得られる。この形式の
場合には、注入を休止するとき、凝結剤供給管15を進
退操作手段17によって後退させると、チェック弁16
が注入管内に引き込まれて残置するモルタルの中に収ま
るので、残圧を抜いてチェック弁16が閉じられるよう
にすれば凝結が生じることなく、次の操作時まで待機で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施例の裏込め材注入装置を備える
シールド掘進機の概要図である。
【図2】図2は、要部を表わす模式図である。
【図3】図3は、凝結剤供給管の先端部を表わす図であ
る。
【図4】図4は、裏込め材注入装置の主要部を示す図で
ある。
【図5】図5(a),(b)は、プッシャーの動作態様
説明図である。
【図6】図6は、裏込め材注入装置の他の実施例を示す
図である。
【符号の説明】
1 シールド掘進機 2 テール部 3 注入管 10,10A 裏込め材注入装置 11 注入口 12 プッシャー 12a ヘッド部 12b プッシャーのエアシリンダ 14 モルタル供給管 14a ベンド管 14b モルタル供給管の一方の分岐
端部 14c モルタル供給管の他方の分岐
端部 15 凝結剤供給管 16 チェック弁 17 進退操作手段 17a エアシリンダ 17b ピストン 19 潤滑剤の供給管路 20 モルタル供給部 25 凝結剤供給部 30 自動操作盤 31,32 開閉弁 34 排圧バルブ 40 洗浄水供給配管

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機のテール部からトンネル
    掘削壁覆工部の空間内部に裏込め材を注入するに際し、
    モルタル注入管の内部にチェック弁を先端に取付けた凝
    結剤供給管を挿入して、前記モルタル注入管出口外にお
    いて前記凝結剤供給管のチェック弁を開かせてモルタル
    と凝結剤の混合を行わせつつ注入することを特徴とする
    シールド掘進機後部での裏込め材注入方法。
  2. 【請求項2】 前記凝結剤供給管は、モルタル注入管内
    に挿通して、裏込め材注入時には先端のチェック弁がモ
    ルタル注入管の出口から外に突出され、裏込め材注入停
    止時には前記モルタル注入管内に位置するように進退さ
    せ、凝結剤供給管先端部での残圧処理を行うようにする
    請求項1に記載のシールド掘進機後部での裏込め材注入
    方法。
  3. 【請求項3】 前記モルタル注入管は、長時間注入作業
    を行わない場合、凝結剤供給管を系外に引出し、管内を
    硬化しない高粘性材で置換しておくようにする請求項1
    に記載のシールド掘進機後部での裏込め材注入方法。
  4. 【請求項4】 シールド掘進機のテール部に設けられる
    裏込め材注入装置において、モルタル注入管の内部にチ
    ェック弁を先端に取付けた可撓性の凝結剤供給管を挿入
    して、その凝結剤供給管を系外に設けた進退操作手段に
    より裏込め注入時に前記モルタル注入管出口に凝結剤供
    給管の先端部チェック弁を突出開弁させてモルタルと凝
    結剤の混合を行わせつつ注入できる構成とされることを
    特徴とするシールド掘進機後部での裏込め材注入装置。
  5. 【請求項5】 前記テール部には裏込め材注入口に向か
    って進退自在なプッシャーが設けられ、モルタル注入管
    はそのプッシャーのヘッドにより開口端を開閉されるよ
    うにして、前記凝結剤供給管の先端部が、前記モルタル
    注入管の開口端から前記裏込め材注入口に進退するよう
    に配されている請求項4に記載のシールド掘進機後部で
    の裏込め材注入装置。
  6. 【請求項6】 前記プッシャーにおけるヘッドは、その
    前半部のモルタル注入管開口端と対応する部分を前端側
    へ切削いだ形状にされる請求項4または5に記載のシー
    ルド掘進機後部での裏込め材注入装置。
  7. 【請求項7】 前記プッシャーのヘッドが進退する注入
    口部には外部から潤滑剤が注入できる潤滑剤受入れ部が
    形成されている請求項5または6に記載のシールド掘進
    機後部での裏込め材注入装置。
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