JP2018028243A - 裏込め材注入装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スキンプレート2の周方向に並設される裏込め材注入管6、モルタル供給管7および凝結剤供給管8を備え、モルタル供給管7からのモルタルと凝結剤供給管8からの凝結剤とを混合してなる裏込め材を、裏込め材注入管6を通してテールボイド4へと注入するようにした裏込め材注入装置1において、裏込め材注入管6の先端側開口部寄りに先端側が接続されるベンド管11の基端側にモルタル供給管7の先端側を着脱可能に接続し、スキンプレート2の周方向に突出するようにモルタル供給管7の先端部寄りに凝結剤供給ノズル20を接続し、この凝結剤供給ノズル20の内部に組み込まれるチェック弁22を介して凝結剤供給管8をモルタル供給管7に接続する。
【選択図】図1
Description
なお、裏込め材注入装置の厚みとは、裏込め材注入装置をスキンプレートに設置した際におけるスキンプレートの径方向の厚みのことであり、通常、裏込め材注入装置の厚み寸法と裏込め材注入装置の高さ寸法とは同義で使用される。
この裏込め材注入装置100では、ベンド管102とモルタル供給管103との接続部から裏込め材注入管101の先端側開口部までの区間が裏込め材の混合部とされている。
この裏込め材注入装置110では、ベンド管113の中間部から裏込め材注入管115の先端側開口部までの区間が裏込め材の混合部とされている。
掘削坑壁と覆工体との間に形成されるテールボイドに対向するようにシールド掘進機のスキンプレートの後端部に配設される面板に、前記テールボイドに先端側開口部を臨ませるように取り付けられる裏込め材注入管と、前記裏込め材注入管の軸方向視で前記スキンプレートの周方向に前記裏込め材注入管と並ぶように配設され、モルタルを供給するモルタル供給管と、前記裏込め材注入管の軸方向視で前記スキンプレートの周方向に前記裏込め材注入管と並ぶように配設され、凝結剤を供給する凝結剤供給管とを備え、前記モルタル供給管からのモルタルと前記凝結剤供給管からの凝結剤とを混合して裏込め材とし、この裏込め材を前記裏込め材注入管の先端側開口部から前記テールボイドへと注入するようにした裏込め材注入装置において、
前記裏込め材注入管の先端側開口部寄りに先端側が接続されるベンド管の基端側に前記モルタル供給管の先端側を着脱可能に接続し、前記スキンプレートの周方向に突出するように前記モルタル供給管の先端部寄りに凝結剤供給ノズルを接続し、この凝結剤供給ノズルの内部にチェック弁を組み込み、このチェック弁を介して前記凝結剤供給管を前記モルタル供給管に接続したことを特徴とするものである(第1発明)。
また、裏込め材注入装置の高さ寸法が増大しないようにするために、凝結剤供給ノズルがスキンプレートの周方向に突出するようにモルタル供給管に接続され、その凝結剤供給ノズルの内部にチェック弁が組み込まれるので、従来のように裏込め材注入の基本性能を維持する上で必要なモルタル供給管内流量を確保するために、モルタル供給管103の外径と共にベンド管102とモルタル供給管103との接続部における外径が大きくなるようなことがなくなり、裏込め材注入装置の高さ寸法を抑制することができ、裏込め材注入の基本性能を維持しながら裏込め材注入装置の薄型化を図ることができる。
図示による詳細説明は省略するが、シールド掘進機は、前方の地山を掘削する一方で、後方でセグメント組立装置を用いてセグメントをリング状に組み立てて覆工体を形成し、覆工体と掘削坑壁との空隙部(テールボイド)に裏込め材を裏込め材注入装置1により注入してトンネルを構築する。
図1(a)に示される裏込め材注入装置1は、シールド掘進機の外周部に円周方向に沿って所要の配分で複数箇所に配設され、図2(a)および(b)に示されるように、スキンプレート2とそのスキンプレート2上に付設されるカバー部材3との間に設置されている。
図1(a)、図2(a)および(b)に示されるように、裏込め材注入装置1は、掘削坑壁と覆工体との間に形成されるテールボイド4に対向するようにシールド掘進機のスキンプレート2の後端部に配設される面板5に、テールボイド4に先端側開口部を臨ませるように取り付けられる裏込め材注入管6と、裏込め材注入管6の軸方向視でスキンプレート2の周方向に裏込め材注入管6と並ぶように裏込め材注入管6の一側方に配設され、モルタル(以下、「A液」と称する。)を供給するモルタル供給管7と、裏込め材注入管6の軸方向視でスキンプレート2の周方向に裏込め材注入管6と並ぶようにモルタル供給管7の一側方に配設され、凝結剤(以下、「B液」と称する。)を供給する例えば耐圧ゴムホースからなる凝結剤供給管8と、裏込め材注入管6の軸方向視でスキンプレート2の周方向に裏込め材注入管6と並ぶように裏込め材注入管6の他側方に配設され、洗浄水を供給する洗浄水供給管9とを備え、モルタル供給管7からのA液と凝結剤供給管からのB液とを混合して裏込め材とし、この裏込め材を裏込め材注入管6の先端側開口部からテールボイド4へと注入するように構成されている。
なお、互いに隣り合う分割モルタル供給管7aの嵌め合い部の外周(一方の分割モルタル供給管7aの基端部外周)には、裏込め材注入装置5の高さ寸法が増大しないようにするために、スキンプレート2の周方向一方側に向けて突出するようにセットビス用台座13が固着され、このセットビス用台座13にねじ込まれるセットビス14の締め付けによって互いに隣り合う分割モルタル供給管7aの連結状態が保持されるようになっている。
モルタル供給管7を構成する複数の分割モルタル供給管7aのうち、先頭の分割モルタル供給管7aの先端部寄りの外周面には、スキンプレート2の周方向に突出するように円筒状の凝結剤供給ノズル20が分割モルタル供給管7aの内部に通じるように接続されている。
凝結剤供給ノズル20には、継手付チェック弁21が装着され、この継手付チェック弁21は、凝結剤供給ノズル20の内部に組み込まれるチェック弁22と、凝結剤供給ノズル20の外部に露出するようにチェック弁22に連設される継手部23とにより構成されている。チェック弁22は、主に、先端側が閉鎖された断面円筒状の弁体24と、この弁体24に被嵌する弾性体(例えばゴム質材、軟質のプラスチック材)のチューブ25とにより構成され、継手部23は、一端側において弁体24の基端部を支持する継手本体部の他端側に雌ねじ型の口金26が一体的に取り付けられて構成されている。
弁体24には、軸心において基端から先端部まで貫通することのない液通路が形成され、この液通路に直交して外周に開口する複数の液出口孔27が先端部適所に形成され、これら液出口孔27がチューブ25によって閉じられている。そして、凝結剤供給管8から弁体24内の液通路および液出口孔27を通じて送り出されるB液の供給圧力によって、被嵌される弾性体のチューブ25が押し拡げられ、その際に生じる弁体24とチューブ25との間隙を通じ弁体24の外周面に沿ってB液が分割モルタル供給管7aの内部に向けて先方に流出する。
継手部23の一端部には、凝結剤供給ノズル20の基端部の内周面と係合可能な所要のOリング28が装着されており、凝結剤供給ノズル20に継手付チェック弁21を装着したときに、継手部23の一端部に装着された所要のOリング28が凝結剤供給ノズル20の基端部の内周面と係合して凝結剤供給ノズル20と継手付チェック弁21との間がシールされるようになっている。
なお、凝結剤供給ノズル20に継手付チェック弁21が装着された状態は所要のセットビス29の締付によって保持される。
また、チェック弁22の先端部は、A液とB液との攪拌効率を向上させるために分割モルタル供給管7aの内周面から内部へと突出されているが、その突出量dが大きすぎると、A液の流れを阻害することになる。そこで、A液の流れの阻害を許容範囲に抑えつつA液とB液との攪拌効率を最大限高めるために、前記突出量dは、分割モルタル供給管7aの内径をDとすると、0.1D〜0.3Dの範囲が好ましく、より好ましくは0.2D〜0.3Dの範囲で、特に好ましいのは0.2Dである。
第2シリンダキャップ44の中心部には、第3シリンダロッド48が挿通され、第3シリンダロッド48の基端部が第2ピストン50の先端部に固定され、第3シリンダロッド48の先端部が、裏込め材注入管6内に組み込まれた前記ピストン30の基端部に固定されている。
第2シリンダ42の先端部寄りの部位には、第2シリンダ42の内部における第2ピストン50と第2シリンダキャプ44との間の第4油室66に繋がる第3ポート67が形成され、この第3ポート67には、第3配管継手68が接合されている。
また、引き油圧を作用させる圧油が、第2油圧配管70、第2配管継手65および第2ポート64を介して第2油室63に供給されるとともに、第2配管継手65から第3油圧配管71、第3配管継手68および第3ポート67を介して第4油室66に供給されると、第1ピストン49および第2ピストン50のそれぞれの先端面に引き油圧が作用することになり、各ピストン49,50の推力を合力した引き方向の軸力が発生し、該軸力によって前記ピストン30を引き戻すことができる。
以上に述べたように構成される裏込め材注入装置1によれば、裏込め材注入管6の先端側開口部寄りに先端側が接続されるベンド管11の基端側にモルタル供給管7の先端側が着脱可能に接続され、スキンプレート2の周方向に突出するようにモルタル供給管7の先端部寄りに凝結剤供給ノズル20が接続され、この凝結剤供給ノズル20の内部にチェック弁22が組み込まれ、このチェック弁22を介して凝結剤供給管8がモルタル供給管7に接続されているので、ベンド管11からモルタル供給管7を取り外せば、分割モルタル供給管7aの先端部内周面等に付着したモルタルコレステロール76(図3参照)の付着状態を確認することができる。これにより、ベンド管11の内面や裏込め材注入管6の内面でのモルタルコレステロール付着状態を把握することができ、裏込め材注入装置1の全体のメンテナンスを行う時期を容易に判断することができる。
また、裏込め材注入装置1の高さ寸法h(図2(a)参照)が増大しないようにするために、凝結剤供給ノズル20がスキンプレート2の周方向に突出するように分割モルタル供給管7aに接続され、その凝結剤供給ノズル20の内部にチェック弁22が組み込まれるので、従来のように裏込め材注入の基本性能を維持する上で必要なモルタル供給管内流量を確保するために、モルタル供給管103の外径と共にベンド管102とモルタル供給管103との接続部における外径が大きくなるようなことがなくなり、裏込め材注入装置1の高さ寸法を抑制することができ、裏込め材注入の基本性能を維持しながら裏込め材注入装置1の薄型化を図ることができる。
2 スキンプレート
4 テールボイド
5 面板
6 裏込め材注入管
7 モルタル供給管
8 凝結剤供給管
9 洗浄水供給管
11 ベンド管
20 凝結剤供給ノズル
22 チェック弁
30 ピストン
40 ジャッキ
掘削坑壁と覆工体との間に形成されるテールボイドに対向するようにシールド掘進機のスキンプレートの後端部に配設される面板に、前記テールボイドに先端側開口部を臨ませるように取り付けられる裏込め材注入管と、前記裏込め材注入管の軸方向視で前記スキンプレートの周方向に前記裏込め材注入管と並ぶように配設され、モルタルを供給するモルタル供給管と、前記裏込め材注入管の軸方向視で前記スキンプレートの周方向に前記裏込め材注入管と並ぶように配設され、凝結剤を供給する凝結剤供給管とを備え、前記モルタル供給管からのモルタルと前記凝結剤供給管からの凝結剤とを混合して裏込め材とし、この裏込め材を前記裏込め材注入管の先端側開口部から前記テールボイドへと注入するようにした裏込め材注入装置において、
前記モルタル供給管を複数の分割モルタル供給管を所要の継手によって順次連結してなる構成とするとともに、前記裏込め材注入管の先端側開口部寄りに先端側が接続されるベンド管の基端側に継手を介して先頭の分割モルタル供給管の先端側を着脱可能に接続し、前記スキンプレートの周方向に突出するように前記先頭の分割モルタル供給管の先端部寄りに凝結剤供給ノズルを接続し、この凝結剤供給ノズルの内部にチェック弁を組み込み、このチェック弁を介して前記凝結剤供給管を前記先頭の分割モルタル供給管に接続し、前記凝結剤供給ノズルを、前記先頭の分割モルタル供給管との成す角度が鋭角となるように前記モルタル供給管の基端側に傾倒させて設け、かつ前記チェック弁の先端部を前記先頭の分割モルタル供給管の内周面から所要量内部に突出させたことを特徴とするものである(第1発明)。
また、裏込め材注入装置の高さ寸法が増大しないようにするために、凝結剤供給ノズルがスキンプレートの周方向に突出するようにモルタル供給管に接続され、その凝結剤供給ノズルの内部にチェック弁が組み込まれるので、従来のように裏込め材注入の基本性能を維持する上で必要なモルタル供給管内流量を確保するために、モルタル供給管103の外径と共にベンド管102とモルタル供給管103との接続部における外径が大きくなるようなことがなくなり、裏込め材注入装置の高さ寸法を抑制することができ、裏込め材注入の基本性能を維持しながら裏込め材注入装置の薄型化を図ることができる。
さらに、凝結剤供給ノズルを、モルタル供給管との成す角度が鋭角となるようにモルタル供給管の基端側に傾倒させて設け、かつチェック弁の先端部をモルタル供給管の内周面から所要量内部に突出させるように構成しているので、スキンプレートの周方向における凝結剤供給ノズルの張り出し量を抑えることができ、裏込め材注入装置におけるスキンプレートの周方向の長さ寸法、つまり裏込め材注入装置の幅寸法を抑制することができるとともに、モルタルの流れの阻害を許容範囲に抑えつつモルタルと凝結剤との撹拌効率を最大限に高めることができる。
Claims (3)
- 掘削坑壁と覆工体との間に形成されるテールボイドに対向するようにシールド掘進機のスキンプレートの後端部に配設される面板に、前記テールボイドに先端側開口部を臨ませるように取り付けられる裏込め材注入管と、前記裏込め材注入管の軸方向視で前記スキンプレートの周方向に前記裏込め材注入管と並ぶように配設され、モルタルを供給するモルタル供給管と、前記裏込め材注入管の軸方向視で前記スキンプレートの周方向に前記裏込め材注入管と並ぶように配設され、凝結剤を供給する凝結剤供給管とを備え、前記モルタル供給管からのモルタルと前記凝結剤供給管からの凝結剤とを混合して裏込め材とし、この裏込め材を前記裏込め材注入管の先端側開口部から前記テールボイドへと注入するようにした裏込め材注入装置において、
前記裏込め材注入管の先端側開口部寄りに先端側が接続されるベンド管の基端側に前記モルタル供給管の先端側を着脱可能に接続し、前記スキンプレートの周方向に突出するように前記モルタル供給管の先端部寄りに凝結剤供給ノズルを接続し、この凝結剤供給ノズルの内部にチェック弁を組み込み、このチェック弁を介して前記凝結剤供給管を前記モルタル供給管に接続したことを特徴とする裏込め材注入装置。 - 前記凝結剤供給ノズルを、前記モルタル供給管との成す角度が鋭角となるように前記モルタル供給管の基端側に傾倒させることを特徴とする請求項1に記載の裏込め材注入装置。
- 前記裏込め材注入管の基端側開口部寄りに先端側が接続されるベンド管の基端側に洗浄水を供給するための洗浄水供給管を接続し、前記洗浄水供給管からの洗浄水が前記裏込め材注入管を通って前記モルタル供給管へと流れる流路と、前記裏込め材が前記裏込め材注入管を通って前記テールボイドへと流れる流路とを切り換えるためのピストンを往復運動可能に前記裏込め材注入管の内部に組み込み、前記ピストンを往復駆動するために前記裏込め材注入管に連結されるジャッキが、流体圧の作用を受けて推進される複数のピストンを直列に接続して各ピストンの推力を合力した軸力を発生する構成であることを特徴とする請求項1または2に記載の裏込め材注入装置。
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