JP7357446B2 - 端子付電線及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、端子付電線及びその製造方法に関する。
従来、絶縁電線の端部に端子を接続した端子付電線において、当該端部に防食剤を塗布したものが提案されている。この端子付電線によれば、絶縁電線と端子との接続部分に防食剤が塗布されるため、絶縁電線の導体腐食を抑制することができる(例えば特許文献1参照)。
しかし、この端子付電線では、端子圧着後に防食剤を塗布するため、端子圧着部の形状によっては塗布が困難となると共に、端子の先端側などの塗布領域外に防食剤が流れ出し易く塗布量が多大となってしまう。
そこで、端子圧着前に電線の導体露出部分に半田付けし、その後端子圧着を行った端子付電線が提案されている(例えば特許文献2参照)。この端子付電線によれば、端子圧着前に半田付けするため、端子圧着部の形状によって塗布が困難となることがなく、また端子の先端側などの塗布領域外への流れ出しを防止することができる。
特開2015-204171号公報 特開2016-171041号公報
しかし、特許文献2に記載の端子付電線は、導体金属と半田の種類によっては導体金属を腐食(ガルバニック腐食)させることがある。しかも、導体金属が腐食する場合と半田が腐食する場合とは、端子付電線の使用環境によっても異なってしまうことがある。よって、特許文献2に記載の端子付電線は、導体金属の腐食を抑えることについては改善の余地があるものであった。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、塗布の困難性を改善すると共に塗布領域外への流れ出しを抑制し、かつ、導体金属の腐食をより一層抑えることが可能な端子付電線及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、絶縁電線から絶縁体を剥離しアルミニウム導体が空気に曝されることによりアルミニウム導体上に不動態被膜が形成されたアルミニウム合金部分を形成し、この部分にアルミニウム合金部分よりも使用環境において卑なる金属により覆い、卑なる金属上を圧着するものである。
本発明によれば、露出したアルミニウム合金部分をアルミニウム合金よりも使用環境において卑なる金属が覆うため、使用環境に適したかたちでアルミニウム合金を覆う金属側を犠牲腐食させることができ、アルミニウム導体側を腐食させ難くすることができる。また、端子は、卑なる金属上に圧着される第1圧着部を有することから、端子圧着後に卑なる金属を塗布するのではなく、塗布の困難性や塗布領域外への流れ出しの問題が生じない。従って、塗布の困難性を改善すると共に塗布領域外への流れ出しを抑制し、かつ、導体金属の腐食をより一層抑えることができる。
本発明の実施形態に係る端子付電線を示す展開分解斜視図である。 海水中における金属腐食電位列を示す概略図である。 本実施形態に係る端子付電線の製造方法を示す工程図であり、(a)は第1工程を示し、(b)は第2工程を示し、(c)は第3工程を示している。
以下、本発明を好適な実施形態に沿って説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す実施形態においては、一部構成の図示や説明を省略している箇所があるが、省略された技術の詳細については、以下に説明する内容と矛盾が発生しない範囲内において、適宜公知又は周知の技術が適用されていることはいうまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係る端子付電線を示す展開分解斜視図である。図1に示すように、本実施形態に係る端子付電線1は、絶縁電線10と、塗布金属(卑なる金属)20と、端子30とを有している。
絶縁電線10は、アルミニウム導体11上に絶縁体12が被覆されたものである。この絶縁電線10は、図1に示すように端子30の圧着前に端部の絶縁体12が剥離される。ここで、アルミニウム導体11は空気に所定時間触れることで表面に不動態被膜が形成される。このため、絶縁電線10は、アルミニウム導体11と不導体被膜とを有するアルミニウム合金11aが露出したものとなる。
塗布金属20は、露出したアルミニウム合金11a部分を覆う金属であり、使用環境においてアルミニウム合金11aよりも卑なる金属によって構成されている。本実施形態に使用環境が大気中、水中、及び海水中であることを想定している。塗布金属20には、これらの使用環境において安定的であり且つ比較的安価な亜鉛が採用されている。
図2は、海水中における金属腐食電位列を示す概略図である。異種金属同士が接触した場合、一方の金属のみの腐食(錆発生)が促進され、他方の金属について腐食が抑制される。このような腐食促進と腐食抑制とは金属の腐食電位列が関係しており、海水中においては、アルミニウム、亜鉛、アルミニウム合金及び銅の順に錆びやすくなっている。このため、海水中においてアルミニウム合金11aに接する亜鉛は集中的に腐食することとなる。一方、環境が変われば、このような関係にも変化が生じることがあり、特定環境においては亜鉛に接するアルミニウム合金11aが集中的に腐食することもある。
このような塗布金属20は、絶縁電線10が端子30に圧着される前に、アルミニウム合金11a上及び絶縁体12の端部側部分に塗布される。すなわち、本実施形態において塗布金属20は端子30の圧着後に塗布されるものではない。
端子30は、所定形状に打ち抜かれた導電性金属を折り曲げ加工して形成されたものであって、コネクタ(不図示)の端子収容室に収容配置されるものである。この端子30は、電気接続部31と圧着部32とを有して構成されている。
電気接続部31は、導電性金属の折り曲げ加工によって例えば角筒状となる部位であって、端子30の先端側に形成されている。この電気接続部31は、相手側端子(図示せず)に対して接触することで導通状態を確保するものである。
圧着部32は、正面視して略U字状となる、いわゆるオープンバレルであって、対向する板部同士が互いに近づくように折り曲げられて絶縁電線10を加締める部位である。この圧着部32は、第1圧着部32aと第2圧着部32bとを備えている。第1圧着部32aは、圧着部32の先端側に形成される部位であり、アルミニウム合金11aを覆う塗布金属20上に圧着される部位である。第2圧着部32bは、圧着部32の後端側に形成される部位であり、絶縁電線10の絶縁体12上に圧着される部位である。
さらに、本実施形態において第1圧着部32aと第2圧着部32bとは一体に形成されている。すなわち、圧着部32は、第1圧着部32aから第2圧着部32bまで連続的に同一の板部で形成されている。また、圧着部32は第1圧着部32aと第2圧着部32bとの間で湾曲しており、これにより第1圧着部32aは絶縁体12の厚みに応じた分だけ、対向する2枚の板部の開放角度が小さくされている。さらに、第1圧着部32aが塗布金属20上に圧着され、第2圧着部32bが絶縁体12に圧着される関係上、第1圧着部32aは、対向する2枚の板部の高さが第2圧着部32bよりも低く形成されている。加えて、圧着部32は、圧着時における固定力を増加させる目的で、U字内側に複数の突起部を有している。
次に、本実施形態に係る端子付電線1の製造方法について説明する。図3は、本実施形態に係る端子付電線1の製造方法を示す工程図であり、(a)は第1工程を示し、(b)は第2工程を示し、(c)は第3工程を示している。
まず、図3(a)に示すように、絶縁電線10の端部の絶縁体12を剥離する。剥離された部位は、所定時間空気に曝された結果、アルミニウム導体11上に不動態被膜が形成された状態のアルミニウム合金11aとなって露出する。
次いで、図3(b)に示すように、露出したアルミニウム合金11aの部分に塗布金属20を塗布する。本実施形態において塗布金属20は亜鉛であるが、これに限らず、アルミニウム合金11aよりも卑なる金属であれば他の金属であってもよい。
次に、図3(c)に示すように、圧着部32を加締めて絶縁電線10上に圧着する。これにより、第1圧着部32aを塗布金属20上に圧着すると共に、第2圧着部32bを絶縁体12上に圧着する。
このようにして、本実施形態に係る端子付電線1及びその製造方法によれば、露出したアルミニウム合金11a部分をアルミニウム合金11aよりも使用環境において卑なる塗布金属20が覆うため、使用環境に適したかたちでアルミニウム合金11aを覆う塗布金属20側を犠牲腐食させることができ、アルミニウム導体11側を腐食させ難くすることができる。また、端子30は、卑なる塗布金属20上に圧着される第1圧着部32aを有することから、端子圧着後に塗布金属20を塗布するのではなく、塗布の困難性や塗布領域外への流れ出しの問題が生じない。従って、塗布の困難性を改善すると共に塗布領域外への流れ出しを抑制し、かつ、導体金属の腐食をより一層抑えることができる。
また、端子30は、絶縁電線10のうち絶縁体12上に圧着される第2圧着部32bをさらに有し、第1圧着部32aと第2圧着部32bとが一体とされているため、塗布金属20の部分については原則として一体とされる第1及び第2圧着部32a,32bによって覆われることとなり、塗布金属20についても腐食させ難くすることとなる。従って、導体金属の腐食をより一層抑えることができる。
また、使用環境が大気中、水中、及び海水中である場合において、塗布金属20は亜鉛である。ここで、これらの使用環境において、アルミニウム導体11に不動態被膜が形成されたアルミニウム合金11aは、アルミニウムよりも貴なる金属となる。このため、塗布すべき卑なる金属の選択の余地が広がることとなり、亜鉛といったコスト面や安定性で有利な金属を塗布することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、各実施形態に記載の技術を適宜組み合わせてもよい。さらには、可能な範囲で適宜他の技術を組み合わせてもよい。
例えば本実施形態において塗布金属20として亜鉛を例に挙げたが、これに限らず、他の卑なる金属であってもよい。また、圧着部32はいわゆるオープンバレルであるが、可能であれば、クローズドバレルによって構成してもよい。
また、本実施形態に係る端子付電線1において端子30は方形状の電気接続部31を有した雌端子であるが、これに限らず、ピン状の電気接続部31を備えた雄端子であってもよい。
1 :端子付電線
10 :絶縁電線
11 :アルミニウム導体
11a :アルミニウム合金
12 :絶縁体
20 :塗布金属(卑なる金属)
30 :端子
31 :電気接続部
32 :圧着部
32a :第1圧着部
32b :第2圧着部

Claims (3)

  1. 端部の絶縁体が剥離されてアルミニウム導体が空気に曝されることにより前記アルミニウム導体上に不動態被膜が形成された状態のアルミニウム合金部分を有する絶縁電線と、
    前記絶縁電線のうち露出した前記アルミニウム合金部分を少なくとも覆って設けられ、前記アルミニウム合金部分よりも使用環境において卑なる金属と、
    前記アルミニウム合金部分を覆う前記卑なる金属上に圧着される第1圧着部を有した端子と、
    を備えることを特徴とする端子付電線。
  2. 前記端子は、前記絶縁電線のうち前記絶縁体上に圧着される第2圧着部をさらに有し、前記第1圧着部と前記第2圧着部とが一体とされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の端子付電線。
  3. 絶縁電線の端部の絶縁体を剥離しアルミニウム導体が空気に曝されることにより前記アルミニウム導体上に不動態被膜が形成された状態のアルミニウム合金部分を形成する第1工程と、
    前記絶縁電線のうち露出した少なくとも前記アルミニウム合金部分を、前記アルミニウム合金部分よりも使用環境において卑なる金属により覆う第2工程と、
    前記アルミニウム合金部分を覆う前記卑なる金属上に端子を圧着する第3工程と、
    を有することを特徴とする端子付電線の製造方法。
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