JP2015210907A - 端子と該端子の電線接続構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】電線との接続部の防水性が高められる端子を提供する。
【解決手段】電線接続部とする筒部と、電気接触部とする平板部を連続して備えた筒状の端子であって、前記平板部と接する筒部の前端に閉鎖壁を備え、該筒部の前半部を芯線加締め用の小径筒部とすると共に、該小径筒部と段差を介して、該筒部の後半部に絶縁被覆加締め用の大径筒部を設け、該大径筒部の内周面に所要厚さで弾性を有する防水層を環状に設けており、電線の芯線露出部を収容した前記小径筒部と該電線の絶縁被覆を収容した前記大径筒部の前記防水層を設けている部分を全周加締める構成としている。
【選択図】図2
【解決手段】電線接続部とする筒部と、電気接触部とする平板部を連続して備えた筒状の端子であって、前記平板部と接する筒部の前端に閉鎖壁を備え、該筒部の前半部を芯線加締め用の小径筒部とすると共に、該小径筒部と段差を介して、該筒部の後半部に絶縁被覆加締め用の大径筒部を設け、該大径筒部の内周面に所要厚さで弾性を有する防水層を環状に設けており、電線の芯線露出部を収容した前記小径筒部と該電線の絶縁被覆を収容した前記大径筒部の前記防水層を設けている部分を全周加締める構成としている。
【選択図】図2
Description
本発明は端子および該端子の電線接続構造に関し、詳しくは、浸水領域に配線する電線端末に接続する防水仕様の端子において、特に、電線の芯線と端子との電気接続部の防水を図るものである。
車両に配索する電線端末に接続する端子として、従来、図4に示す導電性に優れた銅系金属板を打ち抜き加工後に折り曲げ加工して形成した端子100が汎用されている。該端子100は基板101の長さ方向の一側を芯線バレル102と絶縁被覆バレル103を設けた電線接続部104とし、長さ方向の他側を相手方端子と接続する電気接触部105としている。端子100をオス端子とした場合には平板形状のタブとし、メス端子とした場合にはボックス状に折り曲げ、また、車体パネルやバスバーにボルト締めするボルト締め端子の場合は基板にボルト穴を設けている。
前記端子100と接続する電線110は、芯線111を被覆する絶縁被覆112を皮剥ぎして露出させ、該芯線露出部111aに端子100の芯線バレル102を加締め圧着すると共に皮剥ぎ端112eに連続する絶縁被覆112に絶縁被覆バレル103を加締め圧着している。
前記端子100と接続する電線110は、芯線111を被覆する絶縁被覆112を皮剥ぎして露出させ、該芯線露出部111aに端子100の芯線バレル102を加締め圧着すると共に皮剥ぎ端112eに連続する絶縁被覆112に絶縁被覆バレル103を加締め圧着している。
前記図4に示す汎用型の端子100では、芯線バレル102で加締め圧着した状態で芯線露出部111aの先端は芯線バレル102の先端より突出して外部に露出し、外部から芯線露出部111aに浸水が生じる恐れがある。かつ、車両のエンジンルーム等の浸水領域に配線する電線110では、該電線110の外面に水滴が付着し、該水滴が絶縁被覆112の外周面に沿って流れ、端子100との圧着部において、絶縁被覆バレル103の内周面を伝って露出した芯線111aに浸水が生じる恐れがある。
前記のように、電線110の芯線露出部111aに浸水が生じると、芯線111と端子100の基板101との接触部に腐食が発生する。この水分の付着による腐食は、電線110の芯線111が銅系金属で、端子と同種金属である場合にも発生するが、特に、電線110の芯線111がアルミニウム系金属からなるアルミ電線の場合、銅系金属からなる端子100とアルミニウム系金属からなる芯線111が異種金属であるため腐食の発生および腐食の進行が著しくなる問題がある。
前記図4に示す汎用の端子に対して、防水性が高い端子を用いた端子金具と電線との防水接続構造を特開2001−110464号公報(特許文献1)で本出願人は先に提供している。該特許文献1では、図5に示すように、端子200は筒部201からなる電線接続部の先端(奥端)に電気接触部となる平板部202を一体的に連続させた形状の防水型の筒状端子としている。前記筒部201は奥端を閉鎖する奥壁203を設けると共に対向側は電線挿入用の開口204とし、奥側は芯線露出部を挿入する小径筒部205とし、開口側は絶縁被覆を挿入する大径筒部206としている。該大径筒部206の長さ方向の中間位置の内周面にOリング210を防水リングとして配置している。
前記端子200に対して、図5(B)に示すように、電線110の端末で露出させた芯線111および連続する絶縁被覆112を開口204から挿入し、芯線111を小径筒部205に位置させ、大径筒部206に絶縁被覆112を位置させ、絶縁被覆112の外周面をOリング210の内周面に密着させている。その後、芯線露出部111aが挿入されている小径筒部205を加締め圧着して、芯線111と端子200とを電気接続している。
前記防水用のOリング210は図5(B)に示すように移動自在とすると共に開口204から脱落しないように、開口204の周縁に内周側へ屈曲させたリング係止部207を設けている。あるいは他の実施形態の図5(C)に示すように大径筒部206の内周面にリング溝208を凹設し、Oリング210をリング溝208に収容して抜け止めしている。
前記特許文献1の電線接続部を筒部201とした端子200では、その小径筒部205内に露出した芯線111を挿入して加締め圧着すると共に、芯線111の全体を筒部201の内部に位置させ、露出した芯線111が外部に露出しないため、外部から芯線111への浸水を確実に防止できる。かつ、筒部201の先端の開口204から電線の絶縁被覆112の外面を伝って大径筒部206内に侵入する水をOリング210で遮断し、芯線露出部111aへ浸水するのを防止できる。しかしながら、該防水性能はOリング210の内径と、電線の絶縁被覆112の外径とで決定される。
即ち、電線外径が小さくなると、絶縁被覆とOリング210との隙間が大きくなり防水性能が低下する。一方、電線外径が大きくなると、筒部201への電線の挿入抵抗が増大し、芯線露出部を小径筒部まで挿入できなくなる。このように、適用できる電線は一種類の電線となり、電線外径が相違する毎に端子200を変える必要があり、端子の種類が増加し、コスト高になる問題がある。
かつ、図5(B)に示すように、Oリング210を移動自在とすると、小径筒部205と大径筒部206との間に傾斜部209を設ける必要があり、かつ、端子200に挿入される電線110の長さ寸法を一定に保持できない問題がある。
図5(C)に示すように、大径筒部206の内周面にリング溝208を設けてOリング210を嵌合すると、Oリング210を位置決め保持できるが、リング溝へのOリングの装着に手数がかかり、かつ、電線の絶縁被覆112の皮剥端112eを傾斜部209に突き当てて電線の挿入を停止しているため、電線挿入寸法が一定に保持しにくい問題がある。
図5(C)に示すように、大径筒部206の内周面にリング溝208を設けてOリング210を嵌合すると、Oリング210を位置決め保持できるが、リング溝へのOリングの装着に手数がかかり、かつ、電線の絶縁被覆112の皮剥端112eを傾斜部209に突き当てて電線の挿入を停止しているため、電線挿入寸法が一定に保持しにくい問題がある。
本発明は前記問題を解消せんとするもので、特許文献1で提示した筒部を有する防水型の端子を用いるが、電線径が若干相違しても適用できるようにして端子の共用化を図ると共に、Oリングを用いる場合より筒部の電線挿入側の開口からの浸水をより確実に遮断し、防水性能を高めることを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、電線接続部とする筒部と、電気接触部とする平板部を連続して備えた筒状の端子であって、
前記平板部と接する筒部の前端に閉鎖壁を備え、該筒部の前半部を芯線加締め用の小径筒部とすると共に、該小径筒部と段差を介して、該筒部の後半部に絶縁被覆加締め用の大径筒部を設け、該大径筒部の内周面に所要厚さで弾性を有する防水層を環状に設けており、
電線の芯線露出部を収容した前記小径筒部と該電線の絶縁被覆を収容した前記大径筒部の前記防水層を設けている部分を全周加締める構成としていることを特徴とする端子を提供している。
前記平板部と接する筒部の前端に閉鎖壁を備え、該筒部の前半部を芯線加締め用の小径筒部とすると共に、該小径筒部と段差を介して、該筒部の後半部に絶縁被覆加締め用の大径筒部を設け、該大径筒部の内周面に所要厚さで弾性を有する防水層を環状に設けており、
電線の芯線露出部を収容した前記小径筒部と該電線の絶縁被覆を収容した前記大径筒部の前記防水層を設けている部分を全周加締める構成としていることを特徴とする端子を提供している。
前記防水層は防水材料を溶融した状態で前記大径筒部の内周面に1〜8mmの厚さで塗布して設けることが好ましい。
前記防水層を形成する防水材料としてブチルゴム等が好適に用いられるが、溶融して塗布できる弾性材からなる防水材料であればブチルゴムに限定されない。該防水層は端子の大径筒部の長さ方向の両端を除く中間部分に全面に塗布することが好ましい。厚さは前記のように1〜8mm、好ましくは2〜5mmである。なお、防水層をシート材とした防水材料を大径筒部の内周面に固着して形成してもよい。
前記防水層を形成する防水材料としてブチルゴム等が好適に用いられるが、溶融して塗布できる弾性材からなる防水材料であればブチルゴムに限定されない。該防水層は端子の大径筒部の長さ方向の両端を除く中間部分に全面に塗布することが好ましい。厚さは前記のように1〜8mm、好ましくは2〜5mmである。なお、防水層をシート材とした防水材料を大径筒部の内周面に固着して形成してもよい。
前記のように、本発明の防水型の筒状の端子では、電線の絶縁被覆を収容する端子の大径筒部の内周面に、防水材としてOリングに代えて、弾性を有する防水層を設けると共に、該防水層を備えた大径筒部を絶縁被覆加締め部として全周加締めて電線の絶縁被覆の外周面に密着させている。これにより、電線の外径が相違しても端子を共用で用いることができ、該端子の種類を減少して、コスト低下を図ることができる。
さらに、該防水層を内面に設けた大径筒部を小径筒部と同様に加締め、電線の絶縁被覆の外周面に隙間なく密着しているため、防水性能を確実に高めることができる。よって、筒部の後端の電線挿入口となる開口から筒部内に浸水が生じても前記防水層で確実に遮断でき、小径筒部内の芯線露出部まで浸水が生じるのを防止して、芯線露出部と端子との間に腐食が発生するのを確実に防止できる。
さらに、該防水層を内面に設けた大径筒部を小径筒部と同様に加締め、電線の絶縁被覆の外周面に隙間なく密着しているため、防水性能を確実に高めることができる。よって、筒部の後端の電線挿入口となる開口から筒部内に浸水が生じても前記防水層で確実に遮断でき、小径筒部内の芯線露出部まで浸水が生じるのを防止して、芯線露出部と端子との間に腐食が発生するのを確実に防止できる。
さらに、端末で絶縁被覆を皮剥して芯線を露出させた電線を前記筒状の端子に挿入する際、絶縁被覆の皮剥端を大径筒部と小径筒部との間の段差部に突き当てることで、筒状の端子への電線挿入量を一定に規定できる。
前記端子の電気接触部にはボルト穴を設け、浸水領域の車体パネルにボルト締め結合するアース端子として好適に用いられる。
車両のエンジンルーム等の浸水領域において、車体パネルにボルト締めされるアース端子では、端子と接続する電線端末の外面および端子の外面に水滴が付着しやすく、付着した水滴が端子の筒部内に電線挿入側の開口から浸入しやすい。よって、該開口に接する絶縁被覆加締め部とする大径筒部の内周面に防水層を設けると共に、該防水層を設けた部分を全周加締めることにより、浸水を遮断でき、芯線と端子の接触部に腐食が生じるのを防止できる。
車両のエンジンルーム等の浸水領域において、車体パネルにボルト締めされるアース端子では、端子と接続する電線端末の外面および端子の外面に水滴が付着しやすく、付着した水滴が端子の筒部内に電線挿入側の開口から浸入しやすい。よって、該開口に接する絶縁被覆加締め部とする大径筒部の内周面に防水層を設けると共に、該防水層を設けた部分を全周加締めることにより、浸水を遮断でき、芯線と端子の接触部に腐食が生じるのを防止できる。
特に、電線の芯線がアルミニウム系金属からなる一方、前記端子が銅系金属からなり、芯線露出部と端子との接触部が異種金属の接触部となる場合に好適に用いられる。
車両に配線する電線として、軽量化および経費節減の観点から、芯線がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなるアルミ電線が汎用される傾向である。
前記アルミ電線の場合、銅系金属からなる端子とは異種金属の接触となり、該接触部に水滴が付着すると腐食が急激に発生する。よって、筒部の絶縁被覆加締め部となる大径筒部で浸水を確実に遮断して、芯線への浸水を遮断すると、異種金属間における腐食発生を防止できる。
車両に配線する電線として、軽量化および経費節減の観点から、芯線がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなるアルミ電線が汎用される傾向である。
前記アルミ電線の場合、銅系金属からなる端子とは異種金属の接触となり、該接触部に水滴が付着すると腐食が急激に発生する。よって、筒部の絶縁被覆加締め部となる大径筒部で浸水を確実に遮断して、芯線への浸水を遮断すると、異種金属間における腐食発生を防止できる。
よって、本発明は、前記端子を用い、該端子の前記小径筒部に、アルミ電線のアルミニウム系金属からなる芯線を挿入すると共に前記大径筒部に前記電線の絶縁被覆を挿入し、前記小径筒部の全周を前記芯線に加締め圧着し、大径筒部の全周を加締め圧着して前記防水層を前記絶縁被覆の外周面に圧着している端子の電線接続構造を提供している。
前記した本発明の端子によれば、電線の絶縁被覆を収容する端子の大径筒部の内周面に、防水材としてOリングに代えて、弾性を有する厚肉とした防水層を設けると共に、該防水層を備えた大径筒部を絶縁被覆加締め部として全周加締めて電線の絶縁被覆の外周面に密着させる構成としているため、電線の外径が相違しても端子を共用で用いることができ、該端子の種類を減少して、コスト低下を図ることができる。
さらに、該防水層を内面に設けた大径筒部を小径筒部と同様に加締め、電線の絶縁被覆の外周面に隙間なく密着しているため、防水性能を確実に高めることができる。よって、筒部の後端の電線挿入口となる開口から筒部内に浸水が生じても前記防水層で確実に遮断でき、小径筒部内の芯線露出部まで浸水が生じるのを防止して、芯線露出部と端子との間に腐食が発生するのを確実に防止できる。
さらに、該防水層を内面に設けた大径筒部を小径筒部と同様に加締め、電線の絶縁被覆の外周面に隙間なく密着しているため、防水性能を確実に高めることができる。よって、筒部の後端の電線挿入口となる開口から筒部内に浸水が生じても前記防水層で確実に遮断でき、小径筒部内の芯線露出部まで浸水が生じるのを防止して、芯線露出部と端子との間に腐食が発生するのを確実に防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1および図2に実施形態を示す。
図1および図2に実施形態を示す。
筒状の端子1は、自動車の浸水領域となるエンジンルームに配索する太物のアース電線からなるアルミ電線20の端末に接続している。該アルミ電線20はアルミニウム系金属製の多数の素線を撚った芯線21を絶縁被覆22で被覆した断面円形の電線からなる。該アルミ電線20の端末で絶縁被覆22を所要寸法皮剥して芯線21を露出させ、該露出した芯線21と絶縁被覆22の皮剥端22eに隣接する部分を前記筒状の端子1の筒部2に挿入し、挿入した芯線21および絶縁被覆22の外周面に筒部2を加締め圧着して接続している。
筒状の端子1は銅系金属材からなり、電線接続部とする筒部2と、電気接触部とする平板部3を連続して備えた筒状の端子からなる。電気接触部とする平板部3にはボルト穴10を設けている。該平板部3と接する筒部2の前端に閉鎖壁7を設け、筒部2の前半部を芯線加締め用の小径筒部4としている。該小径筒部4と段差6を介して、該筒部2の後半部に絶縁被覆加締め用の大径筒部5を設け、該大径筒部5の後端に電線挿入用の開口8を設けている。
前記芯線加締め用の小径筒部4の長さはアルミ電線20の端末で露出させる芯線21の長さより大きくし、該小径筒部4の内径は芯線21の外径より若干大きくすると共の絶縁被覆22の外径より小さくしている。
なお、小径筒部4の長さおよび内径は露出した芯線21をスムーズに収容できる大きさであればよく、閉鎖壁7は傾斜壁でもよい。
なお、小径筒部4の長さおよび内径は露出した芯線21をスムーズに収容できる大きさであればよく、閉鎖壁7は傾斜壁でもよい。
前記小径筒部4の後端と大径筒部5の前端との間を連続する段差6は、アルミ電線20の絶縁被覆22の皮剥端22eを突き当てることができる寸法としている。このように、筒部2に挿入するアルミ電線20の皮剥端22eを段差6に突き当てて停止することで、端子1へのアルミ電線20の挿入量を一定としている。
前記絶縁被覆加締め用の大径筒部5の内周面にブチルゴム等の防水材料を溶融して所要厚さで塗布して形成した弾性を有する防水層9を設けている。該防水層9の厚さは1〜8mmの厚さとし、本実施形態では2mm〜5mmの厚さとしている。かつ、該防水層9は大径筒部5の長さ方向の両端と隙間をあけて中間領域で内周面の全面に環状に設けている。該環状の防水層9の内径は、挿入するアルミ電線20の絶縁被覆22の外径より若干大きくし、大径筒部5内にアルミ電線20の絶縁被覆22がスムーズに挿入できるようにしている。
前記大径筒部5の長さは、本実施形態では小径筒部4の長さと同等としているが、大径筒部の長さは限定されない。
また、大径筒部5の内径は前記防水層9の厚さを含めて、アルミ電線20の絶縁被覆22がスムーズに挿入できる寸法としている。
後述するように大径筒部5を全周加締め圧着して防水層9を絶縁被覆22の外周面に密着させるため、前記大径筒部5の内径および防水層9の厚さは比較的大きくして、アルミ電線20の寸法が相違しても共用で用いられるようにしている。
また、大径筒部5の内径は前記防水層9の厚さを含めて、アルミ電線20の絶縁被覆22がスムーズに挿入できる寸法としている。
後述するように大径筒部5を全周加締め圧着して防水層9を絶縁被覆22の外周面に密着させるため、前記大径筒部5の内径および防水層9の厚さは比較的大きくして、アルミ電線20の寸法が相違しても共用で用いられるようにしている。
前記端子1とアルミ電線20との接続は、図2(A)に示すように、まず、アルミ電線20を端末で絶縁被覆22を皮剥して芯線21を露出させる。
この状態で、図2(B)に示すように、端子1の筒部2の電線挿入用の開口8に、アルミ電線20の露出させた芯線21から挿入する。芯線21は大径筒部5を通して小径筒部4へと挿入し、連続して挿入する絶縁被覆22の皮剥端22eが段差6に突き当たる。
この状態で、図2(B)に示すように、端子1の筒部2の電線挿入用の開口8に、アルミ電線20の露出させた芯線21から挿入する。芯線21は大径筒部5を通して小径筒部4へと挿入し、連続して挿入する絶縁被覆22の皮剥端22eが段差6に突き当たる。
前記のように、端子1にアルミ電線20の端末を挿入した状態で、加締め圧着装置(図示せず)上にセットし、芯線21を収容した小径筒部4の長さ方向の中間部の全周を加締め圧着し、図2(C)に示すように、小径筒部4の内周面全体を芯線21の外周面に密着させた加締め圧着部40を設ける。該小径筒部4の加締め圧着と略同時に、大径筒部5の長さ方向の中間部で防水層9を設けている部分の全周を加締め圧着し、防水層9の内周面全体を絶縁被覆22の外周面に密着させた加締め圧着部50を設ける。
図2(C)に示すように、端子1の小径筒部4の全周がアルミ電線20の芯線21の外周面全面に加締め圧着されると共に、絶縁被覆22の外周で大径筒部5が加締め圧着され、防水層9が絶縁被覆22の外周面に強い力で圧着される。これにより、電線挿入用の開口8から大径筒部5内に浸水しても、防水層9で浸水を遮断でき、小径筒部4内で露出した芯線21まで浸水が達するのを確実に防止できる。
このように、小径筒部4内で加締め圧着される芯線21への浸水を確実に防止するため、アルミニウム系金属からなる芯線21と銅系金属からなる端子1の小径筒部4との異種金属接触部に水分が付着して腐食が発生するのを防止できる。
このように、小径筒部4内で加締め圧着される芯線21への浸水を確実に防止するため、アルミニウム系金属からなる芯線21と銅系金属からなる端子1の小径筒部4との異種金属接触部に水分が付着して腐食が発生するのを防止できる。
また、芯線21を収容する小径筒部4の全周を加締め圧着すると共に、絶縁被覆22を収容する大径筒部5も全周を加締め圧着するため、小径筒部4および大径筒部の内径をアルミ電線の芯線外径及び絶縁被覆外径よりかなり大きな寸法として対応できる。特に、大径筒部5の内周面に弾性を有する防水層9を厚肉で設けているため、加締め圧着時に収縮する大径筒部の内径寸法と防水層9の圧縮寸法との両方で、電線の絶縁被覆外周面に圧着させる防水層9の内径を大幅に小さくできる。このように、一種類の端子1が適用できる電線の寸法範囲を大幅に広げることができ、端子1の種類を削減できる。
前記のように、アルミ電線20の端末に接続した端子1は、自動車のエンジンルーム内において、車体パネルに穿設しているボルト穴に端子1のボルト穴10を一致させ、ボルトを通して締結している。該エンジンルーム内は浸水領域であるため、アルミ電線20の絶縁被覆22の外周面に水滴が付着し、端子1との接続位置まで外周面に沿って流れてきても、また、端子1の電線挿入用の開口8から直接に水滴が流入しようとしても、防水層9で遮断でき、芯線21へ浸水を確実に防ぎ、腐食の発生を防止できるため、電気接続信頼性を高めることができる。
図3に第1実施形態の変形例を示す。
変形例では、筒状の端子1Bの小径筒部4の閉鎖壁7を傾斜壁とし、挿入する電線30の芯線31の先端を突き当てていないが、該電線30の絶縁被覆32の皮剥端32eを小径筒部4と大径筒部5との間の段差6に突き当てて、端子1Bへの電線30の挿入量を一定としている。該電線30の芯線31は銅系金属からなる汎用されている銅電線からなる。
また、大径筒部5の内周面に設ける防水層9は厚さ2〜5mmのブチルシートを接着剤9aで固着して貼り付けて形成している。
他の構成は第1実施形態と同様であり、端子1Bと電線30との接続工程も第1実施形態と同様であるため、同様の符号を付して説明を省略する。
変形例では、筒状の端子1Bの小径筒部4の閉鎖壁7を傾斜壁とし、挿入する電線30の芯線31の先端を突き当てていないが、該電線30の絶縁被覆32の皮剥端32eを小径筒部4と大径筒部5との間の段差6に突き当てて、端子1Bへの電線30の挿入量を一定としている。該電線30の芯線31は銅系金属からなる汎用されている銅電線からなる。
また、大径筒部5の内周面に設ける防水層9は厚さ2〜5mmのブチルシートを接着剤9aで固着して貼り付けて形成している。
他の構成は第1実施形態と同様であり、端子1Bと電線30との接続工程も第1実施形態と同様であるため、同様の符号を付して説明を省略する。
変形例の銅電線の場合は、銅系金属からなる端子1Bと同種金属であるが、電線の芯線と端子との接触部に水滴が付着すると腐食が発生するため、絶縁被覆32を収容する大径筒部5を全周加締め圧着し、内周面に設けた防水層9を絶縁被覆32の外周面の全面に圧着することで、小径筒部4内に加締め圧着している芯線31への浸水を確実に防いで、腐食発生を防止することができる。
本発明は前記実施形態に限定されず、大径筒部と小径筒部を連続して設けた筒部からなる電線接続部の先端に連続して設ける電気接触部はタブ形状、筒型のメス形状とし、電気接続する相手方端子と嵌合接続するものでもよい。
1 端子
2 筒部
3 平板部
4 小径筒部
5 大径筒部
6 段差
7 閉鎖壁
8 電線挿入用の開口
9 防水層
20 アルミ電線
21 芯線
22 絶縁被覆
2 筒部
3 平板部
4 小径筒部
5 大径筒部
6 段差
7 閉鎖壁
8 電線挿入用の開口
9 防水層
20 アルミ電線
21 芯線
22 絶縁被覆
Claims (4)
- 電線接続部とする筒部と、電気接触部とする平板部を連続して備えた筒状の端子であって、
前記平板部と接する筒部の前端に閉鎖壁を備え、該筒部の前半部を芯線加締め用の小径筒部とすると共に、該小径筒部と段差を介して、該筒部の後半部に絶縁被覆加締め用の大径筒部を設け、該大径筒部の内周面に所要厚さで弾性を有する防水層を環状に設けており、
電線の芯線露出部を収容した前記小径筒部と該電線の絶縁被覆を収容した前記大径筒部の前記防水層を設けている部分を全周加締める構成としていることを特徴とする端子。 - 前記防水層は防水材料を溶融した状態で前記大径筒部の内周面に1〜8mmの厚さで塗布して設けている請求項1に記載の端子。
- 前記電気接触部にはボルト穴を設け、浸水領域の車体パネルにボルト締め結合するアース端子からなる請求項1または請求項2に記載の端子。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の端子の前記小径筒部に、アルミ電線のアルミニウム系金属からなる芯線を挿入すると共に前記大径筒部に前記電線の絶縁被覆を挿入し、前記小径筒部の全周を前記芯線に加締め圧着し、大径筒部の全周を加締め圧着して前記防水層を前記絶縁被覆の外周面に圧着している端子の電線接続構造。
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2014
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