JP7356106B2 - 構真柱の建て込み方法とその方法に使用するヤットコ連結治具 - Google Patents
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その後、構真柱下方部位上方の地盤を掘削して構真柱上方部位、つまり、斜め柱部の残余部分を連結するので、たとえ崩落の危険性から地盤を深くまで掘削し得ないような場合でも、斜め柱部の長い理想的な形状の屈曲構真柱を採用することができ、その結果、屈曲構真柱の上方に構築する建物の設計自由度が大幅に向上する。
そして、そのヤットコ連結治具が、ヤットコ連結治具と構真柱下方部位を吊り下げた状態で、構真柱下方部位の鉛直柱部を鉛直姿勢に近づける吊り姿勢修正手段を備えているので、構真柱下方部位の鉛直柱部を比較的容易かつ確実に鉛直姿勢にすることができる。
本発明による構真柱の建て込み方法は、例えば、鉄筋コンクリート造の建物を逆打ち工法により構築するに際し、図4に示すように、鉛直方向に沿う鉛直柱部1を下方に有し、鉛直方向に交差する斜め柱部2を上方に有する屈曲構真柱3を地盤Gに建て込む建て込み方法に関する。
本発明の建て込み方法では、その屈曲構真柱3が、図3および図4に示すように、鉛直柱部1とその鉛直柱部1の上端に連設の斜め柱部2の一部2aを一体的に備える構真柱下方部位4と、斜め柱部2の残余部分2bである構真柱上方部位5とに分割され、構真柱下方部位4の下方と上方には多数のスタッド6がそれぞれ取り付けられ、構真柱下方部位4の上方には上下3段にわたってスペーサ7が連設される。
構真柱下方部位4の建て込みに際しては、図1に示すように、構真柱下方部位4における斜め柱部2の一部2aの上端に仮想線で示す連結金具15cを介してヤットコ連結治具12を取り付け、そのヤットコ連結治具12をクレーンKにより吊り下げて、構真柱下方部位4の鉛直柱部1を鉛直姿勢に維持しながらガイド管9の内側へ挿入する。
その吊り姿勢修正手段14は、クレーンKにより吊り下げた際に構真柱下方部位4の吊り姿勢が異なる複数個の吊りピース13で構成され、そのため、ヤットコ連結治具12には、吊りピース13が複数個、この実施形態ではヤットコ連結治具12の前面と後面に5個ずつの合計10個備えられる。そして、前面と後面の5個の吊りピース13は、相対応する状態で、例えば、一定の方向に沿って所定の間隔を置いてそれぞれ備えられる。
更に、ヤットコ連結治具12は、その下方に構真柱下方部位4への取り付け手段15aを備え、それに対応する取り付け手段15b(図1参照)が構真柱下方部位4の斜め柱部2aの上端に設けられ、ヤットコ連結治具12の上方に後述するヤットコ17への取り付け手段16a(上述した吊りピース13を兼用する)を備え、それに対応する取り付け手段16b(図3参照)がヤットコ17の下端に設けられる。
その後、図3に示すように、ヤットコ連結治具12の上端に仮想線で示す連結金具16cを介して鉛直方向に沿うヤットコ17を取り付けて構真柱下方部位4を建て込むのであり、その際、構真柱下方部位4の鉛直柱部1の中心C1とヤットコ17の中心C3をほぼ同一線上に位置させて建て込む。コンクリート11が硬化した後、表層ケーシング8、ガイド管9、ジャッキ10などを除去し、かつ、構真柱下方部位4からヤットコ連結治具12とヤットコ17を取り外し、必要に応じて削孔箇所などを埋戻す。そして、図4に示すように、構真柱下方部位4の上端が露出するまで地盤Gを掘削し、その構真柱下方部位4に構真柱上方部位5を連結して地盤Gを埋戻すのである。
そして、図1に示すように、構真柱下方部位4の上端にヤットコ連結治具12を取り付け、そのヤットコ連結治具12をクレーンKにより吊り下げて、図2に示すように、構真柱下方部位4を地盤G内に設置したガイド管9の内側へ挿入する。
その後、図3に示すように、ヤットコ連結治具12の上端にヤットコ17を取り付けて構真柱下方部位4を建て込み、図4に示すように、地盤Gを掘削して構真柱下方部位4に構真柱上方部位5を連結するのである。
(1)先の実施形態では、ヤットコ17により構真柱下方部位4を建て込むに際し、ヤットコ連結治具12を介して建て込む例を示したが、ヤットコ連結治具12を使用せずに建て込むこともできる。例えば、先の実施形態で示したヤットコ連結治具12を一体的に備えた特殊な構成のヤットコを使用すれば、ヤットコ連結治具12を使用することなく建て込むことが可能となる。
また、構真柱下方部位4を建て込むに際し、スペーサ7とガイド管9内面との摺接によって、鉛直柱部1の中心C1が鉛直姿勢になるように構成した例を示したが、スペーサ7とガイド管9以外の各種手段により、鉛直柱部1の中心C1を鉛直姿勢に維持することも可能である。
また、複数個の吊りピース13により吊り姿勢修正手段14を構成した例を示したが、例えば、ヤットコ連結治具12に取り付け位置変更可能な重りを設け、その重りの取り付け位置を変更することにより、構真柱下方部位4の鉛直柱部1を鉛直姿勢に近づけるように構成することも可能である。
2 斜め柱部
2a 斜め柱部の一部
2b 斜め柱部の残余部分
3 屈曲構真柱
4 構真柱下方部位
5 構真柱上方部位
7 スペーサ
9 ガイド管
12 ヤットコ連結治具
13 吊りピース
14 吊り姿勢修正手段
17 ヤットコ
C1 鉛直柱部の中心
C2 ガイド管の中心
C3 ヤットコの中心
G 地盤
K クレーン
Claims (7)
- 鉛直方向に沿う鉛直柱部を下方に有し、鉛直方向に交差する斜め柱部を上方に有する屈曲構真柱を地盤に建て込む構真柱の建て込み方法であって、
前記屈曲構真柱が、前記鉛直柱部とその上端に連設の前記斜め柱部の一部を一体的に備える構真柱下方部位と、前記斜め柱部の残余部分である構真柱上方部位とに分割されて、前記構真柱下方部位の上端にヤットコを取り付けて当該構真柱下方部位を建て込み、その後、その構真柱下方部位の上端からヤットコを取り外して前記構真柱上方部位を連結する構真柱の建て込み方法。 - 前記構真柱下方部位における前記斜め柱部の上端にヤットコ連結治具を取り付け、そのヤットコ連結治具の上端に鉛直方向に沿うヤットコを取り付けて前記構真柱下方部位を建て込み、その後、その構真柱下方部位から前記ヤットコ連結治具とヤットコを取り外す請求項1に記載の構真柱の建て込み方法。
- 前記構真柱下方部位を建て込むに際し、当該構真柱下方部位に取り付けた前記ヤットコ連結治具をクレーンにより吊り下げて、前記構真柱下方部位の鉛直柱部を鉛直姿勢にする請求項2に記載の構真柱の建て込み方法。
- 前記構真柱下方部位の建て込み箇所にその周囲を囲うガイド管を鉛直姿勢で設置し、当該ガイド管の内面に摺接するスペーサを前記構真柱下方部位に連設して、当該スペーサと前記ガイド管内面との摺接により、前記構真柱下方部位の斜め柱部の一部を前記ガイド管内に建て込むように、前記鉛直柱部の中心を前記ガイド管の中心に対し偏心させて建て込む請求項3に記載の構真柱の建て込み方法。
- 前記構真柱下方部位を建て込むに際し、その構真柱下方部位の鉛直柱部の中心と前記ヤットコの中心をほぼ同一線上に位置させて建て込む請求項2~4のいずれか1項に記載の構真柱の建て込み方法。
- 請求項2~5のいずれか1項に記載の構真柱の建て込み方法に使用するヤットコ連結治具であって、
前記ヤットコ連結治具が、当該ヤットコ連結治具を前記構真柱下方部位の上端に取り付けた状態でクレーンにより吊り下げるための吊りピースを備え、かつ、それらヤットコ連結治具と構真柱下方部位を吊り下げた状態で、前記構真柱下方部位の鉛直柱部を鉛直姿勢に近づける吊り姿勢修正手段を備えているヤットコ連結治具。 - 前記吊り姿勢修正手段が、クレーンにより吊り下げた際に前記構真柱下方部位の吊り姿勢が異なる複数個の吊りピースで構成され、それら複数個の吊りピースが前記ヤットコ連結治具に備えられる請求項6に記載のヤットコ連結治具。
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JP2019237862A JP7356106B2 (ja) | 2019-12-27 | 2019-12-27 | 構真柱の建て込み方法とその方法に使用するヤットコ連結治具 |
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JP2016023453A (ja) | 2014-07-18 | 2016-02-08 | 株式会社大林組 | 逆打ち支柱の構築方法、及び、逆打ち支柱の建て込み方法 |
JP2018025046A (ja) | 2016-08-10 | 2018-02-15 | 鹿島建設株式会社 | 吊り下げ装置及び吊り下げ方法 |
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